JPH1094719A - 発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法 - Google Patents

発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法

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JPH1094719A
JPH1094719A JP8271720A JP27172096A JPH1094719A JP H1094719 A JPH1094719 A JP H1094719A JP 8271720 A JP8271720 A JP 8271720A JP 27172096 A JP27172096 A JP 27172096A JP H1094719 A JPH1094719 A JP H1094719A
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fiber membrane
drain water
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JP8271720A
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Satoru Tsuda
悟 津田
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来の膜フィルタの場合には、酸化鉄微粒子
をプリコートしなくても安定した除鉄性能を確保できる
が、ヒータドレン水のような60〜70℃の高温水の場
合には、酸化鉄微粒子のプリコートを行なわないと除鉄
性能が不安定となる。また、プリコートを行なっても初
期段階では優れた除鉄性能を発揮するものもあるが、持
続性がなく、除鉄率が短時間で急激に低下し、除鉄性能
に安定性がない。 【解決手段】 発電プラントにおける、ヒータドレン水
を水蒸気発生用水として供給する前に中空糸膜28に通
水し、中空糸膜によりヒータドレン水中の酸化鉄微粒子
を主体とする鉄成分を除去する方法であって、中空糸膜
にヒータドレン水を通水するに先立って、酸化鉄微粒子
として1〜10μmのγ−Fe23またはFe34の微
粒子を添加した水を中空糸膜に通水し、中空糸膜の濾過
面に酸化鉄微粒子の被覆膜D1を形 成しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電プラントにお
けるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法に関し、例え
ば加圧水型原子力発電所(以下、「PWR」称す)、沸
騰水型原子力発電所(以下、「BWR」称す)及び火力
発電プラントのヒータドレン水中に含まれている酸化鉄
を除去する場合に好適なヒータドレン水中の鉄成分の除
去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、近年のPWRでは、タービン駆
動用の蒸気を作る蒸気発生器の2次側器内に酸化鉄を主
成分とする金属酸化物等の不純物が給水に随伴して持ち
込まれる。そして、発電を行っている間に、この不純物
が蒸気発生器の伝熱管の外表面に徐々に付着し、この付
着物により蒸気発生器の伝熱効率が低下する。しかも、
この不純物は給水が循環している間に徐々に増加して濃
縮されるため、蒸気発生器への給水中の不純物濃度を低
減させる対策が従来から種々検討されている。また、P
WRの場合と同様に、火力発電所では、ボイラへの給水
中に含まれる上述の不純物がボイラの伝熱管内に付着
し、この付着物によってボイラの差圧が上昇するため、
その差圧上昇を低減させる対策が従来から種々検討され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蒸気発
生器あるいはボイラへ持ち込まれる酸化鉄を主成分とす
る不純物を効果的に除去する除鉄方法について従来から
種々検討されているが、依然として確たる技術が確立さ
れていないのが現状である。そこで、このような不純物
の持ち込み源について考察してみると、復水系からの持
ち込み分と各種ヒータドレン系からの持ち込み分に大別
されることが判る。ところが、復水系には一般に前置濾
過器及び復水脱塩装置、または復水脱塩装置単独で構成
されている復水浄化装置が設置され、給水中に占める復
水系から持ち込まれる不純物の量は比較的少ない。従っ
て、蒸気発生器またはボイラへの給水中に持ち込まれる
不純物の濃度を低減させるためには、復水浄化系以降の
各種ヒータドレン系から持ち込まれる不純物を低減する
のが効果的であると考えられる。
【0004】ヒータドレン水から不純物を効果的に除去
する場合には、例えば電磁フィルタや金属フィルタ等の
フィルタを用いて不純物を濾過する方法が従来から検討
されているが、特に不純物の主成分である酸化鉄等の鉄
成分は極めて微細な粒子で、フィルタの除去性能が不安
定であるため、現在のところ発電プラントには電磁フィ
ルタや金属フィルタ等のフィルタは適用される段階には
至っておらず、各種ヒータドレン系に起因する不純物は
全く除去されることなくそのまま給水と共に蒸気発生器
の2次側器内あるいはボイラへ流入し、蒸気発生器また
はボイラへの給水中に持ち込まれる不純物を効果的に除
去することができない。
【0005】また、フィルタの中には微細な粒子を除去
するフィルタとして上記各フィルタの他に中空糸膜等の
膜フィルタがあるが、膜フィルタもそのまま使用すると
上述の各種フィルタと同様に不純物の除去性能が不安定
である。そのため、通水前に酸化鉄微粒子を膜フィルタ
にプリコートして濾過面に酸化鉄微粒子の被覆膜を形成
することにより膜フィルタの除鉄性能の安定性が向上す
ることが知られている。
【0006】しかしながら、水温が例えば60〜70℃
に達するヒータドレン水の場合には、優れた除鉄性能を
発揮するのは初期段階のみで持続性がなく、除鉄率が短
時間で急激に低下することが判った。このような除鉄率
の急激な低下のメカニズムは、ヒータドレン水が高温で
あることと相俟ってプリコート膜における酸化鉄微粒子
の存在形態(酸化状態や結晶状態等)が多様且つ特異で
あることなど複数の要因が絡み、未解明のままである。
従って、酸化鉄微粒子をプリコートするだけでは高い除
鉄率を安定的に持続することができず、高い除鉄率を維
持しようとすれば頻繁にプリコートをし直さなくてはな
らず、それだけ酸化鉄微粒子の使用量が増大するばかり
でなく、濾過器の運転を頻繁に停止しなくてはならない
という課題があった。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、ヒータドレン水に含まれている酸化鉄微粒
子等の鉄成分を安定的且つ確実に除去し、発電プラント
の蒸気発生器あるいはボイラへの鉄成分の持ち込みを効
果的に防止することができる発電プラントにおけるヒー
タドレン水中の鉄成分の除去方法を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は発電プラント
におけるヒータドレン水の鉄成分の除去方法、特に酸化
鉄微粒子をプリコートしたフィルタの除鉄性能について
種々検討した結果、以下で説明するような知見を得た。
即ち、種々の酸化鉄の微粒子をプリコートしたフィルタ
を用いてヒータドレン水を通水し、それぞれの酸化鉄微
粒子と除鉄率の関係について検討した結果、酸化鉄の
内、α−Fe23(ヘマタイト)やα−FeOOH(ゲ
ータイト)の場合にはヒータドレン水のような高温水に
対する除鉄率が悪く、通水開始初期には優れた除鉄率を
示すものの、除鉄率が短時間で急激に低下することが判
った。ところが、酸化鉄の中でもγ−Fe23(マグヘ
マイト)あるいはFe34(マグネタイト)の場合に
は、ある特定の粒径に調整した微粒子は、極めて高い除
鉄率を示し、しかもその除鉄率を長時間に渡って安定的
に維持し、実用的に優れていることが判った。
【0009】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、請求項1に記載の発電プラントにおけるヒータドレ
ン水中の鉄成分の除去方法は、ヒータドレン水を水蒸気
発生用水として供給する前にこのヒータドレン水をフィ
ルタに通水し、このフィルタによりヒータドレン水中の
鉄成分を除去する方法であって、上記フィルタに上記ヒ
ータドレン水を通水するに先立って、酸化鉄微粒子とし
て1〜10μmのγ−Fe23またはFe34の微粒子
を添加した水を上記フィルタに通水し、上記フィルタの
濾過面に上記酸化鉄微粒子の被覆膜を形成しておくこと
を特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項2に記載の発電プラ
ントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法は、
請求項1に記載の発明において、上記フィルタに対する
上記酸化鉄微粒子の被覆量が5〜100g(Fe換算)
/m2であることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に使用する濾過媒体として
は1〜10μmのγ−Fe23またはFe34の微粒子
層によりヒータドレン水中のFe成分を除去するため
に、濾過面に1〜10μmのγ−Fe23またはFe3
4の微粒子層をプリコートできる濾過精度を有し、こ
のプリコート層及び濾過層を透過して透過水を得ること
ができる濾過媒体であればその種類は問わない。つま
り、濾過媒体としては、本実施形態で説明する中空糸膜
フィルタの他、プリーツフィルタ、セラミックフィル
タ、焼結金属フィルタ、金属フィルタ等を適用すること
ができる。
【0012】以下、濾過媒体として中空糸膜フィルタを
用いた場合について図1〜図7に示す実施形態に基づい
て本発明を説明する。尚、各図中、図1は本発明のヒー
タドレン水中の鉄成分の除去方法を実施する際に好適に
用いられる濾過装置の一例を示す構成図、図2は図1に
示す濾過装置に用いられた中空糸膜モジュールを示す断
面図、図3は図1に示す濾過装置でヒータドレン水を濾
過する時の中空糸膜の状態を説明するために中空糸膜を
部分的に拡大して示す断面図、図4は図1に示す濾過装
置が適用された発電所プラントの低圧給水ヒータの系統
を示す構成図、図5はγ−Fe23及びFe34の微粒
子をそれぞれ単独で個別にプリコートした中空糸膜のヒ
ータドレン水に対する除鉄率を実験により調べた実施例
1の結果を示すグラフ、図6は実施例1よりもγ−Fe
23及びFe34それぞれの使用量を削減した以外は実
施例1と同一条件で実験した実施例2の結果を示す図5
相当図、図7はα−FeOOHの微粒子を用いた以外は
実施例1と同一条件で実験した比較例1の結果を示す図
5相当図である。
【0013】まず、本発明のヒータドレン水の除鉄方法
を発電プラントにおける低圧給水ヒータに付設した濾過
装置に適用した一実施形態について説明する。即ち、こ
の濾過装置10は、後述する発電プラントの低圧給水ヒ
ータに付設され、低圧ヒータにおいて生成したドレン水
(以下、「ヒータドレン水」と称す)を濾過し、ヒータ
ドレン水から不純物、特に酸化鉄微粒子等の鉄成分を除
去するように構成されている。
【0014】上記濾過装置10は、図1に示すように、
ヒータドレン水を後述する外圧式中空糸膜を多数本束ね
た中空糸膜モジュールにより濾過する濾過塔11と、濾
過塔11の中空糸膜モジュールに酸化鉄微粒子が添加さ
れた水を通水して中空糸膜の濾過面に酸化鉄微粒子の被
覆膜を形成する被覆膜形成装置12と、この被覆膜生成
装置12からの酸化鉄微粒子を水に随伴させて濾過塔1
1との循環路を形成する循環配管13と、この循環配管
13を介して酸化鉄微粒子が添加された水を濾過塔11
に循環させる循環用ポンプ14とを備えて構成されてい
る。
【0015】上記濾過塔11は、図1に示すように、密
閉容器15と、この密閉容器15内を上室16と下室1
7に区画する仕切板18と、この仕切板18に上端が固
定され且つ下端が下室17側へ垂下する複数の中空糸膜
モジュール19とを備え、下室17に接続された流入配
管20からこの下室17内に流入したヒータドレン水を
各中空糸膜モジュール19を構成する多数本の中空糸膜
28(図2参照)によって濾過して酸化鉄微粒子を主体
にした鉄成分を濾過し、濾過水が上室16に接続された
流出配管21から流出するように構成されている。
【0016】上記下室17内の底部近傍の中央にはバッ
フルプレート22がヒータドレン水の流入口に対向させ
て配設され、このバッフルプレート22によって下室1
7内へ流入したヒータドレン水を分散するようにしてあ
る。また、このバッフルプレート22と中空糸膜モジュ
ール19下端との間には分配機構23が配設され、この
分配機構23によってバッフルプレート22からのヒー
タドレン水を一旦受け、引き続き各中空糸膜モジュール
19へヒータドレン水を分配するようにしてある。即
ち、分配機構23は、全体が偏平な逆カップ状で下室1
7の内径より縮小した外径を有する大きさに形成されて
いる。そして、分配機構23の上面には各中空糸膜モジ
ュール19の下端に対向させた分配管24がそれぞれ配
設され、各分配管24から各中空糸膜モジュール19へ
ヒータドレン水を供給するようにしてある。また、分配
機構23の分配管24以外の部分は後述するスクラビン
グ洗浄時の気泡受けとして機能し、気泡受けに溜まった
空気は分配管24に形成された孔24Aから気泡として
上方へ浮上し、中空糸膜モジュール19内へ流入するよ
うにしてある。
【0017】また、密閉容器15には中空糸膜モジュー
ル19を構成する中空糸膜28に付着した不純物をスク
ラビング洗浄する際に用いる空気配管が接続されてい
る。この空気配管は、下室17の下部に接続された空気
流入配管25と、下室17の上部に接続された空気流出
配管26とからなっている。そして、各配管25、26
にはバルブ25A、26Aがそれぞれ取り付けられてい
る。また、密閉容器15の下端にはドレン抜き配管27
が接続され、このドレン抜き配管27を介して酸化鉄微
粒子を主体とする不純物を含んだ洗浄廃水を抜き取るよ
うにしてある。尚、27Aはドレン抜き配管27に取り
付けられたバルブである。
【0018】次に、上記中空糸膜モジュール19につい
て図2を参照しながら説明する。この中空糸膜モジュー
ル19は、同図に示すように、100〜50000本前
後の中空糸膜28と、これらの中空糸膜28を束ねて収
納する保護筒29とを備えて構成されている。各中空糸
膜28は、例えば0.01〜0.3μの微細孔を有する樹
脂薄膜により外径0.3〜5mm、内径0.2〜4mmの
中空糸として形成されている。また、保護筒29の上端
部にはフランジ部29Aが形成され、このフランジ部2
9Aで上記仕切板18に垂下するようにしてある。
【0019】また、保護筒29の下端部にはスカート部
29Bが形成され、このスカート部29Bで洗浄時に流
入した気体を捕集するようにしてある。そして、保護筒
29の上端部で各中空糸膜28の上端部を接着剤等によ
り束ねて接合固定した上部接合部30が形成され、その
下端部で各中空糸膜28の下端部を上端部と同様に接合
固定した下部接合部31が形成されている。上部接合部
30では各中空糸膜28は開口し、下部接合部31では
各中空糸膜28は閉塞し、濾過水が中空糸膜28の開口
から流出して上室16内で集水するようにしてある。各
中空糸膜28の両端から集水する場合には、下端部も上
端部と同様に開口した状態にし下部集水室(図示せず)
を設けておく。また、下部接合部31には流通孔31A
が形成され、流通孔31Aを介してスカート部29Bに
捕集した気体が中空糸膜モジュール19内へ流入するよ
うにしてある。更に、上記保護筒29の上部接合部30
のやや下方と、下部接合部31のやや上方にはそれぞれ
流通孔29C、29Dが形成され、これらの流通孔29
C、29Dを介してヒータドレン水が中空糸膜モジュー
ル19内へ流入するようにしてある。
【0020】また、上記濾過塔11に付設された被覆膜
形成装置12は、図1に示すように、酸化鉄微粒子が添
加された水を貯留する貯留槽12Aと、この貯留槽12
Aと循環配管13とを連通させる配管12Bと、この配
管12Bに上流側から順次配設された注入ポンプ12C
及びバルブ12Dとを備えている。また、循環配管13
の一端は濾過塔11の流入配管20にバルブ20Aの下
流側で接続され、その他端は流出配管21にバルブ21
Aの上流側で接続されている。従って、被覆膜形成装置
12は、バルブ12Dが開き、注入ポンプ12Cの駆動
により貯留槽12A内の酸化鉄微粒子を含む水を配管1
2B、循環配管13を介して濾過塔11内へ供給し、中
空糸膜28の外表面に酸化鉄微粒子を付着させてその被
覆膜D1を図3に示すように形成するようにしてある。
尚、注入ポンプ12Cの代わりに圧縮気体を駆動力とし
て用いる場合もある。
【0021】そして、上記酸化鉄微粒子としてはγ−F
23(マグヘマイト)またはFe34(マグネタイ
ト)の微粒子が用いられる。γ−Fe23またはFe3
4の微粒子は実施例1で説明するように安定した除鉄
率を長時間に渡って維持することができる。また、γ−
Fe23またはFe34の微粒子は中空糸膜28の膜面
に付着しても後述のスクラビング逆洗工程で容易に剥離
し、取り扱いが容易である。また、γ−Fe23または
Fe34微粒子の粒径は1〜10μmであり、1〜3μ
mが更に好ましい。γ−Fe23またはFe34微粒子
の粒径が1μm未満では中空糸膜28からの剥離性が低
下し、場合によっては中空糸膜28の微細孔を透過する
虞があり、また、10μmを超えるとヒータドレン水中
に含まれる酸化鉄微粒子が被覆膜D1の空隙を透過し、
被覆膜D1により酸化鉄微粒子を捕捉できなくなる虞が
あり好ましくない。γ−Fe23またはFe34の微粒
子の被覆量としては5〜100g(Fe換算)/m2
好ましく、20〜100g(Fe換算)/m2がより好
ましい。被覆量が5g(Fe換算)/m2未満では膜厚
が薄く被覆膜D1としては不十分で通水の初期段階では
酸化鉄微粒子を捕捉することができるが、経時的に除鉄
率が低下し、安定した除鉄率を長時間に渡って維持する
ことができない。また、被覆量が100g(Fe換算)
/m2を超えると高い除鉄率を 維持することができる
が、それ以上プリコート量を増加させても除鉄率の維持
時間に大差がなく、余分なプリコート剤を大量に使用す
る必要がない。尚、γ−Fe23またはFe34の酸化
鉄微粒子は市販されているものを使用することができ
る。
【0022】さて、上述した濾過装置10は、例えば図
4に示すように、発電所プラントの低圧給水ヒータに付
設されている。この低圧ヒータの系統は、図4に示すよ
うに、図示しない蒸気発生器から蒸気を受けて駆動する
低圧タービン1と、この低圧タービン1の蒸気を水に戻
す復水器2と、この復水器2からポンプ3により送水さ
れた復水を脱塩処理する脱塩装置4と、この脱塩装置4
からポンプ5を介して脱塩処理後の処理水を低圧タービ
ン1から供給された蒸気により加熱する低圧ヒータ6と
を備えている。そして、低圧ヒータ6において加熱され
た処理水は高圧ヒータ(図示せず)等を介して蒸気発生
器へ送られる。この低圧ヒータ6には、同図に示すよう
に、上述した濾過装置10が付設され、この濾過装置1
0によりヒータドレン水を濾過し、ヒータドレン水中か
ら酸化鉄粒子を主成分とする不純物が除去され、この濾
過水が低圧ヒータ6において加熱された復水と合流する
ようにしてある。
【0023】次に、上記濾過装置10を用いた本発明の
ヒータドレン水中の鉄成分の除去方法について説明す
る。本発明の除鉄方法を実施する場合にはヒータドレン
水を濾過塔11に通水濾過するに先立って、酸化鉄微粒
子としてγ−Fe23またはFe34の微粒子が添加さ
れた水を濾過塔11へ通水し、中空糸膜28の濾過面に
γ−Fe23またはFe34の微粒子の被覆膜D1を形
成しておく。それにはまず、濾過塔11の上室16と下
室17内を水により満水にした後、貯留槽12A内に1
〜10μmのγ−Fe23またはFe34の微粒子を水
中に分散、混入して所定濃度の懸濁水を調製する。次い
で、循環配管13のバルブ14C、14Dを開き、循環
用ポンプ14Bが起動すると、濾過塔11内の水が循環
配管13を介して濾過塔11を循環して循環ループを形
成する。尚、上記濾過塔の上下室16、17を満水にす
る水及びγ−Fe23若しくはFe34の微粒子を分散
させる水としては発電所で通常使用される純水を使用す
ることが好ましい。
【0024】次に、被覆膜形成装置12のバルブ12D
を開き、注入ポンプ12Cが起動すると、γ−Fe23
またはFe34の微粒子の懸濁水が配管12B、循環配
管13を介して濾過塔11の下室17内に流入する。こ
れによりγ−Fe23またはFe34の微粒子は、懸濁
水が濾過塔11の下室17内の中空糸膜モジュール19
の各中空糸膜28を通水する間にγ−Fe23またはF
34の微粒子が濾過され、γ−Fe23またはFe3
4の微粒子の被覆膜D1が図3に示すように中空糸膜2
8の濾過面に形成される。そして、濾過面でのγ−Fe
23またはFe34の微粒子の被覆量が所定量(例え
ば、20〜50g(Fe換算)/m2)に達した時点で
バルブ12Dを閉じ、注入ポンプ12Cが停止する。こ
のようにしてγ−Fe23またはFe34の微粒子を中
空糸膜28にプリコートした後、ヒータドレン水の除鉄
処理を行う。
【0025】除鉄処理を行うにはまず、流入配管20の
バルブ20A及び流出配管21のバルブ21Aを開き、
ヒータドレン水を流入配管20から濾過塔11の下室1
7に流入させる。この操作により中空糸膜モジュール1
9によりヒータドレン水中の酸化鉄微粒子が濾過され、
濾過水は上室16を介して流出配管21から流出する。
この際、ヒータドレン水中の酸化鉄微粒子はまず中空糸
膜28の濾過面の被覆膜D1のγ−Fe23またはFe3
4微粒子の表面に付着し、その後被覆膜D1内の空隙を
移動する間にγ−Fe23またはFe34の微粒子に吸
着されて捕捉され、中空糸膜28の濾過水には僅かな酸
化鉄微粒子が含まれるだけの状態になる。その後もヒー
タドレン水の濾過を継続すると、中空糸膜28の外表面
の被覆膜D1にヒータドレン水中から濾過された酸化鉄
微粒子が図3に示すように徐々に積層して付着層D2
形成し、この付着層D2により濾過塔11でのヒータド
レン水の濾過差圧が徐々に上昇し、それが規定の差圧に
到達した時点でエアスクラビング逆洗により被覆膜D1
及び付着層D2を中空糸膜28から除去する。
【0026】エアスクラビング逆洗を実施するにはま
ず、流入配管20のバルブ20A及び流出配管21のバ
ルブ21Aを閉じ、下室17にはヒータドレン水が、ま
た上室16内には濾過水がそれぞれ満水のままで、空気
流入配管25のバルブ25A及び空気流出配管26のバ
ルブ26Aを開くと、空気流入配管25から圧縮空気が
流入する。圧縮空気は分配機構23の気泡受けで一旦溜
まり、次いで、各分配管24の孔24Aから気泡となっ
て各中空糸膜モジュール19のスカート29B内に流入
し、次いで下部接合部31の流通孔31Aから各中空糸
膜モジュール19内に流入する。中空糸膜モジュール1
9内では気泡の上昇により各中空糸膜28が気泡により
振動すると共に中空糸膜モジュール19内の水が気泡に
より攪拌され、各中空糸膜28表面の付着層D2及び被
覆膜D1が剥離し、それぞれの酸化鉄微粒子が濾過塔1
1の下室17中に分散する。この気泡はその後中空糸膜
モジュール19の流通孔29Cから中空糸膜モジュール
19外へ流出し、次いで空気抜き配管26から濾過塔1
1外へ流出する。尚、エアスクラビング逆洗に先立ち、
濾過塔11の下室17内のヒータドレン水の水温を低下
させる措置を採ることもできる。
【0027】上述のエアスクラビング逆洗により剥離
し、濾過塔11の下室17内の水中に分散した酸化鉄微
粒子は濾過塔11外へ流出する。そして、空気流出配管
26のバルブ26Aを開いたまま空気流入配管25のバ
ルブ25Aを閉じると共に、ドレン抜き配管27のバル
ブ27Aを開くと、下室17内で酸化鉄微粒子が分散し
ている洗浄廃液がドレン抜き配管27から濾過塔11外
へ流出する。尚、洗浄廃液が流出するこの工程は水頭差
を用いるものであるが、空気流出配管26あるいは空気
流入配管25から圧縮空気を流入させると、圧縮空気に
より濾過塔11内の洗浄廃液を迅速に流出させることが
できる。このように圧縮空気による攪拌、洗浄排水のブ
ロー工程が終了した後、上述のγ−Fe23またはFe
34の微粒子による被覆膜D1の形成を行った後、ヒー
タドレン水の濾過を行い、この順序で濾過を繰り返す。
【0028】ところで、ヒータドレン水中に含まれてい
る不純物の大部分がγ−Fe23またはFe34である
場合には、本発明におけるγ−Fe23またはFe34
の微粒子の被覆膜D1を形成するに当たり、 被覆膜形成
装置12から酸化鉄微粒子を加えなくてもヒータドレン
水に含まれている酸化鉄をそのまま利用することができ
る。また、発電プラントにおける他系統、例えば復水浄
化系に復水中の酸化鉄微粒子の大部分がγ−Fe23
たはFe34の微粒子であれば、この酸化鉄微粒子を捕
捉できるフィルタを設置し、そのフィルタで捕捉された
復水中の酸化鉄微粒子を中空糸膜28の被覆膜D1とし
て使用することができる。
【0029】以上説明したように本実施形態によれば、
発電プラントにおいてヒータドレン水を濾過装置10で
濾過する際に、濾過塔11の中空糸膜28にヒータドレ
ン水を通水して濾過するに先立って、酸化鉄微粒子とし
て1〜10μmのγ−Fe23またはFe34の微粒子
を添加した水を中空糸膜28に通水してこのγ−Fe2
3またはFe34の微粒子で所定の被覆量で被覆膜D1
を形成しておくようにしたため、発電所のヒータドレン
水に含まれている酸化鉄を長期間に渡って安定的且つ確
実に除去し、発電プラントの蒸気発生器あるいはボイラ
への酸化鉄の持ち込みを効果的に防止することができ
る。
【0030】
【実施例】次に、上記実施形態の具体的な実施例に基づ
いて本発明を説明する。 実施例1 本実施例では、図1に示す濾過装置として下記の仕様で
小型実験濾過塔を製作し、この小型実験濾過塔を用いて
以下の実験を行った。まず下記のγ−Fe23及びFe
34の微粒子をそれぞれ別の貯留槽内の水中に分散させ
てγ−Fe23及びFe34の懸濁水をそれぞれ調製し
た。次いで、濾過塔と循環配管で水の循環ループを形成
した後、貯留槽から循環ループ内にγ−Fe23または
Fe34の微粒子が添加された懸濁水を注入し、各中空
糸膜の外側から内側へ通水することで、各中空糸膜の外
表面に下記実験条件で示す膜厚のγ−Fe23及びFe
34の微粒子の被覆膜をそれぞれ形成した。次いで、発
電所の低圧ヒータのドレン水(水温:60℃〜70℃)
をγ−Fe23及びFe34の微粒子の被覆膜が形成さ
れた各濾過塔にそれぞれ通水し、除鉄率の経時変化を追
跡し、その結果を図5に示した。尚、本発電プラントの
二次系はアンモニアとヒドラジンを使用した揮発性処理
による水質管理を行っている。
【0031】図5に示す結果によれば、ヒータドレン水
のような高温水中から酸化鉄微粒子のような鉄成分を除
去する場合に、γ−Fe23の微粒子を濾過塔の中空糸
膜に被覆量で50g/m2プリコートした場合には、濾
過の初期段階から700時間という長時間に渡ってほぼ
90%以上の安定した除鉄率を維持することができるこ
とが判った。また、Fe34の微粒子を濾過塔の中空糸
膜に被覆量で50g/m2のプリコートした場合には、
濾過の初期段階から650時間という長時間に渡ってほ
ぼ90%以上の安定した除鉄率を維持することができる
ことが判った。
【0032】 〔小型実験濾過塔の仕様〕 1.中空糸膜モジュール 中空糸膜;微細孔:0.2μm前後 外径:1mm 内径:0.7mm 長さ:1.1m 本数:250本 保護筒の直径 :25mm 2.中空糸膜モジュールの使用本数:1本 3.γ−Fe23またはFe34微粒子 粒 径:1〜3μ 被覆量:50g(Fe換算)/m2(中空糸膜) 4.濾 過 流 速 :0.5m/時間
【0033】実施例2 本実施例ではγ−Fe23またはFe34微粒子の被覆
量を20g/m2とした以外は実施例1と同一の条件で
ヒータドレン水の通水試験を行い、その除鉄率の経時変
化を追跡し、その結果を図6に示した。
【0034】図6に示す結果によれば、濾過の初期段階
から200〜300時間位までは80%以上の高い除鉄
率を示し、その後除鉄率が漸減し、300時間以降は5
0%前後の除鉄率に低下することが判った。従って、2
0g/m2の被覆量であっても200〜300時間程度
であれば高い除鉄率を維持するができることが判った。
【0035】比較例1 本比較例ではFe34の微粒子に代えてα−FeOOH
の微粒子を20g/m2の被覆量で中空糸膜に被覆した
以外は実施例1と同一の条件で濾過塔にヒータドレン水
を通水して通水試験を150時間行い、その除鉄率の経
時変化を追跡し、その結果を図7に示した。
【0036】図7に示す結果によれば、濾過の初期段階
(10時間程度)のみ高い除鉄率を示したが、その後除
鉄率が急激に低下し、50時間を経過した時点で60%
程度まで低下し、150時間以降は30%の除鉄率に低
下することが判った。
【0037】尚、本発明は上記実施形態に何等制限され
るものではない。例えば、濾過媒体として中空糸膜フィ
ルタの他、前述したようにプリーツ型フィルタ、セラミ
ックフィルタ、金属フィルタ、焼結金属フィルタ、ディ
スクフィルタ等を用いることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1及び請求項2に記載の
発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去
方法によれば、ヒータドレン水に含まれている酸化鉄微
粒子等の鉄成分を安定的且つ確実に除去し、発電プラン
トの蒸気発生器あるいはボイラへの鉄成分の持ち込みを
効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒータドレン水中の鉄成分の除去方法
を実施する際に好適に用いられる濾過装置の一例を示す
構成図である。
【図2】図1に示す濾過装置に用いられた中空糸膜モジ
ュールを示す断面図である。
【図3】図1に示す濾過装置でヒータドレン水を濾過す
る時の中空糸膜の状態を説明するために中空糸膜を部分
的に拡大して示す断面図である。
【図4】図1に示す濾過装置が適用された発電所プラン
トの低圧給水ヒータの系統を示す構成図である。
【図5】γ−Fe23及びFe34の微粒子をそれぞれ
単独で個別にプリコートした中空糸膜のヒータドレン水
に対する除鉄率を実験により調べた実施例1の結果を示
すグラフである。
【図6】実施例1よりもγ−Fe23及びFe34それ
ぞれの使用量を削減した以外は実施例1と同一条件で実
験した実施例2の結果を示す図5相当図である。
【図7】α−FeOOHの微粒子を用いた以外は実施例
1と同一条件で実験した比較例1の結果を示す図5相当
図である。
【符号の説明】
10 濾過装置 11 濾過塔 12 被覆膜形成装置 13 循環配管 28 中空糸膜(フィルタ) D1 被覆膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータドレン水を水蒸気発生用水として
    供給する前にこのヒータドレン水をフィルタに通水し、
    このフィルタによりヒータドレン水中の鉄成分を除去す
    る方法であって、上記フィルタに上記ヒータドレン水を
    通水するに先立って、酸化鉄微粒子として1〜10μm
    のγ−Fe23またはFe34の微粒子を添加した水を
    上記フィルタに通水し、上記フィルタの濾過面に上記酸
    化鉄微粒子の被覆膜を形成しておくことを特徴とする発
    電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方
    法。
  2. 【請求項2】 上記フィルタに対する上記酸化鉄微粒子
    の被覆量が5〜100g(Fe換算)/m2であること
    を特徴とする請求項1に記載の発電プラントにおけるヒ
    ータドレン水中の鉄成分の除去方法。
JP8271720A 1996-09-20 1996-09-20 発電プラントにおけるヒータドレン水中の鉄成分の除去方法 Pending JPH1094719A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002011310A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Japan Organo Co Ltd 高温濾過装置の運転方法
CN101857316A (zh) * 2010-05-17 2010-10-13 北京勤诚创业科技有限公司 锅炉冷凝水带温净化器

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