JP2000178221A - 高級不飽和ケトンの製法 - Google Patents

高級不飽和ケトンの製法

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ヴェラー ディートマー
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 溶媒および中沸点溶剤がない状態で、α,β
−不飽和アルコールとアセト酢酸アルキルエステルとの
キャロル反応により不飽和高級ケトンを製造する改善さ
れた方法。 【解決手段】 A.有効量の溶媒のない状態でα,β−
不飽和アルコールを有機アルミニウム化合物と共に反応
容器に導入し、アセト酢酸アルキルエステルをこの混合
物に計量して供給し、B.175℃〜220℃、好まし
くは180℃〜200℃で可能な限り一定反応温度に調
節し、C.反応中、反応混合物中のアセト酢酸アルキル
エステルの含有率を1〜3質量%で可能な限り一定に調
節した、分留塔を装備した反応器系で反応させる一般式
Iの不飽和ケトンの製造方法。 (点線は追加のC−C結合を意味することができ、R
はC1〜4のアルキル基、RはC4〜30の飽和また
は不飽和の脂肪族、脂環式または脂環式−脂肪族基であ
る)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャロル反応にお
いて対応するα,β−不飽和アルコールをアセト酢酸ア
ルキルエステルと反応させることによる、高級不飽和ケ
トンを製造する改善された方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明による改善はさておき、この反応
は、その主要な特徴において既に公知である。不飽和ア
ルコールとアセト酢酸アルキルエステルとの間のこの種
の反応は、J.Chem.Soc.(London),1940,704〜706頁にお
いてキャロル(Carroll)によって初めて記載された。こ
の反応の応用の範囲および機構は、一年後、J.Chem.So
c.(London),1941,507〜511頁において同じ著者によって
報告された。
【0003】アルミニウムトリアルコラートの存在下で
アセトエチルエステルと3,7,11−トリメチル−1
−ドデセン−3−オールとのエステル交換によって6,
10,14−トリメチル−5−ペンタデセン−2−オン
を製造する一つの手順は、フランス特許第1,219,
166号明細書(1959)において見出される。この方法に
おいて、反応体および触媒は、反応容器に共に導入さ
れ、反応は、蒸留によりアセト酢酸エチルエステルから
遊離されるアルコールを除去しながら回分式で行われ
る。この場合、必要なケトンは、約10時間の反応時間
で77%の収率で得られる。
【0004】この方法は、比較的長い反応時間および不
適切な収率の両方のために工業的合成のために不満足で
ある。不適切な収率は、式IIの高級アルコール製造は
鎖長が増大するにつれてコストが増加するので、高級ケ
トンの製造に際して、すなわち、式IIの高級アルコー
ルの使用に関して特に重大である。より高価でない成
分、この場合、過剰のアセト酢酸アルキルエステルを用
いることにより収率を改善させる試みは、副生物として
デヒドロ酢酸の生成に容易に至らしめ、この副生物は、
一方で触媒を不活性化し、他方で必要な生成物から除去
するのが困難である。さらに、デヒドロ酢酸は結晶化し
うるため、用いられる蒸留塔の流出管路を詰まらせる。
【0005】キャロル反応の幾つかの変形を記載してい
る多くの特許が知られている。こうして、米国特許第
2,795,617号(1957)、ドイツ連邦共和国特許出
願公告第1,053,498号(1959)およびスイス国特
許第342,947号明細書(1959)によれば、「原則と
して必要でも好ましくもないが、反応の発熱の進行を緩
和するために溶媒を用いることが可能である」ことが記
載されている。これらの特許における方法において、ア
ルミニウムトリアルコラートは、α,β−不飽和アルコ
ールのアセトアセテートに添加され、混合物は、激しく
攪拌しながら環流させるために加熱された。理論の80
%までの収率はこれによって達成された。この方法の欠
点は、出発化合物として用いられるアセトアセテートの
製造を前の段階で行わなければならないことである。
【0006】米国特許第2,839,579号(1958)お
よびドイツ連邦共和国特許第1,078,112号明細
書(1960)には、反応を溶媒中で実施できることが報告さ
れている。適切なアセトアセテートは、別の段階におい
て適切な不飽和アルコールをジケテンと縮合することに
より製造される。
【0007】また、ドイツ連邦共和国特許第1,06
8,696号明細書によると、溶媒の存在が有利な場合
がある。反応温度よりはるかに高い沸点を有する高沸点
溶媒は、すべての場合に挙げられている。
【0008】この方法の欠点は、これらの特許に記載さ
れている収率が工業的使用のために不満足であり、特
に、α,β−不飽和アルコールのアセトアセテートを製
造するために追加の工程段階が必要であるために追加の
コストにつながることである。高沸点溶媒を存在させる
案は、さらに一般に、収率の極わずかの増加をもたらす
だけで、従って、空時収量の減少につながるのみであ
る。
【0009】チェコ特許第216,360号明細書(197
9)では、反応を維持するためにまさに必要である量の不
飽和アルコールを添加して、アセトアセテートのメチル
またはエチルエステルと、反応の生成物として期待され
る不飽和ケトンとの混合物中でキャロル反応を行うこと
が推奨されている。この場合、反応混合物は、二酸化炭
素および未反応不飽和アルコールとメタノールまたはエ
タノールとの混合物を除去するために蒸留され、混合物
は、接続された蒸留塔の中で連続的に分留される。沸点
が必ず180℃未満であるα,β−不飽和アルコール
は、その後反応に戻される。8時間の反応時間によるこ
の方法において達成される収率は、理論の約80%であ
った。この方法には、追加の蒸留塔が追加の資本および
エネルギーコストの原因になるという欠点がある。さら
に、この方法における収率および反応時間は、現代の工
業的方法のために不満足である。
【0010】ドイツ連邦共和国特許第2,928,94
4号明細書(1979)には、さらに、その沸点が、用いられ
たアセト酢酸アルキルエステルの沸点とアセト酢酸アル
キルエステルから除去されるべきアルコールの沸点との
間である少量の溶媒の存在下でのキャロル反応による
α,β−不飽和ケトンの製造が記載されている。この溶
媒は、この特許の中で「中沸点溶剤」と呼ばれている。
挙げられた可能な不活性中沸点溶剤は、適切に沸騰する
アルコール、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素
および芳香族炭化水素、好ましくは、4〜7個の炭素原
子を有する脂肪族ケトンである。挙げられた特に有利な
実施形態は、反応性中沸点溶剤として2−メチル−3−
ブテン−2−オールの使用であり、この場合、追加の望
ましい副反応は、2−メチル−3−ブテン−2−オール
とアセト酢酸アルキルエステルとの反応によって起こ
り、もう1つの必要な生成物として2−メチル−2−ヘ
プテン−6−オンを生じさせる。こうした中沸点溶剤の
使用について挙げられた利点は、生成物の収率の増加
(アルコールに対して理論の約95%およびアセトアセ
テートに対して理論の約85%)、より短い反応時間
(約4〜5時間)および従って高い空時収量である。す
べての実施例において用いられた反応温度は165℃を
超えない。
【0011】しかし、中沸点溶剤を使用すると、利点が
あるだけではなく、次の欠点もある。例えば、不活性中
沸点溶剤をこうして使用すると、前駆体のために利用で
きる反応器容積が減少する、すなわち、達成できる空時
収量は必然的に低下する。さらに、例えば、2−メチル
−3−ブテン−2−オールなどの反応性中沸点溶剤が存
在すると、好ましくない別個の不飽和ケトンの生成を必
然的に伴う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶媒
もいわゆる中沸点溶剤も存在しない状態で、従って、別
の不飽和ケトンの製造を伴わずに反応を実施することも
できるように不飽和ケトンを生成させるためにキャロル
反応において高沸点α,β−不飽和アルコールとアセト
酢酸アルキルエステルとの反応を改善することである。
さらに、不飽和ケトンの異なる製造について文献におい
て記載された合成よりも短い反応時間で、不飽和アルコ
ールに対して、およびアセト酢酸アルキルエステルに対
して生成物のより高い収率を達成しようとした。特に、
6,10−ジメチル−5,9−ウンデカジエン−2−オ
ン(ゲラニルアセトン)、6,10,14−トリメチル
−5,9,13−ペンタデカトリエン−2−オン(ファ
ルネシルアセトン)、6,10−ジメチル−5−ウンデ
セン−2−オン(ジヒドロゲラニルアセトン)および
6,10,14−トリメチル−5,9−ペンタデカジエ
ン−2−オン(ジヒドロファルネシルアセトン)など
の、必須ビタミンE前駆体イソフィトールをより高い選
択性およびより高い空時収量で製造するための中間体と
して需要があるケトンを製造できることを意図した。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的は、一般式I
【0014】
【化6】
【0015】(式中、点線は追加のC−C結合を意味す
ることができ、R1は、1〜4個の炭素原子を有するア
ルキル基であり、R2は、4〜30個の炭素原子を有す
る飽和または不飽和の脂肪族、脂環式または脂環式−脂
肪族基である)の不飽和ケトンの製法であって、一般式
II
【0016】
【化7】
【0017】の対応するα,β−不飽和アルコールと一
般式III
【0018】
【化8】
【0019】(式中、R3は、1〜4個の炭素原子を有
するアルキル基である)のアセト酢酸アルキルエステル
とを、反応させようとする前記アセト酢酸アルキルエス
テルに対して触媒として0.1〜5モル%の有機アルミ
ニウム化合物存在下で、分留塔を備えた反応系中で前記
アセト酢酸エステルから脱離する一般式IV R3−OH (IV) のアルコールおよび反応中に生成する二酸化炭素を蒸留
によって脱離させ連続で除去しながら反応させ、その
際、 A.有効量の溶媒も中沸点溶剤もない状態で前記α,β
−不飽和アルコールを前記有機アルミニウム化合物と共
に反応容器に導入し、前記アセト酢酸アルキルエステル
をこの混合物に計量して供給し、 B.175℃〜220℃の間、好ましくは180℃〜2
00℃の間で可能な限り一定である反応温度に調節し、 C.反応中、反応混合物中の前記アセト酢酸アルキルエ
ステルの含有率を0.1〜10質量%の間、好ましくは
1〜3質量%の間で可能な限り一定である値に調節す
る、不飽和ケトンの製法によって、達成されることが見
出された。
【0020】本方法は、用いられる反応体の量が、0.
8〜1.2の間、好ましくは0.95〜1.05の間の
アルコール対アセト酢酸アルキルエステルのモル比とな
るように選択される場合に特に有利である。
【0021】記載した方法における生成物の収率は、ア
ルコールに対して理論の約95%である。反応の選択
度、すなわち、反応したアルコールに対する収率は、実
際に理論の97%を超え、未反応アルコールを戻す選択
でほとんど100%の全収率を達成することができる。
アセト酢酸アルキルエステルに対する生成物の収率は、
この反応体が完全になくなる場合に90%〜95%の間
である。アセト酢酸アルキルエステルが完全になくなる
ことが不必要である場合、アルコールに対する選択度を
過剰のアセト酢酸エステル(0.7〜0.9の間のアル
コール対アセト酢酸エステルのモル比)の使用で2%ま
でだけ増加させることができる。しかし、この場合、ア
セト酢酸エステルに対する選択度の損失は予想しなけれ
ばならないので、この手順は、高コストアルコールに対
してのみ価値がある。未反応反応体を戻すことは、あら
ゆる場合に価値がある。
【0022】極めて驚くべきことに、本発明による条件
の使用に関して、すなわち、特に、溶媒も中沸点溶剤も
存在しないにもかかわらず、175〜220℃、好まし
くは180〜200℃の反応温度を用いると、ほとんど
副反応は起きないため、かくして優れた選択度およびさ
らに不飽和ケトンの高い空時収量を達成することができ
た。ドイツ連邦共和国特許出願公開第2928944号
明細書の記載における比較試験に基づいて、この特許で
通例ではあるが中沸点溶剤を添加しない反応条件下で相
当に劣る選択度しか達成しなかったことが示されている
ため、これは特に真実である。
【0023】本発明による方法は、原則として、不飽和
アルコールがアセト酢酸アルキルエステルより高い沸点
を有する場合のキャロル反応の公知のすべての変形に適
用することができる。しかし、本方法は、ビタミンEの
必須前駆体であるイソフィトールを製造するために必要
とされる不飽和ケトン、すなわち、実質的に一般式II
[式中、R1は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル
基であり、R2は、一般式VI
【0024】
【化9】
【0025】(式中、nは、1〜6の整数であり、Xお
よびYのいずれかは、両方Hであるか、またはXはメト
キシであり、YはHであるか、さもなければXおよびY
は共に、XおよびYを有する炭素原子間の付加結合であ
る)の基である]のアルコールを不飽和アルコールとし
て用いる場合に生成するα,β−不飽和ケトン製造のた
めに特に重要である。本方法は、用いられる一般式II
のアルコールが、3,7−ジメチル−1,6−オクタジ
エン−3−オール(リナロール)、3,7−ジメチル−
1−オクテン−3−オール(ジヒドロリナロール)、
3,7,11−トリメチル−1,6,10−ドデカトリ
エン−3−オール(ネロリドール)、3,7,11−ト
リメチル−1−ドデセン−3−オールまたは3,7,1
1−トリメチル−1,6−ドデカジエン−3−オール
(ジヒドロネロリドール)である場合に特に重要であ
る。
【0026】原則として、反応は、いかなるアセト酢酸
アルキルエステルともうまくいくが、メチルエステル、
エチルエステルおよびイソプロピルエステルは、それら
から脱離されるべきアルコールが特に低沸点であるため
に反応混合物から容易に除去できるため、経済的および
技術的な両方の理由で好ましい。しかし、アセト酢酸t
−ブチルエステルも挙げるべきである、それというの
も、これを用いて反応は特に迅速に且つ副生物なしで行
われるからである。
【0027】本発明による方法のために適する有機アル
ミニウム化合物は、一般式V
【0028】
【化10】
【0029】(式中、R4は、1〜4個の炭素原子を有
するアルキルまたはアルコキシ基、好ましくはメチルま
たはエチル基であり、R5およびR6は、1〜5個の炭素
原子を有するアルキルまたはアルコキシ基、好ましくは
メチルまたは2−ブチル基であり、R7は、1〜4個の
炭素原子を有するアルキル基であり、mおよびnは、そ
れぞれ0〜3の整数であってよく、ここでn+m≦3で
ある)の化合物さもなければアルミニウムトリアリール
オキシドである。
【0030】R5がメチル基であり、R6がブチル基であ
り、合計n+m=3であり、比n/m>0.3である液
体アルミニウム化合物は極めて特に好ましい。
【0031】従って、最初に挙げた触媒は、アルミニウ
ムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アル
ミニウムトリイソプロポキシドおよびアルミニウムトリ
−s−ブトキシドなどの低級アルミニウムトリアルコラ
ート、アルコールの脱離およびエステル交換を伴った前
記アルミニウムトリアルコラートと化学量論量のアセチ
ルアセトネート、アセト酢酸アルキルエステルまたはア
ルキルマロネートとの反応で形成される化合物である。
挙げることができる例は、アルミニウムトリアセトアセ
テート、アルミニウムトリアセチルアセトネート、アル
ミニウムモノアセトアセテートジエトキシド、アルミニ
ウムモノアセトアセテートジイソプロポキシド、アルミ
ニウムジアセトアセテートモノイソプロポキシドであ
る。アルミニウムトリアルコラート、特にアルミニウム
トリイソプロポキシドおよびアルミニウムトリ−s−ブ
トキシドが、好ましくは用いられる。2−ブタノールの
脱離および遊離した2−ブタノールとメトキシ基との3
0%を超えるエステル交換度のエステル交換を伴うアル
ミニウムトリ−s−ブトキシドとメチルアセトアセテー
トとの反応により得られる混合アルミニウムトリアセト
アセテートの使用は極めて特に好ましい。アルミニウム
トリアリールオキシドという用語は、アルミニウムトリ
フェノラート、アルミニウムトリクレゾラート、アルミ
ニウムトリキシレノラート、アルミニウムトリナフトラ
ートなどの、アリール基を低級のアルキル基またはアル
コキシ基、すなわち、1〜4個の炭素原子を有するアル
キルまたはアルコキシ基、ヒドロキシル基またはフェニ
ルで置換することもできる芳香族ヒドロキシル化合物の
アルミニウム塩に対して用いられる。アルミニウムトリ
フェノラートは比較的容易に得られ、特に有利に用いら
れる。
【0032】アルミニウム化合物の量は、一般に、反応
混合物中のその濃度が反応の開始時にAl 0.05質
量%以上であり、かつAl 6質量%以下であるような
量である。一般に、反応させようとするアセト酢酸アル
キルエステルに対して0.5〜5モル%のアルミニウム
化合物は必要である。好ましく用いられるアルミニウム
トリイソプロポキシドの、およびアルミニウムトリ−s
−ブトキシドおよびメチルアセトアセテートから製造さ
れる上述した混合アルミニウムトリアセトアセテートの
用いられる量は、例えば、反応させようとするアセト酢
酸アルキルエステルに対して約1〜3モル%である。
【0033】Aについて 特許請求の範囲の特徴Aにおいて用いられた溶媒という
用語は、キャロル反応において用いられるような従来の
不活性溶媒およびドイツ連邦共和国特許第2,928,
944号明細書において「中沸点溶剤」と呼ばれ、一般
式IIIのアセト酢酸アルキルエステルの沸点と前記ア
セト酢酸アルキルエステルから除去しようとする一般式
IVのアルコールの沸点との間の沸点を有する液体の両
方を意味する。
【0034】「有効量の溶媒」という用語は、従来の溶
媒に対して約10質量%未満、好ましくは3質量%未満
であるが、より少量で用いられる「中沸点溶剤」と呼ば
れる液体に対して0.5%未満を本発明によって意味す
る。
【0035】Bについて 175〜220℃の間、好ましくは180〜200℃の
間で可能な限り一定である反応温度は、本発明による方
法において、入熱および/または場合により圧力の変更
によって、および/またはアセト酢酸アルキルエステル
の添加の速度の変更のいずれかによって制御することが
できる。通常の入熱は、1〜100kW/反応溶液m3
の間、好ましくは5〜50kW/反応溶液m3の間であ
る。圧力は、0.1〜6バールの間、好ましくは0.5
〜2バールの間であるべきである。
【0036】入熱および/または圧力の変更に加えて、
あるいはそれらの別法として、必要に応じてアルコール
を取り去るため、従って、反応温度に影響を及ぼすた
め、加熱された不活性ガスの意図的な供給を利用するこ
とも可能である。キャロル反応において遊離された二酸
化炭素の部分的戻しまたは完全な戻しはこの目的のため
に特に適する。計量投入される不活性ガスの量は、この
目的のために、1〜100m3(STP)ガス/(h×
反応器容積m3)の間、好ましくは5〜25m3(ST
P)/(h×m3)の間であるべきである。
【0037】反応溶液中で一定温度を達成するために、
経時的にアセト酢酸アルキルエステルの計量供給された
量を変更することも可能であり、価値がある。
【0038】反応容器中の反応混合物の適切な混合を確
実にすることも本発明による方法の実施に対する利点で
ある。これは、例えば、攪拌機の助けによって、外部液
循環を介した反応混合物のポンプ輸送によって、混合ノ
ズルによりアセト酢酸アルキルエステルを導入すること
によって、および/またはさもなければ不活性ガスの流
れに通すことにより達成することができる。
【0039】反応容器に不活性ガスを通す、および/ま
たは反応容器に反応において生成された二酸化炭素を戻
すことも、反応混合物の混合を改善するために、および
反応において生成された一般式IVのアルコールの蒸留
による除去を促進するために得策である。追加的に、混
合を強化するために混合ノズルを使用することは可能で
ある。外部液循環を介して反応混合物をポンプで送る場
合、外部液循環を介して時間あたり1〜100回の間、
好ましくは5〜20回の間、反応混合物は交換されるべ
きである。
【0040】アセトアセテートは、完全混合のために計
量して直接液循環に供給されるべきである。追加の入熱
が望ましい場合、反応容器の加熱に加えて、熱交換器を
液循環中に設けることができる。
【0041】本発明による方法は、回分式および連続式
の両方で実施することができる。
【0042】回分式での本発明による方法の実施(図1
参照) 回分式反応のために適する反応器系の例は、攪拌機
(2)を備え、分留塔(3)を装備した、特に理論段約
2〜40を有する塔を備える図1に示した従来の加熱型
反応容器(1)である。規則的充填物、種々の設計のト
レーまたは不規則的な充填物などのあらゆる種類の内部
構造物(4)はこの目的のために適する。反応系中の温
度は、入熱を変えることにより、圧力を変えることによ
り、加熱または冷却した不活性ガスを供給することによ
りおよび/またはアセト酢酸アルキルエステルの適する
可変計量供給によって、必要なレベルで維持することが
できる。
【0043】本発明によると、反応容器(1)中に、適
切な場合触媒として用いられる有機アルミニウム化合物
と共に、式IIの不飽和アルコールを導入する。沸騰が
遅れるおそれを避けるために、一般式IVのアルコール
約5質量%を導入することはさらに有利である。熱源
(6)として、例えば加熱エレメントで、またはポンプ
(8)による外部循環(7)中に設置された熱交換器
(9)で、容器内容物(5)を加熱する。必要な反応温
度に調節後、アセト酢酸アルキルエステルの含有率を反
応溶液(5)の中で0.5〜10質量%の間、好ましく
は1〜3質量%の間で可能な限り一定に維持するよう
に、式IIIのアセト酢酸アルキルエステルを供給管路
(10)を通して反応容器(1)に、または外部循環
(7)に計量して供給する。
【0044】アセト酢酸アルキルエステルの計量供給が
開始されると、一般式R3−OHのアルコールおよび二
酸化炭素の生成が始まる。これらの反応生成物を、装備
された塔(3)の助けで塔の塔頂(11)において除去
し、コンデンサー(12)に通す。凝縮したアルコール
3−OHの一部を戻りライン(13)を通して塔
(3)に戻し、その他の部分を出口(14)で留出液と
して取り去る。上述の理由のためにコンプレッサー(1
6)の助けで、コンデンサーを出る二酸化炭素(15)
をガス管路(17)を介して反応容器(1)に完全にま
たは部分的に戻すことができる。供給管路(10)を通
してアセト酢酸アルキルエステルを計量供給するには、
一般に約2〜4時間を要する。アセト酢酸アルキルエス
テルの定量的な転化率が望ましい場合、供給の完了後
に、反応混合物を約1〜2時間にわたり反応温度に維持
することが有利である。二酸化炭素(15)の発生によ
って、および/またはアセト酢酸アルキルエステルから
脱離されたアルコール(14)の量によって、反応の進
行を追跡することができる。ガスクロマトグラフ分析に
よって反応混合物(5)中のアセト酢酸アルキルエステ
ルの濃度を測定することができる。
【0045】図2において示したような別法の回分式手
順 上述の手順の可能な変形は、図2に示したように、直接
的でなく装備された分留塔(3)を備える反応容器
(1)の中において反応を実施することである。再度、
反応容器(1)には、適切な場合攪拌機(2)、熱源
(6)としての加熱エレメント、および適切な場合ポン
プ(8)および適切な場合熱源(9)を備える外部循環
(7)が装備されている。アセト酢酸アルキルエステル
を供給管路(10)を通して計量供給する。反応容器
(1)から出る蒸気(18)を濃縮部(19)およびス
トリッピング部(20)を有する塔(3)に通す。この
場合、生じた二酸化炭素を生じたアルコールと共に塔の
塔頂(11)で除去し、コンデンサー(12)に通す。
上述の変形と同様に、アルコールR3−OHを凝縮さ
せ、その一部を戻り管路(13)を通して塔に入れ、そ
の他の部分を出口(14)で取り去る。コンデンサー
(12)を出る二酸化炭素(15)を管路(17)を介
して反応容器(1)にコンプレッサー(16)で戻す
か、または反応循環から除去することも同様に可能であ
る。流出管路(22)を通して塔(3)の塔底(21)
を出る未反応反応体を、反応容器(1)に戻す、および
/または熱源(23)において加熱後に、塔の下方部に
戻す。計量供給および反応を上述の方法のように実施す
る。
【0046】連続反応(図3参照) 連続手順において、例えば、1〜10個、好ましくは2
〜4個の容器を含む加熱容器カスケードを反応器系とし
て用いることが可能である。この場合、個々の容器(例
えば、1a〜1c)を溢流管路(例えば、24a〜24
c)によって一緒に接続する。別個の塔を各容器に装備
してもよいし、または、さもないと、図3に示した通
り、唯一の塔(3)をすべての容器の対して装備する。
反応体を第1の容器(1a)に連続的に導入し、具体的
には、一般式IIのアルコールを供給管路(25)を通
して、アセト酢酸アルキルエステルを供給管路(10)
を通して、および適切な場合、アルミニウム触媒を供給
管路(26)を通して導入する。必要な反応温度の維持
および塔(3)の運転方式は、回分式手順の場合と実質
的に同じである。
【0047】多くの高級ケトン、特に、イソフィトール
の製造、ひいてはゲラニルアセトン、ファルネシルアセ
トン、6,10−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン
および6,10,14−トリメチル−5,9−ペンタ−
デカジエン−2−オンなどの、ビタミンEの製造のため
に必要なケトンを極めて高い収率、空時収量および高純
度において実質的に定量的な転化率で製造することが本
発明により改善された方法の助けにより可能である。
【0048】
【実施例】実施例1 A 不活性ガスを供給せずに3,7−ジメチル−1−オ
クテン−3−オール(H−LIN)から出発する6,1
0−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン(ジヒドロゲ
ラニルアセトン:H−GAC)の製造 実験装置は電気的に加熱可能なガラス製の4リットル丸
底フラスコからなり、攪拌機を装着し、内径30mmの
蒸留塔を装備していた。丸底フラスコに反応体の計量供
給およびサンプリングのための適切なポートを設けた。
塔には、5mmステンレススチールワイヤヘリックスの
1m高さの充填物が入っていた。反応体は最初から反応
容器に存在したか、あるいはレシーバーから質量流量制
御のもとでポンプによって計量して供給した塔を通し
て、反応中に遊離したメタノールおよびCO2を除去
し、分縮器中で凝縮させた。凝縮液は環流デバイダを介
してレシーバーに流入した。残りの出口ガス流を冷却ト
ラップに通し、その後、ガスメーターを通して取り出
し、体積を測定した。すべての材料流入量および流出量
を連続で測定し、実験全体にわたって記録できるように
試験室装置を完全に自動化した。
【0049】31.0gのアルミニウムトリイソプロポ
キシド(メチルアセトアセテートの全量に対して1.5
4モル%)を77.3gのH−LIN(94%純度;1
00%基準で計算して0.47モル)および17.6g
のメチルアセトアセテート(MAA)(0.15モル)
と、500mlの攪拌されたフラスコ中で混合し、15
0℃に加熱した。
【0050】その後、1513.7gのH−LIN(9
4%純度;100%基準で計算して9.12モル)を塔
付き反応フラスコ中に導入し、100℃に加熱した。1
50℃の触媒溶液を、その後、反応容器中で100℃に
おいてH−LINと混合し、得られた混合物をその後1
75℃に加熱した。3.5時間の過程にわたって、これ
に1116.4gのMAA(9.62モル)を計量して
供給した。MAA添加中に、反応溶液をさらに加熱し、
温度を185℃で制御した。MAA添加を開始した時、
CO2の発生が始まり、生成したメタノールを塔の塔頂
において留出液として取り去った。MAAの計量供給を
止めた時、後反応が開始した。温度をまた、後反応中に
185℃で一定に維持し、後反応は1時間後に完了し
た。6,10−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン
(H−GAC)をH−LINに対して理論の93.0
%、MAAに対して理論の91.1%の収率で得た。選
択度は、反応H−LINに対して理論の97.4%、M
AAに対して理論の91.1%であった(転化率はMA
Aに対して100%であった)。
【0051】実施例2 不活性ガスを供給してH−LINから出発する6,10
−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン(H−GAC)
の製造 不活性ガスの追加的な供給以外は実施例1Aに記載した
ように、第1表に示した実験2bおよび2dを実施し
た。この場合、MAAの計量供給を開始した時、CO2
をガスボンベから計量して反応容器に供給し、後反応段
階が完了するまで維持した。供給した不活性ガスは、一
方で反応混合物の混合を促進し、従って沸騰の遅れのお
それを避け、他方では得られたメタノールを取り去っ
た。
【0052】これらの実施例2bおよび2dにおいて得
られた実験結果を、不活性ガスを供給しなかった対応す
る実験(実施例2aおよび2c)と比較して以下の第1
表に示している。結果は、完全なMAAの転化のために
必要な反応時間が不活性ガスの供給によって減少するこ
とを明らかに示している。
【0053】
【表1】
【0054】実施例3 6,10,14−トリメチル−5,9−ペンタデカジエ
ン−2−オン(ジヒドロファルネシルアセトン)の製造 実験装置は、攪拌機を装着し、蒸留塔(長さ1m、直径
25mm)を装備したステンレススチール製の加熱可能
な2リットル反応フラスコからなっていた。塔には、ス
テンレススチールワイヤヘリックス(5mm)が充填さ
れていた。反応体は最初から反応容器に存在したか、あ
るいはポンプによって計量して供給した。塔を通して、
反応中に遊離したメタノールおよびCO2を除去し、凝
縮させた。時間に依存した物質収支を可能にするため
に、すべての材料流入量および流出量を実験全体にわた
って連続で測定し記録した。
【0055】7.5gのアルミニウムトリイソプロポキ
シド(MAAの全量に対して1.25モル%)を35.
4gの3,7,11−トリメチル−3−ヒドロキシ−
1,6−ドデカジエン(93%純度;100%基準で計
算して0.15モル)および7.5gのMAA(0.0
6モル)と、100ml丸底フラスコの中で混合し、混
合物を150℃に加熱した。その後、657.6gの
3,7,11−トリメチル−3−ヒドロキシ−1,6−
ドデカジエン(93%純度;100%基準で計算して
2.73モル)を塔付き反応フラスコに導入し、100
℃に加熱した。その後、150℃の触媒溶液を反応容器
中で100℃において3,7,11−トリメチル−3−
ヒドロキシ−1,6−ドデカジエンと混合し、175℃
に加熱した。その後、326.5gのMAA(2.81
モル)を3.5時間の過程にわたって計量して反応容器
に供給した。MMA添加中に、反応溶液をさらに加熱
し、温度を185℃で制御した。MAA添加を開始した
時、CO2の発生が始まった。生成したメタノールを塔
の塔頂において留出液として取り去った。環流比は0.
1であった。MAAの計量供給を止めた時、後反応が開
始した。温度をまた、2時間の後反応中に185℃で一
定に維持した。6,10,14−トリメチル−5,10
−ペンタデカジエン−2−オンを3,7,11−トリメ
チル−3−ヒドロキシ−1,6−ドデカジエンに対して
89.3%の収率で、およびMAAに対して89.3%
の収率で得た。選択度は、3,7,11−トリメチル−
3−ヒドロキシ−1,6−ドデカジエンに対して93.
8%、およびMAAに対して89.8%であった(転化
率はMAAに対して100%であった)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回分式反応に適した反応器系の一
例を示す系統図。
【図2】別法の回分式反応に適した反応器系の一例を示
す系統図。
【図3】連続式反応に適した反応器系の一例を示す系統
図。
【符号の説明】
1 反応容器、 2 攪拌機、 3 塔、 4 内部構
造物、 5 反応溶液、 6 熱源、 7 外部循環、
8 ポンプ、 9 熱交換器、 10 供給管路、
11 塔頂、 12 コンデンサー、 13 戻り管
路、 14 出口、 15 二酸化炭素、 16 コン
プレッサー、 17 ガス管路、 18蒸気、 19
濃縮部、 20 ストリッピング部、 21 塔底、
22 流出管路、 23 熱源、 24 溢流管路、
25 供給管路、 26 供給管路
フロントページの続き (72)発明者 マンフレート シュトレーツェル ドイツ連邦共和国 イルフェスハイム ミ ューレンヴェーク 57 (72)発明者 ハインツ エッツロート ドイツ連邦共和国 ノイシュタット ベル クシュタインシュトラーセ 33 (72)発明者 ディートマー ヴェラー ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン シェルメンツァイレ 72 (72)発明者 ウド ロイデ ドイツ連邦共和国 オッターシュタット ヴィルデンテンシュトラーセ 1 (72)発明者 ゲルト カイベル ドイツ連邦共和国 ランペルトハイム ロ ーベルト−ボッシュ−シュトラーセ 4 (72)発明者 トーマス クルーク ドイツ連邦共和国 ヴォルムス ニーヴァ ーゴルトシュトラーセ 23 (72)発明者 ルイーゼ シュピスケ ドイツ連邦共和国 ゼーハイム−ユーゲン ハイム イム ハーンベール 11 (72)発明者 ハーゲン イェーディッケ ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン アングラーシュトラーセ 38

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I 【化1】 (式中、点線は追加のC−C結合を意味することがで
    き、R1は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で
    あり、R2は、4〜30個の炭素原子を有する飽和また
    は不飽和の脂肪族、脂環式または脂環式−脂肪族基であ
    る)の不飽和ケトンの製法であって、一般式II 【化2】 の対応するα,β−不飽和アルコールと一般式III 【化3】 (式中、R3は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル
    基である)のアセト酢酸アルキルエステルとを、反応さ
    せようとする前記アセト酢酸アルキルエステルに対して
    触媒として0.1〜5モル%の有機アルミニウム化合物
    存在下で、分留塔付き反応器系中で前記アセト酢酸エス
    テルから脱離する一般式IV R3−OH (I
    V) のアルコールおよび反応中に生成する二酸化炭素を蒸留
    によって脱離させ連続で除去しながら反応させ、その
    際、 A.有効量の溶媒のない状態で前記α,β−不飽和アル
    コールを前記有機アルミニウム化合物と共に反応容器に
    導入し、前記アセト酢酸アルキルエステルをこの混合物
    に計量して供給し、 B.175℃〜220℃の間で可能な限り一定である反
    応温度に調節し、 C.反応中、反応混合物中の前記アセト酢酸アルキルエ
    ステルの含有率を0.1〜10質量%の間で可能な限り
    一定である値に調節することを特徴とする、不飽和ケト
    ンの製法。
  2. 【請求項2】 180℃〜200℃の間で可能な限り一
    定である反応温度を前記Bにおいて調節する、請求項1
    に記載の製法。
  3. 【請求項3】 一般式V 【化4】 (式中、R4は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル
    またはアルコキシ基であり、R5およびR6は、1〜5個
    の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であ
    り、R7は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で
    あり、mおよびnは、それぞれ0〜3の整数であること
    が可能であり、ここでn+m≦3である)のアルミニウ
    ム化合物またはアルミニウムトリアリールオキシドを前
    記有機アルミニウム化合物として用いる、請求項1に記
    載の製法。
  4. 【請求項4】 用いられる反応体の量を、0.7〜1.
    2の間の前記アルコール対前記アセト酢酸アルキルエス
    テルのモル比となるように選択する、請求項1に記載の
    製法。
  5. 【請求項5】 用いられる反応体の量を、0.95〜
    1.05の間の前記アルコール対前記アセト酢酸アルキ
    ルエステルのモル比となるように選択する、請求項1に
    記載の製法。
  6. 【請求項6】 前記反応混合物の混合を改善し、反応に
    おいて生成された一般式IVの前記アルコールの蒸留に
    よる除去を促進するために、不活性ガスを前記反応容器
    中に通す、および/または反応において生成された二酸
    化炭素を前記反応容器に戻す、請求項1に記載の製法。
  7. 【請求項7】 前記Bにおいて定義された反応温度を、
    入熱の適する変更によって、および/または前記アセト
    酢酸アルキルエステルの添加の速度の変更によって制御
    する、請求項1に記載の製法。
  8. 【請求項8】 前記反応容器中の前記反応混合物の適切
    な混合を、攪拌機の使用により、外部液循環を通して前
    記反応混合物をポンプ輸送することにより、混合ノズル
    により前記アセト酢酸アルキルエステルを導入すること
    により、または不活性ガスの流れを通すことにより確実
    にする、請求項1に記載の製法。
  9. 【請求項9】 一般式II[この場合、R1は、1〜4
    個の炭素原子を有するアルキル基であり、R2は、一般
    式VI 【化5】 (式中、nは、1〜6の整数であり、XおよびYは、両
    方Hであるか、またはXはメトキシであり、かつYはH
    であるか、ないしはXおよびYは共に、XおよびYを有
    する炭素原子間の付加結合である)の基である]のアル
    コールを前記不飽和アルコールとして用いる、請求項1
    に記載の製法。
  10. 【請求項10】 3,7−ジメチル−1,6−オクタジ
    エン−3−オール(リナロール)、3,7−ジメチル−
    1−オクテン−3−オール(ジヒドロリナロール)、
    3,7,11−トリメチル−1,6,10−ドデカトリ
    エン−3−オール(ネロリドール)、3,7,11−ト
    リメチル−1−ドデセン−3−オールまたは3,7,1
    1−トリメチル−1,6−ドデカジエン−3−オール
    (ジヒドロネロリドール)を一般式IIのアルコールと
    して用いる、請求項9に記載の製法。
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