JP2000282820A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JP2000282820A JP9183499A JP9183499A JP2000282820A JP 2000282820 A JP2000282820 A JP 2000282820A JP 9183499 A JP9183499 A JP 9183499A JP 9183499 A JP9183499 A JP 9183499A JP 2000282820 A JP2000282820 A JP 2000282820A
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Kazumi Ogawa
和己 小川
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勝彦 江口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でサイドクリアランスを通した作
動油の漏出を抑制し、良好な作動応答性を維持する。 【解決手段】 ハウジング40の一端に接合されるフロ
ントプレート50の一側面50a側を、内周部がハウジ
ング40及びロータ30側に突出する円錐状に形成し、
フロントプレート50の締結後には、フロントプレート
の一側面50aがハウジング40の端面、ベーン80及
びロータ30の端面に均一に倣い、フロントプレート4
0とベーン80及びロータ30との間のクリアランスが
適切に均一に維持されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁装
置において吸気弁又は排気弁の開閉時期を制御するため
に使用される弁開閉時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の弁開閉時期制御装置の1つとし
て、内燃機関のカムシャフトと共に回転する回転部材
と、該回転部材に所定範囲で相対回転可能に外装されク
ランクシャフトと共に回転する回転伝達部材と、該回転
伝達部材の内周面に形成された凹部を進角用室と遅角用
室とに区画するように回転部材に設けられたベーンとを
備え、回転伝達部材が前記凹部を内周面に有し、軸方向
の両端が開口した円筒状のハウジング部材と、該ハウジ
ング部材の両端に、前記開口を閉塞しベーン及び回転部
材の軸方向両端面の外周側に摺接するように、その径方
向外方部位にてボルトにより締結される環状の第1及び
第2プレート部材と、ハウジング部材、第1及び第2プ
レート部材と一体的に接続されてクランクシャフトにタ
イミングチェーンを介して連結されるタイミングスプロ
ケットとから構成されてなるものがあり、例えば、特開
平10−141022号公報に開示されている。
【0003】この弁開閉時期制御装置によれば、進角用
室へ作動油を供給すると共に遅角用室から作動油を排出
することにより、回転部材及び回転伝達部材が一方向に
相対回転し、クランクシャフトの回転位相に対してカム
シャフトの回転位相が進められてカムシャフトにより駆
動される弁の開閉時期が早められる。逆に、遅角用室へ
作動油を供給すると共に進角用室から作動油を排出する
ことにより、回転部材及び回転伝達部材が他方向に相対
回転し、クランクシャフトの回転位相に対してカムシャ
フトの回転位相が遅らされてカムシャフトにより駆動さ
れる弁の開閉時期が遅らされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したクランクシャ
フトとカムシャフトとの相対的な回転位相の変更は、進
角用室と遅角用室内に作用する油圧の差に基づき行われ
る。そのため、進角用室と遅角用室間の作動油の漏出は
弁開閉時期制御装置の性能に大きく影響する。
【0005】しかしながら、上記した公報に開示される
弁開閉時期制御装置においては、第1及び第2プレート
部材が夫々その径方向外方部位にてハウジング部材の両
端にボルトで締結される際に、各プレート部材の締結部
位は締結力によりその弾性域内で変形するものの、各プ
レート部材の内周部(径方向内方部位)は変形しないた
め、各プレート部材は内周部がベーン及び回転部材端面
から浮き上がった状態でハウジング部材に締結される。
この現象は、タイミングスプロケットが隣接していな
い、剛性の低い側のプレート部材において顕著に現れ
る。この結果、各プレート部材とベーン及び回転部材と
の間のクリアランス(サイドクリアランス)が増加し
て、該クリアランスを通した作動油の漏出量が増加し、
当該弁開閉時期制御装置の作動応答性が低下するという
問題があった。
【0006】それゆえ、本発明は、当該弁開閉時期制御
装置において、簡単な構成でサイドクリアランスを通し
た作動油の漏出を抑制し、良好な作動応答性を維持する
ことを、その課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の技術的手段は、内燃機関のクランクシ
ャフト又はカムシャフトの一方と共に回転する回転部材
と、該回転部材に所定範囲で相対回転可能に外装され前
記クランクシャフト又は前記カムシャフトの他方と共に
回転する回転伝達部材と、該回転伝達部材の内周面に形
成された凹部を進角用室と遅角用室とに区画するように
前記回転部材に設けられたベーンとを備え、前記回転伝
達部材が、前記回転部材の外周面に摺接するその内周面
に前記凹部を有し、少なくともその軸方向の一端が開口
した円筒状のハウジング部材と、該ハウジング部材の一
端に、前記開口を閉塞し前記ベーン及び前記回転部材の
軸方向一端面の外周側に摺接するように、その径方向外
方部位にて接合される環状のプレート部材とから構成さ
れてなる弁開閉時期制御装置において、前記ハウジング
部材の一端に接合される前記プレート部材の一側面側
を、内周部が前記ハウジング部材及び前記回転部材側に
突出する円錐状に形成したことである。
【0008】上記した手段によれば、プレート部材がそ
の径方向外方部位にてハウジング部材の一端に締結され
る際に、プレート部材の締結部位は締結力によりその弾
性域内で変形し、プレート部材の内周部(径方向内方部
位)は変形しないが、この変形によるベーン及び回転部
材端面からの内周部の浮き上がり量に相当する突出量を
有するようにプレート部材の一側面側を、内周部が前記
ハウジング部材及び前記回転部材側に突出する円錐状に
形成されている。このため、プレート部材の締結後に
は、プレート部材の一側面はハウジング端面、ベーン及
び回転部材端面に均一に倣い、プレート部材とベーン及
び回転部材との間のクリアランスを適切に均一に維持さ
れる。この結果、プレート部材とベーン及び回転部材と
の間のクリアランスを通した作動油の漏出が抑制され、
当該弁開閉時期制御装置の作動応答性が維持される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従った弁開閉時期
制御装置の一実施形態を図面に基づき、説明する。
【0010】図1乃至図3に示した弁開閉時期制御装置
は、内燃機関のシリンダヘッド10に回転自在に支持さ
れたカムシャフト20の先端部に一体的に組付けたロー
タ30から成る回転部材と、カムシャフト20及びロー
タ30に所定範囲で相対回転可能に外装されたハウジン
グ40、フロントプレート50、キャップ54、リアプ
レート60、及びタイミングプーリ70等から成る回転
伝達部材と、ロータ30に組付けた6枚のベーン80
と、ハウジング40に組付けた図示しないロックピン等
によって構成されている。タイミングプーリ70には、
周知のように、内燃機関のクランクシャフト11から図
示しないクランクプーリと樹脂又はゴム製のタイミング
ベルト12を介して図2の時計方向(図3の反時計方
向)に回転動力が伝達されるように構成されている。
尚、クランクシャフトから回転伝達部材への動力伝達は
タイミングベルトに代えて採用されるタイミングチェー
ンやタイミングギヤを介して行われるようにして実施す
ることも可能である。
【0011】カムシャフト20は、吸気弁(図示省略)
を開閉する周知のカム(図示省略)を有していて、内部
にはカムシャフト20の軸方向に延びる進角通路21と
遅角通路22が設けられている。進角通路21は、径方
向の通路25と環状の油路13と接続通路14を介して
制御弁100の第1接続ポートに接続されている。ま
た、遅角通路22は、径方向の通路26と環状の油路1
5と接続通路16を介して制御弁100の第2接続ポー
トに接続されている。
【0012】制御弁100は、ソレノイド101へ通電
することによってスプールをスプリング(共に詳細図示
省略)に抗して図1の左方向へ移動できるものであり、
非通電時には当該内燃機関によって駆動されるオイルポ
ンプ110に接続された供給ポートが第2接続ポートに
連通すると共に、オイルパン111に連通された排出ポ
ートに第1接続ポートが連通する(第1位置102)よ
うに、また通電時には供給ポートが第1接続ポートに連
通すると共に、第2接続ポートが排出ポートに連通する
(第2位置103)ように構成されている。このため、
制御弁100のソレノイド101の非通電時にはオイル
ポンプ110から遅角通路22に作動油が供給されると
共に進角通路21からオイルパン111に作動油が排出
され、通電時にはオイルポンプ110から進角通路21
に作動油が供給されると共に遅角通路22からオイルパ
ン111に作動油が排出される。尚、ソレノイド101
への通電は図示しない制御装置によりデューティ制御さ
れ、デューティ50%のときに制御弁100は、接続通
路14及び16をオイルポンプ110又はオイルパン1
11に連通しない第3位置104に制御される。
【0013】ロータ30は、鉄系材料からなり、その段
付内孔を挿通するボルト23によってカムシャフト20
に一体的に固着されていて、鉄系材料からなる各ベーン
80を夫々径方向に取り付けるためのベーン溝31を有
すると共に、図2に示した状態、即ちカムシャフト20
及びロータ30とハウジング40の相対位相が所定の位
相(最遅角位置)となったとき、図示しないロックピン
の頭部が所定量嵌入される受容孔32を有している。更
に、ロータ30は、ロータ後端面及びリアプレート60
とカムシャフト20の先端段部との間に形成され、進角
通路21に連通される環状空間39にその一端が開口
し、その他端がロータ前端面に開口するように軸方向に
延在して形成される3つの軸通路33と、各ベーン80
によって区画された進角用室R1、R1aに進角通路2
1から軸通路33を通して作動油を給排するようにロー
タ前端面に形成される溝通路35と、ロータ30の段付
内孔の大径孔と該大径孔内に嵌入されるカムシャフト2
0の先端小径部との間に形成され、遅角通路22に連通
される環状空間37を通して各ベーン80によって区画
された遅角用室R2に遅角通路22から作動油を給排す
る通路38とを有している。また、更に、ロータ30の
外周には、受容孔32に遅角用室R2aから作動油を給
排する溝状の通路53が形成されている。尚、遅角通路
22は、カムシャフト20に形成される取付孔24とボ
ルト23との間に形成されていて、環状空間37と環状
空間39とはカムシャフト20の先端段部とロータ後端
面に形成される筒状部とがボルト23の締め付けにより
圧着されることで液密的に隔離されている。また、各ベ
ーン80は、ベーン溝31の底部と各ベーン80の内端
に形成した溝81との間に収容したスプリング81(図
1参照)によって径方向外方に付勢されている。
【0014】ハウジング40は、鉄系材料からなり、そ
の内周にてロータ30の外周面に所定のクリアランス
(作動油(膜)が介在する極小クリアランス)で相対回
転可能に組付けられていて、その両側にはアルミ合金か
らなる環状のフロントプレート50と鉄系材料からなる
環状のリアプレート60がシール部材51、61を介し
て接合され、各プレート50、60の径方向外端部位に
て周方向に等間隔に6本のボルト62によって一体的に
連結されている。これにより、フロントプレート50及
びリアプレート60は各ベーン80に所定のクリアラン
ス(作動油(膜)が介在する極小クリアランス)をもっ
て摺接されると共に、フロントプレート50の径方向内
端部位及びリアプレート60の径方向内端部位は、夫々
ロータ30の両端面の径方向外端部位に所定のクリアラ
ンス(作動油(膜)が介在する極小クリアランス)をも
って摺接される。フロントプレート50にはキャップ5
4が液密的に組付けられていて、これによりカムシャフ
ト20の進角通路21及びロータ30の軸通路33とロ
ータ30の溝通路35を接続する通路34が形成されて
いる。また、ハウジング40には、各ベーン80を収容
し各ベーン80によって進角用室R1、R1aと遅角用
室R2、R2aとに二分される作動室Rをロータ30、
フロントプレート50及びリアプレート60とによって
形成する凹所41が形成されると共に、図示しないロッ
クピンとこれをロータ30に向けて付勢する図示しない
スプリングを収容する退避孔42がハウジング40の径
方向に形成されている。尚、図1中、17はリアプレー
ト60の筒部の外周に係合するようにシリンダヘッド1
0に組付けられたオイルシールであり、筒部は内周にて
カムシャフト20の外周にOリングを介して所定のクリ
アランスで回転自在に組付けられていて、カムシャフト
20の外周面にて実質的に支承されていない。
【0015】退避孔42は、外端がプラグとシール部材
によって液密的に閉塞されていて、ロックピンの背部に
背圧室が形成されている。本実施形態においては、この
背圧室は、図3に示すように、ハウジング40に設けら
れた通路49と通路48と通路48a(通路48、48
aはハウジング40のリアプレート60側の側面に溝状
に形成されている)を介して進角用室R1aとに常時連
通されている。また、図2に示すように、背圧室は、ハ
ウジング40に設けられた通路46と通路45及びロー
タ30に設けられた溝通路36を介して通路34に連通
可能とされている。通路45と溝通路36とは、ロータ
30とハウジング40の相対位相が所定の位相(図2及
び図3に示す最遅角位置)からロータ30がハウジング
40に対して所定角度進角側(図2において時計方向)
に相対回転した位相までの範囲にて連通し、ロータ30
がハウジング40に対して最遅角位置から進角側に所定
角度以上相対回転すると連通が遮断されるように配設さ
れている。尚、プラグは、ハウジング40の外周に周方
向に等間隔に形成される突部にて3本のボルト71によ
りハウジング40に固定されるタイミングプーリ70に
よって抜け止めされている。
【0016】また、本実施形態においては、図2の左下
の作動室Rを区画する凹所41の周方向端面の径方向内
端に形成したストッパ部に同作動室R内に位置するベー
ン80が当接することにより、当該弁開閉時期制御装置
により調整される位相(相対回転量)が制限されるよう
になっている。図2及び図3に示すように、両ストッパ
部には、ベーン80のストッパ部への当接時(最遅角時
及び最進角時)に、溝通路35が進角用室R1、R1a
(図2左下:最遅角時)に、通路38が遅角用室R2、
R2a(図3右下:最進角時)に連通するように連通溝
が形成されている。
【0017】上記のように構成した本実施形態の弁開閉
時期制御装置においては、内燃機関の停止時には、各部
材が図1乃至図3に示した状態(遅角用室R2、R2a
の容積が最大となり最遅角の状態で図示しないロックピ
ンによるロックがなされている状態)にあり、またオイ
ルポンプ110が停止していて各接続通路14、16に
作動油が供給されない状態にある。この状態にて内燃機
関が始動されると、非通電状態にある制御弁100を介
してオイルポンプ110から接続通路16に少なくとも
所定時間作動油が供給されることにより、カムシャフト
20の遅角通路22及び通路38を通して遅角用室R
2、R2aに作動油が供給されると共に、通路53を通
して受容孔32に作動油が供給される。同時に、非通電
状態にある制御弁100を介して接続通路14がオイル
パン111に連通されることにより、進角用室R1、R
1aが通路35及び進角通路21等を通してオイルパン
111に連通される。このとき、受容孔32に作動油が
所定量供給されるまでには所定時間を要し、内燃機関の
始動開始から所定時間経過するまでは図示しないロック
ピンの頭部は受容孔32に嵌入されたままであるので、
内燃機関始動時のカムシャフト20の大きなトルク変動
に伴うロータ30とハウジング40等の不必要な相対回
転が規制され、回転部材と回転伝達部材の不必要な相対
回転に伴う不具合(例えば、ベーン80による打音)を
解消することができる。
【0018】内燃機関の始動開始から所定時間経過後に
は、受容孔32に供給される作動油によりロックピンが
スプリングの付勢力に抗して退避孔42に向けて移動
し、ロータ30とハウジング40のロックピンによる係
合が外れ、ロータ30がハウジング40に対して相対回
転可能となる。
【0019】かかる状態にて、制御弁100のソレノイ
ド101へ供給される電流のデューティ比を高くするこ
とにより、進角通路21に作動油が供給されるとともに
遅角通路22から作動油が排出されると、進角用室R
1、R1aに供給される作動油によってロータ30がハ
ウジング40等回転伝達部材に対して最遅角位置から進
角側に向けて相対回転する。これにより、内燃機関の運
転状態に応じて制御弁100のソレノイド101へ供給
される電流のデューティ比を高くして、遅角用室R2、
R2aから作動油を排出すると共に進角用室R1、R1
aへ作動油を供給することにより、ロータ30とハウジ
ング40等回転伝達部材を相対回転させて、ベーン80
がストッパ部に当接して遅角用室R2、R2aの容積が
最小となる状態(最進角位置)とすることができる。ま
た、制御弁100のソレノイド101へ供給される電流
のデューティ比を低くして進角用室R1、R1aから作
動油を排出するとともに遅角用室R2、R2aへ作動油
を供給することにより、ロータ30とハウジング40等
回転伝達部材を相対回転させて、最進角状態から図1乃
至図3に示す最遅角位置の状態とすることができる。こ
れによって、クランクシャフト11とカムシャフト20
との相対的な回転位相が内燃機関の運転状態に応じて変
更制御されて、内燃機関の動弁装置において吸気弁の開
閉時期を的確に制御することができる。また、制御弁1
00のソレノイド101へ供給される電流のデューティ
比を適宜制御して各進角用室R1、R1a及び各遅角用
室R2、R2aへ夫々作動油を供給して、ロータ30と
ハウジング40等の相対位相を最遅角位置と最進角位置
の間の任意な位相に保持することも可能である。このと
きには、カムシャフト20に作用する変動トルクによっ
てロータ30には遅角側へのトルクが作用しているた
め、進角用室R1、R1aの作動油圧>遅角用室R2、
R2aの作動油圧となるように作動油が供給される。
【0020】以上のように、クランクシャフト11とカ
ムシャフト20との相対的な回転位相の変更は、進角用
室R1、R1aと遅角用室R2、R2a内に作用する油
圧の差に基づき行われる。そのため、進角用室R1、R
1aと遅角用室R2、R2a間の作動油の漏出は弁開閉
時期制御装置の性能に大きく影響することから、各ベー
ン80とフロントプレート50間の摺接部、各ベーン8
0とリアプレート60間の摺接部、各ベーン80とハウ
ジング40及びロータ30との摺接部、フロントプレー
ト50とロータ30との摺接部及びリアプレート60と
ロータ30との摺接部の所定のクリアランス(作動油
(膜)が介在する極小クリアランス)は適切に保たれね
ばならない。
【0021】これらの摺動部の所定のクリアランスは、
各部材の寸法精度を管理することで適切に保たれるが、
各ベーン80とフロントプレート50間の摺接部、各ベ
ーン80とリアプレート60間の摺接部、フロントプレ
ート50とロータ30との摺接部及びリアプレート60
とロータ30との摺接部の各クリアランス(サイドクリ
アランス)は、上述したように各プレート50、60が
それらの径方向外端部位にてボルト62によってハウジ
ング40に一体的に連結されることから、変化する(増
加する)恐れがある。即ち、各プレート50、60が夫
々その径方向外方部位にてハウジング40の両端にボル
ト62で締結される際に、各プレート50、60の締結
部位は締結力によりその弾性域内で変形するものの、各
プレート50、60の内周部(径方向内方部位)は変形
しないため、各プレート50、60は内周部がベーン8
0及びロータ30の端面から浮き上がった状態でハウジ
ング40に締結される恐れがある。
【0022】本実施形態においては、フロントプレート
50がその径方向外端部位にてハウジング40の一端に
締結される際に、フロントプレート50の締結部位は締
結力によりその弾性域内で変形し、フロントプレート5
0の内周部(径方向内方部位)は変形しないが、図4に
示されるように、この変形によるベーン80及びロータ
30端面からの内周部の浮き上がり量に相当する突出量
を有するようにフロントプレート50の一側面50a側
を、内周部がハウジング40及びロータ30側に突出し
て傾斜角θを有する円錐状に形成されている。このた
め、フロントプレート50の締結後には、フロントプレ
ート50の一側面50aはハウジング40端面、ベーン
80及びロータ30端面に均一に倣い、フロントプレー
ト50とベーン80及びロータ30との間の所定のクリ
アランスが適切に均一に維持される。この結果、フロン
トプレート50とベーン80及びロータ30との間のク
リアランスを通した作動油の漏出が抑制され、当該弁開
閉時期制御装置の作動応答性が維持される。尚、リアプ
レート60は鉄系材料からなるため、ハウジング40へ
の締結部位の変形が小さく、リアプレート60の内周部
がベーン80及びロータ30の端面から大きく浮き上が
ることがないが、フロントプレート50と同様にハウジ
ング40に接合される側のリアプレート60の側面をハ
ウジング40及びロータ30側に突出する円錐状に形成
しても良い。
【0023】上記実施形態においては、吸気用のカムシ
ャフト20に組付けられる弁開閉時期制御装置に本発明
を実施したが、本発明は排気用のカムシャフトに組付け
られる弁開閉時期制御装置にも同様に実施し得るもので
ある。
【0024】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、ハウジン
グ部材の一端に接合されるプレート部材の一側面側を、
内周部がハウジング部材及び回転部材側に突出する円錐
状に形成することで、簡単な構成によりサイドクリアラ
ンスを通した作動油の漏出を抑制し、良好な作動応答性
を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った弁開閉時期制御装置の一実施形
態を示す縦断側面図である。
【図2】図1のB−B線に沿った断面図である。
【図3】図1のC−C線に沿った断面図である。
【図4】フロントプレートがハウジングに締結される前
の状態を示すフロントプレート、リアプレート、ハウジ
ング及びロータの断面図である。
【符号の説明】
11 クランクシャフト 20 カムシャフト 21 進角通路 22 遅角通路 30 ロータ(回転部材) 40 ハウジング(回転伝達部材、ハウジング部材) 41 凹所(凹部) 50 フロントプレート(回転伝達部材、プレート部
材) 50a 一側面 60 リアプレート(回転伝達部材、プレート部材) 80 ベーン R1、R1a 進角用室 R2、R2a 遅角用室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフト又はカムシ
    ャフトの一方と共に回転する回転部材と、該回転部材に
    所定範囲で相対回転可能に外装され前記クランクシャフ
    ト又は前記カムシャフトの他方と共に回転する回転伝達
    部材と、該回転伝達部材の内周面に形成された凹部を進
    角用室と遅角用室とに区画するように前記回転部材に設
    けられたベーンとを備え、前記回転伝達部材が、前記回
    転部材の外周面に摺接するその内周面に前記凹部を有
    し、少なくともその軸方向の一端が開口した円筒状のハ
    ウジング部材と、該ハウジング部材の一端に、前記開口
    を閉塞し前記ベーン及び前記回転部材の軸方向一端面の
    外周側に摺接するように、その径方向外方部位にて接合
    される環状のプレート部材とから構成されてなる弁開閉
    時期制御装置において、前記ハウジング部材の一端に接
    合される前記プレート部材の一側面側を、内周部が前記
    ハウジング部材及び前記回転部材側に突出する円錐状に
    形成したことを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  2. 【請求項2】 前記プレート部材は、アルミ合金からな
    ることを特徴とする請求項1に記載の弁開閉時期制御装
    置。
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