JP2000282296A - 耐水素脆性及び耐食性が優れた塗装用鋼板及び製造方法 - Google Patents

耐水素脆性及び耐食性が優れた塗装用鋼板及び製造方法

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JP2000282296A JP11094361A JP9436199A JP2000282296A JP 2000282296 A JP2000282296 A JP 2000282296A JP 11094361 A JP11094361 A JP 11094361A JP 9436199 A JP9436199 A JP 9436199A JP 2000282296 A JP2000282296 A JP 2000282296A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無害な皮膜を有すると共に、鋼材中に水素が
侵入することなく皮膜を形成することができる耐水素脆
性及び耐食性が優れた塗装用鋼板及び製造方法を提供す
る。 【解決手段】 鋼材と、この鋼材の表面に形成された陽
極酸化皮膜と、を有する。陽極酸化皮膜は、例えば、鋼
材を陽極としてアルカリ金属水酸化物の濃度が0.5乃
至5モル/リットルである水溶液を電解することにより
形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐水素脆性及び耐
食性が優れた塗装用鋼板及び製造方法に関し、特に、自
動車部品又は家電製品等に使用される耐食性が優れた耐
水素脆性及び耐食性が優れた塗装用鋼板及び製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用鋼材の塗膜下地処理とし
ては、リン酸塩処理、ジンケート処理を含む亜鉛メッキ
等が使用されている。また、家庭用電化製品用鋼材の塗
膜下地処理には、リン酸塩処理又はクロメート処理等が
一般的に使用されている。これらの下地処理膜により塗
装耐食性の向上が図られている。
【0003】通常、リン酸塩処理では、基板金属が溶解
し表面のpHが上昇する。鋼材では下記化学反応式1に
示されるように、鋼材表面で水素が発生する。
【0004】
【化1】 3Fe+2H3PO4 → Fe3(PO42+3H2
【0005】これが駆動力となり、下記化学反応式2及
び3に示されるような反応が進行する。
【0006】
【化2】 Zn(H2PO43 → H3PO4+ZnHPO4
【0007】
【化3】3Zn(H2PO43 → 4H3PO4+Zn3
(PO42
【0008】このZn3(PO42がリン酸塩皮膜を形
成する。また、リン酸塩処理においては、耐食性を高め
るためニッケル化合物が使用されることが多い。
【0009】また、クロメート処理では6価クロムが材
料表面と反応して3価に還元され、6価のクロムを含有
するクロム酸化物を主成分とするクロメート皮膜が形成
される。
【0010】亜鉛メッキには溶融メッキ及び電気メッキ
があり、この他にもいわゆるジンケート処理がある。い
ずれも犠牲陽極として働き、耐食性を発揮するが、この
とき鋼材自体はカソードとして働き、表面では酸素の還
元以外に水素の発生反応が起こる。また、電気亜鉛メッ
キ及びジンケートでも処理時に水素が発生する。
【0011】一方、アルミニウム塩とケイ酸塩とを含む
溶液に鋼材等の非防食金属を浸漬し、それを負極として
溶液を電解することにより非防食金属に皮膜を生成する
クロメート皮膜のように毒性を持たない防食処理が提案
されている(特開平5−287585号公報)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リン酸塩皮膜
は皮膜形成時に水素が発生するため、鋼材中に水素が侵
入し脆化させると共に、腐食時の水素の侵入を促進させ
るという問題点がある。
【0013】また、亜鉛メッキは犠牲陽極として作用す
るため、防食効果は高いものの、鋼材への水素侵入を促
進させてしまうという問題点がある。また、電気亜鉛メ
ッキ及びジンケート処理においては処理時の水素が鋼材
に吸蔵されることがあるという問題点がある。
【0014】更に、特開平5−287585号公報に記
載された防食処理では、酸性溶液中で被防食金属を負極
として使用し酸性溶液を電解し作製されるため、鋼材へ
の水素侵入を避けることができないという問題点があ
る。
【0015】更にまた、環境への影響の観点からいえ
ば、クロメート皮膜は防食性能は高いものの有毒であ
る。リン酸塩処理でもリンによる富栄養化及び処理液又
はリン酸塩に含まれるニッケル化合物の環境への悪影響
が懸念されている。
【0016】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、無害な皮膜を有すると共に、鋼材中に水素
が侵入することなく皮膜を形成することができる耐水素
脆性及び耐食性が優れた塗装用鋼板及び製造方法を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐水素脆性
及び耐食性が優れた塗装用鋼板は、鋼材と、この鋼材の
表面に形成された陽極酸化皮膜と、を有することを特徴
する。
【0018】この場合、前記陽極酸化皮膜がアモルファ
ス構造を有することが好ましい。
【0019】また、前記陽極酸化皮膜がケイ酸塩を含有
することが好ましい。
【0020】更に、前記ケイ酸塩の含有量が0.9重量
%以下であることが好ましい。
【0021】更にまた、前記陽極酸化皮膜の膜厚は0.
1乃至100μmであることが好ましい。
【0022】本発明に係る耐水素脆性及び耐食性が優れ
た塗装用鋼板の製造方法は、鋼材を陽極としてアルカリ
金属水酸化物の濃度が0.5乃至5モル/リットルであ
る水溶液を電解する工程を有することを特徴とする。
【0023】本発明に係る他の耐水素脆性及び耐食性が
優れた塗装用鋼板の製造方法は、鋼材を陽極としてCa
(OH)2、Sr(OH)2及びBa(OH)2からなる
群から選択された少なくとも1種の水酸化物の濃度が
0.2乃至1モル/リットルである水溶液を電解する工
程を有することを特徴とする。
【0024】この場合、前記水溶液は更に濃度が0.0
1乃至0.1モル/リットルであるケイ酸アルカリを含
有することが好ましい。
【0025】また、前記ケイ酸アルカリはケイ酸ナトリ
ウムであることが好ましい。
【0026】本発明においては、鋼材の表面に陽極酸化
皮膜を形成することにより、鋼材に水素が侵入すること
を防止することができる。
【0027】また、鋼材を陽極として水酸化アルカリ金
属水溶液又はCa(OH)2、Sr(OH)2及びBa
(OH)2からなる群から選択された少なくとも1種の
水酸化物を含有する溶液を電解して陽極酸化皮膜を形成
することにより、皮膜形成時に水素が鋼材中に侵入する
ことなく皮膜を形成することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る耐水
素脆性及び耐食性が優れた塗装用鋼板及び製造方法につ
いて詳細に説明する。
【0029】本願発明者等は鋭意実験研究の結果、水酸
化アルカリ又はCa、Sr又はBaの水酸化物懸濁液
に、少量のケイ酸ナトリウムを添加した電解液中で、被
防食材である鋼材を陽極として電解することにより被防
食材表面に陽極酸化皮膜を形成させた。この方法では成
膜形成中で鋼材に水素が侵入する懸念がなく、生成した
皮膜により塗膜下の防食又は水素吸蔵を抑制することが
できることを見出した。
【0030】一般に、アルミニウム又はチタニウムの陽
極酸化処理はシュウ酸又は硫酸等の強酸性溶液中で作製
される。しかし、鋼材では同様の強酸性溶液を使用する
方法を適用しても、2価の鉄イオンとして溶解してしま
うため、成膜することができない。また、空気中で加熱
酸化する方法は材料の機械的特性を損なうため使用する
ことができない。
【0031】本発明においては、水酸化アルカリ金属溶
液中で鋼材を陽極として水酸化アルカリ金属溶液を電解
すると、下記化学反応式4及び5に示すように鋼材表面
では酸素発生反応と酸化皮膜生成反応が進行する。
【0032】
【化4】4OH- → O2+2H2O+4e-
【0033】
【化5】 3Fe+8OH- → Fe34+4H2O+8e-
【0034】上記化学反応式4及び5に示すように、鋼
材表面では水素ではなく、酸素が発生するため、鋼材に
水素が侵入することがない。これに対して、上述のリン
酸塩、クロメート処理及び電気亜鉛メッキでは処理時に
水素の発生を伴うため、鋼材への水素吸蔵を避けること
ができない。また、陽極酸化では処理温度が低く処理時
間が短いため、酸化物皮膜が結晶化されず、生成する皮
膜は緻密なアモルファス酸化皮膜となる。このため、耐
食性が優れ水素が透過しにくい。
【0035】なお、アモルファス酸化皮膜中の酸素含有
量は22%(FeO)乃至30%(Fe23)の範囲で
あることが好ましいが、酸素の含有量が高いほどアモル
ファス皮膜の溶解性が低くなることから、28%(Fe
34)以上であることが更に好ましい。
【0036】溶液の水酸化アルカリ金属の濃度が0.5
モル/リットル未満では、陽極酸化皮膜を形成するため
の鉄の溶出量が少ないため、ほとんど皮膜は形成されな
い。一方、溶液の水酸化アルカリ金属の濃度が5モル/
リットルを超えると、皮膜形成効果が飽和してしまい、
改善が認められない。従って、水酸化アルカリ水溶液濃
度は0.5乃至5モル/リットルとする。
【0037】また、陽極酸化皮膜の形成に使用される溶
液の溶質は、水酸化アルカリ金属に限定されるものでは
なく、水酸化アルカリ金属に匹敵する塩基性物質である
Ca(OH)2、Sr(OH)2及びBa(OH)2から
なる群から選択された少なくとも1種の水酸化物を使用
しても同様の皮膜を形成することができる。
【0038】なお、Ca(OH)2、Sr(OH)2及び
Ba(OH)2からなる群から選択された少なくとも1
種の含有量が0.5モル/リットル未満では、陽極酸化
皮膜を形成するための鉄の溶出量が少ないため、ほとん
ど皮膜は形成されない。一方、Ca(OH)2、Sr
(OH)2及びBa(OH)2からなる群から選択された
少なくとも1種の含有量が5モル/リットルを超える
と、皮膜形成効果が飽和してしまい、耐食性の改善が認
められない。従って、Ca(OH)2、Sr(OH)2
びBa(OH)2からなる群から選択された少なくとも
1種の含有量は0.5乃至5モル/リットルとする。
【0039】更に、皮膜形成時に、ケイ酸ナトリウム等
のケイ酸アルカリを溶液に添加すると、皮膜がより緻密
になると共に、鋼材に対する皮膜の密着性が高まる。こ
のため、耐水素脆性及び耐食性を更に向上させることが
できる。電解時には上記化学反応式4に示されるよう
に、被防食材表面(陽極)でOH-が消費されて、pH
が低下するため、下記化学反応式6に示されるような反
応が進行する。
【0040】
【化6】Na2SiO3+2H2O → 2NaOH+H2
SiO3
【0041】この被防食材表面に沈積したH2SiO3
バインダの働きをし、皮膜を緻密化すると共に、密着性
を高めているものと考えられている。従って、ケイ酸ア
ルカリを含有することが好ましい。
【0042】溶液のこのケイ酸アルカリの濃度が0.0
1モル/リットル未満では、皮膜に析出するケイ酸塩が
少ないため、耐食性を向上させることができない。一
方、溶液のケイ酸アルカリの濃度が0.1モル/リット
ルを超えると、ケイ酸塩の析出量が0.9%を超えるた
め、酸化皮膜形成が妨げられる。従って、溶液のケイ酸
アルカリの濃度は0.01乃至0.1モル/リットルと
することが好ましい。
【0043】また、陽極酸化皮膜の膜厚が0.1μm未
満では、水又は塩化物イオン等の腐食促進物質の遮断が
不十分であるため、耐食性が不足する。一方、陽極酸化
皮膜の膜厚が100μmを超えても、耐食性の効果が飽
和し耐食性が改善されない。従って、陽極酸化皮膜の膜
厚は0.1乃至100μmであることが好ましい。
【0044】ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウムが塩
基性の強さ、溶解度の高さ、入手の容易さ及びコストの
点から特に好ましい。
【0045】
【実施例】以下、本発明の範囲に入る耐水素脆性及び耐
食性が優れた塗装用鋼板及び製造方法の実施例につい
て、その特性を比較例と比較して具体的に説明する。図
1は本発明の実施例に係る引張試験片を示す模式図であ
る。図2は本発明の実施例に係る水素透過試験装置を示
す模式図である。
【0046】被処理材として、SUP7を陽極に使用し
て表1に示す濃度の溶液を表2に示す電解条件で電解し
て鋼材表面に皮膜を形成した。なお、陰極はアルカリ溶
液に溶解されない金属又は合金であればよく、本実施例
では冷延鋼板を使用した。皮膜形成後に皮膜の構造及び
組成を分析し、皮膜が形成された鋼材の腐食試験、引張
試験及び水素透過試験を行った。
【0047】皮膜の構造及び組成の分析は、X線回折法
(XRD)により分析し、X線マイクロアナリシス(E
PMA;日本電子製、X線マイクロアナライザ JXA
8800RL)を使用して皮膜のケイ酸塩濃度を分析し
た。なお、XRDの測定条件はX線にCu−Kα線を使
用し、測定範囲は5乃至90°とした。EPMAの測定
条件は加速電圧を20kV、試料電流を0.27μAと
した。
【0048】腐食試験としては、陽極酸化皮膜を形成し
た被処理材にカチオン型電着塗料を20μmの膜厚に塗
装した後、クロスカット(×印)を入れてJIS Z2
371に規定される塩水噴霧試験を40日間実施し、ク
ロスカットからの最大塗膜ふくれ幅を測定し、これを評
価した。
【0049】引張試験としては、腐食試験後、図1に示
すように板厚が1.5mmの試験片1を形成し室温で2
μm/分のクロスヘッド速度で引張試験を行ない、破断
時の伸びを測定し、これを評価した。
【0050】水素透過試験としては、図2に示すよう
に、NaCl水溶液が満たされた容器4とPt電極5が
設置されNaOH水溶液が満たされた容器3との間に陽
極酸化皮膜を形成した被処理材を板厚が0.5mmの試
験片2を設置した。試験片2とPt電極5とは電流計6
が接続されている。この試験片2の電位を参照電極(S
CE)に対して150mVとし水素透過に伴う電流値を
電流計6で測定した。これらの結果を表3に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】上記表3に示すように、本発明の範囲に入
る実施例No.1乃至16は最大ふくれ幅、水素透過電流
及び伸びについていずれも良好な結果を得ることができ
た。
【0055】なお、実施例No.1乃至16は表2に示す
条件で陽極酸化皮膜を形成することができ、試験片の表
面は青乃至赤色を呈していた。XRDの分析の結果か
ら、金属鉄によるピーク以外には結晶性物質による鋭い
ピークは生じず、アモルファス性物質によるハローパタ
ーンが見られることから生成した皮膜はアモルファス陽
極酸化皮膜であることがわかった。
【0056】また、EPMAによる分析の結果からケイ
酸塩を含有する実施例No.2乃至4、6乃至11、1
3、15及び16は皮膜中にケイ酸が取りこまれてい
た。
【0057】特に、ケイ酸塩を含有する実施例No.2乃
至4、6乃至11、13、15及び16は最大ふくれ
幅、水素透過電流及び伸びがいずれも極めて良好な結果
を得ることができた。
【0058】一方、比較例No.17乃至21は最大ふく
れ幅、水素透過電流及び伸びについて良好な結果を得る
ことができなかった。比較例No.17は水酸化ナトリウ
ムの濃度が本発明の範囲未満であるため、最大ふくれ幅
及び水素透過電流が大きく、伸びが乏しかった。
【0059】比較例No.18は水酸化カルシウムの濃度
が本発明の範囲未満であるため、最大ふくれ幅及び水素
透過電流が大きく、伸びが乏しかった。
【0060】比較例No.19は皮膜がリン酸亜鉛処理に
よる皮膜であり、本発明の範囲から外れるため、最大ふ
くれ幅及び水素透過電流が大きく、伸びが乏しかった。
【0061】比較例No.20は無処理であり、本発明の
範囲から外れるため、最大ふくれ幅及び水素透過電流が
大きく、伸びが乏しかった。
【0062】比較例No.21は皮膜が電気亜鉛メッキに
よる皮膜であり、本発明の範囲から外れるため、水素透
過電流が大きく、伸びが乏しかった。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように本発明においては、
鋼材の表面に陽極酸化皮膜を形成することにより、鋼材
に水素が侵入することを防止することができるため、水
素吸蔵による鋼材の機械的特性の劣化を防止することが
できると共に、優れた耐食性を得ることができる。
【0064】また、鋼材を陽極として水酸化アルカリ金
属水溶液又はCa(OH)2、Sr(OH)2及びBa
(OH)2からなる群から選択された少なくとも1種の
水酸化物を含有する溶液を電解して陽極酸化皮膜を形成
することにより、皮膜形成時に水素が鋼材中に侵入する
ことなく、緻密で無害なアモルファス構造を有する皮膜
を形成することができる。このため、水素吸蔵による鋼
材の機械的特性の劣化を防止することができると共に、
優れた耐食性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る引張試験片を示す模式図
である。
【図2】本発明の実施例に係る水素透過試験装置を示す
模式図である。
【符号の説明】
1、2;試験片 3、4;容器 5;Pt電極 6;電流計

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材と、この鋼材の表面に形成された陽
    極酸化皮膜と、を有することを特徴する耐水素脆性及び
    耐食性が優れた塗装用鋼板。
  2. 【請求項2】 前記陽極酸化皮膜がアモルファス構造を
    有することを特徴とする請求項1に記載の耐水素脆性及
    び耐食性が優れた塗装用鋼板。
  3. 【請求項3】 前記陽極酸化皮膜がケイ酸塩を含有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の耐水素脆性及
    び耐食性が優れた塗装用鋼板。
  4. 【請求項4】 前記ケイ酸塩の含有量が0.9重量%以
    下であることを特徴とする請求項3に記載の耐水素脆性
    及び耐食性が優れた塗装用鋼板。
  5. 【請求項5】 前記陽極酸化皮膜の膜厚は0.1乃至1
    00μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか1項に記載の耐水素脆性及び耐食性が優れた塗装用
    鋼板。
  6. 【請求項6】 鋼材を陽極としてアルカリ金属水酸化物
    の濃度が0.5乃至5モル/リットルである水溶液を電
    解する工程を有することを特徴とする耐水素脆性及び耐
    食性が優れた塗装用鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】 鋼材を陽極としてCa(OH)2、Sr
    (OH)2及びBa(OH)2からなる群から選択された
    少なくとも1種の水酸化物の濃度が0.2乃至1モル/
    リットルである水溶液を電解する工程を有することを特
    徴とする耐水素脆性及び耐食性が優れた塗装用鋼板の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記水溶液は更に濃度が0.01乃至
    0.1モル/リットルであるケイ酸アルカリを含有する
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の耐水素脆性及
    び耐食性が優れた塗装用鋼板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ケイ酸アルカリはケイ酸ナトリウム
    であることを特徴とする請求項8に記載の耐水素脆性及
    び耐食性が優れた塗装用鋼板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014070270A (ja) * 2012-10-02 2014-04-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 鋼材中への水素侵入抑制方法
JP2019183194A (ja) * 2018-04-03 2019-10-24 ジオネーション株式会社 樹脂炭素鋼接合体及びその製造法
EP4012382A4 (en) * 2019-09-11 2022-10-12 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) HYDROGEN PERMEATION TESTER

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