JP2000279975A - 光触媒とオゾン併用処理による水処理方法及びその装置 - Google Patents

光触媒とオゾン併用処理による水処理方法及びその装置

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JP2000279975A
JP2000279975A JP11090333A JP9033399A JP2000279975A JP 2000279975 A JP2000279975 A JP 2000279975A JP 11090333 A JP11090333 A JP 11090333A JP 9033399 A JP9033399 A JP 9033399A JP 2000279975 A JP2000279975 A JP 2000279975A
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ozone
photocatalyst
water
treated
titanium dioxide
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JP11090333A
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English (en)
Inventor
Akira Fujishima
昭 藤嶋
Kazuhito Hashimoto
和仁 橋本
Toshiya Watabe
俊也 渡部
Yoshihiko Tagawa
良彦 田川
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Meidensha Corp
Kanagawa Academy of Science and Technology
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Kanagawa Academy of Science and Technology
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒とオゾン処理を併用して、被処理水中
の有機物の無機化処理を効率的に行うことが可能な水処
理方法と装置を提供すること。 【解決手段】 光触媒・オゾン反応槽20内に設置された
光触媒に対してオゾン供給手段から経路31を介してオゾ
ンガスまたはオゾン水溶液を一定量供給させることによ
り、二酸化チタン光触媒の表面にオゾン分子を吸着させ
る。このオゾン分子を吸着させた光触媒22をブラックラ
イト23からの照射光の下で同槽20内に導入した被処理水
と接触させることにより、被処理水中に含まれる被処理
物質は光触媒、オゾン及び光触媒による溶存オゾン分解
生成活性種の酸化力によって無機化処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒とオゾン処
理を併用して被処理水中の有機物の無機化処理を行う水
処理方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光エネルギーを化学反応に直接利
用する方法として、光触媒を利用して水質を浄化する方
法が注目されている。このような光触媒の中でも二酸化
チタン(TiO2)は高い活性と安定した触媒機能を有
しているため、水処理分野での応用が最も期待されてい
る(TiO2光触媒についてはO plus E,1997年6月
号,新技術コミュニケーションズを参照)。
【0003】二酸化チタンを用いた光触媒は、酸化剤の
代表的物質であるオゾンや塩素よりも強力な酸化力を有
し、この酸化力を利用して防汚,殺菌,脱臭作用を持つ
種々の製品が実用化されるとともに水処理に適用する試
みも行われている(D.F.Ollis,H.Al-Ekabi;Photocataly
tic Purification and Treatment of Water and Air;E
d;Elsevier;Amsterdam,1993を参照)。
【0004】一般に二酸化チタンを光触媒として用いる
場合に、粉状の二酸化チタンを用いる方法と担体に固定
した二酸化チタンを用いる方法(粉をバインダーで固定
あるいはフィルム状)の2通りの方法が考えられるが、
連続的に水処理を行うには二酸化チタンの回収面から考
慮して後者の方法が有効であるものと考察される。
【0005】上記の光触媒を用いた水処理法は、反応の
完了までに所定の時間がかかるため、オゾン等を利用し
た酸化処理法と併用する手段が有効である。
【0006】上記光触媒反応における二酸化チタンの光
吸収によって起こる光触媒反応としての機能は、半導体
における光励起反応の原理による。即ち、二酸化チタン
にバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光を照射する
と、価電子帯から伝導帯へ電子が励起され、伝導帯に電
子を、価電子帯に正孔を生じる。伝導帯に励起された電
子が拡散し表面に達すると還元力を有し、同様に表面に
集まった価電子帯の正孔は酸化力を有する。この表面の
電子と正孔は、照射光量、即ち、フォトン数に応じて生
成量が大略見積もれる。
【0007】二酸化チタンアナターゼ構造のバンドギャ
ップは約3.2eVであり、波長に直すと388nmであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、二酸化チタン
を利用した光触媒反応は、上述のように、光を吸収する
ことにより強力な酸化力を二酸化チタンの表面で反応を
進行させる表面反応であることや、光を吸収することに
より強力な酸化力を生むため光励起が必要であることな
どから、この光触媒を水処理装置に適用するためには、
採光方法(光触媒への光照射方法、光触媒に与える光の
種類)や光触媒表面の活性維持(処理対象を如何に表面
に持ってくるか、接触表面積を如何に増やすか)等につ
いての検討が求められている。
【0009】一方、従来からオゾン処理を水処理に適用
することにより、飲料水の悪臭除去及び塩素処理に伴う
有害物質の低減を図るうえで効果があることが知られて
いるが、処理水に含有されている有機物を全てCO2
どの無機物に完全に分解することは困難とされている。
【0010】図9は、二酸化チタンを利用した光触媒反
応処理(1)、オゾンのみを用いた処理(2)、光触媒
・オゾン併用処理(3)による3−クロロフェノール
(以下3CPと略称する)総量の経時的変化を示した特
性図である。ここで、被処理物質である3−クロロフェ
ノールは、農薬のモデル物質(ダイオキシンのモデル物
質)として選択された。特性図が示すように、二酸化チ
タンによる光触媒反応処理(1)は表面処理であるため
反応速度は遅く、オゾン処理(2)は処理基質により処
理速度が異なるものの(1)に比較して反応速度は大と
なっている。光触媒・オゾン併用処理(3)の場合に
は、オゾン処理(2)と光触媒処理(1)の単純な和と
考えることができる。また、この特性図からは、3CP
自体の総量の減少は確認できるが、3CPが無機化して
減少したのか、他の物質に変化したものかを断定するこ
とはできない。
【0011】図10は、前記3CP総量の経時的変化をT
OC(全有機炭素量の略称で、水溶液中に含まれている
有機炭素がどのくらいあるのかを見ている。以下、全有
機炭素量をTOCと称する。)の減少量で比較した特性
図である。光触媒反応処理(1)は、図9と同様の変化
を示しているため、3CPは着実に分解無機化されてい
るが、前述した表面反応のため処理速度が遅い結果とな
っている。
【0012】図10のオゾン処理(2)をみると、あると
ころからTOCの減少が飽和して停止していることが分
かる。このことを先ほどの図9と比較すると、オゾン処
理(2)では3CPの分解は進んでいるが、無機化が進
んでいるのではなく、水酸化物など他の物質に変化して
いるだけであることがTOCの減少停滞から推測され
る。
【0013】このように光触媒反応処理(1)では処理
速度が遅く、実用面からみて適用が難しい。また、オゾ
ン処理(2)では3CPの変質はある程度望めるが、3
CPを他の有害物質に変化させている可能性があり、万
全な処理方法であるとは言えない。
【0014】そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなさ
れたものであり、光触媒とオゾン処理とを併用して、被
処理水中の有機物及び中間生成物の無機化処理を効率的
に行うことができる光触媒とオゾン併用処理による水処
理方法及びその装置を提供することを課題とするもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
達成するために、第1発明は、有機物を含有する被処理
水に、オゾンを一定時間毎に注入溶解し、二酸化チタン
の担体を有した光触媒反応槽内で、溶存オゾンを含む被
処理水に光源から発せられる所定の光量範囲にある光を
照射して光触媒反応を生起させ、この光触媒反応とオゾ
ン直接反応及び光触媒による溶存オゾン分解生成活性種
による反応の主として3つの反応により、被処理水中の
有機物を無機化処理することを特徴としている。
【0016】第2発明は、前記のオゾンの注入は、オゾ
ンガスを注入することを特徴としている。
【0017】第3発明は、前記のオゾンの注入は、オゾ
ンガスを水に溶解させて調整したオゾン水溶液を注入す
ることを特徴としている。
【0018】第4発明は、二酸化チタンの担体表面にオ
ゾン分子を吸着させた後、この二酸化チタンの担体を有
した光触媒反応槽内で、被処理水に光源から発せられる
一定の光量範囲にある光を照射して光触媒反応を生起さ
せ、この光触媒反応とオゾン直接反応及び光触媒による
溶存オゾン分解生成活性種による反応の主として3つの
反応により、被処理水中の有機物を無機化処理すること
を特徴としている。
【0019】第5発明は、オゾン分子を吸着させた二酸
化チタンの担体を有した光触媒反応槽内で、被処理水に
光源から発せられる一定の光量範囲にある光を照射して
光触媒反応を生起させ、この光触媒反応により、被処理
水中の有機物を無機化処理することを特徴としている。
【0020】第6発明は、二酸化チタンの担体表面にオ
ゾン分子を吸着させた後、この新たにオゾン分子を吸着
させた二酸化チタンの担体を一定時間毎に光触媒反応槽
内の二酸化チタンの担体と交換させ、この新たな二酸化
チタンの担体を有する光触媒反応槽内で、被処理水に光
源から発せられる一定の光量範囲にある光を照射して光
触媒反応を生起させ、この光触媒反応とオゾン直接反応
及び光触媒による溶存オゾン分解生成活性種による反応
の主として3つの反応により、被処理水中の有機物を無
機化処理することを特徴としている。
【0021】第7発明は、前記二酸化チタンの担体表面
へのオゾン分子の吸着は、二酸化チタンの担体をオゾン
ガスで曝気させることによることを特徴としている。
【0022】第8発明は、前記二酸化チタンの担体表面
へのオゾン分子の吸着は、光源から発せられる一定の光
量範囲にある照射光の下で、二酸化チタンの担体をオゾ
ンガスで曝気させることによることを特徴としている第
9発明は、前記二酸化チタンの担体表面へのオゾン分子
の吸着は、二酸化チタンの担体をオゾン水溶液に浸漬さ
せることによることを特徴としている。
【0023】第10発明は、反応セルに供給された被処理
水にオゾンを一定時間毎に供給するオゾン供給手段と、
反応セルに一定の光量範囲にある光を照射させる光源
と、光源から照射された光の下で二酸化チタンの担体と
系外から導入した被処理水とを接触させることにより被
処理水中に含まれる有機物を無機化処理する反応セルと
からなることを特徴としている。
【0024】第11発明は、反応セルに設置された酸化チ
タンの担体にオゾンを供給してその担体表面にオゾン分
子を吸着させる光触媒オゾン吸着手段と、反応セルに一
定の光量範囲にある光を照射させる光源と、光源から照
射された光の下で二酸化チタンの担体と系外から導入し
た被処理水とを接触させることにより被処理水中に含ま
れる有機物を無機化処理する反応セルとからなることを
特徴としている。
【0025】第12発明は、前記光触媒オゾン吸着手段
は、二酸化チタンの担体表面にオゾン分子を吸着させた
後、この新たにオゾン分子を吸着させた二酸化チタンの
担体を一定時間毎に反応セル内の二酸化チタンの担体と
交換させることを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明するに
あたり、先ず、発明者が本発明に先立って発案した光触
媒とオゾン併用処理による水処理方法について述べる。
【0027】図1は前記の光触媒とオゾン併用処理によ
る水処理装置システム概要図である。当該水処理装置
は、光触媒反応槽1、オゾン反応槽2及び循環用流体ポ
ンプ3から構成され、光触媒反応槽1には光源としての
ブラックライト4が付帯され、光触媒反応槽1内部に
は、ハニカム状に形成された3次元構造の二酸化チタン
の担体5が設置されている。担体5の全面には予め二酸
化チタン膜がコーティングされている。また、光触媒反
応槽1の上面は透明材料で構成された蓋材1aで被覆さ
れている。
【0028】オゾン反応槽2にはオゾンガスの注入管6
と排出管7とが配備されている。尚、オゾン反応槽2は
ブラックライト4からできるだけ離し、該ブラックライ
ト4による溶存オゾンの分解現象が生じないように配慮
されている。
【0029】光触媒としての二酸化チタンは、パウダー
状もしくはゾル状の何れのものであってもよく、ハニカ
ム状担体5の全面に膜状に固定化される。パウダー状の
場合は、バインダーとして無機系のSiアルコキシド、
Alアルコキシド又はTiアルコキシド等を用いて担体
5に固定化させる。また、ハニカム状担体5自体を二酸
化チタンで作製する場合もある。一般的にこのようなセ
ラミックスを作製するには、粉末原料から出発し、成形
焼結する方法が用いられる。
【0030】ここで、前記実施形態による作用の説明に
ついて用いられている用語についての定義付けを行う。
【0031】「光触媒による溶存オゾン分解生成活性
種」とは、二酸化チタンに特定波長の光を選択的に照射
した際に発生する光触媒反応により、溶存オゾンを分解
して生成する活性種を指しており、水中の有機物を無機
化するのに最も効果的な活性種である。
【0032】「溶存オゾン光分解生成活性種」とは、水
中に溶解したオゾンに光が照射された際に、溶存オゾン
が分解して発生する活性種である。
【0033】「オゾン直接反応により生成する中間生成
物」とは、被処理水にオゾン直接処理を行った際に発生
する中間生成物であり、この中間生成物はできる限り少
なくすることが要求される。
【0034】「溶存オゾン光分解生成活性種により生成
される中間生成物」とは、「溶存オゾン光分解生成活性
種」から生成される中間生成物であり、この中間生成物
も無害化処理する必要がある。
【0035】図1において、光触媒反応槽1内に供給さ
れた被処理水に対してブラックライト4から蓋材1aを
介して光触媒反応槽1内に配置された担体5に300〜420
nmにおける任意の波長の光を照射することによって、
二酸化チタンによる光触媒反応が生じる。すなわち、被
処理水中に含まれる被処理物質は、照射光の下で、光触
媒反応槽1内に配置された担体5と接触した時、二酸化
チタン表面上での酸化還元反応が起こり、担体5に固定
された二酸化チタンの近傍まで拡散してきた被処理物質
は主として酸化分解され低分子化される。また、還元サ
イトでは溶存酸素から還元生成したO2 -(スーパーオキ
シド)などが被処理物質の酸化分解に寄与する。光触媒
反応槽1内の被処理水は管体8を介してオゾン反応槽2
に供給される。
【0036】オゾン反応槽2に供給された被処理水は、
図外のオゾン発生装置で得られオゾンガス注入管6から
供給されたオゾンガスと接触混合する。この時、被処理
水中に含まれる光触媒により酸化分解されなかった被処
理物質は、「オゾン直接反応により生成する中間生成
物」へ酸化分解される。溶存オゾンを含む被処理水は、
循環用流体ポンプ3により管体9,10を経由して、再
度、光触媒反応槽1供給される。尚、オゾン反応槽2で
溶存しなかったあるいは基質と反応しなかったオゾンガ
スは排出管7を介して排出される。
【0037】光触媒反応槽1内に供給された被処理水に
含まれている溶存オゾンの一部は、ブラックライトの照
射光によって分解され「溶存オゾン光分解生成活性種」
となり、また光触媒と接触すると酸化分解され「光触媒
による溶存オゾン分解生成活性種」となる。これらの活
性種、溶存オゾン及び光触媒の相互作用によって、光触
媒反応槽1内に滞留する被処理物質、「オゾン直接反応
により生成する中間生成物」及び「溶存オゾン光分解生
成活性種により生成される中間生成物」は、二酸化炭素
等へと無機化処理される。
【0038】このように、被処理水は流体ポンプ3の駆
動により光触媒反応槽1とオゾン反応槽2間を循環する
ことによって水質浄化処理が継続的に行われる。さら
に、被処理水の負荷に応じて、ブラックライト4による
照射量を変化させることによりTOC処理速度の向上と
中間生成物の低減を図っている。
【0039】オゾン反応は選択的な反応であるため、処
理基質によって処理速度が異なり、酸化分解による最終
生成物である二酸化炭素にまで全て分解することは困難
である。特にオゾン反応には水酸化の過程が多く含まれ
ているため、中間生成物が多岐に亙って生成する。この
中間生成物についても前記「光触媒による溶存オゾン分
解生成活性種」や光触媒自身により分解することができ
る。
【0040】以上述べたように前記の実施形態に係る発
明は、二酸化チタンによる光触媒反応とオゾンによる反
応との併用処理(以下、併用処理と称する)を行ない、
各々の単独処理による弱点を相補し、二酸化チタンを利
用した光触媒反応、オゾン直接反応、光触媒による溶存
オゾン分解生成活性種等を利用した反応を協同的に起こ
すことによって被処理物質を無機化処理することを特徴
としている。
【0041】ここで、併用処理における投入オゾン濃度
と照射光量の依存性について述べる。
【0042】図11は、投入オゾン濃度と照射光量におけ
る中間生成物量の変化を示した特性図である。中間生成
物は、前記の「オゾン直接反応により生成する中間生成
物」及び「溶存オゾン光分解生成活性種により生成され
る中間生成物」も含んでいる。
【0043】特性図が示すように、併用処理においては
中間生成物を抑制しながらTOC低減を実現する最適な
照射光量範囲が存在することが分かる。すなわち、照射
光量の違いは光触媒活性の違いに対応し、照射光量0の
場合はオゾン単独処理になり、また照射光量を増加させ
ると光触媒活性が増加するという効果よりも、オゾン自
身が光分解し、これで生じた活性種による反応から中間
生成物抑制効果が鈍ることが示されている。投入オゾン
濃度の違う条件においても同様な振る舞いを見せ、併用
処理を最適化する条件が存在することも示されている。
【0044】光触媒表面への吸着は、オゾン、被処理物
質(3CP)とも容易におこることが起こることが確認
されている。
【0045】図13は、光触媒表面へのオゾン吸着を示し
た特性図であり、膜圧100nmのフッ化カルシウム(Ca
2)の基板にオゾン分子を吸着させた場合の吸収特性
を示している。(1)は、オゾンガスを光触媒表面に1
時間曝気させた場合、(2)はオゾンガスを光触媒表面
に30分曝気させた場合、(3)はオゾンガスを光触媒表
面に1時間曝気させた後、96時間ブラックライト照射し
た場合、(4)は光触媒のみの吸収特性を示している。
特性図が示すように、光触媒表面へのオゾン分子の吸着
は曝気時間に依存していることがわかる。
【0046】また、基質3CPも光触媒表面に容易に吸
着することがわかっている(図14)。この状態で暗部に
放置しても吸収ピークはなくならないが、吸着させた状
態でブラックライトを一定時間照射すると基質3CPの
吸収はなくなる。しかし、オゾンを吸着させた状態でブ
ラックライトを照射しても数日間は依然吸収ピークが残
ることが確認できている(図13(3))。また、光触媒
表面にオゾンを吸着させたものは、光触媒活性が大きく
なることが確認された。
【0047】図14は、光触媒表面への3CP吸着を示し
た特性図である。図14において、(1)は3CPを光触
媒の全面に浸漬させた後、暗部において長時間放置させ
た場合、(2)は3CPを光触媒の全面に浸漬させた場
合のみ、(3)は光触媒表面の吸収特性である。特性図
が示すように、長時間放置ても3CPは光触媒に吸着さ
れていることがわかる。
【0048】図15は、3CPを吸着させた光触媒表面に
オゾン分子を吸着させた時の吸収波長を示した特性図で
ある。図15(A)において(1)は光触媒表面に吸着し
た3CPオゾン分子が吸着されていることを示した吸収
特性であり、(B)は波数900〜1200(cm-1)におけ
る(A)の特性図の拡大である。特性図が示すように、
3CPを吸着させた光触媒表面にはオゾン分子が吸着さ
れていることが確認されている。
【0049】しかし、以上の結果は、前記の実施形態例
の極端な例としてオゾンガスを光触媒に連続的に供給し
続けた場合、光触媒全面にオゾンが吸着される可能性が
でてくることとなるので(図16(C))光触媒吸収を基
質とオゾンが適量ずつ確保している間は効率よく反応が
進行するが、吸収サイトをオゾンが占領するにつれて、
基質分解効率が低下することも示している。図16は、光
触媒表面における作用を示した説明図であり、(A)は
光触媒のみによる被処理物質の分解、(B)は併用処理
のメカニズムの一つである表面吸着オゾンにより効率を
高めた被処理物質の分解、(C)はオゾンが過剰な場合
(光触媒表面の吸着サイトをすべてオゾンで覆ってしま
ったとき)の光触媒表面における作用を説明している。
【0050】そこで、発明者は、かかる課題を鑑み、恒
久的に処理効率を維持し、かつ経済的にも実用的な光触
媒とオゾン併用処理による水処理方法及びその装置を創
出した。
【0051】以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。 (第1形態)第1形態は、図1に示された前記の実施の
形態に係る水処理装置におけるオゾン反応槽にオゾンを
一定時間毎に供給することを特徴としている。
【0052】前記の実施形態は、図1の装置システムに
おけるオゾン反応槽2にオゾンガスが連続的に供給され
るされているので、光触媒反応槽1内の反応液のオゾン
濃度が過剰となり、光触媒反応槽1内に設置された担体
に固定された光触媒の全面にオゾン分子が吸着し、光触
媒の機能が阻害され、処理水中に中間生成物残留させて
しまう。
【0053】そこで、本形態の特徴とする断続的なオゾ
ンの供給により、反応槽内での過剰な溶存オゾンを抑え
ることが可能となり、「オゾン直接反応により生成する
中間生成物」や「光によるオゾン分解活性種からの生成
物」等の中間生成物生成を抑制することが可能となる。
【0054】尚、オゾン反応槽2に供給するオゾンガス
の代わりに、オゾン発生機で生成させたオゾンガスを水
に所定の濃度で調整したオゾン水溶液を供給してもよ
い。この場合、導入オゾンガス濃度、導入時間により溶
存オゾン濃度が決まる。
【0055】本形態に係る水処理装置の主な作用効果は
前記に譲るが、特有な効果として、オゾンガスを定量的
かつ一定時間毎に供給することにより、光触媒反応槽内
の反応液中の溶存オゾン濃度は一定に保たれるので、光
触媒表面がオゾン分子により全面に吸着されないことと
なる。このため、光触媒の表面には適度にオゾン分子が
吸着され、吸着した近傍に拡散されてきた被処理物質を
光触媒との相互作用によって効率よく無機化処理するこ
とが可能となる(図15(B))。また、光触媒表面に吸
着されたオゾン分子が光触媒反応により消費されても、
再度定量的なオゾン分子の供給によって、当該装置の処
理効率は維持される。 (第2形態)本形態例に係る水処理装置は、被処理水に
オゾン水溶液を定量的に供給した後、光触媒・オゾン併
用処理することを特徴としている。
【0056】図2は、第2形態例に係る装置システム装
置の概要図である。当該発明に係る水処理装置は、光触
媒・オゾン反応槽20とオゾン水溶液供給手段24とから構
成され、光触媒・オゾン反応槽20の全面は透明材料で構
成され、光源として中心波長360nmのブラックライト23
が付帯されている。
【0057】光触媒・オゾン反応槽20内部には、光触媒
22が設置されている。光触媒22は三次元構造の担体の全
面に二酸化チタン膜あるいはパウダー固定化光触媒がコ
ーティングされることにより構成されており、前記担体
は被処理物質との接触表面積をなるべく広くさせるため
にハニカム状やヘチマ繊維状の構造を成している。ま
た、光触媒は、槽20内に必ずしも固定させる必要はな
く、二酸化チタン膜を施したハニカム構造の球体の担体
を攪拌手段によって被処理水中で流動させてもよい。
【0058】オゾン水溶液供給手段24は、オゾンガス発
生機25で生成したオゾンを水に一定濃度に溶解させて調
整したオゾン水溶液を光触媒・オゾン反応槽25に供給さ
れた被処理水に対して定量的に供給する機能を有し、ま
た前記ブラックライト23は、例えば0.5〜1.2(mW/c
2)の照射光量に調節できる機能を有している。
【0059】本形態例に係る処理装置は回分式に被処理
水を処理し、その処理工程はオゾン処理工程と光触媒・
オゾン処理工程からなり、これらの処理工程及び処理時
間は導入負荷に応じて任意に設定が可能である。
【0060】オゾン処理工程においては、経路27を介し
て光触媒・オゾン反応槽20内に導入した被処理水を同槽
に付帯された攪拌手段21により攪拌させながら、オゾン
水溶液供給手段24によりオゾン水溶液を定量的に滴下す
る。この時、被処理水中の被処理物質はオゾン分子と接
触混合し、オゾンの酸化力により「オゾン直接反応によ
り生成する中間生成物」のうち一部はへと低分子化ある
いは無機化される。この間、一部の被処理物質とオゾン
分子は槽20内に設置されている光触媒の表面に吸着され
る。
【0061】光触媒・オゾン処理工程は、前記オゾン処
理工程の反応液に対し、ブラックライト23による照射光
によって、光触媒オゾン併用処理を行なう工程である。
すなわち、ブラックライト23の照射光の下で、光触媒22
の表面に吸着された被処理物質等(前記工程の中間生成
物を含む)は光触媒反応により酸化分解され、光触媒22
の近傍に拡散するオゾン分子は分解され「光触媒による
溶存オゾン分解生成活性種」となる。また、オゾン分子
の一部は光触媒表面に吸着し、光触媒反応の効率を向上
させるのに貢献する。これらの活性種、溶存オゾン及び
光触媒の相互作用によって、同槽20内に滞留する被処理
物質、中間生成物は完全酸化され最終的に二酸化炭素等
へと無機化処理される。
【0062】以上の工程が遂行されると、処理水は経路
28を介して、最終生成物としての二酸化炭素等のガスは
経路29を介して系外に排出される。
【0063】図3は、光触媒とオゾンの各単独処理及び
併用処理によるの二酸化炭素量の経時的変化を示した特
性図である。特性図は、被処理物質(3CP)の分解に
より生成した無機物性最終生成物の一つである二酸化炭
素の発生量の経時的変化を示しいる。反応時間の初期に
見られる急激な二酸化炭素量の上昇は、基質3CP1分
子に対し、オゾン2分子が作用することにより生じた現
象と考えられる(図4)。結果に示されるように本形態
例に係る光触媒とオゾンの併用処理は、溶存オゾンが確
認されなくなる処理後30分以降にその効果が顕著に現
れ、光触媒とオゾンの各単独処理と比べ著しく処理効果
が大きくなることが確認された。
【0064】本形態例に係る水処理装置は、処理対象濃
度の低いものや昜分解性のもなどに有効な手段であり、
流入負荷に合せてオゾンの添加を制御させれば、余剰オ
ゾンを検出させることなく、処理効率を持続させること
ができる。 (第3形態)本形態例に係る水処理装置は、光触媒にオ
ゾン分子を吸着させた後、被処理水を光触媒・オゾン併
用処理することを特徴としている。
【0065】図5は、第3形態例に係る装置システム装
置の概要図である。当該発明に係る水処理装置は、光触
媒・オゾン反応槽20とオゾン供給手段30とから構成さ
れ、光触媒・オゾン反応槽20の全面は透明材料で構成さ
れ、光源としての前形態と同様の機能を有するブラック
ライト23が付帯されている。光触媒・オゾン反応槽20内
部には、第2形態と同様な光触媒22が設置されている。
【0066】本形態例に係る処理装置は第2形態と同様
に回分式に被処理水を処理し、その処理工程は光触媒へ
のオゾン吸着工程と光触媒・オゾン処理工程とから成
る。本形態においても、第2形態と同様に導入負荷に応
じて工程時間を任意に設定が可能である。
【0067】光触媒へのオゾン吸着工程は、光触媒・オ
ゾン反応槽20に経路33を介して被処理水を導入する前に
光触媒の表面にオゾン分子を吸着させ、光触媒活性を高
めさせる工程である。すなわち、光触媒・オゾン反応槽
20内に設置された光触媒に対してオゾン供給手段から経
路31を介してオゾンガスまたはオゾン水溶液を一定量供
給させることにより、光触媒の表面にオゾン分子を適量
に吸着させる。この時のオゾン水溶液の供給量は、光触
媒の表面積当たりに吸着させるオゾン分子の量により定
められる。また、かかる工程をブラックライト23からの
照射光の下で行なえば、オゾンと光触媒の活性を高める
ことができ、光触媒・オゾン反応槽20内に取込んだ被処
理水を速やかに処理することができ、処理時間を大幅に
短縮させることができる。
【0068】光触媒・オゾン処理工程は、前記第2形態
の光触媒・オゾン処理工程の同様の作用を奏するので説
明は省略する。
【0069】以上の工程が遂行されると、第2形態と同
様に処理水は経路34を介して、最終生成物としての二酸
化炭素等のガスは経路35を介して系外に排出される。
【0070】図6は、アセトアルデヒドの分解と二酸化
炭素の生成の経時的変化を示した特性図である。ここで
は悪臭物質の一つであり被処理物質の分解により生成す
る中間生成物アルデヒド系の代表物質としてアセトアル
デヒドを選んで、この分解性と分解により生成した無機
物性最終生成物の一つであるである二酸化炭素の発生量
の経時的変化を試験している。結果に示されるように本
形態例に係る光触媒とオゾンの併用処理によるアセトア
ルデヒドの分解速度は、オゾン分子を吸着させない光触
媒と比べ一見劣るように見えるが、二酸化炭素の生成率
は著しく高くなることが確認された。さらに、これは光
触媒表面をオゾン分子で覆うことにより、アセトアルデ
ヒドの吸着が抑えられることによる。
【0071】しかし、吸着量が減ったにもかかわらず、
二酸化炭素生成量が増大していることから、光触媒表面
へのオゾン分子の吸着は光触媒反応を向上させる一手段
として効果があることが確認できる。
【0072】このことは、槽内滞留時間をある程度確保
してやれば、アルデヒド系のような中間生成物の残留も
無くなり、取込液中に含まれる被処理物質を酸化分解さ
せて二酸化炭素等に完全無機化させることが示されてい
る。
【0073】以上のように、本形態例に係る水処理装置
は、オゾン分子を光触媒に直接供給するので反応液内で
のオゾン分子の光触媒表面への吸着過程を直接調節する
ことが可能となり、これにより処理時間の短縮が図れ、
中間生成物を残留させることなく被処理物質を完全分解
させることができる。 (第4形態)(第5形態) 本形態例に係る水処理装置は、処理効果を恒久的に維持
させるべく、一定時間毎に反応セル内の光触媒を新たに
オゾン分子を吸着させた光触媒と交換させることを特徴
としている。
【0074】図7は、第4形態例に係る装置システム装
置の概要図である。当該発明に係る水処理装置は、光触
媒・オゾン反応槽20と光触媒オゾン吸着手段40とから構
成され、第2、3形態と同様に、光触媒・オゾン反応槽
20の全面は透明材料で構成され、光源としてのブラック
ライト23が付帯されている。光触媒・オゾン反応槽20内
部には、第2、3形態と同様な光触媒45aと攪拌手段21
が設置されている。ここで、光触媒45aは脱着が可能で
あり、新たにオゾン吸着された光触媒45bと交換が可能
である。流動式の光触媒も同様に回収して新たにオゾン
吸着されたものを投入する。
【0075】光触媒オゾン吸着手段40は、オゾン水槽41
とオゾン水溶液供給手段43とから構成され、経路44を介
してオゾン水溶液供給手段43からオゾン水槽41内に供給
されたオゾン水溶液に光触媒45bを浸漬させて光触媒45
bの表面にオゾン分子を適量吸着させた後、この新たに
オゾン分子を吸着させた光触媒45bを一定時間毎に光触
媒・オゾン反応槽20内の光触媒45aと交換させる機能を
有している。本形態においても前記オゾン水溶液の供給
量は、光触媒の表面積当たりに吸着させるオゾン分子の
量により定められる。また、前記のオゾン水溶液に代え
てオゾンガスによって曝気させてもよく、第3形態と同
様に光触媒へのオゾン分子吸着をブラックライト23から
の照射光の下で行なって、光触媒45bの活性を高めても
よい。かかる手段は、流入負荷が少ない場合において、
オゾン分子を吸着させた光触媒を一度だけ投入し光触媒
反応のみによっても処理が可能である。
【0076】本形態例に係る処理装置は第2、3形態と
同様に回分式に被処理水を処理し、その処理工程は光触
媒・オゾン処理工程のみから成る。したがって、経路46
を介して一定量の被処理水を光触媒・オゾン反応槽20内
に導入して、前記工程の処理水及び最終生成物としての
二酸化炭素等のガスを経路47、48を介して排出する。本
形態においても、第2、3形態と同様に導入負荷に応じ
て工程時間を任意に設定することが可能である。
【0077】光触媒・オゾン処理工程は、前記第2、3
形態の光触媒・オゾン処理工程の同様の作用を奏するの
で説明は省略するが、反応時間中に光触媒が一定時間毎
に交換されるので処理効率を低下させることなく被処理
水中の被処理物質を酸化分解処理することができる。前
記工程時間と光触媒の交換頻度は、被処理水の負荷に合
せて決まる。
【0078】また、図8(A)に示した第5形態例に係
る装置システム装置のように、被処理物質との接触表面
積をできるだけ広くさせたハニカム構造の円柱型の光触
媒(図8(B))を用いて、光触媒・オゾン処理工程の
間、一定時間毎にオゾン水槽においてオゾン分子を吸着
させた面を回転させて光触媒・オゾン反応槽内の反応液
に浸漬させてもよい。
【0079】これらのように、オゾン供給を別処理工程
で組み込むことにより、オゾン過剰投入がなくなり、管
理コスト的に有利であるばかりでなく、オゾンの光によ
る分解活性種の生成を抑えることが可能となる。
【0080】図9は、光触媒表面のオゾン吸着による光
触媒活性の変化を示した特性図である。特性図は、オゾ
ン吸着させた光触媒とオゾン吸着させない光触媒による
被処理物質(3CP)の分解により生成した無機物性最
終生成物である二酸化炭素の発生量の経時的変化を示し
いる。結果に示されたように、本形態に係るオゾン吸着
させた光触媒活性の上昇率が、オゾン吸着させない光触
媒と比べ高くなっていることが示される。
【0081】本形態例に係る光触媒とオゾン併用処理に
よる水処理装置は、光触媒のオゾン吸着が容易に行なえ
ることから、取込んだ被処理水の被処理物質濃度に応じ
て反応時間中にオゾン吸着光触媒の交換頻度の設定を行
なえば、恒久的に処理効率を維持させながら、確実に液
中の被処理物質を完全酸酸化分解することができる。
【0082】以上のように、本形態を含め本発明に係る
光触媒とオゾン併用処理による装置は、被処理水の負荷
変動に合せた滞留時間の設定が可能な回分式であるので
装置全体として小型化が可能となり、これらを複数設置
すれば負荷変動が激しい工場や終末処理施設から排出さ
れる難解性有機物の分解処理にも有効的な手段となる。
【0083】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明に係る
光触媒とオゾン併用処理による水処理方法及びその装置
によれば、有機物を含有する被処理水に所定の注入率を
保って一定時間毎にオゾン分子を供給し、更に光源から
発せられる所定光量範囲の光を二酸化チタンの担体に照
射することにより、光触媒反応とオゾンによる直接反応
及び光触媒による溶存オゾン分解生成活性種との協同作
用によって、被処理水中の有機物や残留しやすい「オゾ
ン直接反応により生成する中間生成物」等の中間生成物
を効率的に二酸化炭素のような無機物に無害化処理させ
ることができる。
【0084】また、本発明の形態例に係る被処理水に対
するオゾン供給量の制御や光触媒のオゾン吸着によっ
て、管理コストの面で問題があるオゾンの使用を最低限
に抑えながら、処理効率の維持、被処理物質・TOC
(全有機炭素量)の分解処理速度の向上及び中間生成物
・副生成物の抑制や低減が可能となる。
【0085】さらに、本形態例に係る水処理装置は、被
処理水の処理を回分式に行なうことから装置全体として
小型化され、また処理工程としては比較的単純であるた
め自動制御化が可能であるので、装置の生産コスト、運
転管理及び管理コストの面で経済的かつ実用的な手段と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光触媒とオゾン併用処理による水処理装置シス
テム概要図。
【図2】第2形態に係る装置システム概要図。
【図3】二酸化炭素量の経時的変化を示した特性図。
【図4】オゾンによる3−クロロフェノール(3CP)
の分解経路を示した説明図。
【図5】第3形態に係る装置システム概要図。
【図6】アセトアルデヒドの分解と二酸化炭素の生成の
経時的変化を示した特性図。
【図7】第4形態に係る装置システム概要図。
【図8】第5形態に係る装置システム概要図。
【図9】光触媒表面のオゾン吸着による光触媒活性の変
化を示した特性図。
【図10】3−クロロフェノール(3CP)総量の経時
的変化を示した特性図。
【図11】全有機炭素量(TOC)の経時的変化を示し
た特性図。
【図12】投入オゾン濃度と照射光量における中間生成
物量の変化を示した特性図。
【図13】光触媒表面へのオゾン吸着を示した特性図。
【図14】光触媒表面への3CP吸着を示した特性図。
【図15】光触媒表面へのオゾン及び3CP吸着を示し
た特性図。
【図16】光触媒表面における作用を示した説明図。
【符号の説明】
1…光触媒反応槽 2…オゾン反応槽 4、23…ブラックライト 5…担体 20…光触媒・オゾン反応槽 21…攪拌手段 22、45a、45b、61…光触媒 24、43…オゾン水溶液供給手段 25…オゾンガス発生機 30…オゾン供給手段 40…光触媒オゾン吸着手段 41…オゾン水溶液槽 62…被処理物質 63…オゾン分子 64…無機物性最終生成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 592116165 橋本 和仁 神奈川県横浜市栄区飯島町2073番地の2 ニューシティ本郷台D棟213号 (72)発明者 藤嶋 昭 神奈川県川崎市中原区中丸子710番地5 (72)発明者 橋本 和仁 神奈川県横浜市栄区飯島町2073番地2 ニ ューシティ本郷台D棟213号 (72)発明者 渡部 俊也 神奈川県藤沢市鵠沼海岸6−15−7 (72)発明者 田川 良彦 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内 Fターム(参考) 4D037 AB02 AB11 AB14 AB16 BA16 BB01 CA12 4D050 AA12 AB04 AB07 AB19 BB02 BC06 BC09 BD02 BD03 BD06 BD08 4G069 AA03 AA08 BA04A BA04B BA48A CA05 CA07 CA10 CA11 DA05 EA19 EA27

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を含有する被処理水に、オゾンを
    一定時間毎に注入溶解し、二酸化チタンの担体を有した
    光触媒反応槽内で、溶存オゾンを含む被処理水に光源か
    ら発せられる所定の光量範囲にある光を照射して光触媒
    反応を生起させ、この光触媒反応とオゾン直接反応及び
    光触媒による溶存オゾン分解生成活性種による反応の主
    として3つの反応により、被処理水中の有機物を無機化
    処理することを特徴とする光触媒とオゾン併用処理によ
    る水処理方法。
  2. 【請求項2】 前記のオゾンの注入は、オゾンガスを注
    入することを特徴とする請求項1記載の光触媒とオゾン
    併用処理による水処理方法。
  3. 【請求項3】 前記のオゾンの注入は、オゾンガスを水
    に溶解させて調整したオゾン水溶液を注入することを特
    徴とする請求項1記載の光触媒とオゾン併用処理による
    水処理方法。
  4. 【請求項4】 二酸化チタンの担体表面にオゾン分子を
    吸着させた後、この二酸化チタンの担体を有した光触媒
    反応槽内で、被処理水に光源から発せられる一定の光量
    範囲にある光を照射して光触媒反応を生起させ、この光
    触媒反応とオゾン直接反応及び光触媒による溶存オゾン
    分解生成活性種による反応の主として3つの反応によ
    り、被処理水中の有機物を無機化処理することを特徴と
    する光触媒とオゾン併用処理による水処理方法。
  5. 【請求項5】 オゾン分子を吸着させた二酸化チタンの
    担体を有した光触媒反応槽内で、被処理水に光源から発
    せられる一定の光量範囲にある光を照射して光触媒反応
    を生起させ、この光触媒反応により、被処理水中の有機
    物を無機化処理することを特徴とする光触媒とオゾン併
    用処理による水処理方法。
  6. 【請求項6】 二酸化チタンの担体表面にオゾン分子を
    吸着させた後、この新たにオゾン分子を吸着させた二酸
    化チタンの担体を一定時間毎に光触媒反応槽内の二酸化
    チタンの担体と交換させ、この新たな二酸化チタンの担
    体を有する光触媒反応槽内で、被処理水に光源から発せ
    られる一定の光量範囲にある光を照射して光触媒反応を
    生起させ、この光触媒反応とオゾン直接反応及び光触媒
    による溶存オゾン分解生成活性種による反応の主として
    3つの反応により、被処理水中の有機物を無機化処理す
    ることを特徴とする光触媒とオゾン併用処理による水処
    理方法。
  7. 【請求項7】 前記二酸化チタンの担体表面へのオゾン
    分子の吸着は、二酸化チタンの担体をオゾンガスで曝気
    させることによることを特徴とする請求項4、5または
    6記載の光触媒とオゾン併用処理による水処理方法。
  8. 【請求項8】 前記二酸化チタンの担体表面へのオゾン
    分子の吸着は、光源から発せられる一定の光量範囲にあ
    る照射光の下で、二酸化チタンの担体をオゾンガスで曝
    気させることによることを特徴とする請求項4、5また
    は6記載の光触媒とオゾン併用処理による水処理方法。
  9. 【請求項9】 前記二酸化チタンの担体表面へのオゾン
    分子の吸着は、二酸化チタンの担体をオゾン水溶液に浸
    漬させることによることを特徴とする請求項4、5また
    は6記載の光触媒とオゾン併用処理による水処理方法。
  10. 【請求項10】 反応セルに供給された被処理水にオゾ
    ンを一定時間毎に供給するオゾン供給手段と、反応セル
    に一定の光量範囲にある光を照射させる光源と、光源か
    ら照射された光の下で二酸化チタンの担体と系外から導
    入した被処理水とを接触させることにより被処理水中に
    含まれる有機物を無機化処理する反応セルとからなるこ
    とを特徴とする光触媒とオゾン併用処理による水処理装
    置。
  11. 【請求項11】 反応セルに設置された酸化チタンの担
    体にオゾンを供給してその担体表面にオゾン分子を吸着
    させる光触媒オゾン吸着手段と、反応セルに一定の光量
    範囲にある光を照射させる光源と、光源から照射された
    光の下で二酸化チタンの担体と系外から導入した被処理
    水とを接触させることにより被処理水中に含まれる有機
    物を無機化処理する反応セルとからなることを特徴とす
    る光触媒とオゾン併用処理による水処理装置。
  12. 【請求項12】 前記光触媒オゾン吸着手段は、二酸化
    チタンの担体表面にオゾン分子を吸着させた後、この新
    たにオゾン分子を吸着させた二酸化チタンの担体を一定
    時間毎に反応セル内の二酸化チタンの担体と交換させる
    ことを特徴とする請求項10記載の光触媒とオゾン併用
    処理による水処理装置。
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