JP2000158002A - 形鋼の熱間圧延方法 - Google Patents

形鋼の熱間圧延方法

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JP2000158002A
JP2000158002A JP33518098A JP33518098A JP2000158002A JP 2000158002 A JP2000158002 A JP 2000158002A JP 33518098 A JP33518098 A JP 33518098A JP 33518098 A JP33518098 A JP 33518098A JP 2000158002 A JP2000158002 A JP 2000158002A
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flange
edger
flange width
rough
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JP33518098A
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Tatsuro Udagawa
辰郎 宇田川
Yukio Takashima
由紀雄 高嶋
Motohisa Yoshida
素久 吉田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 H形鋼およびこれに類似した形鋼を同形状の
粗形鋼片からフランジ幅が異なる製品を製造可能とする
形鋼の熱間圧延方法を提供すること。 【解決手段】 形鋼を製造する熱間圧延ラインの粗圧延
工程において、造形圧延後の粗形鋼片31をエッジャ圧
延によりフランジ幅B0 を大圧下して異なるサイズの形
鋼に対応したフランジ幅Be に減少させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同形状の粗形鋼片
から異なるフランジ幅の形鋼製品が製造可能な形鋼の熱
間圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は例えばH形鋼等の形鋼類の熱間圧
延工程を示す摸式図である。スラブ、ブルームまたはビ
ームブランクなどの素材は、加熱炉1にて所定の温度に
加熱され、造形圧延機2により粗形鋼片に圧延され、以
降はユニバーサル圧延機3とエッジャ4からなる粗ユニ
バーサル圧延機群と仕上圧延機5にて製品形状寸法まで
圧延される。
【0003】前記造形圧延機2では、例えば図6に示す
ように、スラブ11を素材としてH形鋼用粗形鋼片を圧
延する場合は、通常フランジ部を成形する複数のエッジ
ング圧延用ボックス孔型12、13、14とウェブ相当
部分の厚さを減じ、ほぼH形に圧延成形する孔型15に
より所望の粗形鋼片に圧延する。
【0004】前記粗形鋼片は、次工程の粗ユニバーサル
圧延機群では図7に示すような粗ユニバーサル圧延機3
とエッジャ4により圧延される。通常、図8に示すよう
に造形圧延機2による造形圧延後の粗形鋼片のウェブ厚
さT10 とフランジ厚さT20 の比T20 /T10 は製品のウェ
ブ厚さt1とフランジ厚さt2の比t2/t1とほぼ等しく、ま
た粗形鋼片31の脚長H0 は製品33の脚長He とほぼ
等しくなるように仕上げられる。
【0005】これは、粗ユニバーサル圧延機群での粗ユ
ニバーサル圧延機3とエッジャ4による粗圧延工程にお
いて、ウェブ厚さT10 とフランジ厚さT20 がほぼ同様な
圧下率により減じられ、フランジの脚長He はほぼ一定
となるようにエッジングで調整することにより製品33
に仕上げ圧延される圧延法によって実施されていたこと
に起因する。
【0006】上記のような従来の圧延方法では、フラン
ジ幅が異なるシリーズを圧延する場合、造形圧延の孔型
ロールはフランジ幅の異なるシリーズ毎に保有し、且つ
フランジ脚長He の違いに対応したエッジャ4を組替え
て圧延しており、ロールの保有数は膨大となるととも
に、シリーズが異なる毎にロール組替えするため、稼動
率の向上を疎外してきた。
【0007】この課題に対し、例えば図9に示す造形圧
延工程において、仕上孔型で圧延後、フランジ幅をロー
ルのフラット部で圧延してフランジ幅を減少させる技術
が特開平2−290105号公報に開示されている(従
来技術1)。
【0008】また、図10に示すようにスラブから粗形
鋼片とする造形圧延工程において、フランジ幅を変更す
る技術として、例えば特公平7−61482号公報に開
示されている技術が挙げられる(従来技術2)。
【0009】また、例えば特公平4−55761号公報
には図11に示すようにエッジングスリーブ4bに対し
てウエブ拘束スリーブ4aが変心することにより脚長可
変なエッジャ4が示されている。さらに、特開平9−1
08710号公報には図12に示すように段付きのエッ
ジングスリーブ4bにより脚長He が可変なエッジャ4
が示され、フランジ幅が違うシリーズのH形鋼をエッジ
ャ4の組替えなしに圧延可能とする技術が提案されてい
る(従来技術3)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術1においては、ロールにフラット部がある場合に
は有効であるが、図6に示したようなフラット部がとれ
ない場合には適用不可能である。また、従来技術2で
は、ロール組替えせずにスラブ幅を変更することにより
フランジ幅を変更することが可能であるが、被圧延材が
孔型に充満しないため、圧延安定性を良好に保つことが
難しく、高い寸法精度を維持することが困難で、特に偏
肉、中心の偏りを良好に保つことが難しい。また、従来
技術3においては、ユニバーサル圧延工程のロール組替
えなしにフランジ幅の異なる形鋼を圧延することが可能
であるが、ユニバーサル圧延工程に供給する粗形鋼片は
造形圧延のロール組替えを必要とする。
【0011】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、H形鋼およびこれに類似した形鋼
を同形状の粗形鋼片からフランジ幅が異なる製品を製造
可能とする形鋼の熱間圧延方法を提供することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る形鋼の熱間
圧延方法の第1の発明は、形鋼を製造する熱間圧延ライ
ンの粗圧延工程において、造形圧延後の粗形鋼片をエッ
ジャ圧延によりフランジ幅を大圧下して異なるサイズの
形鋼に対応したフランジ幅に減少させるものである。
【0013】第2の発明は、形鋼を製造する熱間圧延ラ
インの粗圧延工程において、造形圧延後の粗形鋼片をエ
ッジャ圧延によりフランジ幅を大圧下して異なるサイズ
の形鋼に対応したフランジ幅に減少させる際のウエブ厚
みの変化を考慮して、造形圧延後の祖形鋼片を所望のウ
エブ厚さに仕上げるものである。
【0014】第3の発明は、形鋼を製造する熱間圧延ラ
インの粗圧延工程において、エッジング高さを変更可能
なエッジャによりフランジ幅を大圧下して異なるサイズ
の形鋼に対応したフランジ幅に減少させるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の概要
を示す説明図である。図において、粗形鋼片31は、形
鋼を製造する熱間圧延ラインの造形圧延機2(図5参
照)により圧延されたものである。このような粗形鋼片
31は、図2に示すようにユニバーサル圧延機3とエッ
ジャ4からなる粗ユニバーサル圧延機群での圧延工程に
おいて、エッジャ圧延により脚長H0 のフランジ幅のも
のを異なるサイズに対応した脚長He に大圧下して、粗
形鋼片のフランジ幅を減少させるものである。
【0016】例えば、図6に示すような造形圧延機2に
おいて、粗形鋼片を造形するロールを用いて、まずH6
00×300のH形鋼用粗形鋼片31を脚長H0 に圧延
し、次に図2に示すような粗ユニバーサル圧延工程にお
けるエッジャ4において、フランジ幅をH600×25
0相当の脚長He まで大圧下し、以降通常のユニバーサ
ル圧延を実施し、H600×250の製品を製造する。
ユニバーサル圧延工程のエッジャ4では、フランジ厚さ
が薄い被圧延材を1パスで大きな幅圧下を行うとフラン
ジが座屈し、フランジ幅を適正に圧延することができな
くなる。本発明では造形圧延後の粗形鋼片を、エッジャ
4によりフランジ幅を大幅に圧下し減少させるが、この
粗形鋼片31のフランジ厚さT20 は厚いため、エッジン
グ時にフランジが座屈せず、1パスでの大きな幅圧下を
可能としている。
【0017】従来、フランジ幅が異なるシリーズでは造
形圧延のロールを個々に保有し、圧延チャンス毎に造形
圧延ロールを組替えて粗形鋼片31を圧延していたが、
上述したように、フランジ幅が異なるシリーズにおいて
も造形圧延のロールを組み替えることなく、且つ従来使
用していた造形圧延ロールをそのまま使用して圧延可能
であり、個々のフランジ幅のシリーズに対応した造形圧
延用ロールを全て保有する必要がないことである。この
結果、造形圧延用ロールの保有数の削減、造形圧延ロー
ル組替え数が低減できる効果を有する。また、エッジャ
によるフランジの幅圧下では、1パスで大圧下がとれる
ので、圧延パス数の増加は最少に抑えられる。
【0018】上記のようにユニバーサル圧延機3とエッ
ジャ4からなる粗ユニバーサル圧延機群での粗圧延工程
において、粗形鋼片31のエッジャ3により脚長H0
フランジ幅のものを大圧下して、異なるサイズに対応し
た脚長He のフランジ幅に減少させるのを従来実施でき
かった大きな理由の1つは、造形圧延後にフランジ幅を
エッジャにより減少させることによりフランジ厚さは増
加しウェブ厚さは減少するが、この変化量を予測するこ
とが困難であったことにあり、以下に通常のH形鋼の圧
延に基づき詳細に説明する。
【0019】例えばウェブ高さがH、フランジ幅がB、
(フランジ脚長がHe )、ウェブ厚さがt1でフランジ厚
さがt2のH形鋼(図8参照)を圧延する場合、造形圧延
後の粗形鋼片31は、ウェブ厚さT10 とフランジ厚さT2
0 の比をT20 /T10 =1.0 〜1.25*t2n /t1n とし、フ
ランジの脚長H0 ≒He となるように設定する。これは
以下のユニバーサル圧延の特性に起因している。
【0020】ユニバーサル圧延においては、水平ロール
荷重PHおよび竪ロール荷重PVとウェブの圧下歪みε
wt とフランジの圧下歪みεft の差εwt −εft (ここ
では圧下バランスと称する)は図3に示す関係があるこ
とが知られている。圧下バランスが0.0 以下では水平ロ
ール荷重PHが増大し圧下バランスが0.05以上では竪ロ
ール荷重PVが増大するため、水平ロール荷重PHと竪
ロール荷重PVをバランス良く圧延するためには、圧下
バランスが0.0 〜0.05が適している。
【0021】また、ユニバーサル圧延におけるフランジ
幅拡がり歪みεfw と圧下バランスの関係を図12に示
すが、ここでも圧下バランスが0.0 以下ではフランジ幅
は減少し、圧下バランスが大きいと幅拡がりが増大する
ため、フランジ幅の調整を目的としたエッジャでの幅圧
下を過大としないためにも、圧下バランスが0.0〜0.05
の範囲での圧延が適している。
【0022】さらに、エッジャにてエッジングを行う
と、フランジ厚さが若干増加するため、これを考慮し
て、エッジャ圧延後のユニバーサル圧延では、エッジャ
圧延前の厚さからの圧下バランスはほぼ0となるように
設定し、実質的には圧下バランスが上記0.0 〜0.05の範
囲となるよう圧延する方法がとられている。この圧延法
に従って例えばユニバーサル圧延10パスで仕上げると
した場合、造形圧延後の粗形鋼片31のウェブ厚さT10
おフランジ厚さT20 は以下の比となる。
【0023】圧下バランスをA とすると 1パス目;ユニバーサル→ユニバーサル εwt1=ln(t11/T10) (1) εft1=ln(t11/T10)+A (2) 2パス目;エッジャ→ユニバーサル εwt2=ln(t11/T10) (3) εft2=ln(t11/T10) (4) 同様に、3パス以降10パスまで圧延した時の総圧下歪みは、 εwt1+εwt2+…=ln(t1n/T10) (5) εft1+εft2+…=ln(t1n/T10)+N/2*A =ln(t2n/T20) (N=10パス) (6)
【0024】となり、造形圧延後の粗形鋼片のウェブと
フランジの厚さの比T20/T10は T20/T10=t2n/t1n*exp(N/2*A)≒t2n/t1n*(1.0+5A)(7) から、製品のフランジ厚さt2とウェブ厚さt1の比の約1.
0 〜1.25倍となるように、粗形鋼片31は造形圧延にて
ウェブ厚さT10 はロールギャップ設定で、フランジ厚さ
T20 は仕上孔型で仕上げられている。
【0025】ここで、粗形鋼片31をエッジャ4でフラ
ンジ幅の大圧下を行うとフランジ厚さが増加するととも
に、ウェブ厚さが減少し、これらの厚さ変化量を予測で
きないと上記のユニバーサル圧延でのパススケジュール
が設定不可能、つまり所望の製品寸法に圧延不可能とな
る。
【0026】上記知見に基づき本発明は、造形圧延後の
粗形鋼片をエジャによりフランジ幅を大幅に減少させる
際に、エッジャでの幅圧下量とフランジ厚さとウェブ厚
さの変化量を的確に予測し、この変化量に基づき、造形
圧延での粗形鋼片仕上ウェブ厚さを適正に調整すること
により、フランジ幅の異なるシリーズのユニバーサル圧
延を可能としたものである。
【0027】本発明の上記の実施の形態について、さら
に具体例により詳述する。ウェブ高さがH、フランジ幅
がB、(フランジ脚長がHe )、ウェブ厚さがt1でフラ
ンジ厚さがt2(H×B×t1/t2)のH形鋼用造形圧延ロ
ールを用いてフランジ幅が50mm小さいH形鋼Hn ×Bn
×t1n /t2n (ウェブ高さ;Hn 、フランジ幅;Bn
ウェブ厚さ;t1n 、フランジ厚さ;t2n )をユニバーサ
ル圧延において10パスで圧延する場合、圧下バランス
を0.03とすると、(7)式から適正な造形圧延後の粗形
鋼片のフランジ厚さとウェブ厚さの比は t20 /t10 =1.15*t2n /t1n =η (8) となる。なおH形鋼H×B×t1/t2用仕上孔型のフラン
ジ厚さをt20 とする。エッジャにて粗形鋼片のフランジ
幅を50mm圧下する時のフランジ厚さの増加量は、例えば
以下のように予測できる。
【0028】造形圧延後に求められる粗形鋼片のウェブ
厚さT10 造形圧延後のフランジ幅B0 造形圧延後のフランジ厚さ(仕上孔型で規定)T20 エッジャ圧延後のウェブ厚さt1e エッジャ圧延後のフランジ厚さt2e エッジャ圧延後のフランジ幅Be
【0029】とするとエッジャ圧延時のフランジ部の各
部歪みは以下の通りとなる。 幅歪みεfw =ln(Be/B0) (9) 厚さ歪みεft =ln(t2e/t20) (10) 圧延方向歪みεfl =K (11) エッジャ圧延時のウェブ部の各部歪みは 幅歪みεww =0 (12) 厚さ歪みεwt =Aln(t1e/t10) (13) 圧延方向歪みεwl =K (14)
【0030】エッジャ圧延時のウェブ厚さ方向歪みεwt
が以下の関係にあることを種々の実験によって導い
た。 εwt =αln(Be/B0) (15) α=0.25*Aw /(Aw+Af) Aw;ウェブ部断面積 Af;フランジ部断面積 ウェブ部において、体積一定(εww+εwl +εwt =
0)より K=−εwt =−αln(Be/B0) (16) これとフランジ部の体積一定の条件から εft =ln(t2e/t20)=−ln(Be/BO)+αln(Be/BO) =(1−α)ln(Be/BO) (17)
【0031】式(8)と式(15)および(17)か
ら、t10 を求める。これら3ケの方程式を解くのは煩雑
であるため、1次の微少項のみ考慮することとして、以
下のように簡易的にt10 を求めることができる。エッジ
ャ後の厚さとフランジ幅を以下のように表すと t1e =t10 +Δt1e Δt1e ;エッジングによるウェブ厚さ変化量 (18) t2e =t20 +Δt2e Δt2e ;エッジングによるフランジ厚さ変化量 (19) Be =B0 +ΔB ΔB;エッジング量 (20) B0 =2H0 +t10 0 ;フランジ脚長 (21) 下記(22)式の2次式により、t10 が得られる。 ηt10 2+{η(2H0−αΔB)−t20}t10−t20{2H0+(1−α)ΔB} =0 (22)
【0032】以上により、造形圧延終了時のウェブ厚さ
t10 が決定でき、フランジ厚さt20は孔型で規定される
ので、造形圧延後の粗形鋼片をエッジャによりフランジ
幅を大幅に減少させた場合も、従来のユニバーサル圧延
工程のスケジュールに則って圧延可能となる。
【0033】ユニバーサル圧延工程のエッジャとして、
フランジ幅が異なるシリーズをエッジング可能なよう
に、フランジの脚長変化に対応できるエッジャが提案さ
れてきている。従来のこの種のエッジャは、造形圧延に
おいてフランジ幅の異なる粗形鋼片を製造し、このフラ
ンジ幅の異なる粗形鋼片を用いてフランジ幅の異なるシ
リーズを圧延するものであるから、造形圧延工程での粗
形鋼片のフランジ幅変更が必須であった。
【0034】これは、先に述べたように、粗形鋼片をこ
れらのエッジャによりフランジ幅を減少させた場合、フ
ランジ厚さとウェブ厚さが変化するが、これを予測する
ことが困難で、ユニバーサル圧延工程で所望の製品寸法
に圧延することができなかったからである。本発明で
は、粗圧延工程において、上記知見の予測に基づいて造
形圧延で粗形鋼片のウェブを厚く仕上げ、フランジの脚
長変化に対応可能なエッジャでフランジ幅を大圧下する
ことにより、フランジ幅の異なる粗形鋼片を製造するこ
とができる。
【0035】
【実施例】実施例1.ウェブ高さ600mm 、フランジ幅30
0mm のH600×300シリーズの圧延後、フランジ幅
が50mm異なるウェブ高さ600mm 、フランジ幅250mm のH
600×250シリーズを造形圧延のロールを組み替え
ることなしに上記実施の形態に基づいて実施した。H6
00×300シリーズ用造形圧延ロールの仕上孔型のフ
ランジ厚さは100mm であり、フランジの脚長H0 は145m
m である。ここでは、H600×250×12/22の
圧延を例にとり説明する。
【0036】H600×250シリーズのユニバーサル
圧延は、圧下バランスは約0.03であり、10パスで圧延
している。まず式(8)より t20 /t10 =1.15*t2n /t1n =1.15*22/12=2.108=η 造形圧延後の粗形鋼片をエッジャにより2パスでフラン
ジ幅を50mm圧下することとした。式(22)において、 η=2.108 H0 =145mm ΔB=50mm t20=100mm α=AW/(AW+AF)=0.282 とし、得られた造形圧延後の粗形鋼片のウェブ厚さt1は
51.8mmであった。
【0037】実際の造形圧延では、粗形鋼片のウェブ厚
さの目標を51.8mmとして圧延し、エッジャにおいては、
1パス25mmで2パス圧延後(計50mmのフランジ幅圧
下)、通常のH600×250×12/22と同様の圧
延スケジュールにてユニバーサル圧延を実施した。10
パス後の仕上がり寸法を表1に示すが、目標寸法公差内
に十分入っており、本発明の有効性を確認できた。
【0038】実施例2.ウェブ高さ600mm、フランジ幅3
00mmのH600×300シリーズの圧延後フランジ幅が
100mm 異なるウェブ高さ600mm 、フランジ幅200mm のH
600×200シリーズを図8に示すエッジャロールを
使用し、造形圧延をエッジャのロールを組み替えること
なしに、上記実施の形態に基づいて実施した。H600
×300シリーズ用造形圧延ロールの仕上孔型のフラン
ジ厚さは100mm であり、フランジの脚長H0 は145mm で
ある。ここでは、H600×200×11/17の圧延
を例にとり説明する。
【0039】H600×200シリーズのユニバーサル
圧延は、圧下バランスは約0.03であり、10パスで圧延
している。まず式(8)より t20 /t10 =1.15*t2n /t1n =1.15*17/11=1.78=η 造形圧延後の粗形鋼片をエッジャにより3パスでフラン
ジ幅を100mm 圧下することとした。
【0040】式(22)において、 η=1.78 H0 =145mm ΔB=100mm t20 =100mm α=Aw /(Aw+Af)=0.48 とし、得られた造形圧延後の粗形鋼片のウェブ厚さt10
は、74mmであった。
【0041】実際の造形圧延では、粗形鋼片のウェブ厚
さの目標を74mmとして圧延し、エッジャにおいては、1
パス33mmで3パス圧延後(計100mm のフランジ幅圧
下)、通常のH600×200×11/17と同様の圧
延スケジュールにてユニバーサル圧延を実施した。通常
のユニバーサル圧延と比較し、前段パスで若干エッジャ
荷重が高め(10〜20%)であったが、10パス後の仕上
がり寸法を表1に示すが、目標寸法の寸法公差内に十分
入っており、本発明の有効性を確認できた。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】上記から明らかなように本発明によれ
ば、 (1)造形圧延用ロールの保有数の削減、造形圧延ロー
ル組替え数が低減できる効果を有する。また、エッジャ
によるフランジの幅圧下では、1パスで大圧下がとれる
ので、圧延パス数の増加は最少に抑えられる。 (2)造形圧延終了時のウェブ厚さが決定でき、フラン
ジ厚さは孔型で規定されるので、造形圧延後の粗形鋼片
をエッジャによりフランジ幅を大幅に減少させた場合
も、従来のユニバーサル圧延工程のスケジュールに則っ
て圧延可能となる。 (3)造形圧延用ロールの保有数削減、造形圧延ロール
の組替え数の低減のメリットに加え、ユニバーサル圧延
工程のエッジャの組替え数の低減が実現でき、1回の圧
延チャンスで複数のフランジ幅が異なるシリーズが圧延
できることから、需要家の短納期ニーズに答えられる柔
軟な生産計画が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の概要を示す説明図であ
る。
【図2】粗ユニバーサル圧延機群でのエッジャ圧延によ
る大圧下状態を示す模式図である。
【図3】圧延荷重と圧下バランスの関係を示すグラフ図
である。
【図4】フランジ幅広がり歪みと圧下バランスの関係を
示すグラフ図である。
【図5】形鋼類の熱間圧延工程を示す摸式図である。
【図6】従来の粗形鋼片の造形圧延の実施形態を示す説
明図である。
【図7】従来の粗ユニバーサル圧延機群の実施の形態を
示す説明図である。
【図8】粗形鋼片とH形鋼の関係を示す模式図である。
【図9】従来の粗形鋼片の造形圧延の実施形態を示す説
明図である。
【図10】従来の粗形鋼片の造形圧延の実施形態を示す
説明図である。
【図11】従来のエッジャを示す説明図である。
【図12】従来のエッジャを示す説明図である。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 造形圧延機 3 ユニバーサル圧延機 4 エッジャ 5 仕上圧延機 11 スラブ 12,13,14,15 孔型 31 粗形鋼片 32 被圧延材 33 製品 H0 ,He 脚長 B0 ,Be フランジ幅 T10 ,t1 ウェブ厚さ T20 ,t2 フランジ厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 素久 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4E002 AC03 BA03 BA04 BB05 BB07 BC05 CA20 4E016 AA07 BA01 BA08 CA05 CA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形鋼を製造する熱間圧延ラインの粗圧延
    工程において、造形圧延後の粗形鋼片をエッジャ圧延に
    よりフランジ幅を大圧下して異なるサイズの形鋼に対応
    したフランジ幅に減少させることを特徴とする形鋼の熱
    間圧延方法。
  2. 【請求項2】 形鋼を製造する熱間圧延ラインの粗圧延
    工程において、造形圧延後の粗形鋼片をエッジャ圧延に
    よりフランジ幅を大圧下して異なるサイズの形鋼に対応
    したフランジ幅に減少させる際のウエブ厚みの変化を考
    慮して、造形圧延後の祖形鋼片を所望のウエブ厚さに仕
    上げることを特徴とする形鋼の熱間圧延方法。
  3. 【請求項3】 形鋼を製造する熱間圧延ラインの粗圧延
    工程において、エッジング高さを変更可能なエッジャに
    よりフランジ幅を大圧下して異なるサイズの形鋼に対応
    したフランジ幅に減少させることを特徴とする形鋼の熱
    間圧延方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103433276A (zh) * 2013-09-03 2013-12-11 中冶赛迪工程技术股份有限公司 型钢轧制生产线及其生产方法
KR101400576B1 (ko) 2011-06-29 2014-05-29 현대제철 주식회사 H형강 제조방법

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