JP2000248426A - 脂肪族ポリエステルマルチフィラメントの製造方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステルマルチフィラメントの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度で優れた機械的強度を持ち品位の優れ
た脂肪族ポリエステルマルチフィラメントを安定に効率
よく生産する方法を提供する。 【解決手段】 脂肪族ポリエステルマルチフィラメント
の製造方法において、融点130℃以上で重量平均分子
量10万以上の脂肪族ポリエステルを主体とするポリマ
ーを溶融紡糸し、引取り速度1200m/分以上で引取
った後、2段以上の多段延伸を行い、さらにn段目(1
≦n≦N)の延伸倍率Mnが下記式(1)を満たすこと
を特徴とする脂肪族ポリエステルマルチフィラメントの
製造方法。 (1) 1≦Mn≦MT 1/N×1.5 ただし、MTは総延伸倍率(MT=M1×M2×・・・×M
N)、Nは延伸段数(N≧2)とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族ポリエステ
ル繊維の製造方法に関するものである。さらに詳細に
は、高強度脂肪族ポリエステルマルチフィラメントを安
定に効率よく生産する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、繊維や成型品の材料としてポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミ
ドなどが用いられており、消費量が年々増加している。
それに伴い、使用後の廃棄物の量も増加している。これ
ら廃棄物は現在焼却あるいは埋め立てにより処理される
ため、様々の環境問題や処分場確保などの問題が起こっ
ており、新しい処理方法の開発が急務である。
【0003】新しい処理方法の1つとして、リサイクル
可能な樹脂を回収し、分別後再利用する方法がある。し
かし、現実的には回収が困難な上、樹脂を分離するには
高度な技術と高価な設備を必要とする。さらに、現行の
技術では再利用回数にも限度があり、高々2〜3回のリ
サイクルの後にはやはり焼却あるいは埋め立てにより処
理されている。
【0004】そこで最近では地球環境保全の見地から、
土中、水中に存在する微生物の作用により自然環境下で
樹脂を分解させる種々の生分解性ポリマーが開発されて
いる。これらのうち溶融成型が可能な生分解性ポリマー
として、例えばポリヒドロキシブチレートやポリカプロ
ラクトン、コハク酸やアジピン酸などの脂肪族ジカルボ
ン酸成分とエチレングリコールやブタンジオールなどの
グリコール成分とからなる脂肪族ポリエステル、ポリ乳
酸などが知られている。しかしながら、ポリエステルや
ナイロンなど従来の汎用繊維と比較すると強度、弾性率
などの機械的特性が十分に高くなく、手術用の縫合糸な
ど限られた用途にしか用いられていなかった。
【0005】このような問題点を解決するため、近年様
々な試みが成されている。例えば、特開平3−1834
28号公報や特開平4−108331号公報には、高分
子量のポリマーを用い高倍率延伸あるいは溶液紡糸を行
うことにより高強度化を達成する技術が開示されてい
る。しかしながら、これらはともにモノフィラメントの
製造技術であり、未延伸糸の引取り速度や延伸速度など
の製糸条件の面で全く異なるマルチフィラメントの工業
的な製造の技術については全く示唆はなく、同様の製糸
条件としただけでは高強度脂肪族ポリエステルマルチフ
ィラメントを効率よく工業的に生産することはできなか
った。さらに、特開平10−60733号公報には熱水
で2段以上の延伸を行うことで高強度・高弾性率のポリ
乳酸モノフィラメントを得る技術が開示されているが、
紡糸・延伸における巻取り速度が格段に速いマルチフィ
ラメントの溶融紡糸に熱水延伸を適用することは非常に
困難である。また、特開平8−226016号公報にも
重量平均分子量10〜50万の高分子量のポリ乳酸ポリ
マーを用い高倍率延伸により8g/d、30%以上の高
強度・高伸度糸を得る技術が開示されている。しかしな
がら、該公報の技術は実施例からも明らかなようにモノ
フィラメントを1段の延伸で一挙に高倍率に引き延ばそ
うとするものであり、同様の技術をマルチフィラメント
に適用しようとしても繊維の白化や単糸の破断が頻発
し、工業的に安定して品位の高い糸を得ることができな
いという問題があった。さらには、特開平7−3052
27号公報では、少量のポリエチレングリコールを共重
合したポリ乳酸の連続重合紡糸を行うことで、高強度化
を達成しつつこの延伸性の問題を解決する技術が開示さ
れている。しかしながら、共重合化によりコスト的に割
高になることおよび耐熱性が低下すること、あるいは連
続重合紡糸を行うため大がかりな装置が必要であること
および品質管理が難しく安定した品質の糸が得られにく
いなどの問題点があった。
【0006】以上のように高強度の脂肪族ポリエステル
繊維を得んする様々な試みが成されているが、高強度で
優れた機械的強度を持つ脂肪族ポリエステルマルチフィ
ラメントを安定に効率よく生産することについては未だ
達成されていないのが実状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前述
のような従来技術ではなしえなかった、高強度で優れた
機械的強度を持ち品位の優れた脂肪族ポリエステルマル
チフィラメントを安定に効率よく生産する方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の脂肪族ポリエステルマルチフィラメントの製造
方法は、主として次の構成を有する。すなわち、融点1
30℃以上で重量平均分子量10万以上の脂肪族ポリエ
ステルを主体とするポリマーを溶融紡糸し、引取り速度
1200m/分以上で引取った後、2段以上の多段延伸
を行うにあたり、n段目(1≦n≦N)の延伸倍率:M
nが下記式(1)を満たすことを特徴とする脂肪族ポリ
エステルマルチフィラメントの製造方法である。 (1) 1≦Mn≦MT 1/N×1.5 ただし、MTは総延伸倍率(MT=M1×M2×・・・×M
N)、Nは延伸段数(N≧2)とする。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の脂肪族ポリエステ
ルマルチフィラメントの製造方法について説明する。
【0010】本発明の脂肪族ポリエステルマルチフィラ
メントの製造方法で用いるポリマーは、融点が130℃
以上、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは17
0℃以上の脂肪族ポリエステルを主体とするものであ
る。
【0011】脂肪族ポリエステルの融点が130℃より
も低いと、製糸時、特に紡糸時に単繊維間の融着が著し
くなり、更に延伸性不良が発生するなど製品の品位が著
しく損なわれる。なお、本発明において、融点とは、D
SC測定で得られる溶融ピークのピーク温度をいい、実
施例中に記載の方法により測定される値のことをいう。
【0012】本発明で好ましく用いる脂肪族ポリエステ
ルの例としては、例えば、ポリ乳酸、ポリ−3−ヒドロ
キシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート
およびポリ−3−ヒドロキシブチレートバリレート共重
合体ならびにこれらのブレンド物、変性物などを用いる
ことができる。その中でもポリ乳酸系生分解性ポリマー
は、他の生分解性ポリマーに比べ、耐熱性および結晶性
が高く、繊維としたときの強度、弾性率が高いなどの優
れた特徴を有している。これらの脂肪族ポリエステルは
生物分解性或いは加水分解性が高く、使用後は自然環境
中で容易に分解されるという利点を有する。さらに、繊
維の繊度や形態、あるいは使用する用途によって例えば
織り構造や編み構造など種々の設計を変更することによ
り、分解性を制御することができる。
【0013】本発明で用いる脂肪族ポリエステルの重量
平均分子量は10万以上、好ましくは12万以上、さら
に好ましくは15万以上とするものである。重量平均分
子量が10万に満たない場合には繊維の強度物性を優れ
たものとすることができない。なお、一般に脂肪族ポリ
エステルの平均分子量を40万以上とすることは困難で
ある。
【0014】なお、本発明で用いるポリマーには本発明
の効果を損なわない範囲で主体をなす脂肪族ポリエステ
ル以外の成分を含有してもよい。例えば、可塑剤、紫外
線安定化剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、糸摩擦低減
剤、抗酸化剤あるいは着色顔料等として無機微粒子や有
機化合物を必要に応じて添加してもよい。特に、紫外線
安定化剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾ
ール系、ヒンダードアミン系薬剤を好ましく用いること
ができる。この際の配合量は繊維重量に対して0.00
5〜1.0wt%が好ましい。着色顔料としては酸化チ
タン、カーボンブラックなどの無機顔料の他、シアニン
系、スチレン系、フタロシアイン系、アンスラキノン
系、ペリノン系、イソインドリノン系、キノフタロン
系、キノクリドン系、チオインディゴ系などのものを使
用することができる。
【0015】衣料用および産業用繊維として、強度、弾
性率などの機械的物性や、耐光性、耐熱性の優れたもの
を得るという観点から、本発明で用いるポリマーの主体
をなす脂肪族ポリエステルは、L−乳酸および/または
D―乳酸を主成分とするポリ乳酸であることが好まし
い。ポリ乳酸の製造方法には、L−乳酸、D−乳酸、D
L−乳酸(ラセミ体)を原料として一旦環状2量体であ
るラクチドを生成せしめ、その後開環重合を行う2段階
のラクチド法と、当該原料を溶媒中で直接脱水縮合を行
う一段階の直接重合法が知られている。本発明で用いる
ポリ乳酸はいずれの製法によって得られたものであって
もよい。ラクチド法によって得られるポリマーの場合に
はポリマー中に含有される環状2量体が溶融紡糸時に気
化して糸斑の原因となるため、溶融紡糸以前の段階でポ
リマー中に含有される環状2量体の含有量を0.3wt
%以下とすることが望ましい。直接重合法の場合には環
状2量体に起因する問題が実質的にないため、製糸性の
観点からはより好適である。
【0016】また、本発明において好ましく用いられる
ポリ乳酸は、L−乳酸、D−乳酸のほかにエステル形成
能を有するその他の単量体成分を共重合した共重合ポリ
乳酸であってもよい。共重合可能な単量体成分として
は、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキ
シ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロ
ン酸などのヒドロキシカルボン酸類の他、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、グリセ
リン、ペンタエリスリトール等の分子内に複数の水酸基
を含有する化合物類またはそれらの誘導体、コハク酸、
アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホ
ニウムスルホイソフタル酸等の分子内に複数のカルボン
酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体が挙げら
れる。
【0017】また、溶融粘度を低減させるため、ポリカ
プロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレ
ンサクシネートのような脂肪族ポリエステルポリマーを
内部可塑剤として、あるいは外部可塑剤として用いるこ
とができる。
【0018】本発明の脂肪族ポリエステルマルチフィラ
メントの製造方法では通常の溶融紡糸の装置・設備を用
いることにより高強度の脂肪族ポリエステルマルチフィ
ラメントを得ることができる。すなわち、前記したポリ
マーは、例えばエクストルーダーやプレッシャーメルタ
ー型紡糸機で溶融された後、メタリングポンプによって
計量され、紡糸パック内等で濾過を受けた後、マルチフ
ィラメント用の多孔口金から吐出される。吐出された糸
はポリマーの融点よりも温度の低い気体を吹き付けられ
ることによって冷却・固化された後、油剤を付与され
て、引き取られ、その後延伸される。冷却の上流側また
は冷却部では吐出糸条からの昇華物を除去するために、
気流吸引装置を用いることが好ましい。さらに、紡出直
下、冷却・固化の前には加熱帯を設置して糸条をポリマ
ーの融点以上の温度に加熱することが、繊維の強度を高
める点からは好ましい。冷却は環状チムニー、ユニフロ
チムニーのいずれを用いることもできる。延伸の前に一
旦巻き取る2工程法を用いても、紡糸後巻き取ることな
く引き続いて延伸を行う直接紡糸延伸法を用いてもどち
らでも構わないが、生産性の良さからは直接紡糸延伸法
が好ましい。
【0019】従来、高分子量の脂肪族ポリエステルを溶
融紡糸・延伸する際、高強度糸を得るための高延伸倍率
化が困難であった。本発明者らはこの問題点について鋭
意研究の結果、この延伸性の問題は、引取った未延伸糸
の脆性的性質が原因であり、さらにそれは未延伸糸の引
取り速度が低いことに起因していることを突き止めた。
本発明の脂肪族ポリエステルマルチフィラメントの製
造方法では、引取り速度は1200m/分以上、好まし
くは1800m/分以上とするものである。すなわち、
高分子量の脂肪族ポリエステルを溶融紡糸して1200
m/分より低い速度で引取った未延伸糸では、配向結晶
化がほとんど起こらずに緩和した繊維内部構造のために
ラメラ状の折りたたみ結晶が引取りとほぼ同時に急速に
成長し、タイ分子が極端に減少してしまう。そのため引
続き行う延伸工程において安定して高倍率延伸を行うこ
とが非常に困難となり、糸切れや毛羽が頻発したり、繊
維の白化現象や強度低下が起こってしまうのである。1
200m/分以上の引き取り速度で未延伸糸を引き取っ
た場合のみ適度な配向結晶化により過度の折りたたみ結
晶の成長が抑制され十分なタイ分子が存在することとな
り、そのため引続き行う高倍率延伸においても延伸性が
良好で安定した延伸を行うことができ、その結果品位の
優れた高強度糸を得ることが可能となるのである。引き
取り速度が高すぎても強度の高い糸が得られにくいこと
から、引き取り速度としては4000m/分以下である
ことが好ましい。
【0020】本発明の脂肪族ポリエステルマルチフィラ
メントの製造方法では、延伸は2段以上の多段延伸で行
われるが(延伸段数:N、N≧2)、さらにn段目(2
≦n≦N)の延伸倍率Mnは、下記式(1)を満たすも
のである。 (1) 1≦Mn≦MT 1/N×1.5 ただし、MTは総延伸倍率(MT=M1×M2×・・・×M
N)である。
【0021】延伸段数が1段であるか、または、2段以
上であっても各延伸段の延伸倍率が上記式(1)を満足
しない場合には、特定の延伸工程に変形が過度に偏った
り、繊維の変形速度が過度に速くなることにより、良好
で安定した延伸性を得ることができず、高強度化を達成
することができない。さらに、全延伸段のうちのどの延
伸段においても繊維の白化現象が起こらないようにする
ことが好ましい。ここで繊維の白化現象とは繊維内部構
造中にボイドあるいは結晶・非晶構造界面の剥離や、フ
ィブリル状の構造が形成されることにより繊維が白濁す
る現象を言う。全延伸段のうちのどの延伸段においても
繊維の白化現象が起こらないようにすれば、毛羽や糸切
れの少ない良好な延伸性をさらに容易に達成することが
でき、より高強度で品位の優れた脂肪族ポリエステル繊
維を得ることができる。さらに高倍率の延伸を毛羽や糸
切れあるいは繊維の白化現象を回避しつつ行うことがで
きるという観点からは、延伸段数は3段以上とすること
が好ましく、4段以上とすることがより好ましい。
【0022】さらに、本発明の脂肪族ポリエステルマル
チフィラメントの製造方法では、1段目延伸温度
(T1)および最終段の延伸温度(TN)がそれぞれ下記
式(2)、(3)を満たすことが好ましい。 (2)Tg−5≦T1≦Tg+30 (3)Tm−30≦TN≦Tm−5 ただし、Tgは溶融紡糸に用いるポリマーのガラス転移
点(℃)、Tmは同じくポリマーの融点(℃)であり、
実施例中に記載の方法により測定される値のことをい
う。上記の温度条件とすることで、前記の多段延伸を、
毛羽や糸切れのないさらに良好な延伸性のもとで行うこ
とができ、より高強度で白化のない高品位の繊維を得る
ことができる。T1およびTNはそれぞれ実質的に1段目
延伸温度および最終段の延伸温度を決定する延伸装置の
温度のことを言う。
【0023】図1に本発明の実施形態の一例の延伸工程
図を示す。図中の延伸ローラーおよびリラックスローラ
ーは非加熱ローラーであってもよい。延伸倍率は接触式
熱板のすぐ前と後のローラーの速度比で決定され、弛緩
処理率は熱セットローラーとリラックスローラーの速度
比により決定される。例えば2段延伸(N=2)の場
合、給糸された未延伸糸は接触式熱板の温度にてそれぞ
れ1段目および2段目の延伸が行われ、引き続いて熱セ
ットローラー周回時に熱処理を施され、さらに熱セット
ローラーとリラックスローラー間にて弛緩処理された
後、巻取機に巻取られる。この場合、1段目の接触式熱
板の温度がT1にあたり、2段目の接触式熱板の温度が
Nにあたる。
【0024】本発明の脂肪族ポリエステルマルチフィラ
メントの製造方法では、延伸熱源は接触式熱板に限られ
ず任意の方法を方法を採れば良く、例えばホットローラ
ー、非接触熱板、熱媒浴、ピンなどでも良い。例えば梨
地のホットローラーによる延伸を行う場合、実質的に延
伸が行われる一連のローラー部のうち、最初のホットロ
ーラーの温度がT1にあたり、最後の延伸部に糸条を供
給するホットローラーの温度がTNにあたる。
【0025】延伸に引続いて、巻き取り前にはポリマー
の融点より10〜80℃程度低い温度で熱処理が行われ
ることが好ましい。熱処理には、ホットローラー、接触
式熱板、非接触式熱板など任意の方法を採ることができ
る。また寸法安定性の観点から、熱処理に引き続いて0
〜20%の弛緩処理が行われることが好ましい。
【0026】衣料用および産業用繊維として広く用いら
れるためには、本発明の脂肪族ポリエステルマルチフィ
ラメントの製造方法により得られる繊維は4.5cN/
dtex以上、さらには5.0cN/dtex以上の強
度を有することが好ましい。
【0027】本発明の脂肪族ポリエステルマルチフィラ
メントの製造方法では、マルチフィラメントの単繊維繊
度は使用形態に応じて選択すればよいが、通常1dte
x以上、22dtex以下とするのが好ましい。また、
マルチフィラメントの総繊度は、20dtex以上、3
330dtex以下とするのが好ましい。さらに、断面
形状は、丸、扁平、中空、Y型、T型、多角形など任意
であるが、高強度を容易に達成しやすい観点から、丸断
面が好ましい。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、実施例中の物性は次の方法で測定した値であ
る。 A.強度(cN/dtex)および伸度(%):(株)
オリエンテック社製“テンシロン”引張試験機タイプを
用い、試料長25cm、引張速度30cm/分の条件で
測定した。 B.融点(℃)およびガラス転移点(℃):セイコー電
子工業(株)社製“SSC5200/DSC120”示
差走査熱量計を用い、昇温速度10℃/分での測定にお
けるガラス状態への転移開始温度をガラス転移点とし、
結晶融解ピークのピーク温度を融点とした。 C.重量平均分子量:試料の0.1%クロロホルム溶液
のGPC分析を行い、分子量1,000以下の成分を除
く高分子量成分の分散の重量平均値を算出した。 D.極限粘度:試料8gをオルソクロロフェノール10
0mlに溶解し、溶液粘度(ηrp)をオストワルド粘度
計を用いて25℃で測定し、次の近似式により極限粘度
(IV)を算出した。 IV=0.0242ηrp+0.2634 ただし、ηrp=(t×d)/(t0 ×d0 ) ここで、 t:溶液の落下時間(秒) t0:オルソクロロフェノールの落下時間(秒) d:溶液の密度(g/cc) d0:オルソクロロフェノールの密度(g/cc) E.延伸性:未延伸糸を延伸する際の様子により、次の
ように分類、表記した。 ○:糸切れや毛羽、延伸糸の白化現象はなく良好な延伸
性であった。 △:毛羽が若干見られ、延伸糸の白化現象が一部見られ
た。 ×:糸切れ、毛羽が多く延伸糸の白化現象が頻発した。 ××:糸切れが頻発し、巻取り不可能だった。 F.生分解性:延伸糸を活性汚泥中に埋設し、埋設前の
強度に対する6ヶ月埋設後の強度の割合、つまり6ヶ月
後の強度保持率により、次のように分類、表記した。 ○:強度保持率が50%未満。 ×:強度保持率が50%以上。
【0029】(実施例1,3〜4,6、比較例5〜7)
L−ラクチドに対しオクチル酸錫を150ppm混合
し、撹拌装置付きの反応容器中で窒素雰囲気中192℃
で10分間重合し、さらに2軸混練押出し機にてチップ
化後、140℃の窒素雰囲気中で固相重合して、融点1
76℃、重量平均分子量13.1万のポリL−乳酸ホモ
ポリマー(PLLA)を得た。このPLLAを120℃
で12時間減圧乾燥した。押し出しにはエクストルダー
型の溶融紡糸機を用い、紡糸温度240℃で溶融し、環
状3列配孔で0.6φの吐出孔を96個持つ口金から紡
出直後長さ300mm、温度260℃の加熱筒内の雰囲
気を通過させた後、環状チムニーを通過させて風速20
m/分のチムニー風により冷却し油剤を付与した後、1
500m/分の速度で引取ることにより3330dte
x/96filの未延伸糸を巻き取った。それぞれの実
施例と比較例において、図1に示した装置を用いて表1
に記載したとおりの延伸段数、延伸倍率、延伸温度(図
1中の熱板温度)にて未延伸糸を延伸し、引き続いて温
度155℃において熱固定、0.5%の弛緩処理を施し
て巻取り速度320m/分にて延伸糸を巻取った。この
延伸糸を用いてそれぞれ前記した生分解性評価を行っ
た。延伸糸の強度、延伸時の延伸性、生分解性をそれぞ
れ表1に併せて示す。
【0030】
【表1】
【0031】(実施例2)L−ラクチドにL−乳酸およ
びD−乳酸からなるラクチド(ラセミ体)を混合した後
に重合して融点155℃、重量平均分子量11.5万の
D体共重合率5mol%ポリL−乳酸共重合体を得た。
このポリマーを用いて溶融紡糸を行ったこと以外は実施
例1と同様に製糸を行い、表1に記載した延伸段数、延
伸倍率、延伸温度で未延伸糸の延伸を行うことにより、
D体共重合率5mol%ポリL−乳酸共重合体(P(L
/D)LA)からなる延伸糸を得た。この延伸糸を用い
て前記した生分解性評価を行った。延伸糸の強度、延伸
時の延伸性、生分解性をそれぞれ表1に併せて示す。
【0032】(実施例5,7〜8)未延伸糸の巻取り速
度を2200m/分とした以外は実施例1と同様に製糸
を行い、表1に記載した延伸段数、延伸倍率、延伸温度
で未延伸糸の延伸を行うことにより、PLLAからなる
延伸糸を得た。この延伸糸を用いて前記した生分解性評
価を行った。延伸糸の強度、延伸時の延伸性、生分解性
をそれぞれ表1に併せて示す。
【0033】(実施例9)L−ラクチドの重合温度を1
98℃、重合時間を15分、固相重合温度を147℃と
することにより融点178℃、重量平均分子量18.7
万のPLLAを得て、このポリマーを用いて溶融紡糸を
行い、未延伸糸の巻取り速度を2200m/分とした以
外は実施例1と同様に製糸を行い、表1に記載したとお
りの延伸段数、延伸倍率、延伸温度で未延伸糸の延伸を
行うことにより、PLLAからなる延伸糸を得た。この
延伸糸を用いて前記した生分解性評価を行った。延伸糸
の強度、延伸時の延伸性、生分解性をそれぞれ表1に併
せて示す。
【0034】(比較例1)融点256℃、極限粘度1.
02のポリエチレンテレフタレート(PET)を130
℃で12時間減圧乾燥した後、溶融紡糸した。環状3列
配孔で0.6φの吐出孔を96個持つ口金を用い、押し
出しにはエクストルダー型の溶融紡糸機を用いた。以上
の条件のもとで上記のPETを用いて紡糸温度295℃
で溶融紡糸し、口金から紡出直後長さ300mm、温度
320℃の加熱筒内の雰囲気を通過させた後、環状チム
ニーを通過させて風速13m/分のチムニー風により冷
却し油剤を付与した後、1500m/分の速度で引取る
ことにより3330dtex/96filの未延伸糸を
一旦巻き取った。この未延伸糸を表1に記載したとおり
の延伸段数、延伸倍率、延伸温度にて延伸し、引き続い
て温度155℃において熱固定、0.5%の弛緩処理を
施して巻取り速度320m/分にて延伸糸を巻取った。
この延伸糸を用いてそれぞれ前記した生分解性評価を行
った。延伸糸の強度、延伸時の延伸性、生分解性をそれ
ぞれ表1に示す。
【0035】(比較例2)L−ラクチドの重合温度を1
80℃、重合時間を6分、固相重合温度を130℃とす
ることにより融点176℃、重量平均分子量7.9万の
PLLAを得て、このポリマーを用いて溶融紡糸を行っ
たこと以外は実施例1と同様に製糸を行い、表1に記載
したとおりの延伸段数、延伸倍率、延伸温度で未延伸糸
の延伸を行うことにより、PLLAからなる延伸糸を得
た。この延伸糸を用いて前記した生分解性評価を行っ
た。延伸糸の強度、延伸時の延伸性、生分解性をそれぞ
れ表1に併せて示す。
【0036】(比較例3)融点112℃、重量平均分子
量12.4万のポリブチレンサクシネート(PBS)を
80℃で12時間減圧乾燥した後、溶融紡糸した。環状
3列配孔で0.6φの吐出孔を96個持つ口金を用い、
押し出しにはエクストルダー型の溶融紡糸機を用いた。
以上の条件のもとで上記のポリブチレンサクシネートを
用いて紡糸温度180℃で溶融紡糸し、口金から紡出直
後長さ300mm、温度200℃の加熱筒内の雰囲気を
通過させた後、環状チムニーを通過させて風速25m/
分のチムニー風により冷却し油剤を付与した後、150
0m/分の速度で引取ることにより3330dtex/
96filの未延伸糸を一旦巻き取った。この未延伸糸
を表1に記載した延伸段数、延伸倍率、延伸温度にて延
伸し、引き続いて温度155℃において熱固定、0.5
%の弛緩処理を施して巻取り速度320m/分にて延伸
糸を巻取った。この延伸糸を用いてそれぞれ前記した生
分解性評価を行った。延伸糸の強度、延伸時の延伸性、
生分解性をそれぞれ表1に併せて示す。
【0037】(比較例4)未延伸糸の巻取り速度を75
0m/分とした以外は実施例1と同様に製糸を行い、表
1に記載したとおりの延伸段数、延伸倍率、延伸温度で
未延伸糸の延伸を行うことにより、PLLAからなる延
伸糸を得た。この延伸糸を用いて前記した生分解性評価
を行った。延伸糸の強度、延伸時の延伸性、生分解性を
それぞれ表1に併せて示す。
【0038】
【発明の効果】本発明の脂肪族ポリエステル繊維の製造
方法により、高倍率延伸においても毛羽や糸切れが極め
て少なく延伸性が良好で安定した延伸を行うことがで
き、低コストで効率の良い生産を行うことができる。得
られる脂肪族ポリエステル繊維は、高強度でなおかつ毛
羽や白化現象がない極めて品位の優れたものであり、衣
料用および産業用として広く好適かつ有用である。
【0039】さらに、これらの繊維は自然環境中での生
物分解性が高く、使用後は自然環境中で容易に分解され
るという利点を有する。加えて、使用する繊維の繊度や
繊維構造、あるいは織り設計やコーティングにより織物
や製品の設計を変更することにより、分解性を任意に制
御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例の延伸工程図。
【符号の説明】
1:延伸ローラー 2:熱セットローラー 3:リラックスローラー 4:接触式熱板 5:巻取機 6:糸道ガイドローラー 7:スイングアーム 8:給糸部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点130℃以上で重量平均分子量10
    万以上の脂肪族ポリエステルを主体とするポリマーを溶
    融紡糸し、引取り速度1200m/分以上で引取った
    後、2段以上の多段延伸を行うにあたり、n段目(1≦
    n≦N)の延伸倍率Mnが下記式(1)を満たすことを
    特徴とする脂肪族ポリエステルマルチフィラメントの製
    造方法。 (1) 1≦Mn≦MT 1/N×1.5 ただし、MTは総延伸倍率(MT=M1×M2×・・・×M
    N)、Nは延伸段数(N≧2)である。
  2. 【請求項2】 引取り速度が1800m/分以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の脂肪族ポリエステルマ
    ルチフィラメントの製造方法。
  3. 【請求項3】 3段以上の多段延伸であることを特徴と
    する請求項1および2記載の脂肪族ポリエステルマルチ
    フィラメントの製造方法。
  4. 【請求項4】 1段目延伸温度(T1)および最終段の
    延伸温度(TN)がそれぞれ下記式(2)および(3)
    を満たす請求項1〜3のいずれかに記載の脂肪族ポリエ
    ステルマルチフィラメントの製造方法。 (2)Tg−5≦T1≦Tg+40 (3)Tm−30≦TN≦Tm−5 ただし、Tgは溶融紡糸に用いるポリマーのガラス転移
    点(℃)、Tmは同じくポリマーの融点(℃)である。
  5. 【請求項5】 脂肪族ポリエステルがL−乳酸および/
    またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の脂肪族ポリエ
    ステルマルチフィラメントの製造方法。
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