JP2000230676A - 薄肉ステンレス鋼管と継手の接続機構 - Google Patents

薄肉ステンレス鋼管と継手の接続機構

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JP2000230676A
JP2000230676A JP11032803A JP3280399A JP2000230676A JP 2000230676 A JP2000230676 A JP 2000230676A JP 11032803 A JP11032803 A JP 11032803A JP 3280399 A JP3280399 A JP 3280399A JP 2000230676 A JP2000230676 A JP 2000230676A
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stainless steel
packing
steel pipe
thin
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Yoshiro Nakamura
與四郎 中村
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ON KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッキンと内部を流れる流体との接触を減少
させることにより、パッキンの劣化を防止し寿命を長く
確保すること、及び前記継手の端部内周面の形状を加工
が容易なものとすることにより加工費の軽減を図るこ
と。 【解決手段】 前記薄肉ステンレス鋼管1の端部に2つ
の傾斜面5、6を有する山型突起部7を形成し、前記継
手2の端部内周にパッキン嵌め込み部10を形成すると
共に、前記山型突起部7の一方の傾斜面5に食い込んで
密着する角部からなる第1密着部16を形成し、前記ナ
ット3の嵌合部12の内側端部に前記山型突起部7の他
方の傾斜面6に密着する傾斜面からなる第2密着部17
を形成すると共に、継手2の端面が当接する継手当接面
14を形成し、前記パッキン4を前記山型突起部7の一
方の傾斜面5、前記継手当接面14及び継手2のパッキ
ン嵌め込み部10にそれぞれ密着するように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄肉ステンレス
鋼管と継手とを現場で簡単かつ確実に接続することがで
きる薄肉ステンレス鋼管と継手の接続機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄肉ステンレス鋼管と継手の接続
機構としては、本出願人が先に提案している実公平2−
37015号公報に開示される接続機構がある。この接
続機構は、図8に示すように、薄肉ステンレス鋼管1、
継手2、ナット3及びパッキン4から構成される。前記
薄肉ステンレス鋼管1は、その端部外周に2つの傾斜面
5、6を有する山型突起部7が形成されている。前記継
手2は、前記薄肉ステンレス鋼管1を挿入する内径を有
すると共に、その端部外周面には雄ねじ8が形成され、
その端部内周には前記山型突起部7の一方の傾斜面5に
密着するテーパ部9及びパッキン嵌め込み部10からな
る第1切欠部11が形成されている。前記ナット3は、
前記継手2と前記山型突起部7を境に対向して前記薄肉
ステンレス鋼管1に外嵌する嵌合部12と、前記継手2
の雄ねじ8に螺合する雌ねじ部13と、前記嵌合部12
と雌ねじ部13の内径差によって形成される継手当接面
14とを有し、前記嵌合部12の内側端部には前記山型
突起部7の他方の傾斜面6に密着する第2切欠部15が
形成されている。前記パッキン4は、前記継手2と前記
薄肉ステンレス鋼管1の間に設けられ、前記ナット3の
雌ねじ部13と前記継手2の雄ねじ8が螺合固着した際
に前記山型突起部7の一方の傾斜面5、前記ナット3の
継手当接面14及び前記継手2のパッキン嵌め込み部1
0にそれぞれ密着するように形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の接続機構によると、前記パッキン4が内部を流れる
流体と接触するために劣化し易く、そのため密閉性を保
つことができる期間が短いという問題点がある。すなわ
ち、上記の通り、従来の接続機構は、前記パッキン4
が、前記山型突起部7の一方の傾斜面5、前記ナット3
の継手当接面14及び前記継手2のパッキン嵌め込み部
10のそれぞれに密着することにより密閉性を確保する
構造であるため、前記薄肉ステンレス鋼管1及び前記継
手2の内部を流れる流体は、前記パッキン4と前記山型
突起部7の一方の傾斜面5又は前記継手2のパッキン嵌
め込み部10との密着面までは侵入してくることが可能
である。したがって、前記パッキン4は、常に内部を流
れる流体と接触することとなり、そのために酸化や変質
を起こして劣化が早まり、寿命が短くなるという問題点
がある。
【0004】また、前記継手2の端部内周には、前記パ
ッキン嵌め込み部10と共に、前記山型突起部7の一方
の傾斜面5に密着するテーパ部9が設けられているが、
該テーパ部9のように管の内周を一定角度に傾斜して加
工するのは困難性が高く、加工費の上昇を招くことにな
るという問題点もある。
【0005】一方、前記薄肉ステンレス鋼管1の端部外
周の山型突起部7を加工するための拡管装置の性能の向
上に伴い、前記山型突起部7の断面形状は高い真円度を
確保することが可能になった。そのため、たとえ前記薄
肉ステンレス鋼管1の断面形状が多少歪んでいる場合で
あっても、前記拡管装置により加工することにより、前
記山型突起部7の断面形状は高い真円度を確保すること
ができる。これにより、前記山型突起部7の一方の傾斜
面5と前記継手2の端部内周に形成された前記テーパ部
9との間の金属同士の接触部分においても、ある程度の
密閉性を確保することができることになった。したがっ
て、従来のように密閉性の確保を前記パッキン4のみに
依存して行う必要性は減少している。
【0006】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あって、前記パッキンと内部を流れる流体との接触を減
少させることにより、前記パッキンの劣化を防止し寿命
を長く確保すること、及び前記継手の端部内周の形状を
加工が容易なものとすることにより加工費の軽減を図る
ことを技術課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記技術課題を解決する
ための具体的手段は、次のようなものである。すなわ
ち、請求項1に記載する薄肉ステンレス鋼管と継手の接
続機構は、端部外周に凸部を形成した薄肉ステンレス鋼
管と、該薄肉ステンレス鋼管を挿入する内径を有すると
共に端部外周面に雄ねじを形成した継手と、該継手と前
記凸部を境に対向して前記薄肉ステンレス鋼管に外嵌す
る嵌合部を有すると共に継手の雄ねじに螺合する雌ねじ
部を有するナットと、該継手と前記薄肉ステンレス鋼管
の間に設けたパッキンとから構成される薄肉ステンレス
鋼管と継手の接続機構において、前記薄肉ステンレス鋼
管の凸部を、2つの傾斜面を有する山型突起部に形成
し、前記継手に、その端部内周にパッキン嵌め込み部を
形成すると共に、該パッキン嵌め込み部と継手の内周面
との段差により構成され、前記山型突起部の一方の傾斜
面に食い込んで密着する角部からなる第1密着部を形成
し、前記ナットに、その嵌合部の内側端部に前記山型突
起部の他方の傾斜面に密着する傾斜面からなる第2密着
部を形成すると共に、該ナットの雌ねじ部と継手の雄ね
じが螺合固着した際に継手の端面が当接する、前記嵌合
部と雌ねじ部の内径差によって形成される継手当接面を
形成し、前記パッキンを、前記ナットの雌ねじ部と前記
継手の雄ねじが螺合固着した際に前記山型突起部の一方
の傾斜面、前記継手当接面及び継手のパッキン嵌め込み
部にそれぞれ密着するように形成したことを特徴とする
ものである。
【0008】請求項2に記載する薄肉ステンレス鋼管と
継手の接続機構は、請求項1の構成において、前記継手
に、その端部外周面に形成した雄ねじに隣接して鍔端面
を有する鍔を設け、着色を施した凸面が前記鍔端面側を
向くような皿ばねを前記雄ねじに外嵌したことを特徴と
するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る薄
肉ステンレス鋼管と継手の接続機構を図面に基づいて説
明する。本発明の第1の実施形態に係る薄肉ステンレス
鋼管と継手の接続機構は、接続機構の部分拡大断面図で
ある図1、接続機構の断面図である図2及び図2のA−
A断面図である図3に示すように、薄肉ステンレス鋼管
1、継手2、ナット3及びパッキン4から構成される。
なお、前記従来の技術と同様の部分については同一の符
号を付して説明する。
【0010】前記薄肉ステンレス鋼管1は、その端部外
周に管径を拡径して形成した断面が2つの傾斜面5、6
を有する凸状の山型突起部7を有している。該山型突起
部7の2つの傾斜面5、6のうち、一方の傾斜面5は、
前記継手2の第1密着部16及びパッキン4と密着し、
他方の傾斜面6は、前記ナット3の傾斜面からなる第2
密着部17と密着する。したがって、前記他方の傾斜面
6の傾斜角と前記第2密着部17の傾斜角とを等しくす
ることが望ましく、そのために図4及び図5に示すよう
な拡管装置18を使用して前記山型突起部7を形成す
る。なお、前記山型突起部7を形成するための方法はこ
れに限られるものではなく、他の方法であっても良いこ
とは勿論である。
【0011】図4及び図5に示す拡管装置18は、図外
の基台に固定された拡管ヘッド19と、該拡管ヘッド1
9内に移動自在に挿通されたシャフト20、該シャフト
20に外嵌したゴム受け21、拡管ゴム22及びゴム押
え23、前記シャフト20の先端に固定した係止部24
を主な構成要素とするものである。
【0012】そして、その拡管操作は次の通り行う。ま
ず、図4に示すように、前記拡管ヘッド19の外周に形
成された雄ねじ25と前記薄肉ステンレス鋼管1に外嵌
したナット3の雌ねじ部13の雌ねじを螺合固着する。
このとき、前記薄肉ステンレス鋼管1の端部からは、前
記シャフト20、ゴム受け21、拡管ゴム22、ゴム押
え23及び係止部24が同時に挿入されている。そし
て、図外の装置によって、前記シャフト20を矢印P方
向へ引張ると、図5に示すように、前記係止部24が前
記ゴム押え23を矢印P方向へ押圧するので、前記ゴム
受け21及び前記ゴム押え23により挟まれて両側から
押圧された前記拡管ゴム22はその軸方向の幅が縮小さ
れ、該縮小された体積分だけ円周方向に膨張する。この
膨張した拡管ゴム22の外周には、前記ナット3の第2
密着部17及び前記拡管ヘッド19の先端内周面に形成
した切欠部26により形成される山型の空間が存在して
いるので、前記拡管ゴム22の円周方向への膨張に伴
い、前記薄肉ステンレス鋼管1はその端部において前記
ナット3の第2密着部17及び前記拡管ヘッド19の先
端内周面に形成した切欠部26に沿うように膨出して山
型突起部7が形成される。
【0013】このようにして前記山型突起部7を形成す
れば、前記他方の傾斜面6の傾斜角と前記第2密着部1
7の傾斜角とが全く等しくなるために、軸線が一致して
密着度が良くなる利点がある。また、前記薄肉ステンレ
ス鋼管1内に静的に均一な力を加えるゴム拡管法により
拡径するため、加工硬化、残留応力をほとんど生じさせ
ることなく加工することができる。
【0014】図1から図3に示すように、前記継手2
は、前記薄肉ステンレス鋼管1を挿入する内径を有し、
その端部外周面に雄ねじ8を形成し、その端部内周にパ
ッキン嵌め込み部10を形成すると共に、該パッキン嵌
め込み部10と継手2の内周面27との段差により構成
され、前記山型突起部7の一方の傾斜面5に食い込んで
密着する角部からなる第1密着部16を形成している。
ここでは、前記第1密着部16は、前記パッキン嵌め込
み部10の垂直面と前記内周面27とにより構成される
直角の角部であるが、これに限定されるものではなく、
前記パッキン嵌め込み部10の形状に合わせて他の角度
の角部としても良い。このように、前記パッキン嵌め込
み部10と継手2の内周面27との段差を利用すること
により、従来のように継手2の内周に傾斜面を加工する
必要がなく、形状を簡略化することができるため、前記
継手2の加工費を低減することができる。
【0015】また、前述のように、拡管装置の性能の向
上に伴い、前記薄肉ステンレス鋼管1の山型突起部7の
断面形状は高い真円度を確保することが可能になったの
で、前記第1密着部16が前記山型突起部7の一方の傾
斜面5に食い込んで密着する金属同士の密着であって
も、高い密閉性を確保することができる。これにより、
前記パッキン4は、前記第1密着部16を超えて浸出し
てきた流体が外部に漏洩しないように補助的に密閉性を
確保する役割を担うのみとなり、前記パッキン4が内部
を流れる流体に接触することはほとんどなくなるので、
前記パッキン4の酸化や変質を防止して劣化を防ぐこと
ができ、前記パッキン4の長寿命化を図ることができ
る。具体的には、前記従来の薄肉ステンレス鋼管と継手
の接続機構においては、前記パッキン4の寿命は30〜
50年程度であったものを、本発明によれば更にその2
〜3倍程度にまで長寿命化することができる。
【0016】前記ナット3は、前記薄肉ステンレス鋼管
1に外嵌する嵌合部12、該嵌合部12よりも内径が大
きく形成されると共に内周面に前記継手2の雄ねじ8に
螺合するねじ溝を刻んだ雌ねじ部13、前記嵌合部12
と雌ねじ部13の内径差によって形成される継手当接面
14及び前記嵌合部12の内側端部に形成されて前記山
型突起部7の他方の傾斜面6に密着する傾斜面からなる
第2密着部17とを有する。
【0017】前記パッキン4は、前記継手2のパッキン
嵌め込み部10に嵌め込んで使用するものであって、前
記ナット3の雌ねじ部13と前記継手2の雄ねじ8が螺
合固着した際、すなわち、前記薄肉ステンレス鋼管1と
継手2の接続完了時に、前記薄肉ステンレス鋼管1の前
記山型突起部7の一方の傾斜面5、前記ナット3の継手
当接面14及び前記継手2のパッキン嵌め込み部10に
それぞれ密着可能な接触面を有するリング状に形成され
る。材質は、弾力性を有するゴム等からなる。
【0018】このような構成からなる前記薄肉ステンレ
ス鋼管1、継手2、ナット3及びパッキン4は、次のよ
うにして接続機構を構成する。まず、前記薄肉ステンレ
ス鋼管1に1つ又は2つのナット3を外嵌してから、該
薄肉ステンレス鋼管1の片端又は両端において、上記の
通りに管径を拡径して凸状の山型突起部7を形成する。
また、前記継手2のパッキン嵌め込み部10に前記パッ
キン4を嵌め込む。その後、前記薄肉ステンレス鋼管1
の端部を前記継手2の内部に挿入し、前記継手2の端部
外周面に形成した雄ねじ8と前記ナット3の雌ねじ部1
3の雌ねじとを螺合させ、前記ナット3の継手当接面1
4が前記継手2の端面に当接するまで螺入させる。それ
により、前記薄肉ステンレス鋼管1の山型突起部7は、
前記継手2の第1密着部16及び前記パッキン4と前記
ナット3の第2密着部17とによって両側から挟まれて
固定される。
【0019】この際、前記第1密着部16は、前記山型
突起部7の一方の傾斜面5に食い込み、金属同士の密着
により密閉性を確保して前記薄肉ステンレス鋼管1及び
前記継手2の内部を流れる流体の漏洩を防止し、前記パ
ッキン4は、前記山型突起部7の一方の傾斜面5、前記
ナット3の継手当接面14及び前記継手2のパッキン嵌
め込み部10に密着して、前記第1密着部16を超えて
浸出してきた流体が外部に漏洩しないように補助的に密
閉性を確保する役割を果たす。このように、前記パッキ
ン4は補助的に密閉性を確保するのみとする構造にした
ことにより、前記パッキン4が内部を流れる流体に接触
することはほとんどなくなるので、前記パッキン4の酸
化や変質を防止して劣化を防ぐことができ、前記パッキ
ン4の長寿命化を図ることができる。また、前記ナット
3に継手当接面14を設けたことにより、前記ナット3
は、前記継手当接面14が前記継手2の端面に当接する
位置までしか締め付けられることがないため、前記パッ
キン4は必要以上に押圧されることはなく、このことに
よっても前記パッキン4の長寿命化を図ることができ
る。
【0020】また、前記継手2の第1密着部16と前記
ナット3の第2密着部17は、それぞれ前記山型突起部
7の2つの傾斜面5、6に当接して互いに反対方向へ前
記薄肉ステンレス鋼管1の有する弾性力によって付勢さ
れる。更に、前記パッキン4の弾性力もこれに加わる。
それによって前記継手2の雄ねじ8と前記ナット3の雌
ねじ部13との螺合部分には大きな摩擦抵抗が生じて緩
みにくくなると共に、前記薄肉ステンレス鋼管1と前記
継手2の軸心が一直線に保持される。
【0021】本発明の第2の実施形態に係る薄肉ステン
レス鋼管と継手の接続機構は、図6及び図7に示すよう
に、薄肉ステンレス鋼管1、継手2、ナット3、パッキ
ン4及び皿ばね28から構成される。このうち、前記薄
肉ステンレス鋼管1、ナット3及びパッキン4は、上記
第1の実施形態に係る薄肉ステンレス鋼管と継手の接続
機構と同様である。そして、本実施形態においては、前
記継手2に、その端部外周面に形成した雄ねじ8に隣接
して鍔端面29を有する鍔30を設けている。前記鍔端
面29は、前記雄ねじ8に前記ナット3を螺合させた際
に、ナット端面31と対向するように形成されている。
また、前記皿ばね28は、前記ナット3を前記継手2に
螺合した際、前記ナット端面31と前記鍔端面29との
間に位置するように前記継手2の雄ねじ8に外嵌される
ものであって、その凸面32には着色が施されている。
【0022】このような構成からなる本発明の第2の実
施形態に係る薄肉ステンレス鋼管と継手の接続機構の構
成は、原則として前記第1の実施形態と同様であるが、
前記継手2の雄ねじ8に前記ナット3を螺合させる際、
前記ナット3を螺入させていくと、図7に示すように、
前記ナット端面31と前記鍔端面29との間に位置する
ように外嵌された前記皿ばね28が、前記ナット端面3
1と前記鍔端面29とにより両側から押圧される。そし
て、前記ナット3の継手当接面14が前記継手2の端面
に当接するまで螺入させると、前記皿ばね28は、前記
ナット端面31及び前記鍔端面29に密着し、前記皿ば
ね28の凸面32に施された着色部分が完全に隠れて見
えなくなる。すなわち、前記ナット3を螺入させていく
ときに、前記皿ばね28の凸面32に施された着色部分
が見えなくなった位置が適正な締付け量だけ締め付けた
位置であるので、適正な締付量が視覚的に容易に確認す
ることができるため、締付けの過不足や、締め忘れを防
止することができる。また、前記皿ばね28の反発力に
より前記継手2と前記ナット3とは互いに反対方向へ付
勢されるので、前記継手2の雄ねじ8と前記ナット3の
雌ねじ部13との螺合部分には大きな摩擦抵抗が生じて
緩みにくくなる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る薄肉ステンレス鋼管と継手の接続機構は、以下の
ような効果を奏する。すなわち、前記薄肉ステンレス鋼
管と継手とを接続した状態において、前記継手に形成さ
れた第1密着部は、前記山型突起部の一方の傾斜面に食
い込み、金属同士の密着により密閉性を確保して前記薄
肉ステンレス鋼管内を流れる流体の漏洩を防止する。し
たがって、前記パッキンは、前記山型突起部の一方の傾
斜面、前記ナットの継手当接面及び前記継手のパッキン
嵌め込み部に密着して、前記第1密着部を超えて浸出し
てきた流体が外部に漏洩しないように補助的に密閉性を
確保する役割を担うのみとなり、前記パッキンが内部を
流れる流体に接触することはほとんどなくなるので、前
記パッキンの酸化や変質を防止して劣化を防ぐことがで
き、前記パッキンの長寿命化を図ることができる。
【0024】更に、前記第1密着部は、前記パッキン嵌
め込み部と継手の内周面との段差により構成されている
ので、従来のように継手の内周に傾斜面を加工する必要
がなく、前記継手の内周面の形状を簡略化することがで
きるため、前記継手の加工費を低減することができる。
【0025】請求項2に係る薄肉ステンレス鋼管と継手
の接続機構は、請求項1に係る発明の効果に加えて、前
記継手の雄ねじに外嵌された皿ばねの着色部分が見える
か否かにより、適正な締付量を視覚的に容易に確認する
ことができ、締付けの過不足や、締め忘れを防止するこ
とができる。また、前記皿ばねの反発力により前記継手
と前記ナットとは互いに反対方向へ付勢されるので、前
記継手の雄ねじと前記ナットの雌ねじ部との螺合部分に
は大きな摩擦抵抗が生じて緩みにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る接続機構の部分
拡大断面図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る接続機構の断面
【図3】図2のA−A断面図
【図4】山型突起部を形成するための拡管装置による拡
管前の状態を示す断面図
【図5】山型突起部を形成するための拡管装置による拡
管後の状態を示す断面図
【図6】本発明の第2の実施形態に係る接続機構のナッ
ト締付前の状態を示す部分拡大断面図
【図7】本発明の第2の実施形態に係る接続機構のナッ
ト締付後の状態を示す部分拡大断面図
【図8】従来例に係る接続機構の部分拡大断面図
【符号の説明】
1 薄肉ステンレス鋼管 2 継手 3 ナット 4 パッキン 5,6 山型突起部の傾斜面 7 山型突起部 8 継手の雄ねじ 10 パッキン嵌め込み部 12 ナットの嵌合部 13 ナットの雌ねじ部 14 ナットの継手当接面 16 第1密着部 17 第2密着部 27 継手の内周面 28 皿ばね 29 鍔端面 30 鍔 31 ナット端面 32 皿ばねの凸面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部外周に凸部を形成した薄肉ステンレ
    ス鋼管と、該薄肉ステンレス鋼管を挿入する内径を有す
    ると共に端部外周面に雄ねじを形成した継手と、該継手
    と前記凸部を境に対向して前記薄肉ステンレス鋼管に外
    嵌する嵌合部を有すると共に継手の雄ねじに螺合する雌
    ねじ部を有するナットと、該継手と前記薄肉ステンレス
    鋼管の間に設けたパッキンとから構成される薄肉ステン
    レス鋼管と継手の接続機構において、 前記薄肉ステンレス鋼管の凸部を、2つの傾斜面を有す
    る山型突起部に形成し、 前記継手に、その端部内周にパッキン嵌め込み部を形成
    すると共に、該パッキン嵌め込み部と継手の内周面との
    段差により構成され、前記山型突起部の一方の傾斜面に
    食い込んで密着する角部からなる第1密着部を形成し、 前記ナットに、その嵌合部の内側端部に前記山型突起部
    の他方の傾斜面に密着する傾斜面からなる第2密着部を
    形成すると共に、該ナットの雌ねじ部と継手の雄ねじが
    螺合固着した際に継手の端面が当接する、前記嵌合部と
    雌ねじ部の内径差によって形成される継手当接面を形成
    し、 前記パッキンを、前記ナットの雌ねじ部と前記継手の雄
    ねじが螺合固着した際に前記山型突起部の一方の傾斜
    面、前記継手当接面及び継手のパッキン嵌め込み部にそ
    れぞれ密着するように形成したことを特徴とする薄肉ス
    テンレス鋼管と継手の接続機構。
  2. 【請求項2】 前記継手に、その端部外周面に形成した
    雄ねじに隣接して鍔端面を有する鍔を設け、着色を施し
    た凸面が前記鍔端面側を向くような皿ばねを前記雄ねじ
    に外嵌したことを特徴とする請求項1記載の薄肉ステン
    レス鋼管と継手の接続機構。
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