JP2000281616A - ビフェニルテトラカルボン酸の製造方法およびポリイミド樹脂の製造方法 - Google Patents

ビフェニルテトラカルボン酸の製造方法およびポリイミド樹脂の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミド樹脂の原料となるビフェニルテト
ラカルボン酸を高い収率で製造する方法、およびポリイ
ミド樹脂を製造する方法を提供する。 【解決手段】 ジアルキルベンゼンモノニトロ化合物を
出発原料として、還元反応と、ベンジジン転位反応と、
脱アミノ化反応と、酸化反応とを順次に実施して、ビフ
ェニルテトラカルボン酸を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビフェニルテトラ
カルボン酸の製造方法およびポリイミド樹脂の製造方法
に関する。さらに詳しくは、ポリイミド樹脂の原料とな
るビフェニル−2,2´,3,3´−テトラカルボン酸
等を、高い収率で製造することができるビフェニルテト
ラカルボン酸の製造方法、およびその製造方法から得ら
れるビフェニルテトラカルボン酸を用いたポリイミド樹
脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビフェニル−2,2´,3,3´
−テトラカルボン酸の製造方法に関して、文献1「Jour
nal of Chemical Society,1914, vol.105, p.2471」
に、基本的に6段階の反応工程からなり、その反応工程
の一つに、銅粉存在下に、260℃程度の高温に加熱し
てカップリング反応を行う、いわゆるウルマン反応を用
いる製造方法が開示されている。具体的には、ニトロフ
タル酸を出発原料とし、下記反応工程を順次に実施する
ビフェニルテトラカルボン酸の製造方法が開示されてい
る。 1)アミノ化工程(アミノフタル酸合成) 2)ジアゾ化工程(フタル酸ジアゾニウム塩合成) 3)ヨウ素化工程(ヨウ素化フタル酸合成) 4)アルキルエステル化工程(ヨウ素化フタル酸ジメチ
ルエステル合成) 5)ウルマン反応工程(ビフェニルテトラカルボン酸テ
トラメチルエステル合成) 6)加水分解工程(ビフェニル−2,2´,3,3´−
テトラカルボン酸合成)
【0003】また、文献2「米国特許第5,081,2
81号公報」には、文献1の中間体に該当する4−ハロ
ゲン化フタル酸ジアルキルエステル等を出発原料とし
て、下記反応工程を順次に実施するビフェニルテトラカ
ルボン酸の製造方法が開示されている。 1)脱ハロゲン化工程(ビフェニルテトラカルボン酸テ
トラメチルエステル合成) 2)加水分解工程(ビフェニル−2,2´,3,3´−
テトラカルボン酸合成)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、文献1
に開示されたウルマン反応を用いる製造方法では、以下
のような問題が見られた。 1)ビフェニルテトラカルボン酸の収率が低く、生産性
が低い。 2)工程数が多いため、工程時間が長くなったり、工程
管理が容易でない。 3)ウルマン反応を実施する上で、ヨウ素化反応(ハロ
ゲン化反応)が前もって必要であり、そのため急性毒性
(許容濃度:1ppm以下)の恐れがあるヨウ素を多量
に使用しなければならない。 4)ウルマン反応を実施する上で、ヨウ素化フタル酸ジ
メチルエステル2モルあたり、ヨウ化銅が1モルの割合
で脱離するため、多量のヨウ素含有副生物が生じる。
【0005】また、米国特許第5,081,281号公報
に記載された製造方法についても、出発原料として、4
−ハロゲン化フタル酸ジアルキルエステルを用いた場合
には反応が進行するが、3−ハロゲン化フタル酸ジアル
キルエステルを用いた場合には、反応速度および反応収
率に問題があることに加え、使用原料の制約が大きいと
いう問題が見られた。
【0006】そこで、本発明者らは、上記問題を解決
し、反応工程数が少なく、汎用的な原料からビフェニル
テトラカルボン酸を高収率で製造する方法について研究
を進めた結果、入手が容易で、安価なジアルキルベンゼ
ンモノニトロ化合物からベンジジン転位反応を利用する
ことにより、高い収率でビフェニルテトラカルボン酸を
製造できることを見出した。すなわち、本発明は、ビフ
ェニルテトラカルボン酸を効率的に製造することができ
る実用的な製造方法、およびこの製造方法から得られる
ビフェニルテトラカルボン酸を用いたポリイミド樹脂の
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【発明を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1)で表されるビフェニルテトラカルボン酸の製造方
法であり、下記一般式(2)で表されるジアルキルベン
ゼンモノニトロ化合物を出発原料として、還元反応と、
ベンジジン転位反応と、脱アミノ化反応と、酸化反応と
を順次に実施することを特徴とする。
【0008】
【化6】
【0009】
【化7】
【0010】[一般式(2)中のRおよびRは、そ
れぞれ互いに独立の関係にあるアルキル基である。]
【0011】このようにジアルキルベンゼンモノニトロ
化合物を還元して、ヒドラゾベンゼン誘導体を合成し、
次いでベンジジン転位反応を実施することにより、ジア
ルキルビフェニル構造を含むジアミノビフェニル誘導体
を効率的に合成することができる。そして、得られたジ
アミノビフェニル誘導体から脱アミノ化反応によりアミ
ノ基を脱離するとともに、ジアルキルビフェニル構造に
おけるアルキル基を酸化させることにより、ビフェニル
テトラカルボン酸を高い収率で得ることができる。
【0012】また、本発明の別の態様は、下記一般式
(4)で表される構造を含むポリイミド樹脂の製造方法
であり、上述したビフェニルテトラカルボン酸の製造方
法により得られた一般式(1)で表されるビフェニルテ
トラカルボン酸と、下記一般式(3)で表される芳香族
ジアミン化合物とを反応させることを特徴とするポリイ
ミド樹脂の製造方法である。
【0013】
【化8】
【0014】
【化9】
【0015】[一般式(3)中、Ar1は2価の芳香族
基である。]
【0016】
【化10】
【0017】[一般式(4)中のAr1は、一般式
(3)の内容と同一であり、Ar2は4価の芳香族基で
ある。]
【0018】このようにポリイミド樹脂を製造すること
により、分子内にねじれ構造を導入することができ、得
られたポリイミド樹脂における可溶性や耐熱性を容易に
調節することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明におけるビフェニルテトラ
カルボン酸の製造方法およびポリイミド樹脂の製造方法
に関する実施形態をそれぞれ具体的に説明する。
【0020】[第1の実施形態]第1の実施形態におけ
るビフェニルテトラカルボン酸の製造方法は、ジアルキ
ルベンゼンモノニトロ化合物を出発原料として、 1)還元反応と、 2)ベンジジン転位反応と、 3)脱アミノ化反応と、 4)酸化反応と を順次に実施することを特徴としている。以下、それぞ
れの工程につき、具体的に説明する。
【0021】(1)出発原料 出発原料として使用可能なジアルキルベンゼンモノニト
ロ化合物としては、上述した一般式(2)で表される化
合物を挙げることができる。
【0022】ここで一般式(2)中のR1およびR2で表
されるアルキル基は、ベンジジン転位反応を阻害せず、
かつ、容易に酸化されるように炭素数1〜6のアルキル
基が好ましい。このようなアルキル基としては、具体的
に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、シクロプロピル、メチルシクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロ
ペンチル、シクロヘキシル基等の一種または二種以上を
挙げることができる。また、特に好ましいアルキル基
は、メチル基、エチル基およびプロピル基である。
【0023】また、一般式(2)におけるR1およびR2
で表されるアルキル基は、それぞれ独立であるため、同
一種でも、異なる種類のアルキル基であっても良い。さ
らに、一般式(2)において、R1およびR2で表される
アルキル基の置換位置は、ベンゼン環における1位およ
び2位としてあるが、それぞれn位および(n+1)位
というように、ベンゼン環の連続した置換位置であれば
良い(nは1〜5の自然数)。
【0024】ただし、これらのジアルキルベンゼンにお
いて、ニトロ基の置換位置は、通常、ベンゼン環の3位
または4位である。また、ニトロ基がベンゼン環の3位
の場合、ビフェニル−2,2´,3,3´−テトラカル
ボン酸を得る際の出発原料となり、ニトロ基がベンゼン
環の4位の場合、ビフェニル−3,3´,4,4´−テ
トラカルボン酸を得る際の出発原料となる。
【0025】(2)還元反応 次工程のベンジジン転位反応においてジフェニル構造を
得るために、ジアルキルベンゼンモノニトロ化合物を還
元して、ヒドラゾベンゼン誘導体を合成する必要があ
る。以下に、出発原料である一般式(2)で表されるジ
アルキルベンゼンモノニトロ化合物を還元して得られる
一般式(5)で表されるヒドラゾベンゼン誘導体を示
す。
【0026】
【化11】
【0027】[一般式(5)中のR1およびR2は、それ
ぞれ一般式(2)と同一の内容である。]
【0028】還元条件(還元剤の種類、還元温度、p
H値) 還元反応を実施するにあたり、亜鉛/アルカリからなる
還元剤を用いるとともに、還元温度を30〜150℃の
範囲内の値とし、かつ、pHを7以上の値とすることが
好ましい。この理由は、このような還元剤を使用すると
ともに、還元温度やpHの値を制御することにより、ヒ
ドラゾベンゼン誘導体を高い収率で得ることがきるため
である。また、このような還元条件であれば、制御する
ことも容易である。したがって、還元剤として、亜鉛粉
末を使用するとともに、還元温度を30〜150℃の範
囲内の値とし、かつ、pHを7.5〜14の範囲内の値
とすることがより好ましい。なお、pH値の調整には、
アルカリ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム等を添加することが好ましい。
【0029】還元剤の添加量 また、還元剤の添加量についても特に制限されるもので
はないが、ジアルキルベンゼンモノニトロ化合物1モル
あたり、1〜10モルの範囲内の値とするのが好まし
い。この理由は、還元剤の添加量が1モル未満となる
と、還元反応が著しく遅くなり、未反応の出発原料が残
る場合があるためであり、一方、還元剤の添加量が10
モルを超えると、反応制御が困難となる場合があるため
である。したがって、還元剤の添加量を、ジアルキルベ
ンゼンモノニトロ化合物1モルあたり、1.25〜9モ
ルの範囲内の値とするのがより好ましく、1.5〜8モ
ルの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0030】反応時間 また、還元反応を実施するにあたり、反応時間は、還元
剤の種類、還元剤の添加量、還元温度、pH値等により
適宜変わるが、具体的に、0.1〜10時間の範囲で反
応させることができる。
【0031】アルコール使用 また、還元反応を実施するにあたり、アルコール中で行
うことが好ましく、アルコールの種類は特に制限される
ものではないが、例えば、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール等の一種または二種以上が挙げ
られる。特に、エタノールは、反応温度を溶媒の還流温
度で制御するのに適した沸点を有することから好まし
い。なお、アルコールの使用量についても特に制限され
るものではないが、通常の合成反応の溶媒量に準じて使
用することができる。
【0032】(2)ベンジジン転位反応 得られたヒドラゾベンゼン誘導体は酸化されやすいの
で、次工程のベンジジン転位反応を引き続き行い、テト
ラアルキルベンジジン誘導体を合成するのが好ましい。
なお、好ましいテトラアルキルベンジジン誘導体として
は、最終的にビフェニル−2,2´,3,3´−テトラ
カルボン酸が得られることから、4,4´−ジアミノ−
テトラアルキルビフェニルやテトラアルキルビフェニル
−4,4´−ビス(ジアゾニウムクロリド)等が挙げら
れる。以下に、一般式(5)で表されるヒドラゾベンゼ
ン誘導体を、ベンジジン転位反応して得られる一般式
(6)で表されるテトラアルキルベンジジン誘導体を示
す。
【0033】
【化12】
【0034】[一般式(6)中のR1およびR2は、それ
ぞれ一般式(2)と同一の内容である。]
【0035】ベンジジン転位反応を行うにあたり、塩
酸、硫酸、硝酸、リン酸からなる群から選択される少な
くとも一つの無機酸を用いるとともに、反応温度を−1
0〜100℃の範囲内の値とすることが好ましい。この
理由は、このような無機酸を使用するとともに、反応温
度の値を制御することにより、ベンジジン誘導体を高い
収率で得ることができるためである。また、このような
ベンジジン転位反応条件であれば、制御することも容易
である。なお、無機酸の使用量についても特に制限され
るものではないが、通常の合成反応において、酸性状態
となる条件に準じて使用することができる。また、ベン
ジジン転位反応を実施するにあたり、必要に応じて塩化
スズ等の触媒を添加しても良い。
【0036】また、ベンジジン転位反応に使用できる溶
媒は、反応物を溶解させるとともに、反応に関与しない
ものであれば特に制限はない。ただし、反応物の溶解
性、取り扱いやすさから、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒が好まし
い。なお、溶媒の使用量についても特に制限されるもの
ではなく、通常の合成反応において用いられる溶媒濃度
の範囲が好ましい。
【0037】(3)脱アミノ化反応 得られたテトラアルキルベンジジン誘導体は、アミノ基
を有しているので、このアミノ基をジアゾ化した後、ジ
アゾ分解してアンモニアの形で除去して、テトラアルキ
ルビフェニル誘導体を合成する反応である。以下に、一
般式(6)で表されるテトラアルキルベンジジン誘導体
を脱アミノ化反応して得られる一般式(7)で表される
テトラアルキルビフェニル誘導体を示す。
【0038】
【化13】
【0039】[一般式(7)中のR1およびR2は、それ
ぞれ一般式(2)と同一の内容である。]
【0040】ジアゾ化条件 アミノ基をジアゾ化塩とするにあたり、無機酸(例え
ば、塩酸、硫酸、硝酸等)や有機酸(例えば、酢酸、蟻
酸、プロピオン酸等)中において、亜硝酸塩等のジアゾ
化剤を用いるとともに、反応温度を−30〜50℃の範
囲内の値とすることが好ましい。この理由は、このよう
なジアゾ化剤を使用するとともに、反応温度の値を制御
することにより、ジアゾニウム塩を効率的に得ることが
できるためである。また、このようなジアゾ化条件であ
れば、制御することも容易である。したがって、ジアゾ
化剤として、亜硝酸ナトリウムを使用するとともに、反
応温度を−30〜25℃の範囲内の値とすることがより
好ましい。なお、ジアゾ化剤の使用量についても特に制
限されるものではないが、通常の有機合成で使用される
反応量を使用すれば良い。
【0041】ジアゾ分解 また、得られたジアゾニウム塩からのジアゾ分解を行
い、アゾ基を脱離するにあたり、次亜リン酸等のジアゾ
分解剤を添加することが好ましい。このようなジアゾ分
解剤を添加することにより、効率的にジアゾニウム塩か
らアゾ基を脱離することができる。また、ジアゾ分解剤
の添加量についても特に制限されるものではないが、ジ
アゾ基濃度1モルに対して、1〜10モルの範囲内の値
とするのが好ましい。
【0042】(4)酸化反応 得られたテトラアルキルビフェニル誘導体は、アルキル
基を有しているので、このアルキル基を酸化して、目的
化合物であるテトラビフェニル誘導体を合成する反応で
ある。すなわち、一般式(7)で表されるテトラアルキ
ルビフェニル誘導体を酸化して得られる一般式(1)で
表されるビフェニルテトラカルボン酸をを合成するもの
である。
【0043】酸化条件(酸化剤の種類、反応温度) ここで、テトラアルキルビフェニル誘導体を酸化するに
あたり、過マンガン酸塩、硝酸、酸素、空気からなる群
から選択される少なくとも一つの酸化剤を用いるととも
に、反応温度を50〜250℃の範囲内の値とすること
が好ましい。この理由は、このような酸化剤を使用する
とともに、反応温度の値を制御することにより、ビフェ
ニルテトラカルボン酸を効率的に得ることができるため
である。また、このような酸化条件であれば、制御する
ことも容易である。したがって、酸化剤として、過マン
ガン酸カリウムや硝酸を使用するとともに、反応温度を
50〜200℃の範囲内の値とすることがより好まし
い。
【0044】酸化剤の添加量 また、酸化剤の添加量についても特に制限されるもので
はないが、テトラアルキルビフェニル誘導体のアルキル
基1当量に対し、1〜100当量の範囲内の値とするこ
とができる。
【0045】溶媒使用 また、酸化反応を行うにあたり、かかる反応を容易に制
御できることから有機溶媒や水中で行うことが好まし
い。ここで、有機溶媒の種類は特に制限されるものでは
ないが、例えば、ピリジン、ピリジン/水等の一種また
は二種以上が挙げられる。なお、使用量は、通常の有機
合成における溶媒の使用範囲である。
【0046】精製 得られたビフェニルテトラカルボン酸を精製することが
好ましい。このような精製方法については特に制限され
るものではないが、例えば、再結晶法を採ることができ
る。
【0047】[第2の実施形態]第2の実施形態は、ビ
フェニルテトラカルボン酸からなるポリイミド樹脂の製
造方法であり、第1の実施形態で得られたビフェニルテ
トラカルボン酸のポリイミド樹脂原料としての使用方法
の一つである。
【0048】(1)ビフェニルテトラカルボン酸 第1の実施形態で得られた一般式(1)で表されるビフ
ェニルテトラカルボン酸は、二無水物としてポリイミド
樹脂の原料となり、ビフェニル−2,2´,3,3´−
テトラカルボン酸二無水物や、ビフェニル−3,3´,
4,4´−テトラカルボン酸二無水物が該当する。この
うち、ビフェニル−2,2´,3,3´−テトラカルボ
ン酸二無水物を用いた場合には、ポリイミド樹脂を幅広
い有機溶剤に対して可溶性とすることができ、また、誘
電率の値を低下させることができる。一方、ビフェニル
−3,3´,4,4´−テトラカルボン酸二無水物を用
いた場合には、ポリイミド樹脂の耐熱性や透明性を向上
させることができる。
【0049】さらに、2,2´,3,3´−ビフェニル
テトラカルボン酸ニ無水物と、3,3´,4,4´−ビ
フェニルテトラカルボン酸ニ無水物とを混合使用するこ
とにより、可溶性に優れ、しかも着色もせず、優れた光
透過率や耐熱性を有するポリイミド樹脂が得られること
ができる。なお、2,2´,3,3´−ビフェニルテト
ラカルボン酸ニ無水物と、3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸ニ無水物とを混合使用する場合
に、その混合比率は特に制限されるものではないが、例
えば、5:95〜95:5モル%の範囲内の値とするの
が好ましく、10:90〜90:10モル%の範囲内の
値とするのがより好ましく、20:80〜80:20モ
ル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0050】(2)芳香族ジアミン化合物 ビフェニルテトラカルボン酸と反応させる芳香族ジアミ
ン化合物は、一般式(3)で表される化合物である。具
体的には、m−フェニレンジアミン、4,4´−オキシ
ジアニリン、2,2´−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンジジン、9,9´−ビス[4−(4−アミノ−2−ト
リフルオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニ
ル]フルオレン、4,4´−ジアミノー3,3´−ジフ
ェニルメタン、4,4´−ジアミノー3,3´−ジフェ
ニルエタン、4,4´−ジアミノー3,3´−ジフェニ
ルスルフィド、4,4´−ジアミノー3,3´−ジフェ
ニルスルホン、3,3´−ジメチルー4,4´−ジアミ
ノ−3,3´−ビフェニル、4,4´−ジアミノー3,
3´−ジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,3´−ジアミノベンゾフェノン、
4,4´−ジアミノー3,3´−ベンゾフェノン、2,
2´−ビス(4−アミノ−3−カルボキシルフェニル)
ヘキサフルオロプロパン、2,7−ジアミノー2,4−
ジカルボキシフルオレン、2,4−ジアミノー2,7−
ジカルボキシフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフ
ェニル)フルオレン等の一種単独または二種以上の組み
合わせが好ましい。
【0051】(3)芳香族テトラカルボン酸 また、ポリイミド樹脂を縮重合するにあたり、一般式
(1)で表されるビフェニルテトラカルボン酸以外の一
般式(8)で表される芳香族テトラカルボン酸を、全テ
トラカルボン酸に対して、0〜95モル%の範囲内の値
(ただし、0モル%を除く。)となるようにさらに含ん
で反応させることが好ましい。このように一般式(8)
で表される芳香族テトラカルボン酸(無水芳香族テトラ
カルボン酸)をさらに含んで反応させることにより、ポ
リイミド樹脂の可溶性や耐熱性をより極め細かく調節す
ることができる。
【0052】
【化14】
【0053】[一般式(8)中のAr2は、4価の芳香
族基である。]
【0054】(4)ポリイミド樹脂 また、ポリイミド樹脂において、互いにねじれ構造とな
る複数の芳香族環からなり、これらの隣接する芳香族環
同士が、共役系を形成していないように、上述した一般
式(4)で表される構造を含んでいるのが好ましい。ま
た、優れた耐熱性等の特性を得るために、ポリイミド樹
脂の対数粘度を0.1〜4dl/g(測定溶媒:N−メ
チルピロリドン、測定温度:30℃、測定濃度:0.5
g/dl)の範囲内の値とするのが好ましい。
【0055】(5)反応条件 一般式(1)で表されるビフェニルテトラカルボン酸
と、一般式(3)で表される芳香族アミン化合物とを反
応させる条件は、特に制限されるものではないが、具体
的に、有機溶媒中において、温度120〜300℃、時
間0.5〜24時間の範囲内で反応させるのが好まし
い。
【0056】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明する。ただし、言うまでもないが、実施例は本発
明の例示であり、本発明はこれらの実施例の記載に限定
されるものではない。
【0057】[実施例1] (1)ニトロキシレンの還元反応によるヒドラゾベンゼ
ン誘導体の調製(還元反応) 還流冷却器および撹拌モーターを取り付けた、容量が2
リットルの三口フラスコを油浴内に設置した後、還元剤
としての亜鉛末140gと、溶媒としてのエタノール7
50mlとをそれぞれ収容した。次いで、撹拌モーター
により、三口フラスコ内を撹拌するとともに、三口フラ
スコ内の温度をエタノールの沸点温度(還流温度)まで
上昇させた。次いで、ジアルキルベンゼンモノニトロ化
合物として、3−ニトロ−O−キシレン80gを三口フ
ラスコ内にさらに加えた後、100mlの滴下ロートを
取り付け、この滴下ロートから、pH調整(7以下のア
ルカリ性範囲)のために、予め調製した苛性ソーダ温液
(苛性ソーダ60g/水70ml)を滴下した。なお、
苛性ソーダ温液の滴下には、三口フラスコ内の反応系に
おける泡立ち具合を見ながら、約20分間要した。ま
た、3−ニトロ−O−キシレンの還元反応を完結させる
ために、還流温度において、1時間、還元反応を続け
た。還元反応後、油浴から三口フラスコをはずし、上澄
み液を窒素置換した2リットルの三角フラスコ内に移し
た。なお、三口フラスコ内の沈殿物は温アルコールで洗
浄し、余熱しておいたブフナーロートで濾過した後、得
られた濾液と上澄み液とを合わせた。
【0058】次いで、これらの濾液および上澄み液を放
冷し、さらに冷蔵庫で冷却させて、晶析させた。そし
て、濾過回収したところ、無色の粗結晶が83g(収率
65%)得られた。この得られた粗結晶の赤外吸収スペ
クトルを測定したところ、図1に示すように、波数33
77,1587,1471,775cm-1の位置に特性吸
収ピークがそれぞれ観察された。したがって、得られた
無色の粗結晶は、1,2−ビス(2,3−ジメチルフェニ
ル)ヒドラジンであることを確認した。
【0059】(2)2,2´,3,3´−テトラメチル
ベンジジン塩酸塩の調製(ベンジジン転位反応) 得られた1,2−ビス(2,3−ジメチルフェニル)ヒド
ラジンを精製せずに、ベンジジン転位反応に供した。す
なわち、200ml滴下ロート、温度計と撹拌機とを備
えた1リットルビーカーを氷浴に設置し、その中に
(1)で調製した1,2−ビス(2,3−ジメチルフェニ
ル)ヒドラジン35gと、0℃に冷却したメタノール4
00mlとをそれぞれ収容し、撹拌得して懸濁液とし
た。次いで、この懸濁液に対して、滴下ロートから、無
水塩化第1スズ4gと濃塩酸160mlとからなる混合
溶液を反応温度が15℃を越えない条件のもと添加し
て、反応させた。滴下終了後、室温下で24時間放置
し、反応生成物を晶析させた。
【0060】得られた反応生成物を濾過して、無色の粗
結晶35g(収率78%)を回収した。この粗結晶の赤
外吸収スペクトル(KBr法)を測定したところ、図2
に示すように、波数3421,2825、2605、1
621、1578,1525、1518、1471,83
5cm-1の位置に、2,2´,3,3´−テトラメチル
ベンジジン塩酸塩の特性吸収ピークがそれぞれ観察され
た。また、得られた粗結晶につき、1H−NMRスペク
トルを測定した。具体的に、CDCl3またはN,N−
ジメチルスルホキシド−d6を溶媒として周波数90M
Hzの条件において測定した。その結果、図3に示すよ
うに、10.08(d),7.43(d),7.00(d), 2.32
(s),1.94(s)ppmの位置にそれぞれ特性ピ−クが
観察された。したがって、これらの赤外吸収スペクトル
チャートおよび1H−NMRスペクトルチャートから、
2,2´,3,3´−テトラメチルベンジジン塩酸塩が
得られたことを確認した。
【0061】(3)テトラメチルビフェニルの調製(脱
アミノ化反応) 100mLの滴下ロートと、温度計と、撹拌装置とを備
えた500mLのフラスコを氷/塩浴内に設置した後、
2,2´,3,3´−テトラメチルベンジジン塩酸塩の
粗結晶35gを加え、さらに塩酸水溶液(濃塩酸60m
Lと水70mLから調製)を加えて、フラスコ内の温度
を0℃以下に保った。次いで、水75mLに対して、ジ
アゾ化剤の亜硝酸ナトリウム17.0gを溶解させて作
成した水溶液を、反応温度を0〜5℃の範囲内の条件に
おいて滴下させた。滴下終了後、さらに氷/塩浴で30
分間、ジアゾ反応を行った。このジアゾ反応後、反応液
を予め冷却したブフナーロートで濾過し、40〜50g
の氷を入れた受器のブンゼンフラスコ内にジアゾニウム
塩の濾液を回収した。次いで、0℃に冷却した3リット
ルの三角フラスコ内にジアゾニウム塩の濾液を収容した
後、磁気撹拌機により撹拌しながら、ジアゾ分解剤であ
る次亜リン酸水溶液350mL(50重量%濃度)を一
度に加え、反応溶液とした。この反応溶液を24時間冷
蔵庫でさらに冷却し、晶析させた。得られた反応生成物
を濾過して、回収した後、1Nの塩酸で洗浄し、さらに
エタノールで再結晶を行い、17.5gの黄色結晶が得
られた(収率:74%)。
【0062】得たれた黄色結晶の融点を、ミクロ融点測
定装置(柳本製作所(株)製)を用いて測定したとこ
ろ、114〜116℃の範囲内の値(文献値115〜1
17℃)であった。また、この黄色結晶の赤外吸収スペ
クトルを測定したところ、図4に示すように、波数15
83,1456,787cm-1の位置にそれぞれ吸収ピー
クが観察された。また、図5に示すように、1H−NM
Rスペクトル(核磁気共鳴スペクトルと称する場合があ
る。)を測定したところ、7.21−6.89(m,6
H),2.24(s,6H), 1.95(s,6H)ppm
の位置に、それぞれ吸収ピークが観察された。したがっ
て、これらの図4および図5に示す特性スペクトルか
ら、目的化合物である2,2´,3,3´−テトラメチ
ルビフェニルが得られたことを確認した。
【0063】(4)ビフェニルテトラカルボン酸の調製
(酸化反応) 環流冷却器および撹拌装置を取り付けた容量2リットル
の三口フラスコを油浴に設置した。この三口フラスコ内
に、2,2´,3,3´−テトラメチルビフェニル1
6.4gと、ピリジン680mLと、水280mLとを
それぞれ加え、三口フラスコ内の温度を還流温度まで上
昇させた。次いで、三口フラスコ内にマンガン酸カリウ
ム64gを、1時間以内において、数回に分けて添加し
た後、さらに8時間還流を継続し、反応懸濁液を得た。
その後、得られた反応懸濁液を予め加熱したブフナーロ
ートで濾過し、副生する二酸化マンガンを濾別した。こ
の二酸化マンガンを含む回収物を、熱ピリジン100m
Lを用いて2回洗浄し、濾液と洗浄液とを合わせた淡黄
色の溶液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得ら
れた濃縮液と、苛性ソーダ55gおよび水1リットルか
らなる苛性ソーダ水溶液とを、室温で30分間接触さ
せ、未反応原料の2,2´,3,3´−テトラメチルビ
フェニルを濾集、除去した。この濾過液を再び、油浴に
設置した還流冷却器および撹拌装置を取り付けた2リッ
トルの三口フラスコ内に加えた。次いで、三口フラスコ
内の温度を還流温度まで上げ、さらに過マンガン酸カリ
ウム64gを添加した後、5時間酸化反応させた。この
酸化反応後、未反応の過マンガン酸カリウムをチオ硫酸
ナトリウムで失活させるとともに、予め加熱しておいた
ブフナーロートで濾過し、副生する二酸化マンガンを濾
別した。なお、濾集層はさらに熱水200mLで2回洗
浄した。回収された濾液と洗浄液とを合わせ、室温まで
放冷後、濃塩酸を加えてpH値を1.0に調節した状態
で、晶析させた。そのまま24時間放置して、晶析物を
濾別した。この晶析物の収量は20g(収率78%)で
あった。
【0064】また、得られた晶析物につき赤外吸収スペ
クトルを測定したところ、図6に示すように、波数34
30, 3082, 2638, 2546, 1722, 16
97, 1284cm-1の位置にそれぞれ吸収ピークが観
察された。また、図7に示すように1H−NMRスペク
トルを測定したところ、8.65−8.58(〜1H〜(va
riable)), 7.88(2H), 7.67−740(m,4
H)ppmの位置に、吸収ピークがそれぞれ観察され
た。したがって、これらの図6および図7に示す特性ス
ペクトルから、2,2´,3,3´−ビフェニルテトラ
カルボン酸が得られたことを確認した。
【0065】[実施例2]実施例1における3−ニトロ
−O−キシレンの代わりに、4−ニトローoーキシレン
を用いたほかは、実施例1と同様に、還元反応と、ベン
ジジン転位反応と、脱アミノ化反応と、酸化反応とを順
次に実施し、目的化合物である3,3´,4,4´−ビ
フェニルテトラカルボン酸を、高収率で得た。
【0066】[実施例3] (1)ポリイミド樹脂の重合 環流冷却器および撹拌装置を取り付けた容量100ml
の三口フラスコを油浴内に設置した。この三口フラスコ
内に、実施例1で得られた2,2´,3,3´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸ニ無水物1.471g(5.0m
mol)と、芳香族アミン化合物として4,4´−オキ
シジアニリン1.001g(5.0mmol)と、m−
クレゾール25mlと、イソキノリン2mlとをそれぞ
れ収容し、均一に撹拌した。次いで、三口フラスコ内の
温度を200℃まで昇温させ、5時間、縮合反応を行っ
た。反応終了後、メタノールを用いて重合物を沈殿回収
した。得られた重合物につき、図8に示す赤外吸収スペ
クトルおよび図9に示す1H−NMRスペクトルをそれ
ぞれ測定し、赤外吸収スペクトルにおいて、波数177
0〜1780cm-1付近にイミド基のカルボニル対称伸
縮振動に起因した吸収ピークおよび波数1720〜17
30cm-1付近にイミド基のカルボニル非対称伸縮振動
に起因した吸収ピークが観察されたことから、得られた
重合物は、一般式(4)で表される構造を含むポリイミ
ド樹脂であることを確認した。また、得られた重合物
は、透明性が高く、従来のポリイミド樹脂と較べて著し
く着色性が低いことを確認した。
【0067】
【発明の効果】上記のとおり、本発明のビフェニルテト
ラカルボン酸化合物の製造方法によれば、工業的に入手
可能であり、しかも安価な出発原料から、少ない工程数
で、しかも高い収率でビフェニルテトラカルボン酸化合
物を得ることができるようになった。また、本発明のポ
リイミド樹脂の製造方法によれば、ビフェニル−2、2
‘、3、3'−テトラカルボン酸等を用いているため、
幅広い有機溶剤の種類に対して可溶性があり、比誘電率
の値が低く、耐熱性(Tg,Td5)に優れ、しかも透
明性に優れたポリイミド樹脂を効率的に得られるように
なった。したがって、このようなポリイミド樹脂の特性
を利用して、半導体装置の前工程、後工程における層間
絶縁膜やパッシベーション膜などの用途材料に好適に使
用することができる。さらに、2,2´,3,3´−ビ
フェニルテトラカルボン酸ニ無水物と、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物とを混合使
用することにより、着色せず、より優れた光透過率や耐
熱性を有するポリイミド樹脂が得られることが確認され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた1,2−ビス(2,3−ジメ
チルフェニル)ヒドラジンの赤外吸収スペクトルを示す
図である。
【図2】実施例1で得られた2,2´,3,3´−テト
ラメチルベンジジン塩酸塩の赤外吸収スペクトルを示す
図である。
【図3】実施例1で得られた2,2´,3,3´−テト
ラメチルベンジジン塩酸塩の核磁気共鳴スペクトルを示
す図である。
【図4】実施例1で得られた2,2´,3,3´−テト
ラメチルビフェニルの赤外吸収スペクトルを示す図であ
る。
【図5】実施例1で得られた2,2´,3,3´−テト
ラメチルビフェニルの核磁気共鳴スペクトルを示す図で
ある。
【図6】実施例1で得られた2,2´,3,3´−ビフ
ェニルテトラカルボン酸の赤外吸収スペクトルを示す図
である。
【図7】実施例1で得られた2,2´,3,3´−ビフ
ェニルテトラカルボン酸の核磁気共鳴スペクトルを示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC13 AC42 AC52 AC59 BA66 BD70 BE02 BE10 BE11 BE12 BE13 BE24 BE30 BE33 BJ50 BS30 4J043 PA02 QB31 RA34 SA06 SB01 TA14 TB01 UA121 UA132

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるビフェニル
    テトラカルボン酸の製造方法において、下記一般式
    (2)で表されるジアルキルベンゼンモノニトロ化合物
    を出発原料として、還元反応と、ベンジジン転位反応
    と、脱アミノ化反応と、酸化反応とを順次に実施するこ
    とを特徴とするビフェニルテトラカルボン酸の製造方
    法。 【化1】 【化2】 [一般式(2)中のRおよびRは、それぞれ互いに
    独立の関係にあるアルキル基である。]
  2. 【請求項2】 前記ジアルキルベンゼンモノニトロ化合
    物が、3−ニトロキシレンであり、前記ビフェニルテト
    ラカルボン酸がビフェニル−2,2´,3,3´−テト
    ラカルボン酸であることを特徴とする請求項1に記載の
    ビフェニルテトラカルボン酸の製造方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式(4)で表される構造を含む
    ポリイミド樹脂の製造方法であり、請求項1に記載され
    たビフェニルテトラカルボン酸の製造方法により得られ
    た一般式(1)で表されるビフェニルテトラカルボン酸
    と、下記一般式(3)で表される芳香族ジアミン化合物
    とを反応させることを特徴とするポリイミド樹脂の製造
    方法。 【化3】 【化4】 [一般式(3)中、Ar1は2価の芳香族基である。] 【化5】 [一般式(4)中のAr1は、一般式(3)の内容と同
    一であり、Ar2は4価の芳香族基である。]
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