JP2000204250A - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤および液晶表示素子

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JP2000204250A JP11130492A JP13049299A JP2000204250A JP 2000204250 A JP2000204250 A JP 2000204250A JP 11130492 A JP11130492 A JP 11130492A JP 13049299 A JP13049299 A JP 13049299A JP 2000204250 A JP2000204250 A JP 2000204250A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴出安定性、液晶配向膜の性能安定性および
インクジェット装置に対する安定性に優れた液晶配向剤
を提供すること。 【解決手段】 第1のポリイミドブロックと第2のポリ
アミック酸ブロックとを分子中に含有してなるブロック
共重合体を含有してなる液晶配向剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶配向膜の形成
剤として好適な液晶配向剤およびそれを用いた液晶表示
素子に関する。更に詳しくは、本発明は、特定構造のブ
ロック共重合体を含有することにより、インクジェット
印刷法により基板に塗布する際に優れた塗布安定性、膜
厚均一性を示す液晶配向剤およびそれを用いた液晶表示
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶表示素子としては、透明導電
膜が設けられている基板の当該表面にポリイミドなどか
らなる液晶配向膜を形成して液晶表示素子用の基板と
し、その2枚を対向配置してその間隙内に例えば正の誘
電異方性を有するネマチック型液晶の層を形成してサン
ドイッチ構造のセルとし、当該液晶分子の長軸が一方の
基板から他方の基板に向かって連続的に90度捻れるよ
うにした、いわゆるTN(Twisted Nemat
ic)型液晶セルを有するTN型液晶表示素子が知られ
ている。このTN型液晶表示素子をTFT駆動により動
作させたいわゆるTFT液晶パネルが従来のブラウン管
モニターにかわって広く普及しつつある。この液晶素子
において液晶の配向を制御しているのが液晶配向膜であ
る。液晶配向膜は、ポリイミドの前駆体であるポリアミ
ック酸溶液や、溶剤に可溶なポリイミド溶液を、フレキ
ソ印刷法により基板に塗布−焼成し、成膜している。
【0003】しかし、最近、フレキソ印刷法では基板に
応じて印刷版を取り替えなければならないなど、印刷版
のメンテナンスの煩雑さが問題視されてきていることか
ら、インクジェット印刷法が注目されている。インクジ
ェット法では、印刷版のメンテナンスフリー、印刷のパ
ターン設定が自由なこと、液晶配向剤溶液が少量でよい
などのメリットがあり、液晶パネルのコストダウン、歩
留まり改善が期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット印刷法
は、上述のようなメリットはあるが、これに適した液晶
配向剤は未だ提案されておらず、従来のポリイミド、ポ
リアミック酸においては、使用される溶剤によるインク
ジェット印刷機の損傷、ポリイミド、ポリアミック酸溶
液の粘度特性などの観点から、安定した印刷状態が保持
できないという問題点があった。
【0005】(1)インクジェット印刷法においては、
微細なノズルから液晶配向剤を高速で噴出させる必要が
あり、液晶配向剤の粘度特性が重要なファクターとな
る。すなわち、溶液に強い外力がかかったときの抵抗が
少なく流動性に優れること。また、ノズル部材には一部
有機材料が用いられている場合があり、液晶配向剤が、
この有機材料を犯さないことも重要で、従来より液晶配
向剤の溶剤として用いられてきたN−メチルピロリドン
など溶解性の強い溶剤含量を少なくする必要がある。こ
のような観点から、各種溶剤に対する溶解性の高いポリ
アミック酸系材料が適していると考えられる。
【0006】(2)他方、液晶配向膜としての要求性能
は、ますます高度になってきており、高電圧保持率、高
プレチルト角、低残留DCなど単一材料ではトレードオ
フとなる要求レベルとなっている。これら、トレードオ
フを解消する手段として、低残留DCに勝るポリアミッ
ク酸と高電圧保持率、高プレチルト角に勝るポリイミド
を混合する技術が知られている。
【0007】上記(1)、(2)の状況から、流動性、
溶解性に優れるポリアミック酸とポリイミド複合体が、
インクジェット印刷用として好適であることが予想され
る。しかし、本発明者の研究によって、単にポリアミッ
ク酸とポリイミドを混合したのでは、インクジェット印
刷時のシェアや熱によって両者が分離して、噴出安定
性、液晶配向膜としての性能安定性を欠く原因となるこ
とが明らかとされた。そこで、本発明では、特定の構造
を含有するポリアミック酸とポリイミドをブロック共重
合という手法を用いて複合化させることにより、噴出安
定性、液晶配向膜の性能安定性、インクジェット装置に
対する安定性に優れた液晶配向剤の製造に成功した。
【0008】すなわち、本発明の目的は新規な液晶配向
剤およびそれを用いた液晶表示素子を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、ポリアミック酸ブロックとポ
リイミドブロックからなるブロック共重合体を含有して
なる液晶配向剤およびそれを用いた液晶表示素子を提供
することにある。本発明のさらに他の目的は、噴出安定
性、液晶配向膜の性能安定性およびインクジェット装置
に対する安定性に優れた液晶配向剤およびそれを用いた
液晶表示素子を提供することにある。本発明のさらに他
の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第1のポリイミドブロックと
第2のポリアミック酸ブロックとを分子中に含有してな
るブロック共重合体であって、前記第1のポリイミドブ
ロックは、下記式(1)
【化5】 ここで、R1は水素原子またはアルキル基を示し、R2
2価の有機基を示し、lは1〜4の整数を示しそしてn
は繰り返し単位数を示しそして正の数である、で表され
る繰り返し単位および下記式(2)
【化6】 ここで、R3は2価の有機基でありそしてmは繰り返し
単位数を示しそして正の数である、で表される繰り返し
単位よりなる群から選ばれる少なくとも1種の繰り返し
単位を含有してなり、そして前記第2のポリアミック酸
ブロックは、下記式(3)
【化7】 ここで、R6は水素原子またはアルキル基を示し、R7
2価の有機基を示しそしてqは繰り返し単位数を示しそ
して正の数である、で表される繰り返し単位および下記
式(4)
【化8】 ここで、R4は水素原子またはアルキル基を示し、R5
2価の有機基を示しそしてpは繰り返し単位を示しそし
て正の数である、で表される繰り返し単位よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含有してな
るブロック共重合体を含有することを特徴とする液晶配
向剤によって達成される。
【0010】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の液晶配向剤は、前記式(1)および/または式
(2)で示される繰り返し単位を有する第1のポリイミ
ドブロックと、これと結合した前記式(3)および/ま
たは式(4)で示される繰り返し単位を有する第2のポ
リアミック酸ブロックからなるブロック共重合体を含有
してなる。
【0011】前記式(1)において、R1は水素原子ま
たはアルキル基である。アルキル基は直鎖状であっても
分岐鎖状であってもよく、好ましくは炭素数1〜30の
アルキル基が挙げられる。また、R2は2価の有機基で
あり、好ましくは2価の脂環式基または2価の芳香族基
である。2価の脂環式基または2価の芳香族基として
は、例えば後述する脂環式ジアミンまたは芳香族ジアミ
ンからアミノ基を除いた2価の残基を挙げることもでき
る。繰り返し単位数nは、好ましくは通常3〜2,00
0であり、より好ましくは3〜100である。
【0012】前記式(2)において、R3は2価の有機
基であり、好ましくは2価の脂環式基または2価の芳香
族基である。これらの具体例としては、上記R2のそれ
と同じものを挙げることができる。繰り返し単位数mは
好ましくは3〜2,000であり、より好ましくは3〜
100である。
【0013】また、前記式(3)において、R6は水素
原子またはアルキル基である。アルキル基は直鎖状であ
っても分岐鎖状であってもよく、好ましくは炭素数1〜
30のアルキル基を挙げることができる。R7は2価の
有機基であり、好ましくは2価の脂環式基または2価の
芳香族基である。2価の脂環式基または2価の芳香族基
としては、例えば後述する脂環式ジアミンまたは芳香族
ジアミンからアミノ基を除いた2価の残基を挙げること
ができる。繰り返し単位数qは、好ましくは2〜1,0
00であり、より好ましくは2〜100である。
【0014】さらに式(4)において、R4は水素原子
またはアルキル基である。アルキル基は直鎖状であって
も分岐鎖状であってもよく、好ましくは炭素数1〜30
のアルキル基を挙げることができる。
【0015】R5は2価の有機基であり、好ましくは2
価の脂環式基または2価の芳香族基である。これらの具
体例としては、上記R7のそれと同じものを挙げること
ができる。繰り返し単位数pは好ましくは2〜1,00
0であり、より好ましくは2〜100である。
【0016】さらに、ブロック共重合体中の第1のポリ
イミドブロックの重量比(ρ1)と第2のポリアミック
酸ブロックの重量比(ρ2)は、ρ1<ρ2であることが
好ましく、ρ1>ρ2では高シェアでの粘度が過大でイン
クジェット塗布に適さず、通常のフレキソ印刷法におい
てもレベリング性が悪く膜厚均一性に劣る場合がある。
【0017】<ブロック共重合体の製造方法>次に、本
発明のブロック共重合体の製造方法について説明する。
本発明のブロック共重合体は、分子末端にアミノ基を
有するポリアミック酸プレポリマー(A)を調製するた
めの「工程A」、分子末端にテトラカルボン酸類に由
来する反応性基を有するポリイミドプレポリマー(B)
を調製するための「工程B」および前記ポリアミック酸
プレポリマー(A)と前記ポリイミドプレポリマー
(B)とを反応させる「工程C」を実行することにより
製造することができる。 また、テトラカルボン酸末端
のポリアミック酸プレポリマーと、アミノ基末端のポリ
イミドプレポリマーより、本発明のブロック共重合体を
得ることも可能であるが、プレポリマーの繰り返し単位
数が経時変化しやいことから、工程A、B、Cの方法が
好ましい。以下工程A,B,Cを例に説明する。
【0018】工程A:この工程Aにおいては、下記反応
式1に示すように、有機基RAを有するテトラカルボン
酸類と、有機基QA を有するジアミンとを反応させ
る。用いられるテトラカルボン酸のモル数に対し、ジア
ミンを、そのモル数が例えば1.001〜2倍となるよ
う、当モル量を超えた過剰量で用いることにより、分子
末端にアミノ基を有する、繰り返し単位数βのポリアミ
ック酸プレポリマー(A)を調製する。
【0019】
【化9】
【0020】工程B:この工程Bにおいては、下記反応
式2に示すように、有機基RBを有するテトラカルボン
酸類と、有機基QB を有するジアミンとを反応させ
る。用いられるジアミンのモル数に対し、テトラカルボ
ン酸を、そのモル数が例えば1.001〜2倍となるよ
う、当モル量を超えた過剰量で用いることにより、分子
末端にテトラカルボン酸類に由来する反応性基を有する
ポリアミック酸を調製する。次いで、後述するイミド化
処理を行って、繰り返し単位数αのポリイミドプレポリ
マー(B)を得る。
【0021】
【化10】
【0022】工程C:この工程Cにおいては、工程Aで
得られたポリアミック酸プレポリマー(A)の末端アミ
ノ基と、工程Bで得られたポリイミドプレポリマー
(B)の末端のテトラカルボン酸に由来する反応性基と
を工程Aまたは工程Bと同様に反応させることにより、
反応式3で示されるように、核原子団RA に2価の結
合基(−CO−NH−)を介して結合した有機基QA
との結合体を繰り返し単位とするポリアミック酸ブロッ
ク(A)と、同様の核原子団RBと有機基QBとの結合
体を繰り返し単位とするポリイミドブロック(B)とが
結合されてなるブロック共重合体を製造する。
【0023】
【化11】
【0024】また、工程Cにおいては、次の方法で、得
られるブロック共重合体を分子量が調節された末端修飾
型のブロック共重合体とすることもできる。この末端修
飾型のブロック共重合体は、塗布特性などの改善に利用
することができる。このような末端修飾型のものは、工
程Cの反応系に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノ
イソシアネート化合物などを添加することにより合成す
ることができる。ここで、酸一無水物としては、例えば
無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−
デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニッ
ク酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、
n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げるこ
とができる。また、モノアミン化合物としては、例えば
アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、
n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチ
ルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n
−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシル
アミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミ
ン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミ
ン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミ
ン、n−エイコシルアミン、3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピル
トリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピ
ルメチルジエトキシシラン、p−[N−(2―アミノエ
チル)アミノメチル]フェネチルトリメトキシシラン、
N,N−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]
エチレンジアミン、N−3−トリメトキシシリルプロピ
ル−m−フェニレンジアミンなどを挙げることができ
る。また、モノイソシアネート化合物としては、例えば
フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート、3
−イソシアナートプロピルトリエトキシシランなどを挙
げることができる。
【0025】工程Aまたは工程Bにおいて用いるテトラ
カルボン酸、ジアミンとしては、以下に例示する化合物
の中から複数の化合物を併用して用いることが可能であ
る。なお、工程Aまたは工程Bと同様にして製造された
ポリアミック酸プレポリマーおよび/またはポリイミド
プレポリマーの1種またはそれ以上を、工程Cにおいて
反応させることにより、または工程Cと同様にして反応
させることにより、3種以上のブロックが含まれてなる
ブロック共重合体を製造することもできる。
【0026】工程Aで用いられるテトラカルボン酸二無
水物の具体例としては、1,2,3,4−シクロブタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,
4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−
ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4
−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリッ
ト酸二無水物から選ばれる少なくとも1種を好ましく用
いることができる。
【0027】また、工程Bで用いられるテトラカルボン
酸二無水物の具体例としては、1,3,3a,4,5,9b
−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ
−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,
3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−
5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3
−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−
ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−
エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フ
ラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオ
ン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチ
ル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−
5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)
−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,
3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テ
トラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフ
ト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、2,3,
5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物から選
ばれる少なくとも1種を好ましく用いることができる。
また、工程Aおよび工程Bにおいては、本発明の特徴を
損なわない範囲、好ましくは全テトラカルボン酸二無水
物の20モル%以下の使用量でこれらの酸二無水物と後
述のテトラカルボン酸二無水物を併用して用いることが
できる。
【0028】工程Aおよび/または工程Bにおいて併用
して用いられるテトラカルボン酸無水物としては、以下
に例示する脂環式テトラカルボン酸二無水物および芳香
族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。ま
た、工程Aにおいて、工程Bで用いられるものとして例
示されたテトラカルボン酸二無水物を、工程Bにおい
て、工程Aで用いられるものとして例示されたテトラカ
ルボン酸二無水物を、それぞれ20モル%以下の使用量
で用いてもよい。
【0029】脂環式テトラカルボン酸二無水物として
は、例えば、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブ
タンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロ
ペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シ
クロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、
3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無
水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボ
ン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフ
ラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジ
カルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−
7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
下記式(5)、(6)で表される化合物などが挙げられ
る。
【0030】
【化12】 (式中、R1およびR3は芳香族を有する2価の有機基を
示し、R2およびR4は水素原子またはアルキル基を示
し、複数存在するR2およびR4は、それぞれ同一でも異
なっていてもよい)
【0031】芳香族テトラカルボン酸二無水物として
は、例えば3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスル
ホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビ
フェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸
二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラ
カルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,
4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェ
ニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,
3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル
酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィン
オキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェ
ニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリ
フェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタ
ル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス
(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタ
ン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロト
リメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒ
ドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス
(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオ
ール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オ
クタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビ
ス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(7)〜(1
0)で表される化合物などが挙げられる。
【0032】
【化13】
【0033】工程Aおよび/または工程Bにおいて用い
られるジアミン化合物としては、脂肪族ジアミン化合
物、芳香族ジアミン化合物などを挙げることができる。
脂肪族ジアミン化合物としては、例えば、1,1−メタ
キシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テト
ラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメ
チレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジア
ミノヘプタメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン;
1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミ
ン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、
ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレン
ジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレ
ンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロ
ヘキシルアミン)、1,3−ビスアミノメチルシクロヘ
キサン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.
2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタンなどの脂環式ジアミン;下記式
(11)で表されるジアミノオルガノシロキサンなどが
挙げられる。
【0034】
【化14】 (式中、R9は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複
数存在するR9は、それぞれ同一でも異なっていてもよ
く、rは1〜3の整数であり、sは1〜20の整数であ
る。)
【0035】芳香族ジアミン化合物としては、p−フェ
ニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−
ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、3,5−ジアミノ安息香
酸、1−ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼ
ン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニ
ル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレ
ン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、
5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3
−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミ
ノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミ
ノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノ
ン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10
−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、
9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,
4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,
2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフ
ェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,
5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−
4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジカルボキシ
−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジヒドロキ
シ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−(p−フ
ェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4’−
(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、
2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロ
メチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロ
メチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−
2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオ
ロビフェニルなどの芳香族ジアミン;2,3−ジアミノ
ピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノ
ピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミ
ノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,
4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−
ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス
(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ
−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、
2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジア
ミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ
−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、
5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−
ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ
−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミ
ノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノ
ピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−
アミノフェニル)フェニルアミンおよび下記式(12)
〜(13)で表される化合物などの、分子内に2つの1
級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有す
るジアミン;
【0036】
【化15】 (式中、R10は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、
ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含
む環構造を有する1価の有機基を示し、Xは2価の有機
基を示す。)
【0037】
【化16】 (式中、R11は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、
ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含
む環構造を有する2価の有機基を示し、Xは2価の有機
基を示し、複数存在するXは、同一でも異なっていても
よい。)
【0038】下記式(14)で表されるモノ置換フェニ
レンジアミン類;
【0039】
【化17】 (式中、R12は、−O−、−COO−、−OCO−、−
NHCO−、−CONH−および−CO−から選ばれる
2価の有機基を示し、R13は、ステロイド骨格、トリフ
ルオロメチル基およびフルオロ基から選ばれる基を有す
る1価の有機基または炭素数6〜30のアルキル基を示
す。)
【0040】下記式(15)〜(27)で表される化合
物などを挙げることができる。これらのジアミン化合物
は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0041】
【化18】 (式中、yは2〜12の整数であり、zは1〜5の整数
である。)
【0042】
【化19】
【0043】これらのうち、1,4−ジアミノシクロヘ
キサン、イソホロンジアミン、1−ヘキサデカノキシ−
2,4−ジアミノベンゼン、テトラヒドロジシクロペン
タジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノ
インダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.
1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’
−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビ
スアミノメチルシクロヘキサン、2,5−ビス(アミノ
メチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス
(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1」]ヘプタン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,5−ジアミノ安息香酸、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン、p−フェニレンジアミン、4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルエタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ
ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン、1,4−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−
10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレ
ン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、
4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジア
ニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデ
ン)ジアニリン、1,1−メタキシリレンジアミン、1,
3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペン
タメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタ
メチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチ
レンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミ
ン、上記式(15)〜(27)で表される化合物が好ま
しい。これらのジアミンは、単独でまたは2種以上を組
み合わせて使用することができる。
【0044】工程A、工程Bおよび工程Cにおける反応
は、有機溶媒中において、好ましくは0〜200℃、よ
り好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。こ
の反応に用いる有機溶媒としては、生成するポリアミッ
ク酸を溶解し得るものであれば特に制限はなく、例え
ば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿
素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン
系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノー
ル、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を挙
げることができる。有機溶媒の使用量は、テトラカルボ
ン酸類およびジアミンの総量が、反応溶液の全量に対し
て0.1〜30重量%の割合となるような量であること
が好ましい。この有機溶媒には、貧溶媒であるアルコー
ル類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化
炭化水素類、炭化水素類を、生成するポリアミック酸プ
レポリマーが析出しない程度の割合で併用することがで
きる。かかる貧溶媒としては、例えばエチルアルコー
ル、シクロヘキサノール、プロピレングリコール、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、マロン酸
ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチ
ルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチ
レングリコール−プロピルエーテル、エチレングリコー
ルエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジ
クロロエタン、クロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、
トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
【0045】工程Bにおけるイミド化反応は、反応式2
における中間生成物(ポリアミック酸)を有機溶媒に溶
解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し
必要に応じて加熱する方法により行われる。また、工程
Bにおいて脱水閉環反応条件を選択することにより、部
分的に脱水閉環反応したポリイミドも好適に用いること
ができる。脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロ
ピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用い
ることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の
繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとする
のが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピ
リジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの
3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限
定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用
する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするの
が好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒
としては、先に例示した有機溶媒を挙げることができ
る。そして、脱水閉環反応の反応温度は、通常0〜18
0℃、好ましくは10〜150℃とされる。
【0046】而して、これらのブロック共重合体は、互
いに構造が異なる2種または3種以上の複数の種類のポ
リイミド系ブロック、ポリアミック酸系ブロックが結合
されたものであるから、基本的にポリアミック酸または
ポリイミドとしての本来的な特性を有すると共に、各ブ
ロックに係るポリアミック酸またはポリイミドのホモポ
リマーの有する複数の種類の特性を備えたものとなる。
すなわち、例えば第1のポリイミド成分と第2のポリア
ミック酸成分とが各々ブロックとして分子中に共存する
ことにより、当該第1のブロックを構成するポリイミド
のホモポリマーの有する第1の特性と、第2のブロック
を構成するポリアミック酸のホモポリマーの有する第2
の特性と、を同時に有するものとなる。あるいは当該ブ
ロック共重合体の特性は、或るブロックを構成するポリ
イミドのホモポリマーの特性が、他のブロックを構成す
るポリアミック酸のホモポリマーの特性によって変性さ
れた状態のものとなる、ということができる。
【0047】このような特性は、第1のポリイミドと第
2のポリアミック酸との単なる混合物によっては得るこ
とのできないものであり、また、第1のポリイミドと第
2のポリアミック酸を得るために用いられるすべてのテ
トラカルボン酸類とジアミンとを、例えば一括的に反応
させた場合にも得ることのできないものである。すなわ
ち、本発明のブロック共重合体は、通常の手段では同時
に得ることの困難な、複数の良好な特性を共に有する共
重合体であるということができる。
【0048】本発明のブロック共重合体の特性は、それ
を構成する各ブロックにおける繰り返し単位の構造の如
何と、その繰り返し単位数またはその割合とによって定
まる。従って、それらのファクターを制御することによ
り、最終的に得られるポリイミド系ブロック共重合体の
特性を制御することが可能である。
【0049】すなわち、各ブロックの生成に供されるテ
トラカルボン酸、ジアミンの種類を選択し、またその使
用量または使用割合を調整することにより、得られるブ
ロック共重合体を構成すべきブロックの数、各々の種類
およびそれらの割合を制御すれば、これにより、最終的
に得られるブロック共重合体の特性を制御することが可
能である。
【0050】<液晶配向剤>次に、上記ブロック共重合
体を用いた液晶配向剤について説明する。本発明の液晶
配向剤におけるブロック重合体の含有割合は、粘性、揮
発性などを考慮して選択されるが、好ましくは液晶配向
剤全体に対して0.1〜20重量%、さらに好ましくは
1〜10重量%の範囲とされる。すなわち、重合体溶液
からなる液晶配向剤は、印刷法、スピンコート法などに
より基板表面に塗布され、次いでこれを乾燥することに
より、配向膜材料である被膜が形成されるが、重合体の
含有割合が0.1重量%未満である場合には、この被膜
の膜厚が過少となって良好な液晶配向膜を得ることがで
きない場合があり、20重量%を越える場合には、被膜
の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得難く、ま
た、液晶配向剤の粘度が増大して塗布特性に劣るものと
なる場合がある。
【0051】なお、本発明で用いられる液晶配向剤は、
特定構造のブロック共重合体を含むことを特徴とする
が、本発明の効果を損なわない範囲で、他の構造のポリ
アミック酸および/またはポリイミドを混合して用いる
こともできる。
【0052】重合体を溶解させる有機溶媒としては、重
合体を溶解できるものであれば特に制限されるものでは
なく、例えばポリアミック酸の合成反応や脱水閉環反応
に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることがで
きる。また、ポリアミック酸の合成反応の際に併用する
ことができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して
併用することができる。なお、本発明の液晶配向剤をイ
ンクジェット法によって塗布する場合は、装置部材の損
傷を抑える観点から、N−メチルピロリドンの含有量
を、全溶媒量の20重量%以下とすることが望ましい。
【0053】本発明に用いられる液晶配向剤は、重合体
と塗布される基板表面との接着性を更に向上させる観点
から、官能性シラン含有化合物やエポキシ化合物が配合
されていてもよい。このような官能性シラン含有化合物
としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイ
ドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニ
ル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エト
キシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリ
アミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレン
トリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−ト
リアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−
トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジ
アザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,
6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキ
シエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピル
トリエトキシシランなどを挙げることができる。
【0054】また、エポキシ基含有化合物としては、例
えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレング
リコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリ
シジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジ
ルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2
−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサン
ジオール、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−
キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジル
アミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テ
トラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3―(NーアリルーNーグリシジル)アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)
アミノプロピルトリメトキシシランなどを好ましいもの
として挙げることができる。これらのうち、分子内に、
3級窒素原子を有する化合物が好ましい。これらの化合
物の配合割合は、重合体100重量部に対して、通常、
40重量部以下、好ましくは0.1〜30重量部であ
る。
【0055】<液晶表示素子>本発明における液晶配向
剤を用いて得られる本発明の液晶表示素子は、例えば次
の方法によって製造することができる。
【0056】(1)パターニングされた透明導電膜が設
けられた基板の透明導電膜側に、液晶配向剤を、例えば
ロールコーター法、スピンナー法、印刷法などの方法に
よって塗布し、次いで塗布面を加熱することにより被膜
を形成する。ここに基板としては、例えばフロートガラ
ス、ソーダガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルス
ルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックフィルム
などからなる透明基板を用いることができる。基板の一
面に設けられた透明導電膜としては、例えばSnO2
らなるNESA膜、In23−SnO2からなるITO
膜などを用いることができる。これらの透明導電膜のパ
ターニングには、フォト・エッチング法、予めマスクを
用いる方法などが用いられる。
【0057】液晶配向剤の塗布に際しては、基板および
透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするため
に、基板および透明導電膜上に、予め官能性シラン含有
化合物、チタネートなどを塗布することもできる。塗布
の方式は、従来よりフレキソ印刷法が主流であるが、本
発明の液晶配向剤においては、フレキソ印刷法はもちろ
んのことインクジェット印刷法でも塗布が可能である。
また塗膜の乾燥温度は、好ましくは80〜250℃であ
り、より好ましくは120〜200℃である。形成され
る被膜の膜厚は、通常0.001〜1μm、好ましくは
0.005〜0.5μmである。
【0058】形成された被膜は、被膜表面を、例えばナ
イロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻
き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行うこ
とにより、液晶分子の配向能が被膜に付与されて液晶配
向膜となる。なお、ラビング処理の際に発生する微粉体
(異物)を除去して被膜表面を清浄な状態とするため、
形成された液晶配向膜をイソプロピルアルコールなどで
洗浄することが好ましい。また、ラビング処理による方
法以外に、被膜表面に偏光紫外線、イオンビーム、電子
ビームなどを照射して配向能を付与する方法や、一軸延
伸法、ラングミュア・ブロジェット法などで被膜を得る
方法などにより、液晶配向膜を形成することもできる。
【0059】また、上記処理により形成された液晶配向
膜に、例えば特開平8−234207号公報、特開平7
−168187号公報、特開平6−222366号公報
あるいは特開平6−281937号公報に示されている
ような、紫外線、イオンビーム、電子ビームを部分的に
照射することによってプレチルト角を変化させるような
処理を行う方法、あるいは特開平5−107544号公
報に示されているような、上記配向処理された液晶配向
膜上にレジスト膜を部分的に形成し、先行の液晶配向方
向とは異なる方向に配向処理を行った後、前記レジスト
膜を除去して、液晶配向膜の配向能を変化させるような
処理を行う方法によって、液晶表示素子の視界特性を改
善することが可能である。
【0060】(3)上記のようにして液晶配向膜が形成
された基板を2枚作成し、それぞれの液晶配向膜におけ
るプレチルト角の方向が直交または逆平行となるよう
に、2枚の基板を間隙(セルギャップ)を介して対向さ
せ、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わ
せ、基板の表面およびシール剤により区画されたセルギ
ャップ内に液晶を充填し、充填孔を封止して液晶セルを
構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち、液晶
セルを構成するそれぞれの基板の他面側に、偏光板を、
その偏光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜
の液晶配向方向と一致または直交するように貼り合わせ
ることにより、液晶表示素子が得られる。上記シール剤
としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化
アルミニウム球を含有したエポキシ樹脂などを用いるこ
とができる。
【0061】上記液晶としては、例えばネマティック型
液晶、スメクティック型液晶を挙げることができる。そ
の中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフ
ベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フ
ェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフ
ェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリ
ミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系
液晶、キュバン系液晶などが用いられる。また、これら
の液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリル
ノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステ
リック液晶や商品名「C−15」、「CB−15」(メ
ルク社製)として販売されているようなカイラル剤など
を添加して使用することもできる。さらに、p−デシロ
キシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシン
ナメートなどの強誘電性液晶も使用することができる。
【0062】また、液晶セルの外側に使用される偏光板
としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させなが
ら、ヨウ素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セ
ルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものから
なる偏光板などを挙げることができる。
【0063】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。以下の実施例および比較例により作製され
た液晶配向剤の性質、液晶表示素子用途に用いる際の性
能評価方法を以下に示す。
【0064】[ブロック共重合体の溶解性]固形分濃度
4重量%のγ−ブチロラクトン溶液として調整した液晶
配向剤50gに、その貧溶剤となるブチルセロソルブを
沈殿が生成するまで添加し、ブチルセロソルブがどれだ
け添加できたかを溶解性の指標とした。添加量が多いほ
ど溶解性は良好である。
【0065】[インクジェット塗布性]固形分濃度2重
量%に調整した配向剤溶液を、JET−CM連続式イン
クジェットプリンター(紀州技研工業(株)製)の装置
を用いて、液晶配向剤をITO基板へ乾燥膜厚が800
オングストロームとなる液量を塗布した。次いで180
℃で乾燥させ、乾燥膜の凹凸を触針式膜厚計で測定し、
最大膜厚と最低膜厚の差を膜厚均一性とし、評価した。
また、インクジェット塗布の開始時と、5時間連続塗布
時点の膜厚均一性を比較することにより印刷の安定性を
評価し、開始時と5時間後の差が50オングストローム
以下の場合を良好とした。
【0066】[液晶の配向性]液晶表示素子に電圧をオ
ン・オフさせた時の液晶セル中の異常ドメインの有無を
顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を「良好」と
判断した。
【0067】[液晶表示素子のプレチルト角]「T.J.
Schffer,et.al.,J.Appl.Phys.,v
ol.19,2013(1980)」に記載の方法に準拠
し、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法により測
定した。
【0068】[液晶表示素子の電圧保持率]液晶表示素
子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、500ミ
リ秒のスパンで印加した後、印加解除から500ミリ秒
後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テク
ニカ製VHR−1を使用し、60℃で行った。
【0069】[液晶表示素子の残像消去時間]液晶表示
素子に直流電圧20Vを24時間印加した後電圧をOF
Fとし、目視で残像が消去するまでの時間を測定した。
【0070】合成例1 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 ピロメリット酸二無水物64.14g、1,2,3,4−シ
クロブタンテトラカルボン酸二無水物134.56およ
び4,4’−ジアミノジフェニルメタン198.27gを
N−メチル−2−ピロリドン1600gに溶解させ、こ
の溶液を20℃で6時間反応させた。次いで、得られた
反応溶液を大過剰のアセトンに注いで反応生成物を沈澱
させて反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うこと
により、対数粘度(ηln)1.8dl/gの、分子末
端にアミノ基を有するポリアミック酸プレポリマー(A
−1)400.3gを得た。
【0071】<工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン14
6.48g、p−フェニレンジアミン46.56gおよび
上記式(16)で表される化合物6.96gをN−メチ
ル−2−ピロリドン800gに溶解させ、この溶液を2
0℃で26時間反応させた。次いで、得られた反応溶液
を大過剰のアセトンに注いで反応生成物(ポリアミック
酸プレポリマー)を沈澱させた。得られたポリアミック
酸プレポリマー120.0gをγ−ブチロラクトン60
0gに溶解させ、ピリジン44gおよび無水酢酸56g
を添加して60℃で2時間脱水閉環させた。次いで、反
応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うことにより、
対数粘度(ηln)0.76dl/g、イミド化率90
%の、分子末端に酸無水物基を有するポリイミドプレポ
リマー(B−1)97.2gを得た。
【0072】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
1)80gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−1)20gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
7mPa・sであった。これを、40℃で24時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は20mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(1)の対数粘度(ηln)は1.64dl/gで
あった。
【0073】合成例2 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 合成例1の工程Aに同様にして、ポリアミック酸プレポ
リマー(A−1)を得た。
【0074】<工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 合成に用いる原料を、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサ
ヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジ
オキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン
−1,3−ジオン132.31g、4,4’−ジアミノジ
フェニルメタン11.92g、p−フェニレンジアミン
30.35gおよび上記式(20)で表される化合物2
5.4gに変更した以外は合成例1の工程Bと同様に反
応を行い、対数粘度(ηln)0.73dl/g、イミ
ド化率94%の、分子末端に酸無水物基を有するポリイ
ミドプレポリマー(B−2)25.3gを得た。
【0075】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
1)80gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−2)20gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
7mPa・sであった。これを、40℃で24時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は20mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(2)の対数粘度(ηln)は1.65dl/gで
あった。
【0076】合成例3 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 合成例1の工程Aに同様にして、ポリアミック酸プレポ
リマー(A−1)を得た。
【0077】<工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン26
7.16g、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル
酢酸二無水物33.63g、p−フェニレンジアミン7
2.1g、4,4’−ジアミノジフェニルメタン47.2
1gおよび上記式(16)で表される化合物24.9g
をN−メチル−2−ピロリドン1800gに溶解させ、
この溶液を20℃で26時間反応させた。次いで、得ら
れた反応溶液を大過剰のアセトンに注いで反応生成物
(ポリアミック酸プレポリマー)を沈澱させた。得られ
たポリアミック酸プレポリマー30.0gをγ−ブチロ
ラクトン150gに溶解させ、ピリジン11gおよび無
水酢酸14gを添加して60℃で2時間脱水閉環させ
た。次いで、反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行
うことにより、対数粘度(ηln)0.66dl/g、
イミド化率90%の、分子末端に酸無水物基を有するポ
リイミドプレポリマー(B−3)29.3gを得た。
【0078】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
1)80gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−3)20gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
6mPa・sであった。これを、40℃で24時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は20mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(3)の対数粘度(ηln)は1.61dl/gで
あった。
【0079】合成例4 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 合成例1の工程Aに同様にして、ポリアミック酸プレポ
リマー(A−1)を得た。
【0080】<工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
224.2g、p−フェニレンジアミン92.7gおよび
上記式(16)で表される化合物49.78gをN−メ
チル−2−ピロリドン2000gに溶解させ、この溶液
を60℃で6時間反応させた。次いで、得られた反応溶
液を大過剰のアセトンに注いで反応生成物(ポリアミッ
ク酸プレポリマー)を沈澱させた。得られたポリアミッ
ク酸プレポリマー30.0gをN−メチル−2−ピロリ
ドン200gに溶解させ、ピリジン17gおよび無水酢
酸11gを添加して110℃で4時間脱水閉環させた。
次いで、反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うこ
とにより、対数粘度(ηln)0.5dl/g、イミド
化率80%の、分子末端に酸無水物基を有するポリイミ
ドプレポリマー(B−4)28.3gを得た。
【0081】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
1)80gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−4)20gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
5mPa・sであった。これを、40℃で24時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は18mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(4)の対数粘度(ηln)は1.60dl/gで
あった。
【0082】合成例5 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 合成例1の工程Aに同様にして、ポリアミック酸プレポ
リマー(A−1)を得た。 <工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 合成例1の工程Bと同様にして、ポリイミドプレポリマ
ー(B−1)を得た。
【0083】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
1)60gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−1)40gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
8mPa・sであった。これを、40℃で24時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は23mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(5)の対数粘度(ηln)は1.70dl/gで
あった。
【0084】合成例6 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 合成例1の工程Aに同様にして、ポリアミック酸プレポ
リマー(A−1)を得た。 <工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 合成例1の工程Bと同様にして、ポリイミドプレポリマ
ー(B−1)を得た。
【0085】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
1)30gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−1)70gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
6mPa・sであった。これを、40℃で24時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は22mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(6)の対数粘度(ηln)は1.60dl/gで
あった。
【0086】合成例7 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 ピロメリット酸二無水物51.88gおよび4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン48.12gをN−メチル−2
−ピロリドン600gに溶解させ、この溶液を20℃で
6時間反応させた。次いで、得られた反応溶液を大過剰
のアセトンに注いで反応生成物を沈澱させて反応生成物
の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うことにより、対数粘度
(ηln)1.4dl/gの、分子末端にアミノ基を有
するポリアミック酸プレポリマー(A−2)95gを得
た。
【0087】<工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 合成例1の工程Bと同様にして、ポリイミドプレポリマ
ー(B−1)を得た。 <工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
2)80gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−1)20gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
5mPa・sであった。これを、40℃で24時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は18mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(7)の対数粘度(ηln)は1.55dl/gで
あった。
【0088】合成例8 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 合成例1の工程Aに同様にして、ポリアミック酸プレポ
リマー(A−1)を得た。 <工程B−1>第1のポリイミドプレポリマーの調製 合成例1の工程Bと同様にして、ポリイミドプレポリマ
ー(B−1)を得た。 <工程B−2>第2のポリイミドプレポリマーの調製 合成例4の工程Bと同様にして、ポリイミドプレポリマ
ー(B−4)を得た。
【0089】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
1)80gと、工程B−1で得られたポリイミドプレポ
リマー(B−1)15gと、工程B−2で得られたポリ
イミドプレポリマー(B−4)5gとをγ−ブチロラク
トンに溶解させて固形分濃度4重量%の溶液とした。溶
液の粘度は、16mPa・sであった。これを、40℃
で24時間反応させて、三元系のブロック共重合体の溶
液を得た。反応後の溶液の粘度は19mPa・sであ
り、得られたブロック共重合体(8)の対数粘度(ηl
n)は1.70dl/gであった。
【0090】合成例9 <工程A−1>第1のポリアミック酸プレポリマーの調
製 合成例1の工程Aに同様にして、ポリアミック酸プレポ
リマー(A−1)を得た。 <工程A−2>第2のポリアミック酸プレポリマーの調
製 2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
224.17gビス[4−(4―アミノフェノキシ)フ
ェニル]スルフォン432.5gをγ−ブチロラクトン
6000gに溶解させ、この溶液を60℃で6時間反応
させた。次いで、得られた反応溶液を大過剰のアセトン
に注いで反応生成物を沈澱させて反応生成物の沈殿・分
離・洗浄・乾燥を行うことにより、対数粘度(ηln)
1.5dl/gの、分子末端にアミノ基を有するポリア
ミック酸プレポリマー(A−3)650gを得た。
【0091】<工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 合成例1の工程Bと同様にして、ポリイミドプレポリマ
ー(B−1)を得た。 <工程C>ブロック共重合体の製造 工程A−1で得られたポリアミック酸プレポリマー(A
−1)60gと、工程A−2で得られたポリアミック酸
プレポリマー(A−3)20gと、工程Bで得られたポ
リイミドプレポリマー(B−1)20gとをγ−ブチロ
ラクトンに溶解させて固形分濃度4重量%の溶液とし
た。溶液の粘度は、18mPa・sであった。これを、
40℃で24時間反応させて、三元系のブロック共重合
体の溶液を得た。反応後の溶液の粘度は20mPa・s
であり、得られたブロック共重合体(9)の対数粘度
(ηln)は1.63dl/gであった。
【0092】合成例10 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 ピロメリット酸二無水物26.37g、1,2,3,4−シ
クロブタンテトラカルボン酸二無水物23.71gおよ
び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル49.92gを
N−メチル−2−ピロリドン900gに溶解させ、この
溶液を20℃で6時間反応させた。次いで、得られた反
応溶液を大過剰のアセトンに注いで反応生成物を沈澱さ
せて反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うことに
より、対数粘度(ηln)1.6dl/gの、分子末端
にアミノ基を有するポリアミック酸プレポリマー(A−
4)96.3gを得た。
【0093】<工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン5
2.778g、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチ
ル酢酸二無水物6.64g、p−フェニレンジアミン1
2.44g、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリ
デン)ジアニリン23.13gおよび上記式(16)で
表される化合物5.01gをN−メチル−2−ピロリド
ン800gに溶解させ、この溶液を20℃で26時間反
応させた。次いで、得られた反応溶液を大過剰のアセト
ンに注いで反応生成物(ポリアミック酸プレポリマー)
を沈澱させた。得られたポリアミック酸プレポリマー1
00.0gをγ−ブチロラクトン900gに溶解させ、
ピリジン62gおよび無水酢酸141gを添加して60
℃で2時間脱水閉環させた。次いで、反応生成物の沈殿
・分離・洗浄・乾燥を行うことにより、対数粘度(ηl
n)0.73dl/g、イミド化率90%の、分子末端
に酸無水物基を有するポリイミドプレポリマー(B−
5)97.2gを得た。
【0094】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
4)75gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−5)25gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、2
0mPa・sであった。これを、30℃で48時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は27mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(10)の対数粘度(ηln)は1.8dl/gで
あった。
【0095】合成例11 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
40.72gおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル51.28gをN−メチル−2−ピロリドン900g
に溶解させ、この溶液を20℃で6時間反応させた。次
いで、得られた反応溶液を大過剰のアセトンに注いで反
応生成物を沈澱させて反応生成物の沈殿・分離・洗浄・
乾燥を行うことにより、対数粘度(ηln)1.6dl
/gの、分子末端にアミノ基を有するポリアミック酸プ
レポリマー(A−5)93gを得た。
【0096】<工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン5
9.19g、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル
酢酸二無水物4.69g、p−フェニレンジアミン13.
44g、2,2−ビス(4ーアミノフェニル)−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン10.39g、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン9.04gおよび上
記式(16)で表される化合物3.25gをN−メチル
−2−ピロリドン300gに溶解させ、この溶液を20
℃で26時間反応させた。次いで、得られた反応溶液を
大過剰のアセトンに注いで反応生成物(ポリアミック酸
プレポリマー)を沈澱させた。得られたポリアミック酸
プレポリマー100.0gをγ−ブチロラクトン900
gに溶解させ、ピリジン65.2gおよび無水酢酸84.
2gを添加して60℃で2時間脱水閉環させた。次い
で、反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うことに
より、対数粘度(ηln)0.58dl/g、イミド化
率95%の、分子末端に酸無水物基を有するポリイミド
プレポリマー(B−6)94gを得た。
【0097】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
5)75gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−6)25gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
4mPa・sであった。これを、50℃で4時間反応さ
せて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液の
粘度は21mPa・sであり、得られたブロック共重合
体(11)の対数粘度(ηln)は1.6dl/gであ
った。
【0098】比較合成例1 1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラ
ヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]フラン−1,3−ジオン34.7g、p−
フェニレンジアミン10.41g、1−ヘキサデカノキ
シ−2,4−ジアミノベンゼン3.84gおよび3−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン1.05gをN−メ
チル−2−ピロリドン200gに溶解させ、この溶液を
20℃で24時間反応させた。次いで、得られた反応溶
液を大過剰のアセトンに注いで反応生成物を沈澱させ
た。得られた重合体50.0gをγ−ブチロラクトン4
50gに溶解させ、ピリジン5.0gおよび無水酢酸1
0.8gを添加して50℃で3時間脱水閉環させた。次
いで、反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うこと
により、対数粘度(ηln)0.72dl/g、イミド
化率90%の可溶性ポリイミド重合体(b)47gを得
た。
【0099】比較合成例2 <工程A>ポリアミック酸プレポリマーの調製 合成例10の工程A−2に同様にして、ポリアミック酸
プレポリマー(A−3)を得た。 <工程B>ポリイミドプレポリマーの調製 合成例1の工程Bと同様にして、ポリイミドプレポリマ
ー(B−1)を得た。
【0100】<工程C>ブロック共重合体の製造 工程Aで得られたポリアミック酸プレポリマー(A−
3)80gと、工程Bで得られたポリイミドプレポリマ
ー(B−1)20gとをγ−ブチロラクトンに溶解させ
て固形分濃度4重量%の溶液とした。溶液の粘度は、1
5mPa・sであった。これを、40℃で24時間反応
させて、ブロック共重合体の溶液を得た。反応後の溶液
の粘度は18mPa・sであり、得られたブロック共重
合体(i)の対数粘度(ηln)は1.50dl/gで
あった。
【0101】実施例1 合成例1で得られたブロック共重合体(1)をγ−ブチ
ロラクトンに溶解させて固形分濃度4重量%の溶液と
し、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過し、液晶
配向剤を調製した。この液晶配向剤50gに沈殿が生じ
るまでブチルセロソルブを添加したところ、添加できた
ブチルセロソルブ量は20gで、生成したブロック共重
合体は溶解性に優れるものであった。
【0102】また、得られた液晶配向剤を固形分濃度2
重量%に希釈し、インクジェット印刷機にて印刷したと
ころ、最大膜厚と、最低膜厚の差(膜厚均一性)は70
オングストロームであり、良好であった。次いで、連続
インクジェット印刷性をテストしたところ、塗布不良は
見られず、印刷開始と終了時の膜厚均一性差(連続印刷
性)も30オングストロームと非常に安定していた。
【0103】液晶配向剤を、液晶配向膜塗布用印刷機を
用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明
電極面に塗布し、180℃のホットプレート上で10分
間乾燥し、乾燥平均膜厚600オングストロームの被膜
を形成した。この被膜にレーヨン製の布を巻き付けたロ
ールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数
400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、毛足押
し込み長さ0.4mmでラビング処理を行った。上記配
向膜塗布基板を、イソプロピルアルコール中に1分間浸
漬した後、双方の基板を100℃のホットプレート上で
5分間乾燥した。
【0104】次に、一対の配向処理された液晶挟持基板
の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μ
mの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスク
リーン印刷塗布した後、一対の液晶挟持基板を液晶配向
膜面が相対するように、しかもラビング方向が直行する
ように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次い
で、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液
晶(メルク社製、MLC−5081)を充填した後、ア
クリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外
側の両面に偏光板を、偏光板の偏光方向がそれぞれの基
板の液晶配向膜のラビング方向と一致するように張り合
わせ、液晶表示素子を作製した。
【0105】得られた液晶表示素子の液晶の配向性、プ
レチルト角、電圧保持率および残像消去について評価を
行ったところ、液晶の配向性は良好で、残像消去時間は
1分と小さい値であり、液晶配向膜としての要求特性を
満たしていた。これらの結果を表1、表2に示す。
【0106】実施例2〜12、比較例1〜4 表1に示す処方に従い、合成例2〜11および比較合成
例1〜2で得られた重合体、添加剤を用いた液晶配向剤
を調整し、実施例4において液晶をMLC−2012に
変更した以外は、実施例1と同様に配向処理を行い、実
施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。得られた
液晶表示素子の各々について、液晶の配向性、残像消去
時間などについて評価した。結果を表1、表2に示す。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
【発明の効果】実施例1〜12と比較例1〜4より、以
下の効果が認められる。すなわち、ポリアミック酸、ポ
リイミドを単体で用いるまたは、単に混合した液晶配向
剤は、インクジェット印刷時の塗布不良、印刷品位不
良、液晶表示素子としての性能などの問題があるが、本
発明のブロック共重合体によれば、インクジェット印刷
性、液晶表示素子としての諸特性いずれも、高いレベル
で満足させることが出来る。従って、本発明によれば、
液晶パネルの歩留まり改善、コストダウンに有望なイン
クジェット印刷に対応し、かつ、液晶表示素子に要求さ
れるプレチルト角、電圧保持率、残像特性を高いレベル
で満足できることから、TN型およびSTN型液晶表示
素子に好適に使用できる以外に、使用する液晶を選択す
ることにより、SH(Super Homeotrop
ic)型、IPS(In−PlaneSwitchin
g)型、強誘電性および反強誘電性の液晶表示素子など
にも好適に使用することができる。またとりわけ、実施
例12で用いたブロック共重合体(11)は、透明性も
優れることから反射型LCDや、プロジェクター用途に
好適である。さらに、本発明方法により調製した液晶配
向膜を有する液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用
でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表示
板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液
晶テレビなどの表示装置に用いられる。
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Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のポリイミドブロックと第2のポリ
    アミック酸ブロックとを分子中に含有してなるブロック
    共重合体であって、前記第1のポリイミドブロックは、
    下記式(1) 【化1】 ここで、R1は水素原子またはアルキル基を示し、R2
    2価の有機基を示し、lは1〜4の整数を示しそしてn
    は繰り返し単位数を示しそして正の数である、で表され
    る繰り返し単位および下記式(2) 【化2】 ここで、R3は2価の有機基でありそしてmは繰り返し
    単位数を示しそして正の数である、で表される繰り返し
    単位よりなる群から選ばれる少なくとも1種の繰り返し
    単位を含有してなり、そして前記第2のポリアミック酸
    ブロックは、下記式(3) 【化3】 ここで、R6は水素原子またはアルキル基を示し、R7
    2価の有機基を示しそしてqは繰り返し単位数を示しそ
    して正の数である、で表される繰り返し単位および下記
    式(4) 【化4】 ここで、R4は水素原子またはアルキル基を示し、R5
    2価の有機基を示しそしてpは繰り返し単位を示しそし
    て正の数である、で表される繰り返し単位よりなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含有してな
    るブロック共重合体を含有することを特徴とする液晶配
    向剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶配向剤を用いて得ら
    れる液晶配向膜を有することを特徴とする液晶表示素
    子。
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