JP2000256332A - 5,5’−ビ−1h−テトラゾール塩の製造法 - Google Patents

5,5’−ビ−1h−テトラゾール塩の製造法

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JP2000256332A
JP2000256332A JP11065453A JP6545399A JP2000256332A JP 2000256332 A JP2000256332 A JP 2000256332A JP 11065453 A JP11065453 A JP 11065453A JP 6545399 A JP6545399 A JP 6545399A JP 2000256332 A JP2000256332 A JP 2000256332A
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sodium azide
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Toshiharu Hyoda
俊治 兵田
Michiji Kita
理治 喜多
Hirotoshi Sawada
浩利 澤田
Shuichi Nemugaki
修一 合歓垣
Sumio Otsuka
澄男 大塚
Yoshitaka Miyawaki
義孝 宮脇
Takashi Ogawa
貴志 小川
Yuuki Kubo
勇樹 久保
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MASUDA KAGAKU KOGYO KK
Japan Finichem Co Ltd
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MASUDA KAGAKU KOGYO KK
Japan Finichem Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D257/00Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D257/02Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D257/04Five-membered rings

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で取り扱い容易な原料を使用して極めて
簡単な操作で、5,5’−ビ−1H−テトラゾールジア
ンモニウム塩を得ることができる工業的、経済的に有利
な5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩
の製造法を提供する。 【解決手段】 ジシアンを、アジ化ナトリウム、塩化ア
ンモニウム混合水溶液に導入し、5,5’−ビ−1H−
テトラゾールジアンモニウム塩を単離することを特徴と
する5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム
塩の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低毒性で且つ取り
扱い容易なエアーバック用ガス発生剤として、また高分
子発泡剤としても有用な5,5’−ビ−1H−テトラゾ
ールジアンモニウム塩の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】5,5’−ビ−1H−テトラゾール(B
HT)乃至その塩は下記式(1)で表される化学的構造
を有するものである。
【化1】 式中、Xは、水素原子又は対カチオンである。また、そ
の合成法として、従来技術1〜4が知られている。
【0003】(従来技術1)Chemical Abstracts Vol.3
1,4985 上記文献には、BHTを下記式(2)で示される反応で
合成することが記載されている。
【化2】
【0004】(従来技術2)Friederich DE 952,811(19
56) この文献には、1モルのアジ化ナトリウム又はアジ化水
素と、2モルのシアン化ナトリウム又はシアン化水素と
を、これら化合物に対して少量の銅塩の存在下で反応さ
せることからなるビステトラゾールの製造方法が記載さ
れており、その実施例には、反応後の溶液を濃縮して、
ビステトラゾール(BHT)を2ナトリウム塩(BHT
・2Na)の形で回収することも示されている。この反
応は、下記式(3)で示される。
【化3】
【0005】(従来技術3)Friederich DE 952,811(19
56),USP 2,710,297(1955) 前に挙げたものと同一の文献であるが、下記式(4)の
反応により、BHT・2Naを合成することも記載され
ている。
【化4】
【0006】(従来技術4)FEinberg, J.Org.Chem.,29
(1954)2021. 5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩
(BHT・2NH)を下記式(5)で示される反応で
合成することが記載されている。
【化5】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1は、ジシア
ンと水和ヒドラジンの反応生成物であるオギザリックア
シッドジヒドラジドのアジド化を経て、5,5’−ビ−
1H−テトラゾール銀塩を分離し、硫化水素と反応させ
て、硫化銀として除去し、5,5’−ビ−1H−テトラ
ゾールを得る方法である。しかしながら、この方法は工
程が複雑であり、しかも高価な銀塩及び毒性を有する硫
化水素を使用しなければならないという欠点がある。
【0008】従来技術2は、シアン化水素及びアジ化ナ
トリウムを出発原料として、5,5’−ビ−1H−テト
ラゾールジナトリウム塩を合成単離する方法である。
5,5’−ビ−1H−テトラゾールジナトリウム塩が水
溶性ゆえ、その水溶液からの分離に濃縮等の後処理工程
が必要になるという欠点がある。また、水溶液から5,
5’−ビ−1H−テトラゾールジナトリウム塩濃縮等の
後処理工程を経て単離したと記載されているが、収率及
び単離化合物の物性等の報告もない。特許実施例の追試
を行ったところ、収率は30%程度で極めて低いもので
あった。
【0009】従来技術3は、シアン化ナトリウム、アジ
化ナトリウム及び酸化剤としての二酸化マンガンを用い
て、5,5’−ビ−1H−テトラゾールジナトリウム塩
を合成している。しかしながら、酸化剤として二酸化マ
ンガンを用いているため、これを除くための面倒な後処
理等が必要であるという欠点がある。
【0010】従来技術4は、ジニトロアセトニトリルナ
トリウム、アジ化ナトリウム及び塩化アンモニウムを出
発原料として、5,5’−ビ−1H−テトラゾールジア
ンモニウム塩を単離している。しかし、反応時間が長く
且つ収率も低く、更に出発原料のジニトロアセトニトリ
ルナトリウムが入手困難等の欠点がある。
【0011】従来技術によると、シアン化ナトリウムを
出発物質とする場合、酸化剤が必要であり、酸化剤とし
て金属塩を用いた場合、反応中間体5,5’−ビ−1H
−テトラゾール金属塩を反応液より分離し、該金属塩を
分解するが、反応操作が長く、煩雑化しているという問
題がある。また、反応系に重金属を使用するため、その
除去のための後処理に大きな問題を残していた。
【0012】この意味おいて、酸化剤として過酸化水素
を用いる方法は利点を有するが、シアンの副反応などに
より、未だ収率が低く、改善の余地がある。
【0013】更に、水に可溶な5,5’−ビ−1H−テ
トラゾール又は5,5’−ビ−1H−テトラゾールジナ
トリウム塩を単離するためには、濃縮等の操作が必要に
なり工程が長くなる。また、収率も十分満足しうるもの
ではない。
【0014】従って、本発明の目的は、安価で、しかも
取り扱い容易な原料を使用して、5,5’−ビ−1H−
テトラゾールジアンモニウム塩を合成し、反応後、濾
過、分離するという極めて簡単な操作によって、5,
5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩を高収
率で得ることができる工業的、経済的に有利な5,5’
−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩の製造方法
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ジシア
ン、アジ化ナトリウム及び塩化アンモニウムを水溶媒中
で反応させることを特徴とする5,5’−ビ−1H−テ
トラゾールジアンモニウム塩の製造方法が提供される。
本発明においては、アジ化ナトリウムと塩化アンモニウ
ム水溶液に、低温下でジシアンを加え、その後加熱反応
させることにより、5,5’−ビ−1H−テトラゾール
ジアンモニウム塩を難溶性の結晶として高純度でしかも
ジシアン当たり高収率で回収できるので、好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明によれば、原料として、ジ
シアン、アジ化ナトリウム及び塩化アンモニウムの組合
せを用いることにより、5,5’−ビ−1H−テトラゾ
ールジアンモニウム塩を高純度でしかも高収率で製造す
ることができる。特に、アジ化ナトリウムと塩化アンモ
ニウム水溶液に、低温下でジシアンを加え、その後加熱
することにより、ジシアンの5,5’−ビ−1H−テト
ラゾールジアンモニウム塩への転化が高収率及び高選択
率で生じ、しかも生成する5,5’−ビ−1H−テトラ
ゾールジアンモニウム塩が析出してくるため、濾過、分
離という極めて簡単な操作によって、高収率で5,5’
−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩を得ること
ができる。本発明の方法は、後述する例に示すとおり、
極めて簡単な操作で、しかも90%以上の高収率で、
5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩を
製造できるという点で優れている。
【0017】本発明の反応では、等モルのジシアンとア
ジ化ナトリウム/塩化アンモニウム又はアジ化アンモニ
ウムが反応し、5,5’−ビ−1H−テトラゾールの中
間体である5−シアノ−1H−テトラゾールが生成し、
更に該中間体と、もう1分子のアジ化ナトリウム/塩化
アンモニウム又はアジ化アンモニウムが反応し、目的と
する5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム
塩が生成するものと考えられる。
【0018】ジシアンのアジ化ナトリウム/塩化アンモ
ニウム水溶液に対する添加方法は、気体又は液体何れの
形態を採ってもよい。添加温度は、10℃以下の低温、
特に0〜5℃が好ましい。仕込モル比は、アジ化ナトリ
ウム/ジシアン=4.0〜2.0、特に好ましくは2.
1〜3.0、アジ化ナトリウム/塩化アンモニウム=
0.9〜1.5である。
【0019】反応に使用するジシアンは、それ自体公知
の方法で合成したものでよい。例えば、シアン化ナトリ
ウム/硫酸銅から別途合成した液体のジシアン、又は特
開昭46−7565号、46−38900号公報記載の
製造法で発生させた気体のジシアンを、直接、アジ化ナ
トリウム/塩化アンモニウム水溶液に導入することによ
って、5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウ
ム塩の合成反応を行うことができる。また、アジ化ナト
リウム、塩化アンモニウムは、工業製品を使用すること
ができる。
【0020】ジシアン添加後、反応温度を45〜55℃
に昇温し、0.5〜2時間、特に好ましくは約1時間加
熱反応させることによって、5,5’−ビ−1H−テト
ラゾールの中間体である5−シアノ−1H−テトラゾー
ルを合成し、その後、反応温度を85〜95℃に昇温
し、3〜8時間、特に好ましくは5〜7時間反応をする
ことにより、目的物である5,5’−ビ−1H−テトラ
ゾールジアンモニウム塩の白色結晶が、徐々に析出して
くる。反応の進行は、液体クロマトグラフィーで追跡可
能であり、最初に、5−シアノ−1H−テトラゾール中
間体が生成し、次に、同中間体が逐次的に5,5’−ビ
−1H−テトラゾールジアンモニウム塩に変換してい
く。そして、反応液中の5−シアノ−1H−テトラゾー
ル中間体が1〜2%程度に減少するまで反応を継続す
る。
【0021】反応終了後、反応液を室温まで冷却し、析
出白色結晶を濾過、分離することにより5,5’−ビ−
1H−テトラゾールジアンモニウム塩を、90%以上の
高収率、純度98%以上(液体クロマトグラフィー)で
得ることができる。なお、分離母液中には、5,5’−
ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩は、ほとんど
残存していなかった。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるも
のではない。なお、5,5’−ビ−1H−テトラゾー
ル、中間体の5−シアノ−1H−テトラゾール及びアジ
化水素の分析は、高速液体クロマトグラフィーで、シア
ン化水素及びジシアンの分析は、ガスクロマトグラフィ
ーで行った。目的物の5,5’−ビ−1H−テトラゾー
ルジアンモニウム塩は、HClO滴定及び高速液体ク
ロマトグラフィーで分析した。
【0023】(実施例1) 5,5’−ビ−1H−テト
ラゾールジアンモニウム塩の合成 99.5%硫酸銅(II)五水和物25.1g(0.10
0mol)と78.3%硫酸鉄(III)25.5g
(0.050mol)を水100.0gに溶解させた混
合水溶液に、反応温度:20〜25℃、滴下時間:3時
間で、99.66%シアン化水素27.2g(1.00
2mol)、30.49%過酸化水素水56.3g
(0.503mol)及び水27.2gの混合水溶液を
−10℃に冷却し滴下した。滴下終了後、更に、混合液
を40℃で1時間熟成させて、ジシアン合成液を得た。
99.8%アジ化ナトリウム65.27g(1.002
mol)と99.0%塩化アンモニウム54.14g
(1.002mol)を水300.0gに溶解後、3〜
5℃に冷却し、ジシアン合成液から発生させたジシアン
をガス状態で混合水溶液に5時間で導入した。ジシアン
ガスの導入終了後、前記混合水溶液の重量は11.71
g[ジシアン(0.225mol)]増加した。反応液
を昇温し、第一段階として、50℃で1時間反応させる
と、主に5−シアノ−1H−テトラゾール中間体が生成
する。更に、第二段階として、90℃で4時間反応させ
ることにより、5−シアノ−1H−テトラゾール中間体
が5,5’−ビ−1H−テトラゾールヘ変換した。反応
の追跡は、高速液体クロマトグラフィーで行った。反応
終了後、アジ化水素を除去するために減圧下(200m
mHg)、60℃で脱気を行い、未反応溶存アジ化水素
を除去した。その後、反応液を冷却し、析出した白色結
晶を濾過、100.0gの冷水で洗浄し、wet結晶4
5.32gを単離した。50℃で減圧乾燥後、5,5’
−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩の白色針状
結晶36.40g(0.209mol)を、収率93.
1%[ジシアン基準]で得た。なお、分離母液471.
87gに残存する5,5’−ビ−1H−テトラゾールジ
アンモニウム塩は、0.24重量%、1.13g(0.
007mol)であった。 {5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩
白色結晶の分析値}
【0024】(実施例2) 5,5’−ビ−1H−テト
ラゾールジアンモニウム塩の合成 99.5%硫酸銅(II)五水和物25.1g(0.10
0mol)及び78.3%硫酸鉄(III)25.5g
(0.050mol)を水100.0gに溶解させた混
合水溶液に、反応温度:20〜25℃、滴下時間:5.
5時間で、99.66%シアン化水素27.0g(0.
995mol)、30.49%過酸化水素水56.3g
(0.503mol)、及び水27.3gの混合水溶液
を−10℃に冷却し滴下した。滴下終了後、混合液を4
0℃で1時間熟成させて、ジシアンを合成した。次に、
99.8%アジ化ナトリウム65.27g(1.002
mol)と99.0%塩化アンモニウム54.14g
(1.002mol)を水600.0gに溶解した混合
水溶液を、2〜4℃に冷却し、そこへ前記ジシアン合成
液から発生させたジシアンをガス状態で5時間で導入し
た。ジシアンガスの導入終了後、前記混合水溶液の重量
は10.92g[ジシアン(0.210mol)]増加
した。反応液の昇温を開始し、第一段階として、50℃
で1時間反応させると、主に5−シアノ−1H−テトラ
ゾール中間体が生成した。更に、第二段階として、90
℃で5.5時間反応させることにより、5−シアノ−1
H−テトラゾール中間体が5,5’−ビ−1H−テトラ
ゾールへ変換した。反応終了後、アジ化水素を除去する
ために減圧下(200mmHg)、60℃で脱気を行
い、未反応溶存アジ化水素を除去した。その後、反応液
を冷却し、析出した白色結晶を濾過、冷水100.0g
で洗浄し、wet結晶38.43gを単離した。50℃
で減圧乾燥後、5,5’−ビ−1H−テトラゾールジア
ンモニウム塩の白色針状結晶34.97g(0.203
mol)を、収率95.1%[ジシアン基準]で得た。
なお、分離母液783.85gに残存する5,5’−ビ
−1H−テトラゾールジアンモニウム塩は、0.10重
量%、0.81g(0.005mol)であった。 {5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩
白色結晶の分析値}
【0025】(実施例3) 5,5’−ビ−1H−テト
ラ−ゾールジアンモニウム塩の合成 別途合成したジシアンを耐圧ガラスボンベに一旦捕集し
た。次に、99.8%アジ化ナトリウム32.57g
(0.500mol)と99.0%塩化アンモニウム2
7.02g(0.500mol)を水200.22gに
溶解させた混合水溶液に、−20〜−14℃でジシアン
ガス13.04g(0.250mol)を導入した。導
入温度:2.8〜4℃、導入時間:4時間であった。ジ
シアンガス導入終了後、反応液の昇温を開始し、第一段
階として、50℃で1時間反応させると、主に5−シア
ノ−1H−テトラゾール中間体が生成した。更に、第二
段階として、90℃で6時間反応させることにより、5
−シアノ−1H−テトラゾール中間体が5,5’−ビ−
1H−テトラゾールへ変換した。反応終了後、反応液を
冷却し、析出した白色結晶を濾過、冷水100.0gで
洗浄し、wet結晶46.58gを単離した。50℃で
減圧乾燥後、5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアン
モニウム塩の白色針状一次結晶34.76g(0.19
7mol)を、収率79.0%[ジシアン基準]で得
た。更に、5−シアノ−1H−テトラゾール中間体が残
存する分離母液300.00gに、99.8%アジ化ナ
トリウム6.52g(0.100mol)と99.0%
塩化アンモニウム5.40g(0.100mol)を加
え、再度、90℃で6時間反応させることにより、残存
する5−シアノ−1H−テトラゾール中間体を5,5’
−ビ−1H−テトラゾールへ変換した。反応終了後、ア
ジ化水素を除去するために減圧下(200mmHg)、
60℃で脱気を行い、未反応溶存アジ化水素を除去し
た。その後、反応液を冷却し、析出した白色結晶を濾
過、冷水15.2gで洗浄し、wet結晶6.45gを
単離した。50℃で減圧乾燥後、5,5’−ビ−1H−
テトラゾールジアンモニウム塩の白色針状二次結晶5.
10g(0.029mol)を、収率11.6%[ジシ
アン基準]で得た。合計収率は、90.6%であった。 {5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩白色結晶の分析値} 含量: 一次結晶 HClO滴定:97.76% HPLCarea%:99.51% : 二次結晶 HClO滴定:98.09% HPLCarea%:100.00%
【0026】(実施例4) 5,5’−ビ−1H−テト
ラゾールジアンモニウム塩の合成 別途合成したジシアンを耐圧ガラスボンベに一旦捕集し
た。次に、99.8%アジ化ナトリウム42.36g
(0.650mol)と99.0%塩化アンモニウム3
5.14g(0.650mol)を水260.13gに
溶解させた混合水溶液に、−20〜−14℃でジシアン
ガス12.12g(0.239mol)を導入した。導
入温度:1.2〜2.3℃、導入時間:5時間であっ
た。ジシアンガスの導入終了後、反応液の昇温を開始
し、第一段階として、50℃で1時間反応させると、主
に5−シアノ−1H−テトラゾール中間体が生成した。
更に、第二段階として、90℃で6時間反応させること
により、5−シアノ−1H−テトラゾール中間体が5,
5’−ビ−1H−テトラゾールへ変換した。反応終了
後、反応液を冷却し、析出した白色結晶を濾過、冷水1
03.1gで洗浄し、wet結晶51.78gを単離し
た。50℃で減圧乾燥後、5,5’−ビ−1H−テトラ
ゾールジアンモニウム塩の白色針状結晶38.29g
(0.218mol)を、収率91.0%[ジシアン基
準]で得た。 {5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩
白色結晶の分析値}
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ジシアン、アジ化ナト
リウム、塩化アンモニウム及び反応溶媒として水を使用
することからなる5,5’−ビ−1H−テトラゾールジ
アンモニウム塩の製造方法において、5,5’−ビ−1
H−テトラゾールジアンモニウム塩を合成後、析出結晶
を濾過、分離するという極めて簡単な操作で、5,5’
−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩を単離する
とができる工業的に有利なプロセスであり、しかも90
%以上の高収率で5,5’−ビ−1H−テトラゾールジ
アンモニウム塩を得ることができる。5,5’−ビ−1
H−テトラゾールジアンモニウム塩は、低毒性で且つ取
り扱い容易な優れたエアーバック用ガス発生剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 浩利 香川県坂出市入船町2丁目2−14 (72)発明者 合歓垣 修一 香川県坂出市入船町2丁目2−14 (72)発明者 大塚 澄男 香川県高松市朝日町4丁目12−52 (72)発明者 宮脇 義孝 香川県高松市朝日町4丁目12−52 (72)発明者 小川 貴志 香川県高松市朝日町4丁目12−52 (72)発明者 久保 勇樹 香川県高松市朝日町4丁目12−52

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジシアン、アジ化ナトリウム及び塩化ア
    ンモニウムを水溶媒中で反応させることを特徴とする
    5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 アジ化ナトリウム及び塩化アンモニウム
    の混合水溶液にジシアンを冷却下に導入し、高収率で高
    品質の5,5’−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウ
    ム塩を合成単離することを特徴とする請求項1記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 塩化アンモニウム(A)当たりのアジ化
    ナトリウム(B)のモル比(B/A)が0.9〜1.5
    となり、且つジシアン(C)当たりのアジ化ナトリウム
    (B)のモル比(B/C)が4.0乃至2.0となるよ
    うに反応させることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 ジシアン導入後の反応液の加熱を45〜
    55℃の温度で0.5〜2時間及び85〜95℃の温度
    で3〜8時間の2段階で行うことを特徴とする請求項1
    乃至3の何れかに記載の製造方法。
JP11065453A 1999-03-11 1999-03-11 5,5’−ビ−1h−テトラゾール塩の製造法 Withdrawn JP2000256332A (ja)

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