JP2000215119A - 着信メ―ル通知装置およびメ―ルサ―バ装置 - Google Patents

着信メ―ル通知装置およびメ―ルサ―バ装置

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JP2000215119A
JP2000215119A JP1349699A JP1349699A JP2000215119A JP 2000215119 A JP2000215119 A JP 2000215119A JP 1349699 A JP1349699 A JP 1349699A JP 1349699 A JP1349699 A JP 1349699A JP 2000215119 A JP2000215119 A JP 2000215119A
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Masahiro Chiba
雅裕 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メール着信の通知手順に、メールの作成者の
意図を反映させる。 【解決手段】 メールサーバ装置1にメール記憶領域が
設定されたメールアドレス宛のメールの作成者は、該メ
ール内に、メール着信の通知手順の選択に拘わるデータ
を挿入する。前記メールがメールサーバ装置1に着信し
た場合、該装置1内の着信メール通知部23の主制御部
41は、メール解析部42によって該メールを解析させ
る。解析後、主制御部41は、解析結果として得られる
前記選択に拘わるデータに基づき、着信メール通知部2
3が実行可能な複数の通知手法のうちから、該メールの
着信通知の通知手法を選択し、選択された該通知手法を
用いて、前記メールの宛先のメールアドレスに対応する
端末装置に、メール着信を通知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、いわゆるメールが
送受可能なネットワークシステムにおいて、メールの送
受を仲介するメールサーバ装置および該装置に備えられ
る着信メール通知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータネットワークシステ
ムの1技術として、いわゆるインターネットが普及して
いる。インターネットは、複数のコンピュータネットワ
ークシステムを、データが相互に送受可能となるように
接続して構成されるネットワークシステムである。コン
ピュータネットワークシステムは、データ通信機能を備
えた複数台の情報処理装置間を、通信回線を介して、相
互に接続して構成される。前記情報処理装置は、一般的
には、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、
または携帯情報端末(PDA)で実現され、さらに近
年、データ通信機能を備えた通信端末装置で実現される
ことがある。前記通信端末装置は、一般加入電話機、I
SDN対応電話機、携帯電話端末、PHS端末、または
ページャ端末である。
【0003】ネットワークシステムは、サービスの1つ
として、予め定めるフォーマットのデータファイルを、
インターネット内の任意の2つの情報処理装置間で送受
させるための、いわゆる情報伝達サービスを有してい
る。前記情報伝達サービスは、たとえば具体的には、い
わゆる電子メールサービス、または簡易的な文字情報伝
達サービス、すなわちいわゆるページャシステムに類似
のサービスである。これらの情報伝達メールサービス
は、インターネットにおけるサービスとして非常に一般
的なものになっている。また前記情報伝達サービスは、
たとえば会社における業務効率化のためになくてはなら
ないものになっている。情報伝達サービス(以後、「メ
ールサービス」と称することがある)が実行可能なネッ
トワークシステム(以後「メールシステム」と称するこ
とがある)は、該メールサービスのために、1または複
数のいわゆるメールサーバ装置を含んでいる。
【0004】一般的なメールサービスを行うネットワー
クシステムにおいて、任意の2人の利用者間の前記フォ
ーマットのデータファイル(以後「メール」と称するこ
とがある)の送受手順は、以下のとおりである。メール
サービスを利用可能な全ての利用者には、いわゆるメー
ルアドレスが予めそれぞれ付与され、かつ前記システム
内のメールサーバ装置は、これらメールアドレス宛のメ
ールを蓄積するための記憶領域を備えている。いずれか
1つのメールアドレス宛のメールは、前記システム内の
いずれかの情報処理装置から、該メールアドレス宛のメ
ールの蓄積のための記憶領域を有するいずれか1つのメ
ールサーバ装置に、直接または1または複数のメールサ
ーバ装置を経由して、伝達される。前記いずれか1つの
メールサーバ装置は、前記メール受信後、該メールを前
記記憶領域に記憶する。前記メールアドレスが付与され
た利用者は、前記システム内のいずれかの情報処理装置
を介して、前記いずれか1つのメールサーバ装置に、該
利用者のメールアドレス宛のメールが着信しているか否
かを問い合わせる。該問い合わせの結果、前記メールが
着信している場合、前記利用者は、前記情報処理装置を
介して、前記メールサーバ装置に該メールの送信を要求
する。前記メールサーバ装置は、前記要求に応答して、
前記メールを、前記情報処理装置に送信する。この結果
前記情報処理装置を介して、前記利用者は、該利用者に
付与されたメールアドレス宛のメールを受信する。
【0005】上述の一般的なメールシステム内の利用者
は、該利用者自身が前記メールサーバ装置に問合わせる
まで、該利用者のメールアドレス宛のメールが該メール
サーバ装置に着信しているかどうかを知ることができな
い。ゆえに前記利用者は、前記メールがメールサーバ装
置に着信したがどうかを、該メールの着信直後に把握す
ることが困難である。上記問題を解決するために、メー
ルサーバ装置にメールが着信したことを通知するための
通知機能を備えたメールサービスを行う第1〜第3のメ
ールシステムが、考えられている。
【0006】第1のメールシステムは、前記メールサー
バ装置の他に、複数のメールアドレスにそれぞれ対応付
けられた複数の情報処理装置といわゆるルータとを備
え、かつ各情報処理装置とメールサーバ装置とを両端と
してルータを経由する通信回線が、両者の間で通信が行
われる間だけ接続される構成になっている。かつ前記メ
ールサーバ装置は、前記各情報処理装置に対応するメー
ルアドレス宛のメールを受信した場合、該各情報処理装
置に対して前記通信回線接続のための発呼処理を行う。
各情報処理装置は、予め定める特定電話番号の装置、た
とえばメールサーバ装置からの前記発呼処理に応答し
て、該各情報処理装置に対応するメールアドレス宛のメ
ールがメールサーバ装置に着信したことを該装置の操作
者に提示するために、予め定める図形の表示または予め
定める音の出力を行う。この結果各メール受信者は、前
記提示に基づいて該各情報処理装置宛のメールの着信を
把握し、該メールが着信している場合、該各情報処理装
置に該メールの送信を要求させる。前記第1のメールシ
ステムは、NTTパーソナル株式会社が提供していた電
子メール送受機能を備えた携帯電話網におけるいわゆる
キャラメールサービス(商品名)で、用いられている。
【0007】第2のメールシステムは、前記複数のメー
ルアドレスにそれぞれ対応付けられた情報処理装置およ
び前記メールサーバ装置とを含み、かつ各情報処理装置
とメールサーバ装置とを両端とする通信回線が、両者の
間で通信が行われる間だけ接続される構成になってい
る。かつ前記メールサーバ装置に前記各情報処理装置に
対応するメールアドレス宛のメールが着信した場合、該
メールサーバ装置が、該サーバ装置と該各情報処理装置
とを両端とする通信回線を自動的に接続し、該各情報処
理装置に、着信した該メールを送信する。前記第2のメ
ールシステムは、J−PHONE株式会社が提供してい
る電子メール送受機能を備えたPHS網におけるいわゆ
るSkyWalkerサービス(商品名)で、用いられ
ている。
【0008】第3のメールシステムは、前記複数のメー
ルアドレスにそれぞれ対応付けられかつ複数のファクシ
ミリ装置および前記メールサーバ装置を含む。前記メー
ルサーバ装置に前記各メールアドレス宛のメールが着信
した場合、該メールサーバ装置は、該メールの内容を表
す画像を示す画像データ信号を生成し、該各メールアド
レスに対応するファクシミリ装置に、該画像データ信号
を送信する。この結果前記各メール受信者は、利用可能
なファクシミリ装置が印刷した画像に基づいて該各メー
ルアドレス宛のメールの着信を把握する。
【0009】このように、上記3つのメールシステムが
用いられる場合、前記利用者は、前記メールサーバ装置
に対してメールの着信を問合わせることなく、該利用者
のメールアドレス宛のメールの着信を、メールサーバ装
置にメールが着信した直後に把握することができる。ゆ
えに前記場合、前記利用者は、該利用者のメールアドレ
ス宛のメールの内容を、迅速に知ることができる。
【0010】前記メールシステムにおいて、メールサー
バ装置へのメール着信を利用者に通知するための手法
は、複数通りある。また前記メールシステムにおいて、
単一のメールサーバ装置が、複数通りのメール着信通知
手法をそれぞれ実行可能である場合がある。この場合、
前記メールサーバ装置は、任意の1人の利用者に対して
メール着信の通知を行う場合、複数のメール着信の通知
手法のうちから、実行するべきいずれかう1つの手法を
選択する必要がある。
【0011】また特開平10−93621号公報は、操
作者がメール送受が可能な複数台の情報処理装置を利用
可能である場合に用いられるメールの配送方法を開示し
ている。前記公報のメール配送方法が用いられる場合、
操作者は、複数台の情報処理装置として、デスクトップ
型端末と移動体端末とを有する。前記メール配送方法を
用いたデータ通信装置内のメールサーバ装置は、或る操
作者のメールアドレス宛のメールが受信された場合、該
操作者が有するデスクトップ型端末が存在する構内に該
操作者が有する移動体端末があるならば、該操作者がデ
スクトップ型端末の近くにいると判断して、該デスクト
ップ型端末にメールを送信し、前記構内に該操作者が有
する移動体端末がない場合、該操作者がデスクトップ型
端末の近くにいないと判断して、該移動体端末に前記メ
ールを送信する。これは、一般的に、デスクトップ型端
末は、移動体端末よりも、表示された文字が読み易く、
かつデータ量が多いメールを楽に取扱うことができるの
で、操作者はなるべくデスクトップ型端末でメールを受
信することを望むであろうと予測しているからである。
ゆえに前記データ通信装置において、操作者がデスクト
ップ型端末のそばにいないと判断される場合だけ、移動
体端末にメールを送信している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平10−
93621号公報のデータ通信装置において、前記メー
ルサーバ装置のメール着信を操作者、すなわちメール受
信者に通知するためのメールの配送先は、デスクトップ
型端末と移動体端末との位置関係、すなわち操作者の現
在位置に応じて定まる。ゆえに前記データ通信装置にお
いて、メールを送信した者、すなわちメール送信者の意
向が、該メールの配送先の選択に反映されない。たとえ
ばメールのデータ量が極めて多いためにメール送信者は
該メールが移動体端末に送信されることを望まない場
合、メール受信者の現在位置によっては、該メールが移
動体端末に送信される可能性がある。またたとえば、メ
ールの内容が極めて緊急の連絡事項であるために、メー
ル送信者が少しでも早くメール受信者に該メールの内容
を伝えたいので、該メールが移動体端末に送信されるこ
とを望む場合、メール受信者の現在位置によっては、該
メールがデスクトップ型端末に送信される可能性があ
る。このように、単一のメール受信者が複数の情報処理
装置を利用可能である場合、メール着信通知を該複数の
情報処理装置のうちのどれに行うかの判断に、メール送
信者の意向を反映させることは困難である。
【0013】また上述の第3のメールシステムで説明し
たように、或るメールアドレス宛のメールの着信通知
を、該アドレスが付与される操作者が利用可能なファク
シミリ装置を用いて行う状況下で、前記着信したメール
が、いわゆるテキストデータ以外の他の形式のデータを
有する場合がある。この場合、前記着信したメール全体
を表す画像を示す画像データ信号の作成は難しいので、
該画像が前記着信したメールの内容を伝え切れず、該画
像データ信号が無意味なものになることがある。この結
果、前記第3のメールシステムにおいて、メールの着信
通知のための処理動作が無駄になる。
【0014】本発明の目的は、メールの着信通知手順に
該メールの送信者の意向を反映させ、かつメールの着信
通知の無駄を防止可能な着信メール通知装置およびメー
ルサーバ装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、予め定め
る複数のメールアドレス宛のメールをそれぞれ記憶する
ための複数のメール記憶領域を備えたメールサーバ装置
において用いられる着信メール通知装置であって、前記
メールは、該メールの着信通知手法の選択に拘わる予め
定める複数の制御情報のうちの少なくとも1つを含み、
前記着信メール通信装置は、前記全ての各メールアドレ
スに、該各メールアドレス宛のメール着信をそれぞれ通
知するべき少なくとも1つの通信端末を、それぞれ対応
付けて記憶する通知先端末記憶手段と、前記メールサー
バ装置へのメール着信の通知を、相互に異なる予め定め
る手法でそれぞれ行うための複数の通知手段と、前記メ
ールサーバ装置に着信したメールに基づき、該メールの
宛先であるメールアドレスと、該メール内の前記少なく
とも1つの制御情報とを得るメール解析手段と、前記メ
ールの解析結果に基づいて前記全通知手段のうちから少
なくとも1つを選択し、該少なくとも1つの通知手段
に、該メールの宛先のメールアドレスに対応する少なく
とも1つの通信端末である通知先通信端末に対して、メ
ール着信を通知させる通知制御手段とを含むことを特徴
とする着信メール通知装置である。
【0016】第1の発明に従えば、着信メール通知装置
は、メールサーバ装置へのメール着信を、前記通知先通
信端末に、複数の通知手段のうちの該メールに含まれる
制御情報に基づいて選択されたいずれか1つの通知手段
を用いて、通知する。この結果たとえばメールの作成者
が、作成したメールの通知に用いるべき通知手段を選択
させるように、該メールに制御情報を予め加えておく場
合、該メールの着信の通知時に、前記作成者が選択した
通知手段が用いられる。この結果前記メール着信通知装
置は、複数の通知手段が利用可能である場合、メールの
着信通知の通知手法に、該メールの作成者の意図を反映
させることができる。
【0017】第2の発明の着信メール通知装置は、前記
複数の各制御情報は、前記全ての各通知手段をそれぞれ
指定する情報であり、前記通知制御手段は、前記メール
解析手段によって得られた制御情報が指定する通知手段
を、前記少なくとも1つの通知手段として選択すること
を特徴とする。
【0018】第2の発明に従えば、該発明の着信メール
通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構
成を有し、かつ制御情報が上述の構成である場合、通知
制御手段が上述のように動作する。すなわち前記場合、
メールの作成者は、該メールの着信通知に用いるべき通
知手段を指定する情報を、該メール内に直接書込む。こ
の結果前記第2の発明の着信メール通知装置は、複数の
通知手段が利用可能な状況下で、メールの着信通知の通
知手法に、該メールの作成者の意図を直接反映させるこ
とができる。
【0019】第3の発明の着信メール通知装置は、前記
全ての各制御情報に、前記全通知手段のうちの少なくと
も1つを、それぞれ対応付けて記憶する第1通知制御情
報記憶手段をさらに含み、前記通知制御手段は、前記第
1通知制御情報記憶手段の記憶内容に基づき、前記メー
ル解析手段によって得られた制御情報に対応する少なく
とも1つの通知手段を、前記いずれか1つの通知手段と
して選択することを特徴とする。
【0020】第3の発明に従えば、該発明の着信メール
通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構
成を有し、さらに上記第1通知制御情報記憶手段をさら
に含む場合、通知制御手段が上述のように動作する。前
記第1通知制御情報記憶手段の記憶内容は、たとえば前
記着信メール通知装置の操作者が設定する。この結果前
記第3の発明の着信メール通知装置は、複数の通知手段
が利用可能である状況下で、メールの着信通知の通知手
法に、該メールの作成者および前記操作者の意図をそれ
ぞれ反映させることができる。
【0021】第4の発明の着信メール通知装置は、前記
制御情報は、メールの重要度を示すことを特徴とする。
【0022】第4の発明に従えば、該発明の着信メール
通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構
成を有し、さらに上記制御情報が、メールの重要度を示
す情報になっている。この結果前記第4の発明の着信メ
ール通知装置は、着信を通知するべきメールの重要度、
すなわち該メールの作成者が設定したメールの重要度に
応じて、たとえば該装置の操作者が該重要度に対応付け
た通知手段を用いて、メール着信を通知することができ
る。したがって前記着信メール通知装置の操作者は、メ
ールの着信の通知手法に基づき、メールの着信と同時
に、該メールの重要度をさらに把握することができる。
【0023】第5の発明の着信メール通知装置は、前記
通知制御手段は、前記メール解析手段によって前記受信
されたメールから制御情報が取得されない場合、前記全
着信メール通知手段のうちの予め定めるいずれか1つ
を、前記いずれか1つの通知手段として選択することを
特徴とする。
【0024】第5の発明に従えば、該発明の着信メール
通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構
成を有し、かつ上述の場合、前記通知制御手段が上述の
ように動作する。この結果前記第5の発明の着信メール
通知装置は、メールの作成者が通知手段の選択に関する
制御情報をメールに付加していない場合、該メールの着
信を確実に該装置の操作者に通知することができる。
【0025】第6の発明の着信メール通知装置は、各メ
ールアドレスに複数の通信端末が対応付けられる場合、
各メールアドレスの複数の通信端末と複数の通知手段と
を相互に対応付けて記憶する第2通知制御情報記憶手段
をさらに含み、前記通知制御手段は、第2通知制御情報
記憶手段の記憶内容にさらに基づき、該メールの宛て先
であるメールアドレスに対応する全通信端末のうち、該
メールの解析結果に基づき選択された通知手段に対応す
る通信端末を、前記通知先通信端末として選ぶことを特
徴とする。
【0026】第6の発明に従えば、該発明の着信メール
通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構
成を有し、かつ上記第2通知制御情報記憶手段をさらに
含む場合、前記通知制御手段が上述のように動作する。
この結果前記第6の発明の着信メール通知装置は、操作
者が複数の通信端末を利用可能な場合、通知手段の使分
けに応じて、通信端末も使分けることができる。ゆえに
各通知手段が予め定める種類の通信端末に対してだけメ
ール着信を通知可能な構成になっている状況下で、通知
手段をメールの作成者の意図に応じて使い分けつつ、か
つメール着信を確実に操作者に通知することができる。
【0027】第7の発明の着信メール通知装置は、少な
くとも1つの前記通信端末はファクシミリ装置であり、
前記着信メール受信装置は、画像を示す画像データ信号
を生成する画像データ信号生成手段と、ファクシミリ通
信のための予め定める通信規約に基づき、画像データ信
号を送受するためのファクシミリ用通信手段とをさらに
含み、前記全通知手段のうちのいずれか1つは、前記メ
ール受信後、該メールの内容を表す画像を示す画像デー
タ信号を前記画像データ信号生成手段にさせ、かつ前記
ファクシミリ用通信手段に、該画像データ信号を、前記
通知先通信端末に対して送信させることを特徴とする。
【0028】第7の発明に従えば、該発明の着信メール
通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構
成を有し、かつファクシミリ通信に関わる手段をさらに
含み、さらに前記いずれか1つの通知手段が該ファクシ
ミリ通信に関わる手段の制御手段になっている。この結
果前記第7の発明の着信メール通知装置は、たとえばメ
ールの作成者が該メールの着信通知にファクシミリ通信
機能を利用したいと望む場合、該メールの着信をファク
シミリ機能を用いて通知することができる。これによっ
て着信メール通知装置は、操作者が通信端末としてファ
クシミリ装置またはファクシミリ通信機能を備えた通信
端末を利用可能であるならば、メールの作成者の意図に
応じて、該装置がメールサーバ装置との間でメールが送
受可能であるか否かに関わらず、該装置を介して操作者
にメールの着信を通知することができる。またたとえ
ば、作成者が操作者にメール自体をファクシミリ装置を
用いて受取ってほしいと希望している場合、メール着信
の通知そのものをファクシミリ装置を用いて通知するこ
とによって、操作者が該メールを該ファクシミリ装置を
利用してメールサーバ装置から入手する可能性が高くな
るので、好ましい。
【0029】第8の発明の着信メール通知装置は、少な
くとも1つの前記通信端末は電話機であり、前記着信メ
ール受信装置は、通話のための予め定める通信規約に基
づき、音響を示す音響データ信号を送受するための通話
用通信手段と、メール着信の通知のための予め定める音
響を示す通知用音響データ信号を記憶する音響記憶手段
とをさらに含み、前記全通知手段のうちのいずれか1つ
は、前記メール受信後、前記通話用通信手段に、前記通
知用音響データ信号を、前記通知先通信端末に対して送
信させることを特徴とする。
【0030】第8の発明に従えば、該発明の着信メール
通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構
成を有し、かつ音声通話に関わる手段をさらに含み、さ
らに前記いずれか1つの通知手段が音声通話に関わる手
段の制御手段になっている。この結果前記第8の発明の
着信メール通知装置は、たとえばメールの作成者が該メ
ールの着信通知に通信端末の音声通話機能を利用したい
と望む場合、該メールの着信を音声通話機能だけを利用
して実行することができる。これによって着信メール通
知装置は、操作者が通信端末として音声通話機能を備え
た通信端末、たとえば電話機を利用可能であるならば、
メールの作成者の意図に応じて、該通信端末がメールサ
ーバ装置との間でメールが送受可能であるか否かに関わ
らず、操作者にメールの着信を通知することができる。
すなわち前記着信メール通知装置は、操作者が音声通話
機能を最低限備えた通信端末、たとえばいわゆる黒電話
を使用可能であれば、メールの着信を実行可能である。
一般的な通信端末は、音声通話機能を備えていることが
多いので、上述のいずれか1つの通知手段をメール着信
の通知に利用した場合、操作者がメール着信のための特
別な機能を備えた通信端末を所有する必要がなくなる。
【0031】第9の発明の着信メール通知装置は、少な
くとも1つの前記通信端末は、前記予め定める基準電話
番号に基づく発呼に伴い伝達される該基準電話番号に応
答して、メール受信を通知するための予め定める通知動
作を実行可能であり、前記着信メール通知装置は、前記
通信端末に対して、前記基準電話番号を用いた発呼がそ
れぞれ可能な網制御手段をさらに含み、前記全通知手段
のうちのいずれか1つは、前記メール受信後、前記網制
御手段に、前記通知先通信端末に対して、前記基準電話
番号を用いた発呼を行わせることを特徴とする。
【0032】第9の発明に従えば、該発明の着信メール
通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構
成を有し、かついわゆる網制御手段をさらに含み、さら
に前記いずれか1つの通知手段が該網制御手段における
発呼の制御手段になっている。この結果前記第9の発明
の着信メール通知装置は、該装置の利用者が上述の構成
の通信端末を利用可能な状況下で、メールの作成者が該
メールの着信通知に該通信端末の通知動作を利用したい
と望む場合、該メールの着信を該通知動作を用いて実行
することができる。さらに前記通信端末が通信相手の発
呼処理に応答して該通信相手の電話番号を入手可能な通
信網において用いられるならば、該通信端末は前記着信
メール通知装置の網制御手段の発呼処理に応答して基準
電話番号を入手した時点で、前記通知動作を開始可能に
なる。ゆえにこの場合、前記通信端末自体または該通信
端末の操作者は前記発呼処理に応答した動作、たとえば
いわゆるオフフック動作を行う必要が無いので、メール
着信の通知に関する手間が減少するので、さらに好まし
い。
【0033】第10の発明の着信メール通知装置は、少
なくとも1つの前記通信端末は、メールの内容を表示可
能であり、前記着信メール通知装置は、前記全ての各端
末装置に対して、メールの少なくとも一部分を送受可能
なメール用通信手段をさらに含み、前記全通知手段のう
ちのいずれか1つは、前記メール受信後、前記メール用
通信手段に、前記通知先通信端末に対して、前記受信さ
れたメールの少なくとも一部分を送信させることを特徴
とする。
【0034】第10の発明に従えば、該発明の着信メー
ル通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ
構成を有し、かつメール送受のためのメール用通信手段
をさらに含み、かついずれか1つの通知手段が該メール
用通信手段の制御手段になっている。この結果前記第1
0の発明の着信メール通知装置は、該装置の利用者が上
述の構成の通信端末を利用可能な状況下で、メールの作
成者が該メールの着信通知と同時に該メールの少なくと
も一部分をに該通信端末の通知動作を利用したいと望む
場合、該メールの少なくとも一部分を該メールの着信通
知を兼ねて前記通知先端末に送達することができる。こ
の結果前記着信メール通知装置は、メールの作成者の意
図に応じて、該装置がメール着信だけを通知しかつ操作
者が該通知に応じてメールサーバ装置にメールの送達を
要求する手順よりも迅速に、メールの少なくとも一部分
を、操作者に送達することができる。
【0035】第11の発明の着信メール通知装置は、前
記通知制御手段は、前記メールサーバ装置に単一の通信
端末からいずれか1つのメールアドレス宛のメールの送
達に関わる要求が与えられた場合、該メールアドレス宛
のメール着信の通知のための処理を行うことを特徴とす
る。
【0036】第11の発明に従えば、該発明の着信メー
ル通知装置は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ
構成を有し、かつ通知制御手段が上述のように動作する
構成になっている。これは以下の理由からである。通信
端末は、一般的には、前記着信メール通知装置からのメ
ール着信の通知を受付可能な状態に、常に保たれている
とは限らない。前記着信メール通知装置がメール着信を
通知先通信端末に通知する場合、該通信端末が前記受付
け可能な状態になっていないならば、該通知先通信端末
が該通知に応答して動作しないので、該通知は該通信端
末を介して操作者に届かない。そこで前記第11の発明
の着信メール通知装置は、上述のように処理を行う。通
信端末がメールサーバ装置に対してメールの伝達要求が
与えた場合、メールサーバ装置と通信端末との間で通信
経路が確立され、かつ通信端末が起動しているので、該
通信端末にメール着信の通知を確実に受付けさせること
ができる。これによって着信メール通知装置は通知先通
信端末がメール着信の通知を確実に受け付け可能な状況
にある場合だけ該通知のための処理を実行するので、該
通知先通信端末の状況に起因して通知が失敗すること
を、未然に防ぐことができる。したがって前記着信メー
ル通知装置は、通知先通信端末の状況に無関係に通知の
ための処理を行う場合よりも、処理の失敗回数が減少す
るので、該処理の確実性が向上するため、かつ着信メー
ル通知装置の負担を軽減することができる。
【0037】第12の発明は、少なくとも1台のメール
クライアント装置に接続されるメールサーバ装置におい
て、予め定める複数のメールアドレス宛のメールをそれ
ぞれ記憶するための複数のメール記憶領域と、前記複数
の各メールアドレス宛のメールを受信して、該メールを
前記メール記憶領域に記憶させるメール受信手段と、請
求項1〜11のいずれかに記載の着信メール通知装置
と、前記クライアント装置から、前記複数のメールアド
レスのうちのいずれか1つ宛のメール送達要求を受付け
る受付手段と、前記メール送達要求の受付に応答して、
前記いずれか1つのメールアドレス宛のメール記憶手段
内のメールを、前記クライアント装置に対して送信する
メール送信手段とを含むことを特徴とするメールサーバ
装置である。
【0038】第12の発明に従えば、メールサーバ装置
は、複数のメールアドレスがそれぞれ付与された者の間
でメールを送受する場合に、該メールの伝達を中継する
ために、クライアント装置からのメールを蓄積し、かつ
クライアント装置からの要求に応じてメールを送達す
る。さらにメールサーバ装置は、第1〜第11の発明の
うちのいずれか1つの着信メール通知装置をさらに備え
るので、該サーバ装置にメールが着信したことを、メー
ルの宛て先のメールアドレスが付与された者に、該メー
ルの作成者の意図に応じた通知手順を用いて、通知する
ことができる。
【0039】このように着信メール通知装置が、メール
配信のための構成と併用されるのは、メール着信時に該
メールの着信通知が、通知先端末の使用状況に起因して
失敗した後、前記クライアント装置から該メールの配信
の要求があれば、該メールを該クライアント装置を介し
て該メールの宛て先である利用者に提供することができ
る。ゆえに通知先端末の使用状況に応じて、メールを利
用者に提供できない恐れが軽減される。ゆえに着信メー
ル通知装置とメール配信のたの構成とが併用されること
が好ましいのである。またメールサーバ装置が着信メー
ル通知装置を内蔵している場合、クライアント装置メー
ルサーバ装置との間の通信手段と着信メール通知装置と
通信端末との間の通信手段とを兼用可能である。この結
果メールサーバ装置全体の部品点数が減少するので、該
装置の構造が簡単になる。
【0040】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある着信メール通知装置を含むメールサーバ装置1の電
気的構成を示すブロック図である。図2は、メールサー
バ装置を含み電子メールが送受可能な電子メール装置3
の構成を示すブロック図である。図1と図2とを合わせ
て説明する。
【0041】電子メール装置3は、該装置3の複数の利
用者の間で、いわゆる電子メールをやり取りさせるため
の電子メールサービスを実行するコンピュータネットワ
ークシステムである。電子メールとは、電子メール装置
1において予め定める伝送手順で伝送可能な予め定める
データフォーマットで記述されたデータファイルであ
り、以後「メール」と略称する。電子メール装置3は、
メールサーバ装置の他に、1または複数の端末装置4を
含む。メールサーバ装置1および端末装置4は、とは、
伝送路5を介して信号が相互に送受可能になるように、
伝送路5にそれぞれ接続される。端末装置4と伝送路5
との接続は、有線接続でもよく、無線接続でもよい。ま
た端末装置4と伝送路5とは、接続および切断を任意に
切換え可能である。
【0042】端末装置4は、メールサーバ装置1と通信
が可能な装置である。端末装置4は、メールサーバ装置
1との間でメールが送受可能な情報端末7と、メール送
受以外の他の通信を主目的とする通信端末8とに区分さ
れる。情報端末7は、情報処理を主目的とする装置、た
とえばデータ通信機能を備えた情報処理装置である。前
記情報処理装置は、一般的には、パーソナルコンピュー
タ、ワークステーション、または携帯情報端末(Parson
al Digital Assistant:PDA)で実現される。通信端
末8は、たとえば、音声通話を主目的とする装置であっ
てもよく、またはファクシミリ通信を主目的とする装
置、すなわちファクシミリ装置であってもよい。音声通
話を主目的とする装置は、たとえば、一般加入電話機、
ISDN対応電話機、携帯電話端末、PHS端末、また
はページャ端末である。また通信端末8は、前記他の通
信のための通信機能の他に、メール送受のための通信機
能を付加して、情報端末5を兼ねていることがある。情
報端末7と通信端末8とを兼用する装置としては、たと
えば、メール送受機能を備えた携帯情報端末および該機
能を備えたはPHS端末が挙げられる。以後の説明で
は、情報端末7を兼ねる通信端末8を、「情報通信端末
8A」と称することがある。
【0043】電子メール装置内のメールサーバ装置1と
情報端末7とNET9とを含む部分であるネットワーク
部11は、基本的には、いわゆるクライアント・サーバ
方式のコンピュータネットワークシステムで実現され
る。またネットワーク部11は、クライアント・サーバ
型のコンピュータネットワークシステムに限らず、他の
型のコンピュータネットワークシステムで実現されても
よい。情報端末7は、メールサーバ装置1との通信に際
して、いわゆる電子メールクライアント装置として動作
する。以後の説明では、コンピュータネットワーク、電
子メールサーバ装置、および電子メールクライアント装
置を、「NET」、「サーバ」、「クライアント」とそ
れぞれ略称することがある。
【0044】メールサーバ装置1と情報端末7との間の
伝送路5は、たとえばコンピュータネットワークシステ
ム9(以後「伝送用NET9」と称することがある)内
の通信回線で実現される。伝送用NET9は、たとえば
LANまたはWANで実現される。WANの1種類とし
て、いわゆるインターネットが挙げられる。サーバ1と
通信端末8との間の伝送路5は、たとえば公衆の通信網
10で実現される。公衆の通信網は、たとえば、公衆電
話交換網、サービス総合デジタル網、携帯電話用の回線
網、またはPHS(Personal Handyphone System)用の
回線網である。携帯電話用またはPHS用の回線網が用
いられる場合、該回線網内に無線基地局12が設置され
ており、該回線網と通信端末8とは、無線基地局12と
該通信端末8との間の無線伝送路によって接続される。
【0045】電子メール装置3内の伝送用NET9、た
とえばインターネットは、電子メールサーバ装置と電子
メールクライアント装置と該クライアントと兼用し得る
通信端末とのうちの少なくとも1種類の装置が、少なく
とも1つ含まれる。伝送用NET9内に本実施の形態の
メールサーバ装置1の他の電子メールサーバ装置が含ま
れる場合、メールサーバ装置1は、他のサーバとの間で
メールを相互に送受可能になるように、該他のサーバと
メールサーバ装置1とを両端とする通信回線が接続され
ている。
【0046】さらにまた本実施の形態では、任意の2つ
の電子メールサーバ装置間のメールの送受のための通信
は、SMTPに基づいて行われるとする。また電子メー
ルクライアント装置が電子メールサーバ装置に対してメ
ールを送信するための通信は、SMTPに基づいて行わ
れ、また電子メールクライアント装置が電子メールサー
バ装置から送信されたメールを受信するための通信は、
POPに基づいて行われるとする。すなわち電子メール
クライアント装置を情報処理装置で実現するための電子
メールクライアントソフトウエアは、いわゆるPOP/
SMTP準拠の電子メールクライアントソフトウエアで
実現される。勿論、上記各通信のプロトコルは、PO
P,STMPに限らず、他のプロトコル、たとえばIM
AP(Internet Messageing Access Protocol)を用い
てもよい。
【0047】一般的なコンピュータネットワークシステ
ムは、基本的には、データ通信機能を備えた複数台の情
報処理装置を、該情報処理装置間でデータが相互に伝送
可能になるように、相互に接続して、構成される。前記
コンピュータネットワークシステムにおいて、任意の2
つの情報処理装置は、伝送媒体を介して物理的に接続さ
れる。前記伝送媒体は、いわゆる伝送ケーブル、通信
網、またはコンピュータネットワークシステムで実現さ
れる。
【0048】前記コンピュータネットワークシステムが
クライアント・サーバ型のシステムである場合、該シス
テムにおいて、該システム内の全情報処理装置のうち、
予め定める電子メールサーバソフトウエアがインストー
ルされかつ該ソフトウエアを実行する少なくとも1つ
が、該システム内の電子メールサーバ装置を実現し、該
システム内の全情報処理装置のうち、予め定める電子メ
ールクライアントソフトウエアがインストールされ、か
つ該ソフトウエアを実行する少なくとも1つが、該シス
テム内の電子メールクライアント装置をそれぞれ実現す
る。
【0049】電子メールクライアントソフトウエアは、
概略的には、サーバに対するメールの伝送要求と該要求
に応じたサーバとの間のメール送受とを制御するための
ものであり、かつメールの作成に拘わることがある。す
なわち一般的な電子メールクライアント装置は、伝送対
象のメールがある場合、該メールの伝送をサーバに要求
し、かつ該メールをサーバに送信する。また前記一般的
なクライアントは、サーバ内の或るメールアドレスに対
応する記憶領域内に蓄積されるメールの伝達を要求し、
該要求に応じて該サーバから送信されたメールを受信す
る。電子メールサーバソフトウエアは、概略的には、2
つのNET内のサーバ間のメールの伝送とクライアント
からの要求に応じた該クライアントとの間のメールの送
受とを制御する。
【0050】メールサーバ装置1は、概略的には、電子
メール装置3の利用者間でメールを送受する場合、該メ
ールの伝達を中継する。このためにメールサーバ装置1
は、通信制御部21とメール配信部22と着信メール通
知部23とを含む。メール配信部22は、概略的には、
情報端末7、情報通信端末8A、および他のメールサー
バ装置との間で、伝送路5を介して、メールをそれぞれ
送受する。着信メール通知部23は、メールサーバ装置
1に着信したメールの宛先が付与された者(以後「着信
者」と称する)に、該メールがメールサーバ装置1に着
信したことを通知する。また着信メール通知部23は、
複数通りの通知手法を実行可能であり、メールの作成者
の意図に応じて、着信者への該メール着信の通知手法を
選択する。通信制御部21は、メール配信部22がメー
ル送受のために用いる通信回線、および着信メール通知
部23がメール着信の通知のために用いる通信回線に関
する制御を行う。
【0051】通信制御部21は、回線制御部26と少な
くとも1つのモデム27とを含む。回線制御部26は、
メールサーバ装置1と該装置1の通信相手とを両端とし
てかつ公衆通信網10を経由する通信回線の確立のため
に、公衆通信網10に規定される通信規約に基づき、該
回線の接続及び切断を制御し、さらに接続後の該回線上
の信号送受を制御する。各モデム27は、回線制御部2
6が前記通信回線を接続した後、該回線が接続されてい
る間、公衆通信網10に規定されるいずれかの通信規約
に基づき、該通信回線を用いた信号の送受を回線制御部
26の制御よりも上位のレベルで、それぞれ制御する。
すなわち任意の通信規約用のモデム27は、該規約に基
づき送受可能なデータ信号を、該規約に基づき通信回線
を伝送可能な形態に変換して、該規約に基づいた制御信
号とともに、かつ該規約に基づいた手順で、前記通信回
線を介して、前記通信相手が備えるモデムとの間で送受
する。前記通信相手は、たとえば図2で示す通信端末8
であり、かつ情報端末7を兼ねる通信端末8を含む。
【0052】本実施の形態では、通信制御部21は、モ
デム27として、音声通話用モデム28,ファクシミリ
通信用モデム29、およびデータ通信用モデム30を含
む。音声通話用モデム28は、前記データ信号として、
音響を示す音響信号を用いる。ファクシミリ通信用モデ
ム29は、前記データ信号として、画像を示す画像信号
を用いる。データ通信用モデム30は、前記データ信号
として、たとえばコンピュータで取扱い可能な形態のデ
ータを用いる。前記形態のデータは、音響または画像を
示すデータでもよく、いわゆるテキストまたはプログラ
ムを示すものであってもよく、その他のものでもよい。
音響通話用の通信規約は、公衆電話交換網の通信規約、
ISDNの通信規約、PHSの通信規約、携帯電話網の
通信規約のうちのどれでもよい。また通信制御部21
は、複数種類の音声通話用の通信規約にそれぞれ対応し
た複数の音声通話用モデム28を備えていてもよい。
【0053】メール記憶部31内には、予め定める少な
くとも1つのメールアドレス宛のメールをそれぞれ記憶
するための少なくとも1つのメール記憶領域が設定され
る。メールアドレスとは、電子メール装置3内で伝送さ
れるメールの宛先を規定するための情報である。電子メ
ール装置3において、該装置3の全ての各利用者に、そ
れぞれ付与される。メールアドレスは、人に限らず、た
とえばメールが送受可能な装置に付与されていてもよ
い。メール送受部32は、概略的には、情報端末7、情
報通信端末8A、または他の電子メールサーバ装置との
間のメール送受に関する通信を行う。以後の説明では、
メール記憶部31内のメール記憶領域に対応付けられた
メールアドレスを、基準メールアドレスと称することが
ある。
【0054】本実施の形態では、メールサーバ装置1は
サーバ・クライアント型のコンピュータシステムのサー
バなので、メール送受部32は、クライアントである情
報端末7が発した要求信号を受信した場合、および他の
電子メールサーバ装置からメールが伝送された場合に、
以下のように動作する。たとえばメール送受部32は、
情報端末7から、該端末7が発信するメールの伝達が要
求された場合、該端末7から与えられたメール内に宛先
として記載されたメールアドレスに対応する記憶領域が
メール記憶部31内にあるならば、該メールを該記憶領
域に記憶させ、該記憶領域を有していないならば、該記
憶領域を有する他のサーバまたは該他のサーバへのメー
ル送受を中継可能なサーバに対して、該メールを送信す
る。他のサーバから送信されたメールが受信された場
合、前記メール送受部32は、該メールの宛先であるメ
ールアドレスに対応する記憶領域が内部にあれば該記憶
領域にメールを記憶させ、該記憶領域がなければ、該記
憶領域を有する他のサーバまたは該他のサーバへのメー
ル送受を中継可能なサーバに対して該メールを送信す
る。情報端末7から或るメールアドレスに対応する記憶
領域内に蓄積されるメールの伝達が要求された場合、メ
ール送受部32は、該記憶領域内のメールを情報端末7
に対して送信する。
【0055】メール配信部22が受信しかつメール記憶
部31内のいずれかのメール記憶領域に記憶されたメー
ルを、以後「着信メール」と称することがある。着信メ
ールの宛先であるメールアドレスは、メール記憶部31
内に該メールアドレス宛てのメールを記憶するためのメ
ール記憶領域が設定されているものである。メール配信
部22が情報通信端末8Aを通信相手とする場合の処理
は、メール配信部22が上述の情報端末7を通信相手と
する場合の処理と比較して、前記要求がコンピュータネ
ットワークシステム9を介して直接メール配信部22に
与えられる代わりに、通信制御部21と主制御部41と
を経由する点が異なり、他は等しい。
【0056】着信メール通知部23は、メール解析部4
2と、メール内容抽出部43と、通知制御データ記憶部
45と、処理データ記憶部46と、画像処理部44と、
主制御部41とを含む。主制御部41は、後述する着信
メール通知処理の主制御動作手順に基づき、メール解析
部42と、メール内容抽出部43と、画像処理部44と
を制御し、かつこれらの部の処理結果に基づき、かつ通
信制御部21を用いて、メール着信の通知を行う。メー
ル解析部42は、着信メールを解析して、主制御部41
が着信メール通知処理に利用するデータを、解析結果と
して得る。メール内容抽出部43は、着信メールの記載
内容を解析し、解析結果に基づきメールの一部分を抽出
する。メール内容抽出部43の抽出結果は、主制御部4
1が着信メール通知処理で用いる。画像処理部44は、
着信メール内にあるいわゆるテキストデータを、該テキ
ストデータが示す文字を含む画像を示す画像データに変
換する。通知制御データ記憶部45は、主制御部41が
着信メール通知処理を実行する際に参照するための通知
制御データを、記憶する。処理データ記憶部46は、主
制御部41、メール解析部42、メール内容抽出部4
3、および画像処理部44がそれぞれ上述の処理を行う
際に参照する予め定めるデータ、および画像処理部44
及びメール内容抽出部43の処理結果を、記憶する。前
記予め定めるデータは、たとえば、予め定める音声アナ
ウンスのための音声を示す音声データ、テキストデータ
と画像データとの変換処理のためのフォントデータ、メ
ール解析の際に参照するメールフォーマットに関連する
データを含む。
【0057】本実施の形態では、着信メール通知部23
は、第1〜第5通知手法の5種類の通知手法を実行可能
であるとする。なお着信メール通知部23が実行可能な
全通知手法の数は、複数であれば、5つに限らず、5つ
未満でも5つより多くてもよい。また前記実行可能名通
知手法は、以下の第1〜第5通知手法に限らず、他の手
法でもよい。
【0058】第1通知手法は、メール着信を通知するべ
き通信端末(以後「通知先端末」と略称することがあ
る)が、ファクシミリ通信機能を備えた状況下で行われ
る。着信メール通知部23は、第1通知手法を用いる場
合、通知先端末に、メール着信を示す画像、またはメー
ル内容を示す予め定める画像を、出力させる。第2通知
手法は、通知先端末が音声通話機能を備えた状況下で行
われる。着信メール通知部23は、第2通知手法を用い
る場合、通知先端末に、メール着信を示す音声メッセー
ジを出力させる。第3通知手法は、発呼側端末の電話番
号を発呼処理に伴い入手するための機能を通知先端末が
備えた状況下で行われる。着信メール通知部23は、第
3通知手法を用いる場合、通知先端末に対する発呼処理
を行い、通知先端末は、該発呼処理に伴い入手した電話
番号が予め定める基準電話番号である場合、予め定める
通知動作を実行する。第4および第5通知手法は、通知
先端末がメールの送受機能および表示機能を備えた状況
下で、すなわち通知先端末が情報通信端末8Aである状
況下で行われる。着信メール通知部23は、第4または
第5通知手法を用いる場合、着信メール全体または該メ
ールの一部分を通知先端末に表示させる。以上がメール
サーバ装置1の構成の説明である。
【0059】図3は、メールサーバ装置1で用いられる
メール着信通知制御用のメール61の基準データフォー
マットを示す図である。メール着信通知制御用の基準デ
ータフォーマットに基づくメール61は、一般的なメー
ルデータフォーマットのメールに、通知選択データ63
をさらに含む。メール着信制御データは、メールサーバ
装置1の着信メール通知部23が行うメール着信通知処
理に、メールの作成者の意図を反映させるためのもので
あり、メール作成者によってメール61に付加される。
【0060】一般的なメールデータフォーマットに基づ
くメールは、メールヘッダ部64とメールボディ部分6
5とを含む。メールヘッダ部64は、メール61の属性
およびメール61の処理に関わる制御データが記載され
る部分である。メールボディ部65は、メール61によ
って伝達するべき内容、すなわちメール61の本文が記
載される部分である。一般的なメールデータフォーマッ
トに基づくメールは、メールヘッダ部62内に、たとえ
ば宛先部分66、差出人部分67、および題目部分68
を含む。これらのデータ66〜68は、メールに常に含
まれるわけでは無く、適宜省略されることもある。宛先
部分66は、メール61の宛先のメールアドレス、すな
わち該メール61の着信者のメールアドレスを含む。差
出人部分67は、メール61の作成者のメールアドレス
を含む。題目部分68は、メール61の題、すなわちメ
ールボディ部63内の本文の題を含む。
【0061】通知選択データは63、メールヘッダ部6
2内に書込まれる。通知選択データ63は、重要度部分
69および通知手法指定部分70のうちの少なくとも一
方を含む。重要度部分69は、メール61の重要度を含
む。メールの重要度は、メールの作成者が該メールの重
要性をどの程度であると考えているかを示し、該作成者
によって決定される。通知手法指定部分70は、着信メ
ール通知部23が実行可能な複数通りの通知手法のうち
の少なくとも1つを指定する通知指定データを含む。
【0062】重要度部分69および通知手法指定部分7
0の記載手法は、メール作成者と着信メール通知制御部
23との間に予め取決められている手法であり、かつメ
ール解析部42がメールを解析し手該部分の情報を抽出
可能であれば、どのような記載手法出もよい。本実施の
形態では、重要度部分69および通知手法指定部分70
全体は文字列であり、該文字列の先頭部分にこれら部分
69、70の識別のためのヘッダ「重要度:」、「着信
通知方法部分:」が付加され、該ヘッダに続く部分、す
なわちいわゆるフィールドに、重要度および通知指定デ
ータが記載されるものとする。また重要度は数値で表さ
れ、かつ前記数値が大きいほど、メール作成者がメール
を重要であると考えているとする。また通知指定データ
は、通知手法そのものを示す文字列であるとする。たと
えば通知手法がFAXを用いる手法である場合、通知指
定データは「FAXによる通知」となる。以上が基準デ
ータフォーマットの説明である。
【0063】着信メール通知部23内の通知制御データ
記憶部45の記憶内容を、 以下に説明する。通知制御
データ記憶部45は、主制御部41が着信メール通知処
理において、着信メール内の通知選択データに基づき該
メールの通知手法を選択する際に、参照する。通知制御
データ記憶部45は、表1に示す重要度対応表と、表2
に示す連絡先対応表とを記憶する。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】重要度対応表は、メール作成者が指定可能
な複数の重要度と、着信メール通知部23がメール着信
を通知するべき全ての着信者のメールアドレスとの組合
わせに、着信メール通知部23が実行可能な通知手法
が、それぞれ対応付けられている。着信者は、たとえ
ば、該着信者に付与されたメールアドレス宛てのメール
の記憶領域が、メールサーバ装置1内に、設定されてい
る者である。連絡先対応表は、前記全ての着信者のメー
ルアドレスと、着信メール通知部23が実行可能な全て
の通知手法との組合わせに、該メールアドレス宛てのメ
ール着信を該通知手法で通知する場合の通知先である通
信機器8の連絡先がそれぞれ対応付けられている。本実
施の形態では、連絡先となり得る通信機器8には、電話
番号が付与されており、前記連絡先として、電話番号が
記載される。
【0067】なお表1において、通知手法を書き込むべ
きセルに「重要度1」と書き込んであるのは、該セルに
記載するべき通知手法が、該セルと同じ行内の重要度1
に対応するセル内の通知手法と等しいことを示す。また
表1において「−」が書き込まれるセルは、該セルに対
応するメールアドレス宛てでかつ該セルに対応する重要
度のメールの着信通知を行わない、または該着信通知時
の通知手法が指定されていないことを示す。また表2に
おいて「−」が書き込まれるセルは、該セルに書込まれ
るべき通知手法または電話番号が指定されていないこと
を示す。
【0068】任意の1人の着信者のメールアドレス宛で
ありかつ複数の各重要度がそれぞれ付与されるメールの
着信通知に用いられる通知手法は、着信メール通知部2
3が実行可能な複数の通知手法のうちから、該着信者が
選択しかつ決定する。任意の1人の着信者のメールアド
レス宛のメールの着信をいずれかの通知手法を用いて通
知する場合の連絡先となる通信機器8は、該着信者が決
定する。前記連絡先となる通信機器8は、前記いずれか
の通知手法を用いた通知を着信者に伝達しうる構成を有
し、かつ着信者が利用可能なものである。重要度対応表
および連絡先対応表は、たとえばメールサーバ装置1の
管理者が、メール着信者からの連絡に基づき、上述のよ
うに作成する。なお本実施の形態では、重要度対応表と
連絡先対応表とが分離されているが、両者の対応表を1
つに統合してもよい。すなわちたとえば重要度対応表の
各セルに、通知手法だけでなく該通知手法を用いて通知
を行うべき連絡先を合わせて記載してもよい。
【0069】表1では、メールアドレスと重要度の1つ
の組合わせに通知手法が1つだけ対応付けられている
が、これに限らず、該1つの組合わせに複数の通知手法
を対応付けてもよい。この場合、或るメールアドレス宛
てでかつ或る重要度のメールが着信した場合、該メール
アドレスおよび該重要度の組合わせに対応付けられた複
数の通知手法をそれぞれ用いた通知を、相互に並行して
行う。また表2では、メールアドレスと通知手法の1つ
の組合わせに連絡先が1つだけ対応付けられているが、
これに限らず、該1つの組合わせに複数の連絡先を対応
付けてもよい。この場合、或るメールアドレス宛のメー
ルを或る通知手法を用いて通知する際に、複数の連絡先
に該メールの着信が並行して通知される。以上が通知制
御データ記憶部の記憶内容の説明である。
【0070】図4〜図9は、着信メール通知部23の主
制御部41が実行する着信メール通知処理の主制御動作
手順を説明するためのフローチャートである。なお図4
〜図9で重要度対応表を「対応表A」と記載し、連絡先
対応表を「電話番号表B」と記載していることがある。
着信メール通知処理の予め定める開始タイミングが到来
した時点で、ステップA1からステップA2に進む。ス
テップA2で主制御部41は、メール配信部22に、メ
ールサーバ装置1の全ての各基準メールアドレス宛ての
メールが着信しているか否か、すなわち該各基準メール
アドレスに対応するメール記憶領域内に、メールが新た
に記憶されているか否かを、それぞれ確認させる。着信
メールの確認処理は、着信メールが確認されるまで、時
間経過に伴い複数回、たとえば周期的に、繰返される。
着信メールが在ると確認された後、ステップA2からス
テップA3に進む。
【0071】着信メールの確認後、メールが着信してい
る場合、メール配信部22は、該メールの宛先であるメ
ールアドレスを、メール解析部42に与える。なおメー
ルの宛先のメールアドレスは、該メールのヘッダ内に記
載されるものだけではなく、該メールを実際に配送する
べきメールアドレスを含む。たとえば着信メールがいわ
ゆるメーリングリスト宛てのメールである場合、該メー
ルのヘッダ部内には、該メーリングリストのメールアド
レスが記載されている。前記場合、メール配信部22
は、着信メールのメールアドレスとして、該メーリング
リストの参加者、すなわち該メーリングリスト宛てのメ
ールをさらに配送するべき予め定める者のメールアドレ
スを、着信メールの宛先とする。
【0072】主制御部41は、ステップA3で、メール
解析部42に、着信したメールを解析させる。この結果
メール解析部42は、着信メールが図3で示す基準デー
タフォーマットのメールであるならば、重要度部分69
および通知手法指定部分70のうちの、該メール内のあ
る少なくとも一方を、該メールから抽出する。またメー
ル解析部42は、メールのヘッダ部から、宛先部分66
内のメールアドレスをさらに抽出してもよい。メール解
析部42が任意のメール内から予め定める種類の情報を
抽出するために、該解析部42は該情報を示す文字列の
先頭に付加されるべきヘッダと等しい参照文字列を予め
備えている。メール解析部42は、メール内の全ての各
文字列、または該メールのヘッダ部内の全ての各文字列
の先頭部分であるヘッダと前記参照文字列とを比較し、
一致する場合、該一致したヘッダを含む文字列内の該ヘ
ッダよりも後ろの部分を、所望の種類の情報として、抽
出する。以上がメールの解析手法である。
【0073】メール解析後、主制御部41は、ステップ
A4,A5で、メール解析部42の解析結果に基づき、
現時点の着信メールの通知に用いるべき通知手法(以後
「特定通知手法」と称することがある)を定める。この
ために主制御部41は、ステップA4で、前記解析結果
として、着信メールから通知手法指定部70が抽出され
たか否かを判断する。抽出されていない場合、ステップ
A4からステップA5に進む。抽出されている場合、主
制御部41は、該通知手法指定部70内の通知選択デー
タが指定する通知手法を判別し、該判別結果を前記着信
メールの着信通知に用いるべき通知手法、すなわち特定
通知手法として認識する。主制御部41は、通知選択デ
ータの具体的な判別処理のために、複数の各通知手法を
それぞれ指定するための予め定める基準文字列を有して
いる。主制御部41は、具体的には、前記通知手法指定
部分70である文字列と前記複数の基準文字列とをそれ
ぞれ比較し、該文字列の少なくとも一部分といずれか1
つの基準文字列とが一致した場合、該基準文字列によっ
て示される通知手法を、特定通知手法とする。
【0074】主制御部41は、ステップA5で、重要度
部分69の記載内容と重要度対応表とに基づき、特定通
知手法を選択する。すなわち主制御部41は、前記重要
度対応表内から、着信メールから抽出されている重要度
部分69に記載の重要度とメール配信部22がステップ
A2で判断した該メールの宛先のメールアドレスとの組
合わせに対応する通知手法を検索し、検索結果としてえ
られた通知手法を、前記特定通知手法として認識する。
【0075】本実施の形態では、重要度対応表内に、着
信メールに重要度部分69が無い場合の通知手法が予め
設定されているので、メール解析部42がステップA3
において重要度部分69および通知手法選択部70の両
方を抽出していない場合でも、主制御部41は、特定通
知手法を定めることができる。着信メール内に通知選択
データ63が無い場合の主制御部41の動作は、これに
限らず、他の動作でもよい。たとえば重要度対応表内部
に前記無い場合の通知手法を設定する代わりに、ステッ
プA4,A5で特定通知端末が設定されないならば、予
め定めるいずれか1つの通知手法を、特定通知手段とす
る手順でもよい。
【0076】主制御部41は、ステップA6〜A10
で、着信メール通知部23が実行可能な全通知手法のう
ちから特定通知手法を選択し、該手法を用いたメール着
信の通知を開始する。本実施の形態では、前記全通知手
法が5種類なので、通知の開始処理のための判定ステッ
プの数が5つであるが、該判定ステップの数は、全通知
手法の数と同数であり、各判定ステップに各通知手法が
以下の様に対応付けられていて、かつこれらの判定ステ
ップが以下のように順次接続されていればよい。
【0077】ステップA6〜A10の各ステップは、特
定通知手法が、予め定める第1〜第5通知手法であるか
否かを、それぞれ判断する。各ステップにおいて、特定
通知手法が該ステップの通知手法である場合、ステップ
A6〜A10から、ステップA11,A17,A22,
A25,A30にそれぞれ進む。この結果主制御部41
は、第1〜第5通知手法に基づく通知処理を行うための
通知手段として、動作する。各ステップにおいて、特定
通知手法が該ステップの通知手法ではない場合、ステッ
プA6〜A9からステップA7〜A10にそれぞれ進
む。ステップA10で特定通知手法が第5通知手法では
ないと判定される場合、ステップA6〜A10までの全
ステップの判断が否定されるので、特定通知手法が設定
されていないとみなされる。このような状況は、通知選
択データ63が着信メール記憶部23が実行不可能な通
知手法を指定している場合、着信メールが一般的なデー
タフォーマットのメールである場合、または通知制御デ
ータ記憶部45の記憶内容および通知選択データ63に
基づき、メール着信を通知しないと規定された場合に、
起こる。これらの場合、メールの着信は通知されない
が、メールサーバ装置1は、電子メールクライアント装
置からの要求に応じて、該メールの配信は実行可能であ
る。
【0078】主制御部41は、ステップA6で特定通知
手法が第1通知手法、すなわちファクシミリ通信機能を
用いた通知手順であると判断された場合、ステップA1
1〜A16の第1通知手法に基づく通知処理を実行す
る。主制御部11は、ステップA11で、通知制御デー
タ記憶部45内の連絡先対応表を検索して、ステップA
2でメール配信部22によって入手されたメールアドレ
ス、すなわち着信メールの宛先のメールアドレスと、第
1通知手法との組合わせに対応する連絡先を、該連絡先
対応表から取出す。前記連絡先は、たとえば着信メール
の宛先が付与された着信者が利用可能なファクシミリ装
置の電話番号である。検索後、ステップA12で、主制
御部11は、ステップA11において連絡先を取出すこ
とができたか否かを判断する。できている場合、ステッ
プA12からステップA13に進む。できていない場
合、連絡先が入手できなければ着信メール通知部23は
メール着信を通知することができないので、ステップA
13からステップA36に進み、当該フローチャートの
処理動作を終了する。
【0079】主制御部41は、ステップA13で、画像
処理部44によって、着信メールを、ファクシミリ通信
機能を用いて送信可能な通知用画像信号に変換させる。
すなわち画像処理部44は、着信メールがテキストデー
タだけで構成される場合、処理データ記憶部46内に記
憶されるファクシミリ通信用の文字送信手順に基づき、
前記着信メール内の文字コードを、ファクシミリ通信用
の文字コードに変換する。または前記着信メール内の文
字コードを、いわゆるフォントデータに変換する。この
結果得られる通知用画像信号は、処理データ記憶部46
に一時的に記憶される。
【0080】変換後、主制御部41は、ステップA14
で、通信制御部21内の回線制御部26に、ステップA
11で取出された連絡先に基づき、通知先端末とメール
サーバ装置1とを両端とする通信回線を接続させる。こ
の結果回線制御部26は、ステップA11で取出された
電話番号に対して、発呼処理を行う。メールサーバ装置
1の回線制御部26と同じ機能を有する回線制御部を通
知先端末が有し、かつ前記発呼処理の実行時に該通知先
端末が回線接続が可能な状態にあれば、該通知先端末
は、手動でまたは自動的に、回線網10の通信規約に基
づき発呼処理によって回線制御部26から送信された着
信信号に応答し、該信号の応答信号を送信する。これら
信号の送受が完了したならば、メールサーバ装置1と通
信先端末とを両端とする通信回線が接続される。
【0081】発呼指示後、主制御部41は、ステップA
15で、前記通信回線が接続されたか否か、すなわち呼
が接続されたか否かを判断する。このために主制御部4
1は、回線接続の指示後、着信信号に対する応答信号を
受信したか否かを予め定める時間だけ判断し、該時間内
に該応答信号を受信した時点で回線が接続されたとみな
し、該時間内に該応答信号が受信されないならば、回線
が接続されなかったとみなす。回線が接続されていない
場合、ステップA15からステップA36に進み、当該
フローチャートの処理動作を終了する。回線が接続され
た場合、ステップA15からステップA16に進む。回
線接続確認後、主制御部41は、ファクシミリ通信用モ
デム29に、通信経路の確立を指示する。前記指示に応
答し、ファクシミリ通信用モデム29は、接続された回
線を介して、通知先端末のファクシミリ通信用モデムと
の間で、ファクシミリ通信の通信規約に基づき、制御信
号を送受する。この結果これらのモデムの間に、画像信
号の送受のための通信経路が確立される。
【0082】主制御部41は、ステップA16で、通信
制御部21のファクシミリ通信用モデム29に、前記通
知用画像信号を処理データ記憶部46から読出し、メー
ルサーバ装置1から前記通信回線を経由して通知先端末
へ送信させる。以上が第1通知手順を用いた通知処理で
ある。送信後、ステップA16からステップA36に進
み、当該フローチャートの処理動作を終了する。
【0083】主制御部41は、ステップA7で特定通知
手法が第2通知手法、すなわち音声通話機能を用いた通
知手順であると判断された場合、ステップA17〜A2
1の第2通知手法に基づく通知処理を実行する。なおス
テップA17〜A21の各ステップの処理は、ステップ
A11,A12,A14〜A16の処理と比較して、以
下に説明する点が異なり他は等しいので、詳細な説明は
省略する。
【0084】主制御部41は、ステップA17で、通知
制御データ記憶部45内の連絡先対応表を検索して、ス
テップA2でメール配信部22によって入手されたメー
ルアドレスと、第2通知手法との組合わせに対応する連
絡先を、該連絡先対応表から取出す。前記連絡先は、た
とえば着信メールの宛先が付与された着信者が利用可能
な電話機の電話番号である。検索後、ステップA18
で、主制御部11は、ステップA17において連絡先を
取出すことができたか否かを判断する。できている場
合、ステップA18からステップA19に進む。できて
いない場合、第2通知手法が実行できないので、ステッ
プA18からステップA36に進み、当該フローチャー
トの処理動作を終了する。
【0085】主制御部41は、ステップA19で、通信
制御部21内の回線制御部26に、ステップA17で取
出された連絡先に基づき、通知先端末とメールサーバ装
置1とを両端とする通信回線を、接続させる。回線接続
指示後、主制御部41は、ステップA20で、前記通信
回線が接続された否かを判断する。接続されていない場
合、ステップA20からステップA36に進み、当該フ
ローチャートの処理動作を終了する。回線が接続された
場合、ステップA20からステップA21に進む。回線
接続確認後、主制御部41は、必要があれば、たとえば
音声通話の交換網がISDNであるならば、音声通話用
モデム28に、通信経路の確立を指示する。前記指示に
応答し、音声通話用モデム28は、接続された回線を介
して、通知先端末の音声通話用モデムとの間で、音声通
話の通信規約に基づき、制御信号を送受する。この結果
これらのモデムの間に、音声信号の送受のための通信経
路が確立される。
【0086】主制御部41は、ステップA21で、処理
データ記憶部46から予め定める通知用音声信号を読出
し、該通知用音声信号を、通信制御部21の音声通話用
モデム28によって、メールサーバ装置1から前記通信
経路を経由し通知先端末へ送信させる。通知用音声信号
は、メール着信を着信者に通知するためのメッセージを
読上げる音声を示す音声信号である。本明細書におい
て、音声とは、人の肉声に限らず、合成音でもよい。送
信後、ステップA21からステップA36に進み、当該
フローチャートの処理動作を終了する。以上が第2通知
手順を用いた通知処理である。
【0087】上述の説明では、通知用音声信号は1つだ
け準備され、着信メール通知時に該信号が常に用いられ
るとしたが、通知用音声信号は処理データ記憶部46内
に予め複数記憶されていてもよい。この場合主制御部4
1は、着信メールの内容に合わせて、前記複数の通知用
音声信号のうちのいずれか1つを選択して用いる。すな
わち前記場合、たとえば、メールサーバ装置1に対応す
る全ての各メールアドレスに対応する通知用音声信号を
予め処理データ記憶部46に記憶されているならば、主
制御部46は、着信メールの宛先のメールアドレスに応
じて、通知に用いる通知用音声信号を選択する。また通
知用音声信号は、予め作成しておく代わりに、着信メー
ル通知時に着信メール通知部23が作成するようにして
もよい。
【0088】主制御部41は、ステップA8で特定通知
手法が第3通知手法、すなわち発呼処理を利用した通知
手順であると判断された場合、ステップA22〜A24
の第3通知手法に基づく通知処理を実行する。なおステ
ップA22〜A24の各ステップの詳細な処理は、ステ
ップA17〜A19の詳細な処理と比較して、以下に説
明する点が異なり他は等しいので、詳細な説明は省略す
る。
【0089】主制御部41は、ステップA22で、通知
制御データ記憶部45内の連絡先対応表を検索して、ス
テップA2でメール配信部22によって入手されたメー
ルアドレスと第3通知手法との組合わせに対応する連絡
先を、該連絡先対応表から取出す。前記連絡先は、たと
えば着信メールの宛先が付与された着信者が利用可能で
あり、かつ発呼処理に伴い発呼側の通信機の電話番号を
入手可能な構成の電話機の電話番号である。検索後、ス
テップA23で、主制御部11は、ステップA22にお
いて連絡先を取出すことができたか否かを判断する。で
きている場合、ステップA23からステップA24に進
む。できていない場合、ステップA23からステップA
36に進み、当該フローチャートの処理動作を終了す
る。
【0090】主制御部41は、ステップA24で、通信
制御部21内の回線制御部26に、ステップA22で取
出された連絡先に基づき、通知先端末とメールサーバ装
置1とを両端とする通信回線の接続のための発呼処理を
実行させる。なおステップA24の発呼処理は、メール
サーバ装置1の電話番号を通知先端末が入手するために
必要な信号送受を最低限行えばよく、回線を実際に接続
させる必要はない。発呼処理終了後、ステップA24か
らステップA36に進み、当該フローチャートの処理動
作を終了する。以上が第3通知手順を用いた通知処理で
ある。
【0091】主制御部41は、ステップA9で特定通知
手法が第4通知手法、すなわち音声通話機能を用いた通
知手順であると判断された場合、ステップA25〜A2
9の第4通知手法に基づく通知処理を実行する。なおス
テップA25〜A28の各ステップの処理は、ステップ
A11,A12,A14,A15の処理と比較して、以
下に説明する点が異なり他は等しいので、詳細な説明は
省略する。
【0092】主制御部41は、ステップA25で、通知
制御データ記憶部45内の連絡先対応表を検索して、ス
テップA2でメール配信部22によって入手されたメー
ルアドレスと第4通知手法との組合わせに対応する連絡
先を、該連絡先対応表から取出す。前記連絡先は、たと
えば着信メールの宛先が付与された着信者が利用可能
で、かつメールの送受および表示が可能な装置の電話番
号であり、すなわち本実施の形態では、情報端末7また
は情報通信端末8Aの電話番号である。検索後、ステッ
プA26で、主制御部11は、ステップA25において
連絡先を取出すことができたか否かを判断する。できて
いる場合、ステップA26からステップA27に進む。
できていない場合、第4通知手法が実行できないので、
ステップA26からステップA36に進み、当該フロー
チャートの処理動作を終了する。
【0093】主制御部41は、ステップA27で、通信
制御部21内の回線制御部26に、ステップA25で取
出された連絡先に基づき、通知先端末とメールサーバ装
置1とを両端とする通信回線を、接続させる。回線接続
指示後、主制御部41は、ステップA28で、前記通信
回線が接続された否かを判断する。接続されていない場
合、ステップA28からステップA36に進み、当該フ
ローチャートの処理動作を終了する。通信回線が接続さ
れた場合、ステップA28からステップA29に進む。
回線接続確認後、主制御部41は、データ通信用モデム
30に、通信経路の確立を指示する。前記指示に応答
し、データ通信用モデム30は、接続された回線を介し
て、通知先端末のデータ通信用モデムとの間で、予め定
めるデータ通信の通信規約に基づき、制御信号を送受す
る。この結果これらのモデムの間に、データ信号の送受
のための通信経路が確立される。
【0094】主制御部41は、ステップA29で、ステ
ップA2で確認された着信メール全体を、メール配信部
22内のメール記憶部31から読出し、該メール全体
を、通信制御部21のデータ通信用モデム30によっ
て、メールサーバ装置1から前記通信回線を経由し通知
先端末へ送信させる。送信後、ステップA29からステ
ップA36に進み、当該フローチャートの処理動作を終
了する。以上が第4通知手順を用いた通知処理である。
【0095】主制御部41は、ステップA9で特定通知
手法が第5通知手法、すなわち音声通話機能を用いた通
知手順であると判断された場合、ステップA30〜A3
5の第5通知手法に基づく通知処理を実行する。なおス
テップA30,A31,A33〜A35の各ステップの
詳細な処理は、ステップA25,A26,A27〜A2
9の詳細な処理と比較して、以下に説明する点が異なり
他は等しいので、詳細な説明は省略する。
【0096】主制御部41は、ステップA30で、通知
制御データ記憶部45内の連絡先対応表を検索して、ス
テップA2でメール配信部22によって入手されたメー
ルアドレスと第5通知手法との組合わせに対応する連絡
先を、該連絡先対応表から取出す。前記連絡先は、たと
えば着信メールの宛先が付与された着信者が利用可能
で、かつメールの送受および表示が可能な装置の電話番
号であり、すなわち本実施の形態では、情報端末7また
は情報通信端末8Aの電話番号である。検索後、ステッ
プA31で、主制御部11は、ステップA30において
連絡先を取出すことができたか否かを判断する。できて
いる場合、ステップA31からステップA32に進む。
できていない場合、第5通知手法が実行できないので、
ステップA32からステップA36に進み、当該フロー
チャートの処理動作を終了する。
【0097】主制御部41は、ステップA32で、メー
ル内容抽出部43に、ステップA2で在ると確認された
着信メール内から、該メールの一部分を抽出する。メー
ルの抽出結果は、処理データ記憶部46に記憶される。
抽出後、主制御部41は、ステップA33で、通信制御
部21内の回線制御部26に、ステップA30で取出さ
れた連絡先に基づき、通知先端末とメールサーバ装置1
とを両端とする通信回線を、接続させる。回線接続指示
後、主制御部41は、ステップA34で、前記通信回線
が接続された否かを判断する。接続されていない場合、
ステップA34からステップA36に進み、当該フロー
チャートの処理動作を終了する。通信回線が接続された
場合、ステップA34からステップA35に進む。回線
接続確認後、主制御部41は、データ通信用モデム30
に、通信経路の確立を指示する。前記指示に応答し、デ
ータ通信用モデム30は、接続された回線を介して、通
知先端末のデータ通信用モデムとの間で、予め定めるデ
ータ通信の通信規約に基づき、制御信号を送受する。こ
の結果これらのモデムの間に、データ信号の送受のため
の通信経路が確立される。
【0098】主制御部41は、ステップA35で、ステ
ップA32の抽出結果、すなわちステップA2で確認さ
れた着信メールの一部分を、処理データ記憶部46から
読出し、該メールの一部分を、通信制御部21のデータ
通信用モデム30によって、メールサーバ装置1から前
記通信回線を経由し通知先端末へ送信させる。以上が第
5通知手順を用いた通知処理である。送信後、ステップ
A35からステップA36に進み、当該フローチャート
の処理動作を終了する。
【0099】以上のように本実施の形態の着信メール通
知処理において、着信メール通知部23は、メール着信
の通知手法を、該メール内の通知制御データ63に基づ
いて切換える。通知制御データ63は、メールの作成者
が、メール作成時に、作成および編集することができ
る。この結果着信メール通知部23は、メールの作成者
の意図に応じて、すなわち作成者が直接指定した通知手
法を用いてまたは作成者が考えるメールの重要度に応じ
て、メールの通知手法を選択することができる。さらに
通知制御データ63として重要度が用いられる場合、重
要度に応じた通知手法はメールの着信者が指定している
ので、着信者は、メールの重要度に応じて自らが指定し
た通知手法を用いたメール着信の通知を、受けることが
できる。すなわち前記場合、メールの着信通知に作成者
および着信者の両方の意図を反映することができる。
【0100】なお本実施の形態では、ステップA14,
A19,A27,A33の各発呼処理において、回線が
接続できない場合、回線接続をやり直すことなく、その
まま着信メール通知処理を終了する手順になっている。
回線接続手順はこれに限らず、他の手順でもよい。たと
えば回線が接続できない場合、回線が接続されるまで発
呼処理と回線接続の確認処理と交互にを繰返す手順でも
よく、回線が接続されるまで発呼処理と回線接続の確認
処理と交互に繰返し、かつこれら処理の繰返し回数が予
め定める回数を越えた時点で、回線が接続されたか否か
に関わらず、着信メール通知処理を終了してもよい。
【0101】上述の5つのステップで回線が接続できな
い状況とは、たとえば通知側端末がいわゆる話し中であ
る状況、すなわち該通信端末を一端とする通信回線が既
に接続されている状況、または通知先端末が回線網10
から切離されている状況、または通知先端末が休止状態
にある状況、すなわちたとえば該端末の駆動のための電
力供給が停止している状況である。また通知側端末が無
線接続によって公衆の回線網10に接続する構成である
場合、通知側端末が回線網10の基地局空の電磁波を受
信できない環境下にある状況、たとえば該基地局のサー
ビス圏内にいない状況においても、回線は接続できな
い。
【0102】着信メール通知部23は、通知先端末の状
況に応じてメール着信の通知が通知先端末に伝わらない
事を未然に防止するために、前記メールの着信通知処理
のうちの少なくともメール着信の通知のための通知先端
末との通信を、該通知先端末から該メール配信のための
構成に対して何らかの要求がなされた時点で実行するこ
とが好ましい。または着信メール通知部23は、前記通
知の伝達のための通知先端末との間の通信ができない場
合、該通信を、該通知先端末から前記メール配信のため
の構成に対して何らかの要求がなされた時点で再び実行
することが好ましい。本実施の形態では、メール配信の
ための構成は、すなわちメール配信部22である。これ
らの動作を行うために、着信メール通知部23は、メー
ル配信部22と併用されることが好ましい。
【0103】電子メール装置3がクライアント・サーバ
型のコンピュータネットワークシステムで実現される場
合、メールサーバ装置1から電子メールクライアント装
置への、或るメールアドレス宛のメール配信のための制
御手順は以下の通りである。最初に前記クライアント装
置がメールサーバ装置にアクセスして、前記クライアン
ト装置とメールサーバ装置1との間の通信回線を接続す
る。接続後、前記クライアント装置は、メールサーバ装
置1に対して、該装置1と前記クライアント装置との間
のメール送受のための通信経路の確立を要求する。メー
ルサーバ装置1は、前記要求に応答し、前記クライアン
ト装置の認証確認のために、前記クライアント装置との
間で制御信号を送受する。この結果認証が確認されたな
らば、メールサーバ装置1と前記クライアント装置との
間の通信経路が確立される。
【0104】確立後、前記クライアント装置は、メール
サーバ装置1に対して、前記メールアドレス宛のメール
があるか否かを問合わせる。前記問合わせに応答し、メ
ールサーバ装置1は、前記メールアドレスに対応するメ
ール記憶領域内の前記メールの数を調べ、該メールの数
を前記クライアント装置に返送する。メール数受信後、
前記クライアント装置は、送信すべきメールの指定と該
メールの配信とを、メールサーバ装置1に要求する。メ
ールサーバ装置1は、要求に応じて、指定されたメール
を前記メール記憶領域から読出し、前記クライアント装
置に送出する。この結果前記クライアント装置に、前記
メールアドレス宛のメールが配信される。メール受信
後、前記クライアント装置は、必要に応じて、前記メー
ルアドレス宛のメールの指定と該メールの削除とを、メ
ールサーバ装置1に要求する。メールサーバ装置1は、
前記要求に応答して、指定されたメールを、前記メール
アドレスに対応するメール記憶領域内から削除する。少
なくともメール受信後、前記クライアント装置は、メー
ルサーバ装置1との間の通信経路を切断する。以上がメ
ールサーバ装置1と前記クライアント装置との間のメー
ル配信手順である。
【0105】このように、着信メール通知部23がメー
ル配信部22と併用されている状況下において、前記要
求がメール配信部22に伝達された時点では、前記クラ
イアント装置は、メール配信部22との間でメール送受
が可能な状態に確実になっている。ゆえに着信メール通
知部23は、該メール配信部22の通信相手のクライア
ント装置が通知先端末であるならば、メール配信部22
の通信状態を把握することによって、該通知先端末が現
時点で回線接続が可能であるか否かを容易に認識するこ
とができる。すなわち通知先端末からメール配信部22
に対して何らかの要求がなされた時点で、着信メール通
知部23と通知先端末との間の通信が可能になってい
る。ゆえに着信メール通知部23が前記時点に前述した
メール着信の通知のための通信を実行する場合、通知先
端末の動作状況に起因して該通信の失敗する可能性が極
めて低い。このような理由に基づき、着信メール通知部
23がメール配信部22と併用され、かつメール着信の
通知のための通信をメール配信部22への要求がなされ
た時点に実行することが好ましいのである。
【0106】着信メール通知部23が上述の動作を行う
ためには、着信メール通知部23がメールサーバ装置1
に組込まれ、かつ通知先端末が電子メールクライアント
装置として動作可能であればよい。通知先端末がクライ
アントを兼ねるには、該通知先端末が情報端末7または
情報通信端末8Aであればよい。また前述した通知先端
末からメールサーバ装置1に対する要求は、メールサー
バ装置1から通知先端末へのメール配信の要求に限ら
ず、他の要求、たとえば通知先端末からメールサーバ装
置1を介した或るメールアドレス宛のメールの伝送の要
求であってもよい。上述のメール配信は、実際には、た
とえばいわゆるPOPまたはIMAPに基づいて行われ
る。現行では、最新バージョンであるPOPのバージョ
ン3、またはIMAPのバージョン4を用いることがさ
らに好ましい。以上がメールサーバ装置1と通知先端末
との通信状態の説明である。
【0107】上述の着信メールの通知処理において、第
1通知手法を用いたメール着信の通知処理によって着信
が通知される通知先端末の構造および動作は、以下のと
おりである。第1通知手法を用いたメール着信の通知処
理の連絡先として指定される通信端末は、たとえば一般
的な構成のファクシミリ装置である。前記ファクシミリ
装置は、回線制御部、ファクシミリ通信用モデム、およ
び画像再生部を含む。前記回線制御部およびファクシミ
リ通信用モデムは、メールサーバ装置1の回線制御部2
6およびファクシミリ通信用モデム29と同じ機能を有
する。画像再生部は、たとえば画像処理部と印刷装置と
の組合わせで実現される。
【0108】前記ファクシミリ装置内のファクシミリ通
信用モデムは、該装置内の回線制御部および該モデムの
働きによってメールサーバ装置1と該ファクシミリ装置
との間の通信経路が確立された後、該通信経路を伝送さ
れたメールサーバ装置1からの送信された通知用画像信
号を、回線制御部を経由して受信し、予め定める処理を
施した後に、画像再生部に与える。この結果前記画像再
生部は、与えられた通知用画像信号が示す画像を再生す
る。すなわち前記画像再生部が画像処理部と印刷装置と
を備える場合、画像処理部は、画像信号内の文字コード
を、該処理部が予め備える文字フォントに変換し、該印
刷装置は、変換後の画像信号に基づき、画像を記録紙に
印刷する。以上の結果ファクシミリ装置の使用者、すな
わち着信メールの宛て先のメールアドレスが付与された
者は、再生された画像を目視で確認することができる。
したがって前記使用者は、該使用者のメールアドレス宛
てのメールがメールサーバ装置1に着信したことを認識
することができる。
【0109】以上のように、着信メール通知部23の主
制御部41は、第1通知手法を用いる場合、メールサー
バ装置1内のファクシミリ通信に関わる部の制御部にな
っている。着信メール通知部23は、たとえばメールの
作成者が該メールの着信通知にファクシミリ通信機能を
利用したいと望む場合、該メールの着信をファクシミリ
機能を用いて通知することができる。これによって着信
メール通知装置は、操作者が通信端末としてファクシミ
リ装置またはファクシミリ通信機能を備えた通信端末を
利用可能であるならば、メールの作成者の意図に応じ
て、該装置がメールサーバ装置との間でメールが送受可
能であるか否かに関わらず、該装置を介して操作者にメ
ールの着信を通知することができる。
【0110】本実施の形態では、前記通知用画像信号は
着信メールを画像化して示すものなので、第1通知手法
を用いたメール着信の通知は、該通知と同時にメールの
配信を行っていることになる。この結果前記使用者は、
着信メールの内容を逸早く知ることができる。また作成
者は、作成したメール自体をファクシミリ通信を用いて
着信者に伝達しようとする場合、第1通知手法を用いて
該メールの着信通知をするように、通知選択データを設
定することが好ましい。これは、第1通知手法を用いる
場合、メールの着信通知が上述のように行われるので、
該メールを確実にファクシミリ通信によって配信できる
からである。なお前記通知用画像信号は、上述のものに
限らず、他の構成のもの、たとえばメール着信を通知す
る内容を示す予め定める画像を示す画像信号であっても
よい。この場合主制御部41は、着信メールを通知用画
像信号に変換する代わりに、処理データ記憶部46に記
憶される通知用画像信号を読出せばよいので、処理が簡
略化される。以上が第1通知手法が用いられる場合の通
知先端末の説明である。
【0111】上述の着信メールの通知処理において、第
2通知手法を用いたメール着信の通知処理によって着信
が通知される通知先端末の構造および動作は、以下のと
おりである。前記通知先端末は、いわゆる音声通話機能
を最低限備えた通信端末であり、たとえば一般的な構成
の電話機である。前記電話機は、いわゆる音声通話の機
能を最低限備えていれば、どのような電話機でもよい。
すなわち前記電話機は、公衆電話交換網用の電話機、す
なわちいわゆる黒電話、ISDN用の電話機、携帯電話
端末、PHS端末を含む。前記電話機は、回線制御部、
音声通話用モデム、および音声再生部を含む。また通信
機能を備えた情報端末7が、さらに音声再生機能を備え
ている場合、第2通知手法を用いたメール着信の連絡先
として使用可能になる。前記回線制御部および音声通話
用モデムは、メールサーバ装置1の回線制御部26およ
び音声通話用モデム28と同じ機能を有する。前記音声
再生部は、たとえばスピーカを含む。
【0112】前記電話機内の回線制御部は、メールサー
バ装置1の回線制御部26からの着信信号に応答して、
該電話機のリンガを駆動させる。この結果発生するリン
ガ音に応答して、電話機の操作者が該電話機をいわゆる
オフフックさせた場合、回線制御部26は前記着信信号
の応答信号を回線網10を経由してメールサーバ装置1
に送信する。前記電話機内の音声通話用モデムは、該装
置内の通信制御部および該モデムの働きによってメール
サーバ装置1と該電話機との間の通信経路が確立された
後、該通信経路を伝送されたメールサーバ装置1からの
通知用音声信号を回線制御部を経由して受信し、通信網
10の音声通話の通信規約に基づく予め定める処理を施
した後に、音声再生部に与える。この結果前記音声再生
部は、与えられた通知用音声信号が示す音声を再生す
る。以上の結果ファクシミリ装置1の使用者、すなわち
着信メールの宛先のメールアドレスが付与された者は、
一般的な音声通話のための操作と同じ手順で電話機を操
作したならば、再生された音響を聴取することができ
る。したがって前記使用者は、該使用者のメールアドレ
ス宛てのメールがメールサーバ装置1に着信したことを
認識することができる。
【0113】このように第2の通知手法を用いてメール
着信を通知する場合、該着信は通知先端末の音声通話機
能だけを用いて通知される。この結果着信メール通知部
23は、着信者が音声通話機能を最低限備えた通信端末
を通知先端末として利用可能であるならば、メールの作
成者の意図に応じて、該通信端末がメールサーバ装置1
との間でメールが送受可能であるか否かに関わらず、着
信者にメールの着信を通知することができる。一般的な
通信端末は、音声通話機能を備えていることが多いの
で、第2通知手法を用いる場合、着信者がメール着信通
知専用の機能を備えた通信端末を所有する必要がなくな
る。
【0114】メールの作成者が音声通話機能だけを利用
してメール着信を通知したいと望む状況は、たとえば該
メールの内容が該メールの宛先に対する緊急の要件を示
す状況である。これは、以下の理由からである。前記メ
ールの着信者が利用する通信端末は、一般的に、音声通
話機能を最低限備えている。ゆえに緊急に入手を望むメ
ールの着信を音声通話機能だけを用いて通知する場合、
該通知を受付け可能な通信端末を操作者が身近において
いる可能性が、音声通話機能以外のほかの機能をメール
着信通知に利用する場合よりも充分に高いので、該通知
が操作者に確実かつ迅速に伝達される。この結果着信者
は、前記メールの着信を迅速かつ確実に把握することが
できる。この結果前記メールが操作者に迅速に入手され
るのである。さらに着信メール通知装置がメール着信の
通知に音声通話機能だけを用いる場合、メールをメール
サーバ装置から入手可能な装置だけでなく、音声通話だ
けに使用される電話機、たとえばいわゆる黒電話を利用
してメール着信を通知することができるので、操作者が
どのような通信環境にいる場合でもメール着信を通知で
きる可能性が高くなる。ゆえに上記状況で、音声通話機
能だけを用いてメール着信を通知することが好ましいの
である。以上が第2通知手法が用いられた場合の通知先
端末の説明である。
【0115】上述の着信メールの通知処理において、第
3通知手法を用いたメール着信の通知処理によって着信
が通知される通知先端末の構造および動作は、以下のと
おりである。前記通知先端末は、回線接続時の発呼処理
に応答して発呼側装置がメールサーバ装置であるか否か
を判断するための判断機能と、メール着信の通知がある
ことを該端末の操作者に提示するための提示機能とを備
えた通信端末である。本実施の形態では、前記判断機能
として、発呼側装置の電話番号を入手する機能と、該電
話番号が基準の電話番号とを比較する機能とを備えてい
る。上述の電話番号の入手機能を備えた通信端末は、た
とえば発呼時の着信信号内に発呼側の電話番号を含む通
信規約に基づいた通信網用の通信端末であり、該通信網
は、たとえばISDN、携帯電話の交換網、またはPH
S網である。また前記機能を備えた通信端末は、いわゆ
る発信者番号通知機能を備えた公衆電話交換網用の電話
機でもよい。
【0116】前記通信端末は、回線制御部、音声通話用
モデム、電話番号の入手制御部、基準電話番号記憶部、
着信通知の提示制御部、および提示部を少なくとも含
む。前記回線制御部および音声通話用モデムは、メール
サーバ装置1の回線制御部26および音声通話用モデム
28と同じ機能を有する。基準番号記憶部は、メールサ
ーバ装置1が第3通知手法を用いた着信通知に用いる基
準電話番号を記憶する。前記基準電話番号は、たとえば
メールサーバ装置1内の通信制御部21に、データ通信
用として接続されている通信網の加入者線の電話番号で
ある。通知先端末の利用者は、前記電話番号を予め入手
し、該通知先端末の基準電話番号記憶部に記憶させてお
く。
【0117】図10は、通知先端末がISDN用の通信
端末である場合における着信メール通知処理のステップ
A24を実行中のメールサーバ装置1と通知先端末との
間の信号送受をしめすシーケンス図である。なお通知先
端末がISDN以外の他の通信網用の通信端末である場
合、図10の処理と比較して、送受去れる信号の詳細は
異なるが、基本的な意味合いは同じである。メールサー
バ装置1の回線制御部26が発信した着信信号S1、す
なわちISDNにおける呼設定情報は、該端末が回線を
接続可能な状態にあるならば、回線網10内の交換機を
経由して前記通知先端末に与えられる。前記通信端末内
の回線制御部は、着信信号S1に応答して、該通信端末
の操作者を呼出し中であることを示す呼出し信号S2
を、前記交換機を経由してメールサーバ装置1に与え
る。また通知先端末は、呼出し信号S2の送出ととも
に、該端末内のリンガを駆動させてもよく、リンガを休
止させたままにしておいても良い。メールサーバ装置1
内の主制御部41は、発呼処理の開始指示後、通信制御
部21が着信信号S1の応答信号S3を受付けたか否か
を監視し、受付けた後、回線制御部26に回線切断のた
めの切断信号S3を発信させる。通知先端末内の回線制
御部は、前記交換機を経由して与えられた切断信号S3
を受付けた後、該切断信号S3に応答して、回線切断の
ための解放信号S4を発信する。メールサーバ装置1内
の回線制御部26は、前記交換機を経由して与えられた
解放信号S4を受付けた後、該解放信号S4に応答し
て、回線接続完了を示す解放完了信号S4を発信する。
解放完了信号S4が前記交換機を経由して前記通知先端
末に与えられた時点で、通知先端末とメールサーバ装置
1との通信が完了する。
【0118】上述のシーケンス実行中に、通知先端末
が、図11に示すように、呼出し信号S2の代わりに、
着信信号S1の応答信号S6を発信することがある。上
述の状況は、たとえば通知先端末がいわゆる自動着信機
能を備えている場合、または通知先端末がいわゆる手動
着信を行う構成であり、かつ呼出し信号S2の送信より
も早く操作者がいわゆるオフフック動作を行う場合に起
こる。交換機は、応答信号S6をメールサーバ装置1に
与えると同時に、通知先端末に応答確認信号S7を与え
る。応答信号S6を受付けた後、メールサーバ装置1内
の主制御部41は、応答信号S6に応答して、該装置1
の回線制御部26に、切断信号S3を発信させる。切断
信号発信後のシーケンスは、図10の切断信号発信後の
シーケンスと等しい。また通知先端末が発信者通知機能
を備えた通信網の通信端末である場合、メールサーバ装
置1が着信信号S1を発信した後、交換機が着信信号S
1を通知先端末に与える前に、交換機と通知先端末との
間で、発呼側装置の電話番号を通知先端末に与えるため
の信号送受が行われる。前記場合、着信信号S1が通知
先端末に与えられた後のシーケンスは、図10,11の
シーケンスと等しい。
【0119】図12は、通知先端末における着信信号受
付け後の提示処理を説明するためのフローチャートであ
る。少なくとも着信信号S1が入手された後、ステップ
B1からステップB2に進む。通知先端末内の入手制御
部は、ステップB2,B3で、着信信号に基づき、着信
信号の発信元である発呼側装置がメールサーバ装置1で
あるか否かを判断する。このために、通知先端末内の入
手制御部は、着信信号受信後、着信信号S1内から、発
呼側装置、すなわち上述の例ではメールサーバ装置1の
電話番号を抽出する。たとえば図13に示すように、I
SDNにおける着信信号S1である呼設定情報であるビ
ット列は、1また複数のビットからそれぞれ構成される
複数のビット群に区分され、各ビット群は、ビット列の
先頭から順に、呼の種類、着番号、発番号、着サブアド
レスおよび発サブアドレスを示す。ゆえに前記入手制御
部は、発番号、すなわち発呼側装置の電話番号を示すビ
ット群を抽出するために、着信信号S1であるビット列
の先頭ビットから予め定める数のビットだけ離れたビッ
トを先頭とした予め定める数のビットを含むビット群
を、ビット列から抽出する。
【0120】抽出後、通知先端末内の提示制御部は、ス
テップB3で、着信信号S1がメールサーバ装置1から
の発呼処理によって齎されたものであるか否かを確認す
るために、抽出された電話番号と基準電話番号記憶部内
の電話番号とを比較する。両者が一致しない場合、ステ
ップB3からステップB5に進み、提示処理を終了す
る。両者が一致する場合、ステップB3からステップB
4に進み、提示制御部は、提示部にメール着信の通知の
ための提示動作を実行させる。提示動作終了後、ステッ
プB5で提示処理を終了する。以上の結果前記通知先端
末の使用者は、該使用者のメールアドレス宛てのメール
がメールサーバ装置1に着信したことを、認識すること
ができる。
【0121】前記提示部は、たとえば音を発生可能な音
源、いわゆるブザーであり、提示動作としても予めさだ
める音を発生させる。また提示部は、たとえば振動装
置、いわゆるバイブレータであり、提示動作として、通
知先端末の少なくとも一部分を振動させてもよい。また
提示部は、画像を表示可能な表示装置であって、前記提
示動作として、メール着信の通知があることを示す画像
を表示させてもよい。
【0122】さらにまた通知先端末が着信信号S1から
入手した電話番号を表示させる構成を有する場合、該構
成を提示部として用いてもよい。さらにまた通知先端末
が、いわゆる電話帳、すなわち電話番号と該番号を用い
る通信端末の利用者の名称とを相互に対応付けたデータ
を有し、かつ着信信号S1から入手した電話番号に対応
する電話番号を前記電話帳から検索して表示する構成を
有する場合、該構成を提示部としてもよい。この場合、
前記電話帳に基準電話番号とメールサーバ装置1を示す
名称「メールサーバ」とを相互に対応付けて記憶させて
あれば、ステップB4で、「”メールサーバ”から電話
がありました」という文字列が、表示される。また単一
の通知先端末は、複数種類の提示部を備えていてもよ
い。この場合提示部は、たとえばメール着信の通知の内
容に応じて、提示部を使分けてもよく、操作者が予め指
定した通知手法を用いてもよい。
【0123】このように第3通知手法を用いてメール着
信が通知される場合、メール着信は、通知先端末の上述
の提示機能を用いて通知される。この結果メールサーバ
装置1は、着信者が前記提示機能を備えた通信端末を利
用可能な状況下で、メールの作成者が該メールの着信通
知に該提示機能を利用したいと望む場合、該メールの着
信を該通知動作を用いて実行することができる。また前
記通知先端末は発呼処理に伴ってメールサーバ装置1の
電話番号を入手した場合だけ、提示機能を働かせてい
る。この結果メールサーバ装置1および前記通知先端末
は、メール着信の通知のために両者の間の通信回線を接
続する必要が無い。したがって第3通知手法が用いられ
る場合、着信メール通知部23の処理が、他の通知処理
を用いる場合よりも簡略化される。さらにまた前記場
合、通知先端末の操作者は、いわゆるオフフック動作を
行う必要が無いので、メール着信の通知に関する手間が
減少する。以上が、第3通知手法が用いられた場合にお
ける通知先端末の構造および動作の説明である。
【0124】上述の着信メールの通知処理において、第
4および第5通知手法のうちの少なくとも一方を用いた
メール着信の通知処理によって着信が通知される通知先
端末の構造および動作は、以下のとおりである。前記通
知先端末は、メールサーバ装置1との間のデータ通信機
能と、回線接続時の発呼処理に応答して発呼側装置がメ
ールサーバ装置1であるか否かを判断する機能と、メー
ルを出力するための機能とを最低限備える。発呼側装置
がメールサーバ装置1であるかを判断する機能は、第3
通知手法が用いられる場合の通知先端末の該機能と等し
く、電話番号の入手機能および比較機能で実現される。
【0125】このために前記通知先端末は、回線制御
部、データ通信用モデム、電話番号の入手制御部、基準
電話番号記憶部、メールの出力制御部、および出力部を
少なくとも含む。前記回線制御部およびデータ通信用モ
デムは、メールサーバ装置1の回線制御部26およびデ
ータ通信用モデム30と同じ機能を有する。基準電話番
号記憶部の内容および基準電話番号の記憶手法は、第3
通知手法が用いられる場合の通知先端末の基準電話番号
記憶部およびその記憶手法と等しい。
【0126】図14は、通知先端末がISDN用の通信
端末である場合における着信メール通知処理のステップ
A29またはステップA35を実行中のメールサーバ装
置1と通知先端末との間の信号送受をしめすシーケンス
図である。なお通知先端末がISDN以外の他の通信網
用の通信端末である場合、図14の処理と比較して、送
受される信号の詳細は異なるが、基本的な意味合いは同
じである。また図14のシーケンス図は、図10,11
のシーケンス図と比較して、同じ信号を含むので、該信
号には図10,11と同じ参照符を付し、詳細な説明は
省略する。
【0127】メールサーバ装置1の回線制御部26が発
信した着信信号S1、すなわちISDNにおける呼設定
情報は、該端末が回線を接続可能な状態にあるならば、
回線網10内の交換機を経由して前記通知先端末に与え
られる。前記通知先端末内の回線制御部は、着信信号S
1に応答して、呼出し信号S2を前記交換機を経由して
メールサーバ装置1に与える。また通知先端末は、呼出
し信号S2の送出とともに、該端末内のリンガを駆動さ
せてもよい。前記通知先端末がたとえばいわゆる自動着
信機能を備える場合、前記出力制御部は、呼出し信号送
出後、該着信信号S1がメールサーバ装置1からのデー
タ通信のための回線接続のための発呼処理に基づいて送
出されたものであるか否かを判断し、そうである場合、
通知先端末内の前記回線制御部に、着信信号S1の応答
信号S6を発信させる。また呼出し信号送出後、前記回
線制御部は、通知先端末の操作者におけるオフフック動
作に応答して、着信信号S1の応答信号S6を発信して
もよい。回線網10内の交換機は、前記応答信号S6に
応答して、メールサーバ装置1に該応答信号を与え、か
つ前記通知先端末に応答確認信号S7を与える。
【0128】メールサーバ装置1内の主制御部41は、
発呼処理の開始指示後、通信制御部21の動作状態を監
視し、該通信制御部21の働きによってメールサーバ装
置1と該電話機との間のデータ通信用の通信経路が確立
されたことを確認した後、メール全体、またはその一部
分を示すデータ信号S8を、データ通信用モデム30
に、該通信経路を介して発信させる。データ信号S8
は、交換機を介して、通知先端末に与えられる。通知先
端末内のデータ通信用モデムは、データ信号S8を該端
末内の回線制御部を経由して受信し、通信網10のデー
タ通信の通信規約に基づく予め定める処理を施した後
に、該装置内のメールの出力制御部に与える。出力制御
部は、前記データ信号を、該制御部内の記憶部に記憶さ
せる。
【0129】メールサーバ装置1の主制御部41は、デ
ータ信号S8の送出状態を監視し、該信号が全て送出さ
れた後、回線制御部26に切断信号S3を発信させる。
切断信号S3発信後のシーケンスは、図10の切断信号
S3のシーケンスと等しい。以上の処理の結果、通知先
端末にメールの少なくとも一部分を示すデータ信号が通
知先端末に与えられる。以上がメールの少なくとも一部
分を送達するためのシーケンスの説明である。
【0130】通知先端末の出力制御部は、図14のシー
ケンスに基づく通信の終了後、該通信よって得られたデ
ータ信号を、該端末内の出力部の構成に応じて解釈し、
解釈結果を出力部に与えて出力させる。前記出力部は、
たとえばメール内容が表示可能な表示装置である。出力
部が表示装置である場合、データ信号の解釈処理は、た
とえば該データ信号内のテキストデータを、通知先端末
があらかじめ備える文字フォントを用いて、出力部が表
示するべき画像を示す画像データに変換する処理であ
る。以上の処理によって、メールの少なくとも一部分が
出力されるので、通知先端末の使用者は、前記出力部の
出力内容に基づき、メールの着信と同時に該メールの内
容の少なくとも一部分を認識することができる。
【0131】このように第4または第5通知手法が用い
られる場合、着信メール通知部23の主制御部41は、
は、第1の発明の着信メール通知装置と同じ構成を有
し、かついわゆる網制御手段をさらに含み、かついずれ
か1つの通知手段が、メールサーバ装置1内のメール送
受に関する部の制御部になっている。これは以下の理由
からである。メールの作成者がメール着信通知に代わっ
てメールの少なくとも一部分を通知先通信端末に送達し
たいと望む状況は、たとえば該メールの内容が着信メー
ル通知装置の操作者、すなわちメールの宛先に対する緊
急の要件を示す状況である。このようにメール着信通知
装置がメール着信だけを通知する代わりに該メール自体
を送達する場合、該装置がメール着信だけを通知しかつ
操作者が該通知に応じてメールサーバ装置にメールの送
達を要求する場合よりも早く、該メールを操作者に送達
することができる。
【0132】またたとえば通知先通信端末がいわゆるメ
ール送受が可能な携帯型の通信端末である場合、該通信
端末が一度に処理可能なメールのデータ量は、携帯型以
外の他の通信端末よりも、少ないことが多い。前記携帯
型の通信端末、たとえばメール送受機能を備えたPHS
端末または該機能を備えた携帯電話端末であり、前記他
の通信端末は、たとえばメール送受機能を備えたいわゆ
るデスクトップ型の情報処理装置である。ゆえにメール
の着信通知の代わりに該メールの少なくとも一部分の送
達が望まれる状況下で、前記場合、該メールのデータ量
が前記携帯型の通信端末が一度に処理可能なデータ量未
満または該データ量に近いならば、第4通知手法を用い
てメール全体が該通信端末に送達されることが好まし
く、該メールのデータ量が前記処理可能なデータ量より
充分に大きいならば、第5通知手法を用いて該メールの
一部分だけが送達されることが好ましい。これは前者の
状態では、メール全体を全前述した様にメール着信とメ
ール送達とを別個に行う手順よりも速く、メール全体を
操作者に伝達できるので好ましく、かつ後者の状態で
は、前記手順よりも速くメールの内容の一部分を操作者
に伝達することができ、かつ通知先通信端末にメール送
達に起因する負荷が該メール全体を送達する場合よりも
軽減されるので、好ましいのである。以上が第4および
第5通知手法が用いられた場合の通知先端末の説明であ
る。
【0133】単一の通知先端末が、メールを出力可能な
構成と、発呼側装置がメールサーバ装置1であるか否か
を判断する構成とを備える場合、該通知先端末は第3〜
第5通知手法を用いた通知処理とに対応可能である。ま
た通知先装置は、上述のデータ通信のための機能に加え
て、音声通話のための構成を備えることが多い。通知先
端末が上述の3つの構成を備えている場合、通知先端末
内の通信の制御部は、以下の手順で通信を制御する。
【0134】通知先端末内の回線制御部は、着信信号受
信後、該着信信号S1を該端末内の制御部に与える。前
記制御部は、与えられた着信信号S1に基づき、該信号
の出力元である発呼側装置がメールサーバ装置1である
か否かを判断する。発呼側装置の判断手順は、第3通知
手法が用いられる場合の通知先端末における発呼側装置
の判断手順と等しい。この結果発呼側装置がメールサー
バ装置ではないと判断された場合、前記制御部は、該音
声通話のための処理を、回線制御部および音声通話用モ
デムに開始させる。この結果音声通話が実行可能にな
る。
【0135】前記判断の結果発呼側装置がメールサーバ
装置1であると判断された場合、出力制御部は、通知先
端末内の回線制御部に、応答信号S6を出力させる。出
力指示後、出力制御部は、通知先端末とメールサーバ装
置1との間の通信経路が確立されたか否かを判断する。
確立されていない場合、メールサーバ装置1から第3通
知手順に基づいてメール着信通知が行われたものと判断
し、前述の第3通知手法が用いられた場合の提示処理を
開始する。確立された場合、第4または第5通知手法に
基づいてメール着信通知が行われたものと判断し、前述
の第4または第5通知手法が用いられた場合のメールの
出力処理を行う。以上の処理によって、単一の通知先端
末が第3〜第5通知手法に対応可能になるのである。
【0136】通知先端末は、第4および第5通知手法に
対応可能である場合、メールの着信通知のために配信さ
れたメールの少なくとも一部分の出力処理を、実際に用
いられた通知手法に拘わらず予め定める単一の手順で常
に実行してもよく、該用いられた通知手法に応じて変更
してもよい。後者の場合、通知先端末は、実際に用いら
れた通知手法が何であるかを判断する必要がある。
【0137】通知先端末が用いられた通知手法を判断す
るための手順は、たとえば以下の通りである。メールサ
ーバ装置1の主制御部41は、着信信号S1内に、用い
られる通知手法が第4および第5通知手法のうちのどち
らであるかのかを示す制御データを、予め挿入してお
く。通知先端末は、着信信号に基づき発呼側装置がメー
ルサーバ装置であるか否かを判断する構成と、着信信号
に基づき通知手法を判断する構成とを、さらに有する。
通知先端末は、着信信号受信後、まず着信信号に基づ
き、発呼側装置がメールサーバ装置であるか否かを判断
し、そうである場合、該着信信号に基づき、通知手法が
第4通知手法であるか第5通知手法であるかを判断す
る。
【0138】たとえばメールサーバ装置1と通知先端末
との間の通信経路がISDNである場合、前記制御デー
タは、着信信号S1、すなわち呼設定情報内の発サブア
ドレスを示す部分に記載すればよい。発サブアドレス
は、発呼側装置の内線番号を伝達するために用意された
ビット列であり、現行ではISDNを用いたサービスの
制御データヲ伝送するために流用されている。前記制御
データは、メールサーバ装置1と通知先端末との間で取
決められたビット列であり、たとえば第4通知手法が用
いられる場合、前記発サブアドレスに「1」を記載し、
第5通知手法が用いられる場合、前記発サブアドレスに
「2」が記載される。
【0139】またこのように通知先端末が用いられる通
知手法を識別可能にした場合、メールサーバ装置1の主
制御部41は、回線接続後、メールを示すデータ信号を
通知先端末に送込む処理だけを行えばよい。通知先端末
は、前述の着信信号の解析結果に基づき使用される通知
手法を認識しているので、回線接続後、送込まれたデー
タ信号を受信したならば、該データ信号がメールを示す
データであると判断して、上述のメールの出力処理を行
う。
【0140】第5通知手法を用いた通知処理において、
通知先端末に与えられるべきメールの一部分は、該メー
ルの内容の要点を示す部分であることが好ましい。たと
えば、メールの差出人および題目、ならびにメールの本
文の先頭行である。すなわちこの場合、図15(A)に
示すメールの一部分を示すデータ信号である一部データ
信号は、図15(B)に示す内容を示すものになる。ま
たメール内容抽出部43が着信メールから抽出する部分
は、着信メールの宛先であるメールアドレスに拘わらず
常に予め定める項目に定められていても良く、またメー
ルサーバ装置1がメール着信を通知可能な全てのメール
アドレスに対して個別に設定されていてもよい。
【0141】前記要点を示す部分として、メールの差出
人および題目、ならびにボディ部の先頭行が用いられる
場合、上述の一部データ信号の作成手順は、以下の通り
である。メール内容抽出部43は、まず着信メール61
内から、該メールのメールヘッダ部62を取出し、該ヘ
ッダ部62内から、差出人部分66および題目部分67
のヘッダをそれぞれ検索する。検索後、メール内容抽出
部43は、検索の結果得られたヘッダに対応するフィー
ルド内の記載内容、すなわち差出人のメールアドレスお
よび題目を抽出する。抽出後メール内容抽出部43は、
着信メール61内からメールボディ部63を検索し、該
ボディ部63内の先頭行65Aを抽出する。先頭行抽出
後、メール内容抽出部43は、抽出された3つの項目を
予め定めるフォーマットで並べ、並べた結果を示すデー
タ信号を、一部データ信号として作成する。以上が作成
処理の説明である。
【0142】本実施の形態の着信メール通知部23およ
びメールサーバ装置1は、は、本発明の着信メール通知
装置およびメールサーバ装置の例示であり、主要な動作
が等しければ、他の様々な形で実施することができる。
特に各装置および部の詳細な動作は、同じ処理結果が得
られれば、これに限らず他の動作によって実現されても
よい。また本実施の形態の着信メール通知部23は、コ
ンピュータによって実現されてもよく、該装置1内の各
部41〜46をそれぞれ実現するための電気回路を組合
わせて構成されてもよい。着信メール通知部23をコン
ピュータによって実現する場合、図4〜図9で説明した
着信メール通知処理を前記コンピュータの中央演算処理
装置に行わせるためのプログラムおよびデータを含むソ
フトウエアを、前記コンピュータによって読出し可能な
記憶媒体に記憶させておく。前記記憶媒体には、たとえ
ば、CD−ROMおよびフロッピーディスクが挙げられ
る。前記コンピュータを着信メール記憶部23として動
作させるには、まず、前記記憶媒体を前記コンピュータ
に装着して、前記記憶媒体内の前記ソフトウエアを前記
コンピュータにインストールし、次いでインストールし
た前記ソフトウエア内の前記プログラムを前記中央演算
処理装置に実行させる。これによって、前記コンピュー
タ内の前記中央演算処理装置が主制御部41,メール解
析部42,メール内容抽出部43および画像処理部44
として動作し、該コンピュータ内のメモリが、2つの記
憶部45,46として働くので、前記コンピュータ全体
が着信メール記憶部23として動作する。これによっ
て、汎用的なコンピュータを用いて、容易に本実施の形
態の着信メール通知部23を実現することができる。
【0143】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、着信
メール通知装置は、メールサーバ装置へのメール着信
を、該予め定める通信端末に、複数の通知手段のうちの
該メールに含まれる制御情報に基づいて選択されたいず
れか1つの通知手段を用いて、通知する。この結果前記
メール着信通知装置は、メールの着信通知の通知手法
に、該メールの作成者の意図を反映させることができ
る。
【0144】また第2の発明によれば、前記着信メール
通知装置は、メールの着信通知に用いるべき通知手段を
指定する情報が該メール内に直接書込まれる場合、該情
報が指定する通知手段を用いてメール着信を通知する。
この結果着信メール通知装置は、メールの着信通知の通
知手法に、該メールの作成者の意図を直接反映させるこ
とができる。さらにまた第3の発明によれば、前記着信
メール通知装置は、制御情報と通知手段との対応関係を
予め記憶し、前記メール内の制御情報と前記対応関係と
に基づいて前記通知手段を選択する。この結果着信メー
ル通知装置は、メールの着信通知の通知手法に、該メー
ルの作成者および前記対応関係の設定者の意図をそれぞ
れ反映させることができる。
【0145】また第4の発明によれば、前記制御情報
は、メールの作成者が指定する該メールの重要度であ
る。この結果前記着信メール通知装置は、前記メールの
重要度に応じた通知手段を用いて、メール着信を通知す
ることができる。さらにまた第5の発明によれば、前記
着信メール通知装置は、前記メールから制御情報が取得
されない場合、前記複数の通知手段のうちのいずれか1
つを選択する。この結果前記着信メール通知装置は、メ
ールの作成者が通知手段の選択に関する制御情報をメー
ルに付加していない場合、該メールの着信を、予め定め
る通知手法を用いて、確実に通知することができる。ま
た第6の発明によれば、該発明の着信メール通知装置
は、通知手段と通知先の通信端末との対応関係をさらに
記憶し、選択された通知手段に応じて通知先の通信手段
を選ぶ。この結果前記着信メール通知装置は、通知手段
をメールの作成者の意図に応じて使い分けつつ、かつメ
ール着信を確実に通知することができる。
【0146】さらにまた第7の発明によれば、前記着信
メール通知装置は、複数の通知手段のうちの1つとし
て、予め定める画像メッセージをファクシミリ通信機能
を用いて送信する手段をさらに含む。これによって前記
着信メール通知装置は、操作者が通信端末としてファク
シミリ装置またはファクシミリ通信機能を備えた通信端
末を利用可能であるならば、メールの作成者の意図に応
じて、該装置がメールサーバ装置との間でメールが送受
可能であるか否かに関わらず、該装置を介して操作者に
メールの着信を通知することができる。
【0147】また第8の発明によれば、前記着信メール
通知装置は、複数の通知手段の1つとして、予め定める
音声メッセージを音声通話機能を用いて送信する手段を
さらに含む。これによって着信メール通知装置は、操作
者が通信端末として音声通話機能を備えた通信端末、た
とえば電話機を利用可能であるならば、メールの作成者
の意図に応じて、該通信端末がメールサーバ装置との間
でメールが送受可能であるか否かに関わらず、操作者に
メールの着信を通知することができる。
【0148】さらにまた第9の発明によれば、前記着信
メール通知装置は、複数の通知手段のうちの1つとし
て、通知先の通信端末に対して、発呼処理を行う手段を
さらに含む。この結果前記着信メール通知装置は、前記
通信端末が発呼側装置を発呼処理に伴い送受される信号
に基づき発呼側装置を識別可能な構成と、着信メール通
知装置からの発呼側装置である場合にメール着信通知を
操作者に提示可能な構成とを有する状況下で、前記着信
メール通知装置は、発呼処理を行うだけで、メールの着
信を通知することができる。また第10の発明によれ
ば、該発明の着信メール通知装置は、複数の通知手段の
1つとして、メールの少なくとも一部分を通知先の通信
端末に配信する手段をさらに含む。この結果前記着信メ
ール通知装置は、通知先の通信端末がメールの受信およ
び表示が可能な構成を有する状況下で、メールの作成者
が該メールの着信通知と同時に該メールの少なくとも一
部分をに該通信端末の通知動作を利用したいと望む場
合、該メールの少なくとも一部分を該メールの着信通知
を兼ねて前記通知先端末に送達することができる。
【0149】さらにまた前記第11の発明によれば、前
記着信メール通知装置は、メール着信の通知のための通
信を、通知先の通信端末からメール送受が要求された時
点に、行う。これによって前記着信メール通知装置、通
知先通信端末の使用状況に起因して通知が失敗すること
を、未然に防ぐことができる。また以上のように第12
の発明によれば、着信メール通知装置は、メールサーバ
装置内に内蔵される。この結果前記着信メール通知装置
は、メール配信のための構成と併用されるので、通知先
端末の使用状況に応じてメール着信の通知ができない状
況下でも、該メールを利用者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である着信メール通知部
23を含むメールサーバ装置である。
【図2】図1のメールサーバ装置1を含む電子メール装
置の構成を示す図である。
【図3】図1の着信メール通知部23において用いられ
る基準メールフォーマットに基づきメール61を示す図
である。
【図4】着信メール通知部23の主制御部41における
着信メールの通知処理の主制御動作を説明するためのフ
ローチャートの第1の部分である。
【図5】前記着信メール通知処理の主制御動作を説明す
るためのフローチャートの第2の部分である。
【図6】前記着信メール通知処理の主制御動作を説明す
るためのフローチャートの第3の部分である。
【図7】前記着信メール通知処理の主制御動作を説明す
るためのフローチャートの第4の部分である。
【図8】前記着信メール通知処理の主制御動作を説明す
るためのフローチャートの第5の部分である。
【図9】前記着信メール通知処理の主制御動作を説明す
るためのフローチャートの第6の部分である。
【図10】前記着信メール通知処理において第3通知手
法が用いられる場合におけるメールサーバ装置1と通知
先の通信端末との信号シーケンス図である。
【図11】前記着信メール通知処理において第3通知手
法が用いられる場合におけるメールサーバ装置1と通知
先の通信端末との信号シーケンス図である。
【図12】前記着信メール通知処理において第3通知手
法が用いられる場合において、通知先の通信端末のメー
ル通知の提示処理を示すフローチャートである。
【図13】ISDNにおける着信信号S1のフォーマッ
トを示す図である。
【図14】前記着信メール通知処理において第4または
第5通知手法が用いられる場合におけるメールサーバ装
置1と通知先の通信端末との信号シーケンス図である。
【図15】着信メール抽出部43におけるメール内容の
抽出処理の元となるメールと、該抽出部43におけるメ
ールの一部分の抽出結果とを示す図である。
【符号の説明】
1 メールサーバ装置 3 電子メール装置 5 伝送路 7 情報端末 8 通信端末 23 着信メール通知部 26 回線制御部 28 音声通話用モデム 29 ファクシミリ通信用モデム 30 データ通信用モデム 31 メール記憶部 32 メール送受部 41 主制御部 42 メール解析部 43 メール内容抽出部 44 画像処理部 45 通知制御データ記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B089 GA11 GA21 GA26 GA36 JA31 JB03 JB05 JB22 KA01 KA04 KB06 KC21 KC39 KG01 LA13 LB14 5K030 GA17 HA06 HC01 HC09 HC14 JT01 JT03 JT09 KA02 LD13 5K101 KK02 LL01 MM07 NN14 NN22 NN23 PP10 UU11 9A001 CC07 JJ14 JJ25 KK56

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定める複数のメールアドレス宛のメ
    ールをそれぞれ記憶するための複数のメール記憶領域を
    備えたメールサーバ装置において用いられる着信メール
    通知装置であって、 前記メールは、該メールの着信通知手法の選択に拘わる
    予め定める複数の制御情報のうちの少なくとも1つを含
    み、 前記着信メール通信装置は、 前記全ての各メールアドレスに、該各メールアドレス宛
    のメール着信をそれぞれ通知するべき少なくとも1つの
    通信端末を、それぞれ対応付けて記憶する通知先端末記
    憶手段と、 前記メールサーバ装置へのメール着信の通知を、相互に
    異なる予め定める手法でそれぞれ行うための複数の通知
    手段と、 前記メールサーバ装置に着信したメールに基づき、該メ
    ールの宛先であるメールアドレスと、該メール内の前記
    少なくとも1つの制御情報とを得るメール解析手段と、 前記メールの解析結果に基づいて前記全通知手段のうち
    から少なくとも1つを選択し、該少なくとも1つの通知
    手段に、該メールの宛先のメールアドレスに対応する少
    なくとも1つの通信端末である通知先通信端末に対し
    て、メール着信を通知させる通知制御手段とを含むこと
    を特徴とする着信メール通知装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の各制御情報は、前記全ての各
    通知手段をそれぞれ指定する情報であり、 前記通知制御手段は、前記メール解析手段によって得ら
    れた制御情報が指定する通知手段を、前記少なくとも1
    つの通知手段として選択することを特徴とする請求項1
    記載の着信メール通知装置。
  3. 【請求項3】 前記全ての各制御情報に、前記全通知手
    段のうちの少なくとも1つを、それぞれ対応付けて記憶
    する第1通知制御情報記憶手段をさらに含み、前記通知
    制御手段は、前記第1通知制御情報記憶手段の記憶内容
    に基づき、前記メール解析手段によって得られた制御情
    報に対応する少なくとも1つの通知手段を、前記いずれ
    か1つの通知手段として選択することを特徴とする請求
    項1記載の着信メール通知装置。
  4. 【請求項4】 前記制御情報は、メールの重要度を示す
    ことを特徴とする請求項3記載の着信メール通知装置。
  5. 【請求項5】 前記通知制御手段は、前記メール解析手
    段によって前記受信されたメールから制御情報が取得さ
    れない場合、前記全着信メール通知手段のうちの予め定
    めるいずれか1つを、前記いずれか1つの通知手段とし
    て選択することを特徴とする請求項1記載の着信メール
    通知装置。
  6. 【請求項6】 各メールアドレスに複数の通信端末が対
    応付けられる場合、各メールアドレスの複数の通信端末
    と複数の通知手段とを相互に対応付けて記憶する第2通
    知制御情報記憶手段をさらに含み、 前記通知制御手段は、第2通知制御情報記憶手段の記憶
    内容にさらに基づき、該メールの宛て先であるメールア
    ドレスに対応する全通信端末のうち、該メールの解析結
    果に基づき選択された通知手段に対応する通信端末を、
    前記通知先通信端末として選ぶことを特徴とする請求項
    1記載の着信メール通知装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つの前記通信端末はファク
    シミリ装置であり、 前記着信メール受信装置は、 画像を示す画像データ信号を生成する画像データ信号生
    成手段と、 ファクシミリ通信のための予め定める通信規約に基づ
    き、画像データ信号を送受するためのファクシミリ用通
    信手段とをさらに含み、 前記全通知手段のうちのいずれか1つは、前記メール受
    信後、該メールの内容を表す画像を示す画像データ信号
    を前記画像データ信号生成手段にさせ、かつ前記ファク
    シミリ用通信手段に、該画像データ信号を、前記通知先
    通信端末に対して送信させることを特徴とする請求項1
    記載の着信メール通知装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも1つの前記通信端末は電話機
    であり、 前記着信メール受信装置は、 通話のための予め定める通信規約に基づき、音響を示す
    音響データ信号を送受するための通話用通信手段と、 メール着信の通知のための予め定める音響を示す通知用
    音響データ信号を記憶する音響記憶手段とをさらに含
    み、 前記全通知手段のうちのいずれか1つは、前記メール受
    信後、前記通話用通信手段に、前記通知用音響データ信
    号を、前記通知先通信端末に対して送信させることを特
    徴とする請求項1記載の着信メール通知装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つの前記通信端末は、前記
    予め定める基準電話番号に基づく発呼に伴い伝達される
    該基準電話番号に応答して、メール受信を通知するため
    の予め定める通知動作を実行可能であり、 前記着信メール通知装置は、前記通信端末に対して、前
    記基準電話番号を用いた発呼がそれぞれ可能な網制御手
    段をさらに含み、 前記全通知手段のうちのいずれか1つは、前記メール受
    信後、前記網制御手段に、前記通知先通信端末に対し
    て、前記基準電話番号を用いた発呼を行わせることを特
    徴とする請求項1記載の着信メール通知装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つの前記通信端末は、メ
    ールの内容を表示可能であり、 前記着信メール通知装置は、前記全ての各端末装置に対
    して、メールの少なくとも一部分を送受可能なメール用
    通信手段をさらに含み、 前記全通知手段のうちのいずれか1つは、前記メール受
    信後、前記メール用通信手段に、前記通知先通信端末に
    対して、前記受信されたメールの少なくとも一部分を送
    信させることを特徴とする請求項1記載の着信メール通
    知装置。
  11. 【請求項11】 前記通知制御手段は、前記メールサー
    バ装置に単一の通信端末からいずれか1つのメールアド
    レス宛のメールの送達に関わる要求が与えられた場合、
    該メールアドレス宛のメール着信の通知のための処理を
    行うことを特徴とする請求項1記載の着信メール通知装
    置。
  12. 【請求項12】 少なくとも1台のメールクライアント
    装置に接続されるメールサーバ装置において、 予め定める複数のメールアドレス宛のメールをそれぞれ
    記憶するための複数のメール記憶領域と、 前記複数の各メールアドレス宛のメールを受信して、該
    メールを前記メール記憶領域に記憶させるメール受信手
    段と、 請求項1〜11のいずれかに記載の着信メール通知装置
    と、 前記クライアント装置から、前記複数のメールアドレス
    のうちのいずれか1つ宛のメール送達要求を受付ける受
    付手段と、 前記メール送達要求の受付に応答して、前記いずれか1
    つのメールアドレス宛のメール記憶手段内のメールを、
    前記クライアント装置に対して送信するメール送信手段
    とを含むことを特徴とするメールサーバ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002319081A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Ntt Power & Building Facilities Inc 監視端末、警報情報配信システム、警報情報配信方法、およびそのプログラム
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JP2016540273A (ja) * 2013-09-30 2016-12-22 鉄 李 ミニブログ情報共有方法

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