JP2000141536A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JP2000141536A
JP2000141536A JP10326983A JP32698398A JP2000141536A JP 2000141536 A JP2000141536 A JP 2000141536A JP 10326983 A JP10326983 A JP 10326983A JP 32698398 A JP32698398 A JP 32698398A JP 2000141536 A JP2000141536 A JP 2000141536A
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JP10326983A
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Kazutoshi Kiyokawa
和利 清川
Takashi Miyamoto
隆司 宮本
Susumu Maniwa
進 馬庭
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主に窓ガラスなどに使用される、熱線カット
機能、可視光に対する高透明性および電磁波シールド性
をバランスよく備えた積層体を提供する。 【解決手段】 銀層または銀を主成分とする銀合金層
を、酸化物からなる透明導電層で挟持した3層以上から
なる構成の多層薄膜を透明基板上に形成した積層体であ
って、積層体の表面抵抗値が3〜15Ω/□であり、光
線透過率の極大値が500nm〜700nmの間にひと
つあり、かつその値が70〜95%、さらに450nm
〜780nmの全域においてその値が60%以上あり、
かつ1200nm〜3000nmの全域においてその値
が60%以下である積層体により課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層体に関するもの
であり、さらに詳しくは、主に窓ガラスなどに使用され
る、熱線をカットする機能を有し、かつ電磁波シールド
性能を有する可視光透過性積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】熱線カット機能を透明基板に付与する技
術は従来から行われてきていて、例えば、金属薄膜を薄
く形成するものなどがある。しかし、これでは可視光の
透明性が不十分なため、銀層を酸化物層で挟持した3層
構成積層体で可視光の透明性を向上させたものが考えら
れた。一方、ディジタル機器や通信用などの移動端末が
増加する中、可視光に対して透明な電磁波シールド材の
需要がある。これらは、一般的に、導電性のシールド材
を用いることで達成される場合が多い。この場合、抵抗
値が低くなるほどシールド効果が向上することが一般的
である。つまり、金属膜や酸化物透明導電膜、及びそれ
らの積層体などを用いる場合、その導電層の膜厚を厚く
すればするほど、より高いシールド効果が得やすくな
る。それ故、高いシールド効果を求めれば可視光に対し
て不透明になってしまう傾向がある。そこで、上記の熱
線カット・電磁波シールド・可視光透明性を同時に発揮
させるためには、バランスの取れた設計・製作をする必
要がある。しかしながら、これまでそのような観点から
行われた発明は見受けられない。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱
線カット機能および可視光に対する高透明性を維持し、
かつ電磁波シールド性を有するという、バランスの取れ
た熱線カット・電磁波シールド・可視光透明性を同時に
有する積層体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
は、銀層または銀を主成分とする銀合金層を、酸化物か
らなる透明導電層で挟持した3層以上からなる構成の多
層薄膜を透明基板上に形成した積層体であって、積層体
の表面抵抗値が3〜15Ω/□であり、波長200nm
から3000nmにおける光線透過率に関して、その極
大値が波長500nm〜700nmの間にひとつあり、
かつその値が70〜95%であり、さらに可視光である
波長450nm〜780nmの全域においてその値が6
0%以上あり、かつ赤外線である波長1200nm〜3
000nmの全域においてその値が60%以下であるこ
とを特徴とする積層体である。
【0005】本発明の請求項2の発明は、請求項1記載
の積層体において、可視光透過率が60%以上であり、
かつ日射透過率が80%以下であることを特徴とする。
【0006】本発明の請求項3の発明は、請求項1ある
いは請求項2記載の積層体において、透明基板がプラス
チックフィルムであって、その厚さが、12〜200μ
mであることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、周波数が10MHzから2GHz程度
の電磁波を遮蔽(シールド)するためには、10dB以
上、望ましくは15dB以上、さらに望ましくは20d
B以上のシールド効果が必要であり、そのようなシール
ド効果を得るためには積層体の表面抵抗値は3〜15Ω
/□が望ましいことが、実験を重ねた結果、見いだされ
た。前記のようなシールド効果を得るためだけでいえ
ば、表面抵抗値はいくら低くても良いが、現実には光線
透過率の低下を招いてしまう。それゆえ、本発明のよう
に多機能を求める場合には上記のように表面抵抗値の下
限値(3Ω/□)が必要となる。表面抵抗値が15Ω/
□を超えると電磁波シールド性が劣り好ましくない。
【0008】本発明において、光線透過率に関しては、
光学的透明性維持のため、波長500nm〜700nm
の間に極大値ピークが存在することが望ましく、かつそ
の値が70〜95%、より望ましくは75〜95%、さ
らに望ましくは80〜95%であり、また可視光である
波長450nm〜780nmの全域においてその値が6
0%以上、より望ましくは65%以上、さらに望ましく
は70%以上であることが望ましい。また省エネつまり
赤外線カットの必要性から、赤外光の光学特性は波長1
200nm〜3000nmの全域に対して60%以下、
より望ましくは50%以下、さらに望ましくは40%以
下である。
【0009】本発明において、透明基材に数10μm〜
数100μm厚のものを用いたり、数μm程度のコート
を別に付与したりした等の場合には光線透過率スペクト
ル上に振動状の細かいピークが出てくる。しかし本発明
において光線透過率スペクトルの極大値を見定める際に
は、それらの振動状の細かいピークは平均化して考える
こととした。例えば、後記の実施例の光線透過率スペク
トルにおいて、波長1500nm以上において振動状の
細かいピークが多数認められるが、これらについてはピ
ーク間を平均化して考えることにより、平均化した。
【0010】本発明においては、窓ガラスなどへの応用
を目的としているため、太陽光線をどの程度通すかとい
うことがひとつの大切な特性となる。そこで、それを日
射透過率を用いて表した。日射透過率の算出方法はJI
S−A−5759およびR−3106に準じて以下の式
(1)を用いて算出した。
【0011】 ただし、Eki:日射の分光分布の値 Tki:試料の光線透過率
【0012】本発明においては、日射透過率が80%以
下、より望ましくは70%以下、さらに望ましくは60
%以下とすることにより、太陽光のエネルギーカットに
効果的で省エネとなる。
【0013】一方、建築物などの窓は、可視光透過率は
高い(可視光反射率は低い)方が積層体越しの景色が見
やすいことになる。本発明においては、窓ガラスなどへ
の応用を目的としているため、可視光線をどの程度通す
かということがひとつの大切な特性となる。そこで、本
発明においてはそれを可視光透過率を用いて表す。可視
光透過過率の算出方法はJIS−A−5759およびR
−3106に準じて以下の式(2)を用いて算出した。
【0014】 ただし、Pλi:標準光D65の分光分布の値 Vλi:2度視野における明所視標準比視認度 Tλi:試料の光線透過率
【0015】本発明の積層体は、透明性維持のため、可
視光透過率が60%以上、より望ましくは70%以上、
さらに望ましくは80%以上とすることが好ましい。
【0016】本発明において用いる透明基板とは、可視
光に対する透過性を有する基板と定義されるものであ
り、その特性を持っていれば、例えば有機系基板、無機
系基板あるいはこれらを組み合わせた基板でも用いるこ
とができ、いかなるものであっても本質的に本発明の発
揮する効果は変わらない。ただし、本発明の積層体にフ
レキシビリティーが要求される場合には、プラスチック
フィルム基板が好ましく用いられる。プラスチックフィ
ルム基板としてはその厚さが12μm以上でかつ200
μm、好ましくは25μm以上でかつ150μm以下、
更に好ましくは50μm以上でかつ100μm以下の時
に、ハンドリング性が良いことがわかった。12μm未
満では皺になってしまったり、ハンドリング性が悪いな
どの問題が多く、200μmを越えるとこしが強すぎハ
ンドリング性が悪い。
【0017】本発明において、酸化物からなる透明導電
層に挟持された銀層は、銀合金層に関しては、その特性
変化防止のため、金、銅、プラチナのような添加物を添
加することが望ましい場合がある。その添加量は、例え
ば、添加量が多いほど安定な膜が形成できるが、それに
応じて光学特性が希望値からずれてくるので、15at
%以下程度にすることが望ましい。
【0018】本発明の積層体の透明導電層は、光学的な
吸収が比較的少なく、導電性が高い方が望ましい。それ
ゆえ、インジウム、錫、亜鉛のいずれかの酸化物、また
はそれらの2つ以上の組み合わせからなる混合酸化物
(たとえば、ITO:酸化インジウム+酸化錫)が好ま
しく使用できる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明の内容をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定
されるものではない。 (実施例1)図1に示したように、可視光に対して透明
な基板1として厚さ50μmのPETフィルムを用い、
このPETフィルム1上に、下記の成膜条件でバッチ式
スパッタリング法により、酸化物層2としてITO、銀
合金層3としてAg−Au合金、酸化物層4としてIT
Oの順に3層薄膜5を形成し、本発明の積層体6を製造
した。 (成膜条件)真空チャンバー内を5×10-6Torr以
下まで真空引きした。透明基材1とターゲットの間隔は
70mmとした。ITOは酸化インジウムと酸化錫との
混合酸化物であり、酸化錫の割合が10重量%のものを
使用した。また、Ag−Auターゲットは金の添加率が
1原子%となるようにした。各ITO層2、4は、同一
条件で成膜し、ArガスとO2 ガスの流量比が100:
1の割合で成膜時の圧力が3〜3.5×10-3Torr
であった。Ag−Au層3は、Arガスのみをスパッタ
リングガスとして用いた。成膜時の圧力は4×10-3
orrであった。
【0020】図2は、波長190nm〜3200nmま
での範囲における本発明の積層体6の光線透過率スペク
トルである。これは、島津製作所製UV3100により
測定した。このように、上記波長内において約610n
mに光線透過率の極大値が1つだけ存在し、その値は、
約74%であった。また、可視光の450nm〜780
nmの全域について60%以上の光線透過率であった。
また1200nm〜3200nmの全域において40%
以下の光線透過率であった。なお、赤外域については振
動状の細かい多数の干渉ピークが観測されるが、これら
は平均化して考慮した。日射透過率は、57%であっ
た。また、可視光透過率は、73%であった。表面の抵
抗値は、三菱油化製4端子抵抗測定器で測定した。その
結果、約9Ω/□であった。電磁波シールド特性は、ア
ドバンテスト製TR17301Aで測定した。その結
果、100MHz、500MHz、1GHz、2GHz
に対して、それぞれ38dB、23dB、18dB、1
0dBであった。
【0021】
【発明の効果】本発明の積層体は、熱線カット機能、可
視光に対する高透明性および電磁波シールド性を同時に
バランスよく備えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層体の一実施例の断面を説明する
断面図である。
【図2】 図1に示した本発明の積層体の光線透過率の
グラフである。
【符号の説明】
1 透明基板 2、4 透明導電層 3 銀合金層 5 多層薄膜 6 積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬庭 進 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA17B AA17C AA28 AA33 AB24A AB25 AB31A AK01D AK42 BA04 BA07 BA10B BA10D BA13 EH66 GB90 JD08 JD12 JG01B JG01C JG04 JN01B JN01C JN01D YY00 YY00D 5E321 AA46 BB23 BB25 GG05 GH01 GH10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀層または銀を主成分とする銀合金層
    を、酸化物からなる透明導電層で挟持した3層以上から
    なる構成の多層薄膜を透明基板上に形成した積層体であ
    って、積層体の表面抵抗値が3〜15Ω/□であり、波
    長200nmから3000nmにおける光線透過率に関
    して、その極大値が波長500nm〜700nmの間に
    ひとつあり、かつその値が70〜95%であり、さらに
    可視光である波長450nm〜780nmの全域におい
    てその値が60%以上あり、かつ赤外線である波長12
    00nm〜3000nmの全域においてその値が60%
    以下であることを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】 可視光透過率が60%以上であり、かつ
    日射透過率が80%以下であることを特徴とする請求項
    1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 透明基板がプラスチックフィルムであっ
    て、その厚さが、12〜200μmであることを特徴と
    する請求項1あるいは請求項2記載の積層体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004221564A (ja) * 2002-12-27 2004-08-05 Fuji Photo Film Co Ltd 透光性電磁波シールド膜の製造方法及び透光性電磁波シールド膜
JP2008068519A (ja) * 2006-09-14 2008-03-27 Oike Ind Co Ltd 積層体及びその製造方法、並びに該積層体を用いた合わせガラス又は板ガラス

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004221564A (ja) * 2002-12-27 2004-08-05 Fuji Photo Film Co Ltd 透光性電磁波シールド膜の製造方法及び透光性電磁波シールド膜
JP4641719B2 (ja) * 2002-12-27 2011-03-02 富士フイルム株式会社 透光性電磁波シールド膜の製造方法及び透光性電磁波シールド膜
JP2008068519A (ja) * 2006-09-14 2008-03-27 Oike Ind Co Ltd 積層体及びその製造方法、並びに該積層体を用いた合わせガラス又は板ガラス

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