JP2000206857A - ホログラムおよびその製造方法 - Google Patents
ホログラムおよびその製造方法Info
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Abstract
露光後の加熱で体積ホログラム層が伸びることにより、
再生光の入射角度がずれることを防止する。 【解決手段】ホログラム情報の露光前か、または露光後
に、基板3上の体積ホログラム層1の表面に加熱を伴な
わずに硬化させた硬化樹脂層2を積層することにより、
課題が解決される。
Description
分とする素材で作られた体積ホログラムおよびその製造
方法の、いずれも改良に関する。
測用、光学素子等に用いられており、工業的には、同じ
体積ホログラムを多量に複製する必要性があるが、従
来、このような場合には次のようにして行なっていた。
まず、ホログラムが必要な特性を生じるよう、コンピュ
ータを使用して計算を行ない、計算結果を電子線描画機
によりフォトマスクブランク板に描画する。フォトマス
クブランク板はガラス基板上にクロム蒸着膜等を形成し
たものである。このようにして、最初のホログラム原版
が得られる。これとは別に、ガラス基板上に体積ホログ
ラム形成用樹脂組成物を塗布して、体積ホログラム形成
用基板を準備し、基板上の樹脂組成物の層に、上記で得
られたホログラム原版のマスク面が接するように、ホロ
グラム原版と体積ホログラム形成用基板とを重ね合わせ
て、ホログラム原版側から、レーザー光により露光す
る。露光後、紫外線照射(=光重合開始剤の分解)、及
び加熱処理(=光重合可能な化合物の拡散移動)の各工
程を行なう事により、ホログラム原版がガラス基板上の
体積ホログラム形成用樹脂組成物層に複製される。こう
して複製されたホログラムは、製品として使用されるほ
か、更に複製用原版として使用され、前記したのと同様
な体積ホログラム形成用基板を準備し、ホログラム層側
を体積ホログラム形成用基板に接触させて、露光するこ
とにより、体積ホログラムの大量複製を行なっている。
用基板を用いる製造方法では、体積ホログラム形成用樹
脂組成物層の性質上、ホログラム情報の露光後に加熱を
伴なうため、この加熱により、体積ホログラム形成用樹
脂組成物層が伸びる問題がある。加熱により、基板、お
よび基板上の体積ホログラム形成用樹脂組成物層がいず
れも伸びるが、互いに接着している限り、接着界面の伸
びは同じであるが、体積ホログラム形成用樹脂組成物層
の基板側ではない方の面は、制約を受けずに伸びようと
するので、体積ホログラム形成用樹脂組成物層の接着界
面側の伸びは小さいが、反対側の表面に近づくほど、大
きい伸びを示す。そして、この伸びによりホログラム層
が変色したり、得られたホログラムを再生する際に入射
すべき光の角度が、最初のホログラム原版を使用すると
きと相違し、支障を来すことがあり、予備テストを行な
って、その角度のズレを求めておき、角度のズレを見込
んでホログラム原版を作成する等の面倒がある。
は、ホログラム情報の露光後に加熱を伴なう、体積ホロ
グラム形成用樹脂組成物層の伸びを回避し、また、得ら
れるホログラムの熱による伸びを回避することを課題と
する。
を形成するための感光材の体積ホログラム形成用樹脂組
成物層の表面に、ホログラム情報の露光前か、または露
光後に硬化性化合物の層を積層し、積層された硬化性化
合物の層を加熱を伴なわずに硬化させることにより、課
題の解決を行なった。
分とするホログラム形成用樹脂組成物層に体積ホログラ
ムが記録された体積ホログラム層に硬化樹脂層が積層さ
れていることを特徴とするホログラムに関するものであ
る。
積ホログラム層の硬化樹脂層が積層されているのとは反
対側に、基板が積層されていることを特徴とするホログ
ラムに関するものである。
分とするホログラム形成用樹脂組成物層にホログラム情
報を露光する露光工程を行なって、前記ホログラム情報
に応じた硬化を行なわせた後、前記ホログラム形成用樹
脂組成物層を加熱する加熱工程を行なって、未硬化の光
硬化性化合物を拡散移動させるのに先立ち、ホログラム
形成用樹脂組成物層に直接、硬化性化合物の層を積層す
る工程、および積層された前記硬化性化合物の層を加熱
を伴なわない手段で硬化させる硬化工程とを行なうこと
を特徴とするホログラムの製造方法に関するものであ
る。
ログラム形成用樹脂組成物層に基板が積層されているこ
とを特徴とするホログラムの製造方法に関するものであ
る。
いて、硬化性化合物が、反応性官能基を有する高分子化
合物と前記官能基と反応する架橋剤からなることを特徴
とするホログラムの製造方法に関するものである。
いて、硬化性化合物が、電離放射線硬化性化合物である
こと特徴とするホログラムの製造方法に関するものであ
る。
明のホログラム形成用感光材の構造を示す断面図であ
る。図1に示すように、本発明のホログラムは、光硬化
性化合物を主成分とするホログラム形成用樹脂組成物層
に体積ホログラムが記録された体積ホログラム層1の上
面に硬化樹脂層2が積層されたものである。あるいは本
発明のホログラムは、図2に示すように、体積ホログラ
ム層1の下面に基板が積層されているものである。以下
に基板3、体積ホログラム層1、および硬化樹脂層2に
ついて順に説明する。
ル板、等の板状のものを使用し、中でも、ガラス基板が
主に用いられるが、これらむほか、厚さ1μm〜1m
m、好ましくは10μm〜100μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、アクリル
フィルム、トリアセチルセルロースフィルム、セルロー
スアセテートブチレートフィルム等を用いることもでき
る。基板3としては、通常の用途であれば、透明性が高
く、平滑性が高いものを使用する事が望ましい。この基
板3は後に剥離することもできるが、ホログラム作成時
には、この基板3を伴った方がよい。なお、剥離が予定
されている場合には、接着強度が過大にならないよう注
意する。
主成分とするホログラム形成用樹脂組成物層に体積ホロ
グラムが記録されたものである。原理的には、体積ホロ
グラム形成用の層としては、銀塩材料、重クロム酸ゼラ
チン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知の体積
ホログラム記録材料が使用できるが、生産効率の観点か
ら、マトリックスポリマー、光重合可能な化合物、光重
合開始剤及び増感色素とからなる、乾式の体積位相型ホ
ログラム記録用途の感光性材料を使用して形成する事が
好ましい。以下に、マトリックスポリマー、光重合可能
な化合物、光重合開始剤及び増感色素等について説明す
る。
ーとしては、ポリメタクリル酸エステル又はその部分加
水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリビ
ニルアルコールまたはその部分アセタール化物、トリア
セチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、
ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポ
リビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ
−N−ビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリ−N
−ビニルピロリドン又はその誘導体、スチレンと無水マ
レイン酸の共重合体またはその半エステル、アクリル
酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸
エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、エチレ
ン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可
能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重
合体等、またはそれらの混合物が用いられる。好ましく
はポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレ
ン、ポリビニルアルコール、又はポリビニルアルコール
の部分アセタール化物であるホリビニルアセタール、ポ
リビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物が挙げられ
る。
加熱によるモノマー移動の工程があるが、そのためには
これらのマトリックスポリマーは、好ましくはガラス転
移温度が比較的低く、モノマー移動を容易にするもので
あることが必要である。
うな1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合
を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、
プレポリマー、及び、それらの混合物が挙げられ、例え
ば、不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸
と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カ
ルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が
挙げられる。
てはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲ
ン置換不飽和カルボン酸、例えば、塩素化不飽和カルボ
ン酸、臭素化不飽和カルボン酸、フッ素化不飽和カルボ
ン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前
述のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例として
は、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジアクリレート、、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピ
ル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレー
ト、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリ
スリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタ
エリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソル
ビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアク
リレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(ア
クリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエス
テルアクリレートオリゴマー、2−フェノキシエチルア
クリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、フ
ェノールエトキシレートモノアクリレート、2−(p−
クロロフェノキシ)エチルアクリレート、p−クロロフ
ェニルアクリレート、フェニルアクリレート、2−フェ
ニルエチルアクリレート、ビスフェノールAの(2−ア
クリルオキシエチル)エーテル、エトキシ化されたビス
フェノールAジアクリレート、2−(1−ナフチルオキ
シ)エチルアクリレート、o−ビフェニルアクリレート
などがある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、メタク
リル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジ
メタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロー
ルエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレー
ト、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリス
リトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、
ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラ
メタクリレート、ビス−〔p−(3−メタクリルオキシ
−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタ
ン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシフェニル〕
ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオ
キシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2−ナフチル
等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イタコ
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネ
ート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−
ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオー
ルジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコ
ネート、ペンタエタスリトールジイタコネート、ソルビ
トールテトライタコネート等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、クロト
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネ
ート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペン
タエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラ
クロトネート等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イソク
ロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソ
クロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネー
ト、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、マレイ
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレエー
ト、トリエチレングリコールジマレエート、ペンタエリ
スリトールジマレエート、ソルビトールテトラマレエー
ト等がある。
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−
2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチ
ルジメタクリレート、(商品名;NKエステルDBN、
新中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレ
ート(商品名;NKエステルA−DBP、新中村化学工
業(株)製)、ジブロモプロピルメタクリレート(商品
名;NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、
メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−
トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2
−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレー
ト、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモ
フェールアクリレート、テトラブロモフェノールアクリ
レート等が挙げられる。
ン化合物とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミ
ト、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,
6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレン
トリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアク
リルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フ
ェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。
08号公報に記載された一分子に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、一般式CH
2 =C(R)COOCH2 (R’)OH(式中R、R’
は水素あるいはメチル基を表す。)で示される水酸基を
有するビニルモノマーを付加させた一分子中に2個以上
の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が
挙げられる。
されたウレタンアクリレート類、特開昭48−6418
3号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭52
−30490号公報にそれぞれ記載されているようなポ
リエステルアクリレート類、エポキシ基と(メタ)アク
リル酸等の多官能性のアクリレートろメタクリレートを
挙げることができる。
o.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリ
ゴマーとして、紹介されているものも、使用することが
できる。
ノ(アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェート
(商品名;ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業
(株)製)、モノ(2−メタクリロイロキシエチル)ア
シッドフォスフェート(商品名;ライトエステルPM、
共栄社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキ
シアクリレート系である商品名;リポキシVR−60
(昭和高分子(株)製、商品名(リポキシVR−90
(昭和高分子(株)製)等が挙げられる。
(新中村化学工業(株)製)、商品名;NKエステル2
3G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
ト類
合成化学工業(株)製)、下記の構造を有するトリアク
リレート類
合成化学工業(株)製)、また、2,2’−ビス(4−
アクリロキシ・ジエトキシフェニルプロパン(商品名;
NKエステルA−BPE−4)、テトラメチロールメタ
ンテトラアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品
名;NKエステルA−TMMT)等が挙げられる。
ては、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベ
ンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−
ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェ
ニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチ
ル)s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾ
ロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イミ
ダゾール二量体類等が例示される。光重合開始剤は、記
録されたホログラムの安定化の観点から、ホログラム記
録後に分解処理されるのが好ましい。例えば、有機過酸
化物系にあっては、紫外線照射することにより、容易に
分解されるので好ましい。
吸収光を有するチオピリリウム塩系色素、メロシアニン
系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケ
トクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン
系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミ
ン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系
色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等が例示さ
れる。なお、350nm以下、または600nm以上の
波長領域に吸収光を有する増感色素があってもい。
可能な化合物、光重合開始剤及び増感色素とからなる、
体積ホログラム形成用樹脂組成物の配合比は、次のとお
りである。光重合可能な化合物はバインダー樹脂100
重量部に対して10重量部〜1000重量部、好ましく
は10重量部〜100重量部の割合で使用される。光重
合開始剤はバインダー樹脂100重量部に対して1重量
部〜10重量部、好ましくは5重量部〜10重量部の割
合で使用される。増感色素はバインダー樹脂100重量
部に対して0.01重量部〜1重量部、好ましくは0.
01重量部〜0.5重量部の割合で使用される。
の成分としては、例えば、可塑剤、グリセリン、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコールおよび各種の
非イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、ならび
に陰イオン系界面活性剤が挙げられる。
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、
エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジ
オキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、
クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール等、またはそれらの混合溶剤を使用し、固形分15
%〜25%程度の塗布液とされる。なお、このような塗
布液として、例えば、デュポン社製のオムニデックス3
52、706として市販されているものを使用してもよ
い。
に、バーコート、スピンコート、又はディッピング等、
あるいは、グラビアロールコート、ロールコート、ダイ
コート、又はコンマコート等により塗布を行ない、塗布
液に合わせた乾燥又は硬化の手段を用いて固化させる。
なお、体積ホログラム層1を形成するための体積ホログ
ラム形成用樹脂組成物層の厚みは、0.1μm〜50μ
m、好ましくは5μm〜20μmである。
積層され、これを構成する素材は、例えば、2液硬化型
と言われる、反応性官能基を有する高分子化合物と前記
官能基と反応する架橋剤との組み合わせ、または電離放
射線硬化性のプレポリマーまたはモノマー等である。
ば、活性水素を持つ化合物とイソシアネートの組み合わ
せからなる、いわゆるポリウレタン系樹脂、エポキシ基
を持つ化合物とアミンとの組み合わせからなる、エポキ
シ系樹脂が使用できる。電離放射線硬化性のプレポリマ
ーまたはモノマー等としては、体積ホログラム層1を形
成するための樹脂組成物を構成する成分として挙げた、
光重合可能な化合物の単独、または混合物が使用でき
る。電離放射線硬化性の化合物を紫外線を使用して硬化
させるときは、紫外線照射により重合を開始するための
重合開始剤、増感剤等を添加する。
性の化合物は、適宜な方法で塗布した後、素材に合わせ
た硬化方法により硬化させる。2液硬化型の化合物の場
合には、塗布後、室温で放置して硬化させ、電離放射線
硬化性の脂組成物プレポリマーまたはモノマー等の場合
には、電子線を照射するか、紫外線を照射することによ
り硬化を行なわせる。
て説明する。まず、原版となるホログラムマスクを準備
する。必要な特性を生じるよう、電子計算機を使用して
計算し、計算結果を電子線描画機により、ガラス基板上
にクロム蒸着膜等を形成したフォトマスクブランク板等
の表面にホログラムの回折格子を描画して得る。
くは、基板3上に光硬化性化合物を主成分とするホログ
ラム形成用樹脂組成物層が積層されたものを使用する。
ホログラム形成用感光材に対し、ホログラムマスクのマ
スク面を向かい合わせて固定し、ホログラムマスク側か
ら、例えばアルゴンレーザー(波長514.5nm)等
のレーザー光を入射し、露光を行なう。この露光によ
り、マスクの回折格子で回折した光と回折しないで進ん
だ光とが干渉し、体積ホログラム形成用樹脂組成物層に
ホログラム情報を与えるものである。露光の際のマスク
面と体積ホログラム形成用樹脂組成物層との間隔は、入
射して回折する光と回折しなかった光とが干渉する位置
より近くする(通常は密着させる)か、遠くして固定
し、干渉縞が生じる区域の幅を調整する。
高圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタル
ハライドランプ等の光源から、0.1〜10,000m
J/cm2 、好ましくは、10〜1,000mJ/cm
2 の紫外線照射により光重合開始剤を分解する紫外線照
射処理工程、及び加熱処理、例えば、120℃で120
分の加熱により、光重合可能な化合物を拡散移動させる
工程からなる後処理を経て、安定な体積ホログラムとす
る。これら紫外線照射、および加熱処理、特に後者の加
熱処理が現像工程である。
グラム情報の露光、および後処理に加えて硬化樹脂層2
を構成するための硬化性樹脂層の積層と、硬化性樹脂層
の硬化を行なわせる。即ち、工程の順序としては、ホロ
グラム情報の露光と硬化性樹脂層の積層とはどちらが先
でもよい。硬化性樹脂層の硬化は後処理の2つの工程の
うち、紫外線照射処理工程の前でも後でもよいが、必
ず、加熱処理よりは先に行なう。
樹脂からなるホログラム形成用樹脂組成物の層が積層し
てあるホログラム形成用感光材料(デュポン社製、オム
ニデックス)に対し、体積ホログラム原版を使用し、波
長514.5nmのアルゴンレーザーを利用して、露光
量が50mJ/cm2 になるように、ホログラム情報を
露光した。このときの入射参照光(n=1.0)の角度
(=ブラッグ角、以下も同様)は40°、物体光(n=
1.0)の角度は0°であった。
理として、波長376nmの紫外線を、500mJ/c
m2 になるよう、上記のホログラム形成用樹脂組成物の
層に照射した。紫外線照射後、紫外線硬化性樹脂組成物
(ノーランド社製、NOA61)を使用し、ホログラム
形成用樹脂組成物の層の上にスピンナーにより、450
0回転/分、30秒の条件で塗布し、紫外線を照射して
塗膜を硬化させ、厚みが約5μmの硬化塗膜とした。硬
化後、ホログラムの後処理として、温度120℃で2時
間の条件で加熱を行なって、体積ホログラムの複製品を
得た。
と塗膜の硬化を行わない以外は、上記の製造プロセスと
同様にして体積ホログラムを得た。
する際の、入射光の角度の平均値は39.5°であっ
て、体積ホログラム原版を使用したホログラム複製の際
の、入射参照光(n=1.0)の角度の40°とほとん
ど変わらなかったが、比較例で得られたホログラムの再
生を行なうには、入射光の角度の平均値が36.5°と
なり、使用する上で支障が生じた。
ム層上に硬化樹脂層が積層されているので、温度の変化
等による伸縮が抑制される。
の効果に加え、基板を有することにより、より一層寸法
安定性が優れており、平面性も確保される。
時の加熱に先立って、ホログラム形成用樹脂組成物層上
に硬化層を形成し、しかも硬化層の形成時には熱がかか
らないので、その後の加熱により体積ホログラム層1が
伸びて格子間が狭くなり、再生角度がズレることを防止
できる。
の効果に加え、基板を有することにより、より一層寸法
安定性が優れており、平面性も確保されたホログラムが
製造できる。
3の発明の効果に加え、いずれの発明においても、塗膜
が硬化のために加熱をしないで済む。
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 光硬化性化合物を主成分とするホログラ
ム形成用樹脂組成物層に体積ホログラムが記録された体
積ホログラム層に硬化樹脂層が積層されていることを特
徴とするホログラム。 - 【請求項2】 体積ホログラム層の硬化樹脂層が積層さ
れているのとは反対側に、基板が積層されていることを
特徴とする請求項1記載のホログラム。 - 【請求項3】 光硬化性化合物を主成分とするホログラ
ム形成用樹脂組成物層にホログラム情報を露光する露光
工程を行なって、前記ホログラム情報に応じた硬化を行
なわせた後、前記ホログラム形成用樹脂組成物層を加熱
する加熱工程を行なって、未硬化の光硬化性化合物を拡
散移動させるのに先立ち、ホログラム形成用樹脂組成物
層に直接、硬化性化合物の層を積層する工程、および積
層された前記硬化性化合物の層を加熱を伴なわない手段
で硬化させる硬化工程とを行なうことを特徴とするホロ
グラムの製造方法。 - 【請求項4】 ホログラム形成用樹脂組成物層に基板が
積層されていることを特徴とする請求項3のホログラム
の製造方法。 - 【請求項5】 硬化性化合物が、反応性官能基を有する
高分子化合物と前記官能基と反応する架橋剤からなるこ
とを特徴とする請求項3または4記載のホログラムの製
造方法。 - 【請求項6】 硬化性化合物が、電離放射線硬化性化合
物であること特徴とする請求項3または4記載のホログ
ラムの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002182548A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-06-26 | Dainippon Printing Co Ltd | 集光性ホログラム要素のアレーからなる光学複製用ホログラム原版及び光学複製用ホログラム原版の作製方法 |
JP2009532726A (ja) * | 2006-04-06 | 2009-09-10 | オーファウデー キネグラム アーゲー | 体積ホログラムを有する多層体 |
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1999
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JP2002182548A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-06-26 | Dainippon Printing Co Ltd | 集光性ホログラム要素のアレーからなる光学複製用ホログラム原版及び光学複製用ホログラム原版の作製方法 |
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