JP2000218110A - 発電所プラントにおける復水濾過装置の運転方法 - Google Patents

発電所プラントにおける復水濾過装置の運転方法

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JP2000218110A
JP2000218110A JP11019674A JP1967499A JP2000218110A JP 2000218110 A JP2000218110 A JP 2000218110A JP 11019674 A JP11019674 A JP 11019674A JP 1967499 A JP1967499 A JP 1967499A JP 2000218110 A JP2000218110 A JP 2000218110A
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condensed water
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water
filtration
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Toshio Morita
利夫 森田
Shogo Umemoto
昭吾 梅本
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素処理法により給水の水質処理を行うとと
もに、濾過膜を用いた復水濾過装置により復水の濾過処
理を行う発電所プラントにおいて、酸素処理法運用時に
おける復水濾過装置の除鉄性能を向上させ、後段の復水
脱塩装置の負荷を低減させることにより、発電所プラン
トの安定運転を実現する。 【解決手段】 復水濾過装置80への復水の通水前に、
微粒子状の酸化鉄、水酸化鉄、活性炭、陽イオン交換樹
脂及び高分子多孔体から選ばれる1種又は2種以上の混
合物を復水濾過装置の濾過膜の濾過面にプリコートす
る。例えば、復水入口弁14を閉、プリコート剤入口弁
68を開とし、プリコート剤注入ポンプ66の作動によ
ってプリコート剤タンク62内のプリコート剤70を復
水入口配管10を通して復水濾過装置に通液することに
より、上記プリコートを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所プラントに
おける復水濾過装置の運転方法に関し、さらに詳述する
と、酸素処理法により給水の水質処理を行うとともに、
濾過膜を用いた復水濾過装置により復水の濾過処理を行
う発電所プラントにおいて好適に使用される復水濾過装
置の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な火力発電所の蒸気−復水系統の
概要を図6に示す。水はボイラーで加熱されて高温・高
圧の蒸気となり、この蒸気がタービンで膨張仕事をした
後、復水器で冷却されて凝縮し、復水となる。この復水
は、復水濾過装置及び復水脱塩装置からなる復水処理装
置で処理された後、低圧給水加熱器及び高圧給水加熱器
で順次加熱され、再びボイラーへ送られる。このような
発電プラントの汽水循環系に使用される水は、腐食やス
ケール生成などの水質に起因する障害を避けるため、プ
ラントの型式、圧力・温度等に応じた適正な水質に保持
することが必要である。
【0003】火力発電所のプラントでは、給水の水質処
理方法として、従来より揮発性物質処理法(AVT:Al
l Volatile Treatment)が一般に適用され、現在でも多
くのプラントがこの処理法を用いている。現行のAVT
は、給水にアンモニアを添加してそのpHをアルカリ性
(pH=9.0〜9.6)にするとともに、若干のヒド
ラジンを添加することにより、脱気器及びヒドラジンに
よる脱気条件下(酸素除去)で配管等の鋼材の表面に酸
化鉄(Fe34:マグネタイト)の保護被膜を生成さ
せ、防食を行うものである。
【0004】これに対し、近年、AVTに代わる給水の
水質処理方法として、酸素処理法、特にその中の複合水
処理法(CWT:Combined Water Treatment)が適用さ
れつつある。現行のCWTは、給水にアンモニアを添加
してそのpHをアルカリ性(pH=8.0〜9.0)に
するとともに、微量の酸素を注入することにより、配管
等の鋼材の表面に3価の酸化鉄(α−Fe23:ヘマタ
イト)の保護被膜を生成させ、防食を行うものである。
ヘマタイトはマグネタイトに比べて溶解度が小さく、ま
た粒子が細かいので、ヘマタイトの保護被膜は平滑かつ
緻密であり、防食効果が高いという特徴を有する。CW
Tの適用例を図6に示す。この例では、復水脱塩装置出
口及び脱気器出口で給水に酸素を注入し、低圧給水加熱
器入口で給水にアンモニアを注入している。なお、酸素
処理法には、上記CWTの他に、給水のpHを中性にす
る中性水処理法(NWT:Neutral Water Treatment)
があり、このNWTによる保護被膜もCWTによる保護
被膜と同様の特徴を有する。
【0005】また、火力発電所のプラントでは、AVT
やCWTによる給水の水質処理とともに、系統内での復
水処理として、前記復水処理装置による処理が行われ
る。その内の復水濾過装置は、復水中に含まれる懸濁物
の除去、主に鉄酸化物の除去(除鉄)を行うことを目的
としており、かかる復水濾過装置として、プリーツ型フ
ィルタや中空糸膜フィルタを用いたものが使用されてい
る。プリーツ型フィルタとは、濾過エレメントの単位容
積当たりの濾過膜面積を増大するために、不織布からな
る濾過膜をプリーツ状に折り曲げて多数のひだを有する
円筒状に成形し、その内外面を金属多孔板等で補強した
構造のフィルタである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】CWTを適用している
発電所プラントでは、一般的に、定期点検のためにプラ
ントを停止した後、再びプラントを起動する際、起動初
期はAVTにより給水の水質処理を行ってマグネタイト
の保護被膜を形成させ、次いでプラントが発電を開始し
た後に水質処理法をCWTに切り替えることにより、ヘ
マタイトの保護被膜への移行を円滑にしている。
【0007】この場合、プラントの起動初期にAVTで
水質処理を行っているときには、復水中の酸化鉄粒子と
しては、粒径3μm以上の比較的大きいものが全酸化鉄
粒子の70〜80重量%程度を占めている。これに対
し、プラントが発電を開始した後に水質処理法をCWT
に切り替えると、復水中の酸化鉄粒子はAVT運用時よ
り細かくなり、粒径3μm以上の酸化鉄粒子の割合は全
酸化鉄粒子の50〜60重量%程度に低下して、粒径の
小さい酸化鉄粒子の割合が増加する。
【0008】一方、前述した復水処理装置においてプリ
ーツ型フィルタや中空糸膜フィルタを用いた復水濾過装
置によって復水の濾過処理を行っている場合、プリーツ
型フィルタや中空糸膜フィルタは比較的粒径が大きい酸
化鉄粒子は捕捉できるが、粒径が小さい酸化鉄粒子は捕
捉できないので、復水濾過装置の除鉄性能は、プラント
起動初期のAVT運用時には良好であるが、CWT運用
に切り替えた後に低下し、その結果、復水濾過装置の処
理水中に多くの細かい酸化鉄粒子が漏出し、この酸化鉄
粒子が後段の復水脱塩装置に流入するという現象が起こ
る。
【0009】そのため、CWTを適用し、かつプリーツ
型フィルタや中空糸膜フィルタを用いた復水濾過装置に
よって復水の処理を行っている発電所プラントでは、C
WT運用時に復水脱塩装置のイオン交換樹脂の負荷が大
きくなって該装置の差圧が上昇しやすくなり、その結
果、煩雑な復水脱塩装置の洗浄操作がしばしば必要とな
って、発電所プラントの安定運転が阻害されるという問
題が生じていた。また、洗浄廃液量が増加してその処理
コストが増大し、経済的に負担が大きくなるという問題
も生じていた。
【0010】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、CWT等の酸素処理法により給水の水質処理を行う
とともに、プリーツ型フィルタ、中空糸膜フィルタ等の
濾過膜を用いた復水濾過装置により復水の濾過処理を行
う発電所プラントにおいて、酸素処理法の運用時におけ
る復水濾過装置の除鉄性能を向上させ、後段の復水脱塩
装置の負荷を低減させることにより、発電所プラントの
安定運転を実現することができるようにした復水濾過装
置の運転方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために種々検討を行った結果、復水濾過装置の
濾過膜の濾過面に微粒子状の酸化鉄、水酸化鉄や、微粒
子状の活性炭、陽イオン交換樹脂、高分子多孔体をプリ
コートしてから復水濾過装置への通水を行った場合、C
WT運用時のように復水中の酸化鉄粒子として粒径の小
さいものが増加した場合でも、復水中の酸化鉄微粒子が
復水濾過装置の濾過膜に良好に捕捉され、復水濾過装置
の除鉄性能が向上することを見出した。
【0012】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、発電所プラントにおいて、酸素処理法により給水
の水質処理を行うとともに、濾過膜を用いた復水濾過装
置により復水の濾過処理を行う場合に、前記復水濾過装
置への復水の通水前に、微粒子状の酸化鉄、水酸化鉄、
活性炭、陽イオン交換樹脂及び高分子多孔体から選ばれ
る1種又は2種以上の混合物を復水濾過装置の濾過膜の
濾過面にプリコートすることを特徴とする発電所プラン
トにおける復水濾過装置の運転方法を提供する。
【0013】なお、本発明により復水濾過装置の除鉄性
能が向上するのは、CWT運用時における復水中に多く
含まれる、細かくかつ磁性を持たない3価の酸化鉄が、
濾過膜の濾過面に前記微粒子をプリコートすることによ
り、この濾過面に電気的な吸着作用によって吸着される
ようになるためであると推定される。
【0014】以下、本発明に付きさらに詳しく説明す
る。本発明において、酸素処理法とは、前述したCWT
又はNWTをいう。また、本発明に係る復水濾過装置の
運転方法は、プリーツ型フィルタ又は中空糸膜フィルタ
を用いた復水濾過装置に好適に使用されるが、復水濾過
装置はそれに限定されず、本発明を適用できる復水濾過
装置の他のフィルタとしては、フィルタの形状の面から
はディスク型フィルタ等が挙げられ、フィルタの材質の
面からは高分子膜フィルタ、セラミックフィルタ、金属
フィルタ、焼結金属フィルタ、カーボンフィルタ等が挙
げられる。
【0015】本発明では、復水濾過装置の濾過膜の濾過
面に、微粒子状の酸化鉄、水酸化鉄、活性炭、陽イオン
交換樹脂及び高分子多孔体から選ばれる1種又は2種以
上の混合物をプリコートする。この場合、微粒子状の酸
化鉄としてはα−Fe23、γ−Fe23、Fe34
微粒子状の水酸化鉄としてはα−FeOOH、γ−Fe
OOH、微粒子状の活性炭としては粉末活性炭、粒状活
性炭、微粒子状の陽イオン交換樹脂としては強酸性粉末
陽イオン交換樹脂、弱酸性粉末陽イオン交換樹脂、微粒
子状の高分子多孔体としてはポリエーテルエーテルケト
ン(PEEK)粉末を用いることが特に好ましい。
【0016】また、前記微粒子として酸化鉄又は水酸化
鉄を用いる場合、該酸化鉄又は水酸化鉄としては人工的
に合成されたものを用いてもよいが、復水濾過装置の逆
洗水から採取した酸化鉄又は水酸化鉄を使用することも
できる。この場合、逆洗水から採取した酸化鉄や水酸化
鉄と、人工的に合成された酸化鉄や水酸化鉄、さらには
他の微粒子とを併用してもよい。
【0017】本発明において、プリコートに用いる微粒
子の大きさや、微粒子のプリコート量に特に制限はない
が、通常、微粒子の粒径は1〜100μm、微粒子のプ
リコート量は濾過面に対する微粒子の被覆量として2〜
50g/m2であることが好ましい。
【0018】また、本発明において、濾過膜の濾過面に
微粒子をプリコートする手段としては、復水濾過装置で
復水を処理する前に、前記微粒子を懸濁してなる微粒子
含有液を復水濾過装置に通液する手段を好適に採用する
ことができるが、これに限定されるものではない。
【0019】なお、前記プリコートを行った後、ある一
定の期間は復水濾過装置の除鉄性能が良好に維持される
が、濾過処理を続行している内に次第に復水濾過装置の
除鉄性能が低下する傾向がある。そのため、除鉄率が低
下したときには、いったん復水濾過装置の運転を停止
し、濾過膜の濾過面に前記微粒子を新たにプリコートし
て除鉄性能を回復させた後に通水を再開することが好ま
しい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用する復水濾過
装置の一例を示す。本例の復水濾過装置80において、
2は濾過容器を示す。濾過容器2は、下側部分3と上側
部分4とをその間に仕切板5を介在させた状態で連結す
ることにより作製されており、したがって濾過容器2の
内部は仕切板5によって下室6と上室7とに区画されて
いる。濾過容器2の下室6には復水入口配管10及びド
レン配管11が連結されているとともに、上室7には処
理水出口配管12が連結されている。上記復水入口配管
10には復水ポンプ13及び復水入口弁14、ドレン配
管11にはドレン弁15、処理水出口配管12には処理
水出口弁16がそれぞれ介装されている。また、上記処
理水出口配管12の処理水出口弁16より上流側には、
空気抜き弁18が介装された空気抜き配管17が連結さ
れている。さらに、濾過容器2の下室6の下部には邪魔
板20が設けられている。
【0021】濾過容器2の内部には、多数のプリーツ型
フィルタ22が設置されている。このフィルタ22は、
図2及び図3に示すように、最内側に設けられた、ステ
ンレス鋼パンチングプレート等の金属製多孔板やポリプ
ロピレン等の合成樹脂製多孔板等からなる円筒状の集水
用コア30と、その外側に順次多層状に配置された円筒
状のサポートネット32、濾過膜34及びマイクロスパ
ンボンド36とを備えており、上記サポートネット3
2、濾過膜34及びマイクロスパンボンド36によって
濾過体38が構成されている。マイクロスパンボンド3
6は濾過膜34への均等通水を確保する機能及び濾過膜
34表面に形成されたケーキ層を固定、保持する機能、
濾過膜34は復水中の不溶解性物質を捕捉する機能、サ
ポートネット32は濾過膜34の透過水の通水路を確保
する機能及び濾過膜34の構造強度を補強する機能を有
している。また、最外側には、全体を保護するためにス
テンレス鋼製や合成樹脂製等のネットからなる円筒状の
プロテクタ40が設けてある。プロテクタ40の両端部
にはエンドプレート44及び46が装着されているとと
もに、濾過体38の両端部は上記エンドプレート44及
び46に接着剤シール42によって水密に接合されてい
る。なお、図中48はコア30の補強リングを示す。
【0022】前記のサポートネット32、濾過膜34及
びマイクロスパンボンド36は、それぞれプリーツ状に
成形され、長手方向に延びるひだを有する。濾過膜34
及びマイクロスパンボンド36にはポリプロピレン不織
布、ポリアミド不織布、あるいはポリスルホン膜等が使
用され、サポートネット32には例えばポリエチレン成
形品が使用される。濾過膜34の目開きは、用途に応じ
て適宜選択でき、通常、例えば目開きは0.5〜数μm
程度で、濾過面積は2〜7m2程度である。
【0023】本例の復水濾過装置80では、上記プリー
ツ型フィルタ22の3本を直列に接続し、上側のプリー
ツ型フィルタ22の上部を前記仕切板5に固定してあ
る。ただし、プリーツ型フィルタ22の接続本数は2本
としてもよく、4本以上としてもよく、長い1本のプリ
ーツ型フィルタを使用してもよい。
【0024】本例の復水濾過装置80によって復水の濾
過処理を行う場合、復水入口配管10から濾過容器2の
下室6内に所定圧力で復水を導入する。これにより、復
水はプリーツ型フィルタ22の外側からプロテクタ40
及びマイクロスパンボンド36を経て濾過膜34に達
し、そこで復水中の不溶解性物質(主に鉄酸化物)が捕
捉される。濾過後の処理水はサポートネット32及びコ
ア30を経て上側のエンドプレート46に形成された濾
過水出口50から仕切板5の孔(図示せず)を通って外
部に流出し、さらに処理水出口配管12を通して濾過容
器2外に排出される。
【0025】なお、プリーツ型フィルタの構造は上記例
に限定されるものではない。すなわち、本発明でいうプ
リーツ型フィルタの必須要件は、プリーツ状に折り曲げ
られて多数のひだを有する濾過膜を備え、該濾過膜によ
って復水を濾過することであり、その他の構成は適宜選
択することができる。他のプリーツ型フィルタの例とし
ては、例えば図4に示すように、濾過膜の折り目をコア
の軸に対して直角にしたタイプのものが挙げられる。ま
た、上記例の復水濾過装置は上向流方式としたが、下向
流方式としてもよい。
【0026】上記復水濾過装置80に本発明を適用する
場合、例えば、図1に示すプリコート手段60を復水濾
過装置80に付設する。このプリコート手段60は、前
述した微粒子を懸濁してなる微粒子含有液(プリコート
剤)70を貯留するプリコート剤タンク62と、流入端
がプリコート剤タンク62、流出端が復水入口配管10
の復水入口弁14より下流側に連結されたプリコート剤
注入配管64と、プリコート剤注入配管64に介装され
たプリコート剤注入ポンプ66及びプリコート剤入口弁
68とを備えている。
【0027】復水濾過装置80への復水の通水前に、上
記プリコート手段60によって復水濾過装置80の濾過
膜34の濾過面に前述した微粒子をプリコートする場
合、復水入口弁14を閉、プリコート剤入口弁68を開
とし、プリコート剤注入ポンプ66の作動によってプリ
コート剤タンク62内のプリコート剤70を復水入口配
管10を通して復水濾過装置80に通液するものであ
る。
【0028】
【実施例】図1に示した復水濾過装置80を用い、下記
実施例、比較例に示す実験を行った。この場合、復水濾
過装置のプリーツ型フィルタ22としては、濾過膜34
の目開きが1μmのものを用いた。また、復水濾過装置
に通水する復水は、CWT運用時における水質の復水と
した。
【0029】(比較例:従来方法)プリーツ型フィルタ
にプリコートを行うことなく、通水流速0.25m/h
にて約500時間の通水を行った。通水開始時と500
時間後に復水濾過装置の出口水の鉄濃度を測定した。
【0030】(実施例1)通水に先立ち、プリーツ型フ
ィルタにプリコート手段60によって微粒子状のFe3
4をプリコートした。プリコート量は、単位膜面当た
りの鉄量として10gFe/m2とした。その後、通水
流速0.25m/hにて約1000時間の通水を行っ
た。通水開始時と1000時間後に復水濾過装置の出口
水の鉄濃度を測定した。
【0031】(実施例2)通水に先立ち、プリーツ型フ
ィルタにプリコート手段60によって微粒子状のγ−F
23をプリコートした。プリコート量は、単位膜面当
たりの鉄量として10gFe/m2とした。その後、通
水流速0.25m/hにて約1000時間の通水を行っ
た。通水開始時と1000時間後に復水濾過装置の出口
水の鉄濃度を測定した。
【0032】(実施例3)通水に先立ち、プリーツ型フ
ィルタにプリコート手段60によって微粒子状のα−F
eOOHをプリコートした。プリコート量は、単位膜面
当たりの鉄量として10gFe/m2とした。その後、
通水流速0.25m/hにて約1000時間の通水を行
った。通水開始時と1000時間後に復水濾過装置の出
口水の鉄濃度を測定した。
【0033】(実施例4)通水に先立ち、プリーツ型フ
ィルタにプリコート手段60によって微粒子状の活性炭
(三菱化学(株)粉末活性炭ダイヤソーブF)をプリコ
ートした。プリコート量は、単位膜面当たり0.5リッ
トル/m2とした。その後、通水流速0.25m/hに
て約1000時間の通水を行った。通水開始時と100
0時間後に復水濾過装置の出口水の鉄濃度を測定した。
【0034】(実施例5)通水に先立ち、プリーツ型フ
ィルタにプリコート手段60によって微粒子状の陽イオ
ン交換樹脂(グレーバー社製粉末陽イオン交換樹脂PC
H)をプリコートした。プリコート量は、単位膜面当た
り0.5リットル/m2とした。その後、通水流速0.
25m/hにて約1000時間の通水を行った。通水開
始時と1000時間後に復水濾過装置の出口水の鉄濃度
を測定した。
【0035】(実施例6)通水に先立ち、プリーツ型フ
ィルタにプリコート手段60によって微粒子状の高分子
多孔体(PEEK粉末)をプリコートした。プリコート
量は、単位膜面当たり100g/m2とした。その後、
通水流速0.25m/hにて約1000時間の通水を行
った。通水開始時と1000時間後に復水濾過装置の出
口水の鉄濃度を測定した。
【0036】以上の結果を図5に示す。図5より、復水
濾過装置への復水の通水前に、微粒子状の酸化鉄、水酸
化鉄、活性炭、陽イオン交換樹脂あるいは高分子多孔体
を濾過膜の濾過面にプリコートすることにより、CWT
運用時のように復水中の酸化鉄粒子として粒径の小さい
ものが増加する場合でも、復水濾過装置の除鉄性能が良
好な状態に保持されることが確認された。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、CWT運用時における
復水濾過装置の除鉄性能を向上させることができ、これ
により後段の復水脱塩装置の負荷を低減させて、発電所
プラントの安定な運転を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する復水濾過装置の一例を示す概
略図である。
【図2】プリーツ型フィルタの一例を示す一部切り欠き
正面図である。
【図3】同フィルタの一部展開斜視図である。
【図4】プリーツ型フィルタの他の例を示す一部展開斜
視図である。
【図5】実施例、比較例における通水時間と酸化鉄除去
率との関係を示すグラフである。
【図6】一般的な火力発電所の蒸気−復水系統の概要を
示すフロー図である。
【符号の説明】
2 濾過容器 10 復水入口配管 12 処理水出口配管 22 プリーツ型フィルタ 34 濾過膜 60 プリコート手段 62 プリコート剤タンク 64 プリコート剤注入配管 66 プリコート剤注入ポンプ 68 プリコート剤入口弁 70 プリコート剤 80 復水濾過装置
フロントページの続き Fターム(参考) 4D017 AA01 BA13 CA03 CA05 CA17 CB01 DA01 EA03 4D066 BA01 BB06 BB16 BB20 CA01 CA05 CA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電所プラントにおいて、酸素処理法に
    より給水の水質処理を行うとともに、濾過膜を用いた復
    水濾過装置により復水の濾過処理を行う場合に、前記復
    水濾過装置への復水の通水前に、微粒子状の酸化鉄、水
    酸化鉄、活性炭、陽イオン交換樹脂及び高分子多孔体か
    ら選ばれる1種又は2種以上の混合物を復水濾過装置の
    濾過膜の濾過面にプリコートすることを特徴とする発電
    所プラントにおける復水濾過装置の運転方法。
  2. 【請求項2】 酸化鉄がα−Fe23、γ−Fe23
    はFe34であり、水酸化鉄がα−FeOOH又はγ−
    FeOOHである請求項1に記載の発電所プラントにお
    ける復水濾過装置の運転方法。
  3. 【請求項3】 微粒子状の酸化鉄又は水酸化鉄として、
    復水濾過装置の逆洗水から採取した酸化鉄又は水酸化鉄
    を使用する請求項1又は2に記載の発電所プラントにお
    ける復水濾過装置の運転方法。
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