JP2000246521A - 工具ホルダー取付装置 - Google Patents

工具ホルダー取付装置

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JP2000246521A
JP2000246521A JP11054877A JP5487799A JP2000246521A JP 2000246521 A JP2000246521 A JP 2000246521A JP 11054877 A JP11054877 A JP 11054877A JP 5487799 A JP5487799 A JP 5487799A JP 2000246521 A JP2000246521 A JP 2000246521A
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JP
Japan
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tool
holder
tool holder
circular
fitted
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JP11054877A
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Takeshi Komine
毅 小峰
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Big Alpha Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具ホルダーの工作機械からの突出量を多く
取ると共に、突出量を多く取ってもバランスをくずすこ
となく、主軸の回転が工具ホルダーに確実に伝わるよう
にした。 【解決手段】 工具ホルダー1および中継ホルダー7の
両シャンク部2,6の基端部に、外周形状が非円形で中
心軸線回りに対称形を成すような非円形嵌合部8,9を
一体に突設し、前記中継ホルダー7および主軸3の両テ
ーパ孔5,4の開口端部に、前記非円形嵌合部8,9に
対応する形状の非円形被嵌合部10,11を凹入形成
し、この非円形被嵌合部10,11に前記非円形嵌合部
8,9を嵌合させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具ホルダーを工
作機械に取り付けるための工具ホルダー取付装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来にあっては、図9に示すように、工
作機械の工具取付台3のテーパ孔4に工具ホルダー1の
テーパシャンク部2を嵌合して、工具ホルダー1を工具
取付台3に取り付ける場合に、製作誤差を見込んで前記
両者の互いの対向端面間には公差内での隙間を形成する
ことが許されており、必然的に両者の端面間には所定の
隙間αを形成していた。これがために当然に、この隙間
部分である両者の連結部分の径が小さいために、この部
分に撓みを発生する原因となり剛性に欠け、これがため
に加工精度の低下に繋がるという難点があった。
【0003】また従来にあっては、図10に示すよう
に、基端部側に鍔部16を突設した工具ホルダー1のテ
ーパシャンク部2を、工具取付台3のテーパ孔4に嵌合
させて、工具ホルダー1を工具取付台3に取付ける際
に、高速回転時でも工具取付台3の回転が工具ホルダー
1に対し滑りを生ずることなく確実に伝達できるように
する必要があるため、工具取付台3先端面の両側対称位
置に取付用凹溝45,45を凹設し、各取付用凹溝45
にドライブ用のキー46を嵌め込んでボルト47により
取付固定し、各キー46を、工具ホルダー1の鍔部16
の両側対称位置に設けたそれぞれのキー溝48に嵌合さ
せるようにしている。
【0004】上記のように、工具取付台3先端に取付け
たキー46を工具ホルダー1の鍔部16に設けたキー溝
48に嵌合させて、工具ホルダー1を工具取付台3に一
体的に連結する従来の方法では、工具取付台3側の取付
用凹溝45、キー46、ボルト47等の製作誤差や取付
誤差等により、工具取付台3側先端両側に取付けられた
両キー46,46間に重量的な不均衡を生じて、高速回
転時に工具ホルダー1がバランスをくずすと言う問題が
あり、また一方では、使用しているうちにボルト47が
緩み、回転時にガタを生じるなどして、工具取付台3の
回転が工具ホルダーに確実に伝わらないと言う問題もあ
った。
【0005】また上述のように、工具ホルダー1の鍔部
には端面16a側に面する切欠であるキー溝48が周方
向の2ヶ所に設けられるため、工具ホルダー1を工具取
付台3から交換する際に、切欠であるキー溝48に切粉
等の異物が侵入したり、異物がキー溝48から鍔部端面
16aに侵入してこれに付着する難点があった。
【0006】更には、フライス盤の回転主軸や旋盤の刃
物台などの工作機械の工具取付台に工具ホルダーを取り
付ける際に、当然のことながら軸方向に一定長さの工具
ホルダーを取り付け、これに切削工具等を取り付けるよ
うにしている。これがために、工具取付台に取り付けら
れる工具ホルダーは軸方向に一定長さのものであるか
ら、工作機械側の工具取付台の位置や被加工物の加工条
件等により工具取付台からの工具ホルダーの突出量を多
く取る必要がある場合に、あるいは工具ホルダーを所望
の突出量に突設して使用したい場合などに適用すること
が困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工具取付台
に工具ホルダーを取り付ける際に、可能なかぎり両者の
連結が一体的になり、これによって両者が剛体的に連結
されるようにすることを第1の目的とするものである。
【0008】また本発明は、上記の課題に鑑み、工具ホ
ルダーがバランスをくずすことなく、且つ工具取付台の
回転が工具ホルダーに確実に伝わるようにした工具ホル
ダー取付装置を提案することを第2の目的とする。
【0009】更にまた本発明は、工具ホルダーの端面
に、できるだけ異物の侵入付着を防止することを第3の
目的とする。
【0010】更にまた本発明は、工具ホルダーの工具取
付台からの突出量を多く取ったり、所望の突出量に調整
して使用することができ、なお且つ工具ホルダーの突出
量を多く取っても強度的に充分な剛性を有し、且つ精度
を有する工具ホルダー取付装置を提案することを付属的
な目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解消するた
めに請求項1に係る発明にあっては、工作機械の工具取
付台3のテーパ孔4に工具ホルダー1のテーパシャンク
部2を嵌合して該工具ホルダー1を工具取付台3に取り
付けるようにした工具ホルダー取付装置において、工具
取付台3と工具ホルダー1との夫々の端面3a,16a
が互いに当接するようにして工具ホルダー1を工具取付
台3に取り付けるようにし、この際に工具ホルダー1の
テーパシャンク部2の基端部に、外周形状が非円形で中
心軸線回りに対称形を成すような非円形嵌合部8を一体
に突設し、前記工具取付台3のテーパ孔4の開口端部
に、前記非円形嵌合部8に対応する形状の非円形被嵌合
部11を凹入形成し、この非円形被嵌合部11に前記非
円形嵌合部8を嵌合するようにしたことを特徴とする構
成からなるものである。
【0012】請求項2に係る発明にあっては、工作機械
の工具取付台3のテーパ孔5に工具ホルダー1のテーパ
シャンク部2が嵌合される際に、該テーパ孔5または該
テーパシャンク部2の何れか一方または両方の弾性変形
によって弾性嵌合されるようになっている請求項1に記
載の構成からなるものである。
【0013】請求項3に係る発明にあっては、工具ホル
ダー1と工作機械の工具取付台3との間に、一端部に工
具ホルダー1のテーパシャンク部2が嵌合するテーパ孔
5を形成すると共に、他端部に前記工具取付台3のテー
パ孔4に嵌合するテーパシャンク部6を形成してなる中
継ホルダー7を単数又は複数個介在させ、工具ホルダー
1および中継ホルダー7の夫々のテーパシャンク部2,
6を前記中継ホルダー7および工具取付台3のテーパ孔
5,4に嵌合して工具ホルダー1を中継ホルダー7を介
在して、且つ工具取付台3、中継ホルダー7及び工具ホ
ルダー1の夫々の端面3a,17a,16aが互いに当
接するようにして工具取付台3に取り付けるようにし、
この際に工具ホルダー1および中継ホルダー7の両シャ
ンク部2,6の基端部に、外周形状が非円形で中心軸線
回りに対称形を成すような非円形嵌合部8,9を一体に
突設し、前記中継ホルダー7および工具取付台3の両テ
ーパ孔5,4の開口端部に、前記非円形嵌合部8,9に
対応する形状の非円形被嵌合部10,11を凹入形成
し、この非円形被嵌合部10,11に前記非円形嵌合部
8,9を嵌合するようにしたことを特徴とする構成を採
用してなるものである。
【0014】また請求項4に係る発明にあっては、工作
機械の工具取付台3,中継ホルダー7および工具ホルダ
ー1の夫々一端部側のテーパ孔5,4に他端側のテーパ
シャンク部2,6を嵌合させる際に、該テーパ孔5,4
または該テーパシャンク部2,6の何れか一方または両
方の弾性変形によって弾性嵌合されるようになっている
請求項3に記載の構成からなるものである。
【0015】また請求項5に係る発明にあっては、前記
両非円形嵌合部は8,9は前記両シャンク部2,6の基
端部に同心状に周設した円形フランジ部12,13の両
側部を互いに平行な面に沿って直線状に切除することに
より、互いに直交する位置に形成されたそれぞれ両側一
対の円弧状部8a,9aと直線状部8b,9bとからな
り、非円形被嵌合部10,11は前記非円形嵌合部8,
9の形状に対応する形状に形成してなる請求項1〜4の
何れかに記載の構成からなるものである。
【0016】また請求項6に係る発明にあっては、前記
非円形嵌合部8,9は、前記シャンク部2,6の基端部
に同心状に周設した円形フランジ部12,13の外周面
を一定長さずつ直線状に切除して、各角部が円弧状を成
す正多角形状部8c,8d,8e,9c,9d,9eに
形成してなり、非円形被嵌合部10,11は前記非円形
嵌合部8,9の形状に対応する形状に形成してなる請求
項1〜5の何れかに記載の構成からなるものである。
【0017】また請求項7に係る発明にあっては、工具
取付台3および中継ホルダー7の両テーパ孔4,5に夫
々嵌合された工具ホルダー1および中継ホルダー7の両
テーパシャンク部2,6は、テーパ孔4,5の内奥側に
引き寄せられて固定される引張固定手段14,15を備
えてなる請求項3〜6の何れか記載の構成からなるもの
である。
【0018】また請求項8に係る発明にあっては、前記
非円形被嵌合部10,11の開口部端縁に、非円形嵌合
部8,9が嵌合するためのガイド部10a,11aを形
成してなる請求項1〜6の何れか記載の構成からなるも
のである。
【0019】
【作用】請求項1に係る発明の工具ホルダー取付装置に
あっては、工具ホルダー1のテーパシャンク部2を工具
取付台3のテーパ孔4に嵌合する際に、工具取付台3と
工具ホルダー1の夫々の端面3a,16aが互いに当接
するようにして工具取付台3に取り付けられるようにな
っているため、工具取付台3と工具ホルダー1は略一体
的に連結されることになって連結部分の剛性を充分に持
たせることができ、工具ホルダー1の工具取付台3から
の突出量が多くても加工精度を低下させることがない。
【0020】即ち、従来にあっては、前述のように工具
ホルダーを工具取付台に取り付ける場合に、製作誤差を
見込んで前記両者の互いの対向端面間には公差内での隙
間を形成することが許されており、必然的に両者の端面
間には所定の隙間を形成するものとしていたが、本発明
者は、この両者間の隙間を無くすることができないかと
考え、試行錯誤の結果、現在の優れた精密加工技術をも
ってすれば充分に上記間隙を零にすることが充分に可能
であることが判明し、ここに精密加工によって工具ホル
ダー1のテーパシャンク部2を工具取付台3のテーパ孔
4に嵌合する際に両者間の隙間を積極的に零の状態にす
ることに成功し、これによって上述の作用を発揮させる
ことができるに至ったものである。
【0021】また本発明によれば、工具ホルダー1のテ
ーパシャンク部2の基端部に外周形状が非円形で中心軸
線回りに対称形を成すように一体に突設した非円形嵌合
部8を、工具取付台3のテーパ孔4の開口端部に前記非
円形嵌合部8に対応する凹状に一体形成した非円形被嵌
合部11に嵌合させるため、工具取付台3の高速回転時
において、工具ホルダー1がバランスをくずすことがな
く、また工具取付台3の回転が工具ホルダー1に正確に
且つ確実に伝達される。
【0022】更にまた本発明によれば、工具ホルダー1
の基端部に何ら切欠が形成されないため、工具ホルダー
の端面に異物が付着することがなく、また工具ホルダー
の周面に切欠が形成されないため、周面に付着した異物
は工具ホルダーの回転により遠心力により確実に飛散さ
せることができる。
【0023】請求項2に係る発明の工具ホルダー取付装
置によれば、工作機械の工具取付台3のテーパ孔5に工
具ホルダー1のテーパシャンク部2が嵌合される際に、
該テーパ孔5または該テーパシャンク部2の何れか一方
または両方の弾性変形によって弾性嵌合されるようにな
っているため、これらの弾性変形内での製作誤差は許容
されるからそれだけ製造が容易であると共に、弾性嵌合
することにより、より一体的な連結状態となる利点もあ
る。
【0024】請求項3に係る発明の工具ホルダー取付装
置にあっては、工具ホルダー1と工作機械の工具取付台
3との間に、一端部に工具ホルダー1のテーパシャンク
部2が嵌合するテーパ孔5を形成すると共に、他端部に
前記工具取付台3のテーパ孔4に嵌合するテーパシャン
ク部6を形成してなる中継ホルダー7を単数又は複数個
介在させ、工具ホルダー1および中継ホルダー7の夫々
のテーパシャンク部2,6を前記中継ホルダー7および
工具取付台3のテーパ孔5,4に嵌合して取り付けるよ
うにしてなるため、工具ホルダー1の工具取付台3から
の突出量を中継ホルダー7の介在させることによって大
きく取ることができ、また中継ホルダー7の介在個数を
選択することによって工具ホルダー1を所望する突出量
に調整することができ、工作機械の工具取付台の位置や
被加工物の加工条件に充分に適合させることができる。
【0025】しかも、工具ホルダー1および中継ホルダ
ー7の夫々のテーパシャンク部2,6を前記中継ホルダ
ー7および工具取付台3のテーパ孔5,4に嵌合させる
際に、工具ホルダー1および中継ホルダー7の両シャン
ク部2,6の基端部に一体突設した、外周形状が非円形
で中心軸線回りに対称形を成すような非円形嵌合部8,
9が、前記中継ホルダー7および工具取付台3の両テー
パ孔5,4の開口端部に形成した、前記非円形嵌合部
8,9に対応する形状の非円形被嵌合部10,11に嵌
合するようになっているため、工具ホルダー11および
中継ホルダー7は、工具取付台3対する相対回転が確実
に阻止され、この工具取付台3に対し一体回転可能に取
付けられる。
【0026】この場合、工具ホルダー1および中継ホル
ダー7の両テーパシャンク部2,6の基端部に外周形状
が非円形で中心軸線回りに対称形を成すように一体に突
設した非円形嵌合部8,9を、中継ホルダー7および工
具取付台3の両テーパ孔5,4の開口端部に前記非円形
嵌合部8,9に対応する凹状に一体形成した非円形被嵌
合部10,11に嵌合させるため、工具取付台3の高速
回転時において、工具ホルダー1および中継ホルダー7
がバランスをくずすことがなく、また工具取付台3の回
転が中継ホルダー7を介して工具ホルダー1に正確に且
つ確実に伝達される。
【0027】更にまた本発明によれば、工具ホルダー1
と中継ホルダー7の基端部に何ら切欠が形成されないた
め、工具ホルダーおよび中継ホルダー7の端面に異物が
付着することがなく、また工具ホルダーおよび中継ホル
ダー7の周面に切欠が形成されないため、周面に付着し
た異物は工具ホルダーおよび中継ホルダー7の回転によ
り遠心力により確実に飛散させることができる。
【0028】更には、工具ホルダー1および中継ホルダ
ー7の夫々のテーパシャンク部2,6を前記中継ホルダ
ー7および工具取付台3のテーパ孔5,4に嵌合する際
に、工具取付台3、中継ホルダー7及び工具ホルダー1
の夫々の端面3a,17a,16aが互いに当接するよ
うにして工具取付台3に取り付けられるようになってい
るため、工具取付台3、中継ホルダー7及び工具ホルダ
ー1は略一体的に連結されることになって連結部分の剛
性を充分に持たせることができ、工具ホルダー1の工具
取付台3からの突出量が多くても加工精度を低下させる
ことがない。
【0029】請求項4に係る発明の工具ホルダー取付装
置によれば、工作機械の工具取付台3,中継ホルダー7
および工具ホルダー1の夫々一端部側のテーパ孔5,4
に他端側のテーパシャンク部2,6を嵌合させる際に、
該テーパ孔5,4または該テーパシャンク部2,6の何
れか一方または両方の弾性変形によって弾性嵌合される
ようになっているため、これらの弾性変形内での製作誤
差は許容されるからそれだけ製造が容易であると共に、
弾性嵌合することにより、より一体的な連結状態となる
利点もある。
【0030】請求項7に係る発明の工具ホルダー取付装
置にあっては、工具取付台3および中継ホルダー7の両
テーパ孔4,5に夫々嵌合された工具ホルダー1および
中継ホルダー7の両テーパシャンク部2,6は、テーパ
孔4,5の内奥側に引き寄せられて固定される引張固定
手段14,15を備えることによって、両テーパシャン
ク部2,6のテーパ孔4,5に対する楔効果と相まって
非円形嵌合部8,9と非円形被嵌合部10,11との互
いの嵌合状態が一層強固に且つ正確に保持され、工具ホ
ルダー1の工具取付台3に対する剛性と精度の向上に大
いに貢献することができる。
【0031】請求項8に係る発明の工具ホルダー取付装
置にあっては、非円形被嵌合部10,11の開口部端縁
に、非円形嵌合部8,9が嵌合するためのガイド部10
a,11aを形成してなるため、マニュピレーターよる
中継ホルダー7及び工具ホルダー1の非円形被嵌合部1
0,11に対する嵌合作業を円滑に行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明すると、図1は、本発明に係る工具ホル
ダー取付装置の第1の実施形態を示すもので、工具Tを
チャック1aで把持する工具ホルダー1のテーパシャン
ク部2が工具取付台3のテーパ孔4に嵌合され、且つテ
ーパシャンク部2の基端部に突設された非円形嵌合部8
が工具取付台3のテーパ孔4の開口端部に凹入形成され
た非円形被嵌合部11に嵌合されると共に、工具ホルダ
ー1の鍔部16の一端面16aが、工具取付台3の先端
面3aに正確に当接するようになっている。なお、工具
ホルダー1のテーパシャンク部2を工具取付台3のテー
パ孔4に嵌合する際に、テーパシャンク部2およびテー
パ孔4の何れか一方または両方の弾性変形により弾性嵌
合されるようにしてもよい。このように上記両部材が互
いに弾性嵌合するようにすることによって、若干の製作
誤差が許容されることになると共に、弾性嵌合による一
体的な連結状態が、より強固に得られるという利点があ
る。
【0033】また図2は、本発明の第2の実施形態を示
すもので、工具Tをチャック1aで把持する工具ホルダ
ー1のテーパシャンク部2が中継ホルダー7のテーパ孔
5に嵌合され、且つテーパシャンク部2の基端部に突設
された非円形嵌合部8が中継ホルダー7のテーパ孔5の
開口端部に凹入形成された非円形被嵌合部10に嵌合さ
れると共に、工具ホルダー1の鍔部16の一端面16a
が、中継ホルダー7の先端面7aに正確に当接するよう
になっている。
【0034】更に、中継ホルダー7のテーパシャンク部
6が工具取付台である主軸3のテーパ孔4に嵌合され、
且つテーパシャンク部6の基端部に突設された非円形嵌
合部9が主軸3のテーパ孔4の開口端部に凹入形成され
た非円形被嵌合部11に嵌合されると共に、中継ホルダ
ー7の鍔部17の一端面17aが、主軸3の先端面3a
に正確に当接するようになっている。なお、工作機械の
工具取付台3,中継ホルダー7および工具ホルダー1の
夫々一端部側のテーパ孔5,4に他端側のテーパシャン
ク部2,6を嵌合させる際に、該テーパ孔5,4または
該テーパシャンク部2,6の何れか一方または両方の弾
性変形によって弾性嵌合されるようにしてもよい。この
ように上記両部材が互いに弾性嵌合するようにすること
によって、若干の製作誤差が許容されることになると共
に、弾性嵌合による一体的な連結状態が、より強固に得
られるという利点がある。
【0035】即ち、従来にあっては、主軸3の端面3a
と工具ホルダー1の端面16aとの間には製作誤差を見
込んで公差内での隙間を形成することが許されており、
必然的に両者の端面間には所定の隙間を形成していた。
これがために当然に、この隙間部分である両者の連結部
分の径が小さいために、この部分に撓みを発生する原因
となり剛性に欠け、これがために加工精度の低下に繋が
るという難点があったが、これに対し本発明にあって
は、上述のように積極的に互いに隣接する部材3,7,
1の対向端面3a,7a,16aを互いに当接状態に精
密に加工することを特徴とするものである。これによっ
て、互いの部材3,7,1の連結部分に小径部分が無く
なって撓みの発生がなくなり、一体的な連結構造となっ
て剛性を持たせることになり、結果的に加工精度を向上
させることができるという利点を発生することになる。
【0036】そして、主軸3および中継ホルダー7の両
テーパ孔4,5に夫々嵌合された工具ホルダー1および
中継ホルダー7の両テーパシャンク部2,6は、テーパ
孔4,5の内奥側に引き寄せられて固定される引張固定
手段14,15を備えている。
【0037】上記取付装置の各部の構造について詳しく
説明すれば、工具ホルダー1および中継ホルダー7は、
図3(A)、(B)にも示すように、工具ホルダー1お
よび中継ホルダー7と両テーパシャンク部2,6との間
に鍔部16,17を有し、この両鍔部16,17にはマ
ニュピレータ把持用の断面略V字形溝18,19が周設
されている。そして、鍔部16,17の一端面16a,
17a側に位置するテーパシャンク部2,6の基端部に
は、その外周形状が非円形で工具ホルダー1および中継
ホルダー7の中心軸線(図示せず)回りに対称形を成す
ような非円形嵌合部8,9が一体に突設されている。こ
の非円形嵌合部8,9は、図3(B)で明らかなよう
に、テーパシャンク部2,6の基端部に同心状に周設さ
れる仮想線図示の円形フランジ部12,13の直径方向
両側部を互いに平行な面に沿って直線状に一様に切除す
ることにより形成された両側一対の直線状部8b,8
b,9b,9bと、非切除部たる両側一対の円弧状部8
a,8a,9a,9aとからなる。
【0038】一方、中継ホルダー7および主軸3は、図
4(A)〜(C)に示すように、夫々のテーパ孔5,4
の開口端部に、工具ホルダー1および中継ホルダー7側
の非円形嵌合部8,9に対応する形状であってこの非円
形嵌合部8,9が嵌合可能な非円形被嵌合部10,11
を凹入形成している。そして、非円形被嵌合部10,1
1の開口部端縁は、図4の(A)の拡大図に示すように
直線状ないしはアール状のテーパー面からなるガイド部
10a,11aに形成して、特にマニュピレーターによ
る自動嵌合の際に、非円形嵌合部8,9が嵌合し易い構
造となっている。
【0039】また、この両非円形被嵌合部10,11
は、同図(B)及び(C)から明らかなように、それぞ
れ両側一対の円弧状部20a,20a,21a,21a
と直線状部20b,20b,21b,21bとを有す
る。尚、工具ホルダー1および中継ホルダー7側の非円
形嵌合部8,9と主軸3および中継ホルダー7側の非円
形被嵌合部10,11とは、当然ことながら互いに密嵌
状態に嵌合しうるように形成される。
【0040】図1に示す実施形態において、上記工具ホ
ルダー1を工具取付台である主軸3に取付けるには、工
具ホルダー1のテーパシャンク部2を中継ホルダー7の
テーパ孔5に嵌合すると共に、テーパシャンク部2の基
端部の非円形嵌合部8を工具取付台3の非円形被嵌合部
11に互いの形状が合致する位置で嵌合し、主軸3側の
図示しない周知の引き込み手段によってプルボルト22
を主軸3内奥側に引き込むことによってテーパシャンク
部2のテーパ孔4に対する楔作用と、非円形嵌合部8と
非円形被嵌合部11との周方向の位置決め作用によって
工具ホルダー1を工具取付台である主軸3に強固に一体
的に固定する。
【0041】また図2に示す実施形態において、上記工
具ホルダー1を中継ホルダー7に、また中継ホルダー7
を主軸3に取付けるには、まず中継ホルダー7のテーパ
シャンク部6に取り付けられている引張固定手段15を
構成するプルボルト22をその雄ねじ部22aをテーパ
シャンク部6に形成している雌ねじ部23から取り外し
ておき、この状態で工具ホルダー1のテーパシャンク部
2を中継ホルダー7のテーパ孔5に嵌合すると共に、テ
ーパシャンク部2の基端部の非円形嵌合部8を中継ホル
ダー7の非円形被嵌合部10に互いの形状が合致する位
置で嵌合し、しかるのちにテーパシャンク部6の雌ねじ
部23と同心状に貫通する貫通孔24を通して、工具ホ
ルダー1側の引張固定手段14を構成する頭付きボルト
25を中継ホルダー7に貫設した貫通孔26から工具ホ
ルダー1のテーパシャンク部2に形成した雌ねじ部27
にねじ込んで該テーパシャンク部2を中継ホルダー7の
テーパ孔5にその内奥側に引き込むことによってテーパ
シャンク部2のテーパ孔5に対する楔作用と、非円形嵌
合部8と非円形被嵌合部10との周方向の位置決め作用
によって工具ホルダー1を中継ホルダー7に強固に一体
的に固定する。このように工具ホルダー1を中継ホルダ
ー7に一体的に固定した後、先に取り外してあったプル
ボルト22を中継ホルダー7のテーパシャンク部6の雌
ねじ部23にねじ込み、この状態で中継ホルダー7のテ
ーパシャンク部6を主軸3のテーパ孔4に嵌合すると共
に、テーパシャンク部6の基端部の非円形嵌合部9を主
軸3の非円形被嵌合部11に互いの形状が合致する位置
で嵌合し、主軸3側の図示しない周知の引き込み手段に
よってプルボルト22を主軸3内奥側に引き込むことに
よってテーパシャンク部6のテーパ孔4に対する楔作用
と、非円形嵌合部9と非円形被嵌合部11との周方向の
位置決め作用によって中継ホルダー7を主軸3に強固に
一体的に固定する。
【0042】このように、工具ホルダー1のテーパシャ
ンク部2を中継ホルダー7のテーパ孔5に嵌合すると共
に非円形嵌合部8を非円形被嵌合部10に嵌合し、中継
ホルダー7のテーパシャンク部6を主軸3のテーパ孔4
に嵌合し、且つ非円形嵌合部9を非円形被嵌合部11に
嵌合することによって、工具ホルダー1は、中継ホルダ
ー7を介して主軸3対する相対回転が阻止され、主軸3
に対し一体回転可能に取付けられる。
【0043】上記のような工具ホルダー取付装置によれ
ば、工具ホルダー1および中継ホルダー7の夫々のテー
パシャンク部2,6の基端部に外周形状が非円形で中心
軸線回りに対称形を成すように一体に突設した非円形嵌
合部8,9を、中継ホルダー7および主軸3の両テーパ
孔5,4の開口端部に前記両非円形嵌合部8,9に対応
する凹形状に一体形成した非円形被嵌合部10,11に
嵌合させるため、特に主軸3の高速回転時において、工
具ホルダー1は、バランスをくずすことがなく、適正に
回転することができる。また、両非円形嵌合部8,9と
非円形被嵌合部10,11とが互いに適嵌合するので、
嵌合部8,9および被嵌合部10,11間にガタつきを
生じることがなく、主軸3の回転を工具ホルダー1に確
実に伝達することができる。
【0044】特に、この取付装置では、非円形嵌合部
8,9が、テーパシャンク部2,6の基端部に周設した
円形フランジ部12,13の直径方向両側部を互いに平
行な面に沿って直線状に切除することにより、互いに直
交する位置に形成されたそれぞれた両側一対の直線状部
8b,8b,9b,9bと、非切除部たる両側一対の円
弧状部8a,8a,9a,9aとからなる構造であり、
また非円形被嵌合部10,11も、前記非円形嵌合部
8,9の形状に対応する形状に形成された構造であるた
め、非円形嵌合部8,9及び非円形被嵌合部10,11
の形成加工が簡単容易となり、製作誤差が生ぜず、また
キーのような別部材を取付ける必要がないから、取付誤
差も発生することがない。
【0045】図5(A)、(B)、(C)は、工具ホル
ダー1および中継ホルダー7に形成される非円形嵌合部
の種々の変形実施例を示したもので、テーパシャンク部
2,6の基端部に同心状に周設した円形フランジ部1
2,13の外周面を一定長さずつ直線状に切除して、各
角部が円弧状を成す正多角形状に形成した実施例を示
す。即ち、図5(A)は、交角が60°を成すような3
つの直線状部28bと、3つの円弧状角部28aとから
なる正三角形状の非円形嵌合部28を示し、図4(B)
は、交角が90°を成すような4つの直線状部29b
と、4つの円弧状角部29aとからなる正四角形状の非
円形嵌合部29を示し、図5(C)は、交角が120°
を成すような6つの直線状部30bと、6つの円弧状角
部30aとからなる正六角形状の非円形嵌合部30を示
している。上記非円形嵌合部28、29、30がそれぞ
れ嵌合する主軸3側の非円形被嵌合部31,32,33
は、非円形嵌合部28、29、30のそれぞれの形状に
対応する形状に形成される。
【0046】上記のような正多角形状の非円形嵌合部2
8、29、30によれば、テーパシャンク部2,6の基
端部外周から突出する複数の突出部(円弧状角部28
a,29a,30a)が周方向に均等に分散するような
形状となるため、図1〜図4に示される非円形嵌合部
8,9に比べ、その嵌合部分のバランスが一層良好とな
る。
【0047】なお、図1および図2に示すように、工具
ホルダー1と中継ホルダー7と、また中継ホルダー7と
主軸3とは、夫々引張固定手段14,15によって夫々
内奥側に引張状態に固定されるのであるが、このうち後
者の中継ホルダー7と主軸3との引張固定手段15は、
プルボルト22などの周知の主軸3側の引張固定手段1
5によって固定されることになるが、後者の工具ホルダ
ー1と中継ホルダー7との引張固定手段14は、図2に
示す実施形態に限定されることはない。
【0048】図2に示す工具ホルダー1側の引張固定手
段14であれば、中継ホルダー7側のプルボルト22を
一旦テーパシャンク部6から取り外した状態で引張固定
手段14を構成する頭付きボルト25を取り付け、該ボ
ルト25を取り付け後に再度プルボルト22をテーパシ
ャンク部6に取り付けなければならないが、図6および
図7に示す所謂サイドロック手段による引張固定手段1
4A,14Bであれば、プルボルト22をテーパシャン
ク部6から取り外す必要がなく、それだけ操作が簡単で
ある。
【0049】即ち、図6に示す実施形態は、中継ホルダ
ー7に径方向に雌ねじ孔34を設け、これに先端部にV
字状の突起35aを設けたロック雄ねじ35をねじ込む
と共に、工具ホルダー1のテーパシャンク部2に該V字
状突起35aに当接する、若干テーパ孔5開口端側に偏
移したV字状の凹所36を設け、ロック雄ねじ35を雌
ねじ孔34にねじ込むことによって、工具ホルダー1の
テーパシャンク部2をテーパ孔5内奥側に引き込むよう
にして中継ホルダー7に固定するようにしたものであ
る。この実施形態によれば、中継ホルダー7の側面より
工具ホルダー1のテーパシャンク部2をロックする所謂
サイドロック手段によって工具ホルダー1を中継ホルダ
ー7にテーパ孔5内奥側に引き込み固定するようになっ
ているため、図2に示す実施形態のような固定作業の面
倒さがない。
【0050】また図7に示す実施形態は、同じくサイド
ロック手段による他の引張固定手段14Bを示す。即
ち、中継ホルダー7の径方向に貫通孔37を設け、これ
に中心部を挟んで求心方向と遠心方向にのみ移動可能な
一対の円筒状のロック部材38を嵌合すると共に、該円
筒状の両ロック部材38にわたってねじ切り方向が互い
に反対のロックねじ39がねじ込まれ、該ロックねじ3
9を矢印方向に回転することによって、一対のロック部
材38が矢印に示すように求心方向に移動し、これによ
って両ロック部材38に突設したロック片38aが工具
ホルダー1のテーパシャンク部2に突設したプルボルト
40を矢印に示すようにテーパ孔5内奥側に引き込み、
該テーパシャンク部2をテーパ孔5に楔作用を伴いなが
ら固定するようになっている。なお、41は、一対のロ
ック部材38を径方向にのみ移動可能にガイドするため
のキーである。
【0051】この図7に示す引張固定手段14Bにあっ
ても、所謂サイドロック手段によって工具ホルダー1を
中継ホルダー7にテーパ孔5内奥側に引き込み固定する
ようになっているため、前記実施形態と同じように、図
1に示す実施形態のような固定作業の面倒さがない。
【0052】なお、これまでの実施形態で示す引張固定
手段14(14A,14B),15は単に一例を示し、
これらの構造に限定されることはないことは勿論であ
る。
【0053】なおまた、これまでの実施形態にあって
は、フライス盤などの回転主軸からなる工具取付台に工
具ホルダー1を取り付ける例について説明したが、勿論
これに限定されることはなく例えば旋盤の刃物台のよう
に回転することのない工具取付台に、工具ホルダー1を
取り付ける場合にも適用することができることは勿論で
ある。
【0054】さらにまた、これまでの実施形態にあって
は、工具取付台3と工具ホルダー1との間に単数の中継
ホルダー7を介在した例について説明したが、図8に示
すように同一符号を付して示すように工具取付台3と工
具ホルダー1との間に必要に応じて複数の中継ホルダー
7を介在させて使用することによって工具ホルダー1を
工具取付台3から所望の突出量に調整することができる
ことは勿論である。
【0055】
【発明の効果】請求項1に係る発明の工具ホルダー取付
装置によれば、工具ホルダーのテーパシャンク部を工具
取付台のテーパ孔に嵌合する際に、工具取付台と工具ホ
ルダーの夫々の端面が互いに当接するようにして工具取
付台に取り付けられるようになっているため、工具取付
台と工具ホルダーは略一体的に連結されることになって
連結部分の剛性を充分に持たせることができ、工具ホル
ダーの工具取付台からの突出量が多くても加工精度を低
下させることがない。
【0056】また本発明によれば、工具ホルダーのテー
パシャンク部の基端部に外周形状が非円形で中心軸線回
りに対称形を成すように一体に突設した非円形嵌合部
を、工具取付台のテーパ孔の開口端部に前記非円形嵌合
部に対応する凹状に一体形成した非円形被嵌合部に嵌合
させるため、工具取付台の高速回転時において、工具ホ
ルダーがバランスをくずすことがなく、また工具取付台
の回転が工具ホルダーに正確に且つ確実に伝達される。
【0057】更にまた本発明によれば、工具ホルダー1
の基端部に何ら切欠が形成されないため、工具ホルダー
の端面に異物が付着することがなく、また工具ホルダー
の周面に切欠が形成されないため、周面に付着した異物
は工具ホルダーの回転により遠心力により確実に飛散さ
せることができる。
【0058】請求項2に係る発明の工具ホルダー取付装
置によれば、工作機械の工具取付台のテーパ孔に工具ホ
ルダーのテーパシャンク部が嵌合される際に、該テーパ
孔または該テーパシャンク部の何れか一方または両方の
弾性変形によって弾性嵌合されるようになっているた
め、これらの弾性変形内での製作誤差は許容されるから
それだけ製造が容易であると共に、弾性嵌合することに
より、より一体的な連結状態となる利点もある。
【0059】請求項3に係る発明の工具ホルダー取付装
置によれば、工具ホルダーと工作機械の工具取付台との
間に、一端部に工具ホルダーのテーパシャンク部が嵌合
するテーパ孔を形成すると共に、他端部に前記工具取付
台のテーパ孔に嵌合するテーパシャンク部を形成してな
る中継ホルダーを単数又は複数個介在させ、工具ホルダ
ーおよび中継ホルダーの夫々のテーパシャンク部を前記
中継ホルダーおよび工具取付台のテーパ孔に嵌合して取
り付けるようにしてなるため、工具ホルダーの工具取付
台からの突出量を中継ホルダーの介在させることによっ
て大きく取ることができ、また中継ホルダーの介在個数
を選択することによって工具ホルダーを所望する突出量
に調整することができ、工作機械の工具取付台の位置や
被加工物の加工条件に充分に適合させることができる。
【0060】また、工具ホルダーおよび中継ホルダーの
夫々のテーパシャンク部を前記中継ホルダーおよび工具
取付台のテーパ孔に嵌合させる際に、工具ホルダーおよ
び中継ホルダーの両シャンク部の基端部に一体突設し
た、外周形状が非円形で中心軸線回りに対称形を成すよ
うな非円形嵌合部が、前記中継ホルダーおよび工具取付
台の両テーパ孔の開口端部に形成した、前記非円形嵌合
部に対応する形状の非円形被嵌合部に嵌合するようにな
っているため、工具ホルダーおよび中継ホルダーは、工
具取付台に対する相対回転が確実に阻止され、この際
に、工具ホルダーおよび中継ホルダーの両テーパシャン
ク部の基端部に外周形状が非円形で中心軸線回りに対称
形を成すように一体に突設した非円形嵌合部を、中継ホ
ルダーおよび工具取付台の両テーパ孔の開口端部に前記
非円形嵌合部に対応する凹状に一体形成した非円形被嵌
合部に嵌合させるため、工具取付台の高速回転時におい
て、工具ホルダーおよび中継ホルダーがバランスをくず
すことがなく、工具取付台の回転が中継ホルダーを介し
て工具ホルダーに確実に伝達される。
【0061】また、工具ホルダーと中継ホルダーの基端
部に何ら切欠が形成されないため、工具ホルダーおよび
中継ホルダーの端面に異物が付着することがなく、また
工具ホルダーおよび中継ホルダーの周面に切欠が形成さ
れないため、周面に付着した異物は工具ホルダーおよび
中継ホルダーの回転により遠心力により確実に飛散させ
ることができる。
【0062】更には、工具ホルダーおよび中継ホルダー
の夫々のテーパシャンク部を前記中継ホルダーおよび工
具取付台のテーパ孔に嵌合する際に、工具取付台、中継
ホルダー及び工具ホルダーの夫々の端面が互いに当接す
るようにして工具取付台に取り付けられるようになって
いるため、工具取付台、中継ホルダー及び工具ホルダー
は略一体的に連結されることになって連結部分の剛性を
充分に持たせることができ、工具ホルダーの工具取付台
からの突出量が多くても加工精度を低下させることがな
い。
【0063】請求項4に係る発明の工具ホルダー取付装
置によれば、工作機械の工具取付台,中継ホルダーおよ
び工具ホルダーの夫々一端部側のテーパ孔に他端側のテ
ーパシャンク部を嵌合させる際に、該テーパ孔または該
テーパシャンク部の何れか一方または両方の弾性変形に
よって弾性嵌合されるようになっているため、これらの
弾性変形内での製作誤差は許容されるからそれだけ製造
が容易であると共に、弾性嵌合することにより、より一
体的な連結状態となる利点もある。
【0064】請求項5に係る発明の工具ホルダー取付装
置によれば、工具ホルダーと中継ホルダーの両方または
一方のテーパシャンク部の基端部に形成した非円形嵌合
部が、該テーパシャンク部の基端部に周設した円形フラ
ンジ部の直径方向両側部を互いに平行な面に沿って直線
状に切除することにより形成された両側一対の直線状部
と、非切除部たる両側一対の円弧状部からなる簡単な構
造であり、また中継ホルダーと工具取付台の両方または
一方のテーパ孔開口端部に形成した非円形被嵌合部も、
前記非円形嵌合部の形状に対応する形状に形成された構
造であるため、非円形嵌合部及び非円形被嵌合部の形成
加工が簡単容易となり、製作誤差や取付誤差等も発生す
ることがほとんどないから、この面から工具取付台が高
速回転するも中継ホルダーおよび工具ホルダーは回転バ
ランスを正確に維持することができる。
【0065】請求項6に係る発明の工具取付装置によれ
ば、工具ホルダーと中継ホルダーの両方または一方のテ
ーパシャンク部の基端部外周から突出する複数の突出部
(円弧状角部)が周方向に均等に分散するような形状と
なっているため、その嵌合部分のバランスが一層良好と
なる。
【0066】請求項7に係る発明の工具取付装置によれ
ば、工具取付台および中継ホルダーの両テーパ孔に夫々
嵌合された工具ホルダーおよび中継ホルダーの両テーパ
シャンク部は、テーパ孔の内奥側に引き寄せられて固定
される引張固定手段を備えることによって、両テーパシ
ャンク部のテーパ孔に対する楔効果と相まって非円形嵌
合部と非円形被嵌合部との互いの嵌合状態が一層強固に
且つ正確に保持され、工具ホルダーの工具取付台に対す
る剛性と精度の向上に大いに貢献することができる。
【0067】請求項8に係る発明の工具ホルダー取付装
置によれば、非円形被嵌合部の開口部端縁に、非円形嵌
合部が嵌合するためのガイド部を形成してなるため、マ
ューピレーターよる中継ホルダー及び工具ホルダーの非
円形被嵌合部に対する自動嵌合作業を円滑に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る工具ホルダー取付装置の一実施
形態を示す一部縦断側面図である。
【図2】 同他の実施形態を示す一部縦断面側面図であ
る。
【図3】 (A)は工具ホルダーの側面図、(B)は
(A)のX−X線断面図である。
【図4】 (A)は工具取付台の縦断面図と一部拡大
図、(B)は工具取付台の端面図、(C)は工具取付台
の斜視図である。
【図5】 (A)〜(C)は非円形嵌合部の種々の実施
例を示すそれぞれ一部断面説明図である。
【図6】 本発明の一実施形態の引張固定手段を示す縦
断側面図である。
【図7】 同他の実施形態の引張固定手段を示す縦断側
面図である。
【図8】 本発明の他の実施形態に係る工具ホルダー取
付装置の外観図である。
【図9】 従来技術の縦断面図である。
【図10】 同じく従来技術の斜視図である。
【符号の説明】
1 工具ホルダー 2 テーパシャンク部 3 工具取付台 4 テーパ孔 5 テーパ孔 6 テーパシャンク部 7 中継ホルダー 8 非円形嵌合部 9 非円形嵌合部 10 非円形被嵌合部 11 非円形被嵌合部 10a ガイド部 11a ガイド部 12 円形フランジ部 13 円形フランジ部 14 引張固定手段 15 引張固定手段 26 非円形被嵌合部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工作機械の工具取付台のテーパ孔に工具ホ
    ルダーのテーパシャンク部を嵌合して該工具ホルダーを
    工具取付台に取り付けるようにした工具ホルダー取付装
    置において、工具取付台と工具ホルダーとの夫々の端面
    が互いに当接するようにして工具ホルダーを工具取付台
    に取り付けるようにし、この際に工具ホルダーのテーパ
    シャンク部の基端部に、外周形状が非円形で中心軸線回
    りに対称形を成すような非円形嵌合部を一体に突設し、
    前記工具取付台のテーパ孔の開口端部に、前記非円形嵌
    合部に対応する形状の非円形被嵌合部を凹入形成し、こ
    の非円形被嵌合部に前記非円形嵌合部を嵌合するように
    したことを特徴とする工具ホルダー取付装置。
  2. 【請求項2】工作機械の工具取付台のテーパ孔に工具ホ
    ルダーのテーパシャンク部が嵌合される際に、該テーパ
    孔または該テーパシャンク部の何れか一方または両方の
    弾性変形によって弾性嵌合されるようになっている請求
    項1に記載の工具ホルダー取付装置。
  3. 【請求項3】工具ホルダーと工作機械の工具取付台との
    間に、一端部に工具ホルダーのテーパシャンク部が嵌合
    するテーパ孔を形成すると共に、他端部に前記工具取付
    台のテーパ孔に嵌合するテーパシャンク部を形成してな
    る中継ホルダーを単数又は複数個介在させ、工具ホルダ
    ーおよび中継ホルダーの夫々のテーパシャンク部を前記
    中継ホルダーおよび工具取付台のテーパ孔に嵌合して工
    具ホルダーを中継ホルダーを介在して、且つ工具取付
    台、中継ホルダー及び工具ホルダーの夫々の端面が互い
    に当接するようにして工具取付台に取り付けるように
    し、この際に工具ホルダーおよび中継ホルダーの両シャ
    ンク部の基端部に、外周形状が非円形で中心軸線回りに
    対称形を成すような非円形嵌合部を一体に突設し、前記
    中継ホルダーおよび工具取付台の両テーパ孔の開口端部
    に、前記非円形嵌合部に対応する形状の非円形被嵌合部
    を凹入形成し、この非円形被嵌合部に前記非円形嵌合部
    を嵌合するようにしたことを特徴とする工具ホルダー取
    付装置。
  4. 【請求項4】工作機械の工具取付台,中継ホルダーおよ
    び工具ホルダーの夫々一端部側のテーパ孔に他端側のテ
    ーパシャンク部を嵌合させる際に、該テーパ孔または該
    テーパシャンク部の何れか一方または両方の弾性変形に
    よって弾性嵌合されるようになっている請求項3に記載
    の工具ホルダー取付装置。
  5. 【請求項5】非円形嵌合部は、前記シャンク部の基端部
    に同心状に周設した円形フランジ部の両側部を互いに平
    行な面に沿って直線状に切除することにより、互いに直
    交する位置に形成されたそれぞれ両側一対の円弧状部と
    直線状部とからなり、非円形被嵌合部は前記非円形嵌合
    部の形状に対応する形状に形成してなる請求項1〜4に
    記載の工具ホルダー取付装置。
  6. 【請求項6】非円形嵌合部は、前記シャンク部の基端部
    に同心状に周設した円形フランジ部の外周面を一定長さ
    ずつ直線状に切除して、各角部が円弧状を成す正多角形
    状に形成してなり、非円形被嵌合部は前記非円形嵌合部
    の形状に対応する形状に形成してなる請求項1〜5の何
    れかに記載の工具ホルダー取付装置。
  7. 【請求項7】中継ホルダーおよび工具取付台の両テーパ
    孔に夫々嵌合された工具ホルダーおよび中継ホルダーの
    両テーパシャンク部をテーパ孔の内奥側に引き寄せて固
    定する引張固定手段を備えてなる請求項3〜6の何れか
    記載の工具ホルダー。
  8. 【請求項8】前記非円形被嵌合部の開口部端縁に、非円
    形嵌合部が嵌合するためのガイド部を形成してなる請求
    項1〜7の何れか記載の工具ホルダー。
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