JP2000262216A - 甘味料含有コーヒー飲料及び甘味料含有コーヒー飲料の製造方法 - Google Patents
甘味料含有コーヒー飲料及び甘味料含有コーヒー飲料の製造方法Info
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- JP2000262216A JP2000262216A JP11074910A JP7491099A JP2000262216A JP 2000262216 A JP2000262216 A JP 2000262216A JP 11074910 A JP11074910 A JP 11074910A JP 7491099 A JP7491099 A JP 7491099A JP 2000262216 A JP2000262216 A JP 2000262216A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 甘味料含有コーヒー飲料の香味や後味にキレ
を持たせ、かつ、高温保存時での香味の劣化の防止され
た甘味料含有コーヒー飲料とその製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 甘味料含有コーヒー飲料を製造するにあ
たり、甘味料の一部としてトレハロースを用いることを
特徴とする甘味料含有コーヒー飲料の製造方法と、使用
する甘味料の１０〜３０重量％に相当するトレハロース
を前記甘味料の相当分に代えて含むことを特徴とする甘
味料含有コーヒー飲料とを提供する。
を持たせ、かつ、高温保存時での香味の劣化の防止され
た甘味料含有コーヒー飲料とその製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 甘味料含有コーヒー飲料を製造するにあ
たり、甘味料の一部としてトレハロースを用いることを
特徴とする甘味料含有コーヒー飲料の製造方法と、使用
する甘味料の１０〜３０重量％に相当するトレハロース
を前記甘味料の相当分に代えて含むことを特徴とする甘
味料含有コーヒー飲料とを提供する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、甘味料含有コーヒ
ー飲料及び甘味料含有コーヒー飲料の製造方法に関し、
詳しくは甘味料含有コーヒー飲料の香味や後味にキレを
持たせ、かつ、高温保存時での香味の劣化の防止された
甘味料含有コーヒー飲料とその製造方法に関する。
ー飲料及び甘味料含有コーヒー飲料の製造方法に関し、
詳しくは甘味料含有コーヒー飲料の香味や後味にキレを
持たせ、かつ、高温保存時での香味の劣化の防止された
甘味料含有コーヒー飲料とその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】コーヒー飲料、特にミルク入りのもので
は、砂糖等の甘味料を加えた場合、甘味料の甘さが後に
残り易く、飲用時のすっきり感（キレが良いという）が
不足する傾向が見られる。
は、砂糖等の甘味料を加えた場合、甘味料の甘さが後に
残り易く、飲用時のすっきり感（キレが良いという）が
不足する傾向が見られる。
【０００３】そこで飲用時のすっきり感を劣化させない
ようにするため、種々の甘味料を用いてミルク入り甘味
料含有コーヒー飲料を試作して研究を重ねた結果、該コ
ーヒー飲料の甘味料として一般的に使用されている砂糖
の一部をトレハロースに置換えることにより、甘さを変
えずに、飲用時のすっきり感のあるミルク入り甘味料含
有コーヒー飲料を得ることができた。また、このように
して得られたミルク入り甘味料含有コーヒー飲料は、パ
ネラーによる香味テストの結果、高温保存（５０〜６５
℃での保存）時の香味劣化についても改善されているこ
とが分かった。本発明は、上記のような知見に基づいて
完成されたものである。
ようにするため、種々の甘味料を用いてミルク入り甘味
料含有コーヒー飲料を試作して研究を重ねた結果、該コ
ーヒー飲料の甘味料として一般的に使用されている砂糖
の一部をトレハロースに置換えることにより、甘さを変
えずに、飲用時のすっきり感のあるミルク入り甘味料含
有コーヒー飲料を得ることができた。また、このように
して得られたミルク入り甘味料含有コーヒー飲料は、パ
ネラーによる香味テストの結果、高温保存（５０〜６５
℃での保存）時の香味劣化についても改善されているこ
とが分かった。本発明は、上記のような知見に基づいて
完成されたものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明は、甘味
料含有コーヒー飲料の香味や後味にキレを持たせ、か
つ、高温保存時での香味の劣化の防止された甘味料含有
コーヒー飲料の製造方法を提供することを目的とするも
のである。さらに、本発明は、甘味料含有コーヒー飲料
の香味や後味にキレを持たせ、かつ、高温保存時での香
味の劣化の防止された甘味料含有コーヒー飲料を提供す
ることを目的とするものである。
料含有コーヒー飲料の香味や後味にキレを持たせ、か
つ、高温保存時での香味の劣化の防止された甘味料含有
コーヒー飲料の製造方法を提供することを目的とするも
のである。さらに、本発明は、甘味料含有コーヒー飲料
の香味や後味にキレを持たせ、かつ、高温保存時での香
味の劣化の防止された甘味料含有コーヒー飲料を提供す
ることを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項１記載の本
発明は、甘味料含有コーヒー飲料を製造するにあたり、
甘味料の一部としてトレハロースを用いることを特徴と
する甘味料含有コーヒー飲料の製造方法を提供するもの
である。
発明は、甘味料含有コーヒー飲料を製造するにあたり、
甘味料の一部としてトレハロースを用いることを特徴と
する甘味料含有コーヒー飲料の製造方法を提供するもの
である。
【０００６】次に、請求項２記載の本発明は、トレハロ
ースを甘味料使用量全量の１０〜３０重量％の割合で用
いる請求項１記載の方法を提供するものである。
ースを甘味料使用量全量の１０〜３０重量％の割合で用
いる請求項１記載の方法を提供するものである。
【０００７】また、請求項３記載の本発明は、甘味料含
有コーヒー飲料がミルク入り甘味料含有コーヒー飲料で
ある請求項１又は２記載の方法を提供するものである。
有コーヒー飲料がミルク入り甘味料含有コーヒー飲料で
ある請求項１又は２記載の方法を提供するものである。
【０００８】さらに、請求項４記載の本発明は、製造工
程における各原料の調合時に、乳原料の投入時及び投入
後のｐＨが６．０未満とならないようにｐＨ調整するこ
とを特徴とする請求項３記載の方法を提供するものであ
る。
程における各原料の調合時に、乳原料の投入時及び投入
後のｐＨが６．０未満とならないようにｐＨ調整するこ
とを特徴とする請求項３記載の方法を提供するものであ
る。
【０００９】次に、請求項５記載の本発明は、使用する
甘味料の１０〜３０重量％に相当するトレハロースを前
記甘味料の相当分に代えて含むことを特徴とする甘味料
含有コーヒー飲料を提供するものである。
甘味料の１０〜３０重量％に相当するトレハロースを前
記甘味料の相当分に代えて含むことを特徴とする甘味料
含有コーヒー飲料を提供するものである。
【００１０】また、請求項６記載の本発明は、甘味料含
有コーヒー飲料が、ミルク入り甘味料含有コーヒー飲料
である請求項５記載の甘味料含有コーヒー飲料を提供す
るものである。
有コーヒー飲料が、ミルク入り甘味料含有コーヒー飲料
である請求項５記載の甘味料含有コーヒー飲料を提供す
るものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に詳しく説
明する。請求項１記載の本発明は甘味料含有コーヒー飲
料の製造方法に関し、甘味料含有コーヒー飲料を製造す
るにあたり、甘味料の一部としてトレハロースを用いる
ことを特徴とするものである。
明する。請求項１記載の本発明は甘味料含有コーヒー飲
料の製造方法に関し、甘味料含有コーヒー飲料を製造す
るにあたり、甘味料の一部としてトレハロースを用いる
ことを特徴とするものである。
【００１２】甘味料含有コーヒー飲料を製造するにあた
っては、甘味料として一般に砂糖が用いられるが、請求
項１記載の本発明では、このような甘味料の一部として
トレハロースを用いることを特徴とする。トレハロース
は、周知の如く、ブドウ糖２分子がα,α-１，１で結合
した非還元性の２糖類である。甘味度は、砂糖の約４５
％であり、エネルギーは砂糖と同じ４kcal/ｇである。
っては、甘味料として一般に砂糖が用いられるが、請求
項１記載の本発明では、このような甘味料の一部として
トレハロースを用いることを特徴とする。トレハロース
は、周知の如く、ブドウ糖２分子がα,α-１，１で結合
した非還元性の２糖類である。甘味度は、砂糖の約４５
％であり、エネルギーは砂糖と同じ４kcal/ｇである。
【００１３】上記トレハロースは、請求項２に記載した
ように、甘味料使用量全量の１０〜３０重量％の割合で
用いることが好ましい。ここでトレハロースの使用量が
甘味料使用量全量の１０重量％未満であると、香味のキ
レが不足してしまう。一方、トレハロースの使用量が甘
味料使用量全量の３０重量％を超えると、甘味料含有コ
ーヒー飲料としての甘さが不足してしまうため、実用的
でない。
ように、甘味料使用量全量の１０〜３０重量％の割合で
用いることが好ましい。ここでトレハロースの使用量が
甘味料使用量全量の１０重量％未満であると、香味のキ
レが不足してしまう。一方、トレハロースの使用量が甘
味料使用量全量の３０重量％を超えると、甘味料含有コ
ーヒー飲料としての甘さが不足してしまうため、実用的
でない。
【００１４】本発明の方法は、請求項３に記載したよう
に、特にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料の製造に好
適である。即ち、ミルク入りの含有コーヒー飲料は、砂
糖等の甘味料を加えた場合、甘味料の甘さが後に残り易
く、飲用時のすっきり感（キレが良いという）が不足す
る傾向が見られるが、本発明の方法によれば、飲用時の
すっきり感が向上したコーヒー飲料を製造することがで
きるため、特にこのようなミルク入り甘味料含有コーヒ
ー飲料の製造に好適である。
に、特にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料の製造に好
適である。即ち、ミルク入りの含有コーヒー飲料は、砂
糖等の甘味料を加えた場合、甘味料の甘さが後に残り易
く、飲用時のすっきり感（キレが良いという）が不足す
る傾向が見られるが、本発明の方法によれば、飲用時の
すっきり感が向上したコーヒー飲料を製造することがで
きるため、特にこのようなミルク入り甘味料含有コーヒ
ー飲料の製造に好適である。
【００１５】本発明の方法においては、上記したよう
に、甘味料の一部としてトレハロースを用いること以外
は、一般的な甘味料含有コーヒー飲料の製造方法と同様
にして行えば良い。
に、甘味料の一部としてトレハロースを用いること以外
は、一般的な甘味料含有コーヒー飲料の製造方法と同様
にして行えば良い。
【００１６】図１は、本発明の方法の１態様を示すフロ
ーシートであり、これに基づいて以下説明するが、甘味
料の一部としてトレハロースを用いている限り、これに
限定されるものではない。
ーシートであり、これに基づいて以下説明するが、甘味
料の一部としてトレハロースを用いている限り、これに
限定されるものではない。
【００１７】まず常法によりコーヒー液を熱水にて抽出
する。ここで抽出液を高温のまま放置すると、酸化によ
り味が劣化するおそれがあるため、抽出液はできるだけ
速やかに２５℃以下程度まで冷却することが好ましい。
このように抽出液を２５℃以下程度まで冷却した後、遠
心分離（クラリファイアー）して濾過を行う。
する。ここで抽出液を高温のまま放置すると、酸化によ
り味が劣化するおそれがあるため、抽出液はできるだけ
速やかに２５℃以下程度まで冷却することが好ましい。
このように抽出液を２５℃以下程度まで冷却した後、遠
心分離（クラリファイアー）して濾過を行う。
【００１８】次に、得られた濾過液と甘味料、重曹、乳
原料（牛乳、脱脂粉乳、生クリーム、練乳など）、乳化
剤などの常用の成分とを調合タンクで混合し、調合す
る。
原料（牛乳、脱脂粉乳、生クリーム、練乳など）、乳化
剤などの常用の成分とを調合タンクで混合し、調合す
る。
【００１９】調合の順序は、乳原料の投入に注意を要す
ることが本発明者の研究結果から得られた。即ち、乳原
料の投入時には、調合タンク内の他の原料のｐＨを６．
０〜６．５程度に調整しておく必要がある。ｐＨ値がこ
れを下回ると、投入した乳原料が分離してしまったり、
変質してしまったりするからである。従って、最も効率
的な手順は、先に他の原料を調合タンクに投入し、予め
重曹でｐＨ調整してｐＨを６．０〜６．５の状態にして
から、最後に乳原料を投入する。いずれにしても、請求
項４に記載したように、製造工程における各原料の調合
時に、乳原料の投入時及び投入後のｐＨが６．０未満と
ならないようにｐＨ調整することが必要である。換言す
れば、乳原料の投入時及び投入後では、常にｐＨが６．
０以上であることが必須条件である。
ることが本発明者の研究結果から得られた。即ち、乳原
料の投入時には、調合タンク内の他の原料のｐＨを６．
０〜６．５程度に調整しておく必要がある。ｐＨ値がこ
れを下回ると、投入した乳原料が分離してしまったり、
変質してしまったりするからである。従って、最も効率
的な手順は、先に他の原料を調合タンクに投入し、予め
重曹でｐＨ調整してｐＨを６．０〜６．５の状態にして
から、最後に乳原料を投入する。いずれにしても、請求
項４に記載したように、製造工程における各原料の調合
時に、乳原料の投入時及び投入後のｐＨが６．０未満と
ならないようにｐＨ調整することが必要である。換言す
れば、乳原料の投入時及び投入後では、常にｐＨが６．
０以上であることが必須条件である。
【００２０】上記成分を調合した後、得られた調合液を
容器に充填し、さらに殺菌処理した後、冷却して、目的
とする甘味料含有コーヒー飲料を製造することができ
る。該飲料の形態は、缶入りタイプ、壜入りタイプなど
特に限定されない。
容器に充填し、さらに殺菌処理した後、冷却して、目的
とする甘味料含有コーヒー飲料を製造することができ
る。該飲料の形態は、缶入りタイプ、壜入りタイプなど
特に限定されない。
【００２１】このようにして得られる甘味料含有コーヒ
ー飲料を提供するのが、請求項５記載の本発明であっ
て、使用する甘味料の１０〜３０重量％に相当するトレ
ハロースを前記甘味料の相当分に代えて含むことを特徴
とする甘味料含有コーヒー飲料である。この甘味料含有
コーヒー飲料としては、請求項６に記載したように、特
にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料が好適である。
ー飲料を提供するのが、請求項５記載の本発明であっ
て、使用する甘味料の１０〜３０重量％に相当するトレ
ハロースを前記甘味料の相当分に代えて含むことを特徴
とする甘味料含有コーヒー飲料である。この甘味料含有
コーヒー飲料としては、請求項６に記載したように、特
にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料が好適である。
【００２２】このようにして得られる甘味料含有コーヒ
ー飲料、特にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料は、香
味や後味にキレがあり、かつ、高温保存時での香味の劣
化が防止されたものである。
ー飲料、特にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料は、香
味や後味にキレがあり、かつ、高温保存時での香味の劣
化が防止されたものである。
【００２３】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれらにより限定されるものではない。
が、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【００２４】実施例１ （１）ミルク入り甘味料含有コーヒー飲料の製造 表１に示す処方に従い、図１に示す調合手順に基づい
て、７種のミルク入り甘味料含有コーヒー飲料（試料）
を製造した。なお、表１には、各試料１Ｌ（１０３０．
６ｇ）あたりの処方（原材料使用量）が示されている。
７種のミルク入り甘味料含有コーヒー飲料（試料）は、
トレハロース無添加のコントロール品１種と、砂糖使用
量のそれぞれ１０．０重量％、１２．５重量％、１５．
０重量％、１７．５重量％、２０．０重量％、３０．０
重量％をトレハロースに置換えた本発明品６種（それぞ
れ順に本発明品１〜６）とである。また、各試料の可溶
性固形分、即ちブリックス値は、７．５〜１２．０程度
とした。
て、７種のミルク入り甘味料含有コーヒー飲料（試料）
を製造した。なお、表１には、各試料１Ｌ（１０３０．
６ｇ）あたりの処方（原材料使用量）が示されている。
７種のミルク入り甘味料含有コーヒー飲料（試料）は、
トレハロース無添加のコントロール品１種と、砂糖使用
量のそれぞれ１０．０重量％、１２．５重量％、１５．
０重量％、１７．５重量％、２０．０重量％、３０．０
重量％をトレハロースに置換えた本発明品６種（それぞ
れ順に本発明品１〜６）とである。また、各試料の可溶
性固形分、即ちブリックス値は、７．５〜１２．０程度
とした。
【００２５】即ち、所定量のコーヒー豆を細かく粉砕し
た後、９５〜９８℃の熱水にてドリップ抽出し、抽出し
たコーヒー液を２５℃程度に冷却し、濾過した。なお、
ドリップ抽出の際、抽出液の抽出率が２８％になるよう
に抽出液採取量を調整した。次に、甘味料は、本実施例
では砂糖（グラニュー糖）を基本的に使用し、このグラ
ニュー糖とトレハロースとを５０〜６０℃のお湯で溶解
したものを冷却し、ＵＶ殺菌した。また、乳原料とし
て、本実施例では脱脂粉乳と牛乳を用い、脱脂粉乳は乳
化剤を含む液体に溶解させて高圧ホモジナイズ処理（２
００ｋｇ/ｃｍ2）し、これに牛乳を加えた。
た後、９５〜９８℃の熱水にてドリップ抽出し、抽出し
たコーヒー液を２５℃程度に冷却し、濾過した。なお、
ドリップ抽出の際、抽出液の抽出率が２８％になるよう
に抽出液採取量を調整した。次に、甘味料は、本実施例
では砂糖（グラニュー糖）を基本的に使用し、このグラ
ニュー糖とトレハロースとを５０〜６０℃のお湯で溶解
したものを冷却し、ＵＶ殺菌した。また、乳原料とし
て、本実施例では脱脂粉乳と牛乳を用い、脱脂粉乳は乳
化剤を含む液体に溶解させて高圧ホモジナイズ処理（２
００ｋｇ/ｃｍ2）し、これに牛乳を加えた。
【００２６】上記成分を良く攪拌し調合した後、高圧ホ
モジナイザーにて高圧ホモジナイズ処理（２００ｋｇ／
ｃｍ2）し、得られた調合液を８５℃に加熱したのち、
缶容器に充填し、巻き締めした。充填・巻き締めした
後、オートクレーブ（高圧蒸気滅菌器）にて、１２４
℃、２０分の殺菌処理を施し、最後に２０℃程度まで冷
却して、７種のミルク入り甘味料含有コーヒー飲料（缶
入りタイプ）を製造した。
モジナイザーにて高圧ホモジナイズ処理（２００ｋｇ／
ｃｍ2）し、得られた調合液を８５℃に加熱したのち、
缶容器に充填し、巻き締めした。充填・巻き締めした
後、オートクレーブ（高圧蒸気滅菌器）にて、１２４
℃、２０分の殺菌処理を施し、最後に２０℃程度まで冷
却して、７種のミルク入り甘味料含有コーヒー飲料（缶
入りタイプ）を製造した。
【００２７】
【表１】
【００２８】（２）官能評価試験 男性６名と女性４名とからなる合計１０名のパネラーに
て、上記（１）で得られた７種のミルク入り甘味料含有
コーヒー飲料の試飲評価を行った。評価は、「香味のキ
レ」について、「良い」、「やや良い」、「普通」、
「やや悪い」、「悪い」の５段階で行った。結果を表２
に示す。なお、表２中の最下段にある合計点は、それぞ
れ「良い」を２点、「やや良い」を１点、「普通」を０
点、「やや悪い」を−１点、「悪い」を−２点としたと
きのパネラー全員の合計の点数を示している。
て、上記（１）で得られた７種のミルク入り甘味料含有
コーヒー飲料の試飲評価を行った。評価は、「香味のキ
レ」について、「良い」、「やや良い」、「普通」、
「やや悪い」、「悪い」の５段階で行った。結果を表２
に示す。なお、表２中の最下段にある合計点は、それぞ
れ「良い」を２点、「やや良い」を１点、「普通」を０
点、「やや悪い」を−１点、「悪い」を−２点としたと
きのパネラー全員の合計の点数を示している。
【００２９】
【表２】
【００３０】表２の結果によれば、トレハロース無添加
区であるコントロールが「香味のキレ」は悪いという評
価が多かったのに対して、砂糖の使用量のうち１０重量
％をトレハロースに代替することにより（本発明品１；
砂糖：トレハロース＝９：１；トレハロース添加量０．
４３％）、香味のキレは好ましいレベルに改善されるこ
とが分かる。さらに、本発明品２〜５に示されるよう
に、トレハロース添加量を増やすことにより、香味にお
けるすっきり感が一層改善され、良い「香味のキレ」が
得られることが分かる。なお、１０重量％未満の代替で
は、改善の度合いが明確でなくなり、また、代替率が３
０重量％を超えると、甘さが不足し、実用的でなかっ
た。「風味の質」については特に変化は認められなかっ
た。
区であるコントロールが「香味のキレ」は悪いという評
価が多かったのに対して、砂糖の使用量のうち１０重量
％をトレハロースに代替することにより（本発明品１；
砂糖：トレハロース＝９：１；トレハロース添加量０．
４３％）、香味のキレは好ましいレベルに改善されるこ
とが分かる。さらに、本発明品２〜５に示されるよう
に、トレハロース添加量を増やすことにより、香味にお
けるすっきり感が一層改善され、良い「香味のキレ」が
得られることが分かる。なお、１０重量％未満の代替で
は、改善の度合いが明確でなくなり、また、代替率が３
０重量％を超えると、甘さが不足し、実用的でなかっ
た。「風味の質」については特に変化は認められなかっ
た。
【００３１】（３）加温保存試験 上記（１）で得られた７種のミルク入り甘味料含有コー
ヒー飲料について、５５℃で２週間保存を行い、ｐＨ測
定及び官能評価を行った。官能評価は、５℃、２週間保
存品を対照とし、この対照と比べての香味の変化を見
た。結果を表３に示す。
ヒー飲料について、５５℃で２週間保存を行い、ｐＨ測
定及び官能評価を行った。官能評価は、５℃、２週間保
存品を対照とし、この対照と比べての香味の変化を見
た。結果を表３に示す。
【００３２】
【表３】
【００３３】表３の結果によれば、各々の試料の５５℃
保存時（５５℃、２週間保存）におけるｐＨの変化に
は、トレハロース添加の影響は特に認められなかった。
一方、各々の５５℃保存における官能評価の結果におい
ては、トレハロース無添加区であるコントロールにおい
て、酸・渋味的な劣化味が感じられたが、砂糖の使用量
のうち１０重量％をトレハロースに代替することにより
（本発明品１；砂糖：トレハロース＝９：１；トレハロ
ース添加量０．４３％）、５５℃保存時の香味の劣化が
ほとんど抑えられ、さらに、本発明品３〜６に示される
ように、トレハロース添加量を増やすことにより、５５
℃保存時の香味の劣化がほぼ抑えられることが分かる。
従って、砂糖の使用量のうち一部をトレハロースに代替
することにより、高温保存性が向上していることが明ら
かである。
保存時（５５℃、２週間保存）におけるｐＨの変化に
は、トレハロース添加の影響は特に認められなかった。
一方、各々の５５℃保存における官能評価の結果におい
ては、トレハロース無添加区であるコントロールにおい
て、酸・渋味的な劣化味が感じられたが、砂糖の使用量
のうち１０重量％をトレハロースに代替することにより
（本発明品１；砂糖：トレハロース＝９：１；トレハロ
ース添加量０．４３％）、５５℃保存時の香味の劣化が
ほとんど抑えられ、さらに、本発明品３〜６に示される
ように、トレハロース添加量を増やすことにより、５５
℃保存時の香味の劣化がほぼ抑えられることが分かる。
従って、砂糖の使用量のうち一部をトレハロースに代替
することにより、高温保存性が向上していることが明ら
かである。
【００３４】
【発明の効果】本発明の方法によれば、香味や後味にキ
レがあり、かつ、高温保存時での香味の劣化が防止され
た甘味料含有コーヒー飲料、特にミルク入り甘味料含有
コーヒー飲料が得られる。即ち、コーヒー飲料、特にミ
ルク入りのものでは、砂糖等の甘味料を加えた場合、甘
味料の甘さが後に残り易く、飲用時のすっきり感（キレ
が良いという）が不足する傾向が見られるが、本発明の
方法によれば、甘さを変化させずに、飲用時のすっきり
感のあるミルク入り甘味料含有コーヒー飲料が得られ
る。また、本発明の方法によれば、高温保存（５０〜６
５℃での保存）時の香味劣化が防止された甘味料含有コ
ーヒー飲料、特にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料が
得られる。
レがあり、かつ、高温保存時での香味の劣化が防止され
た甘味料含有コーヒー飲料、特にミルク入り甘味料含有
コーヒー飲料が得られる。即ち、コーヒー飲料、特にミ
ルク入りのものでは、砂糖等の甘味料を加えた場合、甘
味料の甘さが後に残り易く、飲用時のすっきり感（キレ
が良いという）が不足する傾向が見られるが、本発明の
方法によれば、甘さを変化させずに、飲用時のすっきり
感のあるミルク入り甘味料含有コーヒー飲料が得られ
る。また、本発明の方法によれば、高温保存（５０〜６
５℃での保存）時の香味劣化が防止された甘味料含有コ
ーヒー飲料、特にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料が
得られる。
【００３５】さらに、本発明の甘味料含有コーヒー飲
料、特にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料は、香味や
後味にキレがあり、かつ、高温保存時での香味の劣化が
防止されたものである。
料、特にミルク入り甘味料含有コーヒー飲料は、香味や
後味にキレがあり、かつ、高温保存時での香味の劣化が
防止されたものである。
【図１】 図１は、本発明の方法の１態様を示すフロー
シートである。
シートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊波 めぐみ 神奈川県厚木市緑ヶ丘５丁目１番１号 サ ッポロビール飲料株式会社飲料開発研究所 内 (72)発明者 大畑 一美 神奈川県厚木市緑ヶ丘５丁目１番１号 サ ッポロビール飲料株式会社飲料開発研究所 内 Ｆターム(参考） 4B017 LC02 LE10 LG14 LK12 LL02 4B027 FB24 FC01 FE06 FK04 FQ19 4B047 LB09 LE01 LE10 LF07 LG23
Claims (6)
- 【請求項１】 甘味料含有コーヒー飲料を製造するにあ
たり、甘味料の一部としてトレハロースを用いることを
特徴とする甘味料含有コーヒー飲料の製造方法。 - 【請求項２】 トレハロースを甘味料使用量全量の１０
〜３０重量％の割合で用いる請求項１記載の方法。 - 【請求項３】 甘味料含有コーヒー飲料が、ミルク入り
甘味料含有コーヒー飲料である請求項１又は２記載の方
法。 - 【請求項４】 製造工程における各原料の調合時に、乳
原料の投入時及び投入後のｐＨが６．０未満とならない
ようにｐＨ調整することを特徴とする請求項３記載の方
法。 - 【請求項５】 使用する甘味料の１０〜３０重量％に相
当するトレハロースを前記甘味料の相当分に代えて含む
ことを特徴とする甘味料含有コーヒー飲料。 - 【請求項６】 甘味料含有コーヒー飲料が、ミルク入り
甘味料含有コーヒー飲料である請求項５記載の甘味料含
有コーヒー飲料。
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|---|---|---|---|
| JP11074910A JP2000262216A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 甘味料含有コーヒー飲料及び甘味料含有コーヒー飲料の製造方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11074910A JP2000262216A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 甘味料含有コーヒー飲料及び甘味料含有コーヒー飲料の製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000262216A true JP2000262216A (ja) | 2000-09-26 |
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|---|---|---|---|
| JP11074910A Pending JP2000262216A (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 甘味料含有コーヒー飲料及び甘味料含有コーヒー飲料の製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000262216A (ja) |
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