JP2000222617A - 釣り銭自動払出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬貨入金処理以外の時の硬貨投入口を保護す
ることを目的とする。 【解決手段】 硬貨投入口８に硬貨投入口を覆う開閉自
在のカバー１０を設けて、硬貨入金処理時にはカバー１
０を開放して硬貨を投入し、硬貨入金処理以外の時には
カバー１０を閉じて硬貨投入口８を覆うようにして、硬
貨入金処理以外の時に、硬貨投入口８に埃等が堆積しな
いようにした。これによって、硬貨入金処理以外の時の
硬貨投入口８を保護することができる。また、硬貨入金
処理以外の時に硬貨投入口８に埃等が堆積しないので、
硬貨入金処理の実行に伴って装置内に埃等が引き込まれ
ることがなくなり、装置を常に正常に作動させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばＰＯＳ(Poi
nt Of Sales)端末やＥＣＲ(Electronic Cash Register)
に接続して使用される釣り銭自動払出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、硬貨投入口に投入された硬貨を検
出し、金種ごとに選別して硬貨収納部に収納し、必要に
応じて収納された硬貨を払い出すようにした釣り銭自動
払出装置がある。このような釣り銭自動払出装置は、例
えばＰＯＳ(Point Of Sales)端末やＥＣＲ(Electronic
Cash Register)に接続して使用される。

【０００３】釣り銭自動払出装置には、一例として上方
に向けて開口する硬貨投入口を備えるものがある。そし
て、この硬貨投入口には、光を発光する発光体と発光さ
れた光を受光する受光体とを一対として構成される光電
センサが設けられている。光電センサは、発光体と受光
体との間の光軸を硬貨が横切ることによる受光体での受
光量の減少に応じて出力が変化する。これによって、硬
貨投入口に投入された硬貨の有無を検出する。

【０００４】そして、光電センサにより硬貨投入口に硬
貨が投入されたことを検出すると硬貨投入口の底面部を
構成する投入ベルトが始動し、装置内に硬貨を搬入す
る。搬入された硬貨は金種ごとに選別されて硬貨収納部
に収納される。

【０００５】また、この硬貨は、必要に応じて硬貨払出
部に必要金額分払い出される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
釣り銭自動払出装置では、上方へ開口する硬貨投入口が
そのまま装置内部へ連通しているため、硬貨入金処理以
外の時に硬貨投入口に埃等が堆積し、この埃等が硬貨入
金処理の実行に伴い装置内部に引き込まれてしまうとい
う問題がある。このように、埃が装置内に引き込まれる
と、装置が正常に作動しなくなってしまう。また、硬貨
投入口に埃が堆積することにより、高感度を必要とする
光電センサの検出精度が低下するという問題もある。

【０００７】さらに、硬貨の検出に光電センサを用いて
いる場合、硬貨以外の異物が光電部分を通過した場合で
もその出力変化によって装置が始動してしまうという問
題もある。このように不必要に装置が作動することでオ
ペレーターに驚きを与えてしまう。

【０００８】本発明は、硬貨入金処理以外の時の硬貨投
入口を保護することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
硬貨投入口に投入された硬貨を検出して金種ごとに選別
して硬貨収納部に収納し、必要に応じて前記硬貨収納部
に収納された硬貨を払い出すようにした釣り銭自動払出
装置において、前記硬貨投入口に前記硬貨投入口を覆う
開閉自在のカバーを設けた。

【００１０】したがって、硬貨入金処理時のみにカバー
を開放して硬貨を投入することで、硬貨入金処理以外の
時には、硬貨投入口に埃等が堆積しない。これによっ
て、硬貨入金処理の実行に伴って、埃等が装置内に引き
込まれてしまうことがない。

【００１１】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、前記カバーは、その裏面に硬貨を一時収納
する硬貨受け部を備える。

【００１２】これにより、カバーは硬貨入金処理以外の
時には硬貨投入口を覆うカバーとして機能し、硬貨入金
処理時には硬貨置きとして機能する。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図面に基
づいて説明する。図１は本実施の一形態を示す釣り銭自
動払出装置の斜視図、図２はこの装置の硬貨投入口のカ
バーを示す斜視図、図３はこの装置の全体を示す平面
図、図４はこの装置の硬貨投入口に設けられた光電セン
サの電気的な接続を示すブロック図である。

【００１４】本実施の形態の釣り銭自動払出装置１は、
硬貨の投入を受け付ける硬貨投入部２、投入された硬貨
を装置内に搬入する硬貨搬送部３、搬入された硬貨を金
種ごとに選別して収納する硬貨収納部４、硬貨収納部４
に収納された硬貨の内所定枚数を一列に整列待機させる
硬貨待機部５、硬貨待機部５に待機させた硬貨を必要に
応じて払い出す硬貨払出部６を備える。

【００１５】まず、硬貨投入部２について、図１ないし
図３に基づいて説明する。本体ケース７の右手前には、
上方に向けて開口し、硬貨が一括して投入される硬貨投
入口８が設けられている。

【００１６】この硬貨投入口８の上部には、硬貨投入口
８を覆うカバー１０が設けられている。このカバー１０
の一端は、ヒンジ９を介して本体ケース７に回動自在に
取り付けられている。カバー１０は、ヒンジ９を回動中
心として回動することによって、本体ケース７の側方へ
回動する。このヒンジ９は、カバー１０の一端に設けら
れた軸受け９ａと硬貨投入口８の上端部に設けられた軸
受け９ｂとに軸９ｃを通した構造をしている。また、カ
バー１０の裏面には、硬貨を一時収納する硬貨受け部１
０ａが設けられている。さらに、硬貨受け部１０ａに
は、ヒンジ９の方向へ向かって浅くなる斜面１０ｂが形
成されている。

【００１７】そして、硬貨投入口８の内壁面には、発光
体１１ａと受光体１１ｂとによって一対とされて光電的
に硬貨の有無を検出する光電センサ１１が複数組設けら
れている。また、硬貨投入口８の底面には投入された硬
貨を装置内に搬送する投入ベルト１２が設けられ、硬貨
投入口８の硬貨搬送方向の下流側端部には搬入される硬
貨を一枚ずつに分離する投入ローラ１３が設けられてい
る。この投入ローラ１３は、硬貨一枚分の隙間を空けて
投入ベルト１２の上方に対向配置されている。これらの
硬貨投入口８、カバー１０、光電センサ１１、投入ベル
ト１２および投入ローラ１３によって硬貨投入部２が構
成されている。

【００１８】次に、硬貨搬送部３について、図３に基づ
いて説明する。投入ベルト１２には、硬貨投入部２に投
入された硬貨を後述する硬貨収納部４に搬送する硬貨案
内路１４が連設されている。硬貨案内路１４には２本の
搬送ベルト１５ａ、１５ｂが設けられており、このうち
搬送ベルト１５ａは投入された硬貨の間隔を開けて搬送
するために投入ベルト１２より搬送速度が速く設定され
ている。そして、この搬送ベルト１５ａの下方には、外
径チェック部１６とリジェクトオーバーフロー部１７と
が設けられている。外径チェック部１６は、搬送された
硬貨の外径によって正貨か偽貨かを判別する。リジェク
トオーバーフロー部１７は、搬送された硬貨が正貨でな
い場合や硬貨収納部４が満杯である場合に、駆動部であ
る図示しないリジェクトソレノイドを駆動させることに
より不必要な硬貨を排除する。さらに、搬送ベルト１５
ｂの硬貨搬送方向下流側端部には搬送方向を変更して硬
貨選別口１８に搬送する搬送ベルト１５ｃが設けられて
いる。そして、これらの搬送ベルト１５ａ、１５ｂ、１
５ｃ、によって硬貨搬送部３が構成されている。

【００１９】搬送ベルト１５ｃの下方には、それぞれの
金種に対応するように、硬貨搬送方向上流側より小さい
順に開口する硬貨選別口１８が設けられている。硬貨選
別口１８のそれぞれには、計数センサ１９と仕切り板２
０で仕切られた硬貨収納部４が連設されている。計数セ
ンサ１９は、硬貨収納部４に搬送される硬貨をカウント
する。

【００２０】そして、金種ごとに選別された硬貨を収納
する硬貨収納部４の底面には、長短２本のエンドレスベ
ルトで一組とされる搬送ベルト２１が設けられている。
このうち、長いほうの搬送ベルトである長搬送ベルト２
１ａは、後述する硬貨払出部６まで延出している。ま
た、硬貨収納部４の硬貨搬送方向下流側端部には、短い
ほうの搬送ベルトである短搬送ベルト２１ｂの端部の上
方に、全ての出口部を横断するように分離ローラ２２が
設けられている。

【００２１】次いで、硬貨払出部６について図１および
図３に基づいて説明する。分離ローラ２２の硬貨搬送方
向下流側には、所定枚数の硬貨を一列に整列させて待機
させる硬貨待機部５が金種ごとに連設されている。硬貨
待機部５の底面には、硬貨収納部４から延出する長搬送
ベルト２１ａが設けられている。そして、硬貨待機部５
の上方には、硬貨を一枚ずつ整列待機させる押え板２３
と、硬貨を一時的に停止させるとともに必要枚数の硬貨
を送り出すように動作制御がなされる硬貨ストッパ２４
とが設けられている。さらに、硬貨ストッパ２４の硬貨
搬送方向下流側には払い出された硬貨の枚数をチェック
する払出センサ２５が設けられている。そして、長搬送
ベルト２１ａの終端部は本体ケース７の手前中央に上方
に向けて開口する硬貨払出口２６に至っている。ここに
硬貨払出部６が構成される。

【００２２】また、本体ケース７の左手前には、装置内
にエラーが発生した際にエラーメッセージを表示する表
示キー部２７が設けられている。

【００２３】次に、図４に示す電気的なブロック図を参
照して、釣り銭自動払出装置１の備える各部の内、光電
センサ１１の電気的な接続について説明する。光電セン
サは、ＣＰＵ２８を主体として、そのデータバスおよび
アドレスバスに接続されたＲＯＭ２９およびＲＡＭ３０
を含むマイクロコンピュータを制御部として持つ。発光
体１１ａはＣＰＵ２８の出力ポートに接続され、受光体
１１ｂはＣＰＵ２８の入力ポートに接続されている。発
光体１１ａで発光したＣＰＵ２８からの出力は、受光体
１１ｂで受光されている。硬貨投入口８に投入された硬
貨が発光体１１ａと受光体１１ｂとの間の光軸を横切る
ことによる受光量の変化を、ＲＯＭ２９およびＲＡＭ３
０に書き込まれたプログラムに基づいてＣＰＵ２８で判
定することによって硬貨投入口８の硬貨の有無を検出す
る。また、ＣＰＵ２８は、ＰＯＳ端末あるいはＥＣＲ等
に接続されている。

【００２４】ここで、本実施の形態における光電センサ
１１の作用について説明する。まず、硬貨投入口８に投
入された硬貨が光軸を横切ることによって受光体１１ｂ
での受光量が減少する。この減少した受光量を増幅回路
３３で増幅し、検出回路３４により硬貨投入口８の硬貨
の有無を検出する。そして、出力回路３５で検出をＣＰ
Ｕ２８に出力する。

【００２５】次いで、ＲＯＭ２９に格納された制御プロ
グラムがマイクロコンピュータに実行させる機能につい
て説明する。まず、先述の光電センサ１１により硬貨投
入口８に硬貨が投入されたことを検出すると、投入ベル
ト１２が硬貨を装置内に搬送する方向へ作動する。同時
に、重なって搬入される硬貨を押し戻す方向へ投入ロー
ラ１３が作動する。これによって、一括して複数枚投入
された硬貨は、一枚ずつ装置内に搬入される。

【００２６】装置内に搬入された硬貨は、搬送ベルト１
５ａで硬貨間の距離を広げられて搬送される。ここで、
搬送される硬貨が外径チェック部１６を通過することに
よって正貨か偽貨かが判別される。そして、偽貨と判別
された場合には、リジェクトソレノイドがリジェクトオ
ーバーフロー部１７を駆動することにより偽貨を分別回
収する。

【００２７】一方、外径チェック部１６で正貨と判別さ
れた硬貨は、そのまま硬貨搬送部３を搬送される。硬貨
搬送部３を搬送された硬貨は、硬貨選別口１８で金種ご
とに分別される。つまり、硬貨の外径に応じて開口する
硬貨選別口１８に外径の小さい硬貨から順に落下するこ
とで金種ごとに分別される。金種ごとに分別された硬貨
は、硬貨収納部４に収納される。硬貨収納部４に収納さ
れた硬貨の一部は硬貨待機部５に搬送され、常に所定枚
数が一列に整列待機されている。

【００２８】そして、ＣＰＵ２８より払出指令があった
場合には、払出センサ２５でカウントして必要金額が硬
貨払出口２６に払い出される。

【００２９】次に、カバー１０の作用について説明す
る。実際の運用として、硬貨入金処理以外の時には、カ
バー１０は図１に示すように、硬貨投入口８を覆ってい
る。これによって、硬貨入金処理以外の時に、硬貨投入
口８に埃等が堆積することがない。これによって、硬貨
投入口８に埃が堆積することにより光電センサ１１の検
出精度が低下することを防止できる。そして、硬貨入金
処理以外のときに硬貨投入口８に埃等が堆積することを
防止することにより、硬貨入金処理の実行に伴って装置
内に埃等が引き込まれることを防ぐ。これによって、装
置を常に正常に作動させることができる。また、硬貨投
入口８に入った入金すべき硬貨以外の異物が光軸を横切
ることによって装置が不必要に作動することを防止でき
る。

【００３０】また、硬貨入金処理を行う際には、ヒンジ
９を回動中心としてカバー１０を本体ケース７の側方に
回動させて硬貨投入口８を開放する。この際、カバー１
０の裏面が硬貨受け部１０ａとしての機能を備えている
ために、例えば顧客から預かった場合には、この硬貨を
硬貨受け部１０ａに一旦おいてから硬貨を数えることが
できる。

【００３１】そして、数え終わった硬貨を硬貨投入口８
に投入する際には、カバー１０をヒンジ９を回動中心と
して本体ケース７の方向へ回動させる。本実施の形態に
おいては、カバー１０のヒンジ９側に斜面１０ｂが形成
されているため、カバー１０が傾くと斜面１０ｂに沿っ
て硬貨が滑り出し、硬貨を硬貨投入口８にスムーズに投
入することができる。

【００３２】

【発明の効果】請求項１記載の発明は、硬貨投入口に硬
貨投入口を覆う開閉自在のカバーを設けて、硬貨入金処
理時のみにカバーを開放して硬貨を投入することで、硬
貨入金処理以外の時には、硬貨投入口に埃等が堆積しな
いようにしたので、硬貨入金処理の実行に伴って、埃等
が装置内に引き込まれてしまうことがない。このため、
例えば硬貨投入口に設けられた光電センサに埃が堆積し
て検出精度が低下したり、硬貨入金処理の実行に伴って
埃等が装置内に搬入されることがなくなるので、硬貨入
金処理以外の時の硬貨投入口を保護し、装置を常に正常
に作動させることができる。

【００３３】請求項２記載の発明は、カバーの裏面に硬
貨を一時収納する硬貨受け部を設けて、硬貨入金処理以
外の時には硬貨投入口を覆うカバーとして機能し、硬貨
入金処理時には硬貨置きとして機能するようにしたの
で、硬貨入金処理以外の時の硬貨投入口を保護すること
ができる。また、カバーの両面を使用することで、硬貨
投入口の保護と硬貨受け部としての機能とを一部材で両
立させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態を示す釣り銭自動払出装
置の斜視図である。

【図２】硬貨投入口のカバーを示す斜視図である。

【図３】この装置の釣り銭自動払出装置の全体を示す平
面図である。

【図４】硬貨投入口に設けられた光電センサの電気的な
接続を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ 釣り銭自動払出装置 ４ 硬貨収納部 ８ 硬貨投入口 １０ カバー １０ａ 硬貨受け部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 硬貨投入口に投入された硬貨を検出して
   金種ごとに選別して硬貨収納部に収納し、必要に応じて
   前記硬貨収納部に収納された硬貨を払い出すようにした
   釣り銭自動払出装置において、 前記硬貨投入口に前記硬貨投入口を覆う開閉自在のカバ
   ーを設けたことを特徴とする釣り銭自動払出装置。
2. 【請求項２】 前記カバーは、その裏面に硬貨を一時収
   納する硬貨受け部を備えることを特徴とする請求項１記
   載の釣り銭自動払出装置。