JP2000263171A - 暖房用熱交換器の製造方法 - Google Patents

暖房用熱交換器の製造方法

Info

Publication number
JP2000263171A
JP2000263171A JP11068870A JP6887099A JP2000263171A JP 2000263171 A JP2000263171 A JP 2000263171A JP 11068870 A JP11068870 A JP 11068870A JP 6887099 A JP6887099 A JP 6887099A JP 2000263171 A JP2000263171 A JP 2000263171A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
plate
electric heating
heating element
holding plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11068870A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Sato
広之 佐藤
Mitsugi Nakamura
貢 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP11068870A priority Critical patent/JP2000263171A/ja
Publication of JP2000263171A publication Critical patent/JP2000263171A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Assembly (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気発熱体を挿入する保持板の間隔を適切に
する暖房用熱交換器の製造方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 偏平チューブ6、断面U字状の保持板1
0およびコルゲートフィン7の各部材間を一体ろう付け
して熱交換器組付体23を構成し、保持板10の対向す
る2つの板面10c、10dの間に電気発熱体9を挿入
することにより製造される暖房用熱交換器の製造方法に
おいて、熱交換器組付体23構成後、電気発熱体9挿入
前に、偏平チューブ6内に内圧を加えることにより、電
気発熱体9が設置される保持板10の対向する2つの板
面10c、10dの間隔を、電気発熱体9の厚さL1 よ
り所定量小さくする内圧付加工程を有することを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気発熱体を一体
化した暖房用熱交換器の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電気発熱体を一体化した
熱交換器として、本件特許出願人は、特願平9−215
042号を出願している。この出願における熱交換器
は、温水(エンジン冷却水)を熱源として空気を加熱す
る暖房用熱交換器に電気発熱体を一体化することによ
り、エンジン始動直後のように温水温度が低いときに
は、電気発熱体への通電により、電気発熱体の発生熱を
空気中に放熱して空気を加熱することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のこの
種の熱交換機では、熱交換用コア部の隣接するコルゲー
トフィンの折り曲げ部相互間の電気発熱体配置部に、断
面U字状の保持板を配置し、この保持板の開口部から電
気発熱体を組み付けていた。コルゲートフィンの折り曲
げ部と保持板とは、ろう付けにより一体に組み付けられ
ており、ろう付け時には保持板の間隔を維持するため、
電気発熱体と同じ厚さ(L1 )のろう付け用ダミープレ
ートを挿入していた。
【0004】しかし、図10に示すように、U字状の保
持板10には、ろう材の接合力により、開口部10bの
間隔が拡大する方向(図10の矢印Bの方向)に力が働
き、開口部10bの間隔が拡がる。本発明者らの実験に
よると、例えば、ろう付け用ダミープレート20の板厚
(L1 )が1.25mmの場合には、開口部10bの広
がりは1.3〜1.6mmとなることが分かった。この
ように、U字状の保持板10の開口部10bが電気発熱
体の厚さ以上となると、保持板10の間に電気発熱体を
挿入した際に、保持板10と電気発熱体との間に隙間が
生じる。この隙間は、電気発熱体から保持板を介してコ
ルゲートフィンへの熱伝達を阻害するため、熱交換器の
熱効率を向上させることが困難であった。
【0005】ろう材の接合力による保持板開口部10b
の間隔拡大を予め考慮して、ろう付け用ダミープレート
20の厚さを電気発熱体の厚さより小さい厚さとするこ
とも考えられる。しかし、そのように保持板の間隔を設
定すると、図11に示すように、電気発熱体9を保持板
の奥まで挿入することができなきなる。このため、電気
発熱体9の大きさを制限されて発熱量が減少するととも
に、保持板開口部10bにおける保持板10と電気発熱
体9との間の密着不良により熱交換器の熱効率向上が困
難であった。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので
あり、電気発熱体を挿入する保持板の間隔を適切にする
暖房用熱交換器の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、熱源流体が流通する多
数本の偏平チューブ(6)と偏平チューブ(6)の長手
方向に延びる断面U字状の保持板(10)とを並列配置
するとともに、多数本の偏平チューブ(6)および保持
板(10)の間にコルゲートフィン(7)を配置した
後、偏平チューブ(6)、保持板(10)およびコルゲ
ートフィン(7)の各部材間を一体ろう付けして熱交換
器組付体(23)を構成し、保持板(10)の対向する
2つの板面(10c、10d)の間に電気発熱体(9)
を挿入することにより製造される暖房用熱交換器の製造
方法において、熱交換器組付体(23)構成後、電気発
熱体(9)挿入前に、偏平チューブ(6)内に内圧を加
えることにより、電気発熱体(9)が設置される保持板
(10)の対向する2つの板面(10c、10d)の間
隔を、電気発熱体(9)の厚さ(L1 )より所定量小さ
くする内圧付加工程を有することを特徴としている。
【0008】これによると、内圧を付加することによ
り、保持板(10)とコルゲートフィン(7)との間に
働くろう材の接合力により、開口部(10b)の間隔が
拡大するのを防止することが可能となる。特に、保持板
(10)の対向する2つの板面(10c、10d)の間
隔を、電気発熱体(9)の厚さ(L1 )より所定量小さ
くすることにより、内圧解除後U字状の保持板(10)
のスプリングバック力により板面(10c、10d)の
間隔を適当な間隔にすることができる。そのため、電気
発熱体(9)を保持板(10)の間に挿入した際に生じ
る電気発熱体(9)と保持板(10)との間の隙間を低
減することが可能となる。
【0009】請求項2に記載の発明によると、内圧付加
工程の際に、前記熱交換器組付体(23)を外部から押
圧することを特徴としている。これによると、外部から
熱交換器組付体(23)が膨張するのを抑制する方向に
外圧を加えることにより、偏平チューブ(6)内に内圧
を加えることにより、熱交換器組付体(23)が膨張・
変形するのを防止することが可能となる。
【0010】請求項3に記載の発明によると、保持板
(10)の対向する2つの板面(10c、10d)の間
隔を所定値に設定する押圧ダミープレート(21)を2
つの板面(10c、10d)の間に挿入した後、内圧付
加工程を行うことを特徴としている。これによると、押
圧ダミープレート(21)により、内圧による保持板
(10)の過度の変形を抑制することが可能となる。
【0011】請求項4に記載の発明によると、押圧ダミ
ープレート(21)は、電気発熱体(9)より所定量小
さい厚さ(L4 )であることを特徴としている。これに
よると、保持板(10)の間隔を所望の寸法まで内圧に
より変形させることが容易となる。なお、上記各手段の
括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段
との対応関係を示すものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。図1〜図5は本発明を適用した車両暖
房用熱交換器の第1実施形態を示すもので、図1におい
て、暖房用熱交換器Hは、温水入口側タンク1と、温水
出口側タンク2と、この両タンク1、2の間に設けられ
た熱交換用コア部3とを有している。
【0013】温水入口側タンク1には図示しない車両エ
ンジンからの温水(エンジン冷却水)が流入する入口パ
イプ4が設けられ、温水出口側タンク2には温水を外部
へ流出させ、エンジン側に還流させる出口パイプ5が設
けられている。なお、本例の熱交換器は図1に示すよう
に左右対称形であるので、温水入口側タンク1と温水出
口側タンク2とを左右逆転してもよい。
【0014】各タンク1、2はそれぞれタンク本体部1
a、2aと、このタンク本体部1a、2aの開口端面を
閉じるシートメタル1b、2bとからなり、図1、2の
上下方向が長手方向となる周知のタンク構造である。そ
して、シートメタル1b、2bには偏平状のチューブ挿
入穴(図示せず)が多数個、図1、2の上下方向に1列
または複数列並んで形成されている。
【0015】熱交換用コア部3は暖房用空気の流れ方向
(図1の矢印A方向)に対して平行な偏平状に形成され
た偏平チューブ6を多数個図1、2の上下方向に並列配
置している。そして、この多数個の偏平チューブ6相互
の間に波形状に成形されたコルゲートフィン(フィン部
材)7を配置し接合している。このコルゲートフィン7
には周知のごとく暖房用空気の流れ方向Aに対して所定
角度で斜めに多数のルーバ(図示せず)が切り起こし成
形されており、このルーバの成形によりフィン熱伝達率
を向上させている。
【0016】偏平チューブ6の両端開口部はシートメタ
ル1b、2bのチューブ挿入穴内にそれぞれ挿通され、
接合される。また、コア部3の最外側(図1の上下両端
部)のコルゲートフィン7のさらに外側にはサイドプレ
ート8a、8bが配設され、このサイドプレート8a、
8bは最外側のコルゲートフィン7およびシートメタル
1b、2bに接合される。
【0017】さらに、熱交換用コア部3の一部の部位
に、偏平チューブ6の代わりに、電気発熱体9を設置し
ている。図1の例では、熱交換用コア部3の4箇所(斜
線部)に電気発熱体9を等間隔で設置している。そし
て、熱交換用コア部3のうち、電気発熱体9が設置され
る部位では、隣接するコルゲートフィン7の折り曲げ頂
部の間に、偏平チューブ6の長手方向に延びる断面U字
状の保持板10を配置している。図2、3に示すよう
に、この保持板10のU字状曲げ形状からなる閉塞端部
10aが熱交換用コア部3の空気入口側に向き、他端側
の開口部10bが熱交換用コア部3の空気出口側に向く
ように、保持板10の配置方向が設定されている。
【0018】また、保持板10は、その対向する2つの
板面10c、10d相互の間に所定間隔L1 を設定し、
その状態で、この2つの板面10c、10dをそれぞれ
コルゲートフィン7の折り曲げ頂部に接合するようにし
てある。電気発熱体9は、開口部10bから保持板10
の内部に挿入されて保持される。ここで、電気発熱体9
の厚さは上記L1 と同一に設定されている。また、電気
発熱体9は保持板10に対して後述の構造により電気的
に絶縁して保持される。
【0019】なお、保持板10の全体の厚さL2 は、偏
平チューブ6の厚さL3 と同一に設定してあるので、偏
平チューブ6の代わりに保持板10を隣接するコルゲー
トフィン7相互の間に設置できる。図3において、Dは
コア部厚さで、空気流れ方向Aの偏平チューブ6および
コルゲートフィン7の寸法である。ところで、本例にお
ける熱交換器では、上記各構成部品1〜8bのすべてが
アルミニウム(アルミニウム合金も含む)にて成形され
ており、また、断面U字状の保持板10も同様にアルミ
ニウムにて成形されている。保持板10は板厚0.1〜
0.5mm程度の金属薄板であり、また、平板状の保持
板10の幅(暖房空気の流れ方向Aの幅)はコア部厚さ
Dと略同一であり、また、保持板10の長手方向の寸法
(図1の左右方向の寸法)はシートメタル1b、2b間
の寸法と略同一である。
【0020】電気発熱体9は図2〜3に示す構造になっ
ており、矩形板状または円板状の発熱体素子9aと、こ
の発熱体素子9aの表裏両面に配置された細長の平板状
の電極板9b、9cとからなる3層のサンドウイッチ構
造になっている。そして、この電極板9b、9cの周囲
を全周にわたって電気的絶縁材料からなる被覆部材9d
により被覆している。ここで、発熱体素子9aは所定の
設定温度(例えば、200°C付近)T0 にて抵抗値が
急増する正の抵抗温度特性を有する抵抗体材料(例え
ば、チタン酸バリウム)からなるPTCヒータ素子であ
り、その板厚は1.0〜2.0mm程度である。
【0021】発熱体素子9aの両電極板9b、9cはア
ルミニウム、銅、ステンレス等の導電金属材から成形さ
れており、その板厚は0.1〜0.5mm程度である。
この両電極板9b、9cの長手方向の寸法(図1の左右
方向の寸法)は保持板10と略同一である。そして、こ
の両電極板9b、9cの長手方向において発熱体素子9
aは複数箇所配置されている。発熱体素子9aと両電極
板9b、9cは互いに圧接することにより、両者間の電
気的導通を得るようにしてある。
【0022】被覆部材9dが保持板10の板面10c、
10dの内側面に圧接するようにして、電気発熱体9は
保持板10の内部に組み付けられる。ここで、被覆部材
9dは保持板10と両電極板9b、9cとの間の電気的
な絶縁作用を果たすものであるが、発熱体素子9aの熱
を保持板10に伝導する役割を果たすため、保持板10
と両電極板9b、9cとの間の被覆部材9dの厚さは2
5μ〜100μ程度の薄膜状にして、良好な熱伝導作用
を確保している。
【0023】一方、発熱体素子9aの側方における被覆
部材9dの厚さは1〜2mm程度に厚くして、発熱体素
子9aの保護を図るようにしてある。被覆部材9dの具
体的材質としては、高耐熱性の樹脂(例えば、ポリイミ
ド樹脂等)が好ましい。 上記電極板9bは正極側電極
板であり、また、上記電極板9cは負極側電極板であ
り、それぞれ外部回路との電気接続用の端子部9e、9
fが一体成形されている。この両端子部9e、9fは本
例では熱交換用コア部3の後方側(空気流れ方向Aの下
流側)に突出している。また、正極側電極板9bの端子
部9eは図1に示すように正極側電極板9bの右側端部
に形成され、負極側電極板9cの端子部9fは負極側電
極板9cの左側端部に形成されている。
【0024】なお、各電気発熱体9の電極板9b、9c
に一体成形された端子部9e、9fには、図示しない外
部制御回路が電気接続され、この外部制御回路を介して
車載電源から各電気発熱体9に通電されるようになって
いる。ここで、端子部9e、9fは一体成形でなく溶接
等により電極板9b、9cに接合してもよいことはもち
ろんである。
【0025】12、13はステンレスのような耐食性に
優れた金属材料からなる締結(バンド)部材であって、
熱交換用コア部3の空気入口側の面および空気出口側の
面の両方に配置される。締結部材12、13はその両端
に折り曲げ形状からなる引掛け部を有しており、この引
掛け部を上下のサイドプレート8a、8bの長手方向の
中央部に形成された係止溝部8c、8dに引掛けて、上
下のサイドプレート8a、8bの間に装着する。この締
結部材12、13の装着により、電気発熱体9を保持板
10の板面10c、10d間に圧接保持させる締付け力
を熱交換用コア部3に対して作用させる。なお、図1で
は、コア部3の幅方向(図1の左右方向)の中央の1箇
所のみに締結部材12、13を装着しているが、コア部
3の幅方向の複数箇所に締結部材12、13を装着して
もよいことはいうまでもない。
【0026】また、保持板10はU字状曲げ形状からな
る閉塞端部10aを有しているから、開口部10b側に
のみ締結部材12を設置するだけで、電気発熱体9の保
持固定が可能となる。次に、上記した暖房用熱交換器の
製造方法を説明すると、まず、最初に図1に示す熱交換
器構成を組み付けるコア組付工程を行う。すなわち、熱
交換用コア部3のチューブ6とコルゲートフィン7を交
互に積層するとともに、熱交換用コア部3のうち、電気
発熱体9が設置される部位(図1の4箇所の斜線部)で
は、隣接するコルゲートフィン7の折り曲げ頂部の間
に、チューブ6の長手方向に延びる断面U字状の保持板
10を配置する。ここで、この保持板10の対向する2
つの板面10c、10dの間隔を所定間隔L1 に保持す
るために、この保持板10の内部に、この所定間隔L1
の板厚を持ったろう付け用ダミープレート20を挿入す
る。
【0027】このろう付け用ダミープレート20は後述
の一体ろう付けの工程に対する耐熱性を有し、かつアル
ミニウムろう付けされない特性を持った材質(例えば、
カーボン等)で形成しておく。この組付工程で、タンク
1、2、パイプ4、5、およびサイドプレート8a、8
bも組み付けることはもちろんである。次に、上記のご
とくして、組み付けた熱交換器組付体の組付状態を図示
しない適宜の治具により保持して、ろう付け炉内に搬入
し、ろう付け工程を行う。すなわち、ろう付け炉内で熱
交換器組付体をろう付け温度(600°C程度)に加熱
して、熱交換器各部材のアルミニウムクラッド材のろう
材を溶融し、熱交換器組付体の各部材間を一体ろう付け
する。
【0028】ろう付け終了後に、熱交換器組付体をろう
付け炉から搬出する。そして、常温まで熱交換器組付体
の温度が低下した後に、図4に示すように、ろう付け用
ダミープレート20と押圧プレート21とを交換する。
この押圧用ダミープレート21は、後述する行程で押圧
・内圧を付加する際に保持板10の過度の変形を防止す
るためのものである。
【0029】図5に示すように、押圧用ダミープレート
21の板厚L4 は、押圧・内圧付加を解除した際の断面
U字状の保持板10のスプリングバック力を考慮して、
ろう付け用ダミープレートの板厚L1 よりも若干小さく
設定されている。本実施形態の一例を示すと、ろう付け
用ダミープレートの板厚、即ち電気発熱体9び板厚L 1
が1.25mmの場合は、押圧用ダミープレート21の
板厚L4 は1.0〜1.2mmの範囲内で設定される。
【0030】保持板10の間に押圧用ダミープレート2
1を挿入後、図6に示す押圧・内圧付加装置22によ
り、一体ろう付けにより組み付けられた熱交換器組付体
23に押圧・内圧を付加する。図6において、台座24
は熱交換器組付体23を乗せるためのものである。台座
24には、熱交換器組付体23の幅方向(図1の左右方
向)の変形を防止するための当て板25、26、および
熱交換器組付体23の高さ方向(図1の上下方向)の変
形を防止するための当て板27、28が備えられてい
る。当て板25と26、および当て板27と28は対を
なしている。
【0031】当て板26は台座24に固定されており、
一方、当て板25は熱交換器組付体23の幅方向に移動
可能となっている。そして、熱交換器組付体23を台座
24にセットした後、当て板25に加える荷重を調整す
る調節ネジ29により、熱交換器組付体23を幅方向に
押圧して固定する。同様にして、熱交換器組付体23の
高さ方向に対しても、台座24に固定された当て板28
の方向に、移動可能な当て板27に対して調節ネジ31
により、荷重を加える。なお、押圧荷重は、押圧ゲージ
30、32により確認しながら行う。
【0032】ホース33は、入口パイプ4に接続され、
チューブ6内に空気を流入させるためのものである。チ
ューブ6内に空気を重点させて、熱交換器組付体23の
に内圧を付加するために、出口パイプ5には、密栓用キ
ャップ34で栓をし、流入空気の流出を防いでいる。内
圧を付加するための空気はホース33には、バルブ35
が設けられており、バルブの開閉により、流入空気量を
調整可能である。流入空気による内圧は、ホース33に
設けられている圧力ゲージにより確認しながら行う。な
お、内圧付加の空気を出口パイプ5から流入させ、入口
パイプ4から流出させてもよいことはもちろんである。
【0033】以下、この押圧・内圧付加装置22による
熱交換器組付体23の押圧・内圧行程について説明す
る。保持板10の間に押圧用ダミープレート21を挿入
された熱交換器組付体23は、台座24にセットされ
る。セット後、図7に示すように、当て板26、27に
より熱交換器組付体23の幅方向に押圧荷重を加える。
それとともに、当て板27、28により熱交換器組付体
23の高さ方向に押圧荷重を加える。
【0034】熱交換器組付体23の幅方向および高さ方
向に押圧荷重を加えた後、図8に示すように、当て板2
5〜28による押圧を行いながら、入口パイプ4にホー
ス33を接続するとともに、出口パイプ5は密栓用キャ
ップ34で栓をする。そして、バルブ35を開いて空気
を熱交換器組付体23のチューブ6内に流入させる。な
お、入口パイプ4へのホース33の接続および出口パイ
プ5の密栓用キャップ34での密栓は、押圧行程の前に
行ってもよい。
【0035】なお、押圧および内圧の荷重の大きさは、
内圧と外圧との相互の関係、および熱交換器組付体23
の強度を考慮して決定される。本実施形態では、押圧荷
重は、熱交換器組付体23が内側に座屈しない程度の押
圧である200〜600N、内圧荷重は熱交換器組付体
23の耐圧強度(490kPa)以下の150kPa〜
300kPaで加圧している。
【0036】上記内圧付加行程により、チューブ6内に
空気を流入させると、その圧力によりチューブ6が膨ん
で変形する。そして、そのチューブ6の変形のために、
U字状の保持板10の対向する2つの板面10c、10
d相互の間隔が小さくなる方向に押される。U字状の保
持板10間には、板圧L4 の押圧用ダミープレート21
が挿入されているため、保持板10の変形は押圧用ダミ
ープレートの板圧L4に抑制される。
【0037】内圧により、U字状の保持板10間が押圧
用ダミープレート21の板圧と等しいL4 となった後、
入口パイプ4からの空気の流入を止めるとともに、密栓
用キャップ34の密栓を解除する。そして、内圧が解除
された後に、当て板25〜28による押圧を解除する。
内圧および押圧を解除した後、熱交換器組付体23を押
圧・内圧付加装置22から取り外す。そして、図9に示
すように、熱交換器組付体23の4箇所の保持板10の
内側に挿入されている押圧用ダミープレートを21を取
り外す。
【0038】押圧・内圧付加装置22から取り外され、
押圧用ダミープレート21が取り外された後、U字状の
保持板10には、スプリングバック力が働き、保持板1
0の開口部10bがL4 より拡がる。しかし、本実施形
態では、保持板10を板厚0.1〜0.5mmのアルミ
ニウム成形し、押圧・内圧付加工程で保持板10の板面
10c、10dの間隔を1.0〜1.2mmとしてい
る。これにより、スプリングバックによって、保持板1
0の板面10c、10dの間隔は、電気発熱体9の厚み
である1.25mm程度にすることが可能となる。
【0039】次に、電気発熱体9の組付工程を行う。す
なわち、電気発熱体9はそれ単独で、熱交換器組付体2
3とは別に、板状の発熱体素子9aの表裏両面を平板状
の電極板9b、9cにより挟み込んで3層のサンドウイ
ッチ構造とし、電極板9b、9cの周囲を全周にわたっ
て被覆部材9dにより被覆しておく。そして、押圧用ダ
ミープレート21を取り出した後に、保持板10の対向
する2つの板面10c、10dの内側に形成される所定
間隔L1 の空間に、開口部10bから閉塞端部10a側
へ向かって電気発熱体9を挿入する。このとき、被覆部
材9dが保持板10に圧接するようにして、電気発熱体
9を保持板10内に組み付ける。これにより、熱交換用
コア部3が形成される。
【0040】この電気発熱体9の組付の後に、締結部材
12、13の両端の引掛け部を上下のサイドプレート8
a、8bの係止溝部8c、8dに引掛けて、上下のサイ
ドプレート8a、8bの間に締結部材12、13を熱交
換用コア部3が圧縮されるように装着する。これによ
り、電気発熱体9を保持板10の内側に圧接保持させる
締付け力を熱交換用組付体23に対して作用させ、電気
発熱体9を保持板10の内側に確実に保持固定できる。
また、同時に、電気発熱体9の内部において、発熱体素
子9aの表裏両面が平板状の電極板9b、9cに確実に
圧接するので、小さな接触抵抗で良好な電気導通状態が
得られる。
【0041】なお、電気発熱体9の発熱体素子9aは所
定の設定温度T0 にて抵抗値が急増する正の抵抗温度特
性を有するPTC素子であるから、周知のごとく、その
発熱温度を設定温度T0 に自己制御する自己温度制御機
能を備えている。。本実施形態では、電気発熱体9を挿
入する前の保持板10の間隔を、電気発熱体9の間隔に
合わせるために、熱交換器組付体23を一体ろう付け後
に保持板10の間に押圧用ダミープレート21を挿入
し、内圧・押圧を付加している。このダミープレート2
1の板厚L4 は、電気発熱体9の厚さL1 より若干小さ
く設定されている。
【0042】このダミープレート21を保持板10の間
に挿入した状態で、内圧・押圧を付加することにより、
保持板10の過度の変形を防止しつつ、保持板10の開
口部10bの間隔をL4 とすることができる。そして、
内圧・押圧を解除した後は、U字状の保持板10のスプ
リングバック力により、保持板10の開口部10bの間
隔が拡大し、電気発熱体9の厚さL1 と概ね等しくする
ことができる。
【0043】そのため、電気発熱体9を保持板10に挿
入した際の、電気発熱体9と保持板9の対向する2つの
板面10c、10dとの隙間を減少させることが可能と
なり、密着不良を低減できる。その結果、電気発熱体9
で発生する熱を効率よくコルゲートフィン7に伝えるこ
とができる。なお、本実施形態では、内圧を付加する際
に押圧も併せて行った。しかし、内圧付加によるコア部
3の膨らみが小さいときには、押圧工程は省略すること
も可能である。
【0044】また、本実施形態では、内圧を付加するた
めに、空気をチューブ6内に導入した。しかし、空気以
外によって内圧を付加してもよいことはもちろんであ
る。例えば、水、ヘリウム等の流動体を用いることが可
能である。即ち、内圧付加手段としては、内圧を除去し
た際に、不純物がコア部3内に残らないものであればよ
い。
【0045】また、上記の実施形態では、車両暖房用熱
交換器について説明したが、本発明は車両用に限定され
ることなく、種々な用途の暖房用熱交換器に広く適用可
能である。また、電気発熱体9の設置形態を図1の形態
に限らず、暖房用熱交換器の仕様の変化に対応して種々
変更し得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す暖房用熱交換器の斜視
図である。
【図2】図1の電気発熱体設置部の拡大斜視図である。
【図3】図1の電気発熱体設置部の断面図である。
【図4】本発明の実施形態の押圧用ダミープレートの挿
入工程を示す図である。
【図5】本発明の実施形態の保持板および押圧用ダミー
プレートの断面図である。
【図6】本発明の実施形態の押圧・内圧付加装置の斜視
図である。
【図7】本発明の実施形態の押圧付加工程を示す図であ
る。
【図8】本発明の実施形態の内圧付加工程を示す図であ
る。
【図9】本発明の実施形態の押圧用ダミープレートの取
り出し工程を示す図である。
【図10】従来の保持板およびろう付け用ダミープレー
トの断面図である。
【図11】従来の保持板およびろう付け用ダミープレー
トの断面図である。
【符号の説明】
1、2…タンク、3…熱交換用コア部、6…偏平チュー
ブ、7…コルゲートフィン、9…電気発熱体、9a…発
熱体素子、9b、9c…電極板、9d…被覆部材、9
e、9f…端子部、10…保持板、10a…閉塞端部、
10b…開口部、10c、10d…板面、10e…スト
ッパー部、10f…ストッパー部材、10g…補強リ
ブ、12、13…締結部材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源流体が流通する多数本の偏平チュー
    ブ(6)と前記偏平チューブ(6)の長手方向に延びる
    断面U字状の保持板(10)とを並列配置するととも
    に、前記多数本の偏平チューブ(6)および前記保持板
    (10)の間にコルゲートフィン(7)を配置した後、 前記偏平チューブ(6)、前記保持板(10)および前
    記コルゲートフィン(7)の各部材間を一体ろう付けし
    て熱交換器組付体(23)を構成し、 前記保持板(10)の対向する2つの板面(10c、1
    0d)の間に電気発熱体(9)を挿入することにより製
    造される暖房用熱交換器の製造方法において、 前記熱交換器組付体(23)構成後、前記電気発熱体
    (9)挿入前に、前記偏平チューブ(6)内に内圧を加
    えることにより、前記電気発熱体(9)が設置される前
    記保持板(10)の対向する2つの板面(10c、10
    d)の間隔を、前記電気発熱体(9)の厚さ(L1 )よ
    り所定量小さくする内圧付加工程を有することを特徴と
    する暖房用熱交換器の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記内圧付加工程の際に、前記熱交換器
    組付体(23)を外部から押圧することを特徴とする請
    求項1に記載の暖房用熱交換器の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記保持板(10)の対向する2つの板
    面(10c、10d)の間隔を所定値に設定する押圧ダ
    ミープレート(21)を前記2つの板面(10c、10
    d)の間に挿入した後、前記内圧付加工程を行うことを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の暖房用熱交
    換器の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記押圧ダミープレート(21)は、前
    記電気発熱体(9)より所定量小さい厚さ(L4 )であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の暖房用熱交換器の
    製造方法。
JP11068870A 1999-03-15 1999-03-15 暖房用熱交換器の製造方法 Pending JP2000263171A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11068870A JP2000263171A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 暖房用熱交換器の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11068870A JP2000263171A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 暖房用熱交換器の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000263171A true JP2000263171A (ja) 2000-09-26

Family

ID=13386138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11068870A Pending JP2000263171A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 暖房用熱交換器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000263171A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040020289A (ko) * 2002-08-30 2004-03-09 한라공조주식회사 난방용 열교환기
KR100616440B1 (ko) 2004-06-08 2006-08-29 동아전기부품 주식회사 자동차 난방용 예열장치
CN104842162A (zh) * 2015-06-01 2015-08-19 江苏通盛换热器有限公司 一种换热器穿片靠板及其使用方法和应用

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040020289A (ko) * 2002-08-30 2004-03-09 한라공조주식회사 난방용 열교환기
KR100616440B1 (ko) 2004-06-08 2006-08-29 동아전기부품 주식회사 자동차 난방용 예열장치
CN104842162A (zh) * 2015-06-01 2015-08-19 江苏通盛换热器有限公司 一种换热器穿片靠板及其使用方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3794116B2 (ja) 暖房用熱交換器
US10352631B2 (en) Layered heat exchanger and heat medium heating apparatus
US7036568B2 (en) Heat exchanger having projecting fluid passage
JP2000263171A (ja) 暖房用熱交換器の製造方法
JP3855507B2 (ja) 暖房用熱交換器
JP2002029249A (ja) 暖房用熱交換器
US20060048930A1 (en) Heat exchanger
JP2001033186A (ja) 熱交換器
JP4168503B2 (ja) 暖房用熱交換器
JP3812045B2 (ja) 暖房用熱交換器
WO2020059309A1 (ja) 水加熱ヒータ及びその製造方法
KR100864842B1 (ko) 난방용 열교환기
JPH11301249A (ja) 暖房用熱交換器
JP3794117B2 (ja) 暖房用熱交換器
JPH07117349B2 (ja) 熱交換器
KR101062651B1 (ko) 난방용 열교환기
JP2000229514A (ja) 暖房用熱交換器
JPH10315749A (ja) 暖房用熱交換器
JPH11151926A (ja) 暖房用熱交換器
JPH11235918A (ja) 暖房用熱交換器
JPH08195457A (ja) 熱交換器及びその製造方法
EP3945748A1 (en) A tube for an electric heater
JP2000111204A (ja) 暖房用熱交換器
JPH10170186A (ja) 熱交換器
JP3911822B2 (ja) 熱交換器の製造方法