JP2000262878A - スラリ分散装置 - Google Patents

スラリ分散装置

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JP2000262878A
JP2000262878A JP11074783A JP7478399A JP2000262878A JP 2000262878 A JP2000262878 A JP 2000262878A JP 11074783 A JP11074783 A JP 11074783A JP 7478399 A JP7478399 A JP 7478399A JP 2000262878 A JP2000262878 A JP 2000262878A
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JP
Japan
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slurry
barrel
tank
holder
liquid level
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JP11074783A
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English (en)
Inventor
Katsuya Sase
克也 佐瀬
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラリ16の分散効率の向上と粒径の増大や
ばらつきを防止する。 【解決手段】 スラリ分散装置は、分散媒に粉末状の分
散質を添加したスラリ16を収納するスラリ槽2と、こ
のスラリ槽2の中に浸漬され、少なくとも外周壁がその
中に収納された粒状のメディア12の透過を阻止し、ス
ラリ16のみを透過する壁体からなり、上部にスラリ1
6を導入する開口部5を有するバレル3と、このバレル
3の中で回転し、同バレル3の中のスラリ16をメディ
ア12と共に撹拌する撹拌子11とを有する。スラリ槽
2のスラリ16の液面より上を上下動自在なスラリ押さ
え17で覆い、スラリ16の液面を上から押さえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックグリー
ンシートを形成するための材料となるスラリを得るた
め、溶剤で溶解した半流動性を有するバインダ等の分散
媒にセラミック粉末等の粉末状の分散質を均一に分散す
るためのスラリ分散装置に関し、特にバレルの中でスラ
リを粒状のメディアと共に撹拌して混合する形式のスラ
リ分散装置に関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサ、積層セラミ
ックインダクタ或いは積層セラミック多層基板等を製造
する際に、溶剤で溶解した半流動性を有するバインダに
セラミック粉末を均一に分散したセラミックスラリが用
いられる。このセラミックスラリをポリエチレンテレフ
タレートフィルム等からなる長尺なベースフィルム上に
所定の厚さで塗布し、乾燥することにより、セラミック
グリーンシートが得られる。
【0003】このような積層電子部品の材料として使用
されるセラミックグリーンシートは、物理的、熱的、化
学的及び電気的に全体が均一の性質を有することが要求
される。そのためには、セラミックグリーンシートの原
料となるセラミックスラリの分散質であるセラミック粉
末が分散媒であるバインダ中に均一に分散していること
が必要となる。
【0004】セラミックスラリを分散するためのスラリ
分散装置としては、メディアを使用したバレル撹拌方式
のものが多く使用される。図6はこのバレル撹拌方式を
使用した従来のスラリ分散装置の一例を示す。このスラ
リ分散装置は、スラリ16を収納するスラリ槽2を備え
ており、このスラリ槽2に分散しようとするスラリ16
を収納する。スラリ16は、スラリ供給配管18からス
ラリ槽2内に供給され、スラリ排出配管19から排出さ
れる。
【0005】このスラリ槽2内のスラリ16には、バレ
ル3が浸漬される。このバレル3は、円筒形のもので、
その中に金属粒体からなるメディア12が収納される。
このバレル3の周壁と底壁は、スラリ16を透過する
が、メディア12を透過しないようなメッシュ状の壁体
からなる。バレル3の底壁は、このようなメッシュ状の
壁体が2重になっている。バレル3の上面は蓋体4で覆
われており、この蓋体4の中央部はスラリ16が導入さ
れる開口部5となっている。
【0006】またこのスラリ分散装置は、前記バレル3
内のスラリ16をメディア12と共に撹拌する撹拌駆動
部1を備えている。この撹拌駆動部1は軸受7を備え、
この軸受7から放射状に突出した支持腕8とこの支持腕
8の先端から垂下した支持柱15を介して軸受7に前記
バレル3の蓋体4が固定され、これにより軸受7の真下
にバレル3を垂下し、支持している。
【0007】この軸受7には、垂直な駆動軸9が回転自
在に軸支されており、この駆動軸9の上端は、前記軸受
7の上に固定された電動モータと減速器等の組み合わせ
からなる回転機6に連結され、この回転機6により駆動
軸9が回転駆動される。この駆動軸9の下端には、放射
状に棒状の撹拌子11が複数本突出されている。これら
の撹拌子11は、バレル3の中に収納されている。さら
に、駆動軸9の下端はバレル3の底壁で回転自在に支持
されると共に、バレル3の底壁より下方に突出し、この
突出した下端にスクリュー状の撹拌羽14が取り付けら
れている。
【0008】前記のようなスラリ分散装置では、駆動軸
9を介して前記回転機6の回転が撹拌子11と撹拌羽1
4に伝達される。すると、バレル3の中のスラリ16が
メディア12と共に回転、撹拌される。また、スラリ槽
2の底部では、前記撹拌羽14によってスラリ16が撹
拌される。
【0009】このような撹拌動作に伴い、バレル3内で
は、スラリ16がバレル3の周壁からバレル3の外に押
し出される。また、そのスラリ槽2の底部でも、その中
央部から外周側へとスラリ16が押し出される。そして
バレル3から押し出されたスラリ16の分だけ、バレル
3の上部中央の開口部5からスラリ16がバレル3の中
に入り込む。これにより、スラリ16はバレル3の中と
外を循環し、その過程でバレル3の中でメディア12と
共に撹拌され、分散媒の中に分散質が均一に分散され
る。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
記従来のスラリ分散装置においては、撹拌子11と撹拌
羽14とが回転することにより、バレル3の中とスラリ
槽2の中ではスラリ16がそれら撹拌子11と撹拌羽1
4を中心として回転するよう流動する。このため、スラ
リ16に遠心力が生じ、バレル3内のスラリ16はバレ
ル3の周壁を通してその外に押し出されると共に、バレ
ル3の外のスラリ16もスラリ槽2の外周側へと押され
る。この結果、バレル槽2の外周側にスラリ16が集ま
り、図6に示すように、スラリ16の液面がスラリ槽2
の外周側で高く、スラリ槽2の中心、すなわちバレル3
の開口部5の付近で低くなってしまう。
【0011】このような状態では、スラリ槽2内のスラ
リ16がスラリ槽2の外周部に停滞し、スラリ槽2の中
央にあるバレル3の開口部5からスラリ16がバレル3
内に入り込みにくくなるため、スラリ16が満遍なくバ
レル3の中でメディア12との撹拌されず、分散効率の
低下や分散状態の不均一性を生じる原因となる。また、
スラリ槽2の外周部で高く盛り上がったスラリ16の縁
部分が乾燥し、この乾燥したスラリが塊となってスラリ
槽2の中に落ちる。このため、乾燥により凝集したセラ
ミック粉末等の分散質がスラリ16の中に再投入される
結果となる。これが、スラリ16の分散質の粒径の増大
やばらつき等の原因ともなる。
【0012】本発明は、このような従来におけるスラリ
分散装置における課題に鑑み、スラリ槽内でのスラリの
偏りを無くし、スラリがバレル内とバレルの外へと円滑
に流通できるようになると共に、スラリの液面付近での
乾燥を防止し、これにより分散効率の向上と粒径の増大
やばらつきを防止することを可能としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記の目的
を達成するため、スラリ槽2のスラリ16の液面より上
を上下動自在なスラリ押さえ17で覆った。このスラリ
押さえ17は、スラリ槽2内のスラリ16の液面を覆
い、その液面での溶剤の蒸発を防止し、スラリの乾燥を
防ぐだけでなく、スラリ槽2内のスラリ16の液面の偏
った上昇を押さえ、スラリ16の液面を平準化すること
を可能とする。
【0014】すなわち、本発明によるスラリ分散装置
は、分散媒に粉末状の分散質を添加したスラリ16を収
納するスラリ槽2と、このスラリ槽2の中に浸漬され、
少なくとも外周壁がその中に収納された粒状のメディア
12の透過を阻止し、スラリ16のみを透過する壁体か
らなり、上部にスラリ16を導入する開口部5を有する
バレル3と、このバレル3の中で回転し、同バレル3の
中のスラリ16をメディア12と共に撹拌する撹拌子1
1とを有する。そして、スラリ槽2のスラリ16の液面
より上を上下動自在なスラリ押さえ17で覆い、このス
ラリ押さえ17でスラリ槽2のスラリ16の液面を押さ
えている。
【0015】このスラリ分散機において、前記スラリ押
さえ17は、スラリ槽2内のスラリ16の液面を覆って
いるので、その液面での溶剤の蒸発を防止することがで
き、これによりスラリの乾燥を防ぐことができる。この
ため、スラリ16の液面でのスラリ16の乾燥により、
スラリ16の中のセラミック粉末等の分散質が凝集化し
てしまわず、分散質の粒径の増大や粒径のばらつきを招
かない。
【0016】さらに、スラリ押さえ17は、その自重や
その他の重力、機械的な力によりスラリ槽2内のスラリ
16の液面を上から押さえる。このため、スラリ槽2内
のスラリ16が偏在化し、スラリ16の液面の一部が上
昇しようとすると、その上昇しようとする部分に集中的
に荷重が作用し、スラリ16の液面の上昇を押さえるた
め、スラリ16の液面が平準化される。例えば、撹拌子
11の回転により、スラリ16がバレル3の中から押し
出され、スラリ槽2の外周部に偏ろうとすると、スラリ
槽2の外周部のスラリ16の液面が高くなった部分にス
ラリ押さえ17を介して荷重が集中的に作用する。従っ
て、スラリ槽2の外周部におけるスラリ16の液面の上
昇を抑えられる。この結果、スラリ槽2内のスラリ16
の液面が平準化され、スラリ16はバレル3の内外に円
滑に循環することになる。これにより、スラリ16の分
散効率が向上する。
【0017】前記のスラリ押さえ17は、その自重でス
ラリ16の液面を押さえるが、その自重に加え、他の物
体の重力や機械的な力を加えてもよい。例えば、錘22
の重力を加えたり、弾性体24の弾力を加えたり、さら
に流体の圧力やアクチュエータ27により発生する負荷
でスラリ16の液面を押さえることもできる。これら、
スラリ押さえ17の負荷を加重する手段は、任意に選択
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、本発明によるスラリ分散装置の一実施形態を示
すもので、前述した図6のスラリ分散装置と同じ部分は
同じ符号で示してある。
【0019】分散するスラリ16を収納するスラリ槽2
を備えており、このスラリ槽2には、バルブ20を開く
ことにより、スラリ供給配管18を通して分散しようと
するスラリが供給される。また、分散処理済のスラリ1
6は、バルブ21を開くことにより、スラリ排出配管1
9を通して所定の個所に排出、供給される。スラリ16
の分散処理を行うため、スラリ分散装置が稼働中は、前
記バルブ20、21は何れも閉じておく。
【0020】このスラリ槽2内のスラリ16には、バレ
ル3が浸漬されている。このバレル3は、円筒形のもの
で、その中にメディア12が収納される。このメディア
12は、金属製の粒体からなる。前記バレル3の周壁と
底壁は、スラリ16は透過するが、メディア12は透過
しないようなメッシュ状の壁体からなる。バレル3の底
壁は、このようなメッシュ状の壁体が2重になってお
り、それぞれ中央に軸受13が固定されている。
【0021】バレル3の上面は蓋体4で覆われており、
この蓋体4の中央部は開口部5となっている。この開口
部5の周囲の蓋体の内周縁は、漏斗状に中央が次第に低
くなるように形成されている。このバレル3をスラリ槽
2の中に閉じこめた状態で、スラリ槽2のスラリ16の
液面上にスラリ押さえ17が載せられる。このスラリ押
さえ17は、例えばステンレス等のように、スラリ16
に含まれる溶剤等に対して耐性があり、且つ或る程度重
量のある材料により作られたものである。スラリ槽2の
内部平面形状に対応した寸法を有する板状のものであ
り、例えばスラリ槽2が円筒形の場合は、スラリ押さえ
17は円板形となる。このスラリ押さえ17は、スラリ
槽2の上下に移動自在に設けられている。
【0022】さらに、前記バレル3内のスラリ16をメ
ディア12と共に撹拌する撹拌駆動部1を備えている。
この撹拌駆動部1は軸受7を備え、この軸受7から放射
状に突出した支持腕8とこの支持腕8の先端から垂下し
た支持柱15を介して軸受7に前記バレル3の蓋体4が
固定され、これにより軸受7の真下にバレル3が支持さ
れている。
【0023】この軸受7には、垂直な駆動軸9が回転自
在に軸支されており、この駆動軸9の上端は、前記軸受
7の上に固定された電動モータと減速器等の組み合わせ
からなる回転機6に連結されている。この駆動軸9の下
端側には、ボス10が固定され、このボス10から放射
状に棒状の撹拌子11が複数本突出されている。これら
の撹拌子11は、バレル3の中に収納されている。さら
に、駆動軸9の下端はバレル3の底壁に固定された軸受
13とその上の軸受で回転自在に支持されると共に、さ
らにその下端はバレル3の底壁より下方に突出し、この
突出した下端にスクリュー状の撹拌羽14が取り付けら
れている。
【0024】前記の撹拌駆動部1の支持柱15や駆動軸
9は、スラリ押さえ17を貫通しており、スラリ押さえ
17は、これら支持柱15や駆動軸9に対して上下にス
ライドできるようになっている。前記のようなスラリ分
散装置では、前記回転機6が駆動すると、この回転が駆
動軸9を介して前記撹拌子11と撹拌羽14に伝達され
る。撹拌子11の回転により、バレル3の中のスラリ1
6がメディア12と共に回転、撹拌されると共に、スラ
リ16がバレル3内でその外周へと押される。また、前
記撹拌羽14の回転によって、スラリ槽2の底部でもス
ラリ16が撹拌される。
【0025】このような撹拌動作に伴い、図1に矢印で
示すように、バレル3内のスラリ16がバレル3の周壁
からバレル3の外に押し出される。また、そのスラリ槽
2の底部でも、その中央部から外周側へとスラリ16が
押し出される。そしてバレル3から押し出されたスラリ
16の分だけ、バレル3の上部中央の開口部5からスラ
リ16がバレル12の中に入り込む。これにより、スラ
リ16はバレル3の中と外を循環し、その過程でバレル
3の中でメディア12と共に撹拌され、分散媒の中に分
散質が均一に分散される。
【0026】このスラリ分散装置においては、撹拌子1
1と撹拌羽14とが回転することにより、バレル3の中
とスラリ槽2の中ではスラリ16がそれら撹拌子11と
撹拌羽14を中心として回転するため、図1に矢印で示
すように、バレル3内のスラリ16はバレル3の周壁を
通してその外に押し出されると共に、バレル3より下の
スラリ16もスラリ槽2の外周側へと押される。この結
果、バレル槽2の外周側にスラリ16が集まり、図1に
二点鎖線で示すように、スラリ16がスラリ槽2の外周
側に集まろうとする。
【0027】このとき、前記スラリ押さえ17がその自
重によりスラリ槽2内のスラリ16の液面を上から押さ
える。特に、図1に二点鎖線で示すように、スラリ16
がスラリ槽2の外周側に集まり、同外周側のスラリ16
の液面のが高くなると、スラリ押さえ17の重力は、こ
の液面が高くなったスラリ16のスラリ槽2の外周部分
に集中的に作用する。このため、スラリ槽2の外周部分
のスラリ16が上から押し下げられる。従って、スラリ
16のスラリ槽2の外周部分への集中が解消され、スラ
リ16は液面が低いスラリ槽2の中央部へと押し戻され
る。これにより、スラリ槽2の中央部のスラリ16の液
面が維持され、スラリ16はバレル3の蓋体4の開口部
5からバレル3内に円滑に流入する。
【0028】このバレル3に流入したスラリ16は、前
記の撹拌子11の回転によりメディア12と共に撹拌さ
れ、セラミック粉末等の分散質がバインダ等の分散媒に
均一に分散し、バレル3の周壁から押し出される。この
ようにしてスラリ16がバレル3の内外に円滑に循環す
ることができるので、スラリ16の分散効率が向上す
る。さらに、スラリ押さえ17は、スラリ槽2内のスラ
リ16の液面を覆っているので、その液面での溶剤の蒸
発を防止することができ、スラリの乾燥を防ぐことがで
きる。
【0029】図2は、前記のスラリ分散装置において、
スラリ押さえ17の上に錘22を載せ、スラリ押さえ1
7の自重に加えて、錘22の重力をスラリ16の液面に
負荷できるようにした例である。撹拌子11や撹拌羽1
4によるスラリ16の遠心力が大きく、スラリ押さえ1
7によりスラリ16の液面により大きな荷重を負荷する
必要があるときには、スラリ押さえ17の自重に加え、
錘22の重力を利用する。
【0030】図3は、前記のスラリ分散装置において、
スラリ槽2の開口部に蓋体23を被せ、この蓋体23と
スラリ押さえ17との間に圧縮性のバネ等の弾性体24
を介在させ、スラリ押さえ17を下方に押し下げるよう
に弾性体24の弾力を作用させた例である。この例で
は、スラリ押さえ17の自重に加えて、弾性体24の弾
力がスラリ16の液面に負荷されることになる。
【0031】スラリ押さえ17や錘22の荷重は、スラ
リ槽2の外周部におけるスラリ16の揚圧の大小に係わ
らず一定である。これに対し、図3に示す弾性体24を
用いたものでは、スラリ槽2の外周部におけるスラリ1
6の揚圧が大きく、スラリ槽2の外周部におけるスラリ
16の液面が高くなってスラリ押さえ17が押し上げら
れると、それだけ弾性体24の圧縮歪みが大きくなる。
この結果、スラリ16の液面が高くなればなる程、スラ
リ押さえ17に作用する弾性体24の弾力が大きくな
り、スラリ16の液面を押さえる負荷が大きくなる。な
お、この弾性体24による負荷は、前記の錘22による
負荷と併用することもできる。
【0032】図4は、前記のスラリ分散装置において、
スラリ槽2の開口部に蓋体23を被せ、この蓋体23に
接続した加圧配管25を通してスラリ押さえ17の上に
加圧空気を送り込み、この気圧によりスラリ押さえ17
を下方に押し下げるようにした例である。この例では、
スラリ押さえ17の自重に加えて、加圧空気の気圧がス
ラリ16の液面に負荷されることになる。スラリ押さえ
17はスラリ槽2内で気密に上下動できるように設ける
必要がある。
【0033】この図4に示す例では、スラリ槽2の外周
部におけるスラリ16の揚圧が大きく、スラリ槽2の外
周部におけるスラリ16の液面が高くなってスラリ押さ
え17が押し上げられると、それだけスラリ押さえ17
の上の空気が圧縮される。この結果、スラリ16の液面
が高くなればなる程、スラリ押さえ17に作用する気圧
が大きくなり、スラリ16の液面を押さえる負荷が大き
くなる。さらにバルブ26の開閉操作等により、前記の
気圧を適宜変えることができるので、スラリ押さえ17
がスラリ16の液面を押さえる負荷を適宜調整すること
ができる。
【0034】なお、この気圧による負荷を得るため、ス
ラリ押さえ17と蓋体23との間に図示してないエアバ
ッグを挿入し、このエアバックに空気を供給してもよ
い。この場合は、スラリ押さえ17のスラリ槽2の内面
に対する気密性は必要はない。このようなスラリ押さえ
17に気圧による負荷を与える手段は、前記の錘22や
弾性体24による負荷と併用することもできる。
【0035】図5は、前記のスラリ分散装置において、
スラリ槽23の開口部に蓋体23を被せ、この蓋体23
に取り付けたエアシリンダ、ソレノイド、電歪アクチュ
エータ等のアクチュエータ27によりスラリ押さえ17
を上下させるようにした例である。この例では、スラリ
押さえ17の自重に加えて、アクチュエータ27によっ
て発生する負荷をスラリ押さえ17に加えることができ
る。
【0036】この図5に示す例において、アクチュエー
タ27からスラリ押さえ17へに与えられる負荷は、ア
クチュエータ27に加える出力により適宜調整すること
ができる。また、スラリ押さえ17を押し下げるだけで
なく、アクチュエータ27の動作により、スラリ押さえ
17を引き上げる操作も可能である。なお、このアクチ
ュエータ27による負荷は、前記の錘22、弾性体24
或いは気圧の少なくとも何れかによる負荷と併用するこ
ともできる。
【0037】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によるスラリ
分散装置では、スラリ槽2の中のスラリ16の液面を平
準化することができる。このため、スラリ槽2の周囲に
スラリ16が集まり、その液面が高くなる一方で、スラ
リ槽2の中央部のスラリ16が少なくなり、スラリ16
の液面が下がってスラリ16がバレル3の中に入り込み
にくいというスラリの偏在化を是正することができる。
これにより、スラリ16のバレル3への内外への循環が
円滑に行われ、スラリ16に対してメディア12による
分散が満遍なく行われるので、スラリの分散効率が向上
する。
【0038】さらに、スラリ押さえ17は、スラリ16
の液面を平準化するだけでなく、スラリ16の液面での
溶剤の蒸発を抑え、スラリ16の乾燥を防止する。これ
により、スラリ16に含まれる分散質の凝集が起こら
ず、安定した粒径の分散質が分散したスラリが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスラリ分散装置の一例を示す概略
縦断側面図である。
【図2】本発明によるスラリ分散装置の他の例を示す概
略縦断側面図である。
【図3】本発明によるスラリ分散装置のさらに他の例を
示す概略縦断側面図である。
【図4】本発明によるスラリ分散装置のさらに他の例を
示す概略縦断側面図である。
【図5】本発明によるスラリ分散装置のさらに他の例を
示す概略縦断側面図である。
【図6】スラリ分散装置の従来例を示す概略縦断側面図
である。
【符号の説明】
2 スラリ槽 5 バレルの開口部 11 撹拌子 12 メディア 16 スラリ 17 スラリ押さえ 22 錘 23 蓋体 24 弾性体 25 加圧配管 27 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B28C 5/16 B28C 5/16 // B28B 1/30 B28B 1/30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散媒に粉末状の分散質を添加したスラ
    リ(16)を収納するスラリ槽(2)と、このスラリ槽
    (2)の中に浸漬され、少なくとも外周壁がその中に収
    納された粒状のメディア(12)の透過を阻止し、スラ
    リ(16)のみを透過する壁体からなり、上部にスラリ
    (16)を導入する開口部(5)を有するバレル(3)
    と、このバレル(3)の中で回転し、同バレル(3)の
    中のスラリ(16)をメディア(12)と共に撹拌する
    撹拌子(11)とを有するスラリ分散装置において、ス
    ラリ槽(2)のスラリ(16)の液面より上を覆うと共
    に、スラリ(16)の液面を上から押さえる上下動自在
    なスラリ押さえ(17)を備えることを特徴とするスラ
    リ分散装置。
  2. 【請求項2】 スラリ押さえ(17)はその自重または
    その自重に他の物体の重力を加えた重力でスラリ(1
    6)の液面を押さえることを特徴とする請求項1に記載
    のスラリ分散装置。
  3. 【請求項3】 スラリ押さえ(17)はその自重に弾性
    体(24)の弾力を加えた力でスラリ(16)の液面を
    押さえることを特徴とする請求項1に記載のスラリ分散
    装置。
  4. 【請求項4】 スラリ押さえ(17)はその自重に流体
    の圧力を加えた力でスラリ(16)の液面を押さえるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のスラリ分散装置。
  5. 【請求項5】 スラリ押さえ(17)はその自重にアク
    チュエータ(27)により発生する負荷でスラリ(1
    6)の液面を押さえることを特徴とする請求項1に記載
    のスラリ分散装置。
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