JP2000169537A - 液状フェノールノボラック樹脂及び半導体封止用硬化剤 - Google Patents

液状フェノールノボラック樹脂及び半導体封止用硬化剤

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JP2000169537A
JP2000169537A JP10346055A JP34605598A JP2000169537A JP 2000169537 A JP2000169537 A JP 2000169537A JP 10346055 A JP10346055 A JP 10346055A JP 34605598 A JP34605598 A JP 34605598A JP 2000169537 A JP2000169537 A JP 2000169537A
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phenol
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novolak resin
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JP10346055A
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Katsuhiko Okazaki
勝彦 岡崎
Tadatoshi Fujinaga
匡敏 藤永
Kumi Mitsumoto
久未 光本
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Meiwa Plastic Industries Ltd
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Meiwa Kasei KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エポキシ樹脂の硬化剤として優れ
た流動性、低吸水性および耐熱性を併せて発揮できる液
状フェノールノボラック樹脂および半導体の封止用硬化
剤を提供する。 【解決手段】 樹脂骨格成分がフェノールとオル
ソ位が炭素数1〜4のアルキル基又はアリル基を持つフ
ェノール化合物からなり、これらの架橋がメチレン基お
よび/またはo−ヒドロキシフェニルメチレン基あるい
はp−ヒドロキシフェニルメチレン基である液状フェノ
ールノボラック樹脂である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノールとオル
ソ位に炭素数1〜4のアルキル基又はアリル基を持つフ
ェノール化合物を樹脂の骨格成分とし、樹脂の架橋がメ
チレン基および/またはo−ヒドロキシフェニルメチレ
ン基あるいはp−ヒドロキシフェニルメチレン基からな
る液状フェノ−ルノボラック樹脂に関する。該樹脂は、
有機材料および無機材料の結合剤やエポキシ樹脂の硬化
剤として使用できる。特に、電気および電子産業用、電
子部品の封止用、積層板材料用のエポキシ樹脂の硬化剤
として好適に用いられ、流動性、低吸水性および耐熱性
などに優れた性質を持つ液状フェノールノボラック樹脂
として有用である。
【0002】
【従来の技術】電子材料用樹脂材料にはエポキシ樹脂が
多く用いられ、そのエポキシ樹脂の硬化剤としては各種
のフェノ−ルノボラック樹脂、アミン類、酸無水物が使
用される。特に半導体(IC)封止用エポキシ樹脂の硬
化剤としては、耐熱性、信頼性の面からフェノ−ル性ノ
ボラック樹脂が主に用いられる。近年、ICの高集積
化、パッケ−ジの小型、薄型化、また表面実装方式の適
用が進み、その封止用材料には耐熱衝撃性ならびに表面
実装作業時のソルダリング耐熱性を一層向上させること
が要求されている。このソルダリング耐熱性を左右する
大きな要因として、封止用樹脂材料の吸水性が挙げられ
る。すなわち、吸水した封止用材料は表面実装作業時の
高温下で水分気化による内圧が発生し、内部剥離やパッ
ケ−ジクラックの発生要因となり、ソルダリング耐熱特
性が劣ることになる。したがって、エポキシ樹脂硬化剤
として使用されるフェノ−ル性ノボラック樹脂は低吸水
性であることが特に要求される。
【0003】封止用材料の吸水性を低下させる方法とし
て、封止用樹脂材料に非吸水性のシリカなどの充填材を
増量する方法がある。この場合、ベ−スの樹脂材料の粘
度が高いと充填材の高充填性が損なわれるので、硬化剤
として用いるフェノール性ノボラック樹脂の粘度はより
低いことが望まれる。
【0004】他方、封止材を流動性のある一液性とし
て、常温でポティングならびにディッピングして、浸透
圧で半導体やダイオード等を封止する方式も行なわれて
いる。この場合には、液状のエポキシ樹脂と液状の酸無
水物、アミン、アミド等の硬化剤が用いられ、フェノー
ルノボラック硬化剤は半固形もしくは固形のもの又は溶
剤に溶解したフェノールノボラック樹脂が用いられてい
る。このような半固形もしくは固形のフェノールノボラ
ック樹脂を用いた封止材は、流動性が悪く、溶剤を用い
たものは硬化後、封止材中に溶剤が取り込まれるため性
能に悪影響を及ぼす。
【0005】又、酸無水物を用いて、無溶媒の封止剤を
構成することも試みられているが、硬化した封止剤が、
熱水の存在、たとえばプレッシャークッカー試験の条件
で加水分解を起こして、生成した酸がアルミニウムを腐
食させるために、耐湿寿命の低下を招いている。又アミ
ン、アミド基は信頼性面から好ましくない。このような
問題点を解決するために、流動性があり、低吸水性なら
びに耐熱性を有するフェノールノボラック樹脂が要望さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記にかか
げた従来の問題点を解決し、優れた流動性と低吸水性お
よび耐熱性を発揮する液状フェノールノボラック樹脂を
提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、樹
脂骨格成分がフェノールとオルソ位に炭素数1〜4のア
ルキル基又はアリル基を持つフェノール化合物であり、
架橋がメチレン基および/またはo−ヒドロキシフェニ
ルメチレン基あるいはp−ヒドロキシフェニルメチレン
基である液状フェノールノボラック樹脂であり、これら
を用いた封止用硬化剤である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる化合物としては、フェノールとオル
ソ位に炭素数1〜4のアルキル基又はアリル基を持つフ
ェノール化合物である。オルソ位に炭素数1〜4のアル
キル基を持つフェノール化合物としては、オルソクレゾ
ール(o−クレゾール)、オルソエチルフェノール(o
−エチルフェノール)、オルソイソプロピルフェノール
(o−イソプロピルフェノール)、2−tert−ブチ
ルフェノール、o−sec−ブチルフェノールなどが挙
げられる。また、オルソ位にアリル基をもつフェノール
化合物としては、オルソアリルフェノール(o−アリル
フェノール)が挙げられる。これらのフェノール化合物
は単独又は併用して用いることができる。
【0009】本発明で得られる液状フェノールノボラッ
ク樹脂は、樹脂骨格成分であるオルソアルキルフェノー
ル又はアリルフェノールの組成割合が、全体の5〜95
モル%、好ましくは10〜90モル%、より好ましくは
10〜80モル%である。5モル%より少ない場合でも
液状フェノールノボラック樹脂はえられるが、得られた
樹脂の粘度は高くなる傾向があり、半固形もしくは固形
となりやすい。95モル%より多くても液状フェノール
ノボラック樹脂は得られるが、製造コストが高くなる。
【0010】これらの樹脂骨格組成割合を得るために
は、合成条件にも多少影響されるが、製造時の仕込み割
合をほぼ同じにすればよい。
【0011】オルソ位以外のメタ位、パラ位に置換基の
ついたアルキルフェノール、例えばメタクレゾール、パ
ラクレゾール、2,5−キシレノール、メタエチルフェ
ノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2−ター
シャリーブチルパラクレゾール、4−ターシャリーブチ
ルフェノール、パラオクチルフェノール等を使用した場
合には、流動性が不十分であり好ましくない。
【0012】次に本発明に用いられる架橋剤としては、
メチレン基架橋にはホルムアルデヒドが用いられ、ホル
ムアルデヒド水溶液であるホルマリン(ホルマリン水溶
液)、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等を挙げる
ことができるが、安価なホルマリン水溶液が好ましい。
【0013】一方の架橋基であるo−ヒドロキシフェニ
ルメチレン基あるいはp−ヒドロキシフェニルメチレン
基には、o−ヒドロキシベンズアルデヒドまたはp−ヒ
ドロキシベンズアルデヒドが用いられる。これらo−ヒ
ドロキシベンズアルデヒドおよびp−ヒドロキシベンズ
アルデヒドは、単独でも併用して用いても良い。なお、
o−ヒドロキシフェニルメチレン基またはp−ヒドロキ
シフェニルメチレン基は、メチレン基の一つの水素をo
−ヒドロキシフェニル基またはp−ヒドロキシフェニル
基で置換したものである。
【0014】本発明で得られる液状フェノールノボラッ
ク樹脂におけるメチレン基架橋とo−ヒドロキシフェニ
ルメチレン基あるいはp−ヒドロキシフェニルメチレン
基架橋の組成割合は、o−ヒドロキシフェニルメチレン
基あるいはp−ヒドロキシフェニルメチレン基架橋が全
体の70モル%以下、好ましくは50モル%以下、より
好ましくは5〜50モル%である。70モル%より多い
場合では、できた樹脂の粘度が高く、25℃で半固形も
しくは固形となる。
【0015】これら架橋基の組成割合を得るためには、
製造時のホルムアルデヒドとo−ヒドロキシベンズアル
ゲヒドあるいはp−ヒドロキシベンズアルデヒドの仕込
み割合を同じにすればよい。
【0016】本発明で使用するフェノールおよびフェノ
ール化合物と架橋基となる化合物の仕込み割合は、合成
条件にもよるが、通常、フェノールおよびフェノール化
合物は架橋基となる化合物にたいし3倍モル以上であれ
ばよい。好ましくは5〜10倍モルである。3倍モルよ
り少ないと、架橋が進み、得られる樹脂が半固形もしく
は固形となり流動性が失われる。また、余りに多すぎる
と、未反応原料の回収が多くなり、経済的でない。
【0017】p−トルアルデヒド、p−エチルベンズア
ルデヒド、p−イソプロペニルベンズアルデヒド、3,
4−ジメチルベンズアルデヒド等のヒドキシル基のない
ベンズアルデヒド類を用いた場合には、硬化性、耐熱性
が充分でない。
【0018】本発明で得られる液状フェノールノボラッ
ク樹脂の数平均分子量については、特に限定されず、2
5℃で液体状態を呈するものであればよいが、ポリスチ
レン換算で算出されたもので400以下が好ましい。
【0019】以上 本発明で得られる液状フェノールノ
ボラック樹脂は、25℃で液体状態を呈するものであ
り、25℃で粘度が500ポイズ以下、好ましくは40
0ポイズ以下、より好ましくは350ポイズ以下の樹脂
である。
【0020】本発明で得られる液状フェノールノボラッ
ク樹脂の一般式(1)を示した。
【0021】
【化1】
【0022】本発明の液状フェノールノッボラック樹脂
は、例えば次のようにして合成される。即ち、上記のフ
ェノール化合物、架橋剤、および合成触媒を所定の配合
割合で反応器に仕込み所定の温度で、所定の反応率まで
反応後、未反応成分の除去工程を経て目的の液状フェノ
ールノボラック樹脂を得る。
【0023】このとき、合成触媒としては酸が用いられ
蓚酸、パラトルエンスルホン酸、ジメチル硫酸等の有機
酸、塩酸、硫酸等の無機酸を使用することができる。触
媒の使用量は、フェノール化合物に対し0.01重量%
〜1重量%の範囲で選択し使用される。少ないと反応速
度が遅く、多すぎると反応が急激に進行して反応をコン
トロールすることができないなどの問題がある。
【0024】反応温度は、使用する化合物の配合割合に
もよるが、通常50℃〜200℃、好ましくは70℃〜
180℃、より好ましくは80℃〜180℃である。あ
まりに低いと重合が進まず、余りに高いと反応の制御が
難しくなり、目的の液状フェノールノボラック樹脂を得
ることが困難となる。
【0025】反応時間は、反応温度に影響されるが、通
常は10時間以内である。
【0026】反応圧力は、通常は常圧下でおこなわれる
が、若干の加圧ないし減圧下でも行うことができる。
【0027】反応後、未反応フェノール化合物等は、通
常、減圧下で除去することにより目的物である液状フェ
ノールノボラック樹脂を得ることができる。
【0028】次にこのフェノ−ルノボラック樹脂のエポ
キシ樹脂としての用途として、硬化剤について説明す
る。この液状フェノ−ルノボラック樹脂は、フェノ−ル
性の水酸基を有しているので、通常のフェノ−ルノボラ
ック樹脂と同様に、エポキシ樹脂の硬化剤として用いる
ことができる。このフェノ−ルノボラック樹脂を硬化剤
として用いたエポキシ樹脂の硬化物は、低吸水性および
耐熱性に優れる。
【0029】この場合に用いるエポキシ樹脂としては、
例えばビスフェノールAやビスフェノ−ルFなどのビス
フェノール類にエポキシ基を付与したビスフェノールジ
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂;通常のフェノール
ノボラック樹脂、オルトクレゾールノボラック樹脂およ
び臭素化フェノールノボラック樹脂等のフェノールノボ
ラック系の樹脂にエポキシ基を付与したノボラック型エ
ポキシ樹脂;ジフェニルメタンジアミンテトラグリシジ
ルエーテル、シクロヘキサンジアミンテトラグリシジル
エーテル等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;エポキ
シ化SBR、エポキシ化大豆油等の脂肪族エポキシ樹
脂;4,4'−ジヒドロキシビフェニルや3,3',5,
5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシビフェニル
等のジヒドロキシビフェニル類にエポキシ基を付与した
ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂;1,6−ジヒドロキシナフタレンジグリシジル
エーテル等の多環芳香族型エポキシ樹脂等を挙げること
ができ、ノボラック型エポキシ樹脂、ジヒドロキシビフ
ェニルジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂および多環
芳香族型エポキシ樹脂が好ましく、ノボラック型エポキ
シ樹脂が更に好ましい。
【0030】本発明の液状フェノールノボラック樹脂を
硬化剤として用いてエポキシ樹脂硬化物を得るには、例
えば、特開平8−143648号公報記載の方法に準じ
て、本発明のフェノールノボラック樹脂の水酸基とエポ
キシ樹脂のエポキシ基との比が概ね等量となるように、
本発明のフェノールノボラック樹脂と前記のエポキシ樹
脂とを混合してエポキシ樹脂組成物とし、これを100
〜250℃程度で加熱する。この際に、エポキシ樹脂組
成物中には、硬化を促進するために一般的に用いられる
硬化促進剤、例えば、N-メチルイミダゾール、トリエチ
ルアミン、トリフェニルホスフィン等が添加されている
のが好ましい。また、必要に応じて、充填剤、カップリ
ング剤、難燃剤、滑剤、離型剤、可塑剤、着色剤、増粘
剤等の各種添加剤を添加してもよい。
【0031】次に、本発明の液状フェノールノボラック
樹脂のエポキシ樹脂の原料としての用途について説明す
る。本発明の液状フェノールノボラック樹脂はエポキシ
化してエポキシ化ノボラック樹脂とすることができる。
このエポキシ化ノボラック樹脂は、例えば特開平8−1
43648号公報記載の方法に準じて、本発明の液状フ
ェノールノボラック樹脂を、アルカリ存在下でエピクロ
ルヒドリン等のエピハロヒドリンと反応させて得られ
る。本発明のエポキシ化ノボラック樹脂は、各種のエポ
キシ樹脂硬化剤を用いて硬化することができる。得られ
るエポキシ樹脂の硬化物は、前記のエポキシ樹脂と同様
に低吸水性および耐熱性に優れる。
【0032】この場合のエポキシ樹脂用硬化剤として
は、例えば各種のアミン、多価カルボン酸およびその無
水物、フェノールノボラック樹脂(本発明のフェノール
ノボラック樹脂を含む)、尿素樹脂、メラミン樹脂等を
挙げることができ、通常のフェノールノボラック樹脂、
オルトクレゾールノボラック樹脂および臭素化フェノー
ルノボラック樹脂等のフェノールノボラック樹脂(本発
明のフェノールノボラック樹脂を含む)が好ましい。
【0033】本発明のエポキシ化ノボラック樹脂の硬化
物を得るには、前述の硬化方法と同様にしてエポキシ樹
脂組成物を得、その後加熱して行うことができる。ま
た、硬化促進剤、その他の添加剤を加えることができる
点も同様である。以上説明してきたように、本発明のフ
ェノールノボラック樹脂をエポキシ樹脂の硬化剤に用い
て得られる樹脂は耐熱性、密着性、吸水性、機械特性に
優れた性質を示す。
【0034】さらに、本発明において得られるエポキシ
化ノボラック樹脂にカーボンブラックなどの顔料、アス
ベスト、シリカ、タルクなどの充填剤、およびガラス繊
維、ロックウール、綿布などの補強材などを添加しても
優れた性質を示す樹脂が得られる。
【0035】以上、本発明で得られる液状フェノールノ
ボラック樹脂は、有機材料および無機材料の結合剤やエ
ポキシ樹脂の硬化剤として使用できる。その用途として
は、電気および電子産業用、電子部品の封止用、積層板
材料用のエポキシ樹脂の硬化剤として好適に用いられ、
主に半導体の封止剤に適し、特に、チップサイズパッケ
ージなどの半導体封止剤に適する。
【0036】これらの樹脂を用いて半導体等、電子部品
を封止する方法としては、トランスファーモールド、コ
ンプレッションモールド、インジェクションモールド等
が、また、特に該樹脂組成物が液状の場合には注型法、
ディッピング法、ドロッピング法等の公知の成形法を挙
げることができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0038】実施例1 フェノール940g(10モル)、o−クレゾール10
80g(10モル)、37%ホルマリン324g(4モ
ル)及び蓚酸20gを三つ口フラスコに入れ、100℃
で5時間反応させた後,160℃まで昇温して脱水し
た。引き続き、160℃、40torrの減圧下で未反
応成分を除去し、730gの液状フェノールノボラック
樹脂を得た。得られた樹脂の粘度は、25℃で300ポ
イズであった。次に、得られた樹脂55重量部とビスA
エポキシ樹脂(油脂シェルエポキシ株式会社製;エピコ
ート828)100重量部およびトリフェニルホスフィ
ン1重量部を25℃で均一混合後、150℃、10分間
ゲル化させた後、金型(150×70×4mm)に注入
し、この温度で5時間、さらに180℃で5時間恒温槽
で硬化させテストピースを作成した。このようにして得
られたテストピースの硬化特性を表3に示した。得られ
た液状フェノールノボラック樹脂の特性およびテストピ
ースの硬化特性の評価方法は、以下の通りである。 (1)数平均分子量 GPC測定装置(東ソー社製HLC−802A型)を用
い、分子量分布を測定し、ポリスチレン換算により数平
均分子量を計算した。 (2)粘度測定 JIS K6909に準じてB型粘度計で測定した。 (3)OH当量の測定 試料2〜3gを無水酢酸1.25gでアセチル化し、ア
セチル化後の酢酸を水酸化カリウムで滴定し、OH当量
を求めた。(アセチル化法) (4)吸水率 JIS K6911に準じて、試験片(直径50±1m
m、厚さ3±0.2mm)を成形し、100℃の熱水中
に24h浸した後、前後の重量増より算出した。 (5)Tg(ガラス転移温度)の測定。 TMA法により測定した。 (6)曲げ強度およびヤング率 JIS K6911に準じて測定した。
【0039】実施例2〜10 反応成分ならびにその使用量を表1に示した通りに変え
実施例1に準じて液状フェノールノボラック樹脂を合成
し、得られた樹脂の使用量を表3に示す配合にてテスト
ピースを作成した。得られた樹脂の物性およびテストピ
ースの硬化物特性をそれぞれ表3、表5に示した。
【0040】比較例1〜6 反応成分ならびにその使用量を表2に示した通りに変え
実施例1に準じて液状フェノールノボラック樹脂を合成
し、得られた樹脂の使用量を表4に示す配合にてテスト
ピースを作成した。得られた樹脂の物性およびテストピ
ースの硬化物特性をそれぞれ表4、表6に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の液状フェノ
ールノボラック樹脂はエポキシ樹脂等の硬化剤として優
れた流動性、低吸水特性、耐熱性を発揮する樹脂硬化物
を提供する。得られた樹脂は上記の特性から、液状封止
材に適用でき封止剤として、特に半導体用の封止剤に使
用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 光本 久未 山口県宇部市大字小串1988番地の20 明和 化成株式会社内 Fターム(参考) 4J033 CA01 CA02 CA03 CA05 CA10 CA11 CA12 CA29 CB01 HA02 HA12 HB06 4J036 AA01 AC01 AD01 AF01 AF07 AF10 AF15 AH06 AH07 AJ08 AK01 AK02 DC05 DC41 DD07 FB08 JA07 4M109 EA03 EB03 EB06 EB07 EB08 EB09 EB19 EC01 EC05 EC09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂骨格成分がフェノールとオルソ位に炭
    素数1〜4のアルキル基又はアリル基を持つフェノール
    化合物からなり、架橋基がメチレン基および/またはo
    −ヒドロキシフェニルメチレン基あるいはp−ヒドロキ
    シフェニルメチレン基からなる液状フェノールノボラッ
    ク樹脂。
  2. 【請求項2】樹脂骨格成分において、オルソ位に炭素数
    1〜4のアルキル基又はアリル基を持つフェノール化合
    物の組成割合が全体の5〜95モル%である請求項1記
    載の液状フェノールノボラック樹脂。
  3. 【請求項3】架橋基において、o−ヒドロキシフェニル
    メチレン基あるいはp−ヒドロキシフェニルメチレン基
    の組成割合が全体の70モル%以下である請求項1また
    は2記載の液状フェノールノボラック樹脂。
  4. 【請求項4】数平均分子量が400以下である請求項1
    〜3のいずれか1項記載の液状フェノールノボラック樹
    脂。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれか1項記載の液状フェ
    ノールノボラック樹脂を含む封止用硬化剤。
  6. 【請求項6】請求項5の封止用硬化剤が半導体用封止硬
    化剤。
  7. 【請求項7】請求項1記載の液状フェノールノボラック
    樹脂より得られるエポキシ樹脂。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002194066A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Hitachi Chem Co Ltd 液状封止用エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置
JP2002194065A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Hitachi Chem Co Ltd 液状封止用エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置
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