JP2000157193A - 豆臭が緩和された豆乳食品 - Google Patents

豆臭が緩和された豆乳食品

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淳子 吉藤
Naoto Kojima
直人 小島
Miki Fujii
美樹 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】豆臭が有意に抑制緩和された豆乳食品の提供。
スクラロースの豆臭緩和剤としての新規用途の提供。 【解決手段】スクラロースを含有することを特徴とする
豆乳食品、スクラロースを有効成分とする豆臭緩和剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、豆臭が緩和された
豆乳および豆乳加工食品に関する。さらに本発明は、ス
クラロースの豆乳食品に対する豆臭緩和剤としての新た
な用途に関する。
【０００２】
【従来の技術】豆乳は大豆たんぱく質を主成分とし栄養
価及び栄養素に富む食品として注目されているが、一つ
の欠点として豆臭が指摘されている。これを抑える方法
としては加熱処理してリポキシゲナーゼを失活させる方
法、物理化学的処理、微生物的処理、香料や乳酸菌など
を添加する方法、並びにリポキシゲナーゼ欠損大豆の開
発など、種々の方法が検討されている。
【０００３】しかし、スクラロースを添加配合させるこ
とによりかかる効果が得られることは知られていない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、豆臭が緩和
された豆乳食品を提供すること目的とする。また、本発
明は高甘味度甘味料であるスクラロースの新たな用途を
提供することをも目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねたところ、意外にも甘味料
の一種であるスクラロースを豆乳食品に含有させること
で、青臭みや魚臭といった豆乳特有の臭いが有意に緩和
されることを見いだした。本発明はかかる思わぬ知見に
基づいて完成されたものである。
【０００６】すなわち本発明は、スクラロースを含有す
ることを特徴とする、豆臭が緩和された豆乳食品に関す
る。更に本発明は、スクラロースを有効成分とする豆臭
緩和剤である。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明においてスクラロースと
は、ショ糖分子内のフルクトース残基の１、６位および
グルコース残基の４位の三つの水酸基を塩素分子で置換
した構造をしており、ショ糖の約６００倍の良質の甘味
を示す高甘味度甘味料である（英国特許第１５４３１６
７号）。
【０００８】本発明が対象とする豆乳食品には、豆乳等
の豆乳製品並びに豆乳を加工した食品一般が広く包含さ
れる。例えば豆乳製品としては、豆乳，調製豆乳，豆乳
飲料，大豆たんぱく飲料などを挙げることができ、また
豆乳加工食品としては厚揚げ、がんもどき、湯葉、豆
腐、その他豆腐加工品（例えば豆腐蒲鉾、豆腐竹輪、豆
腐かん等）などを挙げることができる。
【０００９】本発明に係る豆臭が緩和された豆乳食品を
得るためには、結果的にスクラロースが含有されていれ
ばよく、スクラロースの配合の時期や順序等を問わな
い。また、スクラロースの配合方法も特に制限されず、
粉末や顆粒状等といった固体状のスクラロースを配合し
ても、また溶液状態にしたスクラロースを配合してもよ
い。
【００１０】本発明の効果を得るためのスクラロースの
豆乳食品への添加割合は、豆乳食品の種類又はそれに含
まれる豆乳の量によって異なり、一概に特定できない
が、例えば豆乳の場合は、通常０．００００１〜０.１
重量％、好ましくは０.０００１〜０.１重量％の範囲か
ら適宜選択して用いることができる。なお、スクラロー
ス自体の甘味は０.０００６％程度以上で明瞭に感じら
れてくるため、甘味を控えたい場合にはその濃度未満で
使用すればよく、得られる製品の総合的な味バランスを
考慮しながら、任意に調節することができる。
【００１１】本発明によれば、スクラロースの配合によ
って、青臭み，魚臭若しくは枯草臭等といった豆乳特有
の豆乳臭又は大豆固有のフレーバー（豆臭さ）が有意に
抑制、緩和され、臭みが軽減された豆乳食品を調製する
ことができる。
【００１２】更に本発明は、高甘味度甘味料であるスク
ラロースを有効成分とする豆臭緩和剤である。当該豆臭
緩和剤は、少なくともスクラロースを含有するものであ
ればよいが、本発明の効果を損なわないことを限度に、
例えば防腐剤、安定化剤等といった他の食品添加物を含
んでいてもよい。
【００１３】本発明の豆臭緩和剤は、粉末や顆粒状等と
いった固体状また溶液状のいずれの形態を採っていても
良く、これらの形態で前述する豆乳食品の調製の任意の
段階に添加配合して用いられる。かかる緩和剤の配合に
より、豆乳食品に特有の大豆臭さや豆乳臭さを有意に抑
制することが可能になり、豆臭が軽減し、誰もが非常に
食べやすい豆乳食品を調理乃至は取得することができ
る。
【００１４】なお、当該豆臭緩和剤の配合時期は特に制
限されない。また豆臭緩和剤の豆乳食品への配合割合
は、前述する豆乳へのスクラロースの添加配合割合に基
づいて適宜選択される。
【００１５】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例を用いて
具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定される
ものではない。尚、本発明において部とは、特に記載し
ない限り、重量部を意味するものとする。
【００１６】実施例１ 充填豆腐 豆乳９９．７部、塩化マグネシウム０．２部、ソルビン
酸カリウム０．１部、スクラロース０．０００５部を混
合し容器に充填した後、９０℃で１５分間加熱後、急冷
して、大豆臭のマスキングされた充填豆腐を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 美樹 大阪府豊中市三和町１丁目１番11号 三栄 源エフ・エフ・アイ株式会社内 Ｆターム(参考） 4B001 AC08 AC20 EC02 4B020 LB02 LB18 LC01 LG05 LK03 LQ06 LR01 4B035 LC02 LG17 LG33 LK07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】スクラロースを含有することを特徴とす
    る、豆臭が緩和された豆乳食品。
  2. 【請求項２】スクラロースを有効成分とする豆臭緩和
    剤。
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