JP2000199490A - 蒸気滅菌装置及び蒸気滅菌方法並びに水封式真空ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化された水封式真空ポンプを用いて所期
の性能を発揮し得る蒸気滅菌装置を提供する。 【解決手段】 挿入された被滅菌物の滅菌を、蒸気供給
配管から供給された蒸気によって施す圧力容器１０と、
圧力容器内１０を真空状態とする真空発生手段とを具備
する蒸気滅菌装置において、該真空発生手段として、水
が貯められたケーシング内に偏心して取り付けられた羽
根車を駆動手段によって回転し、水蒸気や水滴を含む気
体を吸引・排気する水封式真空ポンプＶＰが用いられ、
且つ圧力容器１０の蒸気排気口から水封式真空ポンプＶ
Ｐに至る配管の途中に、圧力容器１０から排気される水
蒸気や水滴を含む排出気体に水を噴霧する水噴霧装置４
６が設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は蒸気滅菌装置及び蒸
気滅菌方法並びに水封式真空ポンプに関し、更に詳細に
は挿入された被滅菌物の滅菌を、蒸気供給配管から供給
された蒸気によって施す圧力容器と、前記圧力容器内を
真空状態とする真空発生手段とを具備する蒸気滅菌装
置、及び前記蒸気滅菌装置を用いた蒸気滅菌方法、並び
に前記蒸気滅菌装置に用いる水封式真空ポンプに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】病院等において、手術用品等の滅菌に使
用される蒸気滅菌装置を構成する圧力容器は、図８に示
す様に、内部が滅菌室となる内缶１２と外缶１４とから
成り、内缶１２と外缶１４との間にはジャケット部１６
が設けられている。かかる圧力容器１０の内缶１２に
は、不織布等の通気性材料から成る袋等の包装材や通気
性の被滅菌収納容器に、手術着等の滅菌対象物が収納さ
れた被滅菌物を載置したカートごと挿入されて滅菌が施
される。また、圧力容器１０のジャケット部１６には、
蒸気元バルブ５９及びストレーナＳを通過して減圧弁６
０で減圧された蒸気が供給される。更に、ジャケット部
１６に供給された蒸気は、内缶１２を加熱すると共に、
電磁弁等の制御弁６２、６４を通過して内缶１２内にも
供給される。この制御弁６２、６４が開いているとき
は、フィルターＦ及びヒータ６５を通過して加熱された
清浄な熱風を内缶１２内に供給する電磁弁等の制御弁６
６は閉じている。内缶１２及びジャケット部１６に供給
された蒸気が凝縮したドレンは、ドレントラップ６７、
６８を経由して排出される。更に、内缶１２内の蒸気や
気体等は、内缶１２に大気圧を越える圧力で充填された
ときは、電磁弁等の制御弁７０を経由して外部に排気さ
れ、内缶１２が大気圧以下のときは、制御弁７０が閉じ
られ電磁弁等の制御弁７２を経由して真空ポンプＶＰに
よって排気される。尚、圧力容器１０を形成する内缶１
２及び外缶１４の安全のため、安全弁５２が設けられて
いる。

【０００３】かかる図８に示す蒸気滅菌装置を用いて滅
菌を行う際には、図９示す準備・予熱工程、滅菌工程、
排気工程、乾燥工程、及び完了工程の各々を順次通過す
る。図９において、横軸は経過時間を示し、縦軸は内缶
１２の内圧を示す。先ず、準備・予熱工程では、ジャケ
ット部１６に蒸気を導入して加熱した内缶１２内に、カ
ートに載置した状態で挿入・密閉した被滅菌物の各々を
加温すべく、真空ポンプＶＰを駆動して内缶１２内を真
空状態とした後、制御弁６２、６４を開いてジャケット
部１６内の蒸気を内缶１２内に供給し、内缶１２の圧力
を大気圧まで上昇して被滅菌物を加熱する。更に、内缶
１２を真空状態とした後、蒸気を供給する操作を複数回
繰り返し、被滅菌物を充分に予熱する。この準備・予熱
工程は、次の滅菌工程において、予熱することなく低温
状態の被滅菌物が収納された内缶１２に蒸気を吹き込ん
だ際に、被滅菌物の表面等で蒸気が凝縮して発生したド
レンによって被滅菌物が濡れること、及び内缶１２内の
残留空気による滅菌不良を防止するためである。次い
で、内缶１２に蒸気を供給して所定圧力まで昇圧し、所
定圧力の状態で所定時間保持する。かかる保持によっ
て、内缶１２内は滅菌温度で所定時間保持されるため、
被滅菌物に付着していた細菌等を滅菌することができ
る。

【０００４】その後、制御弁７０を開いて内缶１２内の
蒸気を排気した後、滅菌工程で内缶１２に導入された蒸
気によって濡れた被滅菌物を乾燥する乾燥工程に入る。
この乾燥工程では、排気工程において、蒸気が排気され
て大気圧となった内缶１２内を、真空ポンプＶＰを駆動
すると共に、制御弁７０を閉じて電磁弁７２を開くこと
により、内缶１２を真空状態として被滅菌物の水分を蒸
発させる。但し、水分の蒸発に伴い被滅菌物の温度が低
下するため、被滅菌物から水分を蒸発し易くすべく、清
浄空気をヒータ６５で加熱した熱風を制御弁６６、６４
を経由して内缶１２内に導入し、内缶１２内を大気圧近
傍まで昇圧して被滅菌物を昇温する。更に、昇温した被
滅菌物を乾燥すべく、再度、内缶１２内を真空状態とし
た後、熱風を供給する操作を複数回繰り返し、被滅菌物
を充分に乾燥する。被滅菌物の乾燥が不充分の場合は、
被滅菌物を圧力容器１０から取り出したとき、空気中の
細菌等が被滅菌物に付着して増殖を始めるおそれがある
からである。かかる乾燥工程が完了した際に、内缶１２
内に清浄空気を導入して滅菌を完了する。

【０００５】この様な、図９に示す蒸気滅菌装置に使用
される真空ポンプＶＰとしては、高温の水蒸気を含む排
気気体を吸引する必要があるため、図１０及び図１１に
示す水封式真空ポンプが使用される。水封式真空ポンプ
では、図１０及び図１１に示す様に、水が貯められた円
筒形のケーシング２０に偏心して羽根車２２が取り付け
られている。この羽根車２２は、駆動手段としてのモー
タ２４によって回転され、ケーシング２０には、水蒸気
を含む排気気体を吸引する吸引口２６及び非凝縮性気体
を排気する排気口２８が各々設けられている。図１０及
び図１１に示す水封式真空ポンプでは、モータ２４を駆
動して羽根車２２を回転すると、ケーシング２０内に貯
められた水は、羽根車２２によって回転されて遠心力に
よりケーシング２０の内壁面に水膜３０を作る。この水
膜３０によって、羽根車２２の隣接した羽根と羽根との
間に密閉された空間３２が形成される。かかる空間３２
は、羽根車２２がケーシング２０に偏心して取り付けら
れていることから、羽根車２２の回転に伴い容積が変化
し、非凝縮性気体の吸引、圧縮、排気を連続して行うこ
とができる。尚、ケーシング２０内の貯留水は、排気と
共に一部が排出されるため、ケーシング２０の水補給口
３４から補給水を補給する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】この様に、図８に示す
蒸気滅菌装置の真空ポンプＶＰとして、図１０及び図１
１に示す水封式真空ポンプを用いることによって、高温
の水蒸気含有の排気気体であっても問題なく吸引・排気
できる。しかし、図１０及び図１１に示す水封式真空ポ
ンプでは、図８に示す蒸気滅菌装置の様に、高温の水蒸
気含有の排気気体を吸引・排気する場合、内缶１２が所
定の真空度に到達するまでの時間を可及的に短時間とす
べく、排気性能（排気量）の大きな大型の水封式真空ポ
ンプを用いることが必要となる。このため、蒸気滅菌装
置の全体が大型化すると共に、水封式真空ポンプが大量
の水及び電気が必要となり、蒸気滅菌装置のランニング
コストも高くなる。そこで、本発明の課題は、小型化さ
れた水封式真空ポンプを用いて所期の性能を発揮し得る
蒸気滅菌装置、及び小型化された水封式真空ポンプを用
いた蒸気滅菌装置に適する蒸気滅菌方法、並びに高温の
水蒸気を含有する排気気体を吸引・排気する場合であっ
ても、排気性能を可及的に向上し得る水封式真空ポンプ
を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく検討した結果、水蒸気含有の排気気体に水を
噴霧した後に、排気気体を水封式真空ポンプに吸引・排
気させることによって、水封式真空ポンプの排気性能を
向上し得ること、水封式真空ポンプと圧力容器との間
に、圧力容器から排気される水蒸気含有の排気気体に水
を噴霧する噴霧装置を設けることによって水封式真空ポ
ンプを小型化でき、蒸気滅菌装置の小型化が可能である
こと、及び水封式真空ポンプと圧力容器との間に、圧力
容器から排気される水蒸気含有の排気気体に水を噴霧す
る噴霧装置を設けた蒸気滅菌装置を用い、圧力容器内の
被滅菌物に蒸気滅菌を施す際に、圧力容器内の空気の排
気及び被滅菌物の加温を行う予備工程において、圧力容
器内に蒸気を供給しつつ蒸気排気口から蒸気を排気する
蒸気ブローを行うことによって、短時間で圧力容器内の
空気を排気でき、蒸気滅菌工程に移行できることを見出
し、本発明に到達した。

【０００８】すなわち、本発明は、挿入された被滅菌物
の滅菌を、蒸気供給配管から供給された蒸気によって施
す圧力容器と、前記圧力容器内を真空状態とする真空発
生手段とを具備する蒸気滅菌装置において、該真空発生
手段として、水が貯められたケーシング内に偏心して取
り付けられた羽根車を駆動手段によって回転し、水蒸気
や水滴を含む排気気体を吸引・排気する水封式真空ポン
プが用いられ、且つ前記圧力容器の蒸気排気口から水封
式真空ポンプに至る配管の途中に、前記圧力容器から排
気される水蒸気や水滴を含む排気気体に水を噴霧する噴
霧手段が設けられていることを特徴とする蒸気滅菌装置
にある。また、本発明は、水が貯められたケーシング内
に偏心して取り付けられた羽根車を駆動手段によって回
転し、水蒸気や水滴を含む気体を吸引・排気する水封式
真空ポンプにおいて、該水蒸気や水滴を含む気体を吸引
する吸引口に接続された吸引配管に、前記吸引配管を通
過する排気気体に水を噴霧する噴霧手段が設けられてい
ることを特徴とする水封式真空ポンプにある。かかる本
発明において、噴霧手段を、噴霧された水が水封式真空
ポンプのケーシング内に貯められた貯留水の補給水とし
て供給される位置に設けることによって、噴霧された水
をケーシング内の貯留水の補給水として使用できる。

【０００９】更に、本発明は、被滅菌物が挿入される圧
力容器と、前記圧力容器に蒸気を供給する蒸気供給配管
と、前記圧力容器内を真空状態とする真空発生装置とを
具備する蒸気滅菌装置を用い、前記圧力容器に挿入され
た被滅菌物を蒸気滅菌する際に、該真空発生装置とし
て、水が貯められたケーシング内に偏心して取り付けら
れた羽根車を駆動手段によって回転し、水蒸気や水滴を
含む排気気体を吸引・排気する水封式真空ポンプと、前
記圧力容器の蒸気排気口から水封式真空ポンプに至る配
管の途中に、前記圧力容器から排気される水蒸気や水滴
を含む排気気体に水を噴霧する噴霧手段とを具備する真
空発生装置を用い、前記圧力容器内に供給した蒸気を蒸
気排気口から排気する蒸気ブローによって圧力容器内の
空気を略排気した後、前記被滅菌物を含む圧力容器内の
空気除去の完全化と被滅菌物の加温とを行うべく、前記
圧力容器内を蒸気によって加圧状態とする加圧操作と、
前記圧力容器内を前記真空発生装置によって真空状態と
する真空操作とを繰り返し、次いで、前記蒸気供給配管
から蒸気を圧力容器に導入して所定の圧力・温度で所定
時間保持して、前記被滅菌物の滅菌し、その後、前記真
空発生装置を駆動して圧力容器内を真空状態として被滅
菌物を乾燥することを特徴とする蒸気滅菌方法にある。
かかる本発明において、真空発生装置を駆動して圧力容
器内を真空状態として被滅菌物を乾燥する際に、前記被
滅菌物が乾燥状態となるまで前記圧力容器の真空状態を
継続することによって、圧力容器内の真空状態を破った
後、再度、圧力容器内を真空状態に吸引する場合に比較
して、小型の水封式真空ポンプを用いることができる。

【００１０】本発明に係る水封式真空ポンプでは、高温
の水蒸気含有の気体であっても、水噴霧手段によって噴
霧された噴霧水によって冷却されて水蒸気は水となり、
その体積を著しく減少できる。このため、噴霧水によっ
て凝縮しなかった非凝縮性気体のみが水封式真空ポンプ
に吸引され排気される。かかる非凝縮性気体も、噴霧水
によって冷却されて体積も小さくなっている。このた
め、水封式真空ポンプが排気する排気量を可及的に少な
くできる結果、高温の水蒸気含有の排気気体をそのまま
水封式真空ポンプで吸引し排出する場合に使用する排気
量の大きな大型の水封式真空ポンプに比較して、排気量
の小さな小型の水封式真空ポンプを採用できる。更に、
かかる水噴霧手段と小型化された水封式真空ポンプとを
真空発生手段として具備する蒸気滅菌装置は、高温の水
蒸気含有の排気気体をそのまま吸引し排出する水封式真
空ポンプのみを具備する蒸気滅菌装置に比較して、ラン
ニングコストを低減でき且つ小型化することができる。

【００１１】また、この様に水噴霧手段と小型化された
水封式真空ポンプとを真空発生手段として具備する蒸気
滅菌装置を用いて蒸気滅菌を行う際に、圧力容器内に蒸
気を供給しつつ蒸気排気口から蒸気を排気する蒸気ブロ
ーによって圧力容器内の空気を略排気した後、圧力容器
内を蒸気によって加圧状態とする加圧操作と、圧力容器
内を真空状態とする真空操作とを繰り返し、圧力容器内
の空気除去の完全化と被滅菌物の加温とを行う。かかる
蒸気ブローによって、加圧操作と真空操作とを繰り返す
際に、蒸気によって加圧された圧力容器内を所定の真空
度に到達するまでの時間を、蒸気ブローを行うことなく
水噴霧によって凝縮しない空気を排気する真空操作を行
った場合に比較して短時間とすることができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明に係る蒸気滅菌装置の一例
を図１に示す。図１に示す蒸気滅菌装置を構成する圧力
容器は、図１に示す様に、内部が滅菌室となる内缶１２
と外缶１４とから成り、内缶１２と外缶１４との間には
ジャケット部１６が設けられている。かかる圧力容器１
０の内缶１２には、不織布等の通気性材料から成る袋等
の包装材や通気性の被滅菌収納容器に、手術着等の滅菌
対象物が収納された被滅菌物を載置したカートごと挿入
されて滅菌が施される。また、圧力容器１０のジャケッ
ト部１６には、蒸気元バルブ５９及びストレーナＳを通
過して減圧弁６０で減圧された蒸気が供給される。更
に、ジャケット部１６に供給された蒸気は、内缶１２を
加熱すると共に、三方弁４０を通過し内缶１２内にも供
給される。この三方弁４０には、フィルターＦ及びヒー
タ６５を通過して加熱された清浄な熱風を内缶１２内に
供給する圧空供給配管も繋ぎ込まれている。かかる三方
弁４０は、弁体をモータによって駆動するモータ駆動で
あって、三個の配管との繋ぎ込み口の中間で弁体を停止
し、圧力容器１２への蒸気及び圧空の供給を停止でき
る。尚、圧力容器１０を形成する内缶１２及び外缶１４
の安全のため、安全弁５２が設けられている。

【００１３】三方弁４０を経由して内缶１２及びジャケ
ット部１６に供給された蒸気が、内缶１２内やジャケッ
ト部１６内で凝縮して発生したドレンは、ドレントラッ
プ６７、６８を経由して排出される。更に、内缶１２か
ら真空ポンプＶＰとして用いる図１０及び図１１に示す
水封式真空ポンプ（以下、水封式真空ポンプＶＰと称す
る）に至る配管は、内缶１２に充填された蒸気等を排気
すると共に、内缶１２内を真空状態に吸引する排気配管
である。かかる排気配管の途中に設けられた三方弁４２
には、内缶１２内の蒸気等を大気中に放出する放出配管
４４が繋ぎ込まれている。この三方弁４２は、三方弁４
０と同様に、弁体をモータによって駆動するモータ駆動
であって、三個の配管との繋ぎ込み口の中間で弁体を停
止し、内缶１２内を蒸気によって加圧状態とすることが
できる。

【００１４】かかる三方弁４２と水封式真空ポンプＶＰ
との間には、内缶１２から排気される水蒸気や水滴を含
む排気気体に水を噴霧する噴霧手段としての水噴霧装置
４６が設けられている。かかる水噴霧装置４６は、図２
に示す様に、上蓋部に取付けられたヘッド部４７に水噴
霧ノズル４９が設けられた容器４８の側面側に、内缶１
２から排気される排気気体Ｇが供給される供給口４５が
設けられ、容器４８の下蓋部に水噴霧ノズル４９から噴
霧された水や排気気体Ｇ中に含有されている水蒸気が凝
縮した凝縮水等の水と、非凝縮性の気体とが排出される
排出口４３が設けられている。水噴射ノズル４９に供給
される水Ｗは、図１に示す様に、給水元バルブ３６及び
電磁弁３８を経由して供給され、容器４８の排出口４３
から排出される水と排気気体とは、図１０及び図１１に
示す水封式真空ポンプＶＰの吸引口２６に供給される。
かかる水噴霧装置４６に取付けられたヘッド部４７は、
容器４８に着脱自在とすることによって、水噴霧ノズル
４９の掃除や交換等を容易化できる。また、水噴霧ノズ
ル４９が設けられている箇所の容器４８の内径は、排気
気体Ｇが送り込まれる供給口４５及び排出口４３の内径
よりも大径である。排気気体Ｇの線速度を低下させ、水
噴霧ノズル４９から噴霧された噴霧水と排気気体Ｇとを
充分に接触させるためである。

【００１５】この様に、水噴霧ノズル４９から噴霧され
た噴霧水と充分に接触した排気気体Ｇは、冷却されて排
気気体Ｇ中に含有されていた水蒸気は凝縮され、その他
の水溶性ガスも水に溶け込むため、冷却されたことに因
る非凝縮性気体の体積減少と相俟って、排出口４３から
水封式真空ポンプＶＰに吸引される排気気体Ｇの容量を
減少させることができる。尚、容器４８の排気気体の供
給口４５よりも下部で且つ排出口４３よりも上部の部分
（図２において、Ｌと示す部分）に、市販されているラ
シヒリング等の充填材を、通過気体の通過抵抗が大きく
ならない程度に充填することは、気―液の接触面積を大
きくでき好ましい。

【００１６】図１に示す真空ポンプＶＰとして用いる水
封式真空ポンプＶＰには、水が貯められた円筒形のケー
シング２０に偏心して取付けられている羽根車２２と、
羽根車２２を駆動する駆動手段としてのモータ２４とが
設けられ、且つケーシング２０には、排気気体を吸引す
る吸引口２６及び非凝縮性気体を排気する排気口２８が
各々設けられている。かかる水封式真空ポンプＶＰで
は、モータ２４を駆動して羽根車２２を回転すると、ケ
ーシング２０内に貯められた水は、羽根車２２によって
回転されて遠心力によりケーシング２０の内壁面に水膜
３０を作る。この水膜３０によって、羽根車２２の隣接
した羽根と羽根との間に密閉された空間３２が形成され
る。かかる空間３２は、羽根車２２がケーシング２０に
偏心して取り付けられていることから、羽根車２２の回
転に伴い容積が変化し、非凝縮性気体の吸引、圧縮、排
気を連続して行うことができる。

【００１７】この様な図１０及び図１１に示す水封式真
空ポンプＶＰの吸引口２６に供給される排気気体を、水
噴霧装置４６によって水を噴霧することによって、内缶
１２から高温の水蒸気含有の排気気体が排気されても、
水噴霧装置４６において、噴霧された噴霧水によって冷
却されて含有された水蒸気は凝縮水となって、その体積
を著しく減少できる。このため、噴霧水によって凝縮し
ない非凝縮性気体のみが水封式真空ポンプＶＰに吸引さ
れ排気される。かかる非凝縮性気体も、噴霧水によって
冷却されて体積も小さくなっている。このため、水封式
真空ポンプＶＰが排気する排気量を可及的に少なくでき
る結果、高温の水蒸気含有の気体をそのまま吸引し排出
する場合に使用する排気量の大きな大型の水封式真空ポ
ンプに比較して、排気量が小さく小型の水封式真空ポン
プＶＰを採用できる。尚、水封式真空ポンプＶＰの吸引
口２６に供給された水と気体のうち、水はケーシング２
０内の貯留水の補給水として供給されるが、水噴霧ノズ
ル４９から噴霧される噴霧量が少なくケーシング２０内
の貯留水量が不足する場合は、ケーシング２０に設けら
れた水補給口３４からも補給水を直接補給できる。

【００１８】図１に示す蒸気滅菌装置を用い、圧力容器
１０内に挿入された被滅菌物に蒸気滅菌を施す際に、図
９に示す従来の準備・予熱工程、滅菌工程、排気工程、
乾燥工程、及び完了工程の各々を順次通過させることに
よって、被滅菌物に蒸気滅菌を施してもよいが、図２に
示す水噴霧装置４６を有効に用いることによって、水封
式真空ポンプＶＰを更に小型化でき、蒸気滅菌装置の更
なる小型化を図ることができる。つまり、内缶１２内の
非凝縮性気体である空気を、凝縮性気体である水蒸気に
よって充分に置換できれば、内缶１２から排出される水
蒸気を水噴霧装置４６により凝縮することによって、内
缶１２を相当程度の真空度とすることができ、水封式真
空ポンプＶＰによって排出する気体量を更に少なくでき
る。その結果、更に排気量の小さい小型の水封式真空ポ
ンプＶＰを採用できる。このため、図３に示す様に、準
備・予熱工程のＡ工程において、先ず、圧力容器１０の
内缶１２内に三方弁４０を介して蒸気を供給しつつ、内
缶１２から水封式真空ポンプＶＰに至る配管の途中に設
けられた三方弁４２を経由して蒸気を排気する蒸気ブロ
ーを施し、内缶１２内の空気を略排気して蒸気に置換す
る。この蒸気ブローは、図３の点線Ｘで示す様に、内缶
１２の内圧を一定圧力まで蒸気を供給して加圧した後、
一気に排出することによって行ってもよい。尚、蒸気に
よる内缶１２の加圧は、蒸気を内缶１２に供給する位置
に三方弁４０の弁体を位置させると共に、内缶１２から
蒸気が排出されない位置に三方弁４２の弁体を位置させ
ることによって行うことができる。

【００１９】但し、かかる蒸気ブローを施しても、内缶
１２に挿入された被滅菌物内の空気まで完全に蒸気と置
換することは困難である。このため、準備・予熱工程の
Ｂ工程において、被滅菌物を含む圧力容器内の空気除去
の完全化と被滅菌物の加温とを行うべく、内缶１２内を
蒸気によって加圧状態とする加圧操作と、内缶１２内を
水噴霧装置４６及び水封式真空ポンプＶＰによって真空
状態とする真空操作とを繰り返す。かかる真空操作にお
いて、内缶１２内は略蒸気に置換されているため、内缶
１２内を水噴霧装置４６のみである程度の真空度とする
ことができ、小型の水封式真空ポンプＶＰでも容易に所
定の真空度とすることができる。

【００２０】次いで、内缶１２に蒸気を供給して所定圧
力まで昇圧し、所定圧力の状態で所定時間保持する滅菌
工程に入る。かかる滅菌工程では、内缶１２内が滅菌温
度で所定時間保持されるため、被滅菌物に付着していた
細菌等を滅菌することができる。その後、三方弁４０に
よって蒸気の供給を停止し、内缶１２の蒸気を三方弁４
２及び放出配管４４を介して排気する排気工程を経由し
た後、滅菌工程で内缶１２に導入された蒸気によって濡
れた被滅菌物を乾燥する乾燥工程に入る。この乾燥工程
では、排気工程において、蒸気が排気されて大気圧とな
った内缶１２内の蒸気を、三方弁４２を経由して水噴霧
装置４６及び真空ポンプＶＰによって吸引し、内缶１２
を真空状態として被滅菌物の水分を蒸発させる。

【００２１】ここで、大型で高性能の真空ポンプＶＰが
設けられている場合には、水分の蒸発に伴い被滅菌物の
温度が低下するため、被滅菌物から水分を蒸発し易くす
べく、図３に示す点線Ｙの様に、清浄空気をヒータ６５
で加熱した熱風を三方弁４０を経由して内缶１２内に導
入し、内缶１２内を大気圧近傍まで昇圧して被滅菌物を
昇温する。更に、昇温した被滅菌物を乾燥すべく、再
度、内缶１２内を真空状態とした後、熱風を供給する操
作を複数回繰り返し、被滅菌物を充分に乾燥することが
できる。一方、小型で低性能の真空ポンプＶＰが設けら
れている場合には、内缶１２内に空気を導入すると、空
気は非凝縮性気体であるため、水噴霧装置４６を通過さ
せても体積低下は少ない。このため、内缶１２が所定の
真空度に到達するまでの所要時間が長くなり、乾燥時間
が長くなる。従って、図３に示す様に、内缶１２の真空
状態を破らず継続して被滅菌物の乾燥を施すことが好ま
しい。この様に、熱風吹き込み操作と真空操作とを繰り
返すことなく真空状態を継続した場合であっても、所定
時間経過後の被滅菌物の乾燥状態は略同程度である。
尚、図３に示す様に、真空状態を継続して被滅菌物を乾
燥した場合であっても、乾燥終了時に内缶１２の真空状
態を大気圧に戻すには、清浄空気を内缶１２内に導入す
る。

【００２２】図１に示す蒸気滅菌装置では、内缶１２と
水噴霧装置４６との間には、三方弁４２が設けられてい
るため、水噴霧装置４６に内缶１２の蒸気圧力が直接加
えられることがない。このため、水噴霧装置４６の容器
４８を耐圧容器とすることを要しない。しかし、内缶１
２内の蒸気を放出する際に、蒸気が大気中に噴出される
ため、何等かの消蒸手段が要請されることがある。かか
る消蒸手段が要請される場合には、図４に示す蒸気滅菌
装置が好ましい。図４の蒸気滅菌装置では、三方弁４２
が水噴霧装置４６の排出口４３の側に設けられており、
内缶１２内の蒸気は水噴霧装置４６及び三方弁４２を経
由して放出配管４４に至る。このため、蒸気は水噴霧装
置４６での噴霧水によって凝縮し、大気中に蒸気が噴出
することを防止できる。図４の蒸気滅菌装置では、内缶
１２を蒸気によって加圧する際には、電磁弁３８を閉じ
て水噴射容器４６での噴霧水を停止し、且つ三方弁４２
の弁体を水噴射容器４６から蒸気が排出されない位置に
位置させた後、三方弁４０を経由して内缶１２に蒸気を
供給することによって内缶１２を加圧できる。このた
め、水噴射容器４６の容器４８を耐圧容器とすることが
必要である。尚、図４に示す蒸気滅菌装置では、図１に
示す蒸気滅菌装置と同一部材は同一番号を付与し、詳細
な説明を省略する。

【００２３】図１及び図４に示す蒸気滅菌装置では、内
缶１２及びジャッケット部１６に供給する蒸気は、共通
の蒸気供給配管を経由して供給されているが、図５に示
す様に、内缶１２及びジャッケット部１６に供給する蒸
気供給配管を各々別にしてもよい。図５に示す蒸気滅菌
装置では、内缶１２には、蒸気元バルブ５９、ストレー
ナーＳ、減圧弁６０、及び三方弁４０を経由して蒸気が
供給され、ジャケット部１６には、制御弁７２、ストレ
ーナーＳ、及び減圧弁７４を経由して蒸気が供給され
る。この様に、内缶１２とジャケット部１６とに独立し
て蒸気を供給可能とすることによって、内缶１２及びジ
ャケット部１６に供給する蒸気の圧力等を自由に制御で
きるため、圧力容器１０の設計の自由度も拡大できる。
尚、図５に示す蒸気滅菌装置においても、図１に示す蒸
気滅菌装置と同一部材は同一番号を付与し、詳細な説明
を省略する。

【００２４】図１〜図５に示す蒸気滅菌装置では、水噴
霧装置４６と水封式真空ポンプＶＰとを別々に設けても
よいが、図６に示す様に、両者を一体化してもよい。図
６に示す水封式真空ポンプＶＰは、水が貯められた円筒
形のケーシング２０に、図１１に示す様に、偏心して羽
根車２２が取り付けられている。この羽根車２２は、駆
動手段としてのモータ２４によって回転される。ケーシ
ング２０には、水蒸気を含む排気気体を吸引する吸引口
２６及び排気気体を排出する排出口２８が各々設けられ
ている。図６に示す水封式真空ポンプＶＰには、吸引口
２６に容器４８の排出口４３が繋ぎ込まれて立設された
水噴霧装置４６に、高温の水蒸気含有の排気気体Ｇを送
り込む送込配管４１が接続されている。かかる水噴霧装
置４６には、図７に示す様に、ケーシング２０内に補給
する補給水Ｗを噴霧する噴霧手段としての水噴霧ノズル
４９が設けられている。この水噴霧ノズル４９は、容器
４８の上部に着脱自在に螺着されたヘッド部４７に設け
られている。このため、ヘッド部４７を容器４８から取
り外すことによって、水噴霧ノズル４９の掃除や交換等
を容易に行うことができる。

【００２５】また、水噴霧ノズル４９が設けられている
箇所の容器４８の内径は、排気気体Ｇが送り込まれる送
込配管４１及び吸引口２６の内径よりも大径である。送
込配管４１から送り込まれた排気気体Ｇの線速度を低下
させ、水噴霧ノズル４９から噴霧された噴霧水と排気気
体Ｇとを充分に接触させるためである。この様に、水噴
霧ノズル４９から噴霧された噴霧水と充分に接触した排
気気体Ｇは、冷却されて排気気体Ｇ中に含有されていた
水蒸気は凝縮され、その他の水溶性ガスも水に溶け込む
ため、冷却されたことに因る排気気体Ｇの体積減少と相
俟って、吸引口２６からケーシング２０内に吸引される
非凝縮性気体の容量を減少させることができる。更に、
水噴霧装置値４６は吸引口２６上に立設されているた
め、水噴霧ノズル４９によって噴霧された噴霧水は容器
４８内を自然流下して吸引口２６からケーシング２０内
の貯留水に対する補給水として供給でき、噴霧水の後処
理を容易とすることができる。尚、ケーシング２０内の
貯留水に対する補給水として、噴霧水では不足する場合
には、図１０に示す様に、ケーシング２０に設けた水補
給口３４から不足量を補ってもよい。

【００２６】ケーシング２０内に貯められた貯留水は、
モータ２４が駆動されて羽根車２２が回転すると、羽根
車２２によって回転されて遠心力によりケーシング２０
の内壁面に水膜３０（図１１）を作る。この水膜３０に
よって、羽根車２２の隣接した羽根と羽根との間に密閉
された空間３２が形成される。かかる空間３２のうち、
吸引口２６の近傍の空間３２は、羽根車２２がケーシン
グ２０に偏心して取り付けられているため、羽根車２２
の回転に伴い容積が次第に増加した後、次第に減少して
排出口２８に接近する。このため、気体の吸引、圧縮、
排気を連続して行うことができる。以上、述べてきた図
７に示す水噴霧ノズル４９から水を噴霧して運転する図
１に示す水封式真空ポンプＶＰの排気能力は、噴霧ノズ
ル４９から水を噴霧することなく運転する図１０に示す
水封式真空ポンプＶＰの排気能力に対し、約１０〜２０
％ほど向上できる。かかる図６及び図７に示す水噴霧装
置４６と一体化された水封式真空ポンプＶＰは、図１、
図４、図５に示す蒸気滅菌装置の真空ポンプとして用い
ることは勿論のこと、図８に示す蒸気滅菌装置に用いる
ことによって、内缶１２を所定の真空度までに到達する
時間を短縮できる。その結果、図９に示す滅菌工程の準
備・予熱工程、排気工程、及び乾燥工程の工程時間を短
縮することができ、予定時間内に滅菌を完了することが
できる。

【００２７】また、図６及び図７に示す水噴霧装置４６
と一体化された水封式真空ポンプＶＰでは、噴霧水をケ
ーシング２０内に自然流下させていたが、塵埃等の微細
粒子が含有されている気体Ｇを吸引する場合には、噴霧
水をケーシング２０外の容器に一旦貯めて微細粒子を除
去した後、ケーシング２０に貯留水の補給水として供給
することが好ましい。また、噴霧水をケーシング２０の
外に排出してもよいが、ケーシング２０に直接補給水を
補給することを要する。更に、図６及び図７に示す水噴
霧装置４６と一体化された水封式真空ポンプＶＰは、蒸
気滅菌装置の他の医療機器や食品関係の装置等にも使用
可能である。

【００２８】

【発明の効果】本発明によれば、蒸気滅菌装置の真空発
生手段として、水噴霧手段が設けられた水封式真空ポン
プを用いるため、高温の水蒸気含有の気体をそのまま吸
引し排出する水封式真空ポンプに比較して、その排出性
能を向上することができる。このため、水封式真空ポン
プの小型化を図ることができ、蒸気滅菌装置の小型化を
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る蒸気滅菌装置の一例を説明する略
線図である。

【図２】図１に示す蒸気滅菌装置に用いる水噴霧装置４
６の断面図である。

【図３】図１に示す蒸気滅菌装置の運転方法を説明する
ための内缶１２の内圧の経時変化を示すグラフである。

【図４】本発明に係る蒸気滅菌装置の他の例を説明する
略線図である。

【図５】本発明に係る蒸気滅菌装置の他の例を説明する
略線図である。

【図６】本発明に係る水封型真空ポンプの一例を説明す
るための斜視図である。

【図７】図６に示す水封型真空ポンプに設けられた水噴
霧装置の断面図である。

【図８】従来の蒸気滅菌装置を説明する略線図である。

【図９】図８に示す従来の蒸気滅菌装置の運転方法を説
明するための内缶１２の内圧の経時変化を示すグラフで
ある。

【図１０】図８に示す従来の蒸気滅菌装置に用いる水封
式真空ポンプを説明するための斜視図である。

【図１１】水封式真空ポンプの構造を説明するための概
略構造図である。

【符号の説明】

１０ 圧力容器 １２ 内缶 １４ 外缶 １６ ジャケット ２０ ケーシング ２２ 羽根車 ２４ モータ ２６ 吸引口 ２８ 排出口 ４６ 水噴霧装置 ４８ 容器 ４９ 水噴霧ノズル

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 挿入された被滅菌物の滅菌を、蒸気供給
   配管から供給された蒸気によって施す圧力容器と、前記
   圧力容器内を真空状態とする真空発生手段とを具備する
   蒸気滅菌装置において、 該真空発生手段として、水が貯められたケーシング内に
   偏心して取り付けられた羽根車を駆動手段によって回転
   し、水蒸気や水滴を含む気体を吸引・排気する水封式真
   空ポンプが用いられ、 且つ前記圧力容器の蒸気排気口から水封式真空ポンプに
   至る配管の途中に、前記圧力容器から排気される水蒸気
   や水滴を含む排気気体に水を噴霧する噴霧手段が設けら
   れていることを特徴とする蒸気滅菌装置。
2. 【請求項２】 噴霧手段が、噴霧された水が水封式真空
   ポンプのケーシング内に貯められた貯留水の補給水とし
   て供給される位置に設けられている請求項１記載の蒸気
   滅菌装置。
3. 【請求項３】 被滅菌物が挿入される圧力容器と、前記
   圧力容器に蒸気を供給する蒸気供給配管と、前記圧力容
   器内を真空状態とする真空発生装置とを具備する蒸気滅
   菌装置を用い、前記圧力容器に挿入された被滅菌物を蒸
   気滅菌する際に、 該真空発生装置として、水が貯められたケーシング内に
   偏心して取り付けられた羽根車を駆動手段によって回転
   し、水蒸気や水滴を含む気体を吸引・排気する水封式真
   空ポンプと、前記圧力容器の蒸気排気口から水封式真空
   ポンプに至る配管の途中に、前記圧力容器から排気され
   る水蒸気や水滴を含む排気気体に水を噴霧する噴霧手段
   とを具備する真空発生装置を用い、 前記圧力容器内に供給した蒸気を蒸気排気口から排気す
   る蒸気ブローによって圧力容器内の空気を略排気した
   後、 前記被滅菌物を含む圧力容器内の空気除去の完全化と被
   滅菌物の加温とを行うべく、前記圧力容器内を蒸気によ
   って加圧状態とする加圧操作と、前記圧力容器内を前記
   真空発生装置によって真空状態とする真空操作とを繰り
   返し、 次いで、前記蒸気供給配管から蒸気を圧力容器に導入し
   て所定の圧力・温度で所定時間保持して、前記被滅菌物
   を滅菌しその後、前記真空発生装置を駆動して圧力容器
   内を真空状態として被滅菌物を乾燥することを特徴とす
   る蒸気滅菌方法。
4. 【請求項４】 真空発生装置を駆動して圧力容器内を真
   空状態として被滅菌物を乾燥する際に、前記被滅菌物が
   乾燥状態となるまで前記圧力容器の真空状態を継続する
   請求項３記載の蒸気滅菌方法。
5. 【請求項５】 水が貯められたケーシング内に偏心して
   取り付けられた羽根車を駆動手段によって回転し、水蒸
   気や水滴を含む気体を吸引・排気する水封式真空ポンプ
   において、 該水蒸気や水滴を含む気体を吸引する吸引口に接続され
   た吸引配管に、前記吸引配管を通過する排気気体に水を
   噴霧する噴霧手段が設けられていることを特徴とする水
   封式真空ポンプ。
6. 【請求項６】 噴霧手段が、噴霧された水が水封式真空
   ポンプのケーシング内に貯められた貯留水の補給水とし
   て供給される位置に設けられている請求項５記載の水封
   式真空ポンプ。