JP2000281444A - 円柱状黒鉛材及びその製造方法 - Google Patents
円柱状黒鉛材及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2000281444A JP2000281444A JP11085430A JP8543099A JP2000281444A JP 2000281444 A JP2000281444 A JP 2000281444A JP 11085430 A JP11085430 A JP 11085430A JP 8543099 A JP8543099 A JP 8543099A JP 2000281444 A JP2000281444 A JP 2000281444A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- graphite material
- cylindrical
- packing
- coke
- furnace
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】各部位における特性にバラツキがない直径の大
きい円柱状黒鉛材を提供することを目的とする。 【解決手段】アチェソン炉により円柱状素材を黒鉛化す
る工程において、素材間に炭素質部材を設置し、パッキ
ングコークス層の厚さを略均一にすることを特徴とする
黒鉛材の製造方法して製造することができる。
きい円柱状黒鉛材を提供することを目的とする。 【解決手段】アチェソン炉により円柱状素材を黒鉛化す
る工程において、素材間に炭素質部材を設置し、パッキ
ングコークス層の厚さを略均一にすることを特徴とする
黒鉛材の製造方法して製造することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置用
黒鉛部材、原子炉用黒鉛部材、ＨＩＰ用黒鉛部材として
使用される大きな直径を有する円柱状黒鉛部材及びその
製造方法に関する。
黒鉛部材、原子炉用黒鉛部材、ＨＩＰ用黒鉛部材として
使用される大きな直径を有する円柱状黒鉛部材及びその
製造方法に関する。
【０００２】
【従来技術】従来より黒鉛の製造方法は石油コークス等
のフィラーと、ピッチ等のバインダーとを混合し、これ
を所定の形状に成形して得た成型品を焼成後、溶融ピッ
チ等の含浸剤を含浸、更に、熱処理を施して黒鉛化する
ことよりなる。そして、黒鉛化に際してはアチェソン炉
が使用されている。アチェソン炉は耐火レンガ製の長方
形の炉で円柱状の焼成した黒鉛原料を直立状に並べ、そ
の間隙にコークス粒をパッキング材として炉詰めし、こ
れに炉長方向に直接通電し抵抗加熱することによって製
造している。この状態の平面図を図２に示す。図２にお
いて、１は円柱状黒鉛素材、２はパッキングコークス、
３は電極である。しかして、最近大型の半導体ウェハー
の製造を始めとして、大型の円柱形状の黒鉛材の需要が
高まっている。大型の円柱形状の黒鉛材の製造方法につ
いても一般に上述の黒鉛材の製造方法と変わるところが
ないが、直径の大きい黒鉛原料をアチェソン炉によっ
て、黒鉛化すると、均一な製品が得にくいという欠点が
あった。即ち、図２に示したような状態で通電すると、
パッキングコークス層の薄い部位では抵抗は小さく、ま
たパッキング層の厚い部位では抵抗は大きくなるため電
流は一様に流れず、電流の流れやすい部位では黒鉛化度
は高く、電流の流れにくい部位では黒鉛化度は低く、そ
の為均質な黒鉛製品は得られなかったのである。従来の
製品として直径が５００ｍｍ以上の黒鉛では、その製品
の部位により熱膨張係数をはじめとして、その特性が１
０％以上のバラツキが生じ、直径の大きい製品になるに
したがって、そのバラツキは大きくなった。
のフィラーと、ピッチ等のバインダーとを混合し、これ
を所定の形状に成形して得た成型品を焼成後、溶融ピッ
チ等の含浸剤を含浸、更に、熱処理を施して黒鉛化する
ことよりなる。そして、黒鉛化に際してはアチェソン炉
が使用されている。アチェソン炉は耐火レンガ製の長方
形の炉で円柱状の焼成した黒鉛原料を直立状に並べ、そ
の間隙にコークス粒をパッキング材として炉詰めし、こ
れに炉長方向に直接通電し抵抗加熱することによって製
造している。この状態の平面図を図２に示す。図２にお
いて、１は円柱状黒鉛素材、２はパッキングコークス、
３は電極である。しかして、最近大型の半導体ウェハー
の製造を始めとして、大型の円柱形状の黒鉛材の需要が
高まっている。大型の円柱形状の黒鉛材の製造方法につ
いても一般に上述の黒鉛材の製造方法と変わるところが
ないが、直径の大きい黒鉛原料をアチェソン炉によっ
て、黒鉛化すると、均一な製品が得にくいという欠点が
あった。即ち、図２に示したような状態で通電すると、
パッキングコークス層の薄い部位では抵抗は小さく、ま
たパッキング層の厚い部位では抵抗は大きくなるため電
流は一様に流れず、電流の流れやすい部位では黒鉛化度
は高く、電流の流れにくい部位では黒鉛化度は低く、そ
の為均質な黒鉛製品は得られなかったのである。従来の
製品として直径が５００ｍｍ以上の黒鉛では、その製品
の部位により熱膨張係数をはじめとして、その特性が１
０％以上のバラツキが生じ、直径の大きい製品になるに
したがって、そのバラツキは大きくなった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は上記の問題
を解決すべく種々検討した結果、本発明を完成したもの
で、本発明の目的は直径の大きな円柱状黒鉛の製造方法
において、各部位における特性にバラツキの少ない黒鉛
材を製造する方法及びバラツキの少ない黒鉛材を提供す
ることである。
を解決すべく種々検討した結果、本発明を完成したもの
で、本発明の目的は直径の大きな円柱状黒鉛の製造方法
において、各部位における特性にバラツキの少ない黒鉛
材を製造する方法及びバラツキの少ない黒鉛材を提供す
ることである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本願の請求項１の発明の
要旨はアチェソン炉により円柱状素材を黒鉛化する工程
において、素材間に炭素質部材を設置し、パッキングコ
ークス層の厚さを略均一にすることを特徴とする黒鉛材
の製造方法あり、請求項２の発明の要旨は請求項１記載
の方法によって得られた直径５００ｍｍ以上の円柱状黒
鉛材であって、軸に垂直な面内の比抵抗、熱膨張係数の
バラツキが５％以内であることを特徴とする円柱状黒鉛
材である。即ち、本発明は黒鉛素材間に炭素質部材を設
置してあるので各素材間の間隔はほぼ均一になり、その
結果、パッキングコークス層内を電流が均一に流れるの
で、均一な黒鉛材が得られるのである。
要旨はアチェソン炉により円柱状素材を黒鉛化する工程
において、素材間に炭素質部材を設置し、パッキングコ
ークス層の厚さを略均一にすることを特徴とする黒鉛材
の製造方法あり、請求項２の発明の要旨は請求項１記載
の方法によって得られた直径５００ｍｍ以上の円柱状黒
鉛材であって、軸に垂直な面内の比抵抗、熱膨張係数の
バラツキが５％以内であることを特徴とする円柱状黒鉛
材である。即ち、本発明は黒鉛素材間に炭素質部材を設
置してあるので各素材間の間隔はほぼ均一になり、その
結果、パッキングコークス層内を電流が均一に流れるの
で、均一な黒鉛材が得られるのである。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に述べ
る。本発明で使用するアチェソン炉とは通常黒鉛化に使
用する黒鉛化炉であって、耐火レンガ製の長方形の炉で
あり、その大きさは長さ１５ｍ、巾２ｍ、高さ２ｍ程度
ある。そして、この炉の内に黒鉛材料である焼成品をコ
ークス粒をパッキング材として炉詰めし、これに炉長方
向に直接通電して抵抗加熱して黒鉛化を行うのである。
しかして、本発明は黒鉛素材間にパッキングコークスと
共に炭素質部材を設置して黒鉛素材の各部位における通
電を均一にするのである。ここで使用する炭素質部材と
しては黒鉛等の電気比抵抗がパッキングコークスの比抵
抗より小さいものが好ましく、その形状として四角柱や
円柱等であるが、特にこれらに限定されるものではな
い。そして、本発明においては炭素質部材と原料との間
隔の大きさは２０ｃｍ±１０ｃｍ程度とする。本発明に
おけるアチェソン炉に炭素質部材及び黒鉛化原料を設置
した状態の平面図を図１に示す。図１において、１は円
柱状黒鉛素材、２はパッキングコークス、３は電極、４
は炭素部材である。このような状態のもとに通電すると
電流は黒鉛材料中を均一に流れ、その結果、得られた黒
鉛材の各特性は均一である。
る。本発明で使用するアチェソン炉とは通常黒鉛化に使
用する黒鉛化炉であって、耐火レンガ製の長方形の炉で
あり、その大きさは長さ１５ｍ、巾２ｍ、高さ２ｍ程度
ある。そして、この炉の内に黒鉛材料である焼成品をコ
ークス粒をパッキング材として炉詰めし、これに炉長方
向に直接通電して抵抗加熱して黒鉛化を行うのである。
しかして、本発明は黒鉛素材間にパッキングコークスと
共に炭素質部材を設置して黒鉛素材の各部位における通
電を均一にするのである。ここで使用する炭素質部材と
しては黒鉛等の電気比抵抗がパッキングコークスの比抵
抗より小さいものが好ましく、その形状として四角柱や
円柱等であるが、特にこれらに限定されるものではな
い。そして、本発明においては炭素質部材と原料との間
隔の大きさは２０ｃｍ±１０ｃｍ程度とする。本発明に
おけるアチェソン炉に炭素質部材及び黒鉛化原料を設置
した状態の平面図を図１に示す。図１において、１は円
柱状黒鉛素材、２はパッキングコークス、３は電極、４
は炭素部材である。このような状態のもとに通電すると
電流は黒鉛材料中を均一に流れ、その結果、得られた黒
鉛材の各特性は均一である。
【０００６】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、約１５００℃
に加熱して使用される単結晶引き上げ装置やヒーターに
おいて、比抵抗が均質であるため、優れた均熱性を示
し、単結晶の品質に多大な効果をもたらす。また、熱膨
張係数が均一であるため、加熱に伴う素材内歪みが発生
しにくく、優れた耐熱衝撃性を示すことから、単結晶引
き上げ装置用部材等、高温で使用される黒鉛部材に有効
である。
に加熱して使用される単結晶引き上げ装置やヒーターに
おいて、比抵抗が均質であるため、優れた均熱性を示
し、単結晶の品質に多大な効果をもたらす。また、熱膨
張係数が均一であるため、加熱に伴う素材内歪みが発生
しにくく、優れた耐熱衝撃性を示すことから、単結晶引
き上げ装置用部材等、高温で使用される黒鉛部材に有効
である。
【０００７】
【実施例】コークス粉砕物とバインダーピッチの混練物
を再度粉砕し、冷間静水圧成形（ＣＩＰ成形）にて円柱
形状に成形し、還元雰囲気にて１０００℃にて焼成した
素材（１次品）を図 のような２ｍ×２ｍ×１５ｍのア
チェソン炉に詰め、約２５００Ｗにて通電し、２５００
℃で加熱した。 データ 比抵抗：１次品 ５×１０~3 Ωｃｍ パッキングコークス ０．２ Ωｃｍ 炭素質部材 １．５×１０~3Ωｃｍ 電極 ０．６×１０~3Ωｃｍ
を再度粉砕し、冷間静水圧成形（ＣＩＰ成形）にて円柱
形状に成形し、還元雰囲気にて１０００℃にて焼成した
素材（１次品）を図 のような２ｍ×２ｍ×１５ｍのア
チェソン炉に詰め、約２５００Ｗにて通電し、２５００
℃で加熱した。 データ 比抵抗：１次品 ５×１０~3 Ωｃｍ パッキングコークス ０．２ Ωｃｍ 炭素質部材 １．５×１０~3Ωｃｍ 電極 ０．６×１０~3Ωｃｍ
【０００８】
【表１】
【図１】本発明製造方法におけるアチェソン炉内の黒鉛
素材の配列図。
素材の配列図。
【図２】従来方法におけるアチェソン炉内の黒鉛素材の
配列図。
配列図。
１ 円柱状黒鉛素材 ２ パッキングコークス ３ 電極 ４ 炭素部材
Claims (2)
- 【請求項１】 アチェソン炉により円柱状素材を黒鉛化
する工程において、素材間に炭素質部材を設置し、パッ
キングコークス層の厚さを略均一にすることを特徴とす
る黒鉛材の製造方法。 - 【請求項２】 請求項１記載の方法によって得られた直
径５００ｍｍ以上の円柱状黒鉛材であって、軸に垂直な
面内の比抵抗、熱膨張係数のバラツキが５％以内である
ことを特徴とする円柱状黒鉛材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11085430A JP2000281444A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 円柱状黒鉛材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11085430A JP2000281444A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 円柱状黒鉛材及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000281444A true JP2000281444A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=13858635
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11085430A Pending JP2000281444A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 円柱状黒鉛材及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000281444A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010049428A2 (en) * | 2008-10-27 | 2010-05-06 | Timcal S.A. | Process for the production and treatment of graphite powders |
| CN108341669A (zh) * | 2018-03-29 | 2018-07-31 | 中钢集团新型材料（浙江）有限公司 | 高温气冷堆堆内构件用大规格尺寸核石墨材料及制备方法 |
| CN109081695A (zh) * | 2018-07-24 | 2018-12-25 | 中钢集团新型材料（浙江）有限公司 | 熔盐堆用高密度大尺寸超细孔径核石墨材料的制备方法 |
| JP2020147473A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | イビデン株式会社 | 黒鉛材料の製造支援方法 |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP11085430A patent/JP2000281444A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010049428A2 (en) * | 2008-10-27 | 2010-05-06 | Timcal S.A. | Process for the production and treatment of graphite powders |
| WO2010049428A3 (en) * | 2008-10-27 | 2010-12-29 | Timcal S.A. | Process for the production and treatment of graphite powders |
| US9102539B2 (en) | 2008-10-27 | 2015-08-11 | Imerys Graphite & Carbon Switzerland Sa | Process for the production and treatment of graphite powders |
| CN108341669A (zh) * | 2018-03-29 | 2018-07-31 | 中钢集团新型材料（浙江）有限公司 | 高温气冷堆堆内构件用大规格尺寸核石墨材料及制备方法 |
| CN108341669B (zh) * | 2018-03-29 | 2020-12-04 | 中钢集团新型材料（浙江）有限公司 | 高温气冷堆堆内构件用大规格尺寸核石墨材料及制备方法 |
| CN109081695A (zh) * | 2018-07-24 | 2018-12-25 | 中钢集团新型材料（浙江）有限公司 | 熔盐堆用高密度大尺寸超细孔径核石墨材料的制备方法 |
| JP2020147473A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | イビデン株式会社 | 黒鉛材料の製造支援方法 |
| JP7191742B2 (ja) | 2019-03-15 | 2022-12-19 | イビデン株式会社 | 黒鉛材料の製造支援方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN106629698B (zh) | 一种超薄石墨片的制作方法 | |
| CN104119108B (zh) | 一种复合陶瓷石墨电极的制备方法 | |
| JP2013220954A (ja) | 黒鉛ヒータ | |
| EP3216760A1 (en) | Core wire holder and method for producing silicon | |
| WO2023029465A1 (zh) | 一种发热元件及其制备方法 | |
| JP2000281444A (ja) | 円柱状黒鉛材及びその製造方法 | |
| CN109574668A (zh) | 碳化膜的制造方法 | |
| JPH07296955A (ja) | カーボンヒーター | |
| JP2000007436A (ja) | 黒鉛材及び黒鉛材の製造方法 | |
| CN109942297A (zh) | 一种碳化硅纳米线增强高取向石墨复合材料及制备方法 | |
| JPH0696844A (ja) | 黒鉛発熱体及びその製造方法 | |
| TW202121576A (zh) | 半導體製造裝置用零件及其製造方法 | |
| JPH09227232A (ja) | 炭素質成形体の黒鉛化方法 | |
| JPH0569767B2 (ja) | ||
| JP2009266396A (ja) | 二珪化モリブデン系セラミック発熱体 | |
| JP4208218B2 (ja) | 高熱膨張係数を有する等方性黒鉛材の製造方法および該等方性黒鉛材からなる黒鉛製治具ならびに黒鉛製基材 | |
| CN110590391B (zh) | 一种石墨化炉引流板及其制作方法 | |
| JPH0238548B2 (ja) | ||
| JP3591784B2 (ja) | 高密度炭素焼成体の黒鉛化方法 | |
| TW424079B (en) | Method of making bulk high-strengthed and high-densitied graphite material artifacts | |
| JPH0297472A (ja) | 導電性炭化ケイ素焼結多孔体の製造方法 | |
| JP6842265B2 (ja) | 加熱装置の製造方法 | |
| JPS5837675B2 (ja) | メンハツネツタイノ セイゾウホウホウ | |
| JPS6291411A (ja) | 炭素焼成体の黒鉛化方法 | |
| KR20140120268A (ko) | 흑연 재료의 제조 방법 |