JP2000204364A - 発光材料およびこれを用いた有機el素子 - Google Patents

発光材料およびこれを用いた有機el素子

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JP2000204364A
JP2000204364A JP11008022A JP802299A JP2000204364A JP 2000204364 A JP2000204364 A JP 2000204364A JP 11008022 A JP11008022 A JP 11008022A JP 802299 A JP802299 A JP 802299A JP 2000204364 A JP2000204364 A JP 2000204364A
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anhydride
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Shinko Kamikawa
真弘 上川
Hiroo Miyamoto
裕生 宮本
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より、耐熱性を向上させ、かつ高輝度の
発光を実現する。 【解決手段】 発光材料は、下記(1)式で表される有
機金属錯体を重合してなるポリマ、或いは、酸無水物
と、カルボニル基を含むジアミン若しくは2つのアミノ
基を有するβ−ジケトンとから、低温溶液重合法により
ポリアミド酸を製造し、このポリアミド酸と塩化ユーロ
ピウムとを反応させて有機金属錯体を製造し、この有機
金属錯体をイミド化したポリマで構成されている。 【化29】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発光材料と、こ
れを用いた有機エレクトロルミネッセンス(以下、単に
有機ELという。)素子とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、有機EL素子の研究が進められて
いる(例えば、文献1:「有機EL素子開発戦略」、次
世代表示デバイス研究会編集、(株)サイエンスフォー
ラム、1992、pp.95−133)。
【0003】有機EL素子は、文献1にも開示されてい
るように、陽極、有機正孔輸送層、有機発光層および陰
極を具えた型のもの(2層型)と、陽極、有機正孔輸送
層、有機発光層、有機電子輸送層および陰極を具えた型
のもの(3層型)とに大別される。
【0004】いずれの型の素子も、電子および正孔を素
子に注入し、これらを再結合させることにより、励起子
を生成させる。そして、この励起子が失活する際に放出
する光が発光光となる。
【0005】陽極材料として、例えば、仕事関数の大き
な(概ね4.0eV以上)金属や電気伝導材料が用いら
れる。一般には、酸化インジウムスズ(ITO)が用い
られる。
【0006】陰極材料として、例えば、マグネシウム、
またはマグネシウムと銀との合金、またはアルミニウム
とリチウムとの合金が用いられる。
【0007】有機正孔輸送層の材料として、例えば、下
記(a)式で示されるN,N’−ジフェニル−N,N’
−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−
4,4’−ジアミン(以下、TPD)、または、下記
(b)式で示されるN,N’−ジフェニル−N,N’−
(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−
ジアミン(以下、NPD)等のジアミン誘導体が用いら
れる。
【0008】
【化7】
【0009】有機発光層の材料として、例えば、文献1
に開示の下記(c)式で示されるトリス(8−キノリノ
ール)アルミニウム(以下、Alqと略称する。)が、
よく用いられている。
【0010】
【化8】
【0011】また、有機電子輸送層の材料として、例え
ば、上記Alqを含む金属キレート化合物、またはベン
ズオキサドールまたはベンゾチアゾールなどが用いられ
る。
【0012】また、素子の発光効率や寿命を向上させる
ために、有機発光層や正孔輸送層に他の発光材料(ドー
ピング材料とも称する。)をドーピングすることも行わ
れている。このドーピング材料としては、例えば、下記
(d)式で表される4−(ジシアノメチレン)−2−メ
チル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)4H−ピラ
ン(DCM)、または下記(e)式で示されるルブレン
が用いられる。
【0013】
【化9】
【0014】また、ドーピングを行うことにより、素子
の発光スペクトルを変えることができる。例えば、有機
発光層の材料(発光材料とも称する。)としてAlqを
用いて形成された緑色発光素子においては、安定した緑
色の発光が得られる。有機発光層の材料であるAlqに
ドーピングを行うと、通常、この発光スペクトルよりも
長波長側にシフトした赤色等の発光スペクトルを得るこ
とができる。
【0015】具体的には、例えば、文献2(アプライド
フィジックス レターズ(Appl.Phys.Lett.)65(1994)
pp.2124)に開示の下記(f)式で示される2−(4−ビ
フェニルイル)−5−(4−tertブチルフェニル)
1,3,4−オキサジアゾール(PBD)や文献3(ジ
ャパン ジャーナル オブ アプライドフィジックス
(Jpn.J.Appl.Phys.)Vol.34(1995)pp.1883-1887)に開
示の下記(g)式で示される亜鉛錯体{N,N’−ジサ
リチリデン−1,6−ヘキサンジアミネート ジンク
(II) ((N,N'-disalicylidene-1,6-hexanediaminate)
zinc(II))}に、発光波長が615nmのEu錯体をド
ーピングすることによって、バンド幅が5nm程度とい
うシャープなスペクトルを有する赤色発光が得られる。
【0016】
【化10】
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
発光波長が600nm以上の有機EL素子においては、
連続発光により発光輝度が低減してしまうという問題が
ある。
【0018】これは、連続発光に伴って発生する熱によ
って、発光材料が部分的に相転移(結晶化)してしま
い、これにより、発光層には発光しない部分(非発光部
またはダークスポットとも言われる)が生じたり、この
発光材料で構成されている膜の膜質が劣化したりするこ
とが原因であると考えられる。非発光部は、発光層内に
あるゴミなどの不純物や、素子の製造プロセスによって
も形成されることがあるが、ここでは、発光に伴って発
光材料内に生じる非発光部を問題とする。
【0019】このため、発光波長が600nm以上の発
光材料においては、熱に対する耐性を向上させることが
望まれていた。そして、従来の発光波長が600nm以
上の有機EL素子よりも高い輝度を有し、しかも素子と
して用いるのに十分な寿命特性を具えた有機EL素子の
出現が望まれていた。
【0020】
【課題を解決するための手段】このため、この発明に係
る発明者等は、鋭意研究および後述する実験の結果、発
光材料として、以下に示すポリマを有機EL素子の発光
層に含ませることによって、上記問題を解決できること
を見出した。
【0021】すなわち、この発明の発光材料は、下記
(1)式で表される有機金属錯体を重合してなるポリマ
であることを特徴とする。
【0022】
【化11】
【0023】但し、上記(1)式中のRは、水素および
1 〜C20(炭素数が1〜20)のアルキル基のうちか
ら選ばれる1つの基とする。
【0024】これにより、後述する実験結果から明らか
なように、従来の波長が600nm以上の発光材料と比
べると、耐熱性に優れた発光材料とすることができる。
また、上記発光材料を発光させると、波長615nmに
顕著な発光ピークが得られる。
【0025】このポリマは、例えば、AIBN(アゾビ
スイソブチロニトリル)を重合開始剤として用いて、上
記有機金属錯体を溶液重合させることによって得られ
る。また、例えば、ベンゾインエチルエーテルを重合開
始剤として用いて、上記有機金属錯体を光重合させるこ
とによって得ることもできる。得られるポリマは、下記
(4)式で表されるような構造を含んでいると推定され
る。そして、上記のような重合法によって製造されたポ
リマの重量平均分子量は10000〜100000の範
囲内にある。この分子量が低すぎては、耐熱性を得るこ
とができない。また、この分子量が高すぎては均質な膜
を得にくくなる。これらの点を考慮し、かつ有機EL素
子の発光材料としての用途を考えた場合、製造されるポ
リマの重量平均分子量の範囲は10000〜10000
0の範囲であるのが好ましい。
【0026】
【化12】
【0027】また、発光材料として好ましくは、重合さ
れる単量体である有機金属錯体が下記(2)式で表され
るメタクリル酸ユーロピウムであるのがよい。
【0028】
【化13】
【0029】このメタクリル酸ユーロピウムを重合して
得られるポリマには、下記(5)式で表されるような構
造が含まれていると考えられる。
【0030】
【化14】
【0031】また、有機金属錯体として、下記(6)式
で表されるアクリル酸ユーロピウムを用いてもよい。
【0032】
【化15】
【0033】このアクリル酸ユーロピウムを重合して得
られるポリマには、上記(5)式のメチル基が水素で置
換されている以外は上記(5)式と同様の構造が含まれ
ていると考えられる。
【0034】このように、有機金属錯体をメタクリル酸
ユーロピウムやアクリル酸ユーロピウムとすることによ
り、入手しやすい材料でかつ容易な工程で単量体である
有機金属錯体を形成することができる。
【0035】また、この発明に係る発明者等は、上述し
た問題を解決できるような発光材料として、以下に示す
ようなポリマの合成に成功した。
【0036】すなわち、この発明の発光材料は、酸無水
物と、カルボニル基を含むジアミンまたは2つのアミノ
基を有するβ−ジケトンとから、低温溶液重合法(低温
重合法とも称する。室温以下の温度で行う重合。例えば
文献「化学大辞典6(縮小版)」1993.6.1第3
4刷第7頁)によりポリアミド酸を製造し、このポリア
ミド酸と塩化ユーロピウムとを反応させて有機金属錯体
を製造し、この有機金属錯体をイミド化したポリマで構
成されている。
【0037】ここで、ポリアミド酸と塩化ユーロピウム
とを反応させて製造された有機金属錯体は、高分子の錯
体である。そして、得られるポリマの重量平均分子量
は、10000以上でかつ100000以下である。こ
のような分子量の範囲内にあるポリマは所望の耐熱性が
得られ、また、成膜性にも優れている。
【0038】この発光材料によれば、後述する実験結果
から明らかなように、従来の波長が600nm以上の発
光材料に比べて、耐熱性に優れた発光材料とすることが
できる。また、この発光材料を発光させると、波長61
5nmに顕著な発光ピークが得られる。
【0039】また、好ましくは、上記酸無水物をビフタ
ル酸無水物とし、ジアミンまたはβ−ジケトンを3,5
−ジアミノ−1−安息香酸として上記発光材料を構成す
るのがよい。
【0040】これにより、得られる発光材料を構成する
ポリマには、下記(7)式で表される構造が含まれてい
ると推定される。
【0041】
【化16】
【0042】上記(7)式中のArは、下記(I)〜(I
II)で示される基のうちの一種の基が導入されているの
がよい。また、(7)式中のXには、下記(IV )または
(V)で示される基が導入されているのがよい。
【0043】
【化17】
【0044】また、酸無水物を4,4’−(ヘキサフル
オロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物とし、ジアミ
ンまたはβ−ジケトンを3,5−ジアミノ−1−安息香
酸として発光材料を構成しても良い。
【0045】この発光材料を構成するポリマには、下記
(8)式で表される構造が含まれていると推定される。
【0046】
【化18】
【0047】また、酸無水物をビフタル酸無水物とし、
ジアミンまたはβ−ジケトンをジ(4−アミノベンゾイ
ル)メタンとして発光材料を構成しても良い。
【0048】この発光材料を構成するポリマには、下記
(9)式で表される構造が含まれていると考えられる。
【0049】
【化19】
【0050】さらに、酸無水物を4,4−(ヘキサフル
オロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物として発光材
料を構成しても良い。
【0051】例えば、ジアミンを3,5−ジアミノ−1
−安息香酸とする場合、発光材料を構成するポリマに
は、下記(10)式で表される構造が含まれていると考
えられる。
【0052】
【化20】
【0053】また、酸無水物を4,4−(ヘキサフルオ
ロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物とし、β−ジケ
トンをジ(4−アミノベンゾイル)メタンとする場合、
発光材料を構成するポリマには、下記(11)式で示さ
れる構造が含まれていると考えられる。
【0054】
【化21】
【0055】また、酸無水物として、ピロメリット酸を
用いてもよい。
【0056】また、好ましくは、この発明の発光材料を
有機発光層の材料として用いて、有機EL素子を構成す
れば、後述する実験結果からも明らかなように、従来の
有機EL素子と比べて、輝度の高い赤色の発光で、かつ
連続発光による輝度の低減の少ない、安定した発光が得
られる。このとき、有機発光層は、この発明の発光材料
からなる層とするのが好適である。また、この発明の発
光材料をドーパントとして含む層としてもよい。
【0057】また、上述した発光材料は、いずれも正孔
輸送性を有する発光材料であるために、少なくとも陽
極、有機発光層、有機電子輸送層および陰極を具える2
層型の有機EL素子の有機発光層の材料として用いるの
がよい。
【0058】これにより、有機発光層を正孔輸送性の発
光層とすることができる。
【0059】また、この発明の発光材料を有機発光層の
材料として用いた有機EL素子を3層型の素子、すなわ
ち、陽極、有機正孔輸送層、有機発光層、有機電子輸送
層および陰極を具えた構造の素子としてもよい。
【0060】そして、好ましくは、上記2層型の有機E
L素子あるいは3層型の有機EL素子において、有機電
子輸送層の材料として電子輸送効率の高い下記(3)式
で示されるトリス(8−ヒドロキシキノリノール)ビス
マス(以下、Biqと称する。)を用いるのが良い。
【0061】
【化22】
【0062】Biqは、電子輸送性、耐熱性および成膜
性といった電子輸送材料として必要な性質をAlqと同
程度に有し、かつ蛍光を発生しない新規な材料として、
この発明に係る発明者等が開発し、特願平10−113
184号で提案している材料である。有機EL素子にお
いては、電荷の漏れなどによって有機電子輸送層で電荷
の再結合が起こるおそれがある。しかしながら、有機電
子輸送層の材料に非蛍光性のBiqを用いているため
に、有機電子輸送層に起因する発光を抑制することがで
きる。これにより、有機発光層のみからの発光を得るこ
とができる。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、この発明の発光材料および
この材料を用いた有機EL素子の実施の形態について、
それぞれ説明する。
【0064】1.発光材料を用意する。
【0065】まず、上記(1)式で示される発光材料
は、次のようにして合成して得る。概略的にいうと、ま
ず、(1)式のRを水素とする場合にはアクリル酸、R
をメチル基とする場合にはメタクリル酸を用意する。こ
の酸と塩化ユーロピウムとを塩基性水溶液中で反応させ
ることによって合成し、この合成で得られる生成物を再
結晶する。
【0066】これにより、得られた結晶は、Euのカル
ボキシラト錯体であり、赤色の発光材料である。そし
て、この錯体は従来よりも耐熱性に優れた発光材料であ
る。
【0067】そして、得られた結晶(Eu錯体のモノマ
ー)を重合して、Eu錯体ポリマーを形成する。例え
ば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を重合開
始剤として用いて溶液重合により上記モノマーを重合さ
せることによりポリマーが得られる。或いは、重合開始
剤として、ベンゾインエチルエーテルを用いて上記モノ
マーを光重合させることによって、ポリマーを得ても良
い。なお、詳細は、後の実施例にて説明する。
【0068】発光材料として、酸無水物とカルボニル
基を含むジアミンとから低温溶液重合法によりポリアミ
ド酸を製造し、このポリアミド酸と塩化ユーロピウムと
を反応させて有機金属錯体を製造し、有機金属錯体をイ
ミド化したポリマで構成した発光材料を用意する。
【0069】この発光材料は、次のようにして合成して
得る。概略的にいうと、まず、酸無水物とカルボニル基
を含むジアミンとを低温溶液重合させてポリアミド酸を
得る。このポリアミド酸と塩化ユーロピウムとを反応さ
せることによりEuのカルボキシラト錯体のポリマが得
られる。その後、このEuのカルボキシラト錯体のポリ
マを真空加熱あるいは不活性ガス雰囲気中で加熱するこ
とによって、環化反応が起こってイミド化する。
【0070】次に、発光材料として、酸無水物と2つ
のアミノ基を有するβ−ジケトンとから低温溶液重合法
によりポリアミド酸を製造し、このポリアミド酸と塩化
ユーロピウムとを反応させて有機金属錯体を製造し、こ
の有機金属錯体をイミド化したポリマで構成した発光材
料を用意する。
【0071】まず、2つのアミノ基を有するβ−ジケト
ンと酸無水物とを低温溶液重合させてポリアミド酸を得
る。その後、ポリアミド酸と塩化ユーロピウムとを反応
させてEuのβ−ケトエノラート錯体のポリマを得る。
その後、Euのβ−ケトエノラート錯体のポリマを真空
加熱あるいは不活性ガス雰囲気中で加熱することによっ
て、環化反応が起こってイミド化する。
【0072】2.有機EL素子の説明 次に、この発明の発光材料を用いた有機EL素子の実施
の形態につき、図を参照して説明する。なお、各図は発
明を理解できる程度に各構成成分の形状、大きさ、配置
関係を概略的に示してあるに過ぎず、したがってこの発
明を図示例に限定するものではない。
【0073】図1は、基板11上に、陽極13、有機発
光層15、有機電子輸送層17および陰極19をこの順
に具える有機EL素子20に、この発明を適用した例を
示した図であり、この有機EL素子20の概略的な断面
図である。
【0074】基板11は、典型的には透明基板で構成す
る。例えばガラス基板で構成することができる。
【0075】陽極13および陰極19の各々は、例え
ば、従来技術の項で示した材料により構成できる。
【0076】有機発光層15は、上述したこの発明の発
光材料をドーパントとして用いてこの層15を構成する
か、或いはこの発明の発光材料からなる層15として構
成するのが好ましい。上述した発光材料は、正孔輸送性
を有する材料であるために、この材料で構成される有機
発光層15は正孔輸送性の層となる。
【0077】有機電子輸送層17は、従来技術の項で示
した材料により構成してもよいが、好ましくは、Biq
を材料として用いて構成するのがよい。Biqは、電子
輸送性、耐熱性および成膜性といった電子輸送材料とし
て必要な性質をAlqと同程度に有し、かつ蛍光を発生
しない材料である。このため、Biqを材料として電子
輸送層を構成すれば、電荷の漏れなどによって、電子輸
送層で電荷の再結合が生じた際に、再結合による発光
(蛍光)を抑制することができる。従って、有機発光層
のみからの発光が得られる。
【0078】これら、陽極13、有機発光層15、有機
電子輸送層17および陰極19のそれぞれの層の厚さは
設計に応じた好適な値とする。
【0079】また、図2は、基板11上に、陽極13、
有機正孔輸送層14、有機発光層15、有機電子輸送層
17および陰極19をこの順に具える有機EL素子30
に、この発明を適用した図であり、この有機EL素子3
0の概略的な断面図である。
【0080】有機正孔輸送層14は、例えば、従来技術
の項で説明した材料で構成できる。それ以外の各構成成
分11、13、15、17および19は、それぞれ図1
を用いて説明した有機EL素子と同様とすることができ
る。
【0081】図1を用いて説明した有機EL素子20、
および図2を用いて説明した有機EL素子30は、いず
れも、素子として用いて十分な輝度の赤色光(600n
m以上の波長の光)を発光することができる。また、耐
熱性を従来よりも向上させたこの発明の発光材料を有機
発光層の材料として用いているため、連続発光すると
き、従来よりも、輝度の半減寿命を長くすることができ
る。よって、より赤色有機EL素子としての信頼性を向
上させることできる。
【0082】
【実施例】次に、実施例により、この発明の発光材料お
よび有機EL素子について、さらに具体的に説明する。
ただし、以下の説明中の薬品等の使用量、処理温度、処
理時間等の数値的条件、使用薬品等は、この発明の範囲
内の一例に過ぎない。
【0083】<第1実施例>第1実施例として、この発
明の発光材料の一例につき説明する。
【0084】下記(1)式で示される発光材料の一例と
して、(1)式中のRが、メチル基である下記(2)式
で示されるメタクリル酸ユーロピウムを重合して得られ
るポリマを用意する。
【0085】
【化23】
【0086】この発光材料を、以下のようにして合成す
る。
【0087】まず、メタクリル酸と塩化ユーロピウムと
を塩基性水溶液中で反応させる。
【0088】この例では、メタクリル酸7.74g(9
mmol)をエタノール30mlに溶解して、この溶液
に1NのNaOH水溶液を9ml加える。次に、塩化ユ
ーロピウム1.10g(3mmol)を溶解させた塩化
ユーロピウム水溶液15mlを、上記溶液に混合する。
そして、この混合液を攪拌しながら60℃のウォーター
バスで1時間温めて反応させる。次に、この反応液を放
冷し、室温にまで冷やす。これにより、反応液中に沈殿
が生じる。
【0089】この反応液をろ過して得られる沈殿物を乾
燥させた後、この沈殿物を再沈殿により精製する。
【0090】沈殿物を2mlのジクロロメタンに溶解す
る。その後、沈殿物が溶解された溶液を多量のヘキサン
中に滴下する。これにより、再び沈殿が生じる。この沈
殿物をエタノールを用いて洗浄し、さらに純水で沈殿物
を洗浄した後、乾燥させることによって、目的の上記
(2)式で示されるEuのカルボキシラト錯体(メタク
リル酸ユーロピウム)と思われる化合物が得られる。
【0091】この例では、この化合物は約0.95g得
られ、目的の化合物であれば、その収率は78%程度と
なる。
【0092】このようにして合成された化合物をNMR
装置を用いて同定すると、次のような結果が得られる。
なお、この説明を下記の(12)式を参照して行う。
【0093】NMR装置としてJEOL社製のα−40
0(型番)を用いる。また、1 H−NMR測定用のサン
プルとして上記合成した化合物3mgを重クロロホルム
0.6mlに溶解したものを用いる。
【0094】NMR測定により得られたチャート中に、
化学シフト値δ=2.00の位置を中心としてピーク面
積比が9のシングレットのピークが生じ、化学シフト値
δ=5.57の位置を中心としてピーク面積比が3のシ
ングレットのピークが生じ、化学シフト値δ=6.09
の位置を中心としてピーク面積比が3のシングレットの
ピークが生じていた。
【0095】これらピークは、下記の(12)式に示す
物質中の各プロトン(a)〜(c)に、以下のように対
応している。
【0096】すなわち、化学シフト値δ=2.00の位
置を中心として生じるピークは、下記(12)式中の
(a)で示した9つのプロトンに起因するピークであ
る。また、化学シフト値δ=5.57の位置を中心とし
て生じるピークは、下記(12)式中の(b)で示した
3つのプロトンに起因するピークである。また、化学シ
フト値δ=6.09の位置を中心として生じるピーク
は、下記(12)式中の(c)で示した3つのプロトン
に起因するピークである。
【0097】このNMRデータから、上記合成した化合
物が上記(2)式で示されるメタクリル酸ユーロピウム
であることが同定できる。
【0098】
【化24】
【0099】次に、得られたメタクリル酸ユーロピウム
を、溶液重合により重合させて発光材料となるポリマを
製造する。
【0100】この例では、モノマとしてのメタクリル酸
ユーロピウム0.5gと、クロロベンゼン5mlと、重
合開始剤であるAIBN2mgとを混合する。次に、こ
の混合液をガラス容器中に入れて封止した後、ロータリ
ーポンプを用いて、容器内の雰囲気を真空度1×10-2
Torrの真空とする。この状態で、混合液を70℃の
温度で15時間振盪させる。なお、真空で反応させるの
は、反応しやすくし、かつ雰囲気中の酸素や水が重合禁
止剤として作用するのを防ぐためである。そして、真空
度は1Torrよりも低く、1×10-2Torr以上の
真空度とする。また、窒素ガスや希ガス等の不活性ガス
雰囲気中で重合反応を行っても良い。
【0101】その後、反応液中の溶媒であるクロロベン
ゼンを気化させることによって、目的のポリマが得られ
る。
【0102】この例では、ポリマが約0.3g得られ
た。また、得られたポリマの重量平均分子量は1000
0〜100000の範囲内にある。そして、得られたポ
リマ中には、この分子量の範囲内で異なる分子量のポリ
マが混在していると考えられる。ポリマの分子量は、G
PCカラムクロマトグラフィによって測定する。または
粘度測定を行ってもよい。
【0103】次に、得られたポリマに対して、モノマに
対して行ったと同様にNMR装置を用いて構造分析を行
う。
【0104】この結果、得られたNMR測定のチャート
中には、モノマのチャート中に認められた化学シフト値
δ=2.00のピークは認められたが、δ=5.57の
ピークおよびδ=6.09のピークが消失していた。こ
のδ=5.57およびδ=6.09のピークは、上記
(12)式の(b)と(c)に対応するプロトンであ
る。このため、得られたポリマには、下記(5)式で表
されるような構造が含まれていると推定される。
【0105】
【化25】
【0106】また、上述で合成したポリマの熱に対する
特性を調べるために、熱分析装置を用いて熱分析測定を
行う。なお、熱分析装置として、理学電気株式会社製の
Rigaku THERMOFLEX TAS300
(商品名)を用いる。
【0107】ここでは、TG(熱重量)−DTA(示差
熱分析)を行う。
【0108】この結果、約350℃で吸熱のピークおよ
びTGの減少が見られる。
【0109】吸熱のピークは相転移を表している。そし
て、この温度(350℃)で熱重量の減少が見られると
いうことは、このポリマは融解しているのではなく、昇
華もしくは熱分解しているということを意味している。
【0110】したがって、第1実施例で得られるポリマ
の相転移温度は、文献3で用いられている発光材料であ
る、下記(13)式で表されるEu(TTA)3 (Ph
en)の融点(248℃)より高い温度であり、約35
0℃まで熱による相転移が見られないことから、耐熱性
が向上していると言える。
【0111】
【化26】
【0112】また、第1実施例で得られる、1×10-4
mol/l濃度のポリマのTHF(テトラヒドロフラ
ン)溶液を測定溶液として用いて蛍光スペクトルを測定
する。
【0113】この結果を図3に示す。図3は、400n
mから800nmまでの波長範囲における、上記測定溶
液の蛍光スペクトルを測定したものである。横軸に波長
(nm)をとり、縦軸にスペクトル強度(任意単位)を
とって表している。
【0114】図3に示されているように、400nmか
ら800nmまでの波長範囲においては、顕著な鋭いひ
とつのピークが得られており、このピークは615nm
の波長付近にある。この615nm付近の波長の光は赤
色の領域である。よって得られたポリマは、赤色の発光
材料として用いて好適である。
【0115】以上の説明から明らかなように、この発明
の好適例であるポリマは、赤色発光材料として用いるこ
とができ、従来の赤色の発光材料よりも耐熱性に優れた
材料であると言える。
【0116】<第2実施例>第2実施例として、第1実
施例で合成したポリマを発光材料として用いた赤色有機
EL素子について、説明する。
【0117】この例では、図1を用いて既に説明した2
層型の有機EL素子20を次のように作製する。
【0118】まず、ガラス基板11に、陽極13として
ITOをスパッタリング法を用いて形成する。このIT
O膜13を形成したガラス基板11を、アセトンおよび
IPA(2−プロパノール)を用いて洗浄する。
【0119】次に、ITO膜13上に、有機発光層15
を形成する。
【0120】ここでは、第1実施例で合成したメタクリ
ル酸ユーロピウムと、正孔輸送性を有する材料であるポ
リビニルカルバゾール(PVK)と、重合開始剤である
ベンゾインエチルエーテルとを、モル比でメタクリル酸
ユーロピウム:PVK:ベンゾインエチルエーテル=
1:10:0.03の割合で混合し、これをTHFに溶
解して塗布液を調製する。その後、ITO膜13上にス
ピンコート法により、この塗布液を塗布する。ここで
は、3000回転/分の回転速度で、40秒間回転させ
た後、真空度1×10-2Torrの真空中で、かつ40
℃の温度で1時間加熱することによって、50nmの厚
さの塗布膜が得られた。この後、真空度1×10-2To
rrの真空中で、塗布膜に対して波長365nmの紫外
線を照射することによって、塗布膜中のメタクリル酸ユ
ーロピウムを光重合させる。これにより、正孔輸送性を
有し、ポリマがドーパントとして含有されている有機発
光層15が得られる。。
【0121】続いて、有機電子輸送層17を構成する材
料として、Biq(トリス(8−ヒドロキシキノリノー
ル)ビスマス)を用いる。そして、有機発光層15上に
Biqを真空蒸着法により蒸着し、50nmの厚さの有
機電子輸送層17を形成する。
【0122】この後、陰極19として、マグネシウム
(Mg)膜を真空蒸着法を用いて150nmの厚さで有
機電子輸送層17上に形成する。
【0123】なお、有機電子輸送層17および陰極19
の蒸着における真空度は、1×10-6Torrとする。
【0124】このようにして、第2実施例の有機EL素
子20が得られる。
【0125】次に、この有機EL素子20の陽極および
陰極間に直流電圧を印加する。その際、印加する電圧を
20Vまで徐々に増加させて、印加電圧と発光輝度との
関係を調べる。ただし、輝度は発光波長615nmの光
について測定する。
【0126】図4は、上記測定で得られる電圧−輝度特
性を示した図である。縦軸に輝度(cd/m2 )をと
り、横軸に印加電圧(V)をとって示してある。
【0127】この実施例の有機EL素子では、印加電圧
14Vあたりから発光が生じる。その後は印加電圧の増
加に伴い輝度は指数関数的に増加する。そして、20V
の電圧を印加したとき、波長615nmのEL発光が約
180cd/m2 の輝度で得られた。
【0128】文献3の赤色有機EL素子では、有機発光
層の材料として、上記(13)式で表されるEu(TT
A)3 (Phen)が用いられているが、この素子にお
いては、20Vの電圧を印加したとき50cd/m2
度の輝度しか得られなかった。このため、この実施例の
有機EL素子は、従来よりも高輝度の赤色発光有機EL
素子である。
【0129】また、この有機EL素子に定電流を1時間
流し続けて、連続発光させたところ、従来よりも輝度の
低減の少ない安定した発光が得られた。
【0130】発光材料の耐熱性の向上に伴い、有機発光
層の熱による結晶化を抑制することができる。よって結
晶化によって生じる非発光部は形成されず、輝度を維持
することができる。
【0131】また、実施例1で得られるメタクリル酸ユ
ーロピウムは2重結合を有する重合官能基を有している
ため、正孔輸送性のモノマ若しくは電子輸送性のモノマ
と共重合させることによって、正孔輸送性発光層若しく
は電子輸送性発光層を構成する材料とすることができ
る。
【0132】また、有機電子輸送層の材料に非蛍光性の
Biqを用いているために、電荷の漏れなどによって生
じる有機電子輸送層からの発光を抑制することができ
る。これにより、有機発光層のみからの発光を得ること
ができる。
【0133】また、この実施例では、発光材料としてメ
タクリル酸ユーロピウムのポリマーを用いたが、アクリ
ル酸ユーロピウムのポリマーを用いても同様の効果が得
られる。また、この例では、発光材料を有機発光層のド
ーパントとして用いたが、これに限らず、発光材料で有
機発光層を構成することもできる。
【0134】<第3実施例>第3実施例として、第1実
施例で合成したポリマを発光材料として用いた3層型の
有機EL素子について、説明する。3層型の有機EL素
子については、この発明の実施の形態で既に説明してあ
る。ここでは図2を用いて、第2実施例と相違する点に
つき説明し、第2実施例と同様の点についてはその詳細
な説明を省略する。
【0135】この例では、3層型の有機EL素子30を
次のようにして作製する。
【0136】第2実施例と同様にして、ガラス基板11
上にITO膜をスパッタリング法によって成膜して陽極
13を形成する。このガラス基板11および基板11上
の陽極13を洗浄した後、ITO膜13上にPVKを材
料として真空蒸着法を用いて有機正孔輸送層14を形成
する。その後、第2実施例と同様にして、メタクリル酸
ユーロピウムとPVKとベンゾイルエチルエーテルとを
混合し、これをTHFに溶解して塗布液を調製し、この
塗布液を有機正孔輸送層14上にスピンコート法により
塗布する。その後、塗布膜に対して真空中で紫外線を5
分間照射することによって、塗布膜内のメタクリル酸ユ
ーロピウムを重合させて、ポリマー膜である有機発光層
15が形成される。このとき、有機正孔輸送層14は5
0nmの厚さに形成して、有機発光層15は30nmの
厚さに形成する。
【0137】この後、Biqを材料として用いて、真空
蒸着法により20nmの厚さの有機電子輸送層17を有
機発光層15上に形成する。
【0138】この後、第2実施例と同様にして、Mg膜
を真空蒸着法を用いて成膜し、陰極19を形成する。
【0139】このようにして、第3実施例の有機EL素
子30が得られる。
【0140】次に、この有機EL素子30の陽極および
陰極間に直流電圧を印加して発光輝度を測定し、印加電
圧と発光輝度との関係を調べる。測定条件は、第2の実
施例と同様にする。すなわち、印加電圧を20Vまで徐
々に増加させて、任意の印加電圧における、発光波長6
15nmの光の強度を測定する。
【0141】図5は、上記測定で得られる電圧−輝度特
性を示した図である。縦軸に輝度(cd/m2 )をと
り、横軸に印加電圧(V)をとって示してある。
【0142】この実施例の有機EL素子では、印加電圧
14Vを越えたあたりから発光が生じる。その後は第2
実施例の素子と同様に、印加電圧の増加に伴い輝度は増
加する。そして20Vの電圧を印加したとき、波長61
5nmのEL発光が約190cd/m2 の輝度で得られ
た。
【0143】よって、第3実施例では、従来よりも高輝
度の赤色有機EL素子が得られる。
【0144】また、この有機EL素子に定電流を一時間
流し続けて、連続発光させたところ、従来よりも輝度の
低減の少ない安定した発光が得られた。
【0145】発光材料の耐熱性の向上に伴い、有機発光
層の熱による結晶化を抑制することができる。このた
め、結晶化によって発光層に生じる非発光部は発生せ
ず、輝度を維持することができる。
【0146】また、この実施例においては、有機電子輸
送層の材料に、電子輸送効率が高く、非蛍光性のBiq
を用いているため、有機電子輸送層からの蛍光の発生を
防ぎ、有機発光層からより発光効率が高く、高輝度な発
光を得ることができる。
【0147】また、この実施例では、発光材料としてメ
タクリル酸ユーロピウムのポリマーを用いたが、アクリ
ル酸ユーロピウムのポリマーを用いても同様の効果が得
られる。また、この例では、発光材料を有機発光層のド
ーパントとして用いたが、これに限らず、発光材料で有
機発光層を構成することもできる。
【0148】<第4実施例>第4実施例として、第1実
施例で合成した材料とは異なるこの発明の発光材料の一
例につき説明する。
【0149】この例では、発光材料として、酸無水物と
カルボニル基を含むジアミンとから低温溶液重合法によ
りポリアミド酸を製造し、このポリアミド酸と塩化ユー
ロピウムとを反応させて有機金属錯体を製造し、有機金
属錯体をイミド化したポリマを用意する。
【0150】このポリマを、以下のようにして合成す
る。
【0151】まず、酸無水物と、カルボニル基を含むジ
アミンとから低温溶液重合法によりポリアミド酸を製造
する。
【0152】この例では、酸無水物としてビフタル酸無
水物5.88g(0.02mol)と、カルボニル基を
含むジアミンとして3,5−ジアミノ−1−安息香酸
3.04g(0.02mol)とを溶媒であるジメチル
アセトアミド(DMAc)40mlに溶解させる。この
溶液を4℃の温度で6時間攪拌することにより重合反応
させる。その後、反応液を多量のメタノール中に加え
る。これにより、反応液中に沈殿が生じる。
【0153】この沈殿をろ別して乾燥させた後、沈殿物
を再沈殿により精製する。
【0154】沈殿物を2mlのDMAcに溶解する。そ
の後、この溶液を多量のメタノール中に加えて再び沈殿
させる。この沈殿物をエタノールで洗浄し、さらに純水
で洗浄した後、乾燥させることによって、ポリアミド酸
と思われる化合物が得られる。この例では、ポリアミド
酸が9.7g得られ、その収率は98%であった。
【0155】次に、このポリアミド酸と塩化ユーロピウ
ムとを反応させて有機金属錯体を製造する。
【0156】得られたポリアミド酸7.5gをDMAc
20mlに溶解し、この溶液に濃度2.3重量%の塩化
ユーロピウム水溶液10mlを加える。その後、混合溶
液を攪拌しながら、メタノールを徐々に加えていく。こ
れにより、沈殿が生じる。
【0157】この沈殿を2mlのDMAcに溶解した
後、この溶液をメタノール中に加えることによって、再
沈殿させる。得られた沈殿物をろ別し、エタノールおよ
び純水で洗浄した後乾燥させることによって、Eu錯体
ポリマ(ポリアミド酸のEu錯体)と思われる化合物が
得られる。
【0158】この例では、この化合物は6.3g得ら
れ、目的の化合物であれば収率70%程度となる。ま
た、GPCカラムクロマトグラフィの結果から、得られ
るEu錯体ポリマの重量平均分子量は10000〜10
0000の範囲内にあることが分かる。
【0159】次に、有機金属錯体をイミド化する。
【0160】得られたEu錯体ポリマをDMAcに溶解
して、Eu錯体ポリマの濃度が3重量%の塗布液を調製
する。その後、Si基板上にスピンコート法を用いて、
塗布液を塗布する。ここでは、3000回転/分の回転
速度で、40秒間回転させる。この後、真空度1×10
-2Torrの真空中で300℃の温度で1時間、塗布膜
を加熱することによって、イミド化を行う。これによ
り、30nmの膜厚のポリイミド膜と思われる膜が得ら
れた。イミド化した後のポリマの分子量はイミド化する
前のポリアミド酸のEu錯体の分子量と比較して大差な
いと考えられる。このため、目的のポリマの重量平均分
子量は10000〜100000の間にあると言える。
【0161】得られた化合物について、FT−IR測定
を行って、この化合物がポリイミドであることを確認す
る。
【0162】FT−IR測定を行うIR装置としてJA
SCO社製のFT/IR410(型番)を用いる。
【0163】この化合物に対する測定の結果、1670
cm-1付近にイミド基由来のピークが見られた。このた
め、得られた膜はポリイミド膜であることが分かった。
【0164】これにより、得られたポリイミド膜は、ポ
リアミド酸のEu錯体がイミド化したものであるため、
下記(8)式で表されるような構造が含まれていると推
定される。
【0165】
【化】 27
【0166】また、上述で合成したポリマ(ポリイミド
膜)の熱に対する特性を調べるために、第1実施例と同
様にして熱分析測定を行う。熱分析装置は、第1実施例
で用いたと同じ装置を用いる。
【0167】熱分析測定の結果、このポリイミド膜のガ
ラス転移温度は350℃であることが分かった。これ
は、従来の赤色発光材料である上記(13)式で表され
るEu(TTA)3 (Phen)の融点(248℃)よ
りも高い温度であるため、耐熱性が向上しているといえ
る。
【0168】また、ポリイミドを石英基板上に成膜し、
400nmから800nmの波長範囲の蛍光スペクトル
を測定したところ、615nm付近に鋭いピークが得ら
れ、このピークの蛍光強度は、Eu(TTA)3 (Ph
en)と同程度であった。また、615nmの波長は、
赤色の領域である。よって、得られたポリイミド膜(ポ
リマ)は赤色の発色材料として用いて好適である。
【0169】以上の説明から明らかなように、この発明
の好適例であるポリマは、赤色発光材料として用いるこ
とができ、従来の赤色の発光材料よりも耐熱性に優れた
材料であると言える。
【0170】また、酸無水物として、ビフタル酸無水物
の代わりに、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリ
デン)ジフタル酸無水物を用いて、それ以外は、この例
で説明したと同様の方法を用いてポリイミドを合成して
も、上述したポリマと同様の効果が得られる。
【0171】<第5実施例>第5実施例として、第4実
施例で合成したポリマ(ポリイミド膜)を発光材料とし
て用いた赤色有機EL素子について、説明する。
【0172】この例では、図1を用いて既に説明した2
層型の有機EL素子20を次のように作製する。
【0173】第2実施例と同様に、ガラス基板11に、
陽極13としてITO膜をスパッタリング法を用いて形
成し、ITO膜13が形成されたガラス基板11を洗浄
する。次に、ITO膜13上に有機発光層15を形成す
る。
【0174】この例では、第4実施例で合成したポリイ
ミド膜を有機発光層として用いる。このため、ポリアミ
ド酸と塩化ユーロピウムとを反応させて得られた有機金
属錯体(Eu錯体ポリマ)をDMAcに溶解して、Eu
錯体ポリマの濃度が3重量%の塗布液を調製する。その
後、この塗布液2mlをスピンコート法を用いてITO
膜13上に塗布する。この後、真空度1×10-2Tor
rの真空中で300℃の温度で1時間加熱することによ
って、30nmの膜厚の有機発光層15としてのポリイ
ミド膜が得られる。
【0175】この後、有機電子輸送層17として、Bi
qを有機発光層15上に真空蒸着法を用いて50nmの
厚さに形成する。さらに、陰極19としてMg膜を真空
蒸着法により150nmの厚さに形成する。なお、有機
電子輸送層17および陰極19の蒸着における真空度
は、1×10-6Torrとする。
【0176】このようにして、第5実施例の有機EL素
子20が得られる。
【0177】次に、この有機EL素子20の陽極および
陰極間に直流電圧を印加する。その際、印加する電圧を
20Vまで徐々に増加させて、印加電圧と発光輝度との
関係を調べる。ただし、輝度は発光波長615nmの光
について測定する。
【0178】図6は、上記測定で得られる電圧−輝度特
性を示した図である。縦軸に輝度(cd/m2 )をと
り、横軸に印加電圧(V)をとって示してある。
【0179】この実施例の有機EL素子では、印加電圧
14Vあたりから発光が生じる。その後は印加電圧の増
加に伴い輝度は指数関数的に増加する。そして、20V
の電圧を印加したとき、波長615nmのEL発光が約
110cd/m2 の輝度で得られた。
【0180】文献3の赤色有機EL素子では、有機発光
層の材料として、Eu(TTA)3(Phen)が用い
られているが、この素子においては、20Vの電圧を印
加したとき50cd/m2 程度の輝度しか得られなかっ
た。このため、この実施例の有機EL素子は、従来より
も高輝度の赤色発光有機EL素子である。
【0181】また、この有機EL素子に定電流を1時間
流し続けて、連続発光させたところ、従来よりも輝度の
低減の少ない安定した発光が得られた。
【0182】発光材料の耐熱性の向上に伴い、有機発光
層の熱による結晶化を抑制することができる。よって結
晶化によって生じる非発光部は形成されず、輝度を維持
することができる。
【0183】また、第4の実施例で得られるポリマの出
発材料である酸無水物やカルボニル基を含むジアミンに
機能性の官能基を付加させた材料を用いることによっ
て、得られるポリマに正孔輸送性や電子輸送性を付与す
ることができる。このため、正孔輸送性発光層や電子輸
送性発光層を形成することができる。
【0184】また、有機電子輸送層の材料に非蛍光性の
Biqを用いているために、電荷の漏れなどによって生
じる有機電子輸送層からの発光を抑制することができ
る。これにより、有機発光層のみからの発光を得ること
ができる。
【0185】また、この例では、発光材料のみで有機発
光層を構成したが、これに限らず、発光材料を有機発光
層のドーパントとして用いることもできる。
【0186】また、この例では、2層型の有機EL素子
を例に挙げて説明したが、この実施例の有機発光層を3
層型の有機EL素子の有機発光層に適用してもよい。こ
の場合、陽極13と有機発光層15との間に有機正孔輸
送層が存在する。有機正孔輸送層は、従来技術の項で示
した材料により構成するのがよい。
【0187】<第6実施例>第6実施例として、第1実
施例あるいは第4実施例で合成した材料とは異なるこの
発明の発光材料の一例につき説明する。
【0188】この例では、発光材料として、酸無水物と
2つのアミノ基を有するβ−ジケトンとから低温溶液重
合法によりポリアミド酸を製造し、このポリアミド酸と
塩化ユーロピウムとを反応させて有機金属錯体を製造
し、有機金属錯体をイミド化したポリマを用意する。
【0189】このようなポリマを、以下のようにして合
成する。
【0190】まず、2つのアミノ基を有するβ−ジケト
ンを合成する。
【0191】この例では、p−アミノ安息香酸エチル
5.00g(0.030mol)とp−アセチルアニリ
ン4.09g(0.030mol)とを溶媒であるジエ
チルエーテル100mlに加えた後、さらに2gのナト
リウムメトキシドを加えて溶液を塩基性にする。この溶
液を室温で1日攪拌することにより、p−アミノ安息香
酸エチルとp−アセチルアニリンとを反応させる。この
後、反応液を約pH3の希塩酸を用いて弱酸性にする。
続いて、純水とエーテルを用いて分液ろうとによって分
液を行う。有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて、この
有機層を乾燥させる。これにより、2つのアミノ基を有
するβ−ジケトンであるジ(4−アミノベンゾイル)メ
タンが得られる。
【0192】次に、酸無水物とβ−ジケトンとから低温
溶液重合法により、ポリアミド酸を製造する。
【0193】この例では、酸無水物としてビフタル酸無
水物3.50g(0.012mol)と、β−ジケトン
として上記で合成したジ(4−アミノベンゾイル)メタ
ン3.00g(0.012mol)とを溶媒であるDM
Acに溶解させる。この溶液を4℃の温度で6時間攪拌
することにより重合反応させる。その後、反応液を多量
のメタノール中に加える。これにより、沈殿が生じる。
【0194】この沈殿をろ別して乾燥させた後、沈殿物
を再沈殿により精製する。
【0195】沈殿物を2mlのDMAcに溶解した後、
この溶液を多量のメタノール中に加えて再び沈殿させ
る。この沈殿物をエタノールで洗浄した後、さらに純水
で洗浄させる。その後、乾燥することによって、ポリア
ミド酸と思われる化合物が得られる。この例では、ポリ
アミド酸が7.0g得られ、その収率は98%であっ
た。
【0196】次に、このポリアミド酸と塩化ユーロピウ
ムとを反応させて、有機金属錯体を製造する。
【0197】得られたポリアミド酸6.4gをDMAc
20mlに溶解し、この溶液に濃度1.5重量%の塩化
ユーロピウム水溶液10mlを加える。その後、混合溶
液を攪拌しながら、メタノールを徐々に加えていく。こ
れにより、沈殿が生じる。
【0198】この沈殿を再沈殿させ、洗浄および乾燥さ
せることによって、有機金属錯体としてのEu錯体ポリ
マ(ポリアミド酸のEu錯体)と思われる化合物が得ら
れる。
【0199】この例では、この化合物は5.5g得ら
れ、目的のEu錯体であれば収率74%程度となる。ま
た、この化合物に対してGPCクロマトグラフィを行う
ことにより、このEu錯体ポリマの重量平均分子量が1
0000〜100000の範囲内にあることが確認でき
る。
【0200】次に、有機金属錯体をイミド化する。
【0201】得られたEu錯体ポリマをDMAcに溶解
して、Eu錯体ポリマの濃度が3重量%の塗布液を調製
する。その後、Si基板上にスピンコート法を用いて、
この塗布液を塗布する。ここでは、3000回転/分の
回転速度で、40秒間回転させる。この後、真空度1×
10-2Torrの真空中で300℃の温度で1時間塗布
膜を加熱することによって、イミド化を行う。これによ
り、30nmの膜厚のポリイミド膜と思われる膜が得ら
れた。イミド化した後のポリマの分子量はイミド化する
前のポリアミド酸のEu錯体の分子量と比較して大差な
いと考えられる。このため、目的のポリマの分子量は1
0000〜100000の間にあると言える。
【0202】得られた化合物について、FT−IR測定
を行って、この化合物がポリイミドであることを確認す
る。
【0203】FT−IR測定を行うIR装置としてJA
SCO社製のFT/IR410(型番)を用いる。
【0204】この化合物に対する測定の結果、1670
cm-1付近にイミド基由来のピークが見られた。このた
め、得られた膜はポリイミド膜であることが分かった。
【0205】これにより、得られたポリイミド膜は、ポ
リアミド酸のEu錯体がイミド化したものであるため、
下記(9)式で表されるような構造が含まれていると推
定される。
【0206】
【化28】
【0207】また、上述で合成したポリマ(ポリイミド
膜)の熱に対する特性を調べるために、第1実施例と同
様にして熱分析測定を行う。熱分析装置は、第1実施例
で用いたと同じ装置を用いる。
【0208】熱分析測定の結果、このポリイミド膜のガ
ラス転移温度は365℃であることが分かった。これ
は、従来の発光材料であるEu(TTA)3 (Phe
n)の融点(248℃)よりも高い温度であるため、耐
熱性が向上しているといえる。
【0209】また、得られたポリイミドの1×10-4
ol/lの濃度のTHF溶液を測定溶液として用いて、
400nmから800nmの波長範囲の蛍光スペクトル
を測定したところ、615nm付近に鋭いピークが得ら
れ、このピークの蛍光強度は、Eu(TTA)3 (Ph
en)と同程度であった。また、615nmの波長は、
赤色の領域である。よって、得られたポリイミド膜(ポ
リマ)は赤色の発色材料として用いて好適である。
【0210】以上の説明から明らかなように、この発明
の好適例であるポリマは、赤色発光材料として用いるこ
とができ、従来の赤色の発光材料よりも耐熱性に優れた
材料であると言える。
【0211】また、酸無水物として、ビフタル酸無水物
の代わりに、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリ
デン)ジフタル酸無水物を用いて、それ以外は、この例
で説明したと同様の方法でポリイミドを合成しても、上
述したポリマと同様の効果が得られる。
【0212】<第7実施例>第7実施例として、第6実
施例で合成したポリマ(ポリイミド膜)を発光材料とし
て用いた赤色有機EL素子について、説明する。
【0213】この例では、図1を用いて既に説明した2
層型の有機EL素子20を次のように作製する。
【0214】第2実施例および第5実施例と同様に、ガ
ラス基板11に、陽極13としてITO膜をスパッタリ
ング法を用いて形成し、ITO膜13が形成されたガラ
ス基板11を洗浄する。次に、ITO膜13上に有機発
光層15を形成する。
【0215】この例では、第6実施例で合成したポリイ
ミド膜を有機発光層として用いる。このため、ポリアミ
ド酸と塩化ユーロピウムとを反応させて得られた有機金
属錯体(Eu錯体ポリマ)をDMAcに溶解して、Eu
錯体ポリマの濃度が3重量%の塗布液を調製する。その
後、この塗布液2mlをスピンコート法を用いてITO
膜13上に塗布する。この後、真空度1×10-2Tor
rの真空中で300℃の温度で1時間加熱することによ
って、50nmの膜厚の有機発光層15としてのポリイ
ミド膜が得られる。
【0216】この後、有機電子輸送層17として、Bi
qを有機発光層15上に真空蒸着法を用いて50nmの
厚さに形成する。さらに、陰極19として150nmの
厚さのMg膜を真空蒸着法により有機電子輸送層17上
に形成する。なお、有機電子輸送層17および陰極19
の蒸着における真空度は、1×10-6Torrとする。
【0217】このようにして、第7実施例の有機EL素
子20が得られる。
【0218】次に、この有機EL素子20の陽極および
陰極間に直流電圧を印加する。その際、印加する電圧を
20Vまで徐々に増加させて、印加電圧と発光輝度との
関係を調べる。ただし、輝度は発光波長615nmの光
について測定する。
【0219】図7は、上記測定で得られる電圧−輝度特
性を示した図である。縦軸に輝度(cd/m2 )をと
り、横軸に印加電圧(V)をとって示してある。
【0220】この実施例の有機EL素子では、印加電圧
14Vあたりから発光が生じる。その後は印加電圧の増
加に伴い輝度は指数関数的に増加する。そして、20V
の電圧を印加したとき、波長615nmのEL発光が約
130cd/m2 の輝度で得られた。
【0221】文献3の赤色有機EL素子では、有機発光
層の材料として、Eu(TTA)3(Phen)Euが
用いられているが、この素子においては、20Vの電圧
を印加したとき50cd/m2 程度の輝度しか得られな
かった。このため、この実施例の有機EL素子は、従来
よりも高輝度の赤色発光有機EL素子である。
【0222】また、この有機EL素子に定電流を1時間
流し続けて、連続発光させたところ、従来よりも輝度の
低減の少ない安定した発光が得られた。
【0223】発光材料の耐熱性の向上に伴い、有機発光
層の熱による結晶化を抑制することができる。よって結
晶化によって生じる非発光部は形成されず、輝度を維持
することができる。
【0224】また、第6実施例で得られるポリマの出発
材料である酸無水物やカルボニル基を含むジアミンに機
能性の官能基を付加させた材料を用いることによって、
得られるポリマに正孔輸送性や電子輸送性を付与するこ
とができる。このため、正孔輸送性発光層や電子輸送性
発光層を形成することができる。
【0225】また、有機電子輸送層の材料に非蛍光性の
Biqを用いているために、電荷の漏れなどによって生
じる有機電子輸送層からの発光を抑制することができ
る。これにより、有機発光層のみからの発光を得ること
ができる。
【0226】また、この例では、発光材料のみで有機発
光層を構成したが、これに限らず、発光材料を有機発光
層のドーパントとして用いることもできる。
【0227】また、この例では、2層型の有機EL素子
を例に挙げて説明したが、この実施例の有機発光層を3
層型の有機EL素子の有機発光層に適用してもよい。こ
の場合、陽極13と有機発光層15との間に有機正孔輸
送層が存在する。有機正孔輸送層は、従来技術の項で示
した材料により構成するのがよい。
【0228】以上、上述したように、この発明の実施の
形態および実施例について説明した。しかし、この発明
は、上述した実施の形態および実施例に何ら限定される
ものではなく、多くの変形および変更を行うことができ
る。
【0229】例えば、上述においては、上記(1)式で
示される有機金属錯体を重合してなるポリマーであっ
て、RがC1 のアルキル基である、すなわちメチル基で
あるメタクリル酸ユーロピウムの重合体を用いる例につ
き、説明した。しかし、この発明は、Rが上記以外のこ
の発明でいう、水素および炭素数1〜20のアルキル基
から選ばれる基であっても、同様の効果が期待できる。
【0230】また、有機EL素子の発明において、上記
説明した層以外の他の層をさらに含む場合があってもよ
い。例えば、素子の耐久性を向上させるための封止層な
ど、素子の特性向上のための種々の層を含むことができ
る。
【0231】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の発光材料は、上記(1)式で示される有機金属錯
体を重合してなるポリマで構成されている。また、この
発明のもう一つの発光材料は、酸無水物と、カルボニル
基を含むジアミン若しくは2つのアミノ基を有するβ−
ジケトンとから、低温溶液重合法によりポリアミド酸を
製造し、このポリアミド酸と塩化ユーロピウムとを反応
させて有機金属錯体を製造し、この有機金属錯体をイミ
ド化したポリマで構成されている。
【0232】この2種類のポリマで構成された発光材料
は、いずれも、赤色を示す波長600nm以上に顕著な
発光ピークを持つ発光材料である。そして、従来の赤色
発光材料に比べて、耐熱性に優れている。
【0233】また、この発明の発光材料を有機発光層の
材料として用いて、有機EL素子を構成すれば、従来の
有機EL素子と比べて、輝度の高い赤色の発光で、かつ
連続発光による輝度の低減の少ない、安定した発光が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態、第2実施例、第5実施
例および第7実施例の説明に供する、有機EL素子の概
略的な断面図である。
【図2】実施の形態および第3実施例の説明に供する、
有機EL素子の概略的な断面図である。
【図3】第1実施例の発光材料の蛍光スペクトルを示し
た図である。
【図4】第2実施例の有機EL素子の電圧−輝度特性を
示した図である。
【図5】第3実施例の有機EL素子の電圧−輝度特性を
示した図である。
【図6】第5実施例の有機EL素子の電圧−輝度特性を
示した図である。
【図7】第7実施例の有機EL素子の電圧−輝度特性を
示した図である。
【符号の説明】
11:基板(ガラス基板) 13:陽極(ITO膜) 14:有機正孔輸送層 15:有機発光層 17:有機電子輸送層 19:陰極(Mg膜) 20,30:有機EL素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05B 33/14 B 33/22 33/22 B Fターム(参考) 3K007 AB02 AB04 AB11 CA01 CB01 DA01 DB03 EB00 FA01 4J043 PA02 QB26 QB31 QB46 SA06 SA62 SB01 TA22 TB01 UA121 UA132 UB052 ZB24 4J100 AK13P CA01 DA01 DA61 FA03

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)式で表される有機金属錯体を
    重合してなるポリマで構成したことを特徴とする発光材
    料(但し、下記(1)式のRは、水素およびC1 〜C20
    のアルキル基のうちから選ばれる一つの基とする。)。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発光材料において、 前記ポリマの重量平均分子量は、10000以上でかつ
    100000以下であることを特徴とする発光材料。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の発光材料において、 前記有機金属錯体は、下記(2)式で表されるメタクリ
    ル酸ユーロピウムであることを特徴とする発光材料。 【化2】
  4. 【請求項4】 酸無水物と、カルボニル基を含むジアミ
    ンまたは2つのアミノ基を有するβ−ジケトンとから、
    低温溶液重合法によりポリアミド酸を製造し、 該ポリアミド酸と塩化ユーロピウムとを反応させて有機
    金属錯体を製造し、 該有機金属錯体をイミド化したポリマで構成したことを
    特徴とする発光材料。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の発光材料において、 前記ポリマの重量平均分子量は10000以上で、かつ
    100000以下であることを特徴とする発光材料。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の発光材料において、 前記酸無水物をビフタル酸無水物とし、前記ジアミンま
    たはβ−ジケトンを3,5−ジアミノ−1−安息香酸と
    することを特徴とする発光材料。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の発光材料において、 前記酸無水物を4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピ
    リデン)ジフタル酸無水物とし、前記ジアミンまたはβ
    −ジケトンを3,5−ジアミノ−1−安息香酸とするこ
    とを特徴とする発光材料。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の発光材料において、 前記酸無水物をビフタル酸無水物とし、前記ジアミンま
    たはβ−ジケトンをジ(4−アミノベンゾイル)メタン
    とすることを特徴とする発光材料。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載の発光材料において、 前記酸無水物を4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピ
    リデン)ジフタル酸無水物とし、前記ジアミンまたはβ
    −ジケトンをジ(4−アミノベンゾイル)メタンとする
    ことを特徴とする発光材料。
  10. 【請求項10】 少なくとも陽極、有機発光層、有機電
    子輸送層および陰極を具える有機EL素子において、 前記有機発光層に、下記(1)式で示される有機金属錯
    体を重合してなるポリマからなる発光材料が含まれてい
    ることを特徴とする有機EL素子(ただし、下記(1)
    式のRは、水素およびC1〜C20のアルキル基のうちか
    ら選ばれる1つの基とする。)。 【化3】
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記ポリマの重量平均分子量は、10000以上でかつ
    100000以下であることを特徴とする有機EL素
    子。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記有機金属錯体は、下記(2)式で表されるメタクリ
    ル酸ユーロピウムであることを特徴とする有機EL素
    子。 【化4】
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記有機電子輸送層に、下記(3)式で表されるトリス
    (8−ヒドロキシキノリノール)ビスマスが含まれてい
    ることを特徴とする有機EL素子。 【化5】
  14. 【請求項14】 請求項10〜13のうちのいずれか一
    項に記載の有機EL素子において、 前記陽極と前記有機発光層との間に有機正孔輸送層を具
    えることを特徴とする有機EL素子。
  15. 【請求項15】 少なくとも陽極、有機発光層、有機電
    子輸送層および陰極を具える有機EL素子において、 酸無水物と、カルボニル基を含むジアミンまたは2つの
    アミノ基を有するβ−ジケトンとから、低温溶液重合法
    によりポリアミド酸を製造し、 該ポリアミド酸と塩化ユーロピウムとを反応させて有機
    金属錯体を製造し、 該有機金属錯体をイミド化したポリマで構成した発光材
    料が前記有機発光層に含まれていることを特徴とする有
    機EL素子。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記ポリマの重量平均分子量は10000以上でかつ1
    00000以下であることを特徴とする有機EL素子。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記酸無水物をビフタル酸無水物とし、前記ジアミンま
    たはβ−ジケトンを3,5−ジアミノ−1−安息香酸と
    することを特徴とする有機EL素子。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記酸無水物を4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピ
    リデン)ジフタル酸無水物とし、前記ジアミンまたはβ
    −ジケトンを3,5−ジアミノ−1−安息香酸とするこ
    とを特徴とする有機EL素子。
  19. 【請求項19】 請求項15に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記酸無水物をビフタル酸無水物とし、前記ジアミンま
    たはβ−ジケトンをジ(4−アミノベンゾイル)メタン
    とすることを特徴とする有機EL素子。
  20. 【請求項20】 請求項15に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記酸無水物を4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピ
    リデン)ジフタル酸無水物とし、前記ジアミンまたはβ
    −ジケトンをジ(4−アミノベンゾイル)メタンとする
    ことを特徴とする有機EL素子。
  21. 【請求項21】 請求項15に記載の有機EL素子にお
    いて、 前記有機電子輸送層に、下記(3)式で表されるトリス
    (8−ヒドロキシキノリノール)ビスマスが含まれてい
    ることを特徴とする有機EL素子。 【化6】
  22. 【請求項22】 請求項15〜21のうちのいずれか一
    項に記載の有機EL素子において、 前記陽極と前記有機発光層との間に有機正孔輸送層を具
    えることを特徴とする有機EL素子。
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