JP2000195565A - 二次電池の検査方法 - Google Patents

二次電池の検査方法

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JP2000195565A
JP2000195565A JP10371538A JP37153898A JP2000195565A JP 2000195565 A JP2000195565 A JP 2000195565A JP 10371538 A JP10371538 A JP 10371538A JP 37153898 A JP37153898 A JP 37153898A JP 2000195565 A JP2000195565 A JP 2000195565A
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battery
voltage
current
short
electrodes
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JP10371538A
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Tadashi Ise
忠司 伊勢
Koji Miki
康二 三木
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な方法で、サイクル寿命の短い潜在ショ
ート電池を正確に識別する。 【解決手段】 正極と負極をセパレータを介して巻回ま
たは積層している電極体を外装缶に入れて組み立てられ
る二次電池の検査方法である。電極体を電解液に接触さ
せない状態で、電極間に電圧を加えて電極間が絶縁破壊
する電流を検出して、将来的にショートにいたる潜在シ
ョート電池と良品電池を識別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造された状態で
はショートしていないが、将来的にショートする潜在シ
ョート電池を判別する二次電池の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】正極と負極をセパレータを介して積層し
ている電極体を外装缶に入れている二次電池は、正負極
間に、電極のかけら等の異物が混入すると電極と接触し
て、ショートする。内部ショートした電池は、電池の組
立工程で、抵抗や電圧を測定して判別して排除してい
る。
【0003】組立られた二次電池を検査する方法は、た
とえば特開昭51−16439号公報に記載される。こ
の公報に記載される検査方法は、1000〜3000V
と極めて高い電圧を、10〜20μsecにパルス電圧
として印加して電極間の内部ショートを検出する。正極
と負極が接触して内部ショートしている二次電池は、パ
ルス電圧を印加したときにショート電流がパルス状に流
れるので、電流を検出して二次電池の内部ショートを検
出できる。この方法は、正極や負極の表面に酸化膜など
があって、実際には正極と負極とが接触しているのに、
ショート電流が流れない弊害を解消するために、100
0V〜3000Vの高電圧を印加する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の公報に記載され
る検査方法で、二次電池の内部ショートを判定できる。
しかしながら、この公報に記載される方法は、検査した
ときには正極と負極とが互いに接触していないが、将来
的に電極が接触して内部ショートを起こす潜在ショート
電池を識別できない。電極間に小さい異物等が付着して
組み立てられた二次電池は、組み立てた時にはショート
していないことがあるからである。しかしながら、充放
電を繰り返すことによって、電極が接触して、ショート
することがある。このような状態にある潜在ショート電
池は、組み立てた時の検査では、良品電池と識別できな
い。特に、水溶液系の電解液を注液している二次電池
は、電解液自身の導電性が高いために、注液した後で
は、電極をショートさせる原因となる異物の有無によら
ず、内部抵抗が極めて低いために、電圧と電流を測定す
る方法では、潜在ショート電池の識別は困難である。ま
た、注液前の状態においても、電極間の抵抗が極めて大
きいために、潜在ショート電池と良品電池とで差異がな
く、潜在ショート電池の識別はできない。
【0005】潜在ショート電池を識別して除去すること
は、二次電池の製造において極めて大切なことである。
それは、パック電池のように、複数の二次電池を直列に
接続して使用する場合、ひとつの電池の寿命がパック電
池全体の寿命を決定するからである。たとえば、10個
の二次電池を直列に接続して使用する場合、わずかに1
個の二次電池が不良になると、残り9個の二次電池が正
常に使用できる状態にあっても全体が使用できなくなっ
てしまう。このため、多数の二次電池を直列に接続して
使用する場合、潜在ショート電池を除去することは極め
て大切である。しかしながら、潜在ショート電池は、製
造した直後においては、良品電池と同じ電気特性を示す
ために、これを識別するのは極めて難しい。このため、
潜在ショート電池が良品電池と一緒に出荷され、1個の
二次電池のショートが原因で、潜在ショート電池と一緒
に使用している正常な多数の二次電池を有効に使用でき
なくしているのが実状である。この弊害を解消するため
には、潜在ショート電池を確実に識別して除去する必要
がある。さらに、製造された二次電池に含まれる潜在シ
ョート電池の割合は少ないので、潜在ショート電池を除
いても、製造される二次電池の個数はほとんど減少しな
い。
【0006】本発明は、潜在ショート電池を正確に識別
することを目的に開発されたもので、本発明は、極めて
簡単な方法で、サイクル寿命が短い潜在ショート電池を
識別できる二次電池の検査方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、正極と負極を
セパレータを介して巻回または積層している電極体を外
装缶に入れて組み立てられる二次電池の検査方法であ
る。本発明の請求項1の二次電池の検査方法は、電解液
を注液しない状態で電極間に電圧を加え、電極間が絶縁
破壊する電流を検出して、良品電池と潜在ショート電池
とを識別する。電極体を外装缶に入れて絶縁破壊電圧を
測定する方法においては、電極体を入れた外装缶に電解
液を注液しない状態で、電極間の絶縁破壊電圧を測定す
る。電極体を外装缶に入れない状態で、絶縁破壊電流を
検出して、潜在ショート電池を識別することもできる。
【0008】潜在ショート電池が絶縁破壊する電圧は、
正極と負極の間隔によって変化する。正極と負極とが接
近する電極体は、絶縁破壊を起こす電圧が低くなる。正
極と負極との間で絶縁破壊を起こす電圧が、電極間の距
離に反比例するからである。本発明の検査方法は、電解
液を注液しない状態で、正極と負極の電極間に電圧を加
えて、絶縁破壊するときの電極間の電流を検出して、良
品電池と潜在ショート電池とを識別する。
【0009】電解液を充填しない状態において、正極と
負極の間には空気が存在する。対向する電極が空気中で
絶縁破壊を起こす電圧は、約1500V/mmである。
したがって、正極と負極の間隔を0.3mmとすれば、
良品電池の正極と負極の間で絶縁破壊が起こる電圧は約
450Vとなる。電極間に異物が付着して、正極と負極
とが互いに接近している潜在ショート電池は、絶縁破壊
を起こす電圧が450Vよりも低くなる。たとえば、正
極と負極の間隔が半分になっていると、絶縁破壊を起こ
す電圧も、約450Vの半分となる。
【0010】電極間に印加する電圧は、良品電池が絶縁
破壊を起こす電圧よりも低く、潜在ショート電池が絶縁
破壊を起こす電圧よりも高く設定する。
【0011】電極間に印加する電圧を、良品電池が絶縁
破壊を起こす電圧よりも低く設定すると、良品電池を絶
縁破壊させることなく、潜在ショート電池を識別でき
る。潜在ショート電池は、正極と負極の間に異物が介在
して、異物によって、正極と負極の間隔が狭くなり、こ
れによって、絶縁破壊を起こす電圧が良品電池よりも低
くなっている。
【0012】本発明の請求項2に記載している本発明の
二次電池の検査方法は、電極体を電解液に接触させない
状態で、良品電池においては絶縁破壊しないが、潜在シ
ョート電池においては絶縁破壊を起こす電圧を、電極間
に印加して、電極間の電流を検出する。この状態で、検
出電流が設定電流よりも大きい二次電池を、将来的にシ
ョートにいたる潜在ショート電池と判定し、検出電流が
設定電流よりも小さい二次電池を良品電池と判定する。
【0013】二次電池は、正極と負極との間にセパレー
タを挟着して積層している。セパレータの厚さが、正極
と負極の間隔を決定する。セパレータは、正極と負極と
を接触させない状態で、できる限り薄く設計される。ほ
とんどの潜在ショート電池は、請求項3に記載するよう
に、絶縁破壊を起こす電圧が約100〜400Vとなる
ので、この電圧で絶縁破壊をする電池を潜在ショート電
池と識別できる。
【0014】さらに、本発明の請求項4の検査方法は、
ニッケル−水素電池やニッケル−カドミウム電池等の潜
在ショート電池を識別し、請求項5の検査方法は、設定
電流を5mA以上として、潜在ショート電池の絶縁破壊
電圧を印加した状態で、この電流よりも多く電流が流れ
るものを潜在ショート電池とし、これより電流が少なく
いものを良品電池と識別する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための二次電池の検査方法を例
示するものであって、本発明は二次電池の検査方法を以
下に特定しない。
【0016】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する
番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決
するための手段の欄」に示される部材に付記している。
ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材
に特定するものでは決してない。
【0017】本発明の二次電池の検査方法が、良品電池
と潜在ショート電池を識別する原理を図1に基づいて説
明する。本発明は、ニッケル−水素電池やニッケル−カ
ドミウム電池のように、水溶液系電解液を使用する電池
の検査に最適である。ただ、これ等の電池以外の二次電
池、たとえば、リチウムイオン二次電池等の検査にも使
用できる。リチウムイオン二次電池は、ニッケル−水素
電池やニッケル−カドミウム電池に比較して電極間隔が
狭いので、検査するときに電池に供給する、潜在ショー
ト電池の絶縁破壊電圧を低く設定する。
【0018】本発明は、電極体を外装缶に入れて、電解
液を充填しない状態で潜在ショート電池と良品電池とを
識別する。電極体は、正極と負極とをセパレータを介し
て巻回し、あるいは積層したものである。電極体を入れ
た外装缶に、電解液を充填した状態では、電解液の導電
率が高くて、電極間の絶縁破壊を検出できなくなるの
で、電解液を入れない状態で潜在ショート電池を識別す
る。図1は、良品電池と、潜在ショート電池と、電極体
を外装缶に入れた状態ですでに内部ショートしている電
池の、電流−電圧特性を示している。
【0019】この図において、実線Gは良品電池の電流
電圧特性を、実線Bは潜在ショート電池の電流電圧特性
を、実線NGはすでに内部ショートした電池の電流電圧
特性を示している。さらに、鎖線G’は高湿時における
良品電池の特性を示し、鎖線B’は高湿時における潜在
ショート電池の特性を示している。この図に示すよう
に、内部ショートした電池は、電流電圧特性の傾きが、
良品電池および潜在ショート電池とは著しく異なり、印
加電圧が低い状態で大電流が流れるので、電流電圧特性
から識別できる。しかしながら、良品電池と潜在ショー
ト電池は、電極間の電流が小さい領域においては、電流
電圧特性が極めて近似する。このため、電流電圧特性か
らは、良品電池と潜在ショート電池とを識別できない。
【0020】しかしながら、実線GとBで示すように、
良品電池と潜在ショート電池は、ある電圧以上では電流
を増加させても電圧は高くならずに一定となる。この状
態が絶縁破壊を起こした状態である。電圧が一定となる
限界電圧、すなわち、絶縁破壊電圧は、正極と負極間の
距離、電極に付着する異物の種類や形状により決定され
る。電極間に異物が存在する潜在ショート電池は、絶縁
破壊電圧の低下を検出して、良品電池と識別できる。
【0021】具体的には、たとえば、定電圧定電流回路
の出力電圧と出力電流の最大値を、図中A1点に設定し
て、すなわち、潜在ショート電池の絶縁破壊電圧と最大
電流をA1点の電圧と電流に設定して、電極体を電解液
に接触させない状態、すなわち、注液前の二次電池の正
極と負極との間に印加したとき、良品電池はわずかな漏
れ電流が流れるのに対し、潜在ショート電池はこの電圧
では絶縁破壊を起こして大電流が流れる。したがって、
電流の大きさを比較して、良品電池と潜在ショート電池
とを識別できる。
【0022】ただし、注液前の電池においても、湿度が
高いなど、セパレータに水分が吸着していると、抵抗値
の影響により検出精度が低下することが考えられる。高
湿状態では、電流と電圧の関係が、鎖線G’、B’で示
すように変化する。この状態で、たとえば、潜在ショー
ト電池の絶縁破壊電圧と最大電流とを図中A2点とする
状態で、電圧が印加されると、良品電池も潜在ショート
電池も設定値以上となり判別できなくなる。この状態で
は、良品電池が、絶縁破壊を起こさなくても漏れ電流が
大きくなるからである。この弊害は、検出電流をA1点
まで増加させることで解消できる。
【0023】以上の方法は、潜在ショート電池は絶縁破
壊を起こすが、良品電池は絶縁破壊を起こさない状態
で、電極間に電圧を加える。本発明の検査方法は、良品
電池と潜在ショート電池の両方の電極体に絶縁破壊を起
こさせて、潜在ショート電池を識別することもできる。
【0024】図2は、本発明の実施例の方法に使用する
検査装置の回路図を示す。この図の検査装置は、耐電圧
試験装置1であって、定電圧電源2と電流検出回路3と
を備える。
【0025】定電圧電源2は、交流の商用電源を、直流
または交流の一定電圧に変換して電極体に供給する。定
電圧電源2の出力電圧は、好ましくは、良品電池は絶縁
破壊を起こさないが、潜在ショート電池は絶縁破壊を起
こす電圧、たとえば、ニッケル−水素電池やニッケル−
カドミウム電池の検査においては、100〜400Vに
設定する。潜在ショート電池が絶縁破壊を起こす電圧
は、検査する電池の正極と負極の間隔で最適値に決定す
る。正極と負極の間隔が広い電池は、潜在ショート電池
の絶縁破壊電圧を高く設定して、狭い電池は低く設定す
る。潜在ショート電池の絶縁破壊電圧が、良品電池の絶
縁破壊電圧に接近するほど、潜在ショート電池をより正
確に識別できる。
【0026】電流検出回路3は、電池の電極間で設定電
流値以上の電流が流れたときに、ブザーやランプ等で表
示して、電流を遮断する。出力電圧と検出電流の設定値
は、図3のA3点で示すように、良品電池が絶縁破壊を
起こさないで、潜在ショート電池が絶縁破壊を起こす領
域、図3のハッチングで示す領域に設定される。定電圧
電源2は、図3の実線Dで示す出力特性を示す設定電流
は5mA以上、好ましくは10mA以上に設定される。
【0027】この検査装置に、二次電池を接続して検査
すると、良品電池は絶縁破壊を起こさないので、潜在シ
ョート電池の絶縁破壊電圧に等しくなって、a1点また
はb1点の電圧となり、電流は漏れ電流となって極めて
小さくなる。潜在ショート電池は、絶縁破壊を起こし
て、電圧が潜在ショート電池の絶縁破壊電圧まで上昇で
きなくなり、非常に大きな電流が流れる。したがって、
良品電池と潜在ショート電池は、電極間の電流を検出し
て、良品電池と潜在ショート電池に識別できる。
【0028】
【実施例】以下の工程で、実際に電極体を試作して、潜
在ショート電池を検査した。 [電極体の作製]水素吸蔵合金をパンチングメタルに塗
着して作製した負極と、焼結式ニッケル極である正極
を、不織布製のセパレータを介して巻回し、電極体を作
製した。電極体は、電気接続のために、それぞれ片側縁
に沿って、活物質を塗着しない未塗着部分を設けた。正
極と負極とを捲回するときに、未塗着部分が電極体の両
端にはみ出すように、正極と負極とを多少ずらせて巻回
した。
【0029】さらに、良品電池と潜在ショート電池の識
別検査をするために、意図的に電極の欠片を混入させた
潜在ショート電池の電極体と、電極の欠片を混入させな
い良品電池となる電極体とを試作した。いずれの電極体
も、巻回後、抵抗値を測定して、内部ショートしていな
いことを確認した。
【0030】[潜在ショート電池の判定の予備検査]検
査には、図2に示す回路からなる耐電圧試験装置(菊水
電子製TOS5051)を使用した。また、印加する電流は
交流(商用波形)にて行った。
【0031】巻回された電極体の上下の未塗着部分に、
検査装置の出力端子を密着して電気接続した。設定電流
値を1mAにして、設定電流以上の電流が検出するま
で、印加電圧を徐々に上げ、電圧値(交流の最大電圧)
を求めた。同様の操作を2、3、4、5、10、20、
30、40、50、60、70、100mAについても
同様に求めた。次に電池を高湿状態(湿度80%)に保
持した状態で、同様の操作を行った。以上の検査を、良
品電池と潜在ショート電池の電極体について行い、電流
と電圧の関係を求めた。
【0032】[検査結果]測定結果を表1と図4に示し
ている。図4において、実線G、G’は良品電池の電流
電圧特性を示し、実線Bは潜在ショート電池の電流電圧
特性を示している。この表と図は、良品電池の電極体の
絶縁破壊電圧が450Vであり、潜在ショート電池の電
極体の絶縁破壊電圧が100Vであることを示してい
る。高湿時においては、実線G’に示すように、絶縁破
壊を起こす電流が、約5mA以上と大きくはなるが、絶
縁破壊を起こす電圧は変化しない。このため、電流の設
定値を5mA以上に設定して、潜在ショート電池の電極
体を安定して識別できることがわかった。
【0033】
【表1】
【0034】電流の設定値を、50mA以上にすると、
電圧を上昇させたときに、電圧が一瞬ふらつく現象が生
じた。これは、設定電流値が大きすぎたために、絶縁破
壊が生じても、検出されない現象が生じていると考えら
れる。このことから、潜在ショート電池を識別するため
の電流値は5〜50mAが適している。また、良品電池
と潜在ショート電池とを識別する、絶縁破壊電圧は、1
00〜400Vとすることができる。
【0035】以上の検査で、良品電池と潜在ショート電
池と判定された電極体を入れた外装缶に、電解液を注液
した後密閉して電池を組み立て、この電池を充放電サイ
クルを繰り返してサイクル寿命を測定した。良品電池と
判定されたものは、サイクル寿命が1000サイクルで
あった。これに対して、潜在ショート電池と判定された
ものはサイクル寿命が半分以下となった。
【0036】[潜在ショート電池の識別検査]電池を約
1000固試作し、500サイクルの充放電でショート
する率を測定すると、表2の検査例17に示すようにシ
ョート率は1.0%となった。したがって、潜在ショー
ト率は1.0%であると考えられる。
【0037】
【表2】
【0038】この表の作成には、図2に示す検査装置を
使用した。検査例1〜12は、定電圧回路の設定電圧を
100〜400V、設定電流を5〜50mAとして、潜
在ショート電池を識別して除去した。この検査例で潜在
ショート電池を除去した集合においては、500サイク
ル充放電させたときにショートする電池はなく、全体の
電池に対してショートした電池の割合、すなわち、ショ
ート率は0%であった。検査例13は、設定電圧を90
Vと低く設定したために、全ての潜在ショート電池を識
別できず、一部の潜在ショート電池のみが識別された。
検査例14で潜在ショート電池を除いた集合の電池は、
500回の充放電時におけるショート率は0%であった
が、設定電圧が450Vと高いために、良品電池も潜在
ショート電池と識別されてしまい検出率が40%となっ
た。検査例15は検出電流値が低いために、良品電池の
一部が湿度等の影響により電流が流れて、潜在ショート
電池として検出された。このため、検出率が高くなっ
た。検査例16は、検出電流値が高いために、絶縁破壊
が生じたにもかかわらず、検出されない電池が生じて、
潜在ショート電池の検出率が0.3%となった。以上の
検査結果から、ニッケル−水素電池の潜在ショート電池
の検出には、電圧を100〜400Vとして、電流を5
〜50mAとすることが最適である。以上の検査結果か
ら、潜在ショート電池の検出率は1.0%であり、潜在
ショート電池がすべて本検査により検出された。本発明
の方法は、電圧と電流をそれぞれの電池に適した値に設
定することによって、全ての潜在ショート電池を確実に
識別できる。
【0039】本実施例は、電極体の状態で検査を行った
が、外装缶に電極体を入れて電解液を注液しない状態で
行っても同様の効果が得られる。また、本実施例は交流
の電圧を印加したが、直流の電圧を印加しても同様の効
果が得られる。
【0040】
【発明の効果】本発明の請求項1の検査方法は、極めて
簡単な方法で、サイクル寿命の短い潜在ショート電池を
確実に特定して識別できる特長がある。それは、本発明
の検査方法が、電極体を電解液に接触させない状態で、
電極間に電圧を加えて電極間が絶縁破壊するのを検出し
て、将来的にショートにいたる潜在ショート電池と良品
電池を識別するからである。
【0041】本発明の検査方法は、良品電池に電気的な
ショックを与えることなく、潜在ショート電池を有効に
識別できる特長がある。良品電池の電極間では絶縁破壊
を起こさないで、潜在ショート電池のみの電極間で絶縁
破壊させて、潜在ショート電池を識別できるからであ
る。
【0042】さらに、本発明の請求項3〜5の検査方法
は、ニッケル−水素電池の製造工程において、潜在ショ
ート電池を極めて正確に識別できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二次電池の検査方法の動作原理を示す
グラフ
【図2】本発明の実施例に使用する検査装置を示すブロ
ック線図
【図3】図2に示す検査装置の電圧電流特性を示すグラ
【図4】良品電池と潜在ショート電池の電圧電流特性を
示すグラフ
【符号の説明】
1…耐圧試験装置 2…定電圧電源 3…電流検出回路 4…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G016 CA00 CB05 CC01 CC06 CE01 5G003 BA01 EA09 5H028 AA01 BB12 CC12 HH10 5H030 AA09 AS18 FF42 FF43

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と負極をセパレータを介して巻回ま
    たは積層している電極体と電解液を外装缶に入れて組み
    立てられる二次電池の検査方法において、 電極体を電解液に接触させない状態で、電極間に電圧を
    加えて電極間が絶縁破壊する電流を検出して、将来的に
    ショートにいたる潜在ショート電池と良品電池を識別す
    ることを特徴とする二次電池の検査方法。
  2. 【請求項2】 正極と負極をセパレータを介して巻回ま
    たは積層している電極体と電解液を外装缶に入れて組み
    立てられる二次電池の検査方法において、 電極体を電解液に接触させない状態で、良品電池の電池
    が絶縁破壊する電圧よりも低い電圧であって、潜在ショ
    ート電池が絶縁破壊を起こす電圧よりも高い電圧を電極
    間に印加して、電極間の電流を検出し、検出電流が設定
    電流よりも大きい二次電池を、潜在ショート電池と判定
    し、検出電流が設定電流よりも小さい二次電池を良品電
    池と判定することを特徴とする請求項1に記載される二
    次電池の検査方法。
  3. 【請求項3】 電極間に加える電圧を100〜400V
    とする請求項1に記載する二次電池の検査方法。
  4. 【請求項4】 二次電池がニッケル−水素電池である請
    求項1に記載される二次電池の検査方法。
  5. 【請求項5】 潜在ショート電池と良品電池とを識別す
    る設定電流が5mA以上である請求項3に記載される二
    次電池の検査方法。
JP10371538A 1998-12-25 1998-12-25 二次電池の検査方法 Pending JP2000195565A (ja)

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