JP2000241035A - 冷却装置、加熱装置及び電子機器 - Google Patents

冷却装置、加熱装置及び電子機器

Info

Publication number
JP2000241035A
JP2000241035A JP11046704A JP4670499A JP2000241035A JP 2000241035 A JP2000241035 A JP 2000241035A JP 11046704 A JP11046704 A JP 11046704A JP 4670499 A JP4670499 A JP 4670499A JP 2000241035 A JP2000241035 A JP 2000241035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
cylinder
crankshaft
piston
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11046704A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuaki Yazawa
和明 矢澤
Minoru Okuda
稔 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11046704A priority Critical patent/JP2000241035A/ja
Publication of JP2000241035A publication Critical patent/JP2000241035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器が備える冷却機構で効率良く冷却で
きるようにすると共に、その冷却機構を、他の用途にも
使用できるようにする。 【解決手段】 クランク軸12の回転により発電を行う
発電手段11と、クランク軸12に所定の位相差を設け
て接続された第1及び第2のピストン22及び32が配
置された第1及び第2のシリンダ21及び31と、所定
の発熱体からの熱を第1のシリンダ21に供給する吸熱
部41aと、第1及び第2のシリンダ21及び31から
の熱を外部に排出する放熱部43aと、吸熱部41aと
放熱部43aとの間を接続する再生熱交換部42とを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばパーソナル
コンピュータ装置に内蔵されたマイクロプロセッサのよ
うな部材の冷却に適用して好適な冷却装置と、電子機器
が備える部材を加熱する加熱装置と、これらの冷却装置
又は加熱装置を備えた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータ装置等が
備えるマイクロプロセッサは、動作中の発熱量が大き
く、一般には何らかの冷却装置を取付けるようにしてあ
る。例えば、モータにより回転するファンをマイクロプ
ロセッサの近傍に配置して、そのファンの回転で、マイ
クロプロセッサの近傍の空気を、コンピュータ装置の外
部に排出させて、マイクロプロセッサを冷却させる構成
としたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ファンを使用した冷却装置は、ファンを回転させるのに
電力が必要であり、コンピュータ装置の消費電力を増大
させてしまう問題がある。また、ある程度の冷却効果を
得るためには、比較的大型のファンが必要であり、ファ
ンの回転に伴ってある程度の騒音が発生する問題があ
る。さらに、マイクロプロセッサを冷却した空気を、装
置の外部に排出させる必要があり、その排出される空気
の熱で、コンピュータ装置が設置された部屋の温度を上
昇させてしまう問題がある。
【0004】また、従来の冷却装置は、基本的に空気の
流れで冷却するものであるため、冷却以外の用途に使用
することは困難であった。
【0005】なお、ここではコンピュータ装置のマイク
ロプロセッサを例にして説明したが、その機器の動作中
に発熱する種々の電子機器に同様な問題が存在する。
【0006】本発明の第1の目的は、電子機器が備える
発熱部を、電力などを必要とすることなく効率良く冷却
できるようにすることにある。
【0007】本発明の第2の目的は、電子機器が備える
冷却機構を、他の用途に使用できるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の冷却装置は、ク
ランク軸の回転により発電を行う発電手段と、クランク
軸に所定の位相差を設けて接続された第1及び第2のピ
ストンが配置された第1及び第2のシリンダと、所定の
発熱部材からの熱を第1のシリンダに供給する吸熱部
と、第1及び第2のシリンダからの熱を外部に排出する
放熱部と、吸熱部と放熱部との間を接続する再生熱交換
部とを備えたものである。
【0009】本発明の冷却装置によると、発熱部材の発
熱により吸熱部の内部が発熱して、その発熱により充填
された流体が膨張し、その膨張による圧力で第1のシリ
ンダ内の第1のピストンが移動して、クランク軸が回転
する。このとき、第1のシリンダの反対側から放熱部に
移動した流体の熱が、放熱部で外部に排出されて、放熱
部の流体が圧縮し、その圧縮力で第2のシリンダ内の第
2のピストンが移動して、クランク軸がさらに回転し、
元の状態に戻り、以下発熱部材が発熱し続ける限り、こ
の動作を繰り返して、クランク軸が回転して発電手段で
発電が行われるようになると共に、放熱部からの放熱が
行われて、発熱部材が冷却される。
【0010】本発明の加熱装置は、電力の供給によりク
ランク軸を回転させるモータと、クランク軸に所定の位
相差を設けて接続された第1及び第2のピストンが配置
された第1及び第2のシリンダと、第1のシリンダの他
端側の熱で加熱体を加熱する加熱部と、第1及び第2の
シリンダからの熱を外部に排出する放熱部と、加熱部と
放熱部との間を接続する再生熱交換部とを備えたもので
ある。
【0011】本発明の加熱装置によると、モータの回転
によりクランク軸に接続された第1,第2のピストンが
移動を繰り返すようになる。このとき、第1のシリンダ
内の流体が圧縮され、この第1のシリンダに接続された
加熱部内の流体も圧縮された状態になり、その流体の圧
縮による発熱で、加熱部に配置された加熱体が加熱され
る。
【0012】本発明の電子機器は、機器の作動により発
熱する発熱部材と、クランク軸の回転により発電を行う
発電手段と、クランク軸に所定の位相差を設けて接続さ
れた第1及び第2のピストンが配置された第1及び第2
のシリンダと、所定の発熱部材からの熱を第1のシリン
ダに供給する吸熱部と、第1及び第2のシリンダからの
熱を外部に排出する放熱部と、吸熱部と放熱部との間を
接続する再生熱交換部とを備えたものである。
【0013】本発明の電子機器によると、機器の作動に
よる発熱部材の発熱で吸熱部の内部が発熱して、その発
熱により充填された流体が膨張し、その膨張による圧力
で第1のシリンダ内の第1のピストンが移動して、クラ
ンク軸が回転する。このとき、第1のシリンダの反対側
から放熱部に移動した流体の熱が、放熱部で外部に排出
されて、放熱部の流体が圧縮し、その圧縮力で第2のシ
リンダ内の第2のピストンが移動して、クランク軸がさ
らに回転し、元の状態に戻り、以下機器が作動して発熱
部材が発熱し続ける限り、この動作を繰り返して、クラ
ンク軸が回転して発電手段で発電が行われるようになる
と共に、放熱部からの放熱が行われて、発熱部材が冷却
される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
添付図面を参照して説明する。
【0015】本実施の形態においては、内部に発熱体を
備えた電子機器としたものである。即ち、例えば図3に
示すように、ここでは電子機器として携帯用に小型に構
成されたいわゆるノート型のパーソナルコンピュータ装
置100に適用した例としてある。このパーソナルコン
ピュータ装置100は、キーボード部101と表示パネ
ル部102とが回動自在な状態で接続してあり、例えば
キーボード部101の内部に配置した回路基板111の
所定位置にマイクロプロセッサ112が配置してある
(図3ではマイクロプロセッサ112は破線で示す)。
【0016】マイクロプロセッサ112は、パーソナル
コンピュータ装置100を作動させたとき、装置内で必
要な演算処理を実行する半導体素子の1つであり、作動
中には比較的高い温度に発熱する発熱体となる。ここで
本例においては、このマイクロプロセッサ112の上に
熱電変換部10を配置して、その熱電変換部10でマイ
クロプロセッサ112で生じた熱を利用して電気を発生
させると共に、変換できなかった熱を外部に排出させる
構成としてある。
【0017】図1は、熱電変換部10の内部構成を示す
図である。この熱電変換部10は、いわゆるスターリン
グエンジンの原理で構成したものであり、全体が金属,
磁器,合成樹脂などで構成され、外部熱源による作動流
体の閉回路を構成してある。即ち、本例の熱電変換部1
0は内部に発電機11が配置してあり、クランク軸12
の回転により発電機11が直流信号(又は交流信号)を
出力する構成としてある。クランク軸12の端部は軸受
13により回転可能な状態に支持させてあり、発電機1
1と軸受13との間のクランク軸12に第1の連結部1
4と第2の連結部15が設けてある。第1の連結部14
には、第1のシリンダ21内に配置された第1のピスト
ン22が、ロッド23により接続してある。第2の連結
部15には、第2のシリンダ31内に配置された第2の
ピストン32が、ロッド33により接続してある。
【0018】ここでは第1のシリンダ21と第2のシリ
ンダ31とは同一のサイズとしてあり、両シリンダ2
1,31のロッド23,33が配置されてない側の内部
21a,31aが通路24により接続してある。また、
クランク軸12に対する第1のピストン22及びロッド
23の取付け角度と、クランク軸12に対する第2のピ
ストン32及びロッド33の取付け角度には、所定の位
相差を設けてある。この位相差としては、例えば90°
とする。
【0019】第1のシリンダ21のロッド23が配置さ
れた側の内部21bは、パイプ41の一端が接続してあ
り、このパイプ41の配置位置を吸熱部41aとしてあ
る。この吸熱部41aの表面は、マイクロプロセッサ1
12の表面の最も高温になる部分と接触させてある。即
ち、例えば図2に示すように、回路基板111上に配置
されたマイクロプロセッサ112の上に、熱電変換部1
0の吸熱部41aを配置する状態で、熱電変換部10を
回路基板111に固定するようにしてある。図2では熱
電変換部10を固定する機構については省略してある
が、例えば何らかの固定用金具を使用して固定したり、
ネジ等の接続用部材を使用して固定する。
【0020】吸熱部41aに配置されたパイプ41の他
端は、再生熱交換部42を介してパイプ43の一端と接
続してある。再生熱交換部42は、パイプ41内の流体
とパイプ43の流体との間で、熱の移動を少なくした状
態で流体が移動できる状態にしたものである。再生熱交
換部42の具体的な構成としては、例えばメッシュ状の
金属を配置する構成にしたり、スポンジ状の樹脂を充填
する構成などがある。パイプの内部に充填される流体の
特性によって、適切な構成を選択すれば良い。
【0021】一端が再生熱交換部42に接続されたパイ
プ43は、熱交換部43aとして設定された場所に配置
してあり、パイプ43の他端が、第1のシリンダ21の
内部21aと接続してある。熱交換部43aは、パイプ
43に近接して熱輸送管50の一端部51が配置してあ
る。熱輸送管50は、ヒートパイプ等で形成され、図2
に示すように、熱電変換部10から引き出されて、その
引き出された先端部には放熱板などで構成される熱交換
器52が接続してある。熱輸送管50をヒートパイプで
構成した場合には、例えば図2に示すように、内壁部5
0aを粗面としてあり、その熱輸送管50の内部に水,
フッ化炭素(FC)などの流体を所定量充填してあり、
その流体により高温側から低温側に熱を輸送できる構成
としてある。
【0022】熱交換器52は、例えば図4に示すよう
に、ノート型のパーソナルコンピュータ装置100の背
面側の開口部103に露出させたヒートシンクで構成し
てあり、パーソナルコンピュータ装置100の外部に熱
を放出できる構成としてある。なお、熱輸送管50の長
さL(図2参照)は、熱を放出する効率の点からは短い
方が良く、出来るだけ短い距離になるように配置する必
要がある。
【0023】なお、図1に示したシリンダ21,31の
内部21a,21b,31aとパイプ41,43及び再
生熱変換部42に充填される流体としては、スターリン
グエンジンに使用できる各種流体(液体,気体)が適用
できるが、沸点が常温以上でかつ常温に近い流体を使用
するのが好ましい。
【0024】また、図1に示した熱電変換部10は、例
えばマイクロマシンの技術を使用して、半導体上にシリ
ンダやパイプなどを形成する構成とすることができる。
或いは、樹脂基板上に金属のエッチングを施して形成し
たり、さらには金属,磁器又は樹脂をレーザ加工により
形成しても良い。いずれの場合でも、本例のようなパー
ソナルコンピュータ装置100のマイクロプロセッサ1
12の冷却用に使用する場合には、マイクロプロセッサ
112が非常に小型の素子であるため、熱電変換部10
についても出来るだけ小型に構成するのが好ましい。従
って、例えば図2に示した例では、マイクロプロセッサ
112に比べて熱電変換部10を若干大きな形状とした
が、熱電変換部10をマイクロプロセッサ112とほぼ
同等の形状に製作できるのであれば、そのような大きさ
としても良い。
【0025】また、図2に示すように、熱電変換部10
内の発電機11で発電されて出力される直流などの電源
は、パーソナルコンピュータ装置100内の電源回路6
0に供給して、このパーソナルコンピュータ装置100
を作動させる電源として利用する。発電機11の出力が
交流電源である場合には、電源回路60内の整流回路で
整流する必要がある。また、このパーソナルコンピュー
タ装置100がスタンバイモードなどで消費電力が少な
い状態である場合には、このパーソナルコンピュータ装
置100に内蔵された二次電池61などの電力蓄積手段
に発電機11からの電力を供給して充電させる。
【0026】次に、本例のパーソナルコンピュータ装置
100に内蔵させた熱電変換部10の動作を説明する。
熱電変換部10内の第1のピストン22は、スターリン
グエンジンにおける作動流体制御ピストンとして機能す
るものであり、第2のピストン32は、スターリングエ
ンジンにおけるパワーピストンとして機能するものであ
る。まず、パーソナルコンピュータ装置100が作動し
て、マイクロプロセッサ112が発熱したとする。この
とき、この発熱で熱電変換部10の吸熱部41aが加熱
されて、パイプ41内の流体が発熱して膨張し、その膨
張による圧力が第1のシリンダ21の内部21bに伝わ
り、第1のシリンダ21内の第1のピストン22がクラ
ンク軸12に近接した側から反対側に動き、ピストン2
2に接続されたクランク軸12が所定角度回転する。
【0027】このときのピストン22の移動により、第
1のシリンダ21の先端部21a内の流体がパイプ43
及び第2のシリンダ31側に流れ、パイプ43に流れた
流体の熱が、放熱部43aで熱輸送管50側に移り、熱
輸送管50に接続された熱交換器52でその輸送された
熱が、パーソナルコンピュータ装置100の外部に排出
される。
【0028】ここで、放熱部43aで熱輸送管50側に
放熱されることで、パイプ43内の流体が圧縮すること
になり、その圧縮力で第2のシリンダ31内の第2のピ
ストン32が先端部31a側に移動して、クランク軸1
2がさらに回転する。このようにして第1,第2のピス
トン22,32によりクランク軸12に回転力が加わ
り、マイクロプロセッサ112が発熱し続ける限り、吸
熱部41aでの流体の膨張と放熱部43aでの流体の圧
縮とが繰り返されて、クランク軸12が回転するように
なる。
【0029】このクランク軸12の回転により、発電機
11で回転量に基づいた電力が発電される。また、電気
に変換しきれない熱エネルギーは、熱輸送管50に接続
された熱交換器52から排出され、マイクロプロセッサ
112が発生する熱量とバランスされて、マイクロプロ
セッサ112の表面温度を一定の状態に均衡させること
が可能になり、結局マイクロプロセッサ112を冷却す
ることになる。
【0030】なお、発電機11で発生する電力量として
は、与えられた熱量に応じたものとなる。即ち、このよ
うな原理のスターリングエンジンは、温度差により変換
効率は変化するため(カルノー効率)、温度差が低い状
態では効率が悪く、温度上昇するに従ってその効率が上
がる。例えば、摂氏25°を環境温度とし、発熱体(こ
こではマイクロプロセッサ)の温度を摂氏85°とする
とき、温度差は60°となり、カルノー効率は約18%
となる。熱エネルギーは不可逆性の強いエネルギー形態
であり、この条件ではこれが電気エネルギーに変換でき
る最大値となる。
【0031】このように本例の電子機器(パーソナルコ
ンピュータ装置100)に取付けられた熱電変換部10
によると、内部の発熱体(マイクロプロセッサ)が発す
る熱を電力に変換することができると共に、電力に変換
しきれなかった熱については機器の外部に排出され、電
力などを必要とすることなく発熱体の冷却を行うことが
でき、それだけ機器の消費電力を低減させることができ
ると共に、発生した電力を利用することで、機器の消費
電力をより低減させることができる。特に、本例のよう
なパーソナルコンピュータ装置のマイクロプロセッサの
ように、発熱部が1箇所(又は数カ所)に集中している
場合に効率の良い冷却ができ、この種の小型の電子機器
に好適である。また、冷却時の作動音としては、密閉さ
れた空間である熱電変換部10内で発生する音だけであ
り、ファン装置などで冷却を行う場合に比べて静かであ
る。
【0032】なお、ここまでの説明では、熱電変換部1
0を冷却装置として使用した場合の動作について説明し
たが、熱電変換部10を加熱装置として使用しても良
い。即ち、発電機11をモータとして使用して、発電機
11に電源回路60から駆動用電源を供給してクランク
軸12を回転させて、ピストン22の往復運動で発生す
る熱で、吸熱部41a内のパイプ41を加熱させて、吸
熱部41aに近接した物体を加熱させても良い。上述し
たパーソナルコンピュータ装置のマイクロプロセッサの
場合には加熱する必要はないが、例えば図5に示すよう
に、周囲温度が低い環境で装置を起動させる際に、その
装置の特定の部分90を加熱して、ある程度の温度まで
温める必要がある場合には、起動時に電源回路60から
熱電変換部10内の発電機11に駆動用電源を供給し
て、発電機11をモータとして回転させて、その部分を
加熱させた後、その部分90を起動させて、起動後は発
電機11への駆動用電源の供給を停止させて、モータと
しの回転を停止させて、以後はその部分90の作動によ
る熱でスターリングエンジンとして熱電変換部10内の
発電機11を回転させて、冷却動作を行うようにしても
良い。
【0033】なお、図5に示した部分90を発熱させる
発熱装置としての動作だけを熱電変換部10が行うよう
にしても(即ち冷却装置としては使用しないようにして
も)良い。
【0034】発熱装置としての使用例としては、このよ
うな起動時の加熱処理の他に、例えばビデオテープ記録
・再生装置のような磁気テープを記録媒体として使用し
て、回転ヘッドドラムを使用して信号の記録や再生を行
う装置の場合に、急激な温度変化などで回転ヘッドドラ
ム等への露つきの現象(いわゆる湿った状態)が発生し
た際に、そのことをデューセンサが検出したとき、熱電
変換部10で加熱動作を行って、露つきを解消させる動
作を行っても良い。この場合の熱電変換部10について
も、通常時にはその装置内での発熱を冷却する冷却部と
して作動させても良い。
【0035】また上述した実施の形態では、機器の内部
に熱電変換部だけを冷却機構として配置したが、他の冷
却用の機構と組み合わせるようにしても良い。例えば、
冷却用のファンで装置の内部全体を冷却させながら、本
例の熱電変換部で特に発熱温度の高い部分を集中的に冷
却させても良い。この場合のファンを駆動させる電源と
して、熱電変換部で発生した電力を使用しても良い。
【0036】さらに上述した実施の形態では、熱電変換
部をノート型のパーソナルコンピュータ装置内のマイク
ロプロセッサの冷却装置とした例を説明したが、他のデ
スクトップ型のパーソナルコンピュータ装置などの他の
形状のコンピュータ装置用の冷却装置としても良く、或
いはコンピュータ装置以外のその他の各種電子機器にお
ける冷却装置や加熱装置として使用できることは勿論で
ある。
【0037】
【発明の効果】本発明の冷却装置によると、発熱部材の
発熱によりいわゆるスターリングエンジンの原理でクラ
ンク軸が回転して発電手段で発電が行われると共に、残
りの熱が放熱部から外部に放熱されて、外部からの動力
を全く必要とすることなく冷却動作が行えるだけでな
く、冷却動作に伴って発電を行うことができ、発電され
る電力を、この冷却装置が取付けられた機器の電源とし
て使用できる効果を有する。
【0038】また本発明の加熱装置によると、モータの
回転により内部の流体が圧縮されて発熱するようにな
り、この装置の近傍に配置された物体を簡単に加熱する
ことができるようになる。
【0039】また本発明の電子機器によると、機器の動
作に伴って発熱する部材の発熱によりいわゆるスターリ
ングエンジンの原理でクランク軸が回転して発電手段で
発電が行われると共に、残りの熱が放熱部から外部に放
熱されて、外部からの動力を全く必要とすることなく冷
却動作が行えるだけでなく、冷却動作に伴って発電を行
うことができ、発電される電力を、機器の動作用電源の
一部として使用できるようになり、非常に効率の良い冷
却が行える機器が得られる。
【0040】また、この電子機器において、発熱部材の
発熱により発電手段から得た電力を貯蔵する貯蔵手段を
備えたことで、その貯蔵手段に貯蔵された電力を、機器
が動作用電源として随時使用できるようになる。
【0041】また、上述した電子機器において、発電手
段に所定の電力を供給してクランクを回転させて吸熱部
に得た熱で、発熱部材を加熱することを可能としたこと
で、起動時などにおいて発熱部材が非常に低温である場
合などに、その部材を適切な温度まで加熱することが、
冷却機構を利用して簡単に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による熱電変換部の内部
構成を示す略線図である。
【図2】本発明の一実施の形態による熱電変換部の配置
例を示す側面図である。
【図3】本発明の一実施の形態による電子機器の例を一
部破断して示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態による電子機器の背面を
示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施の形態による例(熱電変換部
を発熱装置として使用した場合の例)を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10…熱電変換部、11…発電機、12…クランク軸、
21…第1のシリンダ、22…第1のピストン、31…
第2のシリンダ、32…第2のピストン、41,43…
パイプ、41a…吸熱部、42…再生熱交換部、43a
…熱交換部、50…熱輸送管、52…熱交換器、100
…パーソナルコンピュータ装置、111…回路基板、1
12…マイクロプロセッサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸の回転により発電を行う発電
    手段と、上記クランク軸に接続された第1のピストンが
    配置された第1のシリンダと、 上記第1のピストンとは所定の位相差をつけて上記クラ
    ンク軸に接続された第2のピストンが配置してあり、上
    記第1のシリンダの一端側と一端側が接続された第2の
    シリンダと、 所定の発熱部材からの熱を上記第1のシリンダの他端側
    に供給する吸熱部と、 上記第1及び第2のシリンダの一端側の熱を外部に排出
    する放熱部と、 上記吸熱部と上記放熱部との間を接続する再生熱交換部
    とを備えた冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷却装置において、 上記第1及び第2のシリンダと、上記吸熱部と、上記放
    熱部と、上記再生熱交換部には、所定の流体を充填させ
    た冷却装置。
  3. 【請求項3】 電力の供給によりクランク軸を回転させ
    るモータと、 上記クランク軸に接続された第1のピストンが配置され
    た第1のシリンダと、 上記第1のピストンとは所定の位相差をつけて上記クラ
    ンク軸に接続された第2のピストンが配置してあり、上
    記第1のシリンダの一端側と一端側が接続された第2の
    シリンダと、 上記第1のシリンダの他端側の熱で加熱体を加熱する加
    熱部と、 上記第1及び第2のシリンダの一端側の熱を外部に排出
    する放熱部と、 上記加熱部と上記放熱部との間を接続する再生熱交換部
    とを備えた加熱装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の加熱装置において、 上記第1及び第2のシリンダと、上記加熱部と、上記放
    熱部と、上記再生熱交換部には、所定の流体を充填させ
    た加熱装置。
  5. 【請求項5】 機器の作動により発熱する発熱部材と、 クランク軸の回転により発電を行う発電手段と、 上記クランク軸に接続された第1のピストンが配置され
    た第1のシリンダと、 上記第1のピストンとは所定の位相差をつけて上記クラ
    ンク軸に接続された第2のピストンが配置してあり、上
    記第1のシリンダの一端側と一端側が接続された第2の
    シリンダと、 上記発熱部材からの熱を上記第1のシリンダの他端側に
    供給する吸熱部と、 上記第1及び第2のシリンダの一端側の熱を外部に排出
    する放熱部と、 上記吸熱部と上記放熱部との間を接続する再生熱交換部
    とを備えた電子機器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電子機器において、 上記第1及び第2のシリンダと、上記吸熱部と、上記放
    熱部と、上記再生熱交換部には、所定の流体を充填させ
    た電子機器。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の電子機器において、 上記発熱部材の発熱による上記クランク軸の回転で上記
    発電手段から得た電力を貯蔵する貯蔵手段を備えた電子
    機器。
  8. 【請求項8】 上記発電手段に所定の電力を供給して上
    記クランクを回転させて上記吸熱部に得た熱で、上記発
    熱部材を加熱することを可能とした電子機器。
JP11046704A 1999-02-24 1999-02-24 冷却装置、加熱装置及び電子機器 Pending JP2000241035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11046704A JP2000241035A (ja) 1999-02-24 1999-02-24 冷却装置、加熱装置及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11046704A JP2000241035A (ja) 1999-02-24 1999-02-24 冷却装置、加熱装置及び電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000241035A true JP2000241035A (ja) 2000-09-08

Family

ID=12754764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11046704A Pending JP2000241035A (ja) 1999-02-24 1999-02-24 冷却装置、加熱装置及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000241035A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009003649A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Asahi:Kk 防水式電子機器及びその製造方法
JP2011192647A (ja) * 2010-03-13 2011-09-29 Ke Chin Lee Led街灯

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009003649A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Asahi:Kk 防水式電子機器及びその製造方法
JP2011192647A (ja) * 2010-03-13 2011-09-29 Ke Chin Lee Led街灯

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080148754A1 (en) Cryogenic cooling system with energy regeneration
JP2000277964A (ja) ノートブック型パーソナルコンピューターの冷却方法及び冷却装置
CN204272576U (zh) 液体冷却装置及具有该装置的服务器
JP6055604B2 (ja) スターリングエンジンを用いた熱交換器とそれに関連する方法
JP2005241148A (ja) 太陽光利用ヒートポンプシステム、およびその稼働制御方法
US7394655B1 (en) Absorptive cooling for electronic devices
JP2005006492A (ja) 低温固態熱電エネルギー変換器
US20050078447A1 (en) Method and apparatus for improving power efficiencies of computer systems
US6601390B1 (en) Method and apparatus for converting dissipated heat to work energy
JP2004047921A (ja) 冷却装置とそれを備えた電子機器
US20050162832A1 (en) Heat dissipation in devices that have an internal energy supply
JP2000241035A (ja) 冷却装置、加熱装置及び電子機器
CN112351658A (zh) 风冷散热器、包含其的电控箱及其散热控制方法
US8780542B1 (en) System and method for generating electricity from component waste heat
JP2008235565A (ja) 電子デバイスの冷却システム
JP2000002493A (ja) 冷却ユニットとそれを用いた冷却構造
JP4264613B2 (ja) 電子機器及びその加熱・冷却方法
JP2006125302A (ja) オイルフリースクリュー圧縮機
US7013639B2 (en) Heat differential power system
CN214177844U (zh) 风冷散热器以及包含其的电控箱
JP2003035480A (ja) 電子冷温蔵庫
JP3955269B2 (ja) 電子装置
JP5628118B2 (ja) ベーン・ロータリー型温冷熱装置
WO2024147303A1 (ja) 冷却装置
JP4379930B2 (ja) ファンユニットへの電力供給制御装置