JP2000149760A - 過電流遮断方法及び電流ヒュ−ズエレメント - Google Patents

過電流遮断方法及び電流ヒュ−ズエレメント

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JP2000149760A
JP2000149760A JP10323095A JP32309598A JP2000149760A JP 2000149760 A JP2000149760 A JP 2000149760A JP 10323095 A JP10323095 A JP 10323095A JP 32309598 A JP32309598 A JP 32309598A JP 2000149760 A JP2000149760 A JP 2000149760A
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JP10323095A
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English (en)
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Masanori Mitsube
昌紀 三邊
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Uchihashi Estec Co Ltd
Original Assignee
Uchihashi Estec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電流ヒュ−ズエレメントの破断メカニズムを改
変することにより電流ヒュ−ズエレメントの小型化を図
る。 【解決手段】局部的狭巾部11を有する金属膜1を易割
性基板2上に設けて成る電流ヒュ−ズエレメントを用
い、過電流通電により金属膜の局部的狭巾部11を集中
発熱させ、前記易割性基板2を前記集中発熱により発生
する熱応力で破断させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は過電流遮断方法及び
この方法において使用する電流ヒュ−ズエレメントに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近来、半導体デバイスを用いた電子機器
の小型化を図るために、抵抗やコンデンサもチップサイ
ズとされ、電流ヒユ−ズにおいてもチップサイズ化が要
求されている。従来、絶縁基板上に蒸着等によりヒュ−
ズエレメントを設けた薄膜タイプの電流ヒュ−ズは公知
に属する。例えば、ヒュ−ズ抵抗器、すなわち、機器の
正常作動時には一般回路用抵抗器として機能させ、異常
な過電流に対しては断線により回路を遮断させる抵抗器
において、絶縁基板上に抵抗膜を設けたものが公知であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
薄膜電流ヒュ−ズでは、遮断後絶縁基板上に残存物が残
り、それだけ遮断後の絶縁性が低くなり、絶縁距離の確
保のためにかなりの電極間距離の設定が余儀なくされ、
小型化に不利である。
【0004】本発明の目的は、電流ヒュ−ズエレメント
の破断メカニズムを改変することにより電流ヒュ−ズエ
レメントの小型化を図ることにある。
【0005】
【課題の解決手段】本発明に係る過電流遮断方法は、局
部的狭巾部を有する金属膜を易割性基板上に設けて成る
電流ヒュ−ズエレメントを用い、過電流通電により金属
膜の局部的狭巾部を集中発熱させ、前記易割性基板を前
記集中発熱により発生する熱応力で破断させることを特
徴とする構成である。
【0006】本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントは、
局部的狭巾部を有する金属膜をガラス基板上に設けたこ
とを特徴とする構成であり、ガラス基板に破断用溝を金
属膜の局部的狭巾部の近傍において設けることができ、
また金属膜にはマグネシウムまたはマグネシウム合金膜
を用いることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1の(イ)及び図1の
(ロ)〔図1の(イ)におけるロ−ロ断面図〕は本発明
において使用する電流ヒュ−ズエレメントの一例を示
し、局部的狭巾部11を有する金属膜1を易割性基板2
上に設けてある。
【0008】この電流ヒュ−ズエレメントを用いた過電
流の遮断メカニズムは、(1)過電流により金属膜1の
局部的狭巾部11にジュ−ル熱が発生され、(2)この
ジュ−ル熱により金属膜の局部的狭巾部11及びその近
傍の易割性基板部分20が加熱され、(3)この加熱に
より前記易割性基板が熱応力で破断されることの経時的
段階からなる。
【0009】この場合、上記(2)での金属膜の局部的
狭巾部の集中加熱により、その局部的狭巾部自体を酸化
により絶縁物化させて上記の過電流遮断を、金属膜の局
部的狭巾部の熱応力による破断とその絶縁物化の双方か
ら行わせることが好ましく、かかる金属膜としてはマグ
ネシウムまたはマグネシウム合金膜を挙げることができ
る。マグネシウムまたはマグネシウム合金においては、
常温〜300℃程度ではさしたる活性を呈しないが、4
00℃を越えると活性化して激しく酸化し、その反応熱
により蒸気化して瞬時に酸化マグネシウムになり、この
酸化マグネシウムが高い絶縁性を呈するからである。
【0010】このマグネシウムまたはマグネシウム合金
膜の厚みは、数100Å〜数1000Å、好ましくは
0.1μm程度とされ、マグネシウム合金には、例えば
JISH 4201の1種マグネシウム合金板(Al:
2.5〜3.5重量%、Zn:0.5〜1.5重量、M
n:0.15重量%以上、Fe:0.01重量%以下、
Cu:0.10重量%以下、Ni:0.005重量%以
下、Ca:0.04重量%以下、残部Mg)を使用でき
る。マグネシウムまたはマグネシウム合金膜の形成に
は、真空蒸着法、蒸発金属を放電雰囲気中でイオン化し
印加電圧によって基板表面に衝撃的に蒸着させるイオン
プレ−ティング法、スパッタリング等を使用できる。
【0011】上記(2)での易割性基板の局部的加熱の
ためには、金属膜の局部的狭巾部のジュ−ル熱を基板側
によく伝達できるように易割性基板を低熱抵抗にする必
要があり、その局部的加熱による熱応力で易割性基板を
破断させるには、易割性基板の熱膨張係数及びヤング率
が大でかつ機械的強度の低いことが要求される。
【0012】而して、金属膜が膜厚み0.1μm程度の
マグネシウムまたはマグネシウム合金膜の場合、易割性
基板には厚み0.2〜0.8mm程度のガラス板を用い
ることが好ましい。このガラス板を選択することは、ガ
ラス板がキャスト成形により製造されるために表面が平
滑であり、上記0.1μm程度のマグネシウムまたはマ
グネシウム合金膜の形成が容易である有利性もある(セ
ラミックス基板では、焼成法によるために表面が粗であ
り、膜厚0.1μm程度の超薄膜の金属膜の形成は困難
である)。
【0013】上記易割性基板の熱応力による破断は、易
割性基板が部分的に加熱され、その部分的加熱による熱
応力で易割性基板が破断されることにあり、図1により
この破断を単純化して説明すると次の通りである。すな
わち、図1において、巾aの部分が局部的に加熱されそ
の温度上昇をΔT、基板のヤング率をE、基板の熱膨張
係数をαとし、金属膜の厚みが基板の厚みに較べて著し
く薄いために金属膜の機械的影響(熱膨張や熱応力)を
無視できるとすると、巾b/2の各部分に作用する熱応
力δは、
【0014】 δ=aEαΔT/(a+b)
【0015】で把握でき、この熱応力δがガラス板の引
張り破断応力を越えたときに、ガラス基板が割れて通電
遮断される。
【0016】上記において、金属膜の局部的狭巾部は巾
両側からのトリミングにより設けているが、巾一方側か
らのトリミングにより巾他方側に設けることもできる。
図2の(イ)に示すように、上記巾b/2の各部分に溝
21を加工して基板2を割れ易くすることもでき、この
場合、ガラス板の表面にマグネシウムまたはマグネシウ
ム合金膜を蒸着等により形成し、巾b/2の各部分の金
属膜をレ−ザ−でカッティングする加工法を使用するこ
とができる(金属膜がレ−ザ−照射で溶断される際にそ
の直下のガラス部分が溶融切削され、ガラスが露出され
たのちはレ−ザ−が透過してそれ以上ガラスは切削され
ない)。また、図2の(ロ)に示すようにガラス基板2
の裏面にダイヤモンドカットで破断用溝22を加工する
こともできる。更に、易割性基板に曲げ応力を予め残留
させておき、この残留応力に上記金属膜の局部的狭巾部
のジュ−ル発熱で発生する熱応力を重畳させて易割性基
板を破断させることも可能である。
【0017】図3は本発明に係るヒュ−ズエレメントを
用いた電流ヒュ−ズの一例を示している。図3におい
て、3はセラミックス絶縁基板、エポキシ樹脂含浸ガラ
ス基板等の絶縁基板であり、導電ペ−ストの塗布、銅箔
積層絶縁板の銅箔エッチング等により一対の電極31,
31を形成してある。Aは本発明に係る電流ヒュ−ズエ
レメントであり、金属膜1側を下にして絶縁基板3上に
配設し、金属膜1の各端と各電極31との間をはんだバ
ンプまたは導電性接着剤4等により接合してある。この
電流ヒュ−ズの寸法(絶縁基板の寸法)は例えば長さ
(2.0〜1.5)mm×巾(2.0〜1.0)mmと
され、電流ヒュ−ズエレメントの寸法は例えば長さ
(1.0〜0.5)mm×巾(0.5〜0.3)mmと
される。
【0018】
【実施例】〔実施例1〕厚み0.5mmのガラス板の片
面に厚み0.1μmの金属マグネシウム膜を真空蒸着に
より被覆し、金属マグネシウム膜にレ−ザ−トリマ−で
局部的狭巾部を加工して電流ヒュ−ズエレメントを作成
した。この電流ヒュ−ズエレメントについて通電遮断試
験を行ったところ、ガラス板に割れが生じて電流が遮断
された。この通電遮断試験を行った試料につき直流80
0Vの耐電圧試験を行ったところ、漏れ電流が1mAに
満たず絶縁不良は認められなかった。
【0019】〔実施例2〕実施例1に対しガラス板に代
え薄膜用アルミナスム−ス基板を用い、金属マグネシウ
ム膜にレ−ザ−トリマ−で局部的狭巾部を形成する際に
基板に深さ0.2mm程度の溝を切削加工した。実施例
1と同様に、この電流ヒュ−ズエレメントについても通
電遮断試験を行ったところ、ガラス板に割れが生じて電
流が遮断され、更にこの通電遮断試験を行った試料につ
き直流800Vの耐電圧試験を行ったところ、漏れ電流
が1mAに満たず絶縁不良は認められなかった。
【0020】〔実施例3〕真空蒸着の蒸着源としてJI
S H 4201の1種マグネシウム合金板を用いて厚
み0.5mmのガラス板の片面に厚み0.1μmのマグ
ネシウム合金膜を真空蒸着により被覆し、マグネシウム
合金膜にレ−ザ−トリマ−で局部的狭巾部を加工して電
流ヒュ−ズエレメントを作成した。実施例1と同様に、
この電流ヒュ−ズエレメントについても通電遮断試験を
行ったところ、ガラス板に割れが生じて電流が遮断さ
れ、更にこの通電遮断試験を行った試料につき直流80
0Vの耐電圧試験を行ったところ、漏れ電流が1mAに
満たず絶縁不良は認められなかった。
【0021】〔比較例〕実施例1に対し、金属マグネシ
ウム膜に代え銅膜を使用し、通電遮断試験を行った試料
につき直流800Vの耐電圧試験を行ったところ、耐電
圧試験に不合格となり絶縁不良が認められた。
【0022】
【発明の効果】本発明は、局部的狭巾部を有する金属膜
に一体化した易割性基板を過電流通電時に熱応力破壊さ
せて通電遮断させる構成であり、通電遮断後の絶縁性が
高く、小サイズ化のもとでも通電遮断後の充分に高い絶
縁性を保証でき、電流ヒュ−ズエレメントのチップサイ
ズ化に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントの一例を
示す図面である。
【図2】本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントの異なる
別例の要部を示す図面である。
【図3】本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントを用いた
電流ヒュ−ズを示す図面である。
【符号の説明】 1 金属膜 11 局部的狭巾部 2 易割性基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】局部的狭巾部を有する金属膜を易割性基板
    上に設けて成る電流ヒュ−ズエレメントを用い、過電流
    通電により金属膜の局部的狭巾部を集中発熱させ、前記
    易割性基板を前記集中発熱により発生する熱応力で破断
    させることを特徴とする過電流遮断方法。
  2. 【請求項2】局部的狭巾部を有する金属膜をガラス基板
    上に設けたことを特徴とする電流ヒュ−ズエレメント。
  3. 【請求項3】ガラス基板に破断用溝を金属膜の局部的狭
    巾部の近傍において設けた請求項2記載の電流ヒュ−ズ
    エレメント。
  4. 【請求項4】金属膜がマグネシウムまたはマグネシウム
    合金膜である請求項2または3記載の電流ヒュ−ズエレ
    メント。
JP10323095A 1998-11-13 1998-11-13 過電流遮断方法及び電流ヒュ−ズエレメント Pending JP2000149760A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007220440A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Uchihashi Estec Co Ltd 合金型温度ヒューズの使用方法
JP2011071126A (ja) * 2010-11-10 2011-04-07 Mitsubishi Electric Corp 遮断機構を有する電力用半導体装置
JP2012212689A (ja) * 2012-07-23 2012-11-01 Mitsubishi Electric Corp 遮断機構を有する電力用半導体装置
JP2014175129A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Murata Mfg Co Ltd ヒューズ

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JP2012212689A (ja) * 2012-07-23 2012-11-01 Mitsubishi Electric Corp 遮断機構を有する電力用半導体装置
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Effective date: 20040210