JP2000256547A - 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物

Info

Publication number
JP2000256547A
JP2000256547A JP6281699A JP6281699A JP2000256547A JP 2000256547 A JP2000256547 A JP 2000256547A JP 6281699 A JP6281699 A JP 6281699A JP 6281699 A JP6281699 A JP 6281699A JP 2000256547 A JP2000256547 A JP 2000256547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polybutylene terephthalate
acid
plastic card
heat
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6281699A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoyoshi Kawamoto
直義 川本
Yukio Tomari
幸男 泊
Yoshiyuki Nakada
美幸 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumika Polycarbonate Ltd
Original Assignee
Sumitomo Dow Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Dow Ltd filed Critical Sumitomo Dow Ltd
Priority to JP6281699A priority Critical patent/JP2000256547A/ja
Publication of JP2000256547A publication Critical patent/JP2000256547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリカーボネート樹脂70〜25重量%、カル
ボン酸変性ポリブチレンテレフタレート10〜75重量
%およびポリブチレンテレフタレート0〜65重量%か
らなることを特徴とする耐熱性プラスチックカード用樹
脂組成物。 【効果】本発明の樹脂組成物をプラスチックカードに使
用することにより、プラスチックカード基材を積層化し
た際の基材同士の接着性やプラスチックカードの少なく
とも片方の表面層に熱可塑性樹脂の保護層が設けられた
場合における当該熱可塑性樹脂保護層との接着性が飛躍
的に改良される。また、日常生活において比較的高温の
条件下に放置されたとしてもエンボス加工により刻印さ
れたデータの凸部の高さの低下が抑制され、またエンボ
ス加工に伴うプラスチックカード自体の反りも抑制され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的高温の条件下に
保管または放置されても使用できる耐熱性および形状安
定性に優れた診察カード、キャッシュカード、クレジッ
トカード等の様なプラスチックカード用樹脂組成物に関
するものである。更に詳しくは、プラスチックカードの
少なくとも片方の表面層に熱可塑性樹脂の保護層が設け
られた場合における当該熱可塑性樹脂保護層との接着性
にも優れる耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックカードには塩化ビニ
ル樹脂が多く用いられてきた。また、必要な文字、記
号、数字等のデータをプラスチックカードから書類等に
転写するためにプラスチックカードに当該データをエン
ボス加工により刻印することが広く行われている。しか
しながら、塩化ビニル樹脂製プラスチックカードの場合
には、日常生活において比較的高温に曝される過酷な条
件、例えば炎天下、直射日光があたる自動車の車内等に
保管または放置すると、プラスチックカードにエンボス
加工により刻印された文字、記号、数値等の凸部の高さ
が低下し書類等へのデータ転写が困難になったり、転写
しても判読が困難であるというような問題点があった。
【0003】上記の問題点を解決するために、耐熱性が
塩化ビニル樹脂よりも高いプラスチック材料を使用する
ことが検討された。塩化ビニル樹脂の熱変形温度は80
℃程度と低く、日常生活にて起こりうる高温条件下での
保管、放置を想定して熱変形温度が90℃以上のプラス
チック材料に代替することが提案され、例えば熱変形温
度が130〜140℃であるポリカーボネート樹脂が候
補とされ、検討が行われてきた。しかしながら、ポリカ
ーボネート樹脂をプラスチックカードに使用した場合に
は、エンボス加工により刻印されたデータの凸部の高さ
が高温条件下で低下するという問題点は解決されるもの
の、プラスチックカード自身がエンボス加工により反っ
てしまうという問題が新たに生じた。
【0004】出願人は、上記のポリカーボネート樹脂製
プラスチックカードの反りという問題を解決するため、
ポリカーボネート樹脂にポリブチレンテレフタレートを
混合した樹脂組成物を用いることを発明し特許出願(特
開平11−60921)を行った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラス
チックカードにおいては、少なくとも片方の表面層に印
刷したり、印刷されない場合においても当該表面層を保
護する目的のためにポリカーボネート樹脂、ポリエステ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂等の透明性熱可塑性樹脂のフィ
ルム、シート等(以下、オーバーシートという)を熱プ
レス等の手段で貼合することが行われている。また、カ
ードを構成する基材が2層以上で構成されている場合も
有り、かかる場合に熱プレスによる温度条件によっては
プラスチックカードの基材とオーバーシートの接着性、
基材同士の接着性に劣るという新たな問題が発生した。
【0006】具体的には、熱プレスの温度条件が160
℃以上であるとプラスチックカード基材とオーバーシー
トの接着性は良好なれど、印刷に使用されたインクが変
色したり滲んだりするので、プラスチックカードとして
の価値が著しく損なわれるという問題があった。これを
回避するため、温度を下げるとインクの変色や滲みの問
題は解決されるものの、プラスチックカード基材とオー
バーシートとの接着性や基材同士の接着性に劣り、使用
中に剥がれてしまうという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のイ
ンクの変色や滲みの防止ならびにプラスチックカード基
材とオーバーシートとの接着性、基材同士の接着性の改
良を図るため、鋭意研究した結果、ポリカーボネート樹
脂に特定のカルボン酸変性ポリブチレンテレフタレート
を配合することにより、エンボス加工後の文字高さの減
少や反りを抑制しつつ、インクの変色や滲みが起こら
ず、かつプラスチックカード基材とオーバーシートとの
接着性、基材同士の接着性が大幅に改良されることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、ポリカーボネート樹
脂70〜25重量%、カルボン酸変性ポリブチレンテレ
フタレート10〜75重量%およびポリブチレンテレフ
タレート0〜65重量%からなることを特徴とする耐熱
性プラスチックカード用樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0009】以下に、本発明の耐熱性プラスチックカー
ド用樹脂組成物につき、詳細に説明する。
【0010】本発明にて使用されるポリカーボネート樹
脂とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲ
ンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジア
リール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エス
テルとを反応させるエステル交換法によって得られる重
合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)
から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
【0011】上記ジヒドロキシジアリール化合物として
は、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチ
ルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロ
キシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒド
ロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−
3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒド
ロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリール
スルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチ
ルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリ
ールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメ
チルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリー
ルスルホン類等が挙げられる。
【0012】これらは単独または2種類以上混合して使
用されるが、これらの他に、ピペラジン、ジピペリジル
ハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル等を混合して使用してもよい。
【0013】さらに、上記のジヒドロキシアリール化合
物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混
合使用してもよい。
【0014】3価以上のフェノールとしてはフロログル
シン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル
−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘ
プタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキ
シフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−
(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシ
ル]−プロパンなどが挙げられる。
【0015】ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は
通常10000〜100000、好ましくは15000
〜35000、更に好ましくは23000〜32000
である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際
し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用すること
ができる。
【0016】本発明にて使用されるカルボン酸変性ポリ
ブチレンテレフタレートとしては、コモノマーユニット
としてイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸、琥珀酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボ
ン酸を含有するポリブチレンテレフタレート共重合体が
挙げられる。なかでも、イソフタル酸変性ポリブチレン
テレフタレートが好適に使用できる。
【0017】イソフタル酸変性ポリブチレンテレフタレ
ートのコモノマーユニットであるイソフタル酸の量は、
該イソフタル酸変性ポリブチレンテレフタレートを構成
する単量体としてのイソフタル酸およびテレフタル酸の
合計量を基準にして10〜50モル%の範囲であるもの
が好ましい。10モル%未満では接着性改良効果が低下
したり、50モル%を超えると耐熱性が低下する場合が
ある。より好ましくは20〜40モル%である。
【0018】カルボン酸変性ポリブチレンテレフタレー
トは、その融点が150〜205℃のものが好適に使用
できる。
【0019】カルボン酸変性ポリブチレンテレフタレー
トの配合量は、10〜75重量%である。10重量%未
満では接着性が不充分となり、また75重量%を超える
と耐熱性が低くさらには熱による形状変化(収縮)が起
こるので好ましくない。より好適な配合量としては、2
0〜 65重量%である。
【0020】本発明にて使用されるポリブチレンテレフ
タレートは、JIS K−7233に基づいて計測され
た固有粘度が0.6〜1.4、好ましくは0.7〜1.
4の範囲のものが好適に使用できる。
【0021】ポリブチレンテレフタレートの配合量は、
0〜65重量%である。65重量%を超えるとエンボス
加工を行う際にプラスチックカード自身が割れてしまう
という問題があり、好ましくない。より好適な配合量と
しては、0〜45重量%の範囲である。
【0022】ポリカーボネート樹脂およびカルボン酸変
性ポリブチレンテレフタレート、場合によってはポリブ
チレンテレフタレートの混合方法には、特に制限はなく
公知の混合機、例えばタンブラー、リボン・ブレンダ
ー、高速ミキサー等で混合し、溶融混練する方法が挙げ
られる。
【0023】更に、本発明の効果を損なわない範囲で、
混合時に各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止
剤、離型剤、滑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、染顔料等
を必要に応じて配合しても良い。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はそれら実施例に制限されるものではな
い。尚、「部」及び「%」は重量基準に基づく。
【0025】(実施例1〜7および比較例1〜3)ポリ
カーボネート樹脂、イソフタル酸変性ポリブチレンテレ
フタレートおよびポリブチレンテレフタレートを表1の
配合比率に基づきタンブラーで予備混合した。次いで、
溶融温度240℃の条件にてスクリュー径40mmの単
軸押出機(田辺プラスチックス機械株式会社製 VS4
0−32)を用いて溶融混合し、各種樹脂組成物のペレ
ットを得た。使用したプラスチックの内容は、次のとお
り: ポリカーボネート樹脂(以下、PCと略記): PC :住友ダウ(株)社製カリバー200−3 イソフタル酸変性ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTIと略記): PBTI−1:ポリプラスチックス(株)社製ジュラネックス600JP 固有粘度:1.0 イソフタル酸量:12.5モル% 融点:205℃ PBTI−2:ポリプラスチックス(株)社製ジュラネックス600KP 固有粘度:1.0 イソフタル酸量:22モル% 融点:185℃ PETI−3:ポリプラスチックス(株)社製ジュラネックス600LP 固有粘度:1.0 イソフタル酸量:30モル% 融点:170℃ ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTと略記): PBT :ポリプラスチックス(株)社製ジュラネックス400FP 固有粘度:0.8 融点:224℃
【0026】得られた各種樹脂組成物のペレットをTダ
イを用いて240℃にて押出し、厚さ0.35mmのシ
ートを得た。この樹脂板を用いて、各種の試験を行っ
た。
【0027】基材同士の接着性試験:樹脂板を14cm
x 14cmのサイズに裁断し、その片方の面の半面
にアルミ箔を置き、更に樹脂版をその全面にのせ、温度
150℃及び160℃の条件でそれぞれ熱プレス加工を
行い、樹脂板同士を貼合した。その後、アルミ箔部分を
長さ方向に半分含む形で長さ14cm、幅2cmの試験
片に裁断し、アルミ箔を取除き、基材同士の接着性を測
定するための試験片を得た。
【0028】得られた試験片を用いて、温度23℃、相
対湿度50%の恒温室にて下記条件で剥離試験を行っ
た。 引張試験機:オリエンテック社製万能引張試験機UCT
−1T 引張り速度:毎分50mm 剥離開始点の荷重を接着強度として、表1に示した。
尚、接着強度は4.0Kgf以上もしくは剥離せずに樹
脂板が破壊されたものを合格とした。
【0029】オーバーシートとの接着性試験:樹脂板を
14cm x 14cmのサイズに裁断し、その片方の
面の半面にアルミ箔を置き、更にオーバーシート(*)
をその全面にのせ、温度150℃および160℃の条件
でそれぞれ熱プレス加工を行い、樹脂板とオーバーシー
トを貼合した。その後、アルミ箔部分を長さ方向に半分
含む形で長さ14cm、幅2cmの試験片に裁断し、ア
ルミ箔を取除き、オーバーシートとの接着性を測定する
ための試験片を得た。 (*)ポリカーボネート樹脂製オーバーシート:住友ダ
ウ(株)社製カリバー200−13をTダイを用いて2
60℃で押出し、厚さ50μmのフィルムを作成した。
これをオーバーシートとして用いた。
【0030】得られた試験片を用いて、温度23℃、相
対湿度50%の恒温室にて下記条件にて剥離試験を行っ
た。 引張試験機:オリエンテック社製万能引張試験機UCT
−1T 引張り速度:毎分50mm 剥離開始点の荷重を接着強度として、表2に示した。
尚、接着強度は2.5Kgf以上もしくは剥離せずにオ
ーバーシートが破壊されたものを合格とした。
【0031】反りおよびエンボス文字高さの保持試験:
樹脂板を2枚重ね、更にその両側にオーバーシート
(*)を重ねて160℃でプレスし試験用樹脂板を得
た。該樹脂板をJIS X6301に規定されたサイズ
(8.5cm x 5.4cm)に裁断し、試験用プラ
スチックカードを作成した。 (*)ポリカーボネート樹脂製オーバーシート:住友ダ
ウ(株)社製カリバー200−13をTダイを用いて2
60℃で押出し、厚さ50μmのフィルムを作成した。
これをオーバーシートとして用いた。
【0032】得られた試験用プラスチックカードを23
℃、50%相対湿度の恒温室内でエンボス加工を行い、
刻印を施した。使用されたエンボサーはトライトロニク
ス社製カードエンボサー(TX−1050)であり、第
1領域に19文字、第2領域に38文字、文字種は全て
7B数字の8を試験用プラスチックカードに刻印した。
尚、エンボス文字の高さは0.40mmに調節した。エ
ンボス加工されたプラスチックカードの試験方法および
評価基準は次のとおり:
【0033】反り:プラスチックカードのエンボス文字
凸部を、平坦な面と接しない向きで、平坦な面に置き、
平坦な面からエンボス文字面の非エンボス文字部までの
最大距離をビデオマイクロスコープで測定し、反りとし
た。この反りが2.5mm以下であれば合格とした。結
果を表2に示す。
【0034】エンボス文字の高さの保持:エンボス加工
したプラスチックカードのエンボス文字の高さをマイク
ロメーターにて測定した後に、90℃、100℃、11
0℃の熱風循環乾燥機中に1時間放置した。室温まで冷
却した後に、再度エンボス文字の高さを測定し、その減
少量を評価の基準とした。90℃での減少量が0.05
mm以下、100℃および110℃での減少量が0.1
mm以下であれば合格とした。結果を表2に示す。
【0035】加熱収縮試験:樹脂板を2枚重ね、更にそ
の両側にオーバーシート(*)を重ねて160℃でプレ
スし試験用樹脂板を得た。該樹脂板をJIS X630
1に規定されたサイズ(8.5cm x 5.4cm)
に裁断し、試験用プラスチックカードを作成した。 (*)ポリカーボネート樹脂製オーバーシート:住友ダ
ウ(株)社製カリバー200−13をTダイを用いて2
60℃で押出し、厚さ50μmのフィルムを作成した。
これをオーバーシートとして用いた。
【0036】得られた試験用プラスチックカードを23
℃、50%相対湿度の恒温室内に24時間放置し状態調
整を行った後長辺方向および短辺方向の長さをデジタル
ノギスにより測定した。測定後の試験片を90℃の熱風
循環式オーブンに一時間放置し取り出した後23℃、5
0%相対湿度の恒温室内に24時間放置し状態調整を行
い再度長辺方向および短辺方向の長さをデジタルノギス
により測定した。
【0037】加熱前の測定値をXとし加熱後の測定値を
Yとした場合の収縮率S(%)を次式S(%)=((X
−Y)/X)×100を用いて計算し収縮率S(%)が
0.2%以下を合格とした。
【0038】
【表1】樹脂組成物の組成と接着性(基材同士) ○:合格 ×:不合格 収縮率:0.2%以下を合格とした。
【0039】
【表2】 ○:合格 ×:不合格 反り:2.5mm以下を合格とした。 エンボス文字高さの減少量: 90℃:0.05mm以下を合格とした。 100℃:0.1mm以下を合格とした。 110℃:0.1mm以下を合格とした。
【0040】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物をプラスチックカー
ドに使用することにより、プラスチックカード基材を積
層化した際の基材同士の接着性やプラスチックカードの
少なくとも片方の表面層に熱可塑性樹脂の保護層が設け
られた場合における当該熱可塑性樹脂保護層との接着性
が飛躍的に改良される。また、日常生活において比較的
高温の条件下に放置されたとしてもエンボス加工により
刻印されたデータの凸部の高さの低下が抑制され、また
エンボス加工に伴うプラスチックカード自体の反りも抑
制される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G11B 5/73 G11B 5/704 Fターム(参考) 2C005 HA10 HB08 HB09 JA08 KA01 LA02 LA11 4F071 AA45 AA46 AA50 AH14 BC01 BC08 4J002 CF04X CF07X CF07Y CG00W GC00 GF00 GS00 5D006 CB01 CB07 DA01 FA00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネート樹脂70〜25重量%、
    カルボン酸変性ポリブチレンテレフタレート10〜75
    重量%およびポリブチレンテレフタレート0〜65重量
    %からなることを特徴とする耐熱性プラスチックカード
    用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリカーボネート樹脂の配合量が65〜3
    5重量%、カルボン酸変性ポリブチレンテレフタレート
    の配合量が20〜65重量%およびポリブチレンテレフ
    タレートの配合量が0〜45重量%である請求項1記載
    の耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】カルボン酸変性ポリブチレンテレフタレー
    トのコモノマーユニットがイソフタル酸である請求項1
    または請求項2に記載の耐熱性プラスチックカード用樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】カルボン酸変性ポリブチレンテレフタレー
    トのコモノマーユニットであるイソフタル酸が、該カル
    ボン酸変性ポリブチレンテレフタレートを構成する単量
    体としてのイソフタル酸およびテレフタル酸の合計量を
    基準にして10〜50モル%である請求項3記載の耐熱
    性プラスチックカード用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】カルボン酸変性ポリブチレンテレフタレー
    トのコモノマーユニットであるイソフタル酸が、該カル
    ボン酸変性ポリブチレンテレフタレートを構成する単量
    体としてのイソフタル酸およびテレフタル酸の合計量を
    基準にして20〜40モル%である請求項3記載の耐熱
    性プラスチックカード用樹脂組成物。
JP6281699A 1999-03-10 1999-03-10 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物 Pending JP2000256547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6281699A JP2000256547A (ja) 1999-03-10 1999-03-10 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6281699A JP2000256547A (ja) 1999-03-10 1999-03-10 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000256547A true JP2000256547A (ja) 2000-09-19

Family

ID=13211247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6281699A Pending JP2000256547A (ja) 1999-03-10 1999-03-10 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000256547A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002194192A (ja) * 2000-12-22 2002-07-10 Tsutsunaka Plast Ind Co Ltd カード
JP2003041111A (ja) * 2001-07-31 2003-02-13 Sumitomo Dow Ltd プラスチックカードの表層フィルム用樹脂組成物
EP2594641B1 (en) 2000-09-21 2015-12-30 Academisch Ziekenhuis Leiden Induction of exon skipping in eukaryotic cells
JP2016121276A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 住化スタイロンポリカーボネート株式会社 プラスチックカード用樹脂組成物
WO2018005805A1 (en) 2016-06-30 2018-01-04 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomers for muscular dystrophy
WO2018118662A1 (en) 2016-12-19 2018-06-28 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
WO2018118627A1 (en) 2016-12-19 2018-06-28 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
WO2018118599A1 (en) 2016-12-19 2018-06-28 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
WO2019059973A1 (en) 2017-09-22 2019-03-28 Sarepta Therapeutics, Inc. OLIGOMERIC CONJUGATES FOR THE EXON JUMP FOR MUSCLE DYSTROPHY
US10758629B2 (en) 2018-05-29 2020-09-01 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1619249B2 (en) 2000-09-21 2020-01-08 Academisch Ziekenhuis Leiden Induction of exon skipping in eukaryotic cells
EP2594641B1 (en) 2000-09-21 2015-12-30 Academisch Ziekenhuis Leiden Induction of exon skipping in eukaryotic cells
EP2602322B1 (en) 2000-09-21 2016-03-02 Academisch Ziekenhuis Leiden Induction of exon skipping in eukaryotic cells
JP2002194192A (ja) * 2000-12-22 2002-07-10 Tsutsunaka Plast Ind Co Ltd カード
JP2003041111A (ja) * 2001-07-31 2003-02-13 Sumitomo Dow Ltd プラスチックカードの表層フィルム用樹脂組成物
JP2016121276A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 住化スタイロンポリカーボネート株式会社 プラスチックカード用樹脂組成物
WO2018005805A1 (en) 2016-06-30 2018-01-04 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomers for muscular dystrophy
US10888578B2 (en) 2016-12-19 2021-01-12 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
EP4115908A1 (en) 2016-12-19 2023-01-11 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
WO2018118662A1 (en) 2016-12-19 2018-06-28 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
US11000600B2 (en) 2016-12-19 2021-05-11 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
US11642364B2 (en) 2016-12-19 2023-05-09 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
WO2018118599A1 (en) 2016-12-19 2018-06-28 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
WO2018118627A1 (en) 2016-12-19 2018-06-28 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
EP4122497A1 (en) 2016-12-19 2023-01-25 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
US11395855B2 (en) 2016-12-19 2022-07-26 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
WO2019059973A1 (en) 2017-09-22 2019-03-28 Sarepta Therapeutics, Inc. OLIGOMERIC CONJUGATES FOR THE EXON JUMP FOR MUSCLE DYSTROPHY
US10758629B2 (en) 2018-05-29 2020-09-01 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
US11338041B2 (en) 2018-05-29 2022-05-24 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
US11491238B2 (en) 2018-05-29 2022-11-08 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
US10765760B2 (en) 2018-05-29 2020-09-08 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0857749B1 (en) Cards, for recording information, of a thermoplastic resin composition
JP5864571B2 (ja) カード用シート
JP2000256547A (ja) 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物
JP3846836B2 (ja) 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物
JP4107524B2 (ja) 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物
JP3628256B2 (ja) カード用樹脂組成物、シートおよびカード
JP3420094B2 (ja) プラスチックカード基材
JP4930960B2 (ja) プラスチックカードの表層フィルム用樹脂組成物
JP6456684B2 (ja) プラスチックカード用樹脂組成物
JP2989451B2 (ja) 熱可逆性感熱記録材料
JPH111607A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなるシートまたはカード
JP2004091795A (ja) 樹脂シート
JPH11100451A (ja) 識別カード用シート
JP2002155196A (ja) オーバーシート用熱可塑性樹脂組成物および、それからなるシートおよびカード
JPH11302525A (ja) 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物
JP3612182B2 (ja) 耐熱性プラスチックカード用樹脂組成物
JP2000044779A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなるシートまたはカード
JP4071061B2 (ja) 印刷用多層シート
JP2987341B2 (ja) 滑り性及び耐候性に優れたポリカーボネート樹脂組成物
JP4633217B2 (ja) ポリエステル系樹脂組成物およびシ―トの製造方法
JP3623607B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP2000226507A (ja) シートまたはカード用熱可塑性樹脂組成物
JP4098014B2 (ja) 印刷用多層シート
JP2003118059A (ja) カード
JP3550469B2 (ja) プラスチック製表面化粧材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061025

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070126