JP2000261116A - プリント配線板層間接続バンプ用硬化性導電ペースト - Google Patents
プリント配線板層間接続バンプ用硬化性導電ペーストInfo
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Abstract
子回路形成用に使用する、プリント配線板層間接続バン
プ用硬化性導電ペーストを提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂、硬化剤、導電粉及び溶剤を
含み、エポキシ樹脂が、3官能以上の多官能エポキシ樹
脂40〜100重量%と2官能エポキシ樹脂0〜60重
量%とからなり、かつMETTLER FP-90自動軟化点測定装
置で1℃/分の昇温速度で測定した軟化点が80〜13
0℃の範囲にあるエポキシ樹脂であり、硬化剤が潜在性
硬化剤であるプリント配線板層間接続バンプ用硬化性導
電ペースト。
Description
に関し、特に基材との接着力、耐熱性や硬度が要求され
る電子回路成形用に使用する、プリント配線板層間接続
バンプ用硬化性導電ペーストに関する。
ス分野において、IC回路用、導電性接着剤、電磁波シ
ール等、多くの用途に使用されている。特に最近では、
少なくとも一方の面の所定位置に導電ペーストで作った
円錐状導電バンプが設けられた第一の基板と、少なくと
も一方の面に配線パターンが設けられた第二の基板と
を、前記導電バンプが設けられた面および前記配線パタ
ーンが設けられた面を内側にして対向させ、前記第一の
基板と前記第二の基板との間に絶縁体層を配置して積層
体を構成し、該積層体を積層プレスすることにより絶縁
体層の厚さ方向に前記バンプを貫通させて、導電配線部
を形成するプリント配線板の製造方法が提案されてい
る。
ミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等のバイン
ダー成分と、例えば銀、金、銅、半田粉等の導電性粉末
およびこれらの合金粉末と混合して調整された硬化性導
電ペーストが使用されている。
製造において、上記硬化性導電ペーストを使用した場
合、次のような問題があった。
成した円錐状バンプの絶縁体層の貫通不良により、接続
不良が生じることである。導電バンプの貫通温度は、各
種絶縁体層により最適な範囲に設定されねばならない
が、例えば比較的軟化点の低いFR−4(米国NEM
A:national electrical manufacuturers associatio
n規格)タイプのガラスクロス入りプリプレグでは、8
0〜120℃の温度範囲で貫通する。このため、この温
度範囲で変形しないレベルのバンプ軟化点、硬度が必要
であり、変形した場合バンプが絶縁体層を貫通できない
ため、層間に接続不良が生じる。
れによる接続不良や、バンプ先端部の飛びによる回路の
ショートが起きることである。これは、バインダー樹脂
が脆い場合や、導電粉、チクソ付与剤等の充填剤が適切
に配合されていない場合に起きる傾向があった。
ターン間の、積層プレス後の接着不良である。バインダ
ー自体の接着力が弱い場合の他、バンプの硬化度が進み
過ぎた場合に起きる傾向があった。
を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、硬化性導電
ペーストのバインダー成分として、高接着力のエポキシ
樹脂と温度依存が大きい潜在性硬化剤を使用し、かつ絶
縁層貫通前の導電バンプの硬化度を任意に制御すること
で、本発明を完成するに至った。
電粉及び溶剤を含み、エポキシ樹脂が、3官能以上の多
官能エポキシ樹脂40〜100重量%と2官能エポキシ
樹脂0〜60重量%とからなり、かつMETTLER FP-90自
動軟化点測定装置で1℃/分の昇温速度で測定した軟化
点が80〜130℃の範囲にあるエポキシ樹脂であり、
硬化剤が潜在性硬化剤であるプリント配線板層間接続バ
ンプ用硬化性導電ペーストに関するものである。
TTLER FP−90自動軟化点測定装置で測定した
軟化点が80〜130℃のエポキシ樹脂であり、好まし
くは85〜125℃のエポキシ樹脂である。エポキシ樹
脂の軟化点がこのようであると、バンプの絶縁体貫通性
が良好であり、かつバンプの割れがない点から好まし
い。
上の多官能エポキシ樹脂の混合割合は、40〜100重
量%が好ましく、特には60〜100重量%が好まし
い。従って2官能のエポキシ樹脂の混合割合は、0〜6
0重量%が好ましく、特には0〜40重量%が好まし
い。3官能以上の多官能エポキシ樹脂の混合割合が上記
のようであると、バンプの硬度が不足せず、また耐熱性
も低下しない。
ては、トリスグリシジル型、テトラグリシジル型及びノ
ボラック型が好ましく、特にノボラック型エポキシ樹脂
が好ましい。また上記2官能エポキシ樹脂としては、例
えばビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく、特に軟
化点100℃以上のビスフェノール型エポキシ樹脂が好
ましい。
性硬化剤である。潜在性硬化剤とは、エポキシ樹脂に配
合して室温に放置する限りにおいては長時間にわたって
安定であるが、熱の作用で掛け金が外れると直ちに硬化
反応を開始する硬化剤である。このような潜在性硬化剤
としては、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルスル
ホン、多価フェノール、潜在性のイミダゾール等があ
る。潜在性のイミダゾールの例としては、2−フェニル
ー4,5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニ
ルー4−メチルー5−ヒドロキシメチルイミダゾール、
2.4−ジアミノー6−[2′メチルイミダゾールー
(1′)]−エチル−S−トリアジンイソシアヌル酸付
加物、2−ヘプタデシルイミダゾール等がある。上記潜
在硬化剤の中では、2−フェニルー4,5−ヒドロキシ
メチルイミダゾールが好ましい。
して使用することができる。これらの硬化剤はポットラ
イフが長い、バンプ硬化度のコントロールがし易い、プ
リント配線版と同等な硬化温度である、ボイドの原因と
なるような副生成物の量が極めて少ないなどの理由か
ら、本発明の硬化剤として適している。
種類に応じて、通常使用される量を選択すれば良い。一
般にエポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.3〜
1.1当量、好ましくは0.4〜1.0当量である。硬
化剤の添加量が上記のようであると、得られる硬化体の
架橋密度が小さくならず、且つ十分な耐熱性、硬度およ
び良好な導電性が得られる。
ス転移点(Tg)は、好ましくは135〜200℃、更
には150〜180℃が好ましい。また硬度は、30〜
45程度が好ましい。硬度がこの程度であると、導電性
バンプが絶縁体層を貫通することができ、かつ脆くなら
ない。
アダクト等の硬化促進剤を併用することが好ましい。バ
ンプ印刷後、溶剤を除去するためバンプを乾燥するが、
この乾燥中に絶縁層を貫通できるバンプ硬度にするとと
もに、貫通後FR4と同じプレス条件で、突き当て部の
配線パターンとバンプが強く接着できる硬化度に制御す
る必要がある。硬化剤と硬化促進剤を併用することで、
硬化度の制御がし易さくなる。硬化促進剤の使用量は、
エポキシ樹脂及び硬化剤の種類により異なるが、エポキ
シ樹脂100重量部に対し0.05〜3重量部程度が適
当である。
ば、銀、金、銅、半田粉等の金属粉末、これらの合金粉
末もしくは混合金属粉末を使用できる。これらのなかで
は、硬度の点で銀および銅が好ましい。使用される導電
粉量は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計量100重量部
に対して、300〜1900重量部、好ましくは400
〜1000重量部の割合で用いられる。
導電性が得られると同時に、ペーストの流動性が低下し
ないので印刷性が悪くならず、また得られる硬化体の金
属粉の結合力が十分なのでバンプの割れやバンプ先端部
の飛びが生じにくくなり、接続不良や短絡も発生しない
ので好ましい。
が特に制限なく使用できる。例えば、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ等のセロソルブ類、エチルカルビトール、ブチル
カルビトール等のカルビトール類、イソプロパノール、
ブタノール等のアルコール類が挙げられる。上記溶剤は
単独でも、あるいは2種類以上を混合して使用しても良
いが、スクリーン印刷でバンプを形成する場合は、版乾
きを考慮してカルビトール類及びセロソルブ類が好まし
い。溶剤の使用量は目標粘度により変化するが、通常は
ペースト全体の5%から15%程度である。
させない範囲で、公知の添加剤を配合することができ
る。かかる添加剤としては、例えば、チクソトロピー付
与剤、消泡剤、分散剤、防錆剤、還元剤等が挙げられ
る。
特に制限されないが、たとえば上記エポキシ樹脂、硬化
剤、導電性粉及び溶剤を予備混合し、三本ロールを用い
て混練し、ペーストを得て、真空下脱泡するなどの方法
がある。
粘度計で10回転/分、25℃で測定した硬化性導電ペ
ーストの粘度は、好ましくは1000〜3500Pa・
sであり、より好ましくは1500〜3000Pa・s
が適当である。
in−1粘度)log(5/10)で計算するチクソ比
は、静置している間は見掛け粘度が上がって顔料の沈降
を防ぎ、激しくかき混ぜれば見掛け粘度が低下して塗り
易くなる性質を表すものであり、好ましくは0.2〜
1.0であり、さらに好ましくは0.3〜0.9であ
る。
が上記のようであると、スクリーンへの濡れが良く、版
の穴も通り易く、また印刷した時十分なバンプ高さが得
られる。
れず、スクリーン印刷、ディスペンサー等の公知の方法
で印刷することができるが、スクリーン印刷が好まし
い。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定さ
れるものではない。なお、配合割合は重量部であり、評
価や測定は次の方法に従った。
動軟化点測定装置で1℃/分の昇温速度で測定した。
ある面)に300μm厚みに塗布した後、160℃で2
0分乾燥した。塗布面にS面を下にした銅箔を載せ、プ
レスで170℃、60分間硬化しサンプルとした。ガラ
ス転移点(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)によ
り、昇温速度10℃/分で測定した。
い面)に300μm厚みに塗布した後、160℃で20
分乾燥しサンプルとした。硬度は微少硬度計MXT50
(松沢製機(株))で、試験温度23℃、試験荷重25
kgf、荷重保持時間15秒で測定した。
160℃で20分乾燥した。塗布面にM面を下にして銅
箔を載せ、プレスで170℃、60分間硬化しサンプル
とした。JIS C6481に準じて、銅箔引き剥がし
強さ(N/cm)を測定した。
設してなる厚さ0.5mmのメタルスクリーン板を通し
て、厚さ18μmの電解銅箔に印刷した。 良好:メタルスクリーンの全孔を通してバンプが印刷で
き、形状・塗布高さが揃っている。 不良:メタルスクリーンの一部の孔に詰まりがあり、全
孔で印刷できない。或いは形状・塗布高さがばらついて
いる。
位置に穿設してなる厚さ0.5mmのメタルスクリーン板
を通して、導電性ペーストを印刷した。印刷した導電ペ
ーストを、160℃で10分間乾燥処理した後、同一メ
タルスクリーン板を用いて、同一位置に印刷、乾燥処理
を3回繰り返した。3回目印刷後は160℃で20分間
乾燥し、円錐状の導電性バンプを形成した。その後、導
電性バンプを設けた電解銅箔に、エポキシ樹脂をガラス
クロスに含浸したFR4タイプのプリプレグを載せ、専
用の貫通機を通してバンプをプリプレグに貫通させ貫通
性をみた。 良好:全バンプがプリプレグを貫通し、突き出たバンプ
部分の形・高さが揃っている。 不良:プリプレグを貫通していないバンプがある。
ポキシ樹脂(日本化薬(株)製NC7000)70部、
及び軟化点125℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂
(三井化学(株)製R367)30部を、酢酸ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル70部に、130℃加
熱下混合し溶解する。25℃に冷却した樹脂溶液にジア
ミノジフェニルスルホン19部、2−フェニル−4,5
−ジヒドロキシメチルイミダゾール0.5部、銀粉67
7部、及びアエロジル(#200)18部を加え、万能
混合器で30分予備混合する。その後三本ロールで混練
して導電ペーストを得た。
方法で、粘度、チクソ比、硬度、ピール強度、印刷性、
バンプの一回印刷高さ、及びバンプのプリプレグ貫通性
を測定した。結果を表1に示した。
1と同様の操作で実施例2〜5の導電ペーストを得た。
得られた導電ペーストについて前記記載の方法で粘度・
チクソ比、硬度、ピール強度、印刷性、バンプの一回印
刷高さ、及び貫通性を測定した。結果を表1に示した。
キシ樹脂(三井化学(株)製R367)100部を、酢
酸ジエチレングリコールモノブチルエーテル70部に、
130℃加熱下混合し溶解する。25℃に冷却した樹脂
溶液にジシアンジアミド1部、2−フェニルー4,5−
ジヒドロキシメチルイミダゾール0.25部、銀粉55
0部、及びアエロジル(#200)14部を加えた以外
は、実施例1と同様に混合し、導電ペーストを得た。得
られた導電ペーストについて前記記載の方法で、粘度、
チクソ比、硬度、ピール強度、印刷性、バンプの一回印
刷高さ、及びプリプレグ貫通性を測定した。結果を表1
に示した。
と同様の操作で、比較例2〜3の導電ペーストを得た。
得られた導電ペーストについて前記記載の方法で、粘
度、チクソ比、硬度、ピール強度、印刷性、バンプの一
回印刷高さ、及びプリプレグ貫通性を測定した。結果を
表1に示した。
(株)製 VG3101:3官能型エホ゜キシ樹脂(SP=61℃)、三井化学
(株)製 NC7000:ナフタレン型ノホ゛ラックエホ゜キシ樹脂(SP=95℃)、日本化
薬(株)製 EOCN104S:オルソクレソ゛ール型ノホ゛ラックエホ゜キシ樹脂(SP=96℃)、
日本化薬(株)製硬化剤 PSM4326:フェノールノホ゛ラック樹脂、群栄化学(株)製 DDS:シ゛アミノシ゛フェニルスルホン Dicy:シ゛シアンシ゛アミト゛硬化促進剤 2PHZ:2-フェニルー4,5-シ゛ヒト゛ロキシメチルイミタ゛ソ゛ール、四国化成
(株)製 PN23:エホ゜キシアミンアタ゛クト、味の素(株)製
と、印刷性が良好であり且つバンプを高く印刷出来る。
また、バンプ貫通性が良好でありながら、貫通後のバン
プと配線パターンとの接着力が大きく、かつ高耐熱性の
貫通型の導電配線部を製造することができる。この結
果、貫通型の導電配線部を有するプリント配線板製造に
おいて、歩留まりが向上するとともに接続信頼性が向上
する。
Claims (4)
- 【請求項1】エポキシ樹脂、硬化剤、導電粉及び溶剤を
含み、エポキシ樹脂が、3官能以上の多官能エポキシ樹
脂40〜100重量%と2官能エポキシ樹脂0〜60重
量%とからなり、かつMETTLER FP-90自動軟化点測定装
置で1℃/分の昇温速度で測定した軟化点が80〜13
0℃の範囲にあるエポキシ樹脂であり、硬化剤が潜在性
硬化剤であるプリント配線板層間接続バンプ用硬化性導
電ペースト。 - 【請求項2】前記潜在性硬化剤が、ジシアンジアミド、
ジアミノジフェニルスルホン、多価フェノール、潜在性
イミダゾールから選ばれた少なくとも1種であることを
特徴とする、請求項1に記載のプリント配線板層間接続
バンプ用硬化性導電ペースト。 - 【請求項3】導電粉が銀粉または銅粉であり、エポキシ
樹脂と硬化剤の合計量100重量部に対し、300〜1
900重量部の割合で含まれることを特徴とする、請求
項1に記載のプリント配線板層間接続バンプ用硬化性導
電ペースト。 - 【請求項4】25℃における粘度が1000〜3500
Pa・sであり、チクソ比が0.2〜1.0であること
を特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のプリン
ト配線板層間接続バンプ用硬化性導電ペースト。
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