JP2000206305A - 光学部品用ハ―ドコ―ト組成物 - Google Patents

光学部品用ハ―ドコ―ト組成物

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JP2000206305A
JP2000206305A JP11007123A JP712399A JP2000206305A JP 2000206305 A JP2000206305 A JP 2000206305A JP 11007123 A JP11007123 A JP 11007123A JP 712399 A JP712399 A JP 712399A JP 2000206305 A JP2000206305 A JP 2000206305A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超高屈折レンズに対しても、光干渉を抑える
ことができ、かつ、紫外線に対する黒化現象を発生せず
光学部品を長期使用した場合も美観を損なわないハード
コート組成物を提供すること。 【解決手段】 モノエポキシ有機基含有トリアルコキシ
シランを主体とするアルコキシシランの加水分解物をマ
トリックス形成成分として、チタニア系酸化金属複合微
粒子を光学的干渉抑制剤とする光学部品用ハードコート
組成物。チタニア系酸化金属複合微粒子が、TiO2
主体としSiO2 を主副成分とし、更に、ZrO2 及び
2 Oを微量副成分とするものある

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学部品用のハー
ドコート組成物に関する。特に高い屈折を有する有機ガ
ラス光学部品に好適なものである。
【0002】ここで光学部品とは、眼鏡レンズ、カメラ
用・顕微鏡・望遠鏡・双眼鏡用レンズ、反射鏡、プリズ
ム、等の本来の光学部品に限られず、フィルター、照明
器具用カバー等も含む概念である。
【0003】以下の説明は眼鏡用レンズ(光学レンズ)
を主として例に採り説明するがこれに限られるものでは
ない。
【0004】
【従来の技術】光学レンズとして用いられる有機ガラス
は従来の無機ガラスと比較して軽量かつ耐衝撃性に優れ
可染性で加工も容易であるという特徴により一般に普及
してきている。ただし、有機ガラスの状態では無機ガラ
スと比較して耐磨耗性が低く傷がつきやすいという欠点
を有している。これに対して耐磨耗性を向上を目的とし
て有機ガラス表面にハードコート(シリコーン系硬化塗
膜)を施すことが一般的に行われている。
【0005】そして、本願出願人は、先にエポキシ基含
有シラン化合物、カルボン酸、硬化剤からなる可染性の
塗料組成物を提案し一部実用化している(特公昭57−
42665号公報、米国特許第4294950号)。
【0006】従来、有機ガラスは無機ガラスと比較した
場合、屈折率が低く光学レンズに用いた場合レンズ端面
が厚くなってしまい強度の視力矯正用には適さないとさ
れてきた。しかし、近年に至っては技術革新によって有
機ガラスの屈折率も改善され屈折率1.60に近いもの
が市場に出回り、現在では、有機ガラス全体で、屈折率
略1.60のものが、市場規模の数量ベースにて30%
を占め、今後においても増加する傾向にある。
【0007】このような高い屈折率を有する有機ガラス
に対しても、本願出願人は、高屈折のハードコート組成
物(光学プラスチック成形品用塗料組成物)を提案し一
部実用化している(特許第2577670号)。
【0008】さらに、近年の動向としてはファッション
性がより重視され、よりレンズ端面のコバ厚を薄くしな
ければならないニーズが強まるにつれ、光学業界におい
て更に高い屈折率を有する超高屈折有機ガラスレンズが
市場に出回るようになってきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特許第2
577670号に係る塗料組成物では、上記のような
1.70前後の超高屈折有機ガラスのレンズへの対応は
困難であった。
【0010】即ち、当該塗料組成物は、塗膜特性及び屈
折率1.60前後までの屈折率を有する有機ガラスに対
する光干渉抑制作用は有する。
【0011】しかし、当該塗料組成物を、上記屈折率
1.70前後超高屈折レンズに塗布した場合、光干渉を
抑えることが困難であることが分かった。
【0012】また、レンズ長期使用経過後には、塗膜部
分が紫外線によって黒化現象を起こし美観を損ねること
が分かった。そして、黒化現象は、塗膜成分として用い
た酸化鉄/酸化チタン複合酸化微粒子中の酸化鉄に基づ
くと推定される。
【0013】本発明の目的は、上記にかんがみて、超高
屈折レンズに対しても、光干渉を抑えることができ、か
つ、紫外線に対する黒化現象を発生せず光学部品を長期
使用した場合も美観を損なわないハードコート組成物と
これを塗膜として有する1.66以上の屈折率を有する
有機光学部品を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、鋭意開発に努力をした結果、下記構
成の光学部品用ハードコート組成物及び有機ガラス光学
部品に想到した。
【0015】(1) 本発明の光学部品用ハードコート組成
物は、モノエポキシ有機基含有アルコキシシランを主体
とするアルコキシシランの加水分解物をマトリックス形
成成分として、チタニア系酸化金属複合微粒子を光学的
干渉抑制剤とする光学部品用ハードコート組成物におい
て、チタニア系酸化金属複合微粒子が、TiO2 を主体
としSiO2 を主副成分とし、更に、ZrO2 及びK2
Oを微量副成分とするものであることを特徴とする。
【0016】上記チタニア系複合微粒子は、平均粒径を
1〜50nmとし、組成をZrO2/TiO2 =0.0015
〜0.023 、SiO2 /TiO2 =0.1900〜0.2100、K2
O/TiO2 =0.0012〜0.012 の各重量比率を満足する
ものとし、含量を全アルコキシシラン100重量部に対
して40〜100重量部とすることが望ましい。
【0017】また、上記モノエポシキ基含有トリアルコ
キシシランは、一般式
【0018】
【化4】
【0019】(ただし、R1 はHまたはCH3 、R2
炭素数1〜4のアルキレン基、R3は炭素数1〜4のア
ルキル基)で表される、又は、一般式
【0020】
【化5】
【0021】(ただし R1 は炭素数1〜4のアルキレ
ン基、R2 は炭素数1〜4のアルキル基)で示される群
から選択される1種又は2種以上からなるものを使用す
ることが望ましい。
【0022】更に、アルコキシシランの前記エポキシ含
有トリアルコキシシラン以外のアルコキシシランとして
は、 一般式 Si(OR14 (ただし、R1 は炭素数1〜4のアルキル基)で示され
るテトラアルコキシシランを使用し、該テトラアルコキ
シシランの含有量をアルコキシシラン全量中20wt%以
下とすることが望ましい。
【0023】また、マトリックス形成成分の硬化剤とし
て有機金属化合物を使用し、該有機金属化合物は、エチ
レンジアミン四酢酸、ヘキサフルオロアセチルアセト
ン、トリフルオロアセチルアセトン、アセチルアセト
ン、アセト酢酸メチルから選ばれるキレート化剤が配位
したCr(III )、Co(III )、Fe(III )、Zn
(II)、In(III )、Zr(IV)、Y(III )、S
n、V、Al(III )、Ti(II)のキレート化合物の
群から選択される1種又は2種以上からなるものを使用
することが望ましい。
【0024】(2) 有機ガラス光学部品は、上記ハードコ
ート組成物で形成されてなるハードコート層を、屈折率
1.66以上を示す有機ガラス基材上に備えていること
を特徴とするものである。
【0025】ここで、有機ガラスとしては、ポリオー
ル、ポリチオール、及び、メルカプト基を有するヒドロ
キシ化合物の群から選択される1種又は2種以上の活性
水素化合物と、ポリイソチオシアネート化合物又はイ
ソシアネート基を有するイソチオシアネート化合物の群
から選択される1種又は2種以上とを重合反応させて得
られる有機ガラス、又は、一般式
【0026】
【化6】
【0027】(ただし、XはSまたはOを表し、このS
の個数は三員環を構成するSとOの合計に対して平均で
50%以上である。)で示される構造を2個以上有し環
状骨格を有するエピスルフィド化合物を重合反応させて
得られる有機ガラスを用いることが望ましい。
【0028】また、本発明の有機ガラス光学部品は、ハ
ードコート層と有機ガラス基材との間に耐衝撃性、密着
性向上を目的とするプライマー層を備えていることが望
ましい。
【0029】更に、有機ガラス光学部品は、前記ハード
コート層の上に、更に、無機物質系の反射防止膜を積層
することが望ましい。
【0030】
【構成の詳細な説明】以下、本発明の各構成について、
詳細に説明をする。以下の説明において、配合単位は、
特に断らない限り重量単位とする。
【0031】(A)本発明の光学部品用ハードコート組
成物は、モノエポキシ有機基含有アルコキシシランを主
体とするアルコキシシランの加水分解物をマトリックス
形成成分として、チタニア系酸化金属複合微粒子を光学
的干渉抑制剤とすることを前提的要件とする。
【0032】(B)本発明の最大の特徴は、チタニア系
酸化金属複合微粒子が、TiO2 を主体としSiO2
主副成分とし、更に、ZrO2 及びK2 Oを微量副成分
とするものある。
【0033】具体的には、チタニア系複合微粒子の仕様
は、高屈折率対応特性(屈折率向上作用)が得られ、か
つ、上記光学的干渉抑制剤の作用を奏する範囲なら、特
に限定されるものではない。
【0034】(1) 複合微粒子の平均粒径を1〜100n
m、望ましくは、2〜50nm、更に望ましくは、4〜
25nmとする。複合微粒子の粒径が小さいと耐摩耗性
が期待できないとともに、凝集が発生させやすく、塗膜
の均一性が阻害されるおそれがある。逆に、複合微粒子
の粒径が大きいと、塗膜が白化しやすく、外観性を損な
うおそれがある。
【0035】(2) 各金属酸化物の組成は SiO2 /TiO2 =0.1900〜0.2100、望ましくは、0.
1950〜0.2050 ZrO2 /TiO2 =0.0015〜0.023 、望ましくは、0.
002 〜0.020 K2 O/TiO2 =0.0012〜0.012 、望ましくは、0.00
2 〜0.010 SiO2 /ZrO2 /K2 O=100/0.789 /0.632
〜100/10.953/5.714 、望ましくは、100/1.02
6 /1.026 〜100/9.756 /4.878 の各重量比率を満足するものとする。
【0036】酸化金属複合微粒子はTiO2 に、SiO
2 、ZrO2 及びK2 Oが一体的に結合されてなるもの
である。このときの望ましい形態は、TiO2 に対して
各副成分が均一に溶け合っている置換形固溶体とする。
【0037】ここで、主副成分あるSiO2 は、塗料調
製に際してのシラン化合物(アルコキシシラン加水分解
物)との混和性を増大させる作用とともに、塗膜の耐光
性を向上させる作用も奏する。SiO2 の比率が大きい
と、TiO2 の有する屈折率向上作用が阻害され、高屈
折対応が困難となる。
【0038】また、微量副成分であるZrO2 及びK2
Oは、相乗してTiO2 の有する屈折率向上作用を阻害
せずにTiO2 の光学活性を抑制作用を奏する。ZrO
2 及びK2 Oの一方が過多では、上記光学活性抑制の相
乗作用を得難い。従って塗膜及び被塗布物(有機ガラ
ス)双方の近紫外線による劣化作用を低減させることが
できる。
【0039】(3) 上記酸化金属複合微粒子の製造方法は
例えば特開平2−178219号公報に記載されている
方法と類似の方法で行う。即ち、TiO2 水和ゾル及び
ZrO2 ・K2 O水和ゾルを調製して解膠させた後、過
酸化水素を加え溶解させ、さらにケイ酸分散液を添加し
て高温にて加水分解させる。上記ケイ酸分散液は例えば
アルカリケイ酸水溶液を脱アルカリすることにより調製
される。上記加水分解物は微粒子の分散液である。この
微粒子分散液はイオン交換法・逆浸透法・限外濾過法・
真空蒸着法により精製処理することが望ましい。
【0040】なお、上記複合微粒子はシランカップリン
グ剤で表面改質して用いることが望ましい。このように
酸化金属複合微粒子を表面改質することによりシラン化
合物との混和性がさらに向上し塗膜後の美観でクモリの
軽減ができる。表面改質とは、TiO2 ・ZrO2 ・S
iO2 ・K2 Oに残存している水酸基をシランカップリ
ング剤でブロックすることにより複合微粒子の分散性を
良好にする処理を言う。この表面改質方法として慣用の
方法で行うことができる。例えば下記の有機シラン化合
物を溶かしたアルコール溶液に浸漬して行う。
【0041】シランカップリング剤(表面改質剤)とし
ては、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、トリメチルクロロシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等を、
好適に使用できる。
【0042】(4) この複合微粒子の配合量は、上記アル
コキシシラン全量100部に対して10〜500部、望
ましくは20〜200部、更に望ましくは40〜100
部とする。
【0043】当該酸化金属複合微粒子が少ないと十分な
塗膜硬度が得られないとともに、高屈折率基材対応が困
難となり、逆に、多いと、塗膜白化現象やハードコート
塗膜の硬化(熱重合)時にクラックによる外観不良が発
生しやすくなる。
【0044】(C)本発明のハードコート組成物におけ
るマトリックス形成成分は、(1) アルコキシシランの加
水分解物と(2) 硬化剤としての有機金属化合物を主成分
とするものである。
【0045】(1) 上記アルコキシシランは、モノエポシ
キ基含有トリアルコキシシランを主体とし、通常、テト
ラアルコキシシランを併用するものである。
【0046】そして、上記トリアルコキシシランは、一
般式
【0047】
【化7】
【0048】(ただし、R1 はHまたはCH3 、R2
炭素数1〜4のアルキレン基、R3は炭素数1〜4のア
ルキル基)で表される、又は、一般式
【0049】
【化8】
【0050】(ただし R1 は炭素数1〜4のアルキレ
ン基、R2 は炭素数1〜4のアルキル基)で示される 群から選択される1種又は2種以上からなることが望ま
しい。
【0051】上記一般式の具体例としては、下記のも
のを挙げることができ、これらの化合物のなかで、特
に、R2 が炭素数3〜4のものが望ましい。
【0052】グリシドキシメチルトリメトキシシラン、
グリシドキシメチルトリエトキシシラン、グリシドキシ
メチルトリプロポキシシラン、グリシドキシメチルトリ
ブトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシ
シラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、
α−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、α−グ
リシドキシエチルトリブトキシシラン、β−グリシドキ
シエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチル
トリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリプロ
ポキシシラン、β−グリシドキシエチルトリブトキシシ
ラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、α−グ
リシドキシプロピルトリプロポキシシラン、α−グリシ
ドキシプロピルトリブトキシシラン、β−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピ
ルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリ
プロポキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリブト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、α−グリシ
ドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブ
チルトリエトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリ
プロポキシシラン、α−グリシドキシブチルトリブトキ
シシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラ
ン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−
グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−グリシ
ドキシブチルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシブ
チルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリ
エトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリプロポキ
シシラン、γ−グリシドキシブチルトリブトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシド
キシブチルトリプロポキシシラン、δ−グリシドキシブ
チルトリブトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチ
ルトリメトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチル
トリエトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルト
リプロポキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルト
リブトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチ
ルトリメトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシ
エチルトリエトキシシラン、β−メチル−α−グリシド
キシエチルトリプロポキシシラン、β−メチル−α−グ
リシドキシエチルトリブトキシシラン、β−メチル−β
−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−メチル
−β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−メ
チル−β−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、
β−メチル−β−グリシドキシエチルトリブトキシシラ
ン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピ
ルトリプロポキシシラン、β−メチル−α−グリシドキ
シプロピルトリブトキシシラン、β−メチル−β−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、β−メチル−β
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−メチ
ル−β−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、
β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリブトキシシ
ラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロ
ピルトリプロポキシシラン、β−メチル−γ−グリシド
キシプロピルトリブトキシシラン、β−メチル−α−グ
リシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル−α
−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル
−α−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−
メチル−α−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、
β−メチル−β−グリシドキシブチルトリメトキシシラ
ン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリエトキシ
シラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリプロ
ポキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルト
リブトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシブチ
ルトリメトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシ
ブチルトリエトキシシラン、β−メチル−γ−グリシド
キシブチルトリプロポキシシラン、β−メチル−γ−グ
リシドキシブチルトリブトキシシラン、β−メチル−δ
−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル
−δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メ
チル−δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、
β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリブトキシシラ
ン。
【0053】上記一般式の具体例としては、下記のも
のを挙げることができ、これらの化合物のなかで、特
に、R1 の炭素数2〜4のものが望ましい。
【0054】(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチ
ルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)メチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)メチルトリプロポキシシラン、(3,
4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリブトキシシラ
ン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリプロポキシシラン、(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメト
キシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロ
ピルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)プロピルトリプロポキシシラン、(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)プロピルトリブトキシシラン、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキ
シシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチル
トリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)ブチルトリプロポキシシラン、(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)ブチルトリブトキシシラン。
【0055】上記トリアルコキシシランと併用するテト
ラアルコキシシランとしては、 一般式 Si(OR14 (ただし、R1 は炭素数1〜4のアルキル基)で示され
るものの中から1種又は2種以上選択して使用すること
が望ましい。
【0056】より具体的にはテトラエトキシシラン、テ
トラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ
ブトキシシラン等を挙げることができる。
【0057】上記アルコキシシランの加水分解物は、ア
ルコキシシランをメタノールやエタノール等の低級アル
コールの存在下で0.01〜0.1Nの希酸を滴下し加
水分解を行って調製する。希酸としては具体的には塩
酸、硫酸、リン酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、スルホン酸
等を用いることが可能である。
【0058】そして上記エポキシ含有トリアルコキシシ
ランに対する上記テトラアルコキシシランの配合割合は
トリアルコキシシラン100部に対してテトラアルコキ
シシランを5.3〜25重量部とする。この配合割合を
外れると十分な塗膜硬度と良好な外観を得難い。即ちテ
トラアルコキシシランが過多では有機レンズ塗膜後熱重
合時にクラックによる外観不良が発生し、過少では十分
な塗膜硬度が得難い。
【0059】(2) 上記有機金属化合物(金属キレート)
としては、エチレンジアミン四酢酸、ヘキサフルオロア
セチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、アセ
チルアセトン、アセト酢酸メチルから選ばれるキレート
化剤が配位したCr(III )、Co(III )、Fe(II
I )、Zn(II)、In(III )、Zr(IV)、Y(II
I )、Al(III )、Sn、V、Ti(II)のいずれか
から1種または2種以上選択して使用できる。
【0060】これらの内で、アセチルアセトン鉄(III
)、ヘキサフルオロアセチルアセトン鉄(III )、ア
セチルアセトン錫、アセチルアセトンバナジル、アセチ
ルアセトンインジウム(III )、アセチルアセトンジル
コニウム(IV)、アセチルアセトン第二コバルト(III
)、アセチルアセトンチタン(II)、アセチルアセト
ンアルミニウム(III )が望ましい。
【0061】この有機金属化合物の添加量はアルコキシ
シラン加水分解物合計量(固形分)100部に対して
0.1〜10部(望ましくは0.3〜5部)とする。
【0062】なお、アルコキシシラン化合物は、加水分
解物とすると、通常、重量にして25〜35%が減少す
る。
【0063】さらに本発明のハードコート組成物は塗膜
性及び外観性能を改良するため必要に応じて微量の紫外
線吸収剤、酸化防止剤、分散染料、帯電防止剤、界面活
性剤を添加することは可能である。
【0064】具体的には紫外線吸収剤として、ベンゾト
リアゾール系とベンゾフェノン系等を用いることが可能
で、ヒンダードアミン系は酸化防止剤との併用が有効で
ある。分散染料として水分散染料を用いる。
【0065】界面活性剤としては、疎水基がジメチルシ
リコーンオイル、親水基がポリエーテルから構成される
ノニオン型の界面活性剤は平滑性と帯電防止性を向上さ
せる目的で使用することが望ましい。これらの特性はフ
ッ素系界面活性剤等によっても得られるが、フッ素系界
面活性剤のうち、特に高分子のものでは(C)成分であ
るTiO2 /SiO2 /ZrO2 /K2 O酸化金属複合
微粒子と組み合わさって使用した場合、該酸化金属複合
微粒子を凝集させやすくする特性もあるため使用時は注
意が必要である。また界面活性剤の使用量として、ハー
ドコート組成物(マトリックス形成成分と酸化金属複合
微粒子の合計量)100部に対して0.01〜0.5部
(望ましくは0.03〜0.3部)で用いる。0.01
部未満では十分な平滑性と帯電防止性が得難く、0.5
部を超えるとシリコーン系界面活性剤を用いても成膜時
にクモリが発生し易い。 (D)本発明の有機ガラス光学部品は、上記構成のハー
ドコート組成物で形成されてなるハードコート層を、屈
折率1.66以上を示す有機ガラス基材上に備えている
ものである。
【0066】ここで、有機ガラスとしては、例えば、
ポリオール、ポリチオール及びメルカプト基を有するヒ
ドロキシ化合物からなる活性水素化合物と、ポリイソ
チオシアナート化合物、イソシアナート基を有するイソ
チオシアナート化合物の群から選択される1種又は2種
以上とを重合反応させて得られる有機ガラスを好適に使
用できる(例えば、特開平2−167330号公報等参
照)。 このイソチオシアナート化合物には、イソチオ
シアナート基の他に1以上の硫黄原子を有したものも用
いられる。
【0067】上記ポリイソチオシアナートとは、1分子
中に−NCS基を2つ以上含有する化合物を意味し、イ
ソチオシアナート基の他に1個以上の硫黄原子を有した
ものでもよい。
【0068】例えば、1,2−ジイソチオシアナートエ
タン、1,3−ジイソチオシアナートプロパン、1,4
−ジイソチオシアナートブタン、1,6−ジイソチオシ
アナートヘキサン、p−フェニレンジイソプロピリデン
ジイソチオシアナート等の脂肪族イソチオシアナート、
シクロヘキサンジイソチオシアナート等の脂環族イソチ
オシアナート、1,2−ジイソチオシアナートベンゼ
ン、1,4−ジイソチオシアナートベンゼン、2,4−
ジイソチオシアナートトルエン、2,5−ジイソチオシ
アナート−m−キシレン、4,4−ジイソチオシアナー
ト−1,1−ビフェニル、1,1−メチレンビス(4−
イソチオシアナートベンゼン)、1,1−メチレンビス
(4−イソチオシアナート−2−メチルベンゼン)、
1,1−メチレンビス(4−イソチオシアナート−3−
メチルベンゼン)等の複素環含有イソチオシアナート更
には、ヘキサンジオイルジイソチオシアナート、ノナン
ジオイルジイソチオシアナート、カルボニックジイソチ
オシアナート等のカルボニルイソチオシアナート等を好
適に使用できる。
【0069】イソチオシアナート基の他に1つ以上の硫
黄原子を含有するポリイソチオシアナートとしては、チ
オビス(3−イソチオシアナートプロパン)、チオビス
(2−イソチオシアナートエタン)、ジチオビス(2−
イソチオシアナートエタン)等の含硫脂肪族イソチオシ
アナート;1−イソチオシアナート−4−((2−イソ
チオシアナートエチル)スルホニル)ベンゼン、チオビ
ス(4−イソチオシアナートベンゼン)等の含硫芳香族
イソチオシアナート;チオフェン−2,5−ジイソチオ
シアナート、1,4−ジチアン−2,5−ジイソチオシ
アナート等の含硫複素環化合物等を好適に使用できる。
【0070】前記イソシアナート基を有するイソチオシ
アナート化合物としては、例えば、1−イソシアナート
−3−イソチオシアナートプロパン、1−イソシアナー
ト−5−イソチオシアナートペンタン、1−イソシアナ
ート−6−イソチオシアナートヘキサン、1−イソシア
ナート−4−イソチオシアナートシクロヘキサン等の脂
肪族あるいは脂環式化合物;1−イソシアナート−4−
イソチオシアナートベンゼン等の芳香族化合物等を好適
に使用できる。
【0071】上記活性水素化合物は、ポリオール、ポリ
チオール、メルカプト基を有するヒドロキシ化合物より
1種又は2種以上を選択することができる。
【0072】ポリオールとしては、例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、
1,2−メチルグルコシド、ペンタエリトリトール、ジ
ペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール、ソ
ルビトール、エリトリトール、スレイトール、リビトー
ル、アラビニトール、キシリトール、アリトール、マニ
トール、ドルシトール、イディトール、グリコール、イ
ノシトール、ヘキサントリオール、トリグリセロース、
ジグリペロール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレート、シクロブタンジオール、シクロペンタンジ
オール、シクロヘキサンジオール、シクロヘプタンジオ
ール、シクロオクタンジオール、シクロヘキサンジメタ
ノール、ヒドロキシプロピルシクロヘキサノール、ビシ
クロ(4,3,0)−ノナンジオール、ジシクロヘキサ
ンジオール、トリシクロ(5,3,1,1)ドデカンジ
オール、ビシクロ(4,3,0)ノナンジメタノール、
トリシクロ(5,3,1,1)ドデカンジエタノール、
ヒドロキシプロピルトリシクロ(5,3,1,1)ドデ
カノール、スピロ(3,4)オクタンジオール、ブチル
シクロヘキサンジオール、1,1−ビシクロヘキシリデ
ンジオール、シクロヘキサントリオール、マルチトー
ル、ラクチトール等の脂肪族ポリオール;ジヒドロキシ
ナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトラヒドロ
キシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、ベンゼントリ
オール、ビフェニルテトラオール、ピロガロール、(ヒ
ドロキシナフチル)ピロガロール、トリヒドロキシフェ
ナントレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、キ
シリレングリコール、ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベ
ンゼン、ビスフェノールA−ビス−(2−ヒドロキシエ
チルエーテル)、テトラブロムビスフェノールA−ビス
−(2−ヒドロキシエチルエーテル)等の芳香族ポリオ
ール;ジブロモネオペンチルグリコール等のハロゲン化
ポリオール;エポキシ樹脂等の高分子ポリオール;更に
は、シュウ酸、グルタミン酸、アジピン酸、酢酸、プロ
ピオン酸、シクロヘキサンカルボン酸、β−オキソシク
ロヘキサンプロピオン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソ
フタル酸、サリチル酸、3−ブロモプロピオン酸、2−
ブロモグリコール、ジカルボキシシクロヘキサン、ピロ
メリット酸、ブタンテトラカルボン酸、ブロモフタル酸
等の有機酸と、前記ポリオールとエチレンオキサイドや
プロピレンオキサイド等アルキレンオキサイトとの付加
反応生成物;アルキレンポリアミンとエチレンオキサイ
ドやプロピレンオキサイド等、アルキレンオキサイドと
の付加反応生成物;ビス−(4−(2−ヒドロキシエト
キシ)フェニル)スルフィド、ビス−(4−(2−ヒド
ロキシプロポキシ)フェニル)スルフィド及びプロピレ
ンオキシドが付加された化合物、ジ−(2−ヒドロキシ
エチル)スルフィド)、1,2−ビス(2−ヒドロキシ
エチルメルカプト)エタン、1,5−ジヒドロキシ−
1,4−ジチアン等の硫黄原子を含有したポリオール等
を好適に使用できる。
【0073】またポリチオールとしては、メタンジチオ
ール、1,2−エタンジチオール、1,1−プロパンチ
オール、1,1−シクロヘキサンジチオール、2,2−
シクロヘキサンジチオール、ジエチレングリコールビス
(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビ
ス(2−メルカプトアセテート)等の脂肪族ポリチオー
ル;1,2−ジメルカプトベンゼン、1,2,3−トリ
メルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプト
エチレンオキシ)ベンゼン、1,2,3,5−テトラメ
ルカプトベンゼン、1,4−ナフタレンジチオール、
2,4−ジメチルベンゼン−1,3−ジチオール等の芳
香族ポリチオール;2,5−ジクロロベンゼン−1,3
−ジチオール、3,4,5−トリブロム−1,2−ジメ
ルカプトベンゼン等の塩素置換体、臭素置換体等のハロ
ゲン置換芳香族ポリチオール;2−メチルアミノ−4,
6−ジチオール−sym-トリアジン、2−シクロヘキシル
アミノ−4,6−ジチオール−sym-トリアジン等の複素
環を含有したポリチオール;1,2−ビス(メルカプト
メチルチオ)ベンゼン等の核アルキル化物等のメルカプ
ト基以外に硫黄原子を含有する芳香族ポリチオール;ビ
ス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプト
メチルチオ)メタン、テトラキス(メルカプトメチルチ
オメチル)メタン等、またこれらのチオグリコール酸及
びメルカプトプロピオン酸のエステル、ヒドロキシメチ
ルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、2−
メルカプトエチルエーテルビス(2−メルカプトアセテ
ート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(2
−メルカプトアセテート)、チオグリコール酸ビス(2
−メルカプトエチルエステル)等のメルカプト基以外に
硫黄原子を含有する脂肪族ポリチオール;3,4−チオ
フェンジチオール等のメルカプト基以外に硫黄原子を含
有する複素環化合物等を好適に使用できる。
【0074】また、メルカプト基(チオール基)を有す
るヒドロキシ化合物としては、2−メルカプトエタノー
ル、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、グリ
セリンジ(メルカプトアセテート)、1−ヒドロキシ−
4−メルカプトシクロヘキサン、2,4−ジメルカプト
フェノール、2−メルカプトハイドロキノン、4−メル
カプトフェノール、3,4−ジメルカプト−2−プロパ
ノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、
2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2−ジ
メルカプト−1,3−ブタンジオール、ペンタエリトリ
トールトリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペン
タエリトリトールモノ(3−メルカプトプロピオネー
ト)、ペンタエリトリトールビス(3−メルカプトプロ
ピオネート)、ペンタエリトリトールトリス(チオグリ
コール)、ペンタエリトリトールペンタキス(3−メル
カプトプロピオネート)、ヒドロキシメチル−トリス
(メルカプトエチルチオメチル)メタン、1−ヒドロキ
シエチルチオ−3−メルカプトエチルチオベンゼン、4
−ヒドロキシ−4−メルカプトジフェニルスルホン、2
−(2−メルカプトエチルチオ)エタノール、ジヒドロ
キシエチルスルフィドモノ(3−メルカプトプロピオネ
ート)、ジメルカプトエタンモノ(サルチレート)、ヒ
ドロキシエチルチオメチルトリス(メルカプトエチルチ
オ)メタン等が挙げられる。
【0075】さらに、これら活性水素化合物の塩素置換
体、臭素置換体のハロゲン置換体も使用は可能である。
これらは単独で用いることも、また2種以上を混合して
用いることも可能である。
【0076】そして、本発明の光学部品に使用する有機
ガラスは、上記イソチオシアナート化合物及び活性水素
化合物とを、(NCO+NCS)/(OH+SH)の官
能基モル比が、通常0.5〜3.0、望ましくは0.5
〜1.5、更に望ましくは0.8〜1.2の範囲内とな
るように重合反応させて得る別の高屈折率を示す有機ガ
ラスとしては、下記一般式
【0077】
【化9】
【0078】(ただし、XはSまたはOを表し、このS
の個数は三員環を構成するSとOの合計に対して平均で
50%以上である。)で表される構造を2個以上有し、
環状骨格を有するエピスルフィド化合物を重合硬化して
得られる有機ガラスを好適に使用できる(例えば、特開
平9−71580号公報参照)。
【0079】具体的には一般式
【0080】
【化10】
【0081】で構造で表されるものを好適に使用でき
る。
【0082】(ただし、
【化11】
【0083】a,b,c,d,e:a+b+c+d=
4,a,b=0又は1、c,d=0、1、2、3又は
4、e=0、1、2又は3を満足する整数)上記被塗布
物(有機ガラス)への塗布方法としては刷毛塗り塗装、
浸漬塗装、ローラ塗装、スプレー塗装、スピン塗装等を
挙げることができる。また乾燥硬化条件の例としては、
60℃〜150℃で、特に好ましくは、80〜120℃
×1〜5時間として挙げられ、硬化後得られる塗膜とし
ては0.5μm〜20μmである。
【0084】被塗布物の本発明の組成物を、塗布する前
に、酸アルカリ洗浄溶剤による脱脂洗浄、プラズマ処
理、超音波洗浄等を行うことが望ましい。
【0085】(E)本発明の有機ガラス光学部品は、前
記ハードコート層と前記有機ガラス基材との間に耐衝撃
性、密着性向上を目的とするプライマー層を形成するこ
とが望ましい。
【0086】具体的なプライマーとして、ウレタン系熱
可塑性エラストマー(TPU)にオルガノアルコキシシ
ランの加水分解物で表面処理を施した金属酸化物無機微
粒子を添加したTPUプライマー組成物と、塗膜形成ポ
リマーの全部または主体がエステル系熱可塑性エラスト
マー(TPEE)に上記と同様の金属酸化物無機微粒子
を添加したTPEEプライマー組成物を用いる。
【0087】TPUは、長鎖ポリオールとポリイソシア
ナートからなるソフトセグメントと短鎖ポリオールとポ
リイソシアナートからなるハードセグメントとで構成さ
れるもので、水性エマルションの形態で添加されること
が望ましい。
【0088】オルガノアルコキシシランの加水分解物で
表面処理を施した金属酸化物無機微粒子としては、R1 a
2 bSi(OR34(a+b)(但しR1 は炭素数1〜6の
アルキル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリルオキシ
基、フェニル基であり、R2は炭素数1〜6のアルキル
基、ハロゲン化アルキル基であり、R3 は炭素数1〜4
のアルキル基、アルコキシアルキル基であり、a及びb
は0、1、2であって、a+b=0、1、2、3のいず
れかである。)式で表されるオルガノアルコキシシラン
の加水分解物を、旧族IVA、VIII、IVB族に属する金属
元素酸化物の2種以上に表面処理を施して用いる。
【0089】TPEEは、ハードセグメントにポリエス
テル、ソフトセグメントにポリエーテル又はポリエステ
ルを使用したマルチブロック共重合体で、このハードセ
グメントとソフトセグメントとの重量比率は、通常、前
者/後者=30/70〜10/90とする。
【0090】また、ウレタン系プライマーと同様のオル
ガノアルコキシシランの加水分解物で表面処理を施した
金属酸化物無機微粒子を屈折率調整用として用いる。
【0091】(F)前記ハードコート層の上に、更に、
無機物質からなる反射防止膜を積層することが望まし
い。
【0092】硬化塗膜上に形成することが可能な反射防
止膜に関しては金属、金属酸化物、金属フッ化物等の無
機粉体を真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティ
ング等の乾式メッキ法による形成が可能で、酸化物とし
てはSiO2 、TiO2 、Ta25 、Sb23 、Z
rO2 、酸化アルミニウムがあり、金属フッ化物として
はフッ化マグネシウム等を挙げることができる。
【0093】より具体的な反射防止膜の構成としては、
下記に示す構成等で用いることができる。
【0094】(α)SiO2 /ZrO2 :1/4λ、Z
rO2 :1/2λ、SiO2 :1/4λ (β)SiO2 /TiO2 :1/4λ、TiO2 :1/
2λ、SiO2 :1/4λ
【0095】
【実施例】以下、本発明の効果を確認するために行った
実施例・比較例について、説明をする。
【0096】(A)各実施例・比較例のハードコート組
成物は、それぞれ下記の如く調製した。なお、表1に各
主成分の配合割合を示す(複合微粒子の配合量は固形分
換算である。)とともに、ハードコートの屈折率も示
す。
【0097】
【表1】
【0098】SiO2 /TiO2 =0.1986、ZrO2
/TiO2 =0.0024 K2 O/TiO2 =0.0024、粒子径:8nm、 改質剤:テトラエトキシシラン SiO2 /TiO2 =0.2049、ZrO2 /TiO2
0.0198 K2 O/TiO2 =0.0099、粒子径:8nm、 改質剤:テトラエトキシシラン SiO2 /TiO2 =0.2351、Fe23 /TiO2
=0.0075 粒子径:11nm、改質剤:テトラエトキシシラン i)アセチルアセトン鉄(III ) ii) アセチルアセトンアルミニウム(III ) iii)イタコン酸12部+ジシアンジアミド5部 iv) イタコン酸67部+ジシアンジアミド17部 <実施例1>γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン136部、ケイ酸エチル10部、メチルアルコール
60部を加え、攪拌しながら0.01N塩酸47部を滴
下して一昼夜加水分解を行って、オルガノアルコキシシ
ランの加水分解物を調製した。
【0099】該加水分解物に、メタノール分散TiO2
/SiO2 /ZrO2 /K2 O(「オプトレイク113
0Z」触媒化成工業株式会社製、不揮発分25%、テ
トラエトキシシラン表面処理品)525部、2−エトキ
シエタノール69部、界面活性剤として(商品名「L−
7001」日本ユニカー株式会社製)0.3部と、触媒
としてアセチルアセトンアルミニウム(III )を2.2
部加え、一昼夜攪拌し、濾過してハードコート組成物を
調製した。
【0100】<実施例2>実施例1において、メタノー
ル分散TiO2 /SiO2 /ZrO2 /K2 O(「オプ
トレイク1130Z」(触媒化成工業株式会社製、不
揮発分30%、テトラエトキシシラン表面処理品)43
8部に変更した以外は、同様にしてハードコート組成物
を調製した。
【0101】<実施例3>実施例1において、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン136部、ケイ酸
エチル14部、メチルアルコール60部、メタノール分
散TiO2 /SiO2 /ZrO2 /K2 Oゾル(「オプ
トレイク1130Z」触媒化成工業株式会社製、不揮
発分25%、テトラエトキシシラン表面処理品)488
部、触媒としてアセチルアセトン鉄(III )2部に変更
して調製した。
【0102】<実施例4>γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン171部、ケイ酸エチル20部、メチ
ルアルコール100部を加え、攪拌しながら0.01N
塩酸70部を滴下して一昼夜加水分解を行って加水分解
物を調製した。
【0103】上記加水分解物にメタノール分散TiO2
/SiO2 /ZrO2 /K2 Oゾル(「オプトレイク1
130Z」触媒化成工業株式会社製、不揮発分25
%、テトラエトキシシラン表面処理品)450部、2−
エトキシエタノール70部、界面活性剤として(商品名
「L−7002」日本ユニカー株式会社製)0.3部と
触媒としてアセチルアセトン鉄(III )を3部加え、一
昼夜攪拌し濾過してハードコート組成物を調製した。
【0104】<実施例5>γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン171部、ケイ酸エチル28部、メチ
ルアルコール100部を加え、攪拌しながら0.01N
塩酸70部を滴下して一昼夜加水分解を行って加水分解
物を調製した。
【0105】上記加水分解物にメタノール分散TiO2
/SiO2 /ZrO2 /K2 Oゾル(「オプトレイク1
130Z」触媒化成工業株式会社製、不揮発分30
%、テトラエトキシシラン表面処理品)430部、2−
エトキシエタノール70部、界面活性剤として(商品名
「L−7002」日本ユニカー株式会社製)0.3部と
触媒としてアセチルアセトンアルミニウム(III )を3
部加え、一昼夜攪拌し濾過してハードコート組成物を調
製した。
【0106】<比較例1>γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン125部、ケイ酸エチル110部、メ
チルアルコール92部、メチルエチルケトン200部を
加え攪拌しながら0.01N塩酸54部を滴下して一昼
夜加水分解を行って加水分解物を調製した。
【0107】上記加水分解物290部にメタノール分散
TiO2 /SiO2 /Fe23 ゾル(「オプトレイク
1130FII」触媒化成工業株式会社製、不揮発分30
%、テトラエトキシシラン表面処理品)90部、界面活
性剤として(商品名「FC430」住友3M社製)0.
5部と触媒としてイタコン酸12部、ジシアンジアミド
5部を加え一昼夜攪拌し濾過してハードコート組成物を
調製した。
【0108】<比較例2>γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン382部、ケイ酸エチル56部、メチ
ルアルコール350部を加え攪拌しながら0.02規定
の塩酸111部を滴下して一昼夜加水分解を行って加水
分解物を調製した。該加水分解物に界面活性剤としてフ
ッ素アルキルエステル(商品名「フロラードFC43
0」住友3M社製)0.12部と触媒としてイタコン酸
67部とジシアンジアミドを17部加え、一昼夜攪拌し
濾過してハードコート組成物を調製した。
【0109】(B)有機ガラスレンズの調製 各実施例・比較例に使用した各有機ガラスレンズは、そ
れぞれ下記の如く調製した又は市販品である。
【0110】そして各レンズは、それぞれ45℃の10
%NaOH水溶液に10分間浸漬後、洗浄乾燥しプラズ
マ処理を施した。
【0111】レンズ(a):屈折率1.74 ポリイソチオシアナート化合物として、1−イソチオシ
アナート−4−((2−イソチオシアナートエチル)ス
ルホニル)ベンゼン[
【化12】 ]11.4部、活性水素化合物として、1,5−ジヒド
ロキシ−1,4−ジチアン[
【化13】 ]を5.9部、離型剤としてダイキン工業株式会社製
「ユニダインDS−403」を500ppm割合で混合
しガラスモールド中に注入し、室温から120℃まで4
8時間かけて昇温し、同温度にて48時間加熱し重合さ
せた。
【0112】レンズ(b):屈折率1.74 ポリイソチオシアナート化合物として、ジチオビス(2
−イソチオシアナートエタン)ベンゼン[−(SCH2
CH2 NCS)2 ] 14.2部、活性水素化合物とし
て、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド[
【化14】 ]13.1部、離型剤としてトリエチルオクチルアンモ
ニウムクロライドを500ppm割合で混合しガラスモ
ールド中に注入し、室温から120℃まで48時間かけ
て昇温し、同温度にて48時間加熱し重合させた。
【0113】レンズ(c):屈折率1.69 2−(2−β−エピチオプロピルチオエチルチオ)−
1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン[
【化15】 ]20部をガラスモールド中に注入し、室温から80℃
まで5時間かけて加熱し重合させた。
【0114】レンズ(d):屈折率1.70 1,2−ビス[(2−β−エピチオプロピルチオエチ
ル)チオ]−3−(β−エピチオプロピルチオ)プロパ
ン[
【化16】 ]20部をガラスモールド中に注入し、室温から80℃
まで5時間かけて加熱し重合させた。
【0115】レンズ(e):屈折率1.60 「MR−6」 (C)試験片の調製 試験片は、ハードコート単層被膜品(HD)、ハードコ
ート層及び反射防止膜との二層被膜品(HD+AR)、
プライマー層、ハードコート層及び反射防止膜の三層被
膜品(PR+HD+AR)を、下記各塗膜の形成方法に
したがって調製した。
【0116】(1) 表示の各レンズを、下記組成の各プラ
イマー組成物にプライマー浸漬後160mm/min で引き
上げて浸漬塗布後、各レンズは110℃で20分間予備
乾燥してプライマー層を形成した。
【0117】<TPUプライマー組成物>不揮発分33
%水分散型ポリウレタン(「スーパーフレックス19
0」第一工業製薬株式会社製)200部、メチルアルコ
ール600部を混合後、攪拌しつつTiO2 系複合微粒
子(「オプトレイク1130FII」触媒化成工業株式会
社製、不揮発分30%、Fe23 /TiO2 =0.0
2、SiO2 /TiO2 =0.11、分散溶媒:メチル
アルコール、表面処理:γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン)170部、及び、レベリング剤として
シリコーン系界面活性剤(商品名「L7001」日本ユ
ニカー株式会社製)0.5部を添加し、2時間攪拌後、
濾過してプライマー組成物塗料を調製した。
【0118】<TPEEプライマー組成物>市販のTP
EE(「ベスレジンA−160P」高松油脂株式会社製
水分散エマルション、不揮発分27%)100部に、メ
タノール分散酸化チタン系複合微粒子ゾル(「オプトレ
イク1130Z−」触媒化成工業株式会社製、不揮発
分20%、ZrO2 /TiO2 =0.0198、SiO
2 /TiO2 =0.2049、K2 O/TiO2 =0.
0099、粒子径:8nm、表面処理:γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン)57部、メチルアルコ
ール640部、及び、レベリング剤としてシリコーン系
界面活性剤(「L−77」日本ユニカー株式会社製)1
部を添加し、2時間攪拌後、濾過してプライマー組成物
塗料を調製した。
【0119】(2) 上記プライマー層を形成後の又は形成
しない各レンズに上記(A)で調製した表示の各ハード
コート組成物に浸漬後130mm/min で引き上げて浸漬
塗布し、更に、各レンズは95℃で20分間予備乾燥、
続いて110℃で4時間加熱処理してハードコート層を
形成した。
【0120】(3) 反射防止膜の形成 上記ハードコート層を形成後の各レンズに無機物質を以
下に示す構成にて真空蒸着法により形成させた。
【0121】反射防止膜の下記(α)、(β)のいずれ
かの構成でそれぞれ実施した。
【0122】(α)SiO2 /ZrO2 :1/4λ、Z
rO2 :1/2λ、SiO2 :1/4λ (β)SiO2 /TiO2 :1/4λ、TiO2 :1/
2λ、SiO2 :1/4λ (D)評価試験 このようにして単層膜又は複合膜を形成した各レンズに
ついて、下記に示す評価方法にて判定を行った。
【0123】(1) 密着性 塗膜面に1mmの基材に達するゴバン目を塗膜の上から
鋼ナイフで100個入れてセロハン粘着テープ(ニチバ
ン製)を強く貼り付け90度方向に急速にはがし、下記
の基準にて評価を行う。
【0124】3A:10回以上剥離無し 2A:5〜9
回の剥離無し A:1〜4回の剥離無し AB:キザミ線に沿い点状も
しくは線状剥離 B:キザミ線に沿い面状剥離(20%以下)但し1升目
の剥離面積1/2以下 C:キザミ線に沿い面状剥離(20%以上)但し1升目
の剥離面積1/2以下 D:キザミ線に沿い面状剥離、但し1升目の剥離面積全
面 二次密着性に関しては、80℃の温水に10分間浸漬
後、上記と同様の方法で判定を行う。
【0125】(2) 擦傷性 蒸着膜加工まで行ったものに関しては#0000のスチ
ールウールを用い、600g荷重にて硬化塗膜の上を擦
り、その結果を肉眼により判定評価を行う。ハード膜加
工までのものにはJIS#502の砂消しゴムに200
g荷重にて判定する。
【0126】3A:キズの面積が0% 2A:キズの面
積が1%を超え2%未満 A:キズの面積が3%を超え10%未満 AB:キズの面積が10%を超え30%未満 B:キズの面積が30%を超え60%未満 C:キズの面積が60%以上 D:キズの面積が全面 塗膜無しの状態で擦った判定はCであった。
【0127】(3) 耐候性試験 促進耐候性試験(スガ試験機株式会社製「サンシャイン
スーパーロングライフウェザーメーター」)で200時
間暴露して、での一次密着性試験と同様の方法にて剥
離状況を判定する。
【0128】また暴露後の透明度、着色、表面状態を調
査する。
【0129】(4) 外観 肉眼観察により透明度、着色、表面状態を調査する。
【0130】(5) 耐衝撃性 16.2gの鋼球を1.27mの高さより試験サンプル
の中心部に落下させ、貫通するか否か判定を行う。
【0131】○:貫通なし、Χ:貫通 試験レンズサンプルとして中心厚:2mm、コバ厚:8mm
の球面のものを用い、室温25℃、湿度45%の条件下
で試験を実施した。
【0132】プラスチックレンズに得られたシリコーン
硬化塗料に浸漬後105mm/min で引き上げコーティン
グを施す。塗布したプラスチックレンズは110℃で2
0分間予備乾燥後、100℃で4時間加熱処理してハー
ドコート組成物を硬化させた。
【0133】(E)試験結果及び評価 上記試験結果を表2〜7に示すが、各実施例はいずれも
塗膜物性が優れているとともに、比較例におけるよう
な、光干渉に起因する干渉縞やクモリの発生がなく(特
に反射防止膜を形成した場合)、更には、紫外線に起因
する黒化・黄変現象も発生しないことがわかる。
【0134】
【表2】
【0135】
【表3】
【0136】
【表4】
【0137】
【表5】
【0138】
【表6】
【0139】
【表7】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノエポキシ有機基含有トリアルコキシ
    シランを主体とするアルコキシシランの加水分解物をマ
    トリックス形成成分として、チタニア系酸化金属複合微
    粒子を光学的干渉抑制剤とする光学部品用ハードコート
    組成物において、 前記チタニア系酸化金属複合微粒子が、TiO2 を主体
    としSiO2 を主副成分とし、更に、ZrO2 及びK2
    Oを微量副成分とするものあることを特徴とする光学部
    品用ハードコート組成物。
  2. 【請求項2】 前記チタニア系酸化金属複合微粒子が、
    平均粒径を1〜50nmとし、組成をSiO2 /TiO
    2 =0.1900〜0.2100、ZrO2 /TiO2 =0.0015〜0.
    023 、K2 O/TiO2 =0.0012〜0.012 の各重量比率
    を満足するものとし、含量を全アルコキシシラン100
    重量部に対して40〜100重量部であることを特徴と
    する請求項1記載の光学部品用ハードコート組成物。
  3. 【請求項3】 前記モノエポキシ基含有トリアルコキシ
    シランが、一般式 【化1】 (ただし、R1 はHまたはCH3 、R2 は炭素数1〜4
    のアルキレン基、R3は炭素数1〜4のアルキル基)で
    表される、又は、一般式 【化2】 (ただし R1 は炭素数1〜4のアルキレン基、R2
    炭素数1〜4のアルキル基)で示される群から選択され
    る1種又は2種以上からなることを特徴とする請求項1
    又は2記載の光学部品用ハードコート組成物。
  4. 【請求項4】 前記エポキシ含有トリアルコキシシラン
    以外のアルコキシシランが、 一般式 Si(OR14 (ただし、R1 は炭素数1〜4のアルキル基)で示され
    るテトラアルコキシシランであり、該テトラアルコキシ
    シランの含有量が前記アルコキシシラン全量中20wt%
    以下であることを特徴とする請求項3記載の光学部品用
    ハードコート組成物。
  5. 【請求項5】 マトリックス形成成分の硬化剤として有
    機金属化合物を含有し、該有機金属化合物が、エチレン
    ジアミン四酢酸、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ト
    リフルオロアセチルアセトン、アセチルアセトン、アセ
    ト酢酸メチルから選ばれるキレート化剤が配位したCr
    (III )、Co(III )、Fe(III)、Zn(II)、
    In(III )、Zr(IV)、Y(III )、Sn、V、A
    l(III )、Ti(II)のキレート化合物の群から選択
    される1種又は2種以上からなることを特徴とする請求
    項4記載の光学部品用ハードコート組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のハード
    コート組成物で形成されてなるハードコート層を、屈折
    率1.66以上を示す有機ガラス基材上に備えているこ
    とを特徴とする有機ガラス光学部品。
  7. 【請求項7】 前記有機ガラスが、ポリオール、ポリ
    チオール、及び、メルカプト基を有するヒドロキシ化合
    物の群から選択される1種又は2種以上の活性水素化合
    物と、ポリイソチオシアネート化合物又はイソシアネ
    ート基を有するイソチオシアネート化合物の群から選択
    される1種又は2種以上とを重合反応させて得られるも
    の、又は、一般式 【化3】 (ただし、XはSまたはOを表し、このSの個数は三員
    環を構成するSとOの合計に対して平均で50%以上で
    ある。)で示される構造を2個以上有し環状骨格を有す
    るエピスルフィド化合物を重合反応させて得られるもの
    であることを特徴とする請求項6記載の有機ガラス光学
    部品。
  8. 【請求項8】 前記ハードコート層と前記有機ガラス基
    材との間に耐衝撃性、密着性向上を目的とするプライマ
    ー層を備えていることを特徴とする請求項6又は7記載
    の有機ガラス光学部品。
  9. 【請求項9】 前記ハードコート層の上に、更に、無機
    物質系の反射防止膜層が積層されていることを特徴とす
    る請求項8記載の有機ガラス光学部品。
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