JP2000203868A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法

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JP2000203868A
JP2000203868A JP11008706A JP870699A JP2000203868A JP 2000203868 A JP2000203868 A JP 2000203868A JP 11008706 A JP11008706 A JP 11008706A JP 870699 A JP870699 A JP 870699A JP 2000203868 A JP2000203868 A JP 2000203868A
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deposition
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Masataka Kin
正▲高▼ 金
Hideaki Ito
秀明 伊藤
Yoshio Shimoyama
義夫 下山
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 大口径の光ファイバ母材を短時間で製造し得
る製造方法を提供する。 【解決手段】 堆積初期(母材径=出発材径=25m
m)には第1原料ガス噴出口からの原料ガス流量Q1を
大値に、第2原料ガス噴出口からの原料ガス流量Q2を
小値に設定する。堆積初期から終期(母材径=200m
m)に向けて、Q1を連続的に低減させる一方、Q2を連
続的に増大させて終期では大小関係を逆転させる。堆積
初期から終期に向けて、第1原料ガス噴出口からの添加
ガス流量W1をわずかずつ連続的に低減させる一方、第
2原料ガス噴出口からの添加ガス流量W2を急勾配で連
続的に低減させることにより、W2をQ2の増加割合を上
回る低減割合で低減させ、結果として外周側からのQ2
+W2が堆積初期から堆積終期に至るまで連続的に低減
させ、かつ、Q2+W2がQ1+W1にほぼ等しいか、Q1
+W1よりも常に多くなるように制御している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OVD(Outside
Vapor-phase Deposition)法等により光ファイバ用多孔
質母材を製造するために用いられる光ファイバ母材の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の光ファイバ母材の製
造方法として、両端をそれぞれ把持手段により把持され
た棒状の出発材をその長手方向に往復移動させながら、
その出発材に対し直交する方向からバーナにより原料ガ
ス,可燃ガス,助燃ガス等を噴出させ、この原料ガスの
酸水素火炎中での加水分解により生じたガラス微粒子を
上記出発材の周囲に対し順次堆積することにより光ファ
イバ用多孔質母材を製造するものが知られている(例え
ば、特開平7−126031号公報参照)。
【0003】また、VAD法に用いるバーナとして、原
料ガスと酸化ガスとの混合ガスを噴出する第1原料ガス
噴出口と、この第1原料ガス噴出口に対しシールガス噴
出口を挟んで外方に配置されて原料ガスと可燃ガスとの
混合ガスを噴出する第2原料ガス噴出口とを備えたもの
が知られている(例えば特開平9−100133号公報
参照)。このものでは、出発材に堆積される光ファイバ
母材の外径が所定値以下の間は原料ガスを上記第1原料
ガス噴出口からのみ噴出させ、上記所定値を超えると第
1に加え第2原料ガス噴出口からも原料ガスを噴出させ
る方法を採用している。また、他の方法として、上記第
1及び第2原料ガス噴出口から共に原料ガスとO2との
混合ガスを噴出させるようにし、かつ、第2原料ガス噴
出口からの原料ガスに含まれる原料の量を第1原料ガス
噴出口よりも少なくなるように設定して出発材への堆積
を継続することにより堆積速度の向上を図るようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、光フ
ァイバの製造コスト削減のために、より大口径の光ファ
イバ母材を高速(短時間)で製造することが要求されて
いる。これを達成させるために、原料ガスの噴出量(流
量)をより増大させて堆積速度(堆積重量/堆積時間)
を向上させることが考えられる。
【0005】ところが、単純に原料ガスの流量を増大さ
せても、原料ガスの流量を増大させる程、反応効率や堆
積効率(堆積収率;堆積重量/理論合成量)が低下する
ため(図9参照)、堆積速度の向上自体は図れるものの
その堆積速度の向上割合は上記原料ガスの流量の増大ほ
どには大きくならず、さほどの堆積速度の向上は図れな
い。ここで、図9によれば、原料ガスの流量を4リット
ル/分(同図の黒丸参照)から8リットル/分(同図の
黒三角参照)、8リットル/分から12リットル/分
(同図の黒四角参照)に増大させるに従い堆積収率は低
下する傾向にある。また、原料ガスの流量を増大すれば
する程、排気されるガス量も増大するため、その排気さ
れるガスの処理コストの増大により結果として製造コス
トの増大を招くことになる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、大量の原料ガ
スを堆積初期から堆積終期の全過程において高効率で反
応させて堆積効率の増大を図り大口径の光ファイバ母材
を短時間で製造し得る製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、出発材に堆積された母材が製造開始後
の間もない頃は細径であり堆積面が小さいため堆積収率
も低いものの、製造時間の経過とともに母材径が太くな
って堆積面が拡大し、これに伴い堆積収率も増大する傾
向にある点に鑑み、母材が細径時には原料ガスの噴出態
様を堆積面に対しできるだけ収束させる一方、太径時に
は原料ガスの噴出態様を堆積面に対しできるだけ拡散さ
せれば良いことに着目して本発明を完成させるに至っ
た。
【0008】具体的に、本発明は、バーナの中心位置に
設けられた第1原料ガス噴出口から原料ガスを出発材に
向けて噴出させると同時に、上記第1原料ガス噴出口の
周囲を囲むように設けられた第2原料ガス噴出口からも
原料ガスを上記出発材に向けて噴出させ、これら原料ガ
スの酸水素火炎中での加水分解反応により生じたガラス
微粒子を上記出発材に堆積させて光ファイバ母材を製造
する光ファイバ母材の製造方法を対象として、以下のよ
うに第1原料ガス噴出口及び第2原料ガス噴出口からの
原料ガスの両噴出量を出発材の直径(例えば20〜30
mm)から出発する細径の堆積初期から太径(例えば1
60〜230mm)の堆積終期までの時間経過に応じて
それぞれ変化させるようにしたものである。
【0009】すなわち、上記出発材に対する光ファイバ
母材の堆積過程の堆積初期において第1原料ガス噴出口
からの噴出量を第2原料ガス噴出口からの噴出量よりも
大となるように設定し、堆積初期から堆積中期までの
間、上記第1原料ガス噴出口からの噴出量を徐々に低減
させる一方、上記第2原料ガス噴出口からの噴出量を徐
々に増大させる。そして、堆積中期において上記第1及
び第2の各原料ガス噴出口からの両噴出量を互いに等し
くなるようにし、堆積中期から堆積終期までの間、上記
第1原料ガス噴出口からの噴出量をさらに徐々に低減さ
せる一方、上記第2原料ガス噴出口からの噴出量をさら
に増大させるようにするものである。この場合、原料ガ
スの噴出量は第1と第2との各原料ガス噴出口によって
変化させるものの、その第1と第2との各原料ガス噴出
口の両噴出量の合計は堆積初期から堆積終期に至る間で
一定に維持するようにするのが経済性の観点から好まし
い。また、第1及び第2の各原料ガス噴出口からは上記
の原料ガスの他に酸化ガスもしくは助燃ガス(例えばO
2),可燃ガス(例えばH2),又は,シールガス(例
えばAr)等の添加ガスを加えてこれらの混合ガスを噴
出させるようにしてもよい。さらに、上記の助燃ガス、
可燃ガスもしくはシールガスを上記第1及び第2の各原
料ガス噴出口の外周側から噴出させるようにしてもよ
い。なお、上記の「原料ガス」としては例えばSiCl
4等が挙げられる。また、上記の「徐々に」とは、連続
的に量を変更させる場合の他に、階段状に量を変更させ
る場合をも含む。
【0010】上記の本発明の場合、堆積初期には第1原
料ガス噴出口、つまりバーナの中心位置からの原料ガス
の噴出量が外周側位置の第2原料ガス噴出口からの原料
ガスの噴出量よりも多量に設定されているため、出発材
に対し吹き付けられる原料ガスの流速は中心側位置の方
が外周側よりも速くなり、外周側の原料ガスが中心側に
引き寄せられて火炎全体が中心側に収束してその中心側
の方が原料濃度が高くなる(図6参照)。これにより、
堆積初期の細径状態の出発材もしくは母材に対し火炎の
中心側の原料濃度の高い部分が当たることになり、細径
母材であってもその母材に対しガラス微粒子が効率よく
付着されて堆積効率の増大が図られる。
【0011】堆積中期までは上記の堆積初期の状態から
第1原料ガス噴出口からの噴出量が徐々に低減される一
方、第2原料ガス噴出口からの噴出量が徐々に増大され
るため、上記の原料濃度の高い部分が中心側から母材径
の増大に応じて徐々に外周側に移行することになる。そ
して、堆積中期に至って第1及び第2の両原料ガス噴出
口からの原料ガス噴出量が互いに等しくなり、火炎全体
が均一な流速となる。
【0012】そして、堆積中期から堆積終期にかけて時
間の経過とともに母材径が徐々に太くなる一方、原料ガ
スの噴出量も中心側の第1原料ガス噴出口よりも外周側
の第2原料ガス噴出口の方が徐々に多くなるように変化
するため、火炎の中の原料ガスの流れにおいて外周側の
方の流速がより速くなり、中心側の原料ガスが外周側に
引き寄せられて原料濃度の高い部分が外周側に拡散する
ように徐々に変化することになる。これにより、母材径
の増大に応じて原料濃度の高い部分が外方に広がり太径
となった母材の全体に当たるように変更される。この結
果、堆積効率の増大が図られ、それに伴い堆積速度の増
大が図られることになる。
【0013】堆積終期に至って母材径が最大になると、
中心側の第1原料ガス噴出口から噴出する原料ガスの量
が最小になる一方、外周側の第2原料ガス噴出口から噴
出する原料ガスの量が最大になって火炎が最大径の母材
の周囲に沿って効果的に当たることになる(図7参
照)。これにより、太径の母材に対してもその全体に対
してもガラス微粒子が効果的に付着されて堆積効率の増
大及び堆積速度の増大が図られることになる。
【0014】以上により、堆積初期から堆積終期の全過
程において高効率で反応させて堆積効率の増大を図り大
口径の光ファイバ母材を短時間で製造し得ることにな
る。
【0015】また、上記の如く堆積過程に応じて第1及
び第2の各原料ガス噴出口からの原料ガスの噴出量を徐
々に変更させるという発明において、さらに、上記第1
及び第2原料ガス噴出口から噴出させるガスを原料ガス
だけではなく原料ガスに加え添加ガスを混合させた混合
ガスを噴出させるようにし、この添加ガスの量を変更調
整することにより、母材に当たる火炎の状態を母材径に
応じて変化させるようにしてもよい。
【0016】具体的には、堆積初期から堆積終期に至る
まで、第1及び第2の各原料ガス噴出口からの混合ガス
の両噴出量が共に徐々に低減しかつ第1原料ガス噴出口
から噴出する混合ガスの噴出量が第2原料ガス噴出口か
ら噴出する混合ガスの噴出量よりも徐々に少なくなるよ
うに、上記第1及び第2の各原料ガス噴出口から噴出さ
せる添加ガスの添加量をそれぞれ変更するようにすれば
よい。
【0017】この場合、第1及び第2の両原料ガス噴出
口からの原料ガス自体の量は堆積初期と堆積終期とで大
小逆転して堆積終期には外周側の第2原料ガス噴出口か
らの原料ガス量の方がより多くなるように徐々に変更さ
れながらも、上記両原料ガス噴出口からそれぞれ噴出す
る原料ガスと添加ガスとの各合計噴出量は堆積初期から
堆積終期に近付くに従い共に低減されかつ第1原料ガス
噴出口からの合計噴出量の方が第2原料ガス噴出口から
のそれよりも少なくされることになる。このため、堆積
終期に近付いて母材径がより太くなるに従い火炎の外周
側に原料濃度の高い部分を拡散させつつ、火炎全体の流
速が遅くされて火炎が太径の母材表面の全体に行き渡る
ようになる。これにより、堆積効率のより増大が図られ
て堆積時間のより短縮化が図られることになる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における光
ファイバ母材の製造方法によれば、堆積初期から堆積終
期の全過程において大量の原料ガスを高効率で反応させ
て堆積効率の増大を図ることができる結果、堆積速度の
増大が図られて大口径の光ファイバ母材を短時間で製造
することができるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0020】図1は、本発明の実施形態に係る製造方法
を実施するための光ファイバ母材の製造装置を示し、1
は出発材2に対し堆積された光ファイバ多孔質母材(以
下、単に母材という)、3は上記出発材2に対し直交す
る方向から火炎を吹き付けるバーナ、4は上記母材1を
挟んでバーナ3と相対向する排気管である。
【0021】上記出発材2はその両端がそれぞれ把持手
段5により把持され、この両把持手段5,5は出発材2
を把持してその軸X回りに回転させながら軸X方向(同
図の左右方向)に往復移動可能に基台(図示省略)上に
配設されている。また、上記母材1を含む出発材2と、
バーナ3及び排気管4の各先端部とが反応容器(図示省
略)内に収容されている。
【0022】上記バーナ3は、原料ガス、可燃ガス、助
燃ガス及びシールガスが供給されこれらのガスを先端か
ら噴出させて上記原料ガス中の原料を酸水素火炎中で加
水分解させることによりガラス微粒子を上記出発材2に
対し順次堆積させるものである。上記バーナ3を詳細に
説明すると、図2及び図3に示すように中心位置に配置
されて原料ガス及び添加ガスの混合ガスが噴出される第
1原料ガス噴出口31と、この第1原料ガス噴出口31
の外周側位置に同心状に配置されて同じく原料ガス及び
添加ガスの混合ガスが噴出される環状の第2原料ガス噴
出口32と、この第2原料ガス噴出口の外周側位置に同
心状に配置されてシールガスが噴出される環状のシール
ガス噴射口33とを備えている。さらに、上記バーナ3
は、そのシールガス噴射口33の外周側位置に径方向に
広幅にされて可燃ガスが噴出される可燃ガス噴射口34
と、この可燃ガス噴射口34の空間内にそれぞれ周方向
に等間隔でかつ径方向に2列に互いに千鳥状に配置され
た多数の細管により構成されて助燃ガスが噴出される第
1助燃ガス噴射口35と、上記可燃ガス噴射口34の外
周側位置に同心状に配置されて同じく助燃ガスが噴出さ
れる環状の第2助燃ガス噴射口36を備えている。
【0023】上記原料ガスとしてはSiCl4等のケイ
素化合物が用いられる。また、上記シールガスとしては
Ar、可燃ガスとしてはH2、上記助燃ガスとしてはO2
がそれぞれ用いられる。この場合、酸水素火炎中で上記
原料ガスが加水分解され(SiCl4+2H2O→SiO
2+4HCl)、SiO2のガラス微粒子がターゲット
(出発材2及び母材1)に対し堆積されることになる。
【0024】上記バーナ3には、このバーナ3に対し少
なくとも上記原料ガス及び添加ガスを供給する図示省略
の供給装置が接続されており、この供給装置には上記原
料ガス及び添加ガスのそれぞれについて、また、第1及
び第2の両原料ガス噴出口31,32のそれぞれにつて
いの流量調整手段(例えばマスフローコントローラ)が
設けられている。そして、この4つの流量調整手段が図
示省略の流量制御手段からの制御信号により作動制御さ
れて上記第1及び第2の両原料ガス噴出口31,32に
対しそれぞれ堆積過程に応じた後述の流量制御特性に基
づいた所定流量の原料ガスと所定流量の添加ガスとが供
給されるようになっている。
【0025】図4は上記の第1及び第2の両原料ガス噴
出口からそれぞれ噴出させる原料ガスと添加ガスとの各
噴出量(流量)についての堆積初期から堆積終期までの
制御特性を示している。ここで、堆積初期とは母材1の
径(以下、母材径という)が出発材2の外径(図4では
25mm)である時点、つまり、母材1の堆積厚が0m
mの堆積開始時点をいい、堆積終期とは母材径が最大径
(図4では200mm)にまで堆積された時点をいい、
堆積中期とは上記の堆積初期と堆積終期との中間時点を
いうものである。
【0026】上記の図4を参照しながらまず原料ガスの
流量制御特性について説明すると、堆積初期(堆積開始
時)においては第1原料ガス噴出口31からの原料ガス
の流量Q1を大値に、第2原料ガス噴出口32からの原
料ガスの流量Q2を小値にそれぞれ設定し、堆積初期か
ら堆積中期までの間、上記流量Q1を徐々に低減させる
一方、上記流量Q2を徐々に増大させて堆積中期におい
て上記両流量Q1,Q2が互いに等しくなるようにする。
そして、堆積中期から堆積終期までの間、上記流量Q1
をさらに徐々に低減させる一方、上記流量Q2をさらに
徐々に増大させるようにして、堆積終期においては上記
の両流量Q1,Q2との大小関係が堆積初期とは逆転し、
第2原料ガス噴出口の堆積終期での流量Q2が第1原料
ガス噴出口の堆積初期での流量Q1と等しく、第1原料
ガス噴出口の堆積終期での流量Q1が第2原料ガス噴出
口の堆積初期での流量Q2と等しくなる。すなわち、堆
積初期から堆積終期に至るまで両流量Q1,Q2は個別の
流量値はそれぞれ変化するものの両流量Q1とQ2との和
は常に比較的大量の流量に設定された一定値になるよう
にしている。
【0027】一方、上記各原料ガスに添加される添加ガ
スの流量制御特性について説明すると、堆積初期(堆積
開始時)においては第1原料ガス噴出口31からの添加
ガスの流量W1として堆積初期の原料ガスの流量Q1とQ
2との中間値よりもやや小さい値に設定し、この設定値
から堆積終期に至るまでわずかずつ連続的に低減させ
る。これに対し、第2原料ガス噴出口32からの添加ガ
スの流量W2として堆積初期においては上記の堆積初期
の原料ガスの流量Q1よりもかなり大量の値に設定し、
この設定値から堆積終期に至るまで急勾配の傾きで連続
的に大きく低減させ、堆積終期においてはその堆積終期
の原料ガスの流量Q1よりも小さくほぼゼロ値に近い値
にまで低減させる。つまり、第2原料ガス噴出口32か
らの添加ガスの流量W2を原料ガスの流量Q2の増加割合
を上回る低減割合で低減させ、結果として外周側に配置
された第2原料ガス噴出口32からの噴出量の合計値が
堆積初期から堆積終期に至るまで連続的に低減するよう
に制御している。これにより、図5に示すように第2原
料ガス噴出口32からの原料ガスと添加ガスとの混合ガ
スの流速が堆積初期から堆積終期に至るまで連続的に低
減するようにしている。
【0028】加えて、上記の第1及び第2の両原料ガス
噴出口31,32からの噴出量の各合計値が堆積初期か
ら堆積終期に至るまで共に連続的に低減し、かつ、外周
側の第2原料ガス噴出口31からの噴出量の合計値が中
心側の第1原料ガス噴出口31からの噴出量の合計値に
ほぼ等しいか、若しくは、中心側の第1原料ガス噴出口
31からの噴出量の合計値よりも常に多くなるように制
御することが好ましい。
【0029】以上の流量制御により、堆積初期には図6
に示すように第1及び第2の両原料ガス噴出口31,3
2からの大量の混合ガスの噴出によりバーナ3(図示省
略)からの火炎8が堆積開始時の出発材2に対しかなり
速い流速で放射され、これにより、上記火炎8の広がり
が母材の最小径に相当する細径の出発材2に対応して中
心側に収束されることになる。しかも、その収束された
火炎8内の原料ガスが外周側の第2原料ガス噴出口32
よりも中心側の第1原料ガス噴出口31から噴出する量
(Q1)の方が多く設定されて中心側の方が原料濃度が
高くなっているため、加水分解により生じるガラス微粒
子81が中心側に多く存在した状態で上記出発材2に対
し吹き付けられることになる。これにより、ガラス微粒
子を小径の出発材2に対し効率よく付着されて堆積速度
の増大が図られることになる。
【0030】そして、上記のガラス微粒子の堆積により
出発材2の周囲に母材1が形成され、その母材1が図7
に示すように徐々に太径化すると、その母材1の太径化
(堆積過程)が進行に従い上記両原料ガス噴出口31,
32からの混合ガスの噴出量が低減されて火炎8全体の
流速が低減される。これにより、火炎8が太径の母材1
の外表面に沿ってより回り込み易くなる。その上に、上
記火炎8内の外周側の原料ガスの流量(Q2)の方が中
心側の原料ガスの流量(Q1)よりも多くなるため、上
記火炎8内の原料濃度が外周側の方が高くなって加水分
解により生じるガラス微粒子81の量が外周側の方が多
くなる。このため、太径の母材1の外表面に沿ってより
多くのガラス微粒子が回り込むようになり、より多くの
ガラス微粒子が母材1に対し付着して堆積速度の増大が
図られることになる。
【0031】以上の結果、より大口径の光ファイバ多孔
質母材1をより短時間で製造することが可能になる。
【0032】<他の実施形態>なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、
第1及び第2の両原料ガス噴出口31,32から共に原
料ガスと添加ガスとの混合ガスを噴出させるようにして
いるが、これに限らず、例えば上記の両原料ガス噴出口
31,32のいずれか一方のみ上記の混合ガスを噴出さ
せ、他方は原料ガスのみを噴出させるようにしてもよ
い。また、上記の両原料ガス噴出口31,32から共に
原料ガスのみを噴出させるようにしてもよい。これらの
場合においても、第1及び第2の各原料ガス噴出口3
1,32から噴出させる原料ガスの流量制御を上記実施
形態と同様の特性により行えばよい。すなわち、両原料
ガス噴出口31,32から共に原料ガスのみを噴出させ
る場合には、図8に示すように堆積初期においては第1
原料ガス噴出口31からの原料ガスの流量Q1を大に、
第2原料ガス噴出口32からの原料ガスの流量Q2を小
にそれぞれ設定し、堆積初期から堆積中期までの間、上
記流量Q1を徐々に低減させる一方、上記流量Q2を徐々
に増大させて堆積中期において上記両流量Q1,Q2が互
いに等しくなるようにする。そして、堆積中期から堆積
終期までの間、上記流量Q1をさらに徐々に低減させる
一方、上記流量Q2をさらに徐々に増大させるようにし
て、堆積終期においては上記の両流量Q1,Q2との大小
関係が上記堆積初期とは逆転し、第2原料ガス噴出口の
堆積終期での流量Q2が第1原料ガス噴出口の堆積初期
での流量Q1と等しく、第1原料ガス噴出口の堆積終期
での流量Q1が第2原料ガス噴出口の堆積初期での流量
Q2と等しくなるようにする。すなわち、堆積初期から
堆積終期に至るまで第1及び第2の各原料ガス噴出口3
1,32からの原料ガスの噴出量は互いに逆傾向で共に
連続的に変化させるものの、両原料ガス噴出口31,3
2からの両原料ガスの合計値は堆積初期から堆積終期ま
で常に一定になるようにするのが好ましい。
【0033】また、本発明に用いるバーナとしては、上
記実施形態におけるバーナ3に限らず、中心位置に配置
された第1原料ガス噴出口31と、その外周側に配置さ
れた第2原料ガス噴出口32とを有するものであれば、
他の形態のバーナも用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を適用する母材製造装置の概
要を示す平面図である。
【図2】図1のA−A線における拡大断面説明図であ
る。
【図3】図2のB−B線における一部省略断面説明図で
ある。
【図4】母材外径とガス流量との関係図である。
【図5】母材外径と第2原料ガス噴出口から噴出される
混合ガスの流速との関係図である。
【図6】堆積初期における火炎の状態を示す断面説明図
である。
【図7】堆積終期に近付いた段階の火炎の状態を示す図
6対応図である。
【図8】母材外径と原料ガス流量との関係図である。
【図9】母材外径と堆積収率との関係図である。
【符号の説明】
1 母材(光ファイバ母材) 2 出発材 3 バーナ 31 第1原料ガス噴出口 32 第2原料ガス噴出口
フロントページの続き (72)発明者 下山 義夫 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 4G021 EA03 EB13 EB26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナの中心位置に設けられた第1原料
    ガス噴出口から原料ガスを出発材に向けて噴出させると
    同時に、上記第1原料ガス噴出口の周囲を囲むように設
    けられた第2原料ガス噴出口からも原料ガスを上記出発
    材に向けて噴出させ、これら原料ガスの酸水素火炎中で
    の加水分解反応により生じたガラス微粒子を上記出発材
    に堆積させて光ファイバ母材を製造する光ファイバ母材
    の製造方法であって、 上記出発材に対する光ファイバ母材の堆積過程の堆積初
    期において第1原料ガス噴出口からの噴出量を第2原料
    ガス噴出口からの噴出量よりも大となるように設定し、 堆積初期から堆積中期までの間、上記第1原料ガス噴出
    口からの噴出量を徐々に低減させる一方、上記第2原料
    ガス噴出口からの噴出量を徐々に増大させ、 堆積中期において上記第1及び第2の各原料ガス噴出口
    からの両噴出量を互いに等しくなるようにし、 堆積中期から堆積終期までの間、上記第1原料ガス噴出
    口からの噴出量をさらに徐々に低減させる一方、上記第
    2原料ガス噴出口からの噴出量をさらに徐々に増大させ
    るようにすることを特徴とする光ファイバ母材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 第1及び第2の各原料ガス噴出口からの両原料ガス噴出
    量の合計が堆積初期から堆積終期に至るまで常に一定量
    となるように制御することを特徴とする光ファイバ母材
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 第1原料ガス噴出口から原料ガスと添加ガスとの混合ガ
    スを噴出させる一方、第2原料ガス噴出口からも原料ガ
    スと添加ガスとの混合ガスを噴出させるようにし、 堆積初期から堆積終期に至るまで、第1及び第2の各原
    料ガス噴出口からの混合ガスの両噴出量が共に徐々に低
    減しかつ第1原料ガス噴出口から噴出する混合ガスの噴
    出量が第2原料ガス噴出口から噴出する混合ガスの噴出
    量よりも徐々に少なくなるように、上記第1及び第2の
    各原料ガス噴出口から噴出させる添加ガスの添加量をそ
    れぞれ変更するようにすることを特徴とする光ファイバ
    母材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7823418B2 (en) 2000-07-31 2010-11-02 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Method of making glass base material
WO2022014147A1 (ja) * 2020-07-14 2022-01-20 株式会社フジクラ 光ファイバ用母材の製造装置、及び光ファイバ用母材の製造方法

Cited By (3)

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WO2022014147A1 (ja) * 2020-07-14 2022-01-20 株式会社フジクラ 光ファイバ用母材の製造装置、及び光ファイバ用母材の製造方法
JP7467638B2 (ja) 2020-07-14 2024-04-15 株式会社フジクラ 光ファイバ用母材の製造装置、及び光ファイバ用母材の製造方法

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