JP2000204199A - バインダ―組成物 - Google Patents

バインダ―組成物

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JP2000204199A
JP2000204199A JP11008635A JP863599A JP2000204199A JP 2000204199 A JP2000204199 A JP 2000204199A JP 11008635 A JP11008635 A JP 11008635A JP 863599 A JP863599 A JP 863599A JP 2000204199 A JP2000204199 A JP 2000204199A
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Japan
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meth
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acrylate
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JP11008635A
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English (en)
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Tatsuya Osumi
辰也 大隅
Yoshiyuki Ueno
義之 上野
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のものに比べ低粘度の塗料を与える、低
温では低粘度であるが加熱によって急激に増粘し強固な
ゲルを形成する感温ゲル化性バインダー組成物を提供す
る。 【解決手段】 水相の乳化剤量が0.01mmol/g
(樹脂)以下のノニオン性樹脂ラテックス(A)、感温
ゲル化剤(B)および水溶性高分子(C)を含有してな
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バインダー組成物
に関し、さらに詳しくは、塗工紙製造用の塗工カラーに
用いた場合に低粘度の塗料を与える感温ゲル化性バイン
ダー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アニオン性基を有するエチレン性
不飽和界面活性剤を用いた乳化重合で得られるアニオン
性樹脂ラテックスに、アルキルフェノール−ホルマリン
縮合物のアルキレンオキシド付加物等の感熱ゲル化剤を
配合した感熱ゲル化性ラテックス組成物が知られている
(特開平6−299000号公報)。また、アニオン性
樹脂ラテックスに、モルホリノエチルメタクリレート重
合体等のカチオン性基を含有する感温ゲル化剤を含有さ
せてなるバインダー組成物も提案されている(特開平9
−111133号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平6
−299000号公報に開示されている感熱ゲル化性ラ
テックス組成物は加熱によってゲル化するものの、一旦
加熱されるとエマルションが凝集しゲル化するので冷却
しても再分散せず、塗工紙製造用の塗工カラーなどの塗
工工程で一時的に加熱される可能性のある用途には使用
できないという問題があった。また、上記特開平9−1
11133号公報に開示されているバインダー組成物は
ゲル化が熱可逆的であるので、塗工工程で一時的に加熱
される可能性のある用途にも使用でき、また、水溶性高
分子と併用しうることが記載されているが、高い白紙光
沢および印刷適性を付与できるものの、イオンコンプレ
ックスの形成によって、特に併用する水溶性高分子の使
用量が多い場合に、組成物の粘度が高くなりすぎる難点
があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑み、塗工紙製造用の塗工カラーなどの塗工工程で
一時的に加熱される可能性のある用途にも使用でき、し
かも低粘度の塗料を与える感温ゲル化性を有するバイン
ダー組成物について鋭意検討した結果、イオンコンプレ
ックスを形成しないラテックスと感温ゲル化剤との組合
せに水溶性高分子を併用することによって上記問題が解
決できることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、水相の乳化剤量が0.
01mmol/g(樹脂)以下のノニオン性樹脂ラテッ
クス(A)、感温ゲル化剤(B)および水溶性高分子
(C)を含有してなることを特徴とするバインダー組成
物;ならびに該バインダー組成物および顔料からなる塗
工紙用塗工カラーである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるノニオン性樹脂ラ
テックス(A)を構成する樹脂としては、アクリル系樹
脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン
系樹脂、ブタジエン−アクリル系樹脂、ブタジエン−ア
クリロニトリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−
酢酸ビニル系樹脂、エチレン−プロピレン系樹脂、ポリ
ブタジエン系樹脂等のビニル重合体が挙げられる。
【0007】上記ビニル重合体は、カチオン性基および
アニオン性基を含まないラジカル重合性モノマーの
(共)重合体であり、該ラジカル重合性モノマーとして
は、例えば、(シクロ)アルキル(炭素数1〜22)
(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタ
デシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート等];芳香環含有(メタ)アクリレート
[ベンジル(メタ)アクリレート等];水酸基含有(メ
タ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリグリセリン
(重合度2〜4)モノ(メタ)アクリレート等];(メ
タ)アクリルアミドもしくはその誘導体[(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミ
ド、シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等];シア
ノ基含有単量体[(メタ)アクリロニトリル、2−シア
ノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メ
タ)アクリルアミド等];多官能(メタ)アクリレート
[エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−
ヒドロキシエチルフェニル)プロパンジ(メタ)アクリ
レート等];スチレン類(スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等);ジエン系
単量体(ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等);
ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
等)、エポキシ基含有単量体[グリシジル(メタ)アク
リレート、アリルグリシジルエーテル等];モノオレフ
ィン類(エチレン、プロピレン、1−ブテン等)、ハロ
ゲン含有単量体(塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、複
素環含有単量体(N−ビニル−2−ピロリドン、N−メ
チロールマレイミド、N−ビニルスクシンイミド等);
不飽和二塩基酸ジアルキルエステル類[マレイン酸ジア
ルキル(炭素数1〜4)エステル、イタコン酸ジアルキ
ル(炭素数1〜4)エステル等];シリル基含有単量体
[3−トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト等]およびこれら2種以上の組合せが挙げられる。こ
れらのうち好ましいものは、アルキル(メタ)アクリレ
ート、スチレン類およびジエン系単量体であり、ジエン
系単量体とアルキル(メタ)アクリレートおよび/また
はスチレン類との組合せが特に好ましい。
【0008】本発明におけるノニオン性樹脂ラテックス
(A)の水相の乳化剤量は、0.01mmol(ミリモ
ル)/g(樹脂)以下であることが必要であり、0.0
02mmol/g以下であることがさらに好ましい。水
相の乳化剤量が0.01mmol/gを越えると感温ゲ
ル化性が阻害される。
【0009】水相の乳化剤量は、樹脂ラテックスから樹
脂分を除いて得た水相を、液体クロマトグラフィー等で
分析し定量することによって求められる。樹脂ラテック
スから樹脂分を除く方法としては、例えば、樹脂ラテッ
クスを凍結させた後融解し樹脂成分を凝集固化させて除
く方法、遠心分離機によって樹脂分を沈降固化させて除
く方法、酸またはアルカリを加えて樹脂成分を沈降固化
させて除く方法等が挙げられる。
【0010】水相の乳化剤量が0.01mmol/g
(樹脂)以下のノニオン性の樹脂ラテックス(A)を製
造する方法としては、例えば、水への溶解度が低い乳
化剤を用いてラジカル重合性モノマーを公知の方法で乳
化重合する方法;ラジカル重合性基を有するノニオン
性乳化剤(a)を使用してラジカル重合性モノマーを公
知の方法で乳化重合する方法;ノニオン性の保護コロ
イドを使用してラジカル重合性モノマーを公知の方法で
乳化重合する方法;有機溶剤中でノニオン性親水基
(水酸基、ポリオキシエチレン基等)を有するポリマー
を公知の方法で合成し、水を加えて乳化後に溶剤を除去
する方法等が挙げられる。これら方法のなかでは、樹脂
ラテックス(A)が通常の条件で容易に得られる点で
、およびの方法が好ましく、の方法が特に好ま
しい。
【0011】ラジカル重合性基を有するノニオン性乳化
剤(a)としては、例えば、 (1)ノニオン系(メタ)アクリル酸エステル類、次式
で示されるもの等: CH2=C(R1)CO(AO)pOR2 (式中R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子ま
たは炭素数1〜21のアルキル基、アルケニル基または
アラルキル基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン
基、pは2〜200の整数を示す。); (2)ノニオン系(メタ)アクリル酸アミド類、次式で
示されるもの等: CH2=C(R1)CONHR3(AO)pOR2 CH2=C(R1)CON[R3(AO)pOR22 (式中R1は水素原子またはメチル基、R3は炭素数1〜
4のアルキレン基、R2は水素原子または炭素数1〜2
1のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基、A
Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜20
0の整数を示す。); (3)ノニオン系スチレン誘導体類、次式で示されるも
の等: CH2=C(R1)Ar(AO)pOR2 (式中R1は水素原子またはメチル基、Arは芳香族
環、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、pは2
〜200の整数、R2は水素原子または炭素数1〜21
のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を示
す。); (4)ノニオン系アリル化合物類、次式で示されるもの
等: (R2)(R4)Ar(CH2CH=CH2)(AO)pO
2 CH2=CHCH2(AO)pOR2 (式中、R2は水素原子または炭素数1〜21のアルキ
ル基、アルケニル基またはアラルキル基、R4は炭素数
4〜18のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル
基、Arは芳香族環、AOは炭素数2〜4のオキシアル
キレン基、pは2〜200の整数を示す。); (5)ノニオン系マレイン酸エステル類、次式で示され
るもの等: R2(AO)pOCOCH=CHCO(AO)pOR2 (式中、R2は水素原子または炭素数1〜21のアルキ
ル基、アルケニル基またはアラルキル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数を
示す。); (6)ノニオン系イタコン酸エステル類、次式で示され
るもの等: CH2=C[CH2CO(AO)pOR2]CO(AO)p
OR2 (式中、R2は水素原子または炭素数1〜21のアルキ
ル基、アルケニル基またはアラルキル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数を
示す。);等が挙げられる。
【0012】これらのなかでは、ラジカル重合性モノマ
ーとの共重合性が高く、重合安定性が良好であるという
点で、(1)ノニオン系(メタ)アクリル酸エステル
類、(2)ノニオン系(メタ)アクリル酸アミド類およ
び(3)ノニオン系スチレン誘導体類が好ましく、
(1)および(3)が特に好ましい。
【0013】該ラジカル重合性基を有する乳化剤(a)
の使用量は、樹脂分に対して通常0.1〜20重量%、
好ましくは1〜10重量%である。
【0014】ノニオン性ラテックス(A)を乳化重合に
よって製造する場合、公知の重合開始剤が使用される。
該重合開始剤としては、有機系重合開始剤[パーオキシ
ド類(クメンハイドロパーオキシド、ジイソプロピルベ
ンゼンハイドロパーオキシド、パラメンタンハイドロパ
ーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパー
オキシド等)、アゾ化合物類(アゾビスイソブチロニト
リル、アゾビスイソバレロニトリル等)];無機系重合
開始剤[過硫酸塩(過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニ
ウム、過硫酸カリウム等)、過酸化水素等]等が挙げら
れる。重合開始剤の使用量は、単量体混合物全量に対し
て、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重
量%である。
【0015】樹脂の分子量、ラテックスのゲル含有量等
を調整する目的で公知の連鎖移動剤を用いることができ
る。該連鎖移動剤としては、α−メチルスチレンダイマ
ー(2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン
等)、ターピノーレン、テルピネン、ジペンテン、炭素
数8〜18のアルキルメルカプタン、炭素数8〜18の
アルキレンジチオール、チオグリコール酸アルキル、ジ
アルキルキサントゲンジスルフィド、テトラアルキルチ
ウラムジスルフィド、クロロホルム、四塩化炭素等が挙
げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて
使用できる。連鎖移動剤の使用量は、単量体混合物全量
に対して、通常0〜15重量%、好ましくは0〜5重量
%である。
【0016】また、必要により還元剤[ピロ重亜硫酸ナ
トリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、硫
酸第一鉄、グルコース、ホルムアルデヒドナトリウムス
ルホキシレート、L−アスコルビン酸(塩)]、キレー
ト剤(グリシン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸ナ
トリウム等)、pH緩衝剤(トリポリリン酸ナトリウ
ム、テトラポリリン酸カリウム等)等の添加剤を併用し
てもよい。これらの添加剤の使用量は、単量体混合物全
量に対して、通常0〜5重量%、好ましくは0〜3重量
%である。
【0017】ノニオン性樹脂ラテックス(A)として
は、接着力が良好であるという点で、アクリル系樹脂ラ
テックス、スチレン−アクリル系樹脂ラテックス、スチ
レン−ブタジエン系樹脂ラテックスおよびブタジエン−
アクリル系樹脂ラテックスが好ましく、スチレン−ブタ
ジエン系樹脂(スチレン単位含量20〜60重量%)ラ
テックスがさらに好ましい。
【0018】該ラテックス(A)の樹脂分濃度は、通常
20〜75重量%、好ましくは40〜60重量%であ
る。また、該樹脂ラテックス(A)の粒子径は、通常5
00nm以下、好ましくは50〜300nmであり、p
Hは、通常3〜12、好ましくは6〜10である。粒子
径が500nmを越える場合あるいはpHが3未満また
は12を越える場合には、感温ゲル化性が十分に発現し
ない場合がある。
【0019】本発明における感温ゲル化剤(B)は、加
熱により可逆的に水性液の増粘作用を発現する転移温度
を有する化合物であり、アニオン性の感温ゲル化剤(B
1)、カチオン性の感温ゲル化剤(B2)およびノニオ
ン性の感温ゲル化剤(B3)が挙げられる。
【0020】アニオン性の感温ゲル化剤としては、
(イ)ビニルアルキル(炭素数1〜6)エーテル(ビニ
ルメチルエーテル等)とアニオン性基を有する単量体
[(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アクリル
スルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニル安息香酸、ア
ルキル(炭素数1〜10)アリルスルホコハク酸、(メ
タ)アクリロイルポリオキシアルキレン(重合度2〜1
5)硫酸エステル等の酸もしくはこれらの塩(アルカリ
金属塩、アミン塩等)]とを必須単量体とする共重合
体;(ロ)N−モノ置換(メタ)アクリルアミド[N−
イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプ
ロピル(メタ)アクリルアミド等]と上記アニオン性基
を有する単量体とを必須単量体とする共重合体;(ハ)
N,N−ジ置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジエ
チル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイ
ルピロリジン等]と上記アニオン性基を有する単量体と
を必須単量体とする共重合体;(ニ)アルキレン基の炭
素数が2〜4のポリオキシアルキレン(重合度3〜4
0)モノオールもしくはジオールのモノ(メタ)アクリ
レート[テトラエチレングリコールモノエチルエーテル
モノ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコール
モノブチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、メトキ
シトリオキシプロピレンテトラオキシエチレン(メタ)
アクリレート、テトラプロピレングリコールのエチレン
オキシド6モル付加物のモノ(メタ)アクリレート等]
と上記アニオン性基を有する単量体とを必須単量体とす
る共重合体;(ホ)アルキレン基の炭素数が2〜4のポ
リオキシアルキレン(重合度3〜40)モノオールもし
くはジオールのモノビニルフェニルエーテル(テトラエ
チレングリコールモノメチルエーテルモノビニルフェニ
ルエーテル、ペンタエチレングリコールモノエチルエー
テルモノビニルフェニルエーテル、メトキシペンタオキ
シプロピレンテトラオキシエチレンビニルフェニルエー
テル、テトラプロピレングリコールのエチレンオキシド
8モル付加物のモノビニルフェニルエーテル等)と上記
アニオン性基を有する単量体とを必須単量体とする共重
合体等のほか、アニオン性基を有するエチレンオキシド
変性ポリシロキサン、アニオン性基を有するアルキルフ
ェノールホルマリン縮合物のアルキレンオキシド付加
物、アニオン性基を有する水溶性セルロース類等が挙げ
られる。これらのうち好ましいものは、後述の水溶性高
分子(C)と併用した場合により低粘度の組成物が得ら
れる点で(ニ)および(ホ)である。
【0021】該(B1)のアニオン性基1個当りの分子
量は、通常100以上、好ましくは150〜50,00
0である。アニオン性基1個当りの分子量が100未満
であると感温ゲル化性が十分に発現しない場合がある。
【0022】カチオン性の感温ゲル化剤(B2)として
は、(ヘ)環状アミンのアルキレンオキシド付加物の
(メタ)アクリル酸エステルを必須単量体とする(共)
重合体[モルホリノエチル(メタ)アクリレート重合体
等特開平6−9848号公報に記載のもの等];(ト)
炭素数5以上の非環状アミンのアルキレンオキシド付加
物の(メタ)アクリル酸エステルを必須単量体とする
(共)重合体[ジイソプロピルアミノエチル(メタ)ア
クリレート重合体等];(チ)ポリイミノエチレン基
(重合度2〜50)を有するビニル単量体を必須単量体
とする(共)重合体[テトラエチレンイミンモノ(メ
タ)アクリルアミド重合体等特開平9−12781号公
報に記載のもの等];(リ)環状アミノ基またはアルキ
ル基の炭素数5以上のアルキルアミノ基とエポキシ基を
有する単量体からなる重合体(ポリモルホリノエチルグ
リシジルエーテル等特開平9−31340号公報に記載
のもの等)、(ヌ)環状アミノ基またはアルキル基の炭
素数5以上のアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリ
ルアミドを必須単量体とする(共)重合体[N−モルホ
リノエチル(メタ)アクリルアミド重合体等];(ル)
ビニルアルキル(炭素数1〜6)エーテル(ビニルメチ
ルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)とカチオン
性基を有する単量体[N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミド、ビニルアニリン、ビ
ニルイミダゾール、p−アミノスチレン、N−ビニルカ
ルバゾール、2−ビニルピリジン等もしくはこれらの
塩]とを必須単量体とする共重合体;(オ)N−モノ置
換(メタ)アクリルアミド[N−イソプロピル(メタ)
アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリ
ルアミド等]と上記カチオン性基を有する単量体とを必
須単量体とする共重合体;(ワ)N,N−ジ置換(メ
タ)アクリルアミド[N,N−ジエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−(メタ)アクリロイルピロリジン等]と
上記カチオン性基を有する単量体とを必須単量体とする
共重合体;(カ)アルキレン基の炭素数2〜4のポリオ
キシアルキレン(重合度3〜40)モノオールもしくは
ジオールのモノ(メタ)アクリレート[テトラエチレン
グリコールモノエチルエーテルモノ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエチレングリコールモノブチルエーテルモノ
(メタ)アクリレート、メトキシトリオキシプロピレン
テトラオキシエチレン(メタ)アクリレート、テトラプ
ロピレングリコールのエチレンオキシド6モル付加物の
モノ(メタ)アクリレート等]と上記カチオン性基を有
する単量体とを必須単量体とする共重合体;(ヨ)アル
キレン基の炭素数2〜4のポリオキシアルキレン(重合
度3〜40)モノオールもしくはジオールのモノビニル
フェニルエーテル(テトラエチレングリコールモノメチ
ルエーテルモノビニルフェニルエーテル、ペンタエチレ
ングリコールモノエチルエーテルモノビニルフェニルエ
ーテル、メトキシペンタオキシプロピレンテトラオキシ
エチレンビニルフェニルエーテル、テトラプロピレング
リコールのエチレンオキシド8モル付加物のモノビニル
フェニルエーテル等)と上記カチオン性基を有する単量
体とを必須単量体とする共重合体のほか、カチオン性基
を有するエチレンオキシド変性ポリシロキサン、カチオ
ン性基を有するアルキルフェノールホルマリン縮合物の
アルキレンオキシド付加物、カチオン性基を有する水溶
性セルロース類等が挙げられる。これらのうち特に好ま
しいものは、後述の水溶性高分子(C)と併用した場合
により低粘度の組成物が得られる点で(カ)および
(ヨ)である。
【0023】該(B2)のカチオン性基1個当りの分子
量は、通常100以上、好ましくは700〜50,00
0である。カチオン性基1個当りの分子量が100未満
であると感温ゲル化性が十分に発現しない場合がある。
【0024】ノニオン性の感温ゲル化剤(B3)として
は、(タ)アルキルナフタレンホルマリン縮合物のアル
キレンオキシド付加物(特開昭63−193901号公
報に記載のもの等);(レ)アルキレンオキシド変性ポ
リオルガノシロキサン(特開平6−256617号公報
に記載のもの等);(ソ)セルロース系感温ゲル化剤
(メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース
等);(ツ)ビニルアルキル(炭素数1〜6)エーテル
重合体(ビニルメチルエーテル重合体等);(ネ)N−
モノ置換(メタ)アクリルアミドを必須単量体とする
(共)重合体[N−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ド重合体、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミ
ド重合体等特開平1−14276号公報に記載のもの
等];(ナ)N,N−ジ置換(メタ)アクリルアミドを
必須単量体とする(共)重合体[N,N−ジエチル(メ
タ)アクリルアミド重合体、N−(メタ)アクリロイル
ピロリジン重合体等特開昭60−233184号公報に
記載のもの等];(ラ)アルキレン基の炭素数が2〜4
のポリオキシアルキレン(重合度3〜40)モノオール
もしくはジオールのモノ(メタ)アクリレートを必須単
量体とする(共)重合体[テトラエチレングリコールモ
ノエチルエーテルモノ(メタ)アクリレート重合体、ペ
ンタエチレングリコールモノブチルエーテルモノ(メ
タ)アクリレート重合体、メトキシトリオキシプロピレ
ンテトラオキシエチレン(メタ)アクリレート重合体、
テトラプロピレングリコールのエチレンオキシド6モル
付加物のモノ(メタ)アクリレート重合体等]、(ム)
アルキレン基の炭素数が2〜4のポリオキシアルキレン
(重合度3〜40)モノオールもしくはジオールのモノ
ビニルフェニルエーテルを必須単量体とする(共)重合
体(テトラエチレングリコールモノメチルエーテルモノ
ビニルフェニルエーテル重合体、ペンタエチレングリコ
ールモノエチルエーテルモノビニルフェニルエーテル重
合体、メトキシペンタオキシプロピレンテトラオキシエ
チレンビニルフェニルエーテル重合体、テトラプロピレ
ングリコールのエチレンオキシド8モル付加物のモノビ
ニルフェニルエーテル重合体等)および(ウ)酢酸ビニ
ル/ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。これら
のうち好ましいものは、後述の水溶性高分子(C)と併
用した場合により低粘度の組成物が得られるという点で
(ラ)および(ム)である。
【0025】該ノニオン性の感温ゲル化剤(B3)とと
もに、前記アニオン性の感温ゲル化剤(B1)またはカ
チオン性の感温ゲル化剤(B2)を任意の割合で併用す
ることもできる。
【0026】感温ゲル化剤(B)の重量平均分子量は、
通常1,000〜5,000,000、好ましくは2,
000〜500,000である。また、該(B)の転移
温度は、通常15〜100℃、好ましくは40〜80℃
である。なお、転移温度は(B)の1%水溶液を徐々に
加温していき、その水溶液が白濁またはゲル化し始める
温度を測定することによって求められる。
【0027】本発明における水溶性高分子(C)として
は、紙加工用あるいは繊維処理用に通常用いられるも
の、具体的には、ポリビニルアルコールもしくはその変
性体(ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共
重合体の部分ケン化物、ポリビニルアルコールの部分ア
セタール化物等)、デンプンもしくはその変性体(酸化
デンプン、リン酸エステル化デンプン、カチオン化デン
プン、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白、マンナンガラク
タン誘導体、カルボキシメチルセルロース等);ポリア
クリルアミド類[アクリルアミド重合物、アクリルアミ
ド−(メタ)アクリル酸ソーダ共重合物、ポリアクリル
アミドのマンニッヒ変性物等]、ホルマリン樹脂(尿素
−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂等)、ポ
リエチレンイミン、ポリアミドポリアミン−エピクロル
ヒドリン、スチレン−マレイン酸共重合物のソーダ塩、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル−(メタ)アクリ
ル酸共重合物のソーダ塩等が挙げられる。これらのうち
では、良好な保水性を与えるという点で、ポリビニルア
ルコールもしくはその変性体およびデンプンもしくはそ
の変性体が好ましい。
【0028】(C)の数平均分子量は、通常2,000
〜500,000、好ましくは10,000〜200,
000である。
【0029】本発明におけるノニオン性樹脂ラテックス
(A)と感温ゲル化剤(B)の固形分重量比は、通常
(50〜99.999):(0.001〜50)、好ま
しくは(70〜99.99):(0.01〜30)であ
る。(B)の比率を上記範囲内とすることで、常温での
塗料の粘度が低く塗工適性が良好でかつ加熱乾燥時には
感温ゲル化して高い白紙光沢および印刷適性を有する塗
工紙を与えるバインダー組成物が得られる。また、
[(A)+(B)]:(C)の固形分重量比は、通常
(10〜95):(90〜5)、好ましくは(35〜9
0):(65〜10)である。(C)の比率を上記範囲
内とすることで、常温での塗料の粘度が低くかつ適度な
保水性を有する塗工適性が良好なバインダー組成物が得
られる。
【0030】本発明の、樹脂ラテックス(A)と感温ゲ
ル化剤(B)および水溶性高分子(C)とからなる組成
物は、(A)と(B)単独あるいは(B)を水で希釈し
たものと(C)単独あるいは(C)を水で希釈したもの
とを、(B)の転移温度よりも低い温度で、通常の混合
装置(櫂型撹拌翼等)で混合することによって得られ
る。
【0031】本発明の組成物には、必要に応じて、公知
の顔料[各種クレー、カオリン、炭酸カルシウム、サチ
ンホワイト、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バ
リウム、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、タルク、プラスチ
ックピグメント(ポリスチレン、スチレン/ブタジエン
共重合体あるいはスチレン/アクリル共重合体等のビー
ズ)等]を含有させることができる。顔料の含有量は、
(A)+(B)+(C)の固形分合計1重量部に対し
て、通常0〜25重量部、好ましくは3〜10重量部で
ある。
【0032】さらに、必要に応じて、顔料分散剤[ポリ
(メタ)アクリル酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウ
ム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等]、消泡剤(鉱物油
系消泡剤、シリコン系消泡剤等)、その他の添加剤[潤
滑剤、pH調整剤、防腐剤、耐水化剤、印刷適性向上剤
等]等の添加剤も含有させることができる。添加剤の含
有量は、(A)+(B)+(C)の固形分合計1重量部
に対して、通常0〜2.5重量部、好ましくは0.00
5〜0.5重量部である。
【0033】本発明のバインダー組成物は、室温では低
粘度で、加熱乾燥時に感温ゲル化性して増粘し、冷却し
た場合に再び元の低粘度に戻るという特長を有するた
め、塗工紙用塗工カラーのバインダーとして特に有用で
ある。また、カーペットバッキングバインダー、不織布
用バインダー、各種塗料用バインダー、印刷インク用バ
インダー、粘接着剤、セラミックバインダー、ガラス繊
維用バインダーとしても好適に使用できる。
【0034】本発明のバインダー組成物を用いた塗工紙
用塗工カラーの処方の一例を示せば以下のとおりである
(固形分重量部)。 (通常) (好ましくは) 樹脂ラテックス(A) 2〜50 5〜25 感温ゲル化剤(B) 0.0001〜50 0.0005〜11 水溶性高分子(C) 2〜50 5〜25 顔料 100 100 顔料分散剤 0〜10 0.05〜5 その他の添加剤 0〜10 0.05〜5 また、塗工紙用塗工カラーの固形分濃度は、通常10〜
80重量%、好ましくは30〜65重量%である。
【0035】次に、本発明のバインダー組成物を用いて
塗工紙用塗工カラーを製造する方法について例示する。
まず、顔料を顔料分散剤、消泡剤等の存在下、分散装置
を用いて水に分散し、ピグメントスラリーを得る。次い
で、本発明のバインダー組成物及び前記のその他の添加
剤を配合することによって塗工カラーが得られる。分散
装置としては、ハイスピードミキサー、ケディミル、ス
ピードミル、シグマブレードニーダー、モアハウスミ
ル、リードニーダー等が挙げられる。
【0036】塗工紙は、塗工機を用いて塗工用原紙に塗
工紙用塗工カラーを塗工し、加熱乾燥および必要により
平滑化処理することによって得られる。塗工カラーの塗
工量は、乾燥後の重量として通常1〜50g/m2、好
ましくは5〜25g/m2である。
【0037】塗工用原紙としては特に制限はなく、酸性
もしくは中性の、上質紙、中質紙または下級紙(坪量が
35〜400g/m2)がそのままあるいはカレンダー処
理してから使用される。また、必要に応じて、変性澱粉
水溶液、一般の塗工カラーまたは本発明のバインダー組
成物を使用して得られる塗工カラーを、乾燥後の重量と
して0.1〜50g/m2予備塗工した塗工紙を塗工用
原紙として使用することもでき、さらに必要に応じてこ
の予備塗工した紙に前もって平滑化処理を施したものを
塗工用原紙として使用してもよい。
【0038】塗工は、塗工機によって1層あるいは2層
以上に分けて行われる。塗工機としては、ロールコータ
ー(サイズプレス、ゲートロールコーター等)、両面同
時塗工型コーター(ビルブレードコーター、ツインブレ
ードコーター等)、各種ブレードコーター(ベンチ式ブ
レードコーター、ヘリコーター等)、エアナイフコータ
ー、ロッドコーター、ブラシコーター、カーテンコータ
ー、チャンプレックスコーター、バーコーター、グラビ
アコーター等を設けたオンマシンあるいはオフマシンコ
ーターが挙げられる。
【0039】塗工カラーを塗工された紙は、ドライヤー
で乾燥後必要に応じて平滑化処理される。ドライヤーと
しては、赤外線ドライヤー、ドラムドライヤー、エアキ
ャップドライヤー、エアホイルドライヤー、エアコンベ
アドライヤー及びこれらの組合せが挙げられる。乾燥温
度はドライヤーの種類によって種々変化するがドライヤ
ー内部の温度は通常50〜300℃である。
【0040】平滑化処理は、通常のカレンダー(スーパ
ーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー、
マシンカレンダー等)をオンマシンあるいはオフマシン
で用いることによって行うことができ、キャストドラム
によるウェットキャスト法、リウェットキャスト法また
はゲル化キャスト法等のいわゆるキャスト仕上げによっ
て行うこともできる。処理圧力、温度は特に制限はな
く、ニップ圧は通常20〜500kg/cm、温度は通
常室温〜300℃で行われる。加圧ニップ数は、通常1
〜15である。また、仕上げ後の途工紙の調湿、加湿の
ためにロールによる水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加
湿装置等を前記カレンダーとともに配置することもでき
る。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実
施例中の部は重量部、%は重量%である。
【0042】製造例1 テトラエチレングリコールモノエチルエーテルモノアク
リレート8.5部、メタクリル酸1.5部および2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
0.01部をアンプルに加え、凍結脱気後密閉し、50
℃で8時間重合させて、アニオン性の感温ゲル化剤(B
1−1)を得た。該(B1−1)の数平均分子量(GP
Cによる、以下同様)は約250,000、転移温度
(1%水溶液、以下同様)は55℃であった。
【0043】製造例2 テトラエチレングリコールモノエチルエーテルモノメタ
クリルレート9部、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト1部および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)0.01部をアンプルに加え、凍結脱気
後密閉し、50℃で8時間重合させて、カチオン性の感
温ゲル化剤(B2−1)を得た。該(B2−1)の数平
均分子量は約280,000、転移温度は48℃であっ
た。
【0044】製造例3 ポリエチレングリコール(重合度=7)モノブチルエー
テルモノメタクリレート9部および2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.01部をアン
プルに加え、凍結脱気後密閉し、50℃で8時間重合さ
せて、ノニオン性の感温ゲル化剤(B3−1)を得た。
該(B3−1)の数平均分子量は約200,000、転
移温度は60℃であった。
【0045】製造例4 撹拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管、温度計を備えた
加圧反応容器に水102部、スチレン45部、メチルメ
タクリレート9部、ヒドロキシエチルアクリレート4
部、ラジカル重合性基を有する乳化剤としてノニルフェ
ノールのエチレンオキシド14モル付加物のアクリル酸
エステル5部、過硫酸ナトリウム1部およびラウリルメ
ルカプタン0.2部を仕込み、撹拌下、系内を窒素ガス
で置換後、滴下ボンベからブタジエン37部を圧入し、
50℃で30時間、さらに85℃で10時間反応させ
た。ついで減圧下で未反応モノマーをストリッピング
し、水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5に調整するこ
とによって、固形分47.9%のノニオン性のSBR系
樹脂ラテックス(以下SBRという)を得た。このラ
テックスの水相の乳化剤量は0.0004mmol/g
(樹脂)であった。
【0046】製造例5 製造例4と同様にして、スチレン50部、メチルメタク
リレート4部、アクリロニトリル5部、アクリルアミド
4部、ブタジエン32部およびノニルフェノールのエチ
レンオキシド14モル付加物のアクリル酸エステル5部
から固形分48.3%のノニオン性のSBR系樹脂ラテ
ックス(以下SBRという)を得た。このラテックス
の水相の乳化剤量は0.0002mmol/g(樹脂)
であった。
【0047】製造例6 撹拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管、温度計を備えた
加圧反応容器に水102部、スチレン45部、メチルメ
タクリレート9部、メタクリル酸4部、ラジカル重合性
基を有する乳化剤としてアクリロイルオキシポリプロピ
レン(重合度=12)硫酸エステルNa塩5部、過硫酸
ナトリウム1部およびラウリルメルカプタン0.2部を
仕込み、撹拌下、系内を窒素ガスで置換後、滴下ボンベ
からブタジエン37部を圧入し、50℃で30時間、さ
らに85℃で5時間反応させた。ついで減圧下で未反応
モノマーをストリッピングし、水酸化ナトリウム水溶液
でpH9.5に調整することによって、固形分47.9
%のアニオン性のSBR系樹脂ラテックス(以下SBR
という)を得た。このラテックスの水相の乳化剤量は
0.0003mmol/g(樹脂)であった。
【0048】実施例1〜6、比較例1,2 表1に示す処方で各成分を配合し本発明のバインダー組
成物1〜6および比較のためのバインダー組成物7〜8
を作製した。
【0049】
【表1】 PVA:ポリビニルアルコール[クラレ(株)製「PVA−117」]の20% 水溶液 MS :α化したリン酸エステル化デンプン[日本食品化工(株)製「MS#4 600」]の30%水溶液
【0050】 実施例7〜12、比較例3,4 水 25部 分散剤[サンノプコ(株)製,SNディスパーサント5040] 0.3部 水酸化ナトリウム 0.1部 消泡剤[サンノプコ(カブ)製,ノプコDF122] 0.1部 バインダー組成物(1〜8) 20部 クレー 45部 炭酸カルシウム 5部 上記成分をディスパー(2,000回転/分)で30分
間分散混合したものに前記バインダー組成物1〜8をそ
れぞれ加えて均一混合し、塗工カラー1〜8を調製し
た。各塗工カラーの25℃粘度を測定した(B型粘度
計、STローター使用。以下同じ)。また、80℃の湯
浴中に30分間入れて80℃での粘度を測定した。80
℃での粘度を測定後、25℃の水浴中に30分間入れて
冷却後の粘度を測定した。これらの結果を表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】各塗工カラー1〜8を、58g/m2の中
質紙にドライ塗工量約8g/m2となるように枚葉ブレ
ードコーターを用いて塗工,乾燥した(塗工速度;30
m/min,乾燥空気温度;150℃,乾燥時間;30
秒間)。次いでミニスーパーカレンダーで処理(温度6
0℃、ニップ圧100kg/cm、通紙2回)して塗工
紙をそれぞれ作成し、各塗工紙の白紙光沢および印刷光
沢を測定した。結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】印刷;明製作所(株)製RI印刷機でオフ
セット用インキをベタ塗りした。 光沢;東京電色(株)製グロスメーターで白紙面または
印刷面の75゜光沢を測定した。
【0055】
【発明の効果】本発明のバインダー組成物は、低温では
低粘度であるが加熱によって急激に増粘し強固なゲルを
形成する熱可逆性の感温ゲル化性バインダー組成物であ
る。これを塗工紙の製造に供すれば、従来のものに比べ
流動性が良好で塗工性に優れる塗料カラーを与え、高い
白紙光沢と印刷適性を有する塗工紙が得られる。また、
低粘度で作業性に優れるので、各種の布帛、フィルムあ
るいはシートの塗布剤、含浸剤等としても有用であり、
さらに接着剤や塗料のバインダーとしても有用である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AB04X AC03W BB06W BB06X BB15W BC05W BC07W BC123 BE02X BE043 BE06X BF02W BG00W BG073 BG13X BG133 BH01X BH023 BJ00X BJ003 CC16X CC18X CH04X FA096 GK04 HA07 4J038 BA122 CA041 CC061 CE022 CE052 CG141 CG142 CH122 CH142 EA011 EA012 MA08 MA10 MA14 PC10 4L055 AG11 AG12 AG27 AG47 AG48 AG63 AG64 AG71 AG72 AG74 AG97 AH02 AH36 AH37 AJ04 EA25 EA30 EA32 FA12 FA15 FA22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水相の乳化剤量が0.01mmol/g
    (樹脂)以下のノニオン性樹脂ラテックス(A)、感温
    ゲル化剤(B)および水溶性高分子(C)を含有してな
    ることを特徴とするバインダー組成物。
  2. 【請求項2】 (A)が、ラジカル重合性基を有するノ
    ニオン性乳化剤(a)を用いて乳化重合して得られる樹
    脂ラテックスである請求項1記載のバインダー組成物。
  3. 【請求項3】 (B)が、ポリオキシアルキレンモノオ
    ールもしくはジオールのモノ(メタ)アクリレートおよ
    び/またはポリオキシアルキレンモノオールもしくはジ
    オールのモノビニルフェニルエーテルと、アニオン性基
    を有するビニル単量体とを必須単量体とする共重合体
    (B1)からなるアニオン性の感温ゲル化剤である請求
    項1または2記載のバインダー組成物。
  4. 【請求項4】 (B1)のアニオン性基1個当りの分子
    量が150〜50,000である請求項3記載のバイン
    ダー組成物。
  5. 【請求項5】 (B)が、ポリオキシアルキレンモノオ
    ールもしくはジオールのモノ(メタ)アクリレートおよ
    び/またはポリオキシアルキレンモノオールもしくはジ
    オールのモノビニルフェニルエーテルと、カチオン性基
    を有するビニル単量体とを必須単量体とする共重合体
    (B2)からなるカチオン性の感温ゲル化剤である請求
    項1または2記載のバインダー組成物。
  6. 【請求項6】 (B2)のカチオン性基1個当りの分子
    量が700〜50,000である請求項5記載のバイン
    ダー組成物。
  7. 【請求項7】 (B)が、ポリオキシアルキレンモノオ
    ールもしくはジオールのモノ(メタ)アクリレートおよ
    び/またはポリオキシアルキレンモノオールもしくはジ
    オールのモノビニルフェニルエーテルを必須単量体とす
    る(共)重合体(B3)からなるノニオン性の感温ゲル
    化剤である請求項1または2記載のバインダー組成物。
  8. 【請求項8】 (C)が、ポリビニルアルコールもしく
    はその変性体および/またはデンプンもしくはその変性
    体である請求項1〜7のいずれか記載のバインダー組成
    物。
  9. 【請求項9】 (A):(B)の固形分重量比が、(7
    0〜99.99):(0.01〜30)であり、かつ
    [(A)+(B)]:(C)の固形分重量比が(35〜
    90):(65〜10)である請求項1〜8のいずれか
    記載のバインダー組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれが記載のバイン
    ダー組成物および顔料からなる塗工紙用塗工カラー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008022993A3 (de) * 2006-08-21 2008-06-05 Basf Se Verfahren zur herstellung von nano- und mesofasern durch elektrospinnen von kolloidalen dispersionen
EP1856312B1 (de) * 2005-02-24 2013-04-10 Basf Se Verfahren zur herstellung von nano- und mesofasern durch eiektrospinning von kolloidalen dispersionen
JP2014177736A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Dow Global Technologies Llc 紙コーティング配合物

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