JP2000167555A - 浸漬膜の洗浄方法 - Google Patents

浸漬膜の洗浄方法

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JP2000167555A
JP2000167555A JP7243299A JP7243299A JP2000167555A JP 2000167555 A JP2000167555 A JP 2000167555A JP 7243299 A JP7243299 A JP 7243299A JP 7243299 A JP7243299 A JP 7243299A JP 2000167555 A JP2000167555 A JP 2000167555A
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membrane
separation
treatment tank
separation membrane
tank
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JP7243299A
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Yoichi Shimoi
洋一 下井
Isamu Kanda
勇 神田
Keiji Inoue
桂司 井上
Junji Yamada
淳司 山田
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TOA KAKOKI KK
Tsukishima Kankyo Engineering Ltd
Nippon Steel Eco Tech Corp
Original Assignee
TOA KAKOKI KK
Nittetsu Chemical Engineering Co Ltd
Nittetsu Kakoki KK
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 好気性廃水処理設備で、分離膜装置をそのま
まの状態で洗浄し、透過能を回復させる効率的な浸漬膜
の洗浄方法。また、分離膜の性能を均一に回復可能とす
る。他の目的としては、浸漬する分離膜を高密度に設置
することを可能とし、このような場合に適用できる方法
とする。新規だけでなく、既存設備の改造にも対応可能
な方法とする。 【構成】 浸漬膜を用いて汚泥から処理水を分離する好
気性廃水処理設備において、好気性廃水処理槽とは別に
分離膜ユニットを設置する膜分離処理槽を設け、分離膜
ユニットを設置したそのままの状態で膜分離処理槽内の
被処理水を排出し、次いで酸化剤を含む薬液を膜分離処
理槽内に分離膜ユニットの容積の10倍量以下導入して
分離膜モジュールを浸漬し、所定時間経過後に薬液を排
出することにより分離膜の透過能を回復させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性汚泥処理のような
好気性廃水処理設備において用いられる浸漬型分離膜の
洗浄方法に係るものであり、各種産業や日常生活を通じ
て発生するところの、BOD(生物学的酸素消費量)物
質を含有している廃水、排水、汚水、下水等の浄化のた
めに適用することができる。このような分野を具体的に
示すならば、前記の下水や屎尿の生活廃水を始めとし
て、食品工業、薬品工業、鉄鋼業、化学工業等を挙げる
ことができ、多くの分野において利用可能である。
【0002】
【従来の技術】廃水中のBOD物質を処理するために、
活性汚泥を使用する好気性廃水処理設備が多用されてい
る。この方法では、活性汚泥中の微生物が、BOD物質
を生体酸化して炭酸ガスや水に分解し、またBOD物質
等を体内に取り込んで増殖する。このあと余剰汚泥を分
離することで、廃水の浄化が達成される。活性汚泥処理
においては、前述のごとく余剰汚泥を分離するための固
液分離の操作が不可欠で、これまでのところ沈降槽が最
も普及している状況である。
【0003】近年分離膜の技術的な進歩により、沈降槽
の代わりに、膜を用いる膜分離装置が利用されるように
なってきた。このように、活性汚泥処理と分離膜とを組
み合わせる方法については、いくつかの提案がなされて
おり、活性汚泥処理槽の外部に膜分離部を設け、例えば
分離膜として内側に被処理水が通過し、外側へ浄化され
た水が透過してくるような管状膜を用いた場合には、膜
の閉塞を避けるために、管内で液を高速で循環させなけ
ればならず、そのためにポンプの動力費がかかり、大型
の設備には不向きである。
【0004】これを解決するために、中空糸膜や平膜の
分離膜を活性汚泥処理槽内に浸漬し、その下に散気装置
を設ける浸漬型膜分離が提案されている。浸漬型膜分離
では、水頭差やポンプを利用することで、分離膜の中は
減圧に保たれ、汚泥やBOD物質を外側に残したまま、
水は膜の外側より内側へと透過し、集められて処理水と
なり、排出または再利用される。このように浸漬型膜分
離は、分離膜を浸漬した浸漬槽内の水深に基づく水頭差
や、ポンプの吸引力により低エネルギーで膜分離を行
い、透過水を得ることができる。浸漬型膜分離では、汚
泥等の汚れが分離膜の外側に付着するため、このまま放
置すると、膜としての機能が低下することになり閉塞に
至るおそれがあるが、分離膜の下に設置した散気装置に
空気を送り込み、適度な気液混層流を発生させると、上
昇流によって液が乱れると共に膜エレメント自体が振動
することにより、付着した汚泥等の汚れが除かれて分離
膜の表面が清浄に保たれるようになっていることが普通
である。この他、膜分離装置の間歇停止や膜周辺の循環
流れ等を採用することにより、運転時間を長くするよう
に工夫されている。
【0005】しかしながら、一定期間経過すると浸漬型
膜分離装置の膜の内部にまで付着物が入り込むために、
膜の性能が低下するので、このような場合には、分離膜
の性能を回復させるために膜の洗浄が必要となる。従来
は活性汚泥処理槽の中に浸漬されている膜分離部を、ク
レーンやチェーンブロック等を用いて吊り上げ、別途用
意された薬液洗浄槽内に移して浸漬し膜の洗浄を行って
いる。あるいは、膜モジュールを部分的に取外して別途
洗浄する等の方法が実施されている。現状で最も実用的
とされているのは、活性汚泥処理槽の中に浸漬されてい
る膜分離部を、クレーンで吊り上げて取外し、新たなス
ペア膜と交換して、汚れた分離膜をクリーニング工場に
集めてまとめて洗浄する方法で、これはサービス巡回法
と言われている。
【0006】また、近年では、上述のように分離膜モジ
ュールを移動させることなく、浸漬型膜分離装置をその
ままの状態で、分離膜モジュールのろ液側から薬液を通
液する洗浄方法(特開平9−75689号公報、特開平
10−66844号公報等)が提案され、インライン洗
浄法と称されている。しかしながら、膜の洗浄用薬液の
使用量が少なくてすむとされている分離膜モジュールの
ろ液側から薬液を通液する前記の逆洗による洗浄方法で
は、膜への付着物の生成程度に偏りがあるために、膜の
付着物の少ないところや閉塞されていない部分からの薬
液滲出が多く、均一な膜の洗浄は困難であった。
【0007】一方、活性汚泥処理槽の中に浸漬されてい
る分離膜を移動させることなく、浸漬型膜分離装置をそ
のままの状態で活性汚泥処理槽内の被処理液を排出し、
これに代わって薬液を満たすことによって、分離膜の薬
液洗浄を行うことも考えられるものの、特開平9−75
689号公報にも記載されているように、分離膜モジュ
ールの大きさに比べて処理槽の容量がかなり大きなもの
であるため、多量の薬液を要することになり実用的では
ないとされている。実際に従来の場合には、分離膜モジ
ュールとその下に設置されている散気装置を含めてユニ
ットとみなした場合の高さが2m以下であり、分離膜ユ
ニット相互の間隔も広くとられていたため、分離膜ユニ
ットと処理槽の容量とは、その容積比が数10倍であっ
た。これは、分離膜ユニットの高さを高くすると、散気
装置からの気泡が大きくなるので、洗浄効果が低下する
おそれがあるとされていたためであると考えられる。
【0008】
【発明の目的】本発明は、活性汚泥処理のような好気性
廃水処理設備で、分離膜装置を浸漬した設備において、
分離膜を移動させることなくそのままの状態で洗浄する
方法を提供するものであり、分離膜の透過能を回復させ
る効率的な浸漬膜の洗浄方法を意図したものである。ま
た、分離膜の性能回復を部分的なものとすることなく均
一に回復できる方法とすることである。本発明の他の目
的は、浸漬膜を用いて汚泥から処理水を分離する好気性
廃水処理設備における分離膜を高密度に設置することを
可能とし、このような場合に適用できる浸漬膜の洗浄方
法とすることである。さらには、活性汚泥処理のような
好気性廃水処理設備が広く普及している現状に鑑みて、
新規に設備を設置する場合だけでなく、既存の設備を利
用してそれを改造するような場合においても対応するこ
とが可能な浸漬膜の洗浄方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、浸漬膜を用い
て汚泥から処理水を分離する好気性廃水処理設備におい
て、好気性廃水処理槽とは別に分離膜ユニットを設置す
る膜分離処理槽を設け、分離膜が汚れた場合に、分離膜
ユニットを設置したそのままの状態で前記膜分離処理槽
内の被処理水を排出し、次いで酸化剤を含む薬液を膜分
離処理槽内に分離膜ユニットの容積の10倍量以下導入
して分離膜を浸漬し、所定時間経過後に薬液を排出する
ことにより分離膜の透過能を回復させることを特徴とす
る浸漬膜の洗浄方法である。さらには、還元剤を用いて
薬液の酸化剤を中和するようにした浸漬膜の洗浄方法で
ある。上記の浸漬膜の洗浄に際しては、分離膜を薬液に
浸漬した状態で、薬液を攪拌することが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では前記のような従来技術
における問題を克服するために種々検討を行い、槽内に
分離膜を設置したそのままの状態で膜の洗浄が実施でき
る方法を開発したものである。本発明では、好気性廃水
処理設備における膜分離処理を効率化すると共に、設備
をコンパクトにし敷地を有効活用するために、好気性廃
水処理槽とは別に分離膜ユニットを設置した膜分離処理
槽を設け、この膜分離処理槽の容積をできるだけ少なく
し、分離膜ユニットをできるだけ高密度に設置するよう
にする。前記のごとく分離膜を高密度に設置することに
より、膜分離処理槽の洗浄処理に際して液の移送量を少
なくすることができるうえ、膜の洗浄用薬液の使用量が
少なくてすむようにした。
【0011】本発明の浸漬膜の洗浄方法について図面を
基に説明する。図1は、本発明で使用する好気性廃水処
理設備の一例を示すものである。図中の〜は活性汚
泥処理槽で、活性汚泥処理槽〜は連通しており、そ
の底部に曝気のための装置が設置されている。は分離
膜ユニットを設置した膜分離処理槽である。活性汚泥処
理槽と膜分離処理槽とは隔壁により区分されている
が、浸漬膜の洗浄時以外には、活性汚泥処理槽の被処理
水が隔壁の上部を越えて膜分離処理槽へ流れ込むよう
になっている。図1の膜分離処理槽に設置されている
分離膜装置は、例えば図2に示すようなもので、中空糸
膜や平膜の濾過膜エレメントの多数をまとめて保持枠に
固定した分離膜モジュール4を、必要数組み合わせてあ
り、その周囲に分離膜モジュール4に外接するようにし
てシェル5が設けられている。分離膜モジュール4の下
方には、散気管等の散気装置3が設置されており、そこ
からの供給空気により液の乱れと膜の振動が生ずるう
え、シェル5の内側に気液混層流が生じ循環流れとな
り、分離膜への汚れの付着を防止している。分離膜エレ
メントを収納する容器は、液の流れを邪魔せずに、汚泥
等のつまりを生ずることのないように、膜エレメントを
固定する枠体だけでも、通液性のよいように開口部面積
の大きい網状のものであってもよい。材質的には強度と
耐食性があればよく、金属でもプラスチックでもかまわ
ない。
【0012】本発明では膜分離処理を効率化するため
に、好気性廃水処理槽とは別に膜分離処理槽を設け、そ
の中に分離膜ユニット2を設置するようにし、分離膜を
高密度に設置するようにしている。図2のごとく膜モジ
ュール4を複数組合せ、その下方の散気装置3と、それ
らの周囲を囲繞するように設けられているシェル5を含
めて一つのユニットを表しており、膜分離処理槽に当該
ユニットを必要に応じて複数を並べて設置する。膜分離
処理槽の容積は、分離膜ユニットの容積に対してできる
かぎり小さくすることが望ましい。膜の洗浄の際の液の
移送量と使用する薬液の量を少なくするため、膜分離処
理槽の容積を小さくし、水深に基づく水頭差を有効に活
用すると共に、できるだけ分離膜を多く配置するために
縦方向に分離膜モジュールを重ねるようにして設置する
ことが望ましく、膜分離処理槽は少なくとも液深3m以
上とすることが望ましい。
【0013】膜分離処理槽では、汚泥から処理水を分離
する場合には、図3に示すように散気装置からの空気に
より気液混層流が生じ分離膜ユニット内を上昇し、ユニ
ット上部で液流が反転して、ユニットの外側あるいはユ
ニットの間を下降することにより、分離膜ユニットの内
側と外側における循環流を形成する。分離膜の汚れを防
ぐためには、円滑な循環流の形成が不可欠であるが、膜
分離処理槽内に分離膜ユニットをあまり高密度に設置す
ると、かえって循環流を阻害し、膜の汚れを助長するこ
ともあるため、目安としては分離膜ユニットの平面図総
面積が、膜分離処理槽の平面図総面積の1/2迄にとど
めることが望ましい。膜分離処理槽の大きさは、処理条
件や設置場所等に基づいて決められるものであるが、汚
泥から処理水を分離する場合に図3に示したごとく、槽
内に循環流を形成させるために、設置した分離膜ユニッ
トを浸漬したうえに、ユニット上部において液流が反転
・下降してスムースに液が流動するための液空間が必要
であるから、少なくとも分離膜ユニットが浸漬可能で、
その上部に槽内に適当な循環流が形成されるだけの液空
間を含めた容積が必要である。また、本発明では浸漬膜
の洗浄を効率的かつ経済的にするために、洗浄の際の薬
液の使用量をできるだけ少なくするようにしており、浸
漬膜の薬液洗浄の際に、膜分離処理槽内に導入する薬液
の量は、少なくとも分離膜ユニットを浸漬する量は必要
であるが、本発明では分離膜を高密度に設置しているた
め分離膜ユニットの容積の和の10倍以下、好ましくは
8倍以下、より好ましくは5倍以下になるようにする。
【0014】活性汚泥処理の際には、分離膜ユニット2
がポンプP−1に接続しており、分離膜の中は減圧に保
たれ、水は膜の外側より内側へと透過して処理水とな
る。実際の運転では、空気による散気だけではなく、膜
への汚れの付着を少なくするために、ポンプP−1を間
歇的に運転し短時間の停止を組み込むことで汚泥の剥離
を促進するようなことがなされている。一方、膜分離処
理槽内に濃縮してくる汚泥は、ポンプP−3を経由し
て活性汚泥処理槽に戻される。尚、余剰汚泥の排出は、
必要に応じて弁6を操作して実施したり、ポンプP−3
を経由する返送管路の途中から抜き出すようにしてもよ
い。しかしながら、時間の経過と共に汚れの付着により
次第に分離膜の性能が低下するため、吸引しているポン
プが一定の圧力を示すようになったり、一定時間を経過
した場合には、浸漬してある分離膜の洗浄を行うように
する。分離膜の汚れの程度が軽微な場合には、簡便な洗
浄方法、例えば膜分離処理槽内の水位を下げて圧力水を
噴射したり、前述のインライン洗浄法に準じて、分離膜
の内側から洗浄水や薬液を流すことにより、膜の性能が
ある程度は回復するので、これらの方法を採用すること
が多い。しかしながら、これらの簡便な洗浄では膜性能
の回復が完全に行われないために、ある程度の期間をお
いて本発明の洗浄方法を適用し、膜の性能回復を図るこ
とが必要となる。
【0015】本発明の膜分離処理槽内の浸漬膜の洗浄
操作は、次のような手順で実施する。最初に活性汚泥処
理槽への被処理水(原水)1の供給を停止し、活性汚泥
処理槽より膜分離処理槽へポンプP−2を作動させ
て被処理水を移し、この間もポンプP−1は稼働してい
る状態で、膜分離処理槽とほぼ同じ容積の処理水を排
出させたならば、ポンプP−1を停止する。すなわち、
この操作により活性汚泥処理槽〜の液面が、図1中
の点線で表したように膜分離処理槽と同容積分だけ低
下することになる。
【0016】次に、ポンプP−3を用いて膜分離処理槽
内の被処理水全量を活性汚泥処理槽に移し、膜分離処
理槽を空にしてから、必要に応じて水洗した後酸化剤
を含む薬液を膜分離処理槽に導入して分離膜を浸漬す
る。酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、オゾン、
過酸化水素等の膜の汚れを形成している有機物を酸化分
解するのに効果的なものを使用することが望ましい。こ
の中でも次亜塩素酸ナトリウムの使用が好ましいもので
ある。また、酸化剤を作用させる際の液性をアルカリ性
とした方が、洗浄が効果的に行うことができる場合があ
るので、このような場合には少量のアルカリを添加して
もよい。酸化剤を含む薬液を膜分離処理槽に導入した
後、極く短時間ポンプP−1を作動させると、薬液が分
離膜の内部にまで入り込むことになり、浸漬中の膜の洗
浄を効率的に行うことができるので、このような操作を
採用してもよい。分離膜を浸漬して所定時間経過後に、
使用済み薬液を膜分離処理槽から弁6を開けて排出す
る。分離膜の薬液による浸漬時間としては、膜の使用目
的、使用状態、膜の汚れや閉塞の程度にもよるが、数時
間から48時間程度とし、浸漬中は散気装置3を稼働さ
せて槽内の薬液をゆっくり移動させることが望ましい。
前述のように活性汚泥処理槽に膜分離処理槽と同容積
分だけのスペースを用意して、膜分離処理槽からの被
処理水を移す方法が、特別な設備、装置を設けることな
く簡単な操作で実施できるために好ましい方法である
が、この他沈降槽や大型の受器があればそれらを被処理
水の一時的な保持のために利用してもよいことは当然で
あり、本発明の趣旨を逸脱するわけではない。
【0017】使用済み薬液の酸化剤は系外に排出される
までに無害化されていることが望ましいので、膜分離処
理槽内で還元剤を用いて酸化剤を中和した後に排出す
ることでもよいし、膜分離処理槽から排出してから還
元剤で酸化剤を中和してもよい。還元剤は、使用した酸
化剤を中和させることができ、排出に際して特別の処理
を要しないようなものであればよく、チオ硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸ナトリウム等を使用すればよい。また、先に
酸化剤と共にアルカリを使用した場合には、これも硫酸
等で中和して排出することが望ましい。その後必要に応
じて膜分離処理槽や分離膜を水洗浄してから、被処理
水(原水)1を活性汚泥処理槽への供給を開始し、活性
汚泥運転を再開する。
【0018】上記の本発明の浸漬膜の洗浄方法を基本と
していろいろな変更が可能である。例えば、図1の膜分
離処理槽に設置された膜分離装置として2セットを図
示してあるが、膜分離処理槽をさらに区分しておき一
方を洗浄させている間も片方の膜分離装置を稼働させて
連続運転を行うようなことも可能である。また、図4に
示すように、膜分離処理槽を活性汚泥処理槽と離れた
位置に設け、両者の間をポンプ等を用いて液を移動させ
るようにしてもよい。尚、図4の場合にあっても、本発
明の洗浄操作としては先の手順と基本的に同じである。
【0019】
【実施例】実施例1 図1の構成の活性汚泥処理の設備を用いて、被処理水1
500m/日の処理を行った。被処理水(原水)のB
OD値1400ppmを処理水のBODとして11pp
mになるようにし、膜分離処理槽ではMLSS10,
000ppmで容積負荷0.7kgBOD/m日で運
転した。中空糸濾過膜の端部を保持部に固定した中空糸
膜エレメントを容器内に収納した中空糸膜モジュールを
準備し、該中空糸膜モジュール4個を組み合わせて、図
2のような下部に散気管3を配した分離膜ユニットを配
置した。浸漬型分離膜装置として前記の分離膜ユニット
を30基設置し、膜分離処理槽の容積を200m
した。尚、前記の分離膜ユニット1基あたりの処理量は
50m/日であり、ユニット1基の容積は2.4m
(ユニット高さ3.5m)で、30基では72mであ
る。活性汚泥処理の運転を開始して6カ月後、ポンプP
−1の吸引圧力が当初3m程度であったものが7mを示
し、分離膜装置の処理量が50m/日から45m
日に低下したため浸漬膜の洗浄を行った。最初に活性汚
泥処理槽への被処理水(原水)1の供給を停止した。そ
の後、活性汚泥処理槽より膜分離処理槽へポンプP
−2を作動させて被処理水を移し、この間もポンプP−
1を稼働させて、膜分離処理槽とほぼ同じ容積の処理
水を排出させ、活性汚泥処理槽〜の液面を膜分離処
理槽とほぼ同容積の分だけ低下したならば、ポンプP
−1を停止した。次に、ポンプP−3を用いて膜分離処
理槽内に残っている被処理水を活性汚泥処理槽に移
し、さらにジェット水で付着汚泥を洗い落し、その洗浄
廃水をポンプP−3を経由して活性汚泥処理槽に移し、
膜分離処理槽を空にしてから、膜分離処理槽に水を
導入し、次亜塩素酸ナトリウム1000ppm、水酸化
ナトリウム2%濃度となるように薬剤を投入し、全体の
薬液量をおおよそ170mとした。薬液が満たされた
状態で、極く短時間ポンプP−1を作動させ、薬液を分
離膜の内部に浸透させた。その後散気装置3から少量の
空気を送りこみ、膜分離処理槽内の薬液をゆっくり移
動させ、分離膜装置をそのままの状態で24時間浸漬し
た。その後、膜分離処理槽に酸化剤と当量分の還元剤
としてチオ硫酸ナトリウムと硫酸を入れて中和してか
ら、弁6を操作して槽内の液を排出した。その後は水洗
浄することなく、活性汚泥処理槽へ被処理水(原水)1
を供給し、活性汚泥運転を再開した。運転再開後のポン
プP−1の吸引圧力は3m程度に回復し、分離膜装置の
処理量も約49m/日となった。
【0020】実施例2 図1の構成の活性汚泥処理の設備を用いて、被処理水1
500m/日の処理を行った。被処理水(原水)およ
び運転条件は実施例1と同様である。実施例1とは異な
る中空糸濾過膜を使用しているが構造は同様の中空糸膜
エレメントを容器内に収納した中空糸膜モジュールを準
備し、該中空糸膜モジュール4個を組み合わせて、図2
のような下部に散気管3を配した分離膜ユニットを配置
した。浸漬型分離膜装置として前記の分離膜ユニットを
30基設置し、膜分離処理槽の容積を200mとし
た。尚、前記の分離膜ユニット1基あたりの処理量は6
0m/日であり、ユニット1基の容積は1.4m
(ユニット高さ2.6m)で、30基では42m
ある。活性汚泥処理の運転を開始して6カ月後、ポンプ
P−1の吸引圧力が当初1m程度であったものが5mを
示し、分離膜装置の処理量が60m/日から50m
/日に低下したため浸漬膜の洗浄を行った。洗浄操作は
実施例1の場合と同様に、最初に活性汚泥処理槽への被
処理水(原水)1の供給を停止した。その後、活性汚泥
処理槽より膜分離処理槽へポンプP−2を作動させ
て被処理水を移し、この間もポンプP−1を稼働させ
て、膜分離処理槽とほぼ同じ容積の処理水を排出さ
せ、活性汚泥処理槽〜の液面を膜分離処理槽とほ
ぼ同容積の分だけ低下したならば、ポンプP−1を停止
した。次に、ポンプP−3を用いて膜分離処理槽内に
残っている被処理水を活性汚泥処理槽に移し、さらにジ
ェット水で付着汚泥を洗い落し、その洗浄廃水をポンプ
P−3を経由して活性汚泥処理槽に移し、膜分離処理槽
を空にしてから、膜分離処理槽に水を導入し、次亜
塩素酸ナトリウム3000ppm、水酸化ナトリウム2
%濃度となるように薬剤を投入し、全体の薬液量をおお
よそ130mとした。薬液が満たされた状態で、極く
短時間ポンプP−1を作動させ、薬液を分離膜の内部に
浸透させた。その後散気装置3から少量の空気を送りこ
み、膜分離処理槽内の薬液をゆっくり移動させ、分離
膜装置をそのままの状態で24時間浸漬した。その後、
膜分離処理槽に酸化剤と当量分の還元剤としてチオ硫
酸ナトリウムと硫酸を入れて中和してから、弁6を操作
して槽内の液を排出した。その後は水洗浄することな
く、活性汚泥処理槽へ被処理水(原水)1を供給し、活
性汚泥運転を再開した。運転再開後のポンプP−1の吸
引圧力は1m程度に回復し、分離膜装置の処理量も約5
9m/日となった。
【0021】
【発明の効果】本発明は、活性汚泥処理のような好気性
廃水処理設備において、分離膜装置を浸漬した設備で分
離膜を移動させることなくそのままの状態で、分離膜の
透過能を回復させる効率的な浸漬膜の洗浄方法を提供で
きる。また、分離膜装置を浸漬して洗浄を行うので、均
一に性能を回復することができる。このため、実際の好
気性廃水処理設備の運転に際しては、他の簡便な分離膜
の洗浄方法と本発明の洗浄方法とを併用することによ
り、長期間にわたり安定した運転を維持することが可能
になる。本発明では、好気性廃水処理設備における分離
膜を高密度に設置し、安定して中空糸分離膜の性能を発
揮させることが可能である。本発明の別の目的である好
気性廃水処理設備における分離膜の設備を設置する場所
についても、設備を新規に設置する場合だけでなく、既
存の設備を利用してそれを改造するような場合において
も容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する好気性廃水処理設備の説明図
である。
【図2】分離膜ユニットの説明図である。
【図3】膜分離処理槽内の流動状態を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の別の実施態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1 被処理水(原水) 2 分離膜ユニット 3 散気装置 4 分離膜モジュール 5 シェル 6 弁 P−1,P−2,P−3 ポンプ ,,, 活性汚泥処理槽 膜分離処理槽
フロントページの続き (72)発明者 井上 桂司 長野県更埴市大字寂蒔785−1東亜化工機 株式会社内 (72)発明者 山田 淳司 長野県更埴市大字寂蒔785−1東亜化工機 株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA02 HA19 HA42 HA93 JA01A JA01B KA02 KA13 KA43 KB22 KC14 KC16 KD01 KD02 KD17 KD24 KE02P KE07P KE12P KE24P KE28Q PA02 PB08 PC11 PC41 PC61 PC62 4D028 BC14 BC17 BC26 BD16 CC05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浸漬膜を用いて汚泥から処理水を分離す
    る好気性廃水処理設備において、好気性廃水処理槽とは
    別に分離膜ユニットを設置する膜分離処理槽を設け、分
    離膜が汚れた場合に、分離膜を設置したそのままの状態
    で膜分離処理槽内の被処理水を排出し、次いで酸化剤を
    含む薬液を膜分離処理槽内に分離膜ユニットの容積の1
    0倍量以下導入して分離膜を浸漬し、所定時間経過後に
    薬液を排出することにより分離膜の透過能を回復させる
    ことを特徴とする浸漬膜の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 還元剤を用いて薬液の酸化剤を中和する
    請求項1記載の浸漬膜の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 分離膜を薬液に浸漬した状態で、薬液を
    攪拌する請求項1または請求項2記載の浸漬膜の洗浄方
    法。
  4. 【請求項4】 膜分離処理槽内の被処理水を排出するに
    際し、好気性廃水処理槽から膜分離処理槽に被処理水を
    移動させ、一方で膜分離処理を行い膜分離処理槽の容積
    に相当する処理水を系外に排出し、これにより活性汚泥
    処理槽の液面を低下させてから膜分離処理槽内に残留し
    ている被処理水を排出し、排出した被処理水を好気性廃
    水処理槽に移すことを特徴とする請求項1から請求項3
    のいずれかに記載の浸漬膜の洗浄方法。
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