JP2000265238A - 鋼製リクライニングシートギア - Google Patents

鋼製リクライニングシートギア

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JP2000265238A
JP2000265238A JP6949699A JP6949699A JP2000265238A JP 2000265238 A JP2000265238 A JP 2000265238A JP 6949699 A JP6949699 A JP 6949699A JP 6949699 A JP6949699 A JP 6949699A JP 2000265238 A JP2000265238 A JP 2000265238A
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carbide
steel sheet
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昭史 平松
Naoto Okubo
直人 大久保
Hiroyuki Jufuku
博之 壽福
Makoto Akizuki
誠 秋月
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精密打抜き性に優れた素材を用い、高靭性で
耐久性,安全性に優れたリクライニングシートギアを提
供する。 【構成】 このリクライニングシートギアは、C:0.
15〜0.50%,Si:0.30%以下,Mn:0.
3〜1.0%,P:0.03%以下,S:0.01%以
下,Ti:0.01〜0.15%,B:0.0005〜
0.0050%,N:0.01%以下,全Al:0.0
2〜0.10%,Cr:0〜0.5%を含み、[%P]
≦6×[%B]+0.005の関係を満足した素材で作
られ、切欠き引張伸び率ElV が35%以上,平均炭化
物粒径が0.4〜1.0μm,炭化物球状化率が90%
以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐久性,安全性に優
れ、靭性が高い車輌用鋼製リクライニングシートギアに
関する。
【0002】
【従来の技術】車輌用リクライニングシートギアは、J
IS G4051に規定されている機械構造用炭素鋼鋼
材S15C,S45CやJIS G4105に規定され
ているクロムモリブデン鋼SCM415等を素材とし、
熱処理を伴ったブローチ切削加工で製造している。ブロ
ーチ切削加工によりギア歯を成形した後、C含有量が比
較的低いS15C,SCM415では浸炭熱処理を施し
て製品化し、S45Cでは焼入れ・焼戻し処理を施して
製品化している。ブローチ切削加工では製造コストが高
くつくため、最近では、リクライニングシートギアをプ
レスによる精密打抜き加工で成形した後、焼入れ・焼戻
しによって製造することが検討されている。具体的に
は、精密打抜き加工の途中でポンチを停止させる半打抜
きの状態で加工を終了する方法が採用されている。打抜
き加工された素材は、続く焼入れ・焼戻し処理によって
38〜40HRC程度の硬さに調質されている。
【0003】製造方法の切替えに伴って、加工率の高い
(換言すれば、塑性変形量の大きい)加工に耐え、加工
しやすく、熱処理性に優れた素材が要求される。たとえ
ば、従来のS20C,SCM415では、C含有量が低
いため精密打抜き加工性及び焼入れ・焼戻し後の靭性は
良好であるが、焼入れ・焼戻し後の硬さが不足する。他
方、S45C,SK5等の鋼種では、焼入れ・焼戻し後
の硬さは良好であるが、軟質さ,精密加工打抜き性,焼
戻し後の靭性等は必ずしも十分とはいえない。更に、リ
クライニングシートの耐久性や安全性から、従来以上の
高靭化が望まれており、現在一部で使用されているS4
5Cの40HRC調質材が常温で示すシャルピー衝撃値
30〜40J/cm2 (好ましくは60J/cm2
上)を超える材料が望まれている。
【0004】加工性に関しては、合金組成の調整によっ
て鍛造時の変形抵抗,割れ限界等を改善した鋼種が特開
平4−358041号公報,特開平9−272946号
公報,特開平7−242989号公報等で紹介されてい
るが、本発明が対象とするリクライニングシートギア製
造時の精密打抜き性については不明である。また、特開
平8−337843号公報では、合金組成の調整及び熱
延終了後の冷却速度,熱延巻取り温度等の製造条件の制
御により高炭素熱延鋼板の打抜き性が改善されることを
紹介しているが、一般的な打抜き加工性の向上を図った
ものに過ぎない。加工性に加えて靭性を改善した低合金
鋼は、Ti,Nbの炭窒化物によって焼入れ時のオース
テナイト粒を微細化し、高靭化することが特開平4−1
16137号公報,特開平5−345952号公報,特
開平10−147816号公報等で紹介されている。し
かし、何れも、素材が拘束され、クリアランスがほとん
どない状態での精密打抜き加工性に関しては明らかでな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上に掲げたように、
これまでの加工性改善手段は、冷間鍛造性や一般的な打
抜き加工性を対象とするものであり、リクライニングシ
ートギアで検討され始めているプレスによる精密打抜き
性に関しては何ら開示されていない。更に、リクライニ
ングシートの耐久性や安全性の観点から、精密打抜き性
を劣化させることなく熱処理後の高靭化が達成できる方
法は、従来のところ報告されていない。本発明は、この
ような問題を解消すべく案出されたものであり、精密打
抜き性,熱処理性,熱処理後の靭性に優れた素材を使用
することにより、耐久性及び安全性に優れたリクライニ
ングシートギアを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の鋼製リクライニ
ングシートギアは、その目的を達成するため、C:0.
15〜0.50重量%,Si:0.30重量%以下,M
n:0.3〜1.0重量%,P:0.03重量%以下,
S:0.01重量%以下,Ti:0.01〜0.15重
量%,B:0.0005〜0.0050重量%,N:
0.01重量%以下,全Al:0.02〜0.10重量
%,Cr:0〜0.5重量%を含み、残部が実質的にF
eの組成をもち、[%P]≦6×[%B]+0.005
の関係が満足され、JIS5号引張試験片の平行部長手
方向中央位置における幅方向両サイドに開き角45度,
深さ2mmのVノッチを入れた試験片を用いて引張試験
し、Vノッチを含む標点間距離5mmに破断後の伸び率
として表わされる切欠き引張伸び率ElV が35%以上
である鋼板を素材としている。
【0007】素材としては、平均炭化物粒径が0.4〜
1.0μm,炭化物球状化率が90%以上であるものが
好ましい。平均炭化物粒径は、鋼板断面の金属組織を観
察したとき、炭化物総数が300個以上の観察視野領域
において、個々の炭化物について測定した円相当径を全
測定炭化物で平均した値として表わされる。炭化物球状
化率は、同じく炭化物総数が300個以上の観察視野領
域において、最大長さPとその直角方向の最大長さQと
の比P/Qが3未満である炭化物が観察視野領域の炭化
物総数に占める割合(%)で表わされる。
【0008】
【作用】本発明者等は、リクライニングシートギア用素
材に要求される軟質で精密打抜き性に優れ、且つ熱処理
後の高い靭性を呈する鋼板を種々調査検討した。その結
果、加工性に関しては、精密打抜き性は切欠き引張伸び
ElV と強い相関関係をもち、一般的な打抜き加工性や
曲げ加工性が向上する場合でも切欠き引張伸びElV
改善されるとは限らないことを見出した。軟質さ及び切
欠き引張伸びEl V は、一般的にいって鋼板中における
炭化物の分散形態に大きく依存し、炭化物の粒状化及び
平均炭化物粒径の増大によって改善される。しかし、切
欠き引張伸びElV の安定した改善は、単に炭化物を球
状化するだけでは図れない。
【0009】リクライニングシートギアの製造に採用さ
れている精密打抜き加工の良否は、打抜き面に生じる破
断面の生成難易度により判定される。破断面の生成は、
加工変形中に発生する非常に局部的な欠陥に敏感に反応
して引き起こされるものと考えられ、この点が一般的な
打抜き加工と異なる現象である。すなわち、他の一般的
な加工性に影響を及ぼさないミクロ的な欠陥が精密加工
性に敏感に影響するため、他の一般的な加工性の改善に
伴って精密加工性が必ずしも同様に改善されるとはいえ
ない。破断面の生成メカニズムから、局部延性の指標と
もなる切欠き引張伸びElV と精密打抜き加工性との間
に強い相関関係があるものといえる。
【0010】炭素鋼板では、局部的な欠陥の生成原因と
して、炭化物(セメンタイト)を起点として生じるミク
ロボイドの成長・連結が挙げられる。このことから、炭
素鋼板の精密打抜き性を改善するためには、切欠き引張
伸びElV が大きくなるように、加工変形時においてミ
クロボイドの生成・成長が可能な限り抑制される金属組
織に調整することが重要である。このような考察に基づ
き種々の実験を繰り返した結果、鋼板中に分散している
炭化物の粒径を大きくすることにより、個々の炭化物を
起点として生成したミクロボイドの連結が抑制され、精
密打抜き性,換言すれば切欠き引張伸びElV が顕著に
改善されることが判った。更に、分散している炭化物の
粒状化率を高めると、ミクロボイドの生成自体も抑制さ
れる。
【0011】切欠き引張伸びElV の改善には、鋼板成
分のうちC,Mnの含有量を下げることが有利である
が、C,Mnの低下は焼入れ性,焼入れ硬さ等の熱処理
性を劣化させることになる。このような熱処理性の低下
を抑え、且つ切欠き引張伸びElV を改善するために
は、Cr,Tiの微量添加が効果的である。また、C
r,Tiを添加して成分調整すると、焼入れ性も向上さ
れる。以上のようにリクライニングシートギアの製造で
実施されるプレスによる精密打抜き性に関しては、切欠
き引張伸びElV を炭化物粒径の観点から向上させるこ
とが重要である。そこで、炭化物粒径を種々変化させ、
切欠き引張伸びElVのある鋼板をリクライニングシー
トギアに精密加工した。その結果、平均炭化物粒径を大
きくし、鋼板の切欠き引張伸びElV を35%以上にす
ると、剪断面がほぼ100%の良好なギア歯面が得られ
ることが判った。
【0012】平均炭化物粒径は、鋼板断面の金属組織を
観察したとき、観察視野にある個々の炭化物について測
定した円相当径を全測定炭化物で平均した値で表わされ
る。具体的には、個々の炭化物について面積を測定し、
その面積から円相当径を算出する。面積の測定には、画
像処理装置を使用できる。測定した全炭化物の円相当径
の総和を求め、総和を測定炭化物の総数で除することに
より平均炭化物粒径が求められる。測定結果の信頼性を
高める上では、測定炭化物の総数が300個以上の領域
を観察視野に選択する。
【0013】また、打抜き加工のようなプレス加工で
は、プレス機を安定稼動させる必要もある。プレス機の
安定稼動には、主としてポンチやダイスの欠け,噛り等
のポンチ性状を健全に維持することが重要である。リク
ライニングシートギアの製造で実施されるプレスを用い
た精密打抜き加工では、通常の一般的な打抜き加工に比
較してクリアランスがかなり厳しいため、ポンチやダイ
スの健全な状態に維持することが特に必要となる。そこ
で、実機プレスを用いた精密打抜き加工でポンチやダイ
スの性状と機械的性質及び金属組織との関係を詳細に調
査検討した結果、平均炭化物粒径を極力大きくして軟質
化し、平均炭化物粒径を0.4μm以上にするとき、ポ
ンチ及びダイスの性状が良好に維持されることが判っ
た。
【0014】加工性の観点から炭化物粒径を大きくする
ことが重要であるが、熱処理性の観点から平均炭化物粒
径の上限を設定することが好ましい。たとえば、平均炭
化物粒径が大きい場合、加熱時に炭化物が十分に固溶し
ないことがあり、高周波焼入れのように短時間加熱では
その影響が顕著になる。通常の焼入れでは、高周波焼入
れほどの影響はないものの、未溶解の炭化物が残存し、
熱処理後の靭性に悪影響を及ぼす。そこで、熱処理性の
低下に影響を及ぼさない平均炭化物粒径を種々調査検討
したところ、平均粒径1.0μm以下の炭化物では熱処
理後の靭性に悪影響を及ぼさないことを解明した。
【0015】更に、分散している炭化物のうち、たとえ
ば再生パーライト等の炭化物では、球状化が不充分な炭
化物を起点としてミクロボイドの生成・連結が助長さ
れ、割れの原因になることがある。したがって、平均炭
化物粒径を大きくして切欠き引張伸びElV ,ひいては
リクライニングシートギアの精密打抜き加工性を向上さ
せることに加え、更に安定して精密打抜き加工性を安定
して改善させるためには鋼板の炭化物球状化率を90%
以上にすることが好ましい。炭化物球状化率は、「球状
化した炭化物」と見倣される炭化物が全炭化物に占める
割合で表わされる。炭化物の形状を立体的に正確に把握
して規定することは難しく、また製品鋼板の適否を判定
する上でも煩雑である。これに対し、鋼板断面の平面的
な金属組織を観察することは容易である。
【0016】そこで、本発明者等は、鋼板断面の金属組
織を観察したときに検出される炭化物の形状を二次元的
に把握して球状化率を表わすとき、切欠き引張伸びに及
ぼす炭化物の形状の影響が適切に評価できることを見出
した。すなわち、本件明細書では、観察視野において最
大長さPとその直角方向の最大長さQとの比P/Qが3
未満である炭化物を「球状化した炭化物」として扱っ
た。たとえば、再生パーライトにおける炭化物では、ほ
とんどがP/Q≧3になっている。一方、AC1変態点以
上の加熱で残留した未溶解炭化物を起点として成長した
炭化物では、比P/Qが3未満になる。なお、測定結果
の信頼性を高めるため、測定炭化物の総数が300個以
上の領域を観察視野に選択する。
【0017】炭化物球状化率が90%以上になると、後
述する実施例にもみられるように、鋼板は高い切欠き引
張伸びElV を示す。また、90%以上の炭化物球状化
率にに調整すると、切欠き引張伸びElV が一層向上す
る。以上のような特性をもつ鋼板は、焼鈍方法の改良に
よって製造される。たとえば、AC1変態点直下での短時
間均熱,AC1変態点直下〜AC1変態点直上の温度域での
加熱を組み合わせた焼鈍等が採用される。具体的には、
(AC1−50℃)〜(AC1未満の温度)の温度域に熱延
鋼板又は冷延鋼板を0.5時間以上保持する1段目の加
熱、AC1〜(AC1+100℃)の温度域に0.5〜20
時間保持する2段目の加熱、次いで(Ar1−80℃)〜
r1の温度域に2〜60時間保持する3段目の加熱を連
続させ、2段目の保持温度から3段目の保持温度への冷
却速度を5〜30℃/時間とする3段階焼鈍によって、
リクライニングシートギアに好適な金属組織をもつ鋼板
が製造される。
【0018】焼入れ時のオーステナイト粒をTi,Nb
の炭窒化物で微細化すると、鋼材の靭性が向上する。し
かし、Ti,Nbの添加は、熱処理前の素材強度を上昇
させて加工性を劣化させる。粒界に偏析して脆化を促進
させるP,Sを低減し、或いは粒界偏析によって粒界を
強化するBを添加することによっても靭性が改善され
る。P,Sの低減及びBの添加は、熱処理前の素材加工
性を向上させ或いは少なくとも劣化させない点では有効
である。しかし、P,Sの低減は、製鋼段階で経済的に
不利となる。そこで、P量及びB量を種々変化させた鋼
板を常温シャルピー試験に供し,60J/cm2 以上の
靭性が得られるP量とB量との関係を詳細に調査したと
ころ、個々の含有量を規制することに加え、[%P]≦
6×[%B]+0.005の関係を成立させるとき、精
密打抜き性の指標である切欠き引張伸びElV に悪影響
を及ぼすことなく60J/cm2 以上に高靭性化できる
ことが判った。
【0019】以下、本発明で使用する鋼板に含まれる合
金成分,含有量等を説明する。 C:0.15〜0.50重量% 炭素鋼においては、最も基本となる合金成分である、C
含有量に応じて焼入れ硬さ及び炭化物量が大きく変動す
る。本発明では中炭素鋼を対象とし、適度な焼入れ硬さ
及び加工性を兼ね備えさせるため、C含有量を0.15
〜0.50重量%の範囲に設定した。C含有量が低くな
るほど精密打抜き性は向上するが、0.15重量%未満
ではリクライニングシートギアに要求される十分な焼入
れ硬さが得られない。逆に、0.50重量%を超えるC
含有量では、熱間圧延後の靭性が低下して鋼帯の製造性
・取扱い性が悪化すると共に、焼鈍後に十分な切欠き引
張伸びElV が得られず精密打抜き性が低下する。
【0020】Si:0.30重量%以下 精密打抜き性に大きな影響を及ぼす合金成分の一つであ
る。Siを過剰に添加すると、固溶強化作用によってフ
ェライトが硬化し、成形加工時に割れ発生の原因とな
る。また、Si含有量の増加に応じ、製造過程で鋼板表
面にスケール疵が発生する傾向が強くなり、表面品質を
低下させる。そこで、本発明においては、Si含有量の
上限を0.30重量%に設定した。 Mn:0.3〜1.0重量% 鋼板の焼入れ性を高め、強靭化にも有効な合金成分であ
る。十分な焼入れ性を得るためには、0.3重量%以上
のMn含有量が必要である。しかし、1.0重量%を超
える多量のMnが含まれると、フェライトが硬化し、加
工性が劣化する。
【0021】P:0.03重量%以下 B含有量とバランス調整するとき、ある程度まで含有さ
せることは可能である。しかし、0.03重量%を超え
るP含有量は、B含有量との間でバランスさせても、延
性,靭性を劣化させる傾向が顕著になる。 S:0.01重量%以下 MnS系介在物を形成し、精密打抜き性を劣化させる有
害成分であり、可能な限り低減することが望ましい。し
かし、本発明で規定している炭化物分散形態を実現させ
る場合、S含有量を特に低減しない一般的な市販鋼に対
しても精密打抜き性の改善効果が得られる。しかし、C
含有量が0.50重量%近くまで高くなった場合でも高
い切欠き引張伸びElV を安定して確保するため、S含
有量を0.01重量%以下(好ましくは、0.005重
量%以下)に低減している。
【0022】Ti:0.01〜0.15重量% 溶鋼の脱酸調整に添加される合金成分であり、脱窒作用
も呈する。また、マトリックスに固溶しているNを窒化
物として固定し、焼入れ性を改善する有効B量を高め
る。更に、炭窒化物を形成し、焼入れ時の結晶粒粗大化
を防止する作用も呈する。このような作用を安定して得
るためには、0.01重量%以上のTi含有量が必要で
ある。しかし、0.15重量%を超えるTi含有量は、
経済的に不利になるばかりでなく、精密打抜き性を劣化
させる原因となる。 B:0.0005〜0.0050重量% 極く微量の添加で鋼材の焼入れ性を大幅に向上させ、焼
入れ硬さを安定して得るためにも必要な合金成分であ
る。また、P含有量との間でバランス調整するとき、熱
処理後の靭性も向上する。このようなBの効果は、0.
0005重量%以上で顕著になるが、0.0050重量
%を超えると却って靭性劣化の傾向が示される。
【0023】N:0.01重量%以下 Tiと結合してTiNを形成し、焼入れ時に結晶粒を微
細化する合金成分である。しかし、0.01重量%を超
えるN含有量では、延性が低下する傾向が示される。過
剰量のNは、Bと結合し、焼入れ性の改善に有効なB量
を消費することにもなる。 全Al:0.02〜0.10重量% 溶鋼の脱酸剤として使用される合金成分であり、Nの固
定にも有効である。このような作用は、0.02重量%
以上のAl含有量で顕著になる。しかし、鋼中のAl量
が0.1重量%を超えると、鋼材の清浄度が損われ、鋼
板に表面疵が発生しやすくなる。 Cr:0〜0.5重量% 必要に応じて添加される合金成分であり、焼入れ性を改
善すると共に、焼戻し軟化抵抗を大きくする。しかし、
0.5重量%を超える多量のCrが含まれると、焼鈍し
ても軟化し難く、焼入れ前のプレス成形性や加工性が劣
化する。
【0024】
【実施例】表1の組成をもつ各種鋼を溶製した。表中、
鋼種A〜Dは、各成分,P量とB量と間のバランス共に
本発明で規定した条件を満足している。比較例のうち、
鋼種Eは[%P]≦6×[%B]+0.005を満足す
るがC含有量が低く、鋼種FはTi,B無添加でC含有
量が高く、鋼種GはTi,Bが無添加でP含有量及びN
含有量が高く、鋼種H,Iは[%P]≦6×[%B]+
0.005を満足せず、鋼種JはTi,B無添加でCr
含有量が高い鋼種である。
【0025】
【0026】鋼塊を熱間圧延し、板厚4.0mmの熱延
板を製造した。熱間圧延に際し、巻取り温度の調整によ
って熱延組織を変化させた。得られた熱延板を酸洗した
後、種々の条件で焼鈍し、鋼板の平均炭化物粒径及び炭
化物球状化率を変化させた。焼鈍後の鋼板から試験片を
切り出し、引張試験及び切欠き引張試験に供した。ま
た、SKD11の62HRCに調質したダイス及びSK
H51の61HRCに調質したポンチを用い、クリアラ
ンスを0.02mmに設定し、図1に示す形状をもちモ
ジュール0.6mm,歯高2mmのリクライニングシー
トギアに精密打抜き加工し、打抜き面性状,金型性状を
判定し、精密打抜き性を評価した。打抜き面性状の良否
は、板厚方向の剪断面長さが板厚の99%以上である場
合を良好とした。金型性状については、5000回成形
後のポンチ及びダイスの平均摩耗量を測定し、摩耗量に
よって判定した。熱処理後の靭性については、870℃
で均熱15分保持し、60℃の油中に焼入れし、次いで
種々の温度で均熱30分の焼戻し処理を施し、硬さを4
0HRCに揃えた材料を常温でシャルピー衝撃試験する
ことにより判定した。
【0027】炭化物球状化率は、走査型電子顕微鏡を用
いて鋼板断面の一定領域を観察し、総数300〜100
0個の炭化物が析出している部分を観察領域として選定
した。炭化物の最大長さPとその直角方向の最大長さQ
との比P/Qが3未満となるものを「球状化した炭化
物」としてカウントし、測定炭化物総数に占める「球状
化した炭化物」の数の割合を炭化物球状化率として算出
した。引張試験にはJIS5号試験片を用い、平行部の
標点間距離を50mmに設定した。切欠き引張試験で
は、JIS5号引張り試験片の平行部長手方向中央位置
における幅方向両側に開き角45度,深さ2mmのVノ
ッチを入れた試験片を使用した。そして、Vノッチを含
む標点間距離5mmに対する伸び率を破断後に測定し、
得られた伸び率を切欠き引張伸びElV とした。
【0028】表2の調査結果にみられるように、鋼種A
を用いた試験番号1(本発明例)は、平均炭化物粒径が
0.45μm,炭化物球状化率が85%,切欠き引張伸
びが47%で、良好な剪断面をもち、精密打抜き性に優
れていた。焼入れ・焼戻し後の衝撃値も、85J/cm
2 と高い値を示した。試験番号2(本発明例)は、試験
番号1と比較すると炭化物球状化率が93%と高くなっ
ているが、切欠き引張伸びElV が高く、精密打抜き性
が更に優れていた。試験番号3(本発明例)は、試験番
号1,2と比較すると平均炭化物粒径が0.3μmと小
さくなっており、金型摩耗量が比較的大きく、金型性状
が若干劣化していた。
【0029】鋼種Bを用いた試験番号4(本発明例)
は、平均炭化物粒径が0.62μm,炭化物球状化率が
87%,切欠き引張伸びが53%で、良好な剪断面をも
ち、精密打抜き性に優れていた。焼入れ・焼戻し後の衝
撃値も、126J/cm2 と高い値を示した。試験番号
5(本発明例)は、試験番号4と比較すると炭化物球状
化率が98%と高くなっているが、切欠き引張伸びEl
V が高く、精密打抜き性が更に優れていた。試験番号6
(本発明例)は、試験番号4,5と比較すると平均炭化
物粒径が0.25μmと小さくなっており、金型摩耗量
が比較的大きく、金型性状が若干劣化していた。
【0030】鋼種Cを用いた試験番号7(本発明例)
は、平均炭化物粒径が0.8μm,炭化物球状化率が8
4%,切欠き引張伸びが41%で、良好な剪断面をも
ち、精密打抜き性に優れていた。試験番号8(本発明
例)は、平均炭化物粒径が0.63μm,炭化物球状化
率が99%,切欠き引張伸びが42%で、良好な剪断面
をもち、精密打抜き性に優れていた。焼入れ・焼戻し後
の衝撃値も、試験番号7及び8共に60J/cm2 以上
の高い値を示した。試験番号9(本発明例)は、試験番
号7,8と比較すると平均炭化物粒径が0.33μmと
小さくなっているが、金型摩耗量が比較的大きく、金型
性状が若干劣化していた。
【0031】鋼種Dを用いた試験番号10(本発明例)
は、平均炭化物粒径が0.57μm,炭化物球状化率が
81%,切欠き引張伸びが49%で、良好な剪断面をも
ち、精密打抜き性に優れていた。焼入れ・焼戻し後の衝
撃値も、79J/cm2 と高い値を示した。試験番号1
1(本発明例)は、試験番号10と比較すると炭化物球
状化率が97%と高くなっているが、切欠き引張伸びE
V が高く、精密打抜き性が更に優れていた。試験番号
12(本発明例)は、試験番号10,11と比較すると
平均炭化物粒径が0.28μmと小さくなっており、金
型摩耗量が比較的大きく、金型性状が若干劣化してい
た。
【0032】C含有量が低い鋼種Eを用いた試験番号1
3(比較例)は、平均炭化物粒径,炭化物球状化率,切
欠き引張伸び共に良好であるが、焼入れ・焼戻し時に目
標硬さ40HRCが得られなかった。C含有量及びMn
含有量が多い鋼種Fを用いた試験番号14(比較例)
は、平均炭化物粒径,炭化物球状化率が本発明で規定し
た範囲にあるものの、切欠き引張伸びElV が低く、精
密打抜き時の打抜き面性状が劣り、熱処理後の靭性も低
い値を示した。鋼種Gを用いた試験番号15(比較例)
は、平均炭化物粒径,炭化物球状化率が本発明で規定し
た範囲にあるものの、N含有量が多いために切欠き引張
伸びElV が低く、精密打抜き時の打抜き面性状が劣っ
ていた。また、Ti,Nb無添加のため、熱処理後の靭
性も低い値を示した。[%P]≧6×[%B]を満足し
ない鋼種H,Iを用いた試験番号16,17(比較例)
は、平均炭化物粒径,炭化物球状化率,切欠き引張伸び
El V 共に本発明で規定した条件を満足し、精密打抜き
性は良好であるものの、熱処理後の靭性改善効果が得ら
れなかった。多量のCrを含む鋼種Jを用いた試験番号
18(比較例)は、平均炭化物粒径,炭化物球状化率が
本発明で規定した条件を満足するものの、切欠き引張伸
びElV が低く、精密打抜き性に劣っていた。
【0033】
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のリクラ
イニングシートギアは、P含有量との関係でB含有量を
規制し、切欠き引張伸びを改善した鋼板を素材としてい
るので、精密打抜きによって良好な形状に加工されると
共に、焼入れ・焼戻しによって高い靭性が付与される。
そのため、耐久性,安全性に優れたリクライニングシー
トギアとして使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で精密打抜き加工により製造したリク
ライニングシートギアの斜視図(a)及びB−B断面図
(b)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 壽福 博之 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社技術研究所内 (72)発明者 秋月 誠 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.15〜0.50重量%,Si:
    0.30重量%以下,Mn:0.3〜1.0重量%,
    P:0.03重量%以下,S:0.01重量%以下,T
    i:0.01〜0.15重量%,B:0.0005〜
    0.0050重量%,N:0.01重量%以下,全A
    l:0.02〜0.10重量%を含み、残部が実質的に
    Feの組成をもち、[%P]≦6×[%B]+0.00
    5の関係が満足され、JIS5号引張試験片の平行部長
    手方向中央位置における幅方向両サイドに開き角45
    度,深さ2mmのVノッチを入れた試験片を用いて引張
    試験し、Vノッチを含む標点間距離5mmに破断後の伸
    び率として表わされる切欠き引張伸び率ElV が35%
    以上である鋼板を素材とする鋼製リクライニングシート
    ギア。
  2. 【請求項2】 鋼板が更に0.5重量%以下のCrを含
    む請求項1記載の鋼製リクライニングシートギア。
  3. 【請求項3】 鋼板断面の金属組織のうち炭化物総数が
    300個以上の観察視野において、平均粒径0.4〜
    1.0μmの炭化物がフェライトに分散している請求項
    1又は2記載の鋼製リクライニングシートギア。
  4. 【請求項4】 鋼板断面の金属組織のうち炭化物総数が
    300個以上の観察視野において、炭化物球状化率が9
    0%以上である請求項1〜3の何れかに記載の鋼製リク
    ライニングシートギア。
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