JP2000204965A - メタンガスを用いたガスタ―ビン発電システム - Google Patents

メタンガスを用いたガスタ―ビン発電システム

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JP2000204965A
JP2000204965A JP11007908A JP790899A JP2000204965A JP 2000204965 A JP2000204965 A JP 2000204965A JP 11007908 A JP11007908 A JP 11007908A JP 790899 A JP790899 A JP 790899A JP 2000204965 A JP2000204965 A JP 2000204965A
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methane gas
turbine
methane
power generation
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Sugihiro Konishi
杉弘 小西
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/10Process efficiency
    • Y02P20/129Energy recovery, e.g. by cogeneration, H2recovery or pressure recovery turbines

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  • Industrial Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高効率で、燃料であるメタンガスの使用量が
少ないガスタービン発電システムを提供するものであ
る。 【解決手段】 メタンガス11を燃料とするガスタービ
ン1の発電システムにおいて、触媒反応器6内で、上記
メタンガス11と二酸化炭素9aとを接触させて一酸化
炭素および水素13を発生させ、その一酸化炭素と水素
13をガスタービン1で燃焼させると共に、その燃焼に
より発生した熱で上記触媒反応器6を加熱するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタンガスを用い
たガスタービン発電システムに係り、特に、メタンガス
をガスタービンで直接燃焼させて発電を行うのではな
く、ガスタービン排熱を利用した触媒反応によりメタン
ガスをCOとH2 に改質させ、そのCOとH2 をガスタ
ービンで燃焼させて発電を行うガスタービン発電システ
ムである。
【0002】
【従来の技術】天然ガス、特に、メタンガス(CH4
を燃料とするガスタービンにおいては、メタンガスを空
気と共にガスタービンで直接燃焼させて発電を行い、タ
ービン排ガスとしてCO2 、H2 O(水蒸気)、N2
排出している。ここで、タービン排ガスは、排熱回収器
(例えば、排熱ボイラ、スチームタービンなど)により
熱回収がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1kg-m
olのメタンガスを燃焼させると、理論的に、212,160 kc
al(約891,072kJ )のエネルギーを得ることができる
が、従来の方法によるガスタービンの運転では、サイク
ルの熱効率は30〜40%程度でしかなかった。
【0004】このため、発電効率の向上及び発電コスト
の削減の観点から、より高効率で、燃料使用量が少ない
発電システム(サイクル)が求められている。
【0005】そこで本発明は、上記課題を解決し、高効
率で、燃料であるメタンガスの使用量が少ないガスター
ビン発電システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、メタンガスを燃料とするガスター
ビンの発電システムにおいて、触媒反応器内で、上記メ
タンガスと二酸化炭素とを接触させて一酸化炭素および
水素を発生させ、その一酸化炭素と水素をガスタービン
で燃焼させると共に、その燃焼により発生した熱で上記
触媒反応器を加熱するものである。
【0007】請求項2の発明は、メタンガスを燃料とす
るガスタービンの発電システムにおいて、触媒反応器内
で、上記メタンガスと水蒸気とを接触させて一酸化炭素
および水素を発生させ、その一酸化炭素と水素をガスタ
ービンで燃焼させると共に、その燃焼により発生した熱
で上記触媒反応器を加熱するものである。
【0008】以上の構成によれば、一酸化炭素と水素を
ガスタービンで燃焼させることで、メタンガスを直接ガ
スタービンで燃焼するよりも高いエネルギーを得ること
ができる。
【0009】請求項3の発明は、上記触媒反応器をター
ビン排ガスを用いて約600℃に加熱すると共に、その
触媒反応器の触媒として高速変換触媒を用いる請求項1
又は請求項2記載のメタンガスを用いたガスタービン発
電システムである。
【0010】以上の構成によれば、タービン排ガスの熱
源をそのまま有効に利用することができると共に、高速
変換触媒を用いることでメタンガスと二酸化炭素(又は
水蒸気)を、燃焼速度にも匹敵する高速度で、一酸化炭
素と水素に変換することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基いて説明する。
【0012】本発明のメタンガスを用いたガスタービン
発電システムの概略図を図1に示す。
【0013】図1に示すように、本発明のガスタービン
発電システムは、燃焼・発電を行うガスタービン1と、
タービン排ガス16bの回収ライン17に設けられた触
媒反応器6と、回収ライン17における触媒反応器6の
後流側に設けられた排熱回収器7と、回収ライン17に
おける排熱回収器7の後流側に設けられたコンデンサ8
とで構成されるものである。
【0014】触媒反応器6は、タービン排ガス16bの
温度(約600℃)条件下で、高速変換触媒(図示せ
ず)を用いてメタンガス(CH4 )11と二酸化炭素
(CO2)9aとを触媒反応させ、一酸化炭素(CO)
および水素(H2 )からなる燃料ガス13を生成させる
ものであり、メタンガス導入ライン21を備えている。
【0015】ここで、コンデンサ8で分離されたCO2
9の一部9aを触媒反応器6に供給すべく、コンデンサ
8と触媒反応器6はCO2 供給ライン12で接続されて
いる。
【0016】ガスタービン1は、酸素(O2 )15の圧
縮を行うコンプレッサ2と、圧縮酸素と共に燃料ガス1
3の燃焼を行う燃焼器5と、圧縮酸素と燃料ガス13を
燃焼させてなる燃焼ガス16aにより駆動されるエキス
パンダ3と、エキスパンダ3と連結された発電機4とで
構成されるものである。
【0017】ここで、触媒反応器6で生成した燃料ガス
13を燃焼器5に導入すべく、触媒反応器6と燃焼器5
は燃料ガス導入ライン18で接続されている。また、コ
ンデンサ8で分離されたCO2 9の他の一部9bをサー
ジング防止のためにコンプレッサ2に循環すべく、コン
デンサ8とコンプレッサ2はCO2 循環ライン19で接
続されている。
【0018】高速変換触媒としては、600℃の温度環
境で、二酸化炭素をメタンガスで還元する際に用いられ
る固体触媒が挙げられ、例えば、Ni(10wt%)を
主成分とし、1/5原子相当のCe酸化物と、1/30
原子相当のPtと、1/90原子相当のRhとを組合わ
せた4成分からなる触媒を、アルミナの微粒子層で被覆
されたセラミック繊維不織布(セラミックファイバー)
の表面に、複数段(例えば3段)担持させたもの等が挙
げられる。
【0019】また、高速変換触媒の体積の大半は空隙で
占められており、その空隙率は約90%であり、空隙径
は5〜10μm程度である。この空隙により、反応ガス
(燃料ガス13)の拡散抵抗を下げ、吹き抜けを減らし
て高流速下でも触媒との接触効率を高く保つことができ
る。
【0020】さらに、高速変換触媒をハニカム型に構成
して触媒反応器6内に配置してもよく、これによって、
より大流量の反応条件に適合させることが可能となる。
【0021】尚、図1に示した本発明のガスタービン発
電システムにおいては、回収ライン17に設けた排熱回
収器7で蒸気を発生させるコ・ジェネレーションシステ
ムとなっているが、発電のみのシステムであってもよ
く、その場合、排熱回収器7は不要となることは言うま
でもない。
【0022】次に、本発明の作用を添付図面に基いて説
明する。
【0023】本発明のメタンガスを用いたガスタービン
発電システムにおける触媒反応器6およびガスタービン
1での化学反応式を図3に示す。
【0024】図1および図3に示すように、触媒反応器
6内では、タービン排ガス16bの温度環境(約600
℃)下、高速変換触媒を用いて、1mol のメタンガス1
1に対して1mol の二酸化炭素9aを触媒反応させ、2
mol の一酸化炭素および水素(燃料ガス13)を生成さ
せる。この高速変換触媒によれば、触媒実質体積当りの
ガス空間速度(SV)が730,000/h 、接触時間にして4.
9m-secという極めて短い接触条件下でも、メタンガス1
1と二酸化炭素9aとの反応が殆ど平衡転化率に近付
き、例えば、600℃の温度環境下では、水素の空時収
量は3,585mol/l・hにも達する。
【0025】この触媒反応は483.4kJ/mol の吸熱反応で
あるため、このような大きな吸熱反応を高速で進行させ
ると、触媒層外部からのタービン排ガス16bによる熱
供給では間に合わなくなるおそれがある。このため、大
きな吸熱を補うべく、メタンガス11自身の触媒燃焼ま
たはメタンガスよりも易燃性のエタンガスやプロパンガ
スの触媒燃焼を組合わせ、触媒層内部からも熱供給を行
うようにしてもよい。これにより、反応の平衡による転
化率の限界が超越されるため、約300〜400℃の低
い温度条件下でも安定して触媒反応を維持することがで
きる。
【0026】次に、この燃料ガス13を、燃料ガス導入
ライン18を介してガスタービン1の燃焼器5に導入す
る。また、酸素15をコンプレッサ2を用いて圧縮し、
燃焼器5に導入する。ここで、燃料ガス13における余
剰分の水素は、余剰H2 14として適宜回収する。
【0027】燃焼器5内では、図3に示したように、燃
料ガス13と圧縮酸素とを燃焼させ、高温(約1300
〜1500℃)の二酸化炭素および水蒸気(燃焼ガス1
6a)が生成する。
【0028】この時、1kg-molのメタンガス11を直接
燃焼させると、212,160 kcal(約891,072kJ )のエネル
ギーしか得ることができないが、1kg-molのメタンガス
11と1kg-molの二酸化炭素9aとを触媒反応させて生
成した2kg-molの一酸化炭素および水素(燃料ガス1
3)を燃焼させると、2kg-molの一酸化炭素のエネルギ
ー135,520 kcal(約569,184kJ )と、2kg-molの水素の
エネルギー135,480 kcal(約569,016kJ )とを合わせ
て、271,000 kcal(約1,138,200kJ )のエネルギーを得
ることができる。すなわち、メタンガス11を直接燃焼
させるよりも、約1.28倍も高いエネルギーを得るこ
とが可能となる。
【0029】この燃焼ガス16aをエキスパンダ3に導
入して発電機4を駆動させ、発電を行う。発電後の燃焼
ガス16a(タービン排ガス16b)は、膨張によって
ガス温度が約600℃まで低下しており、回収ライン1
7を介して触媒反応器6に導入され、触媒反応器6の加
熱に用いられる。その後、タービン排ガス16bは、回
収ライン17を介して排熱回収器7に導入され、排熱が
回収される。
【0030】最後に、タービン排ガス16bをコンデン
サ8に導入して冷却水Wによる冷却を行い、水蒸気を水
(H2 O)10として回収し、二酸化炭素(CO2 )9
を分離する。分離された二酸化炭素9の一部9aはCO
2 供給ライン12を介して触媒反応器6に供給され、メ
タンガス14との触媒反応に用いられる。また、二酸化
炭素9の他の一部9bは、コンプレッサ2におけるサー
ジングの防止およびガスタービン1における燃焼温度の
調節を行うべく、CO2 循環ライン19を介してコンプ
レッサ2に循環される。さらに、二酸化炭素9の残部は
余剰CO2 9cとして回収される。
【0031】ここで、回収された余剰CO2 9cは、余
剰H2 14を用いて200℃台以上の温度環境(例え
ば、回収ライン27における触媒反応器36と排熱回収
器7との間など)で還元(CO2 +4H2 →CH4 +2
2 O+177.6kJ/mol )してもよく、これにより、メタ
ンガスと水蒸気が生成すると共に400〜450℃の熱
が発生するため、熱回収を行うことができると共にメタ
ンガスは触媒反応器6に循環させることができる。
【0032】本発明によれば、従来のメタンガスを用い
たガスタービン発電システムと比較して、同量のメタン
ガスから約1.28倍のエネルギーを得ることができる
ため、メタンガス11の使用量を抑えることができ、燃
料コストの低減を図ることができる。
【0033】また、メタンガス11の使用量を抑えるこ
とができるため、従来のメタンガスを用いたガスタービ
ン発電システムと比較して、二酸化炭素9の排出量が少
なくなる。
【0034】さらに、ガスタービン1で生成された二酸
化炭素9の一部9a,9bは、ガスタービン発電システ
ムに再利用・循環することができる。
【0035】尚、本発明においては、ガスタービン1で
の燃焼に酸素15を用いているが、空気を用いてもよい
ことは言うまでもなく、その場合、CO2 循環ライン1
9が不要となるが、コンデンサ8と触媒反応器6とを接
続するCO2 供給ライン12に、二酸化炭素と窒素とを
分離する分離器が必要になる。
【0036】次に、本発明の他の実施の形態を添付図面
に基いて説明する。
【0037】本実施の形態のメタンガスを用いたガスタ
ービン発電システムの概略図を図2に示す。尚、図1と
同様の部材には同じ符号を付している。
【0038】本発明のメタンガスを用いたガスタービン
発電システムは、触媒反応器6において、メタンガス1
1と二酸化炭素9aとを触媒反応させるものであった。
【0039】これに対して、本実施の形態のメタンガス
を用いたガスタービン発電システムは、図2に示すよう
に、触媒反応器36において、メタンガス11と水蒸気
22とを触媒反応させるものであり、燃焼・発電を行う
ガスタービン1と、タービン排ガス26の回収ライン2
7に設けられた触媒反応器36と、回収ライン27にお
ける触媒反応器36の後流側に設けられた排熱回収器7
と、回収ライン27における排熱回収器7の後流側に設
けられたコンデンサ8とで構成されるものである。
【0040】触媒反応器36は、タービン排ガス16の
温度環境(約600℃)下で、高速変換触媒(図示せ
ず)を用いてメタンガス(CH4 )11と水蒸気(H2
O)22とを触媒反応させ、一酸化炭素(CO)および
水素(H2 )からなる燃料ガス23を生成させるもので
あり、メタンガス導入ライン21および水蒸気導入ライ
ン24を備えている。
【0041】高速変換触媒としては、400〜500℃
の温度環境で、メタンガスを水蒸気を用いてスチームリ
フォーミングする際に用いられる固体触媒が挙げられ
る。
【0042】また、高速変換触媒の体積の大半は空隙で
占められており、その空隙率は約90%であり、空隙径
は5〜10μm程度である。この空隙により、反応ガス
(燃料ガス23)の拡散抵抗を下げ、吹き抜けを減らし
て高流速下でも触媒との接触効率を高く保つことができ
る。
【0043】さらに、高速変換触媒をハニカム型に構成
して触媒反応器36内に配置してもよく、これによっ
て、より大流量の反応条件に適合させることが可能とな
る。
【0044】ガスタービン1は、図1に示したガスター
ビン1と同じ構成である。
【0045】尚、図2に示した本実施の形態のガスター
ビン発電システムにおいては、回収ライン27に設けた
排熱回収器7で蒸気を発生させるコ・ジェネレーション
システムとなっているが、発電のみのシステムであって
もよく、その場合、排熱回収器7は不要となることは言
うまでもない。
【0046】次に、本実施の形態の作用を添付図面に基
いて説明する。
【0047】本実施の形態のメタンガスを用いたガスタ
ービン発電システムにおける触媒反応器36およびガス
タービン1での化学反応式を図4に示す。
【0048】図2および図4に示すように、触媒反応器
36内では、タービン排ガス26bの温度環境(約60
0℃)下、高速変換触媒を用いて、1mol のメタンガス
11に対して1mol の水蒸気(H2 O)22を触媒反応
させ、1mol の一酸化炭素および3mol の水素(燃料ガ
ス23)を生成させる。ここで、触媒反応に用いる水蒸
気22としては、排熱回収器7の一つとして挙げられる
排熱ボイラ(図示せず)などで生成された水蒸気を用い
ることが可能である。
【0049】この触媒反応は205.8kJ/mol の吸熱反応で
あり、図3に示した本発明の触媒反応と比較すると吸熱
量は小さいものの、このような大きな吸熱反応を高速で
進行させると、触媒層外部からのタービン排ガス26b
による熱供給では間に合わなくなるおそれがあるため、
本発明と同様に、大きな吸熱を補うべく、メタンガス1
1自身の触媒燃焼またはメタンガスよりも易燃性のエタ
ンガスやプロパンガスの触媒燃焼を組合わせ、触媒層内
部からも熱供給を行うようにしてもよい。
【0050】次に、この燃料ガス23を、燃料ガス導入
ライン18を介してガスタービン1の燃焼器5に導入す
る。また、本実施の形態では酸素ではなく空気(Ai
r)25をコンプレッサ2を用いて圧縮し、燃焼器5に
導入する。ここで、燃料ガス23における余剰分の水素
は、余剰H2 14として適宜回収する。
【0051】燃焼器5内では、図4に示したように、燃
料ガス23の内、1mol の一酸化炭素および1mol の水
素と圧縮空気とを燃焼させ、二酸化炭素、水蒸気、およ
び窒素が生成する。また、燃料ガス23の内、2mol の
水素と圧縮空気とを燃焼させ、水蒸気および窒素が生成
する。これらの高温(約1300〜1500℃)の二酸
化炭素、水蒸気、および窒素を、燃焼ガス26aとして
エキスパンダ3に供給する。
【0052】この時、1kg-molのメタンガス11を直接
燃焼させると、212,160 kcal(約891,072kJ )のエネル
ギーしか得ることができないが、1kg-molのメタンガス
11と1kg-molの水蒸気22とを触媒反応させて生成し
た1kg-molの一酸化炭素および3kg-molの水素(燃料ガ
ス23)を燃焼させると、1kg-molの一酸化炭素のエネ
ルギー67,760kcal(約284,592kJ )と、3kg-molの水素
のエネルギー203,220kcal(約853,524kJ )とを合わせ
て、270,980 kcal(約1,138,116kJ )のエネルギーを得
ることができる。すなわち、メタンガス11を直接燃焼
させるよりも、約1.28倍も高いエネルギーを得るこ
とが可能となる。
【0053】この燃焼ガス26aをエキスパンダ3に導
入して発電機4を駆動させ、発電を行う。発電後の燃焼
ガス26a(タービン排ガス26b)は、膨張によって
ガス温度が約600℃まで低下しており、回収ライン2
7を介して触媒反応器36に導入され、触媒反応器36
の加熱に用いられる。その後、タービン排ガス26b
は、回収ライン27を介して排熱回収器7に導入され、
排熱が回収される。
【0054】排熱回収後のタービン排ガス26bは、コ
ンデンサ8に導入して冷却水Wによる冷却を行い、水蒸
気を水(H2 O)10として回収すると共に、二酸化炭
素(CO2 )および窒素(N2 )の混合ガス29を分離
する。分離された混合ガス29は、前述した分離器など
を用いて窒素と二酸化炭素とに分離・回収する。分離器
で回収された窒素は他の装置に循環させることができ
る。また、二酸化炭素は、余剰H2 14を用いて200
℃台以上の温度環境(例えば、回収ライン27における
触媒反応器36と排熱回収器7との間など)で還元(C
2 +4H2 →CH4 +2H2 O+177.6kJ/mol )して
もよく、これにより、メタンガスと水蒸気が生成すると
共に400〜450℃の熱が発生するため、熱回収を行
うことができると共にメタンガスは触媒反応器36に循
環させることができる。
【0055】本実施の形態においても、本発明と同様の
効果が得られることは言うまでもなく、ガスタービン1
の燃焼に空気25を使用することができる分、発電コス
トをより低減させることが可能となる。
【0056】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、燃料であ
るメタンガスを直接燃焼させるのではなく、メタンガス
と二酸化炭素又は水蒸気とを触媒反応させて一酸化炭素
と水素とを生成させ、この一酸化炭素と水素とからなる
燃料ガスをガスタービン燃料とすることで、メタンガス
を用いたガスタービン発電システムにおけるエネルギー
変換効率が高くなると共に、燃料であるメタンガスの使
用量が少なくて済むという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメタンガスを用いたガスタービン発電
システムの概略図である。
【図2】他の実施の形態のメタンガスを用いたガスター
ビン発電システムの概略図である。
【図3】本発明のメタンガスを用いたガスタービン発電
システムにおける触媒反応器6およびガスタービン1で
の化学反応式である。
【図4】他の実施の形態のメタンガスを用いたガスター
ビン発電システムにおける触媒反応器36およびガスタ
ービン1での化学反応式である。
【符号の説明】
1 ガスタービン 6,36 触媒反応器 9a 二酸化炭素 11 メタンガス 13,23 燃料ガス(一酸化炭素および水素) 16b,26b タービン排ガス 22 水蒸気

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタンガスを燃料とするガスタービンの
    発電システムにおいて、触媒反応器内で、上記メタンガ
    スと二酸化炭素とを接触させて一酸化炭素および水素を
    発生させ、その一酸化炭素と水素をガスタービンで燃焼
    させると共に、その燃焼により発生した熱で上記触媒反
    応器を加熱することを特徴とするメタンガスを用いたガ
    スタービン発電システム。
  2. 【請求項2】 メタンガスを燃料とするガスタービンの
    発電システムにおいて、触媒反応器内で、上記メタンガ
    スと水蒸気とを接触させて一酸化炭素および水素を発生
    させ、その一酸化炭素と水素をガスタービンで燃焼させ
    ると共に、その燃焼により発生した熱で上記触媒反応器
    を加熱することを特徴とするメタンガスを用いたガスタ
    ービン発電システム。
  3. 【請求項3】 上記触媒反応器をタービン排ガスを用い
    て約600℃に加熱すると共に、その触媒反応器の触媒
    として高速変換触媒を用いる請求項1又は請求項2記載
    のメタンガスを用いたガスタービン発電システム。
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Cited By (9)

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