JP2000234907A - 変位傾斜測定装置 - Google Patents

変位傾斜測定装置

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JP2000234907A
JP2000234907A JP11034773A JP3477399A JP2000234907A JP 2000234907 A JP2000234907 A JP 2000234907A JP 11034773 A JP11034773 A JP 11034773A JP 3477399 A JP3477399 A JP 3477399A JP 2000234907 A JP2000234907 A JP 2000234907A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で測定対象物の所定領域の傾斜角
度と三次元位置とを併せて算出し、測定対象物の所定領
域に対するより高精度な測定を可能にする。 【解決手段】 第一光源部2からの第一光束L1と第二
光源部3からの第二光束L2とを測定対象物Aに配設さ
れた反射部材11で反射させた反射光を第一の受光素子
12と第二の受光素子13とにおいて各々受光してそれ
らの受光位置を検出する一方、反射部材11に対してそ
の鉛直方向下方から出射する第三光束L3の反射光から
傾斜に関する傾斜角度情報を検出し、その傾斜角度情報
に基づいて測定対象物Aの傾斜角度を算出し、また、各
受光素子12,13における受光位置と測定対象物Aの
傾斜角度とに基づいて測定対象物Aの三次元位置を算出
する。これにより、簡単な構成で測定対象物Aの所定領
域の傾斜角度と三次元位置とが併せて算出されるととも
に、測定対象物Aの所定領域に対するより高精度な測定
が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体露光装置
(ステッパ)のステージ等の傾斜角度や三次元位置を測
定する変位傾斜測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体露光装置(ステッパ)等において
は、基板を載置して位置決めするステージの変位や傾斜
の状態を迅速に測定して微小な位置制御を行っている。
このようなステージの変位量及び傾斜量の測定・算出を
同時にすることができる装置の一例としては、特開平7
−332954号公報に記載された変位傾斜測定装置が
ある。ここで、図11は従来の変位傾斜測定装置の一例
を示す斜視図である。図11に示すように、この特開平
7−332954号公報に記載された変位傾斜測定装置
100は、所定の角度を有して設けられた2つの光源1
01,102からそれぞれ光ビームを測定領域に照射
し、測定領域でのこれらの光ビームの各反射光を個別に
受ける光センサ103,104を所定の位置に設置し
て、各光センサ103,104に入射する光スポットの
受光位置情報に基づいて演算処理部105において測定
領域の変位量及び傾斜量を算出するものである。
【0003】また、物体の変位量及び傾斜量の測定・算
出を同時にすることができる装置の他の一例としては、
特開平8−240408号公報に記載された変位センサ
がある。ここで、図12は従来の変位センサの一例を示
す斜視図である。図12に示すように、この特開平8−
240408号公報に記載された変位センサ200は、
変位測定用光源201から光ビームを出射し、この出射
された光ビームをダイクロイックミラー202を透過さ
せた後に集光レンズ203で集光してから測定領域に照
射する。また、測定領域からの反射光を集光レンズ20
4で集光し、ダイクロイックミラー205を透過させた
後に変位測定用受光素子206に光スポットとして結像
させ、その結像位置に基づいて測定領域の移動量を算出
する。一方、変位測定用光源201から出射される光ビ
ームとは波長が異なる光ビームを傾斜測定用光源207
から出射し、この出射された光ビームをダイクロイック
ミラー202で反射させた後に集光レンズ203で集光
してから測定領域に照射する。また、測定領域からの反
射光を集光レンズ204で集光し、ダイクロイックミラ
ー205で反射させた後に傾斜測定用受光素子208に
光スポットとして結像させ、その結像位置に基づいて測
定領域の傾斜量を算出する。加えて、この変位センサ2
00は、これらの測定領域の移動量と測定領域の傾斜量
とに基づいて測定領域の変位量を算出するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−332954号公報に記載された変位傾斜測定装置
100によれば、演算処理部105における測定領域の
変位量及び傾斜量を光路長に基づいて算出しているため
に、測定対象物毎に光路長を予め測定等しておく必要が
あるので、汎用性や実用性に問題がある。
【0005】また、特開平7−332954号公報に記
載された変位傾斜測定装置100や特開平8−2404
08号公報に記載された変位センサ200によれば、測
定領域の変位量を算出することができる変位方向は一方
向のみであり、三次元方向について算出することはでき
ないという問題がある。
【0006】さらに、原理的に測定対象物の測定領域は
光ビームの光スポットが基準になるため、並進運動によ
って測定領域は変化してしまうことになり、測定対象物
の三次元的な動きが正確に測定できないという問題もあ
る。
【0007】本発明の目的は、簡単な構成で測定対象物
の所定領域の傾斜角度と三次元位置とを併せて算出する
ことができ、測定対象物の所定領域に対するより高精度
な測定をすることができる変位傾斜測定装置を得ること
である。
【0008】本発明の目的は、小型・軽量な変位傾斜測
定装置を得ることである。
【0009】本発明の目的は、反射部材の六軸方向の三
次元位置を算出することができる変位傾斜測定装置を得
ることである。
【0010】本発明の目的は、測定対象物の所定領域の
三次元位置の変位量に影響されることなく、測定対象物
の所定領域の傾斜角度のみを単独で算出することができ
る変位傾斜測定装置を得ることである。
【0011】本発明の目的は、光量分布の変動に伴う重
心位置の変動誤差によるスポット位置情報の検出制度の
劣化を低減することができる変位傾斜測定装置を得るこ
とである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
鏡面反射性を有する測定対象物の所定領域に対して少な
くとも二以上の光束を出射し、各反射光を複数の受光素
子でそれぞれ受光して各反射光の受光位置を検出し、一
の前記受光素子で検出した反射光の受光位置に基づいて
測定対象物の所定領域の傾斜角度を算出するとともに、
少なくとも一以上の他の前記受光素子において検出した
反射光の受光位置と算出された前記傾斜角度とに基づい
て測定対象物の所定領域の三次元位置を算出する。
【0013】したがって、鏡面反射性を有する測定対象
物の所定領域に対して少なくとも二以上の光束がそれぞ
れ出射される。測定対象物の所定領域で反射された各光
束は、複数の受光素子でそれぞれ受光されて各受光位置
が検出される。測定対象物の所定領域の傾斜角度が一の
受光素子で検出された反射光の受光位置に基づいて算出
され、その傾斜角度と少なくとも一以上の他の受光素子
において検出された反射光の受光位置とに基づいて測定
対象物の所定領域の三次元位置が算出される。これによ
り、簡単な構成で測定対象物の所定領域の傾斜角度と三
次元位置とが併せて算出されるので、測定対象物の所定
領域に対するより高精度な測定が可能になる。
【0014】請求項2記載の発明は、測定対象物の所定
領域に配設され、鏡面反射性を有する反射部材と、この
反射部材に対して第一光束を出射する第一光源部と、こ
の第一光源部と同一面上に設けられ、前記第一光源部か
ら出射される前記第一光束に対して所定の角度を有する
第二光束を前記反射部材に対して出射する第二光源部
と、前記反射部材で反射された前記第一光束を受光して
その受光位置を検出する第一の受光素子と、この第一の
受光素子と同一面上に設けられ、前記反射部材で反射さ
れた前記第二光束を受光してその受光位置を検出する第
二の受光素子と、前記反射部材上に位置する前記第一光
束と前記第二光束との交点に対し、その鉛直方向下方か
ら第三光束を出射する第三光源部と、前記反射部材で反
射された前記第三光束の光路上に設けられ、その第三光
束から前記測定対象物の所定領域の傾斜に関する傾斜角
度情報を検出する傾斜角度検出手段と、この傾斜角度検
出手段で検出された傾斜角度情報に基づいて前記測定対
象物の所定領域の傾斜角度を算出する角度演算手段と、
この角度演算手段で算出された傾斜角度と前記第一の受
光素子で検出された受光位置と前記第二の受光素子で検
出された受光位置とに基づいて前記測定対象物の所定領
域の三次元位置を算出する変位量演算手段と、を備え
る。
【0015】したがって、測定対象物の所定領域に配設
された反射部材において交差するように、第一光源部と
第二光源部と第三光源部とからそれぞれ光束が出射され
る。各光束は反射部材において反射され、第一光源部か
ら出射された第一光束と第二光源部から出射された第二
光束とは第一の受光素子と第二の受光素子とにおいて各
々受光され、それらの受光位置が検出される。一方、反
射部材上に位置する第一光束と第二光束との交点に対し
てその鉛直方向下方から出射される第三光束からは、傾
斜角度検出手段によって測定対象物の所定領域の傾斜に
関する傾斜角度情報が検出され、角度演算手段によって
その傾斜角度情報に基づいて測定対象物の所定領域の傾
斜角度が算出される。また、変位量演算手段によって各
受光素子における受光位置と測定対象物の所定領域の傾
斜角度とに基づいて測定対象物の所定領域の三次元位置
が算出される。これにより、簡単な構成で測定対象物の
所定領域の傾斜角度と三次元位置とが併せて算出される
ので、測定対象物の所定領域に対するより高精度な測定
が可能になる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項2記載の変
位傾斜測定装置において、前記第三光源部は、前記第一
光源部と前記第二光源部とのいずれか一方の光源を併用
する。
【0017】したがって、第三光源部の光源が、第一光
束を出射する第一光源部と第二光束を出射する第二光源
部とのいずれか一方の光源と併用されることにより、部
品点数が削減されるとともに、装置の小型・軽量化が図
られる。
【0018】請求項4記載の発明は、測定対象物の所定
領域に配設され、鏡面反射性を有する反射部材と、この
反射部材に対して第一光束を出射する第一光源部と、こ
の第一光源部と同一面上に設けられ、前記第一光源部か
ら出射される前記第一光束に対して所定の角度を有する
第二光束を前記反射部材に対して出射する第二光源部
と、前記反射部材で反射された前記第一光束の光路上に
設けられ、前記第一光束を異なる方向に向けて二つに分
離する光分離器と、この光分離器により分離された一方
の分離光束の光路上に設けられ、その一方の分離光束を
受光してその受光位置を検出する第一の受光素子と、前
記反射部材で反射された前記第二光束を受光してその受
光位置を検出する第二の受光素子と、前記光分離器によ
り分離された他方の分離光束の光路上に設けられ、その
他方の分離光束から前記測定対象物の所定領域の傾斜に
関する傾斜角度情報を検出する傾斜角度検出手段と、こ
の傾斜角度検出手段で検出された傾斜角度情報に基づい
て前記測定対象物の所定領域の傾斜角度を算出する角度
演算手段と、この角度演算手段で算出された傾斜角度と
前記第一の受光素子で検出された受光位置と前記第二の
受光素子で検出された受光位置とに基づいて前記測定対
象物の所定領域の三次元位置を算出する変位量演算手段
と、を備える。
【0019】したがって、測定対象物の所定領域に配設
された反射部材において交差するように第一光源部と第
二光源部とからそれぞれ光束が出射され、各光束は反射
部材において反射される。第一光源部から出射された第
一光束は反射部材で反射された後にその光路上に設けら
れた光分離器によって異なる方向に向けて二つに分離さ
れる。そして、一方の分離光束は第一の受光素子におい
て受光され、その受光位置が検出される。また、他方の
分離光束からは、傾斜角度検出手段によって測定対象物
の所定領域の傾斜に関する傾斜角度情報が検出され、角
度演算手段によってその傾斜角度情報に基づいて測定対
象物の所定領域の傾斜角度が算出される。一方、第二光
源部から出射された第二光束は第二の受光素子において
受光され、その受光位置が検出される。さらに、変位量
演算手段によって各受光素子における受光位置と測定対
象物の所定領域の傾斜角度とに基づいて測定対象物の所
定領域の三次元位置が算出される。これにより、簡単な
構成で測定対象物の所定領域の傾斜角度と三次元位置と
が併せて算出されるので、測定対象物の所定領域に対す
るより高精度な測定が可能になる。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項4記載の変
位傾斜測定装置において、前記光分離器により分離され
た一方の分離光束の光路上に低収差レンズを設け、前記
第一の受光素子をその低収差レンズの焦点位置から所定
の距離だけ離れた位置にレンズ光軸に対して垂直に設け
る。
【0021】したがって、第一の受光素子が、光分離器
により分離された一方の分離光束の光路上に設けられた
低収差レンズの焦点位置から所定の距離だけ離れた位置
に設けられる。これにより、たとえ低収差レンズにおけ
る分離光束の入射位置にずれが生じた場合であっても、
第一の受光素子に対するそのずれ量は縮小投影されるの
で、より小型の受光素子を適用することが可能になる。
【0022】請求項6記載の発明は、請求項2ないし5
のいずれか一記載の変位傾斜測定装置において、前記反
射部材に対して垂直に設けられ、鏡面反射性を有する第
二反射部材と、この第二反射部材に対して垂直方向から
第四光束を出射する第四光源部と、前記第二反射部材で
反射された前記第四光束の光路上に設けられ、その第四
光束から前記測定対象物の所定領域の傾斜に関する傾斜
角度情報を検出する傾斜角度検出手段と、を備える。
【0023】したがって、第四光源部から出射された第
四光束は、反射部材に対して垂直に設けられた第二反射
部材に対して垂直方向から入射して反射される。この第
二反射部材において反射された第四光束からは、その光
路上に設けられた傾斜角度検出手段によって測定対象物
の所定領域の傾斜に関する傾斜角度情報が検出される。
これにより、この傾斜角度情報に基づいて反射部材の法
線方向回りの傾斜角度が算出されるので、反射部材の六
軸方向の三次元位置を算出することが可能になる。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項2ないし6
のいずれか一記載の変位傾斜測定装置において、傾斜角
度検出手段は、低収差レンズと、この低収差レンズの焦
点距離に一致する位置にレンズ光軸に対して垂直に設け
られた傾斜角度検出用の受光素子と、で構成される。
【0025】したがって、傾斜角度検出手段が、低収差
レンズと、この低収差レンズの焦点距離に一致する位置
にレンズ光軸に対して垂直に設けられた傾斜角度検出用
の受光素子とで構成されることにより、測定対象物の所
定領域の変動分が低収差レンズにより補正されるので、
測定対象物の所定領域の三次元位置の変位量に影響され
ることなく、測定対象物の所定領域の傾斜角度のみが単
独で算出される。
【0026】請求項8記載の発明は、請求項2ないし7
のいずれか一記載の変位傾斜測定装置において、各受光
素子は光束の入射によって発生するキャリアを空間的に
分離して検出するものであって、受光した光束の所定の
受光光量レベル以上のスポット像を計算した後にそのス
ポット像のエッジ部分の幾何学形状のみから算出される
重心位置に基づいて受光位置を検出する重心位置検出手
段を備える。
【0027】したがって、光束の入射によって発生する
キャリアが空間的に分離され、受光した光束の所定の受
光光量レベル以上のスポット像が計算された後にそのス
ポット像のエッジ部分の幾何学形状のみから算出される
重心位置に基づいて受光位置が検出されることにより、
光量分布の変動に伴う重心位置の変動誤差によるスポッ
ト位置情報の検出精度の劣化が低減される。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図5に基づいて説明する。
【0029】ここで、図1は変位傾斜測定装置1の構成
を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、変位
傾斜測定装置1は、半導体露光装置(ステッパ)のステ
ージ等である測定対象物Aの所定領域の傾斜角度や三次
元位置を測定するものに適用されており、第一光源部2
と第二光源部3とを同一平面上に備えている。なお、第
一光源部2と第二光源部3とを備える平面は、便宜上、
X−Y平面に平行な平面であるものとする。第一光源部
2は、レーザ光を出射する光源であるLD(レーザダイ
オード)4と、このLD4から出射された直線偏光のレ
ーザ光を略平行光とするコリメータレンズ5と、入射光
の一部を透過して一部を反射するハーフプリズム6とに
より構成されている。一方、第二光源部3は、レーザ光
を出射する光源であるLD7と、このLD7から出射さ
れた直線偏光のレーザ光を略平行光とするコリメータレ
ンズ8と、レーザ光を所定の方向に反射するプリズム9
とにより構成されている。これらの第一光源部2と第二
光源部3とは、LD4から出射されるレーザ光とLD7
から出射されるレーザ光とが90゜の角度をなすように
設けられている。
【0030】これら第一光源部2と第二光源部3とが備
えられている面と同一の平面上には、ビームスプリッタ
10が設けられている。なお、このビームスプリッタ1
0は、便宜上、Z軸上に位置するものとする。このビー
ムスプリッタ10には第一光源部2のハーフプリズム6
を透過した第三光束であるレーザ光L3が入射し、進行
方向をZ軸方向に変更される。つまり、本実施の形態の
第三光源部は、レーザ光を出射する光源であるLD4を
光源として第一光源部2と併用し、ハーフプリズム6と
ビームスプリッタ10とを主体に構成されている。これ
により、第三光源部に専用の光源を設けた場合に比べ
て、部品点数が削減されるとともに、装置の小型・軽量
化が図られる。そして、測定対象物Aは、その測定対象
物Aの測定対象領域である所定領域をビームスプリッタ
10の鉛直方向(Z軸上)上方に位置させて測定される
ことになる。
【0031】また、この測定対象物Aの所定領域には、
反射部材である円盤形状のマーカ11が配設される。こ
こで、マーカ11について図2を参照して説明する。マ
ーカ11は、その中心部11aを鏡面反射性を有するよ
うに形成され、中心部11a以外の部分には無反射性部
材11bがコーティングされている。このマーカ11を
配設した部分が測定対象物Aの測定対象領域となる。な
お、無反射性部材11bの代わりとして、マーカ11の
中心部11a以外の部分の表面を粗くして、散乱面形状
にしても良い。
【0032】ここで、ビームスプリッタ10によって進
行方向をZ軸方向に変更されたレーザ光L3とハーフプ
リズム6によって反射されてX−Z平面上を進行する第
一光束であるレーザ光L1とプリズム9によって反射さ
れてY−Z平面上を進行する第二光束であるレーザ光L
2とが交差する交点を標準点SPとする。
【0033】さらに、変位傾斜測定装置1には、マーカ
11の中心部11aがX−Y平面に対して平行な状態で
標準点SPに配設された場合において、そのマーカ11
の中心部11aによって反射されたレーザ光L1を中心
位置に入射させるように第一の受光素子であるPSD
(Position Sensitive light Detector:半導***置検
出素子)12がX−Y平面上のX軸上にその中心位置を
位置させて配設されるとともに、マーカ11の中心部1
1aによって反射されたレーザ光L2を中心位置に入射
させるように第二の受光素子であるPSD13がX−Y
平面上のY軸上にその中心位置を位置させて配設されて
いる。これらのPSD12,13は、入射した各レーザ
光L1,L2の光スポットの位置であるスポット位置情
報a,b(図4参照)をそれぞれ検出するものである。
【0034】また、ビームスプリッタ10の下方であっ
て、X軸とY軸とZ軸との交点である原点Oには、傾斜
角度検出用の受光素子であるPSD14が配設されてい
る。このPSD14は、マーカ11の中心部11aがX
−Y平面に対して平行な状態で標準点SPに配設された
場合において、そのマーカ11の中心部11aによって
反射されたレーザ光L3の反射光L3´をZ軸上に位置
する中心位置に入射させるように配設されている。この
PSD14は、入射した反射光L3´の光スポットの位
置であるスポット位置情報c(図4参照)を検出するも
のである。
【0035】さらに、ビームスプリッタ10とPSD1
4との間であって反射光L3´の光軸上には、低収差な
性質を有する低収差レンズである集光レンズ15が設け
られている。ここで、PSD14と集光レンズ15との
関係について図3を参照して説明する。図3に示すよう
に、PSD14と集光レンズ15との間の距離は、集光
レンズ15の焦点距離fとされている。
【0036】ここで、X−Y平面に対して平行な状態で
標準点SPに配設されたマーカ11の中心部11aでレ
ーザ光L3が反射された場合におけるその反射光L3´
は、図3に実線で示すように、PSD14上の中心位置
に位置する原点Oに入射・収束するようになっている。
これに対し、測定対象物Aが傾斜している状態で配設さ
れたマーカ11の中心部11aでレーザ光L3が反射さ
れた場合におけるその反射光L3´は、図3に破線で示
すように、PSD14上の原点O以外の位置Dに入射・
収束するようになる。なお、低収差な性質を有する集光
レンズ15を設けることで、仮にマーカ11の中心部1
1aの三次元位置が変位した場合(例えば、平行移動し
た場合)であっても、PSD14に入射する反射光L3
´の光スポット位置の変動分を集光レンズ15により補
正することができるので、測定対象物Aの所定領域の三
次元位置の変位量に影響されることなく、測定対象物A
の所定領域の傾斜角度のみをPSD14に入射した光ス
ポット位置に基づいて算出することが可能になる。つま
り、PSD14と集光レンズ15とによって、傾斜角度
検出手段が形成されている。
【0037】また、変位傾斜測定装置1には、信号処理
回路16が内蔵されている。次に、変位傾斜測定装置1
に内蔵される信号処理回路16の一例について図4を参
照して説明する。図4に示すように、信号処理回路16
には、PSD14において検出された反射光L3´の光
スポットの位置であるスポット位置情報cに基づいて測
定対象物Aの傾斜角度を算出する角度演算器17と、こ
の角度演算器17において算出された測定対象物Aの傾
斜角度とPSD12,13において検出された光スポッ
トの位置であるスポット位置情報a,bとに基づいてそ
の測定対象物Aの三次元位置の変位量を算出する空間位
置演算器18とが設けられている。
【0038】ここで、角度演算器17における測定対象
物Aの傾斜角度の算出について説明する。なお、この場
合においては、図5に示すように、PSD14において
検出された光スポットの位置であるスポット位置情報c
をスポット位置D(Xa,Ya)とする。このスポット
位置D(Xa,Ya)とX−Y平面上のX軸とのなす角
度φは、以下に示す式から算出される。
【0039】tanφ=Ya/Xa ・・ また、マーカ11の中心部11aは鏡面反射性を有する
ように形成されていることから正反射の関係が成立して
おり、PSD14と集光レンズ15との間の距離は集光
レンズ15の焦点距離fとされていることにより、マー
カ11の中心部11aの法線ベクトルであるベクトルn
とZ軸とのなす角度θは、以下に示す式から算出され
る。
【0040】 f・tan2(π−θ)=√((Xa)2+(Ya)2) ・・ これらの式及び式により、角度φ及び角度θが算出
され、ベクトルnが算出されることになる。つまり、こ
のようにして算出されたベクトルnは、測定対象物Aの
法線ベクトルであることにより、このベクトルnのZ軸
に対する角度(π−θ)が測定対象物Aの傾斜角度にな
る。ここに、角度演算手段が実現されている。
【0041】次に、空間位置演算器18における測定対
象物Aの三次元位置の変位量の算出について説明する。
マーカ11の中心部11aは鏡面反射性を有するように
形成されていることから正反射の関係が成立し、レーザ
光L1,L2の方向ベクトルであるベクトルai(i=
1,2)に対してマーカ11の中心部11aにおける反
射ビームの方向ベクトルであるベクトルri(i=1,
2)と、角度φ及び角度θに基づいて算出された法線ベ
クトルであるベクトルnとの間には、以下に示す関係が
成り立つ。
【0042】 ベクトルri+(−ベクトルai)=k・ベクトルn (|ri|=1よりk=−2(ベクトルn・ベクトルai)) ・・ 加えて、PSD12,13におけるスポット位置情報
a,bをスポット位置P i(i=1,2)とした場合、
マーカ11の中心部11aで反射されたレーザ光L1,
L2の光軸が示す直線の式は、それぞれ以下に示すよう
に表される。
【0043】 ベクトル(OPi)+ti・ベクトルri (tiは任意の実数) ・・ よって、このように式に基づくi=1,2の直線の交
差する点が、測定対象物Aに配設されたマーカ11の中
心部11aの三次元位置として算出される。ここに、変
位量演算手段が実現されている。
【0044】なお、実際には、i=1,2の直線の交差
する点が一点に決まらない場合があるが、その場合に
は、二つの直線が最も接近する各直線上の二点の内の一
方を測定点とするか、その二点間の中間位置を観測点と
しても大きな誤差は生じない。
【0045】これにより、簡単な構成で測定対象物Aの
所定領域の傾斜角度と三次元位置とが併せて算出される
ので、測定対象物Aの所定領域に対するより高精度な測
定が可能になる。
【0046】次いで、本発明の第二の実施の形態を図6
に基づいて説明する。なお、第一の実施の形態で示した
部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略す
る。
【0047】ここで、図6は変位傾斜測定装置20の構
成を部分的に示す側面図である。図6に示すように、変
位傾斜測定装置20は、第一光源部2のLD4から出射
された直線偏光のレーザ光をコリメータレンズ5によっ
て略平行光としたレーザ光L1をプリズム(図示せず)
を介してマーカ11の中心部11aにおいて反射させ
る。
【0048】一方、マーカ11の中心部11aによって
反射されたレーザ光L1の反射光路上には光分離器であ
るビームスプリッタ21が設けられており、そのビーム
スプリッタ21には、マーカ11の中心部11aがX−
Y平面に対して平行な状態で標準点SPに配設された場
合においてそのマーカ11の中心部11aによって反射
されたレーザ光L1の反射光L1´を中心位置に入射さ
せるPSD12が配設されている。加えて、ビームスプ
リッタ21の下方には、PSD14と集光レンズ15と
が設けられている。
【0049】そして、マーカ11の中心部11aによっ
て反射された反射光L1´は、ビームスプリッタ21に
よって二つに分離され、一方の分離光束はPSD12に
入射し、他方の分離光束は集光レンズ15を介してPS
D14に入射することになる。
【0050】なお、ここでは特に図示しないが、第一の
実施の形態と同様に、第二光源部3のLD7から出射さ
れた直線偏光のレーザ光L2は、コリメータレンズ8に
よって略平行光とされた後にプリズム9を介してマーカ
11の中心部11aにおいて反射され、PSD13に入
射することになる。
【0051】このような構成により、PSD14におい
て検出された光スポットの位置であるスポット位置情報
cに基づいて測定対象物Aの傾斜角度が算出され、この
測定対象物Aの傾斜角度とPSD12,13におけるス
ポット位置情報a,bとに基づいて測定対象物Aの三次
元位置の変位量が算出される。
【0052】これにより、簡単な構成で測定対象物Aの
所定領域の傾斜角度と三次元位置とが併せて算出される
ので、測定対象物Aの所定領域に対するより高精度な測
定が可能になる。また、本発明の第一の実施の形態の変
位傾斜測定装置1に比べ、第三光源部が不用になるの
で、より簡単な構成になっており、装置の小型・軽量化
が図られる。
【0053】次いで、本発明の第三の実施の形態を図7
及び図8に基づいて説明する。なお、第一の実施の形態
又は第二の実施の形態で示した部分と同一部分は同一符
号を用いて示し、説明も省略する。本実施の形態の変位
傾斜測定装置30は、本発明の第二の実施の形態の変位
傾斜測定装置20と比較して、集光レンズ31を備えた
点で異なるものである。
【0054】ここで、図7は変位傾斜測定装置30の構
成を部分的に示す側面図である。図7に示すように、ビ
ームスプリッタ21とPSD12との間であって、ビー
ムスプリッタ21によって二つに分離された一方のレー
ザ光L1の反射光L1´の光軸上には、低収差な性質を
有する低収差レンズである集光レンズ31が設けられて
いる。ここで、PSD12と集光レンズ31との関係に
ついて図8を参照して説明する。図8に示すように、P
SD12と集光レンズ31との間の距離は、集光レンズ
31の焦点距離fよりも所定の距離Δfだけ長く設定さ
れている。つまり、PSD12と集光レンズ31との間
の距離を“f+Δf”とした場合において、マーカ11
の中心部11aによって反射された反射光L1´とレン
ズ光軸とのなす角をβ、反射光L1´のレンズ中心から
のずれ量をsとすると、PSD12における反射光L1
´の光スポット位置のずれ量Δdは、以下に示す式か
ら算出される。
【0055】 Δd=(f+Δf)tanβ−(Δf/f)・s ・・ したがって、“Δf<f”の場合においては、反射光L
1´のレンズ中心からのずれ量sは縮小投影されること
になるので、PSD12に小型で高分解能なものを適用
することができる。
【0056】また、たとえ集光レンズ31における反射
光L1´の入射位置にずれが生じた場合であっても、P
SD12に対するそのずれ量は縮小投影されるので、高
分解能な受光位置の検出が可能になる。
【0057】次いで、本発明の第四の実施の形態を図9
に基づいて説明する。なお、第一の実施の形態で示した
部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略す
る。本実施の形態の変位傾斜測定装置40は、本発明の
第一の実施の形態の変位傾斜測定装置1と比較して、法
線方向傾斜角度検出部41を備えた点で異なるものであ
る。
【0058】ここで、図9は変位傾斜測定装置40の構
成を概略的に示す斜視図である。図9に示すように、変
位傾斜測定装置40は、法線方向傾斜角度検出部41を
備えている。
【0059】ここで、法線方向傾斜角度検出部41につ
いて詳細に説明する。法線方向傾斜角度検出部41は、
測定対象物Aの所定の位置にマーカ11に対して垂直に
設けられた第二反射部材である平面反射鏡42と、傾斜
角度検出部43とにより構成されている。傾斜角度検出
部43は、第四光源部を構成するLD44とコリメータ
レンズ45とビームスプリッタ46とを備えている。こ
のような構成により、LD44から出射された直線偏光
のレーザ光は、コリメータレンズ45において略平行光
とされてからビームスプリッタ46によって平面反射鏡
42へと第四光束であるレーザ光L4として照射された
後、平面反射鏡42において反射されて再びビームスプ
リッタ46に入射する。
【0060】加えて、傾斜角度検出部43は傾斜角度検
出手段を構成する低収差な性質を有する低収差レンズで
ある集光レンズ47と傾斜角度検出用の受光素子である
PSD48とを備えており、ビームスプリッタ46に再
び入射したレーザ光L4の反射光L4´は、ビームスプ
リッタ46を透過して集光レンズ47を介してPSD4
8に入射することになる。
【0061】このような構成により、PSD48におい
て検出された反射光L4´の光スポットの位置に基づい
て測定対象物Aの所定の位置にマーカ11に対して垂直
に設けられた平面反射鏡42の傾斜角度が算出される。
そして、平面反射鏡42とマーカ11との幾何学的関係
により、この平面反射鏡42の傾斜角度に基づいてマー
カ11の法線方向回りの傾斜角度が算出されることにな
る。すなわち、測定対象物Aの三次元方向の傾斜量が検
出されることになる。
【0062】これにより、この傾斜角度情報に基づいて
マーカ11の法線方向回りの傾斜角度が算出されるの
で、マーカ11の六軸方向の三次元位置を算出すること
が可能になる。
【0063】なお、各実施の形態においては、受光素子
としてPSD(Position Sensitivelight Detector:半
導***置検出素子)を用いたが、これに限るものではな
く、例えばレーザ光の入射によって発生するキャリアを
空間的に分離して検出するCCD(Charge Coupled Dev
ice:電荷結合素子)を用いても良い。ここで、図10
はCCD50による光スポットのスポット位置情報の検
出を示す模式図である。図10に示すように、CCD5
0における光スポットのスポット位置情報の検出は、C
CD50において受光したレーザ光の所定の受光光量レ
ベル以上のスポット像51を計算した後、そのスポット
像51のエッジ部分の幾何学形状のみから算出される重
心位置に基づいて受光位置を検出することによって行わ
れる。ここに、重心位置検出手段が実現されている。こ
れにより、光量分布の変動に伴う重心位置の変動誤差に
よるスポット位置情報の検出精度の劣化が低減されるこ
とになる。
【0064】また、第一光源部2と第二光源部3との光
源としてLD4,7をそれぞれ適用し、第四光源部の光
源としてLD44を適用したが、LED(発光ダイオー
ド)を適用しても良い。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、鏡面反射
性を有する測定対象物の所定領域に対して少なくとも二
以上の光束をそれぞれ出射し、測定対象物の所定領域で
反射した各光束を複数の受光素子でそれぞれ受光して各
受光位置を検出し、測定対象物の所定領域の傾斜角度を
一の受光素子で検出された反射光の受光位置に基づいて
算出し、その傾斜角度と少なくとも一以上の他の受光素
子において検出した反射光の受光位置とに基づいて測定
対象物の所定領域の三次元位置を算出することにより、
簡単な構成で測定対象物の所定領域の傾斜角度と三次元
位置とを併せて算出することができ、測定対象物の所定
領域に対するより高精度な測定をすることができる。
【0066】請求項2記載の発明によれば、測定対象物
の所定領域に配設された反射部材において交差するよう
に第一光源部と第二光源部と第三光源部とからそれぞれ
光束を出射し、各光束を反射部材において反射し、第一
光源部から出射された第一光束と第二光源部から出射さ
れた第二光束とを第一の受光素子と第二の受光素子とに
おいて各々受光してそれらの受光位置を検出する一方、
反射部材上に位置する第一光束と第二光束との交点に対
してその鉛直方向下方から出射する第三光束から測定対
象物の所定領域の傾斜に関する傾斜角度情報を検出し、
その傾斜角度情報に基づいて測定対象物の所定領域の傾
斜角度を算出し、また、各受光素子における受光位置と
測定対象物の所定領域の傾斜角度とに基づいて測定対象
物の所定領域の三次元位置を算出することにより、簡単
な構成で測定対象物の所定領域の傾斜角度と三次元位置
とを併せて算出することができるとともに、測定対象物
の所定領域に対するより高精度な測定をすることができ
る。
【0067】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の変位傾斜測定装置において、第一光束を出射する第
一光源部と第二光束を出射する第二光源部とのいずれか
一方の光源と第三光源部の光源とを併用することによ
り、部品点数を削減するとともに、装置の小型・軽量化
を図ることができる。
【0068】請求項4記載の発明によれば、測定対象物
の所定領域に配設された反射部材において交差するよう
に第一光源部と第二光源部とからそれぞれ光束を出射
し、各光束を反射部材において反射し、第一光源部から
出射された第一光束を反射部材で反射した後にその光路
上に設けた光分離器によって異なる方向に向けて二つに
分離し、一方の分離光束を第一の受光素子において受光
してその受光位置を検出し、また、他方の分離光束から
測定対象物の所定領域の傾斜に関する傾斜角度情報を検
出し、その傾斜角度情報に基づいて測定対象物の所定領
域の傾斜角度を算出する一方、第二光源部から出射した
第二光束を第二の受光素子において受光してその受光位
置を検出し、さらに、各受光素子における受光位置と測
定対象物の所定領域の傾斜角度とに基づいて測定対象物
の所定領域の三次元位置を算出することにより、簡単な
構成で測定対象物の所定領域の傾斜角度と三次元位置と
を併せて算出することができるとともに、測定対象物の
所定領域に対するより高精度な測定をすることができ
る。
【0069】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の変位傾斜測定装置において、第一の受光素子を光分
離器により分離された一方の分離光束の光路上に設けた
低収差レンズの焦点位置から所定の距離だけ離れた位置
に設けることにより、たとえ低収差レンズにおける分離
光束の入射位置にずれが生じた場合であっても、第一の
受光素子に対するそのずれ量は縮小投影されるので、よ
り小型の受光素子を適用することができる。
【0070】請求項6記載の発明によれば、請求項2な
いし5のいずれか一記載の変位傾斜測定装置において、
第四光源部から出射された第四光束を反射部材に対して
垂直に設けた第二反射部材に対して垂直方向から入射さ
せて反射し、この第二反射部材において反射された第四
光束から測定対象物の所定領域の傾斜に関する傾斜角度
情報を検出することにより、この傾斜角度情報に基づい
て反射部材の法線方向回りの傾斜角度を算出することが
できるので、反射部材の六軸方向の三次元位置を算出す
ることができる。
【0071】請求項7記載の発明によれば、請求項2な
いし6のいずれか一記載の変位傾斜測定装置において、
傾斜角度検出手段を低収差レンズとこの低収差レンズの
焦点距離に一致する位置にレンズ光軸に対して垂直に設
けられた傾斜角度検出用の受光素子とで構成することに
より、測定対象物の所定領域の変動分を低収差レンズに
より補正することができるので、測定対象物の所定領域
の三次元位置の変位量に影響されることなく、測定対象
物の所定領域の傾斜角度のみを単独で算出することがで
きる。
【0072】請求項8記載の発明によれば、請求項2な
いし7のいずれか一記載の変位傾斜測定装置において、
光束の入射によって発生するキャリアを空間的に分離
し、受光した光束の所定の受光光量レベル以上のスポッ
ト像を計算した後にそのスポット像のエッジ部分の幾何
学形状のみから算出される重心位置に基づいて受光位置
を検出することにより、光量分布の変動に伴う重心位置
の変動誤差によるスポット位置情報の検出精度の劣化を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の変位傾斜測定装置
の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】マーカを示す断面図である。
【図3】PSDと集光レンズとの関係を模式的に示す説
明図である。
【図4】変位傾斜測定装置に内蔵される信号処理回路の
一例を示すブロック図である。
【図5】角度演算器における測定対象物の傾斜角度の算
出について示す説明図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態の変位傾斜測定装置
の構成を部分的に示す側面図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態の変位傾斜測定装置
の構成を部分的に示す側面図である。
【図8】PSDと集光レンズとの関係を模式的に示す説
明図である。
【図9】本発明の第四の実施の形態の変位傾斜測定装置
の構成を概略的に示す斜視図である。
【図10】CCDにおける光スポットのスポット位置情
報の検出を示す模式図である。
【図11】従来の変位傾斜測定装置の一例を示す斜視図
である。
【図12】従来の変位センサの一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1,20,30,40 変位傾斜測定装置 2 第一光源部 3 第二光源部 4,7 光源 6,10 第三光源部 11 反射部材 12 第一の受光素子 13 第二の受光素子 14,48 傾斜角度検出用の受光素子 15,47 低収差レンズ 17 角度演算手段 18 変位量演算手段 21 光分離器 31 低収差レンズ 42 第二反射部材 44,45,46 第四光源部 50 受光素子 A 測定対象物 L1 第一光束 L2 第二光束 L3 第三光束 L4 第四光束 SP 交点

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡面反射性を有する測定対象物の所定領
    域に対して少なくとも二以上の光束を出射し、各反射光
    を複数の受光素子でそれぞれ受光して各反射光の受光位
    置を検出し、一の前記受光素子で検出した反射光の受光
    位置に基づいて測定対象物の所定領域の傾斜角度を算出
    するとともに、少なくとも一以上の他の前記受光素子に
    おいて検出した反射光の受光位置と算出された前記傾斜
    角度とに基づいて測定対象物の所定領域の三次元位置を
    算出する変位傾斜測定装置。
  2. 【請求項2】 測定対象物の所定領域に配設され、鏡面
    反射性を有する反射部材と、 この反射部材に対して第一光束を出射する第一光源部
    と、 この第一光源部と同一面上に設けられ、前記第一光源部
    から出射される前記第一光束に対して所定の角度を有す
    る第二光束を前記反射部材に対して出射する第二光源部
    と、 前記反射部材で反射された前記第一光束を受光してその
    受光位置を検出する第一の受光素子と、 この第一の受光素子と同一面上に設けられ、前記反射部
    材で反射された前記第二光束を受光してその受光位置を
    検出する第二の受光素子と、 前記反射部材上に位置する前記第一光束と前記第二光束
    との交点に対し、その鉛直方向下方から第三光束を出射
    する第三光源部と、 前記反射部材で反射された前記第三光束の光路上に設け
    られ、その第三光束から前記測定対象物の所定領域の傾
    斜に関する傾斜角度情報を検出する傾斜角度検出手段
    と、 この傾斜角度検出手段で検出された傾斜角度情報に基づ
    いて前記測定対象物の所定領域の傾斜角度を算出する角
    度演算手段と、 この角度演算手段で算出された傾斜角度と前記第一の受
    光素子で検出された受光位置と前記第二の受光素子で検
    出された受光位置とに基づいて前記測定対象物の所定領
    域の三次元位置を算出する変位量演算手段と、を備える
    変位傾斜測定装置。
  3. 【請求項3】 前記第三光源部は、前記第一光源部と前
    記第二光源部とのいずれか一方の光源を併用する請求項
    2記載の変位傾斜測定装置。
  4. 【請求項4】 測定対象物の所定領域に配設され、鏡面
    反射性を有する反射部材と、 この反射部材に対して第一光束を出射する第一光源部
    と、 この第一光源部と同一面上に設けられ、前記第一光源部
    から出射される前記第一光束に対して所定の角度を有す
    る第二光束を前記反射部材に対して出射する第二光源部
    と、 前記反射部材で反射された前記第一光束の光路上に設け
    られ、前記第一光束を異なる方向に向けて二つに分離す
    る光分離器と、 この光分離器により分離された一方の分離光束の光路上
    に設けられ、その一方の分離光束を受光してその受光位
    置を検出する第一の受光素子と、 前記反射部材で反射された前記第二光束を受光してその
    受光位置を検出する第二の受光素子と、 前記光分離器により分離された他方の分離光束の光路上
    に設けられ、その他方の分離光束から前記測定対象物の
    所定領域の傾斜に関する傾斜角度情報を検出する傾斜角
    度検出手段と、 この傾斜角度検出手段で検出された傾斜角度情報に基づ
    いて前記測定対象物の所定領域の傾斜角度を算出する角
    度演算手段と、 この角度演算手段で算出された傾斜角度と前記第一の受
    光素子で検出された受光位置と前記第二の受光素子で検
    出された受光位置とに基づいて前記測定対象物の所定領
    域の三次元位置を算出する変位量演算手段と、を備える
    変位傾斜測定装置。
  5. 【請求項5】 前記光分離器により分離された一方の分
    離光束の光路上に低収差レンズを設け、前記第一の受光
    素子をその低収差レンズの焦点位置から所定の距離だけ
    離れた位置にレンズ光軸に対して垂直に設ける請求項4
    記載の変位傾斜測定装置。
  6. 【請求項6】 前記反射部材に対して垂直に設けられ、
    鏡面反射性を有する第二反射部材と、 この第二反射部材に対して垂直方向から第四光束を出射
    する第四光源部と、 前記第二反射部材で反射された前記第四光束の光路上に
    設けられ、その第四光束から前記測定対象物の所定領域
    の傾斜に関する傾斜角度情報を検出する傾斜角度検出手
    段と、を備える請求項2ないし5のいずれか一記載の変
    位傾斜測定装置。
  7. 【請求項7】 傾斜角度検出手段は、低収差レンズと、
    この低収差レンズの焦点距離に一致する位置にレンズ光
    軸に対して垂直に設けられた傾斜角度検出用の受光素子
    と、で構成される請求項2ないし6のいずれか一記載の
    変位傾斜測定装置。
  8. 【請求項8】 各受光素子は光束の入射によって発生す
    るキャリアを空間的に分離して検出するものであって、
    受光した光束の所定の受光光量レベル以上のスポット像
    を計算した後にそのスポット像のエッジ部分の幾何学形
    状のみから算出される重心位置に基づいて受光位置を検
    出する重心位置検出手段を備える請求項2ないし7のい
    ずれか一記載の変位傾斜測定装置。
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