JP2000193804A - 防眩材料及びそれを用いた偏光フィルム - Google Patents

防眩材料及びそれを用いた偏光フィルム

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JP2000193804A
JP2000193804A JP10369478A JP36947898A JP2000193804A JP 2000193804 A JP2000193804 A JP 2000193804A JP 10369478 A JP10369478 A JP 10369478A JP 36947898 A JP36947898 A JP 36947898A JP 2000193804 A JP2000193804 A JP 2000193804A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレイへの太陽光及び蛍光灯等の外部
光の映り込みを防止した優れた反射防止性や、画像コン
トラストを低下させることなく、ギラツキ等のない鮮明
な画像を得ることができる優れた防眩性を有し、かつ、
優れた耐磨耗性、耐薬品性を示す、ディスプレイ、特
に、フルカラー液晶ディスプレイに好適な防眩材料を提
供することにある。また、本発明の他の目的は、上記防
眩材料を使用した偏光フィルムを提供することにある。 【解決手段】 透明基体の片面もしくは両面に、直接或
いは他の層を介して、少なくとも樹脂マトリックス中に
フィラーが分散されてなる粗面化層を有し、かつ、該樹
脂マトリックスとフィラーの屈折率の差が0.10以下
であることを特徴とする防眩材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶ディスプレイ
(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、CR
T,EL等の画像表示体等に好適に用いられ、特に、画
像のギラツキ防止、コントラストの向上等の優れた防眩
性を有し、かつ、耐薬品性、耐磨耗性に優れた防眩材料
及びそれを使用した偏光フィルムに関するものである。
【0002】
【従来技術】LCD、PDP、CRT、ELに代表され
る画像表示装置(以下、これを「ディスプレイ」とい
う。)は、テレビやコンピューターを始めとして、様々
な分野で繁用されており、目覚ましい発展を遂げてい
る。最近、ディスプレイの開発は、画像の高精細化、高
画質化、更には低消費電力化等へ努力が傾注されてい
る。マン−マシンインターフェイスの重要な役割を担う
これらディスプレイは今後、マルチメディア時代の到来
と共に一層の普及が予想され、特に、携帯電話、PH
S、その他各種携帯端末用としての普及が著しく拡大す
るものと予測される。これらディスプレイ表面には、外
光の映り込みを防止するために、何らかの反射防止処理
が施されている。例えば、LCDでは、ディスプレイ表
面を粗面化し、光を散乱もしくは拡散させて像をボカス
手法が一般的に行われている。この粗面化の方法として
は、従来、サンドブラスト法やエンボス法等による方法
や、フィィラーを含有させた塗工層を設ける方法、また
は海島構造による多孔質膜を形成する方法等により表面
に凹凸を形成する方法が採用されている。
【0003】ところで、表面に凹凸を形成したディスプ
レイ表面は、ディスプレイの高精細化、高画質化に伴
い、上記粗面化層の凹凸ピッチとの関係で画像がぎらつ
くという問題を有する。このディスプレイの高精細化
は、画素の高集積化によるが、前記凹凸の間隔がこの画
素ピッチより大きい場合、干渉によるギラツキを発生さ
せる。ギラツキを防止するためには、上記粗面化層の凹
凸の高さや間隔を緻密化し、更に、凹凸が面全体で均一
になるようにコントロールしなければならない。このよ
うな均一な粗面化層を形成するためには、前記の粗面化
の方法のうちフィラーを含有させた塗工層を設ける方法
に着目して、該フィラーの粒径及び含有量をコントロー
ルする方法が提案されている。かかる塗工剤に使用する
樹脂としては、透過性、耐熱性、耐磨耗性、耐薬品性等
に優れたものが望ましいが、基材が耐熱性に乏しい高透
明なプラスチックフィルムである場合が多いことから、
樹脂としてはUV硬化型樹脂が好んで使用されている。
その例として、UV硬化型樹脂とシリカ顔料を構成要素
とする特開平1−105738号や特開平5−1622
61号などが報告されている。
【0004】しかしながら、UV硬化型樹脂とシリカ顔
料からなる粗面化層は、塗料を基材に塗布してからUV
を照射するまでの間、低粘度の液状態を呈しているた
め、粗面化層中のフィラー同士がくっつき合い、凝集
(オレンジピール)するという問題を有していた。粗面
化層表面の凹凸を緻密化するようフィラーの含有量を増
加させたり、粗面化層の厚さをコントロールするために
粗面化層の塗料を溶剤等で希釈する場合、特に顕著で、
ディスプレイの高精細化と相まって、ギラツキも著しい
ものとなっていた。しかも、UV樹脂とシリカからなる
粗面化層の表面ではシリカの凸の部分と樹脂の凹の部分
で光の干渉が起きやすく、干渉縞の発生という問題を有
するものであった。更に、携帯端末用ディスプレイとし
ては、軽量、コンパクト、汎用性等の特徴を有するLC
Dが市場を独占するものと考えられているが、これらの
携帯端末にはタッチパネルを搭載し、プラスチックのペ
ンや指で直接触れ操作するものが主流となってきてい
る。そのため、上述の反射防止性に加えてディスプレイ
表面への耐磨耗性、耐薬品性に対する要求が高まってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記した実情に鑑みてなされたもので、即ち、本
発明の目的はディスプレイへの太陽光及び蛍光灯等の外
部光の映り込みを防止した、優れた反射防止性や画像コ
ントラストを低下させることなく、ギラツキ等のない鮮
明な画像を得ることができる優れた防眩性を有し、か
つ、優れた耐磨耗性、耐薬品性を示す、ディスプレイ、
特に、フルカラー液晶ディスプレイに好適な防眩材料を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記
防眩材料を使用した偏光フィルムを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の防眩材料は、透
明基体の片面もしくは両面に、直接或は他の層を介し
て、少なくとも樹脂マトリックス中にフィラーが分散さ
れてなる粗面化層を有し、該樹脂マトリックスとフィラ
ーの屈折率の差が0.10以下であることを特徴とす
る。また、本発明の偏光フィルムは、透明基体の片面
に、直接或は他の層を介して、少なくとも樹脂マトリッ
クス中にフィラーが分散されてなる粗面化層が設けら
れ、該透明基体の粗面化層とは反対面に、偏光基体を介
して保護材を積層してなる構成を有し、前記樹脂マトリ
ックスとフィラーの屈折率の差が0.10以下であるこ
とを特徴とする。
【0007】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
いて詳細に説明する。本発明の防眩材料に使用する透明
基材としては、透明なフィルム、ガラス等を使用するこ
とができる。その具体例としては、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリアリレ
ート、ポリイミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳
香族ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ビニルアルコール等の各種樹脂フィルム及び石英ガラ
ス、ソーダガラス等のガラス基材等が好適に使用でき
る。PDP、LCDに用いる場合は、PET、TACが
好ましい。
【0008】これら透明基材の透明性は高いもの程良好
であるが、光線透過率(JIS C−6714)として
は80%以上、より好ましくは90%以上のものであ
る。また、その透明基体を小型軽量の液晶ディスプレイ
に用いる場合には、透明基体はフィルムであることがよ
り好ましい。透明基材の厚さに関しては、軽量化の観点
から薄いほうが望ましいが、その生産性を考慮すると、
1〜700μmの範囲、好ましくは25〜250μmの
ものを使用することが好適である。また、透明基体に、
アルカリ処理、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処
理、スパッタ処理等の表面処理や界面活性剤、シランカ
ップリング剤等の塗布或いは、Si蒸着などの表面改質
処理を行うことは、粗面化層と透明基体との密着性を向
上する点から好ましい。
【0009】更に、透明基体にはディスプレイ表面に静
電的に付着するホコリ等の汚れを防止するために帯電防
止層を設けても良い。帯電防止層は、アルミニウム、錫
等の金属、ITO等の金属酸化膜を蒸着、スパッタリン
グ等で極めて薄く設ける方法、アルミニウム、錫、等の
金属微粒子やウィスカー、酸化錫等の金属酸化物にアン
チモン等をドープした微粒子やウィスカー、7,7,
8,8−テトラシアノキノジメタンと金属イオンや有機
カチオンなどの電子供与体(ドナー)との間でできた電
荷移動錯体をフィラー化したもの等をポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等に分散し、ソルベン
トコーティング等により設ける方法、ポリピロール、ポ
リアニリン等にカンファースルホン酸等をドープしたも
のをソルベントコーティング等により設ける方法等によ
り設けることができる。帯電防止層の透過率は光学用途
の場合、80%以上が好ましい。
【0010】次に本発明の粗面化層を構成する樹脂マト
リックスについて説明する。本発明の粗面化層を構成す
る樹脂マトリックスとしては紫外線、電子線、熱、また
はこれらの組み合わせにより硬化する樹脂が用いられ
る。紫外線または電子線硬化型樹脂としては、アクリロ
イル基、メタアクリロイル基、アクリロイルオキシ基、
メタアクリロイルオキシ基等の重合性不飽和結合を有す
るモノマー、オリゴマー、プレポリマーを適宜混合した
組成物が用いられる。モノマーの例としては、スチレ
ン、アクリル酸メチル、メチルメタクリレート、メトキ
シポリエチレンメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート等あげることができる。オリゴマー、プレポ
リマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレ
タンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテ
ルアクリレート、アルキットアクリレート、メラミンア
クリレート、シリコンアクリレート等のアクリレート、
不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂等をあげることがで
きる。これらは単独、もしくは複数混合して使用しても
良い。前記組成物におけるモノマーの含有量は硬化膜の
可とう性が要求される場合は、できるだけ少なくするこ
とが好ましく、更に架橋密度を低くするためには、1官
能、2官能のアクリレート系モノマーを使用することが
好ましい。逆に、硬化膜に耐熱性、耐磨耗性、耐溶剤性
等過酷な耐久性を要求される場合は、モノマーの含有量
をできるだけ多くすることが好ましく、中でも3官能以
上のアクリレート系モノマーを使用することが好まし
い。
【0011】紫外線または電子線硬化型樹脂の中で、特
に、下記式(1)及び(2)で表されるウレタン(メ
タ)アクリレート化合物が基材との密着性、耐磨耗性、
耐薬品性に優れていることから好ましい。以下、これら
の化合物について説明する。
【化1】 (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は多価アルコ
ール残基、Xはイソシアネート残基、Yは多価アルコー
ル残基を表す。kは1〜5の整数、lは1〜3の整数、
mは1〜2の整数、nは1〜6の整数を表す。但し、k
とl、kとmとnは同時に1ではない。)
【0012】式(1)のウレタン(メタ)アクリレート
化合物は、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とイ
ソシアネート化合物の反応生成物であって、(メタ)ア
クリレート基を少なくとも2個有する化合物である。ま
た、式(2)のウレタン(メタ)アクリレート化合物
は、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とポリイソ
シアネート化合物とポリオール化合物の反応生成物であ
って、(メタ)アクリレート基を少なくとも2個有する
化合物である。また、上記ウレタン(メタ)アクリレー
トを得る方法としては、いずれの公知の方法も用いるこ
とができる。
【0013】水酸基含有(メタ)アクリレート化合物と
しては、グリセリン(メタ)アクリレート、トリメチロ
ール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メ
タ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を挙
げることができる。これらは単独でも複数組み合わせて
使用することも可能である。
【0014】イソシアネート化合物としては、o−トリ
ルイソシアネート、p−トリルイソシアネート、4−ジ
フェニルメタンイソシアネートや、ポリイソシアネート
として2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p
−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート、ビフェニレンジイソシアネート、
1,5−ナフチレンジイソシアネート、o−トリジンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4’−メチレンビスシクロヘキシルイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、1,3−(イソシアナートメ
チル)シクロヘキサン、およびこれらのビュレット化
物、ヌレート化物等の重縮合物を挙げることができる。
これらは単独でも複数組み合わせて使用することも可能
である。特に好ましくは、トリレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイ
ソシアネートのヌレート化物、イソホロンジイソシアネ
ートのヌレート化物等が挙げられる。
【0015】ポリオール化合物としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、カルボン酸含有ポリオール等の脂肪族
多価アルコール、各種ビスフェノールのエチレンオキサ
イドおよびプロピレンオキサイド反応物、ビスフェノー
ルフルオレンのエチレンオキサイドおよびプロピレンオ
キサイド反応物等の芳香族多価アルコール、また脂肪
族、芳香族に拘らず、式(2)で表されるような、分子
中に(メタ)アクリロイル基を有するポリオールが挙げ
られる。特に好ましくは、ジメチロールプロピオン酸、
ジメチロールブタン酸、ビスフェノキシエタノールフル
オレン等が挙げられる。
【0016】上記のような紫外線または電子線硬化型樹
脂を硬化するためには、紫外線または電子線を照射すれ
ば良いが、必要に応じて適宜重合開始剤を添加すること
ができる。重合開始剤としては、熱、または可視光線、
紫外線等のエネルギー線等で活性ラジカルを発生するも
のであれば特に制限なく使用することができる。熱で活
性ラジカルを発生する重合開始剤の例としては、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等
のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド等の有機過酸化物をあげることができ
る。エネルギー線で活性ラジカルを発生する重合開始剤
の例としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキ
シル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ
(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン等のア
セトフェノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル
類、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、
4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−
メチル−ジフェニルサルファイド、4−ベンゾイル−
N,N−ジメチル−N−〔2−(1−オキソ−2−プロ
ペニルオキシ)エチル〕ベンゼンメタナミニウムブロミ
ド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウ
ムクロリド等のベンゾフェノン類、2,4−ジエチルチ
オキサントン、1−クロロ−4−ジクロロチオキサント
ン等のチオキサントン類、2,4,6−トリメチルベン
ゾイルジフェニルベンゾイルオキサイド等をあげること
ができる。これらは単独もしくは複数、混合して使用す
ることができる。また、促進剤(増感剤)として、N,
N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ジエチルアミ
ノベンゾフェノン等アミン系化合物を混合し、使用する
こともできる。光開始剤の含有量としては、紫外線硬化
型樹脂成分に対し、0.1〜10重量%の範囲が良い。
この範囲より多くても、少なくても硬化が悪くなる。
【0017】また、粗面化層をTACフィルム上に形成
する場合、紫外線又は電子線硬化型樹脂として、エポキ
シ系化合物を、光重合開始剤として、カチオン重合開始
剤を少なくとも含有している紫外線硬化型樹脂が以下の
理由により特に好ましい。 酸素阻害が少ない。 硬化収縮が非常に少ない。 透明基体への密着性に優れている。 透明基体は前述の如きいずれのものへも密着性が良好で
あるがそれらの中でも、偏光 フィルムに使用されるT
ACフィルムや、特にケン化処理を施したTACフィル
ムにも 優れた密着性を示す。このようにケン化処理を
施したTACへの密着性が良いと、次の 様な利点があ
る。すなわち、通常、偏光フィルムを製造する場合、偏
光基体とTACフ ィルムとの密着性を向上させるた
め、事前にTACフィルムをケン化処理することが一
般的に行われている。TACフィルムの片面にフィラー
含有タイプの粗面化層を設けた ものを用いてケン化処
理を行うと、汚れ防止を目的として粗面化層に内添した
界面活性 剤等の表面改質剤が溶出したり、防眩性等光
学特性が低下するという問題があった。ケ ン化処理T
ACへの密着性が良くなることで、これらの問題が改善
できる。 顔料の分散性に優れている。
【0018】上記エポキシ系化合物としては、テトラメ
チレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレング
リコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル等のグリシジルエーテル、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピルアクリレート、ビスフェノール
A−ジエポキシ−アクリル酸付加物等のエポキシエステ
ルや、例えば以下の化学式からなる脂環式エポキシ等の
モノマー及びオリゴマーをあげることができる。
【化2】
【0019】また、光カチオン重合開始剤としては、例
えば以下の化学式からなる化合物をあげることができ
る。
【化3】
【0020】これらはそれぞれ単体で用いても良いし、
複数混合して使用しても良い。また、粘度、架橋密度、
耐熱性、耐薬品性など塗料及び塗工膜の特性をコントロ
ールするためには、紫外線硬化型のアクリレートを混合
使用することが好ましい。このような混合使用するアク
リレートとしては、ラウリルアクリレート、エトキシジ
エチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレ
ングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボル
ニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシアクリレート等の単官能アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、ペンタエリスリトールアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロー
ルプロパンアクリル酸安息香酸エステル、トリメチロー
ルプロパン安息香酸エステル等の多官能アクリレート等
のアクリル酸誘導体、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、n−ステアリルメタクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、2−ヒド
ロキシブチルメタアクリレート等の単官能メタクリレー
ト、1,6ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、グリセリンジメ
タクリレート等の多官能メタクリレート等のメタクリル
酸誘導体、グリセリンジメタクリレートヘキサメチレン
ジイソシアネート、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ートヘキサメチレンジイソシアネート等のウレタンアク
リレート等のモノマー及びオリゴマーをあげることがで
きる。
【0021】光カチオン重合開始剤の配合量は、主剤で
あるエポキシ系化合物(モノマー、オリゴマー及びプレ
ポリマーのトータル量)に対し、0.1〜5.0重量%
の範囲が望ましい。配合量は0.1より少なくても、
5.0より多くても紫外線硬化は不十分である。前記紫
外線又は電子線硬化型樹脂を使用した粗面化層の硬化に
伴う体積収縮率(下記方法より算出)は、20%以下が
望ましい。体積収縮率が20%より大きくなると、透明
基体がフィルムの場合はカールが著しくなり、また基材
がガラス等リジットな材料系の場合は粗面化層の密着性
が低下する。 体積収縮率:D=(S−S')/S×100 S:硬化前の比重 S':硬化後の比重 比重はJIS K−7112のB法(ピクノメーター
法)により測定。紫外線又は電子線硬化型樹脂に対し、
ハイドロキノン、p−ベンゾキノン、t−ブチルハイド
ロキノン等の安定化剤(熱重合禁止剤)を添加しても良
い。添加量は、硬化型樹脂に対し、0.1〜5.0重量
%の範囲が硬化を阻害するおそれがなく好ましい。
【0022】熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、
フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン
・ホルムアルデヒド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、
アニリン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂等をあげることができる。これらは単
独もしくは複数混合して使用しても良い。透明基体がプ
ラスチックフィルムである場合は、熱硬化温度を高く設
定することができない。特にPET、TACを使用する
場合、使用する熱硬化型樹脂は、100℃以下で硬化で
きることが望ましい。本発明の粗面化層に使用する紫外
線または電子線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂の透明性は高
いほど良く、光線透過率(JIS C−6714)とし
ては、透明基体同様、80%以上、好ましくは90%以
上が好ましい。
【0023】樹脂マトリックス中に、シリコーンオイル
等のレベリング剤、ジカルボン酸、、高級飽和脂肪酸ア
ミン、高級不飽和脂肪酸アミン、高級飽和脂肪酸アミ
ド、高級不飽和脂肪酸アミド、飽和高級脂肪酸、高級不
飽和脂肪酸、高級飽和脂肪酸金属塩、高級不飽和脂肪酸
金属塩、飽和多塩基酸、不飽和多塩基酸、ポリエチレン
ワックス、高級アルコール、高級アルコールと高級脂肪
酸からなるエステル、ビスアマイド等の油脂類、イソシ
アネート等の硬化剤、合成雲母、酸化亜鉛、酸化ジルコ
ニウム、酸化セシウム、シリカ、炭酸カルシウム、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム、フッ化マグネシ
ウム、クレー、タルク、二酸化チタン等の無機系白色顔
料、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等有機系の透明または
白色顔料等の50nm以下の超微粒子、好ましくは30
nm以下の超微粒子、前述した帯電防止剤、酢酸セルロ
ース、ニトロセルロース等の粘度調整剤、界面活性剤等
の各種添加剤を適宜選択して使用することができる。顔
料を添加する場合は、コロイド溶液としたものを用いる
ことが望ましい。顔料が透明マトリックス中で、2次凝
集すると内部散乱により透明性が悪くなるため、顔料表
面をシリケート化合物やチタネート化合物等により表面
処理するか、プラズマ処理等により表面改質するか、電
子移動錯体等の分散剤を添加することが望ましい。
【0024】各種添加剤を添加した後の樹脂マトリック
スの透明性は高いほど良く、光線透過率(JIS C−
6714)としては、透明基体同様、70%以上、好ま
しくは85%以上が好ましい。本発明において樹脂マト
リックスの透明性は、その屈折率(JIS K−714
2A法)にも影響する。屈折率は、1.40〜1.65
の範囲が好ましい。特に好ましくは、1.45〜1.5
5の範囲が良い。樹脂マトリックスの屈折率は、樹脂マ
トリックスに用いる樹脂及び添加剤の屈折率とその配合
によって決まる。上記の範囲に入るよう調整する必要が
あるが、この場合、添加剤の配合量は全固形分濃度で、
40%以下とすることが望ましい。40%を越えると、
粗面化層の耐磨耗性や耐薬品性等の耐久性が劣化する。
【0025】本発明においては上記の樹脂マトリックス
中にかかる樹脂マトリックスと屈折率の差が小さいフィ
ラーを含有させることで、表面を粗面化し、優れた防眩
効果を持たせることができる。すなわちフィラーの屈折
率と樹脂マトリックの屈折率は、どちらが大きくても良
いが近いほど望ましい。そして、フィラーと透明マトリ
ックスとの屈折率の差は0.10以下であることが必要
であり、好ましくは0.05以下が良い。屈折率の差が
0.10を越える場合は、内部散乱が大きくなり、透明
性が損なわれ、ギラツキ(モアレ)も非常に目立ってく
る。樹脂マトリックスとフィラーの屈折率は、上記の如
くその差が0.10以下であれば特に限定されるもので
はないが、樹脂マトリックス及びフィラーの屈折率とし
ては、1.40〜1.60のものが透明基体の屈折率と
の関係から、防眩性、反射防止性等の光学特性上好まし
く、特にこれら材料の屈折率が1.45〜1.53の範
囲のものが光学特性に優れており好適である。なお、樹
脂マトリックス及びフィラーの屈折率はJIS K−7
142により測定される。
【0026】上記の如きフィラーとしては、酸化亜鉛、
酸化ジルコニウム、酸化セシウム、シリカ、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、フッ
化マグネシウム、クレー、タルク、二酸化チタン等の無
機系白色顔料、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ
エチレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等有機系の
透明または白色顔料等を使用することができる。中でも
球状シリカと、有機系顔料が好ましい。
【0027】上記の有機系顔料としては、屈折率が前述
の範囲内にあるフィラーとして、架橋アクリルビーズが
特に良好である。架橋アクリルビーズとしては、アクリ
ル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステ
ル、アクリルアミド、アクリルニトリル等のアクリル系
モノマーと過硫酸等の重合開始剤、エチレングリコール
ジメタクリレート等の架橋剤を用い、懸濁重合法等によ
り重合して得られる重合体及び共重合体からなる架橋ア
クリル系ビーズが好適に使用できる。特にアクリル系の
モノマー成分として、メチルメタクリレートを使用した
重合体が好ましい。この様にして得られた架橋アクリル
ビーズは球状で、給油性を示さないことから、粗面化層
に使用した場合、優れた耐汚染性を発現できる。上記フ
ィラーが透明マトリックス中で、凝集すると内部散乱に
より透明性が悪くなる。透明マトリックス中でのフィラ
ーの分散性を良くするため、フィラーの表面をシリケー
ト化合物やチタネート化合物等により表面処理したり、
プラズマ処理等による表面改質を行ったり、更には、電
子移動錯体等の分散剤を添加したりすることが望まし
い。
【0028】また、フィラーの粒径及び粒度分布は、粗
面化層表面の凹凸を緻密にコントロールする上で重要で
ある。フィラーの粒子径D(JIS B9921)とし
ては15.0μm以下が望ましく、粒度分布としては、
0.5≦D≦6.0μmの範囲のものが60重量%以
上、6.0<D≦10.0μmの範囲のものが30重量
%未満、更に、10<D≦15.0μmの範囲のものが
5重量%以下であることが望ましい。特に0.5≦D≦
6.0μmの範囲のものが80重量%以上、6.0<D
≦10.0μmの範囲のものが10重量%未満、10<
D≦15.0μmの範囲のものは全く含まないことが好
ましい。0.5≦D≦6.0μmの範囲にあるフィラー
の重量%が60%未満の場合は、0.5μm未満の粒子
が多くなるとディスプレイの防眩効果が悪くなり、逆に
15μm以上のものが多くなるとギラツキを生じるおそ
れがある。また、6.0<D≦10.0μmの範囲にあ
るフィラーが30重量%以上もしくは、10<D≦1
5.0μmの範囲にあるフィラーが5重量%以上の場合
は、ディスプレイの画像にギラツキが発生し易くなる。
フィラーの配合量については、粗面化層における全固形
分比で、0.5〜30重量%の範囲が良い。特に1〜1
5重量%の範囲が好ましい。配合量が0.5重量%未満
では、防眩効果が不十分となり、30重量%を越える
と、耐磨耗性や耐環境性等の耐久性が悪くなる。
【0029】本発明の粗面化層を形成する方法として
は、例えば、上記で述べた紫外線、電子線、熱の何れ
か、もしくはこれらの組み合わせにより硬化する樹脂中
に、架橋アクリルビーズ等のフィラーを入れ、水或は有
機溶剤と共に、ペイントシェーカー、サンドミル、パー
ルミル、ボールミル、アトライター、ロールミル、高速
インペラー分散機、ジェットミル、高速衝撃ミル、超音
波分散機等によって分散した塗料またはインキを、エア
ドクターコーティング、ブレードコーティング、ナイフ
コーティング、リバースコーティング、トランスファロ
ールコーティング、グラビアロールコーティング、キス
コーティング、キャストコーティング、スプレーコーテ
ィング、スロットオリフィスコーティング、カレンダー
コーティング、電着コーティング、ディップコーティン
グ、ダイコーティング等のコーティングや、フレキソ印
刷等の凸版印刷、ダイレクトグラビア印刷、オフセット
グラビア印刷等の凹版印刷、オフセット印刷等の平版印
刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等の印刷により透明基
材の片面もしくは両面上に、直接或いは他の層を介し、
単層もしくは多層に分けて設け、溶媒を含んでいる場合
は、熱乾燥工程を経て、紫外線(紫外線の場合、光開始
剤が必要)又は電子線照射により塗工層もしくは印刷層
を硬化させることによって形成する方法等あげられる。
尚、電子線による場合は、コックロフトワルトン型、バ
ンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線
型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器
から放出される50〜1000KeVのエネルギーを有
する電子線等が使用され、紫外線の場合は、超高圧水銀
灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノ
ンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫
外線等が利用できる。塗料、インクの塗工適性または印
刷適性を向上させるために、必要に応じ、前記の樹脂マ
トリックスへの各種添加剤を適宜使用することができ
る。
【0030】本発明においては、粗面化層中のフィラー
の粒径及び粒度分布と、粗面化層の厚さなどの形成条件
をコントロールすることで、粗面化層のより優れた光学
特性が得られる表面形態とすることが可能である。粗面
化層の厚さとしては、0.5〜10μmの範囲が、好ま
しくは1〜5μmの範囲が良い。粗面化層が0.5μm
より薄い場合は、粗面化層の耐磨耗性が悪くなったり、
紫外線硬化型樹脂を使用した場合など、酸素阻害によ
り、硬化不良を起こす。10μより厚い場合は樹脂の硬
化収縮により、カールが発生したり、粗面化層にマイク
ロクラックが発生したり、更に、透明基材との密着性が
低下したりする。粗面化層の表面粗さ(JIS B06
01)は、Ra(中心線平均粗さ)0.03≦Ra≦
0.30、2≦Sm≦50(凹凸の平均間隔)の範囲に
あることが望ましい。Ra及びSmがこの範囲を外れる
と、防眩性が悪くなったり、画像のギラツキが発生し易
くなる。
【0031】本発明の粗面化層上には、屈折率を調整し
た単層もしくは複数層からなる反射防止膜を設けること
も可能である。反射防止膜を設けることによって、画像
コントラストは著しく向上し、良好な画質を得ることが
できる。反射防止膜は単層より複数層のほうが表面の反
射防止効果が高く、より良好な画質が得られる。単層の
反射防止膜は、粗面化層より屈折率の小さい層を設ける
ことにより得られ、複数層からなる反射防止膜は、粗面
化層より屈折率の大きい層と、粗面化層より屈折率の小
さい層を1組として、これを1組又は2組以上積層して
設ける。この場合、順次、最表面層となる屈折率の小さ
い層の屈折率が小さくなるように、積層して設けること
が優れた反射防止性を達成するためには必要である。か
かる屈折率が小さい層に用いる材料としては、MgFや
SiO2などが、屈折率が大きい層に用いる材料として
はTiO2、ZrO2などが挙げられる。通常これらの材
料は蒸着やスパッタリングなどの気相法や、ゾルゲル
法、または、これらの材料を塗料化し、ロールコーティ
ングや印刷等の各方法により形成する。
【0032】このようにして作製した本発明の防眩材料
のJIS K7105によるHAZE値は、3〜30の
範囲であることが好ましい。この場合、HAZE値が3
未満では防眩性が不良となり、一方、30を越えて大き
いと画像コントラストが悪くなり、視認性不良となり、
ディスプレイとしての機能低下を招くことから好ましく
ない。なお、HAZE値とは、曇価を意味するものであ
り、積分球式光線透過率測定装置を用いて、拡散透過率
(Hd%)と全光線透過率(Ht%)を測定し、下記式
にて算出される。 HAZE値=Hd/Ht×100
【0033】本発明の偏光フィルムは、透明基体の片面
に、直接或は他の層を介して、少なくとも樹脂マトリッ
クス中にフィラーが分散されてなる粗面化層が設けら
れ、該透明基体の粗面化層とは反対面に、偏光基体を介
して保護材を積層してなる構成を有し、前記樹脂マトリ
ックスとフィラーの屈折率の差が0.10以下であるも
のである。本発明における偏光基体としては、透明フィ
ルムを形成できる材料からなり、具体的には、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニレン等が使用できる。この偏光
基体としては、上記した材料を延伸させて得られるフィ
ルムが使用でき、例えば、2色性素子として沃素または
染料を吸着させたポリビニルアルコールを1軸延伸して
得られたポリビニルアルコール(PVA)フィルムを用
いることが好ましい。偏光基体は10〜80μmの厚み
を有するものが使用される。
【0034】具体的には、PVAフィルムを一軸方向に
3〜4倍程度延伸し、高次の沃素イオン中に延伸したP
VAフィルムを含浸させることにより得られた偏光基体
の両側にポリエステル系接着剤、ポリアクリル系接着
剤、ポリウレタン系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤等
により、一方の面には、片面に粗面化層を有する透明基
体を、もう一方の面には保護材をラミネートした構造を
有するものが好ましい。上記で得られるPVAフィルム
は、強度等が不足していることから、裂け易く、湿度変
化に対して収縮率が大きいという欠点を有していること
から、偏光基体の両側に保護材がラミネートされる。こ
の場合、透明基体が一方の面の保護材として機能を有
し、他方の面に保護材として、透明な高分子化合物のフ
ィルム、例えば、トリアセチルセルロース等のセルロー
ス系フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネー
トフィルム等が使用される。その中でも特にトリアセチ
ルセルロースが好ましい。該フィルムの厚さは10〜2
000μmが好ましい。また、これらのフィルムには特
にほう酸等のゲル化剤を使用したり、熱処理やホルマー
ル化を行うことによって、フィルムの耐水性を向上させ
ることが好ましい。また、偏光基体との密着性を向上さ
せるために、偏光基体との接着面の臨界表面張力が50
dyne/cm以上になるように、けん化処理やコロナ
処理等の表面処理を行うことが好ましい。なお、保護材
として粗面化層を有する透明基体を使用して偏光フィル
ムの両面をサンドイッチした積層構成とすることもでき
る。
【0035】以下図面を用いて、更に詳しく説明する。
図1は、本発明の透明基体からなる防眩材料の構成を示
す概略断面図であり、その防眩材料の片面は、上記した
粗面化層、表面層が順次形成されていることを示してい
る。図1において、防眩材料10は透明基体11の片面
上に粗面化層12を有する構成である。図2は、本発明
の偏光フィルム20の構成を示す概略断面図であり、粗
面化層22を有する透明基体21、即ち、防眩材料23
の片面に偏光基体24を積層し一方、他の面に保護材2
5が形成されていることを示している。図3は本発明の
防眩材料により防眩性を改善した液晶表示体30の構成
を示している。この液晶表示体30は、上面の液晶パネ
ル31と下面の導光板装置(EL)やランプ等の背面光
源32とを積層して形成されている。液晶パネル31に
は、例えば、ツイステッドネマチック(TN)液晶セル
などが使用可能である。
【0036】TN液晶セルは、所望のパターンからなる
透明電極付きの2枚のガラス基盤33、34の透明電極
面33'、及び34'上に、ポリイミドの溶液を塗布して
配向膜を形成し、これをラビング操作により配向させ、
その後、この基板間にネマチック液晶35を注入し、ガ
ラス基盤周辺部をエポキシ樹脂等で封着することにより
形成される。このネマチック液晶は、配向膜の作用によ
り90゜捻れ配向する。このTN液晶セルの2枚のガラ
ス基板の背面光源とは反対側には、図2に示される粗面
化層22を有する偏光フィルム36を、また、その背面
光源側には、粗面化層のない偏光フィルム37を、偏光
角度が互いに90゜捻れるように貼ることで液晶パネル
31が形成される。
【0037】上記TN液晶パネル31の透明電極に駆動
信号を印加すると信号が印加された電極間には電界が発
生する。その際、液晶分子の持つ電子的異方性により、
液晶分子の長軸が電界方向と平行になるため、液晶分子
による光の旋光性が失われることとなり、その結果、液
晶パネルには光が透過しない状態となる。画像の表示は
この時の光透過の差に基づくコントラストにより視覚情
報として認識される。上記液晶表示体30においては、
液晶パネル31に透過させ、液晶パネル31の光の透過
する部分と透過しない部分にコントラストを持たせるこ
とにより画像表示を可能とするものである。
【0038】図4は、本発明の防眩材料10を使用した
他の液晶表示体の構成を示す断面図である。図4におい
て、液晶パネル41は、2枚のガラス基盤43、44及
びその間に介在するネマチック液晶45と、ガラス基盤
の外側に位置する粗面化層を有しない上部の偏光フィル
ム46、粗面化層を有しない下部の偏光フィルム47及
び該上部の偏光フィルムの上に積層された防眩材料10
より構成されてる。また、液晶表示体40は、液晶パネ
ル41とその下面に位置する背面光源32を積層して形
成されている。
【0039】
【実施例】本発明を実施例によって説明する。尚、
「部」は「重量部」また、「%」は「重量%」を意味す
るものとする。 <実施例1>シリカと分散剤と溶剤の混合物をサンドミ
ルにて30分間分散することによって得られた下記分散
液50部と、下記ベース塗料152部を混合、ディスパ
ーにて15分間攪拌して作製された粗面化層用塗料を、
膜厚80μm、透過率92%からなる透明基体であるト
リアセチルセルロースフィルム(商品名:富士タックU
VD80、富士写真フイルム社製、屈折率1.49)の
片面上に、リバースコーティング方式にて塗布し、10
0℃で2分間乾燥後、紫外線ランプ出力120w/cm
の集光型高圧水銀灯1灯を用いて、照射距離(ランプ中
心から塗工面までの距離)10cm、処理速度(塗工基
体側のUVランプに対する速度)5m/分で紫外線照射
を行い、塗工膜を硬化させた。このようにして、厚さ
3.2μm、樹脂マトリックスの屈折率1.50(樹脂
マトリックスの屈折率はベース塗料のみを塗布・乾燥し
て測定した。以下の実施例・比較例も同様。)の粗面化
層を形成し、本発明の防眩材料を得た。防眩材料のHA
ZE値は10.5であった。
【0040】 [分散液の配合] ・シリカ 95部 (商品名:サイロスフェア、屈折率1.45、富士シリシア化学社製) 粒度分布(粒径D) 0.5μm≦D≦6.0μm 68% 6.0μm<D≦10.0μm 29% 10.0μm<D≦15.0μm 2% ・分散剤 5部 (商品名:1002B、綜研化学(株)社製) ・トルエン 500部 ・イソプロピルアルコール 500部
【0041】 [ベース塗料の配合] ・アクリル系化合物 ジペンタエリストリールトリアクリレート 35部 ・エポキシ系化合物 (商品名:セロキサイト2021、ダイセル化学工業(株)社製) 35部 ・光ラジカル開始剤 3部 (商品名:イルガキュア#184、チバスペシャリティケミカル社製) ・光カチオン重合開始剤 2部
【化4】 ・シリカゾル 67部 (商品名:オルガノシリカゾルMIBK−ST、固形分30%、日産化学社製) ・イソプロピルアルコール 10部
【0042】〈実施例2〉分散液の配合及びベース塗料
の配合を下記に変更して、更に粗面化層用塗料のベース
塗料の混合量152部を132部とした以外は実施例1
と同様にして、本発明の防眩材料を得た。粗面化層の厚
さ2.6μm、樹脂マトリックスの屈折率1.51、防
眩材料のHAZE値は22.0であった。 [分散液の配合] ・アクリルフィラー 95部 (商品名:MX300、屈折率1.50、綜研化学社製) 粒度分布(粒径D)0.5μm≦D≦6.0μm 100%(粒径3.0±0 .5μm)・分散剤 5部 (商品名:1002B 綜研化学(株)社製) ・トルエン 500部 ・イソプロピルアルコール 500部
【0043】 [ベース塗料の配合] ・アクリル系化合物 40部 (商品名:UA306H、共栄社化学社製) ・テトラペンタエリスリトールポリアクリレート 20部 ・エポキシ系化合物 20部 (商品名:セロキサイト2021、ダイセル化学工業(株)社製) ・光ラジカル開始剤 5部 (商品名:イルガキュア#184、チバスペシャリティケミカル社製) ・シリカゾル 37部 (商品名:オルガノシリカゾルMIBK−ST、固形分30%、日産化学社製) ・イソプロピルアルコール 10部
【0044】〈実施例3〉粗面化層の分散液、ベース塗
料を下記に変更して、更に粗面化層用塗料のベース塗料
の混合量152部を142部とした以外は実施例1と同
様にして、本発明の防眩材料を得た。粗面化層の厚さ
2.8μ、樹脂マトリックスの屈折率1.49、防眩材
料のHAZE値は17.0であった。 [分散液の配合] ・シリカ 20部 (商品名:ハイプレシカ FQ、屈折率1.45、宇部日東化成(株)社製) 粒度分布(粒径D)0.5μm≦D≦6.0μm 100%(粒径1.0±0 .1μm)・シリカ 75部 (商品名:サイロスフェア、屈折率1.45、富士シリシア化学社製) 粒度分布(粒径D) 0.5μm≦D≦6.0μm 68% 6.0μm<D≦10.0μm 29% 10.0μm<D≦15.0μm 2% ・分散剤 5部 ・トルエン 500部 ・イソプロピルアルコール 500部
【0045】 [ベース塗料の配合] ・アクリル系化合物 40部 ネオペンチルグリコールジアクリレート ・アクリル系化合物 40部 (商品名:UA515H、共栄社化学社製) ・光ラジカル開始剤 5部 (商品名:イルガキュア#184、チバスペシャリティケミカル社製) ・シリカゾル 47部 (商品名:オルガノシリカゾルMIBK−ST、固形分30%、日産化学社製) ・イソプロピルアルコール 10部
【0046】〈比較例1〉分散液とベース塗料を下記に
変更して、更に粗面化層用塗料のベース塗料の混合量1
52部を176部とした以外は実施例1と同様にし、粗
面化層の厚さ3.2μ、樹脂マトリックスの屈折率1.
56、防眩材料のHAZE値15.0である比較用の防
眩材料を得た。[分散液の配合] ・シリカ 50部 (商品名:UNKハイプレシカFQ N3N、屈折率1.40、宇部日東化成社 製) 粒度分布(粒径D)0.5μm≦D≦6.0μm 100%(粒径5±0.5 μm) ・シリカ 50部 (商品名:UNKハイプレシカFQ N3N、屈折率1.40、宇部日東化成社 製) 粒度分布(粒径D)0.5μm≦D≦6.0μm 100%(粒径4μm) ・イソプロピルアルコール 1000部
【0047】 [ベース塗料の配合] ・アクリル系化合物 40部 ネオペンチルグリコールジアクリレート ・アクリル系化合物 30部 (商品名:UA515H、共栄社化学社製) ・光ラジカル開始剤 6部 (商品名:イルガキュア#1800、チバスペシャリティケミカル社製) ・チタニアゾル 100部 (商品名:CSK5、固形分20%、石原テクノ社製)
【0048】〈比較例2〉分散液とベース塗料を下記に
変更して、更に粗面化層用塗料のベース塗料の混合量1
52部を120部とした以外は実施例1と同様にし、比
較用の防眩材料とした。粗面化層の厚さ3.2μ、樹脂
マトリックスの屈折率1.60、防眩材料のHAZE値
は35.0であった。 [分散液の配合] ・シリカ 50部 (商品名:UNKハイプレシカFQ N3N、屈折率1.40、宇部日東化成社 製) 粒度分布(粒径D)0.5μm≦D≦6.0μm 100%(粒径5±0.5 μm) ・シリカ 50部 (商品名:UNKハイプレシカFQ N3N、屈折率1.40、宇部日東化成社 製) 粒度分布(粒径D)0.5μm≦D≦6.0μm 100%(粒径4μm) ・イソプロピルアルコール 1000部
【0049】 [ベース塗料の配合] ・アクリル系化合物 14部 (商品名:ユニディック17−806、固形分濃度80%、大日本インキ化学工 業社製) ・アクリル系化合物 14部 (商品名:UA515H、共栄社化学社製) ・光ラジカル開始剤 4部 (商品名:イルガキュア#1800、チバスペシャリティケミカル社製) ・チタニアゾル 88部 (商品名:CSK5、固形分20%、石原テクノ社製)
【0050】〈比較例3〉分散液及びベース塗料の配合
を下記に変更して、更に粗面化層用塗料のベース塗料の
混合量152部を130部とした以外は実施例1と同様
にして、比較用の防眩材料を得た。粗面化層の厚さは
3.3、樹脂マトリックの屈折率は1.53、防眩材料
のHAZE値1.5であった。 [分散液の配合] ・シリカ 25部 (商品名:UNKハイプレシカFQ N3N、屈折率1.40、宇部日東化成社 製) 粒度分布(粒径D) 0.5μm≦D≦6.0μm 100%(粒径5±0. 5μm) ・分散剤 5部 (商品名:1002B、綜研化学(株)社製) ・トルエン 500部 ・イソプロピルアルコール 500部 [ベース塗料の配合] ・アクリル系樹脂 65部 (商品名:アデカオプトマーKR−566、旭電化工業社製) ・イソプロピルアルコール 65部
【0051】実施例1〜3、比較例1〜3で得られた防
眩材料10を用い、防眩性、画像ギラツキ、耐磨耗性、
耐薬品性、画像コントラストについて評価した。なお、
画像コントラストに関しては、前記防眩材料10を用
い、図2に示される構成の偏光フィルム20を作製し、
該偏光フィルム20を図3に示されるようにガラス基盤
33に貼り付け、液晶表示体30を得た。尚、液晶表示
体30の画像サイズは例えば10.4インチとし、解像
度は例えば800ドット×600ドットとして評価し
た。なお、評価方法は下記のとおりである。 <防眩性>スガ試験機(株)社製の写像性測定器ICM−
1DP(JIS K7105)を使用、透過モードで、
光学くし幅2mmで測定した。測定値が小さいほど防眩
性が高い。ここでは、50%未満を○、50%以上、7
0%未満を△、70以上を×として評価した。
【0052】<画像ギラツキ>前記防眩材料10を図3
に示されるガラス基板33の上に粗面化層が上になるよ
うに重ね、防眩材料をゆっくり時計方向に360回転さ
せる。ギラツキ(モアレ)がある場合、画面上に光のス
ジが発生するので、このスジの有無や程度を目視により
評価した。ギラツキ(モアレ)が全くない場合を○、ギ
ラツキがあるものを×とした。 <耐磨耗性>日本スチールウール性のスチールウール#
0000を板紙耐摩耗試験機(熊谷理機工業社製)に取
り付け、防眩材料の粗面化層面を荷重200g/cm2
にて50回往復させる。その後、その部分のHAZE値
を東洋精機製HAZEメーターで測定し、HAZE値変
化δHを求めた。耐磨耗性は下記計算に基づくδHが1
以下で良好で、5を越えると傷が多くなり、実用上問題
となる。HAZE値の測定は反射防止材料単体で行っ
た。HAZE値変化δH=試験後のHAZE値−試験前
のHAZE値
【0053】<耐薬品性>粗面化層面をイソプロピルア
ルコール含ませた綿棒(ジョンソン社製)で、50往復
擦る。粗面化層に剥がれ等著しい変化があった場合を
×、変化がない場合を○、その中間を△として評価し
た。 <画像コントラスト>JIS C7072 (198
8)に於ける液晶表示パネルのコントラスト比(CR)
測定方法に準拠し、評価した。画像コントラストの評価
における光源60−液晶パネル61−測光器62位置関
係を図5に示す。この場合、光源60と液晶パネル61
との間は例えば1cm、液晶パネル61と測光器62と
の間は例えば50cm、測光器の開口角は例えば5゜に
設定した。尚、光源には5WのELを使用し、測光器に
はミノルタカメラ社製のLS−100を使用した。CR
が3以上の場合を○、同、2以上〜3未満の場合を△、
同、2未満を×とした。
【0054】以上の評価結果を表1に示す。
【表1】
【0055】表1の結果から明らかなように本発明の防
眩材料はいずれも良好な特性が得られたのに対し、粗面
化層の樹脂マトリックスとフィラーの屈折率の差が大き
い比較例はいずれも画像のギラツキの問題を有するもの
であった。
【0056】
【発明の効果】本発明の防眩材料は透明基体の片面もし
くは両面に、直接或は他の層を介して、樹脂マトリック
ス中にフィラーが分散されてなる粗面化層を設けた構成
において、前記樹脂マトリックスとフィラーの屈折率の
差が0.10以下であることから、CRTやLCD等の
画像表示体、特に高精細な画像表示体へ適用した場合
は、ギラツキがなく、高コントラストで、かつ鮮明な画
像を得ることが可能となる。更に、該粗面化層に紫外
線、電子線及び/または熱で硬化する樹脂を、それに特
定の粒度分布を有するフィラーを選択することで、優れ
た耐薬品性、耐磨耗性、防眩性を発現することができ
る。本発明の防眩材料を使用した偏光フィルムは、優れ
た防眩性を有し、ギラツキがなく、良好な画像コントラ
ストを得ることができることから、液晶パネル等の画像
表示体として有用である。更に、また、粗面化層上に反
射防止膜を設けることにより、ディスプレイの画質を一
層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防眩材料の構成を示す概略断面図。
【図2】 本発明の防眩材料を使用した偏光フィルムの
構成を示す概略断面図。
【図3】 防眩材料を使用した偏光フィルムを具備する
液晶表示体の構成を示す概略断面図。
【図4】 防眩材料を使用した偏光フィルムを具備する
他の液晶表示体の構成を示す概略断面図。
【図5】 画像コントラストの測定装置の配置図を示す
概略図。
【符号の説明】
10 防眩材料、11 透明基体、12 粗面化層、2
0 偏光フィルム、21透明基体、22 粗面化層、2
3 防眩材料、24 偏光基体、25 保護材、30
液晶表示体、31 液晶パネル、32 背面光源、3
3,34 ガラス基盤、33´,34´ 透明電極面、
35 ネマチック液晶、36,37 偏光フィルム、4
0 液晶表示体、41 液晶パネル、43,44 ガラ
ス基盤、45 ネマチック液晶、46,47 偏光フィ
ルム、60 光源、61 液晶パネル、62 測光器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 27/26 G09F 9/00 314 G09F 9/00 314 G02B 1/10 Z Fターム(参考) 2H042 BA02 BA03 BA13 BA20 2H049 BB63 BC22 BC24 2K009 AA12 BB02 BB11 BB24 CC03 CC14 CC21 CC23 CC24 CC33 CC34 DD02 DD05 EE00 EE03 4F100 AA20 AJ06 AK01B AK25 BA03 BA10B BA10C CA23B CC02 DE01B EH46 EJ08 EJ34B EJ54 EJ91 GB41 JB01 JK09 JK14B JN01A JN10C JN18B JN30 YY00B 5G435 AA00 AA01 AA02 AA14 BB12 BB15 CC12 DD12 EE26 EE33 FF05 GG22 HH02 HH03 KK07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基体の片面もしくは両面に、直接或は
    他の層を介して、少なくとも樹脂マトリックス中にフィ
    ラーが分散されてなる粗面化層を有し、かつ、該樹脂マ
    トリックスとフィラーの屈折率の差が0.10以下であ
    ることを特徴とする防眩材料。
  2. 【請求項2】前記フィラーの粒子径Dの粒度分布が、
    0.5≦D≦6.0μmの範囲のものが60重量%以
    上、6.0<D≦10.0μmの範囲のものが30重量
    %未満、更に、10<D≦15.0μmの範囲のものが
    5重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の防
    眩材料。
  3. 【請求項3】透明基体の片面に、直接或は他の層を介し
    て、少なくとも樹脂マトリックス中にフィラーが分散さ
    れてなる粗面化層が設けられ、該透明基体の粗面化層と
    は反対面に、偏光基体を介して保護材を積層してなる構
    成を有し、前記樹脂マトリックスとフィラーの屈折率の
    差が0.10以下であることを特徴とする偏光フィル
    ム。
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