JP2000141003A - 連続鋳造機の操業制御方法 - Google Patents

連続鋳造機の操業制御方法

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JP2000141003A
JP2000141003A JP10319253A JP31925398A JP2000141003A JP 2000141003 A JP2000141003 A JP 2000141003A JP 10319253 A JP10319253 A JP 10319253A JP 31925398 A JP31925398 A JP 31925398A JP 2000141003 A JP2000141003 A JP 2000141003A
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mold
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molten metal
deviation
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Munenori Kusumoto
宗徳 楠本
Minoru Oda
実 織田
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル詰まり等が発生しても、溶鋼のオーバ
ーフローやモールド直下でのブレークアウトが発生しな
いようにし、また、タンディッシュの再使用の頻度を多
くすることを可能にする。 【解決手段】 連続鋳造におけるモールド14への溶鋼
注入後に、M系列電極式湯面計21によって湯面レベル
を連続的に計測する。鋳造制御装置23はその湯面レベ
ルの変化に基づいて湯面上昇速度を算出し、その湯面上
昇速度と基準速度との偏差を求め、その偏差の最大値に
制限を加えつつ、その偏差に基づいた制御信号をサーボ
アンプ24に出力する。サーボアンプ24はその制御信
号に基づいて油圧装置25及びシリンダ15を介してス
ライディングノズル12の開度を制御することで、モー
ルド14内の湯面上昇速度を基準速度に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は連続鋳造の操業制御
方法に関し、特に注入開始から鋳造引き抜きまでのモー
ルド内溶鋼の注ぎ上げに関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造初期のモールド内溶鋼の注ぎ上げに
おいては、溶鋼がモールド直下で漏れ出して(ブレーク
アウト)設備に多大な影響を与えるトラブルを防止する
目的で、擬固シェル厚を均一に生成する必要があり、モ
ールド内の湯面上昇速度を一定にしなければならない。
また、仮にタンディッシュ内でのノズル詰まりが発生し
た場合には、詰まり発生前とその解消後のシェル生成速
度を同一にする必要があるためモールド内の湯面上昇速
度を一定にしなければならない。
【0003】従来、この種の溶鋼の連続鋳造において
は、ダミーバー引き抜き開始までの溶鋼注ぎ上げ時間を
目標値とし、その時間内でスライディングノズルを最適
に制御するための制御方法が各種提案されている。例え
ば、特開昭62−183951号公報、特開平1−17
0568号公報及び特開平2−142659号公報には
検出レベルを所定の湯面レベルに到達したかどうかを把
握する方法が提案されているが、検出レベルのフィード
バック情報が間欠的であり、例えばタンディッシュの再
使用時には、タンディッシュ内に残留したノロの影響
で、ノズルからの溶鋼吐出量が変動するような現象が起
きた場合には適切な制御ができなかった。
【0004】また、例えば特公平3−61536号公報
には、モールド内に設置された複数の電極で間欠的に湯
面を検知して、その間についてはタンディッシュ内の溶
鋼高さからヘッド圧を計算し、ノズルからの流出量を推
定する方式が提案されている。しかし、その方法におい
ても、ノズルゲインが設計値と異なる場合には、流出量
を一定に制御することは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の制御方法におい
ては、いずれも溶鋼が注入開始直後から鋳造引き抜きレ
ベルに達するまでの間、湯面上昇速度を一定に制御する
方法は採用されていなかった。従って、タンディッシュ
の再使用時のようにノズル詰まり発生頻度が高い操業を
行った場合には、スライディングノズルを手動操作して
対応せざるを得なかった。しかし、手動操作の場合に
は、オーバーアクションになり易く、モールド内からの
溶鋼のオーバーフローやモールド直下でのブレークアウ
トが発生する。そのため、タンディッシュの再使用頻度
が低下していた。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、ノズル詰まり等が発生して
も、溶鋼のオーバーフローやモールド直下でのブレーク
アウトが発生しないようにし、また、タンディッシュの
再使用の頻度を多くすることを可能にした連続鋳造機の
操業制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)本発明に係る連続
鋳造機の操業制御方法は、連続鋳造におけるモールドへ
の溶鋼注入後に、湯面レベルを連続的に計測し、更にそ
の湯面レベルの変化に基づいて湯面上昇速度を算出し、
その湯面上昇速度と基準速度との偏差を求め、その偏差
の最大値に制限を加えつつ、その偏差に基づいてモール
ドへの溶鋼注入量を調整する。本発明においてはノズル
ゲイン変動があっても湯面上昇速度を基準速度に制御す
ることができる。また、ノズル詰まり等の急激なゲイン
変動に対しては、湯面上昇速度と基準速度との偏差の最
大値に制限を加えることで、ノズル詰まり時の制御量が
極端が増大するのを避けて、ノズル詰まり解消に必要な
溶鋼の流量即ちスライディングノズル開度を確保しなが
ら、詰まり発生前と解消後の湯面上昇速度を基準速度に
保つことができる。従って、タンディッシュ内の状態に
無関係に、安定した鋳片の生成が可能になっており、ブ
レークアウト等のトラブルが防止できる。このようなこ
とから、タンディッシュの再使用の頻度を多くすること
も可能になっている。
【0008】(2)本発明に係る連続鋳造機の操業制御
方法は、連続鋳造におけるモールドへの溶鋼注入直後
は、タンディッシュ内の溶鋼ヘッドを求めて、溶鋼ヘッ
ドに基づいて湯面上昇速度を推定し、その推定された湯
面上昇速度と基準速度との偏差を求め、その偏差に基づ
いてモールドへの溶鋼注入量を調整し、湯面レベルが第
1の所定のレベルに達した段階において、上記(1)の
操業制御方法に移行する。M系列電極式湯面計による計
測ができない領域においては、タンディッシュ内の溶鋼
ヘッドに基づいて湯面上昇速度を推定して、上記と同様
にして湯面上昇速度を基準速度に制御している。この制
御により上記(1)の制御に円滑に移行することができ
る。
【0009】(3)本発明に係る連続鋳造機の操業制御
方法は、上記(1)の操業制御方法において湯面レベル
が第2の所定のレベルに達すると、渦流式レベル計によ
って湯面レベルを計測し、その湯面レベルを所定のレベ
ルに維持するようにモールドへの溶鋼注入量を調整する
制御に移行する。湯面レベルが、定常湯面位置の近傍
(手前側)である第2の所定のレベルに達すると、渦流
式レベル計による湯面レベル制御に移行することで、溶
鋼の注入から定常湯面制御までを完全自動化することが
可能になっている。
【0010】(4)本発明に係る連続鋳造機の操業制御
方法は、上記(3)の操業制御方法において、渦流式レ
ベル計による湯面レベルの制御の開始又はその前後から
鋳造引き抜きを開始する。湯面レベルが上記の第2の所
定のレベル又はその近傍に達すると鋳造引き抜きを開始
することで、溶鋼の注入から鋳鋼引き抜きまでを完全自
動化することが可能になっている。
【0011】(5)本発明に係る連続鋳造機の操業制御
方法は、上記(1)〜(4)の操業制御方法において、
タンディッシュ内で規定時間溶鋼を注ぎ上げた後、モー
ルドへの溶鋼注入を開始する。注入開始前にタンディッ
シュ内に溶鋼を注ぎ上げることで、溶鋼に含まれる介在
物を浮上させることが可能になっており、タンディッシ
ュの再使用時のように溶鋼内に介在物が多く含まれる場
合には品質改善が可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】実施形態1.図1は本発明の実施
形態1に係る制御方法が適用された制御装置及びその関
連設備を示す模式図である。取鍋内の溶鋼はタンディッ
シュ11内に注入され、タンディッシュ11の底部に取
付けられたスライディングノズル12及び浸漬ノズル1
3を介してモールド14内に注入される。スライディン
グノズル12はシリンダ15により開閉駆動され、その
開度を調節することによりタンティッシュ11からモー
ルド14への溶鋼注入速度(注入量)を調節するように
なっている。溶鋼はモールド14に注入されてモールド
14により冷却されて擬固殻が形成される。そして、内
部に未凝固溶鋼が残存する状態で、鋳片16はピンチロ
ール17によりモールド14から引抜かれる。なお、モ
ールド14内には操業開始の段階においてはダミーバー
18が配置される。
【0013】モールド14内の上部には渦流レベル計2
0及びM系列電極式レベル計21が設置されている。タ
ンディッシュ11の底部には重量計22が配置されてお
り、タンディッシュ11の重量即ちタンディッシュ11
内の溶鋼を計測する。渦流レベル計20、M系列電極式
レベル計21及び重量計22の出力信号は鋳造制御装置
23に入力される。鋳造制御装置23は、前記の他に基
準となる湯面上昇速度を入力して、入力された信号に基
づいてスライディングノズル12の所要開度を算出し、
サーボアンプ24に制御信号として出力する。サーボア
ンプ24はその制御信号に基づいて油圧装置25を駆動
し、この油圧装置25はシリンダ15に送給する油圧を
調節してスライディングノズル12の開度を制御する。
また、鋳造制御装置23は所定の引抜き開始時点で引抜
速度制御装置26に引抜開始信号を出力し、引抜速度制
御装置26はこの引抜き開始信号を入力すると、ピンチ
ロール17を駆動して鋳片16(及びダミーバー18)
を引抜く。
【0014】図2は本実施形態1において通常のタンデ
ィッシュを使用したときの制御状態を示すタイミングチ
ャートである。本実施形態1における操業制御方法にお
いては、タンディッシュ重量による補正プリセット制
御、M系列電極レベル計によるフィードバックPI制
御、渦流式レベル計によるフィードバックPID制御
という、3段階の制御がなされる。以下、各段階の制御
について詳細に説明する。
【0015】(1)タンディッシュ重量による補正プリ
セット制御 溶鋼注入開始時には、スライディングノズル12の開度
を初期開度に設定し、そして、モールド14内の溶鋼の
湯面レベルが所定の引抜速度と同一の速度で上昇するよ
うに、溶鋼注入量を制御する。このときの湯面上昇速度
0 は、下記(1)式にて表される。
【0016】
【数1】
【0017】但し、μ0 ;流出係数 L;スライディングノズル開度 f(L);スライディングノズル開口面積 g;重力定数 W;タンディッシュ重量 H(W);タンディッシュ内溶鋼ヘッド高さ A;鋳片断面積
【0018】この(1)式において、ヘッド差H(W)
と流出係数μ0 とが未知数である。このヘッド差H
(W)は、スライディングノズル12が全開の場合と、
絞られた状態とで異なる。スライディングノズル12が
全開の場合には、ヘッド差H(W)をタンディッシュ1
2内の溶鋼湯面とスライディングノズル12のキャップ
部分(図示せず)の最小径部との先の距離にし、スライ
ディングノズル12が絞られた状態では、ヘッド差H
(W)をタンディッシュ11内の溶鋼湯面とスライディ
ングノズル12との間の距離にすると、前記(1)式と
の実際の流出速度とが良く一致する。従って、鋳造制御
装置23はスライディングノズル12の開閉状態に応じ
て前記(1)式のヘッド差H(W)を適宜選択して溶鋼
の流出速度V0を算出する。なお、このヘッド差H
(W)の算出は重量計22の出力にも基づいてなされる
(勿論、タンディッシュ内の溶鋼の湯面レベルの計測に
よってもよい。)。また、流出係数μ0 はノズルの詰ま
り状況によって変化するが、本実施形態1においては、
上記の(1)式による制御は溶鋼注入直後の短い時間に
おいてのみ行われるので、ここでは一定の値として扱う
ものとする。
【0019】従って、鋳造制御装置23は、重量計22
の出力信号に基づいてタンディッシュ内溶鋼ヘッド高さ
H(W)を求め、更に、上記の(1)式により湯面上昇
速度V0 を求めて、その速度V0 と基準値として与えら
れた湯面上昇速度Vrとの偏差を求めて、その偏差信号
をサーボアンプ24に制御信号として出力することによ
り、サーボアンプ24はその制御信号に基づいて油圧装
置25を駆動し、この油圧装置25はシリンダ15に送
給する油圧を調節してスライディングノズル12の開度
を制御することで、モールド14内の湯面上昇速度は上
記の(1)式により求められた値に制御される。
【0020】(2)M系列電極レベル計による制御 モールド14内の湯面レベルがM系列電極レベル計21
による計測範囲になると、鋳造制御装置23は、M系列
電極レベル計21の出力(湯面レベル)に基づいてモー
ルド14内の湯面上昇速度Vaを求めて、そして、その
湯面上昇速度Vaと基準の湯面上昇速度Vrとの偏差を
求める。この偏差信号には所定のレベルのリミッターが
かけられてその最大値に制限が加えられつつPI演算さ
れて、制御信号としてサーボアンプ24に送り出されて
上述の場合と同様にして、スライディングノズル12の
開度を制御することで、モールド14内の湯面上昇速度
を制御する。
【0021】以上のように、M系列電極レベル計21の
出力は連続的に鋳造制御装置23に送り出され、そし
て、基準の湯面上昇速度との偏差信号をPI制御してい
ることから、通常のゲイン変動(0.8〜1.0)に対
しては十分な制御性が確保される。また、ノズル詰まり
のような特別なゲイン変動(0〜0.1)に対しても、
偏差信号にリミッターを設けることで、詰まり解消に必
要なスライディングノズル開度を確保しながら、詰まり
発生前と解消後の湯面上昇速度を一定に保つことが可能
となる。したがって、タンディッシュ内の状態に無関係
で、安定したシェルの生成が可能となり、ブレークアウ
ト等のトラブルが防止できる。
【0022】図3は図1の電極式湯面計21の構成を示
すブロック図である。第1クロック発生器41は、1ク
ロック当たり周波数f1の周波数を発生し、第2クロック
発生器42は1クロック当たりf1よりわずかに小さい周
波数f2の周波数を発生する。第1M系列信号発生器43
は周期P1の第1M系列信号M1を発生し、第2M系列信号
発生器44はM1と同一パターンで周期P2がP1よりわずか
に異なる第2M系列信号M2を発生する。第1乗算器45
は第1M系列信号発生器43から伝送線路Lcを通ったM1
と第2M系列信号発生器44から伝送線路Laを通ったM2
とを乗算する。第2乗算器46は第1M系列信号発生器
43から伝送線路Ldを通ったM1と第2M系列信号発生器
44から伝送線路Lbを通ったM2とを乗算する。
【0023】第1ローパスフィルタ47は第1乗算器4
5の出力より高周波成分を除き、最大相関値間を1周期
とする時系列パターンを出力する。第2ローパスフィル
タ48も同様に第2乗算器46の出力より高周波成分を
除き、最大相関値間を1周期とする時系列パターンを出
力する。演算部49は第1ローパスフィルタ47と第2
ローパスフィルタ48の時系列パターンの最大相関値間
の時間差から溶融金属の湯面レベルを算出する。伝送線
路Ldにはモールド14内の溶融金属53内に一部分を挿
入した第1電極50と第2電極51が設けられ、両電極
50,51は溶融金属53を介して電気的に接続されて
いる。
【0024】図4は図3の第1,第2ローパスフィルタ
47,48の出力を示したタイミングチャートである。
S1は第1ローパスフィルタ47の出力を示し、S2は
第2ローパスフィルタ48の出力を示す。S1,S2は
相関周期Tで最大相関値が表れている。
【0025】次に、M系列電極式湯面計の動作について
説明する。このM系列電極式湯面計においては、上述の
ように、第1M系列信号M1と第2M系列信号M2は同一の
パターンで周波数がわずかに異なっている。第1ローパ
スフィルタ47の時系列パターンは第1M系列信号M1と
第2M系列信号M2の各周期のパルスが一致したときの乗
算値が最大相関値を示し、最大値となり、この最大値は
周期Tで発生する。周期Tは次式で表わされる。 T=k/Δf …(2) ここで、kは定数で第1M系列信号M1と第2M系列信号
M2の1周期を構成するビット数(クロック数)を表わ
す。また、ΔfはM1の1ビットのクロック周波数f1とM2
の1ビットのクロック周波数f2との差で次式で表わされ
る。 Δf=f1−f2 …(3)
【0026】第2ローパスフィルタ48の時系列パター
ンも最大値が周期Tで発生するが、第1M系列信号M1が
第1電極50、溶融金属53及び第2電極51を経由し
てくるので、Td時間だけ第2M系列信号M2に対して遅れ
るため、第2ローパスフィルタ47の時系列パターンの
最大値に対し、図4に示されるようにX時間遅れてい
る。Xは次式で表される。 X=(Td/Δt)×P2 …(4) Δt=P2−P1 …(5) ここでP1はM1の周期、P2はM2の周期である。
【0027】ここでTdは溶鋼の湯面レベルの変位に応じ
変化するので、(4)式よりXを測定してTdを求めれば
溶鋼の湯面レベルの変位を得ることができる。また、湯
面レベルの変位がわかれば、基準位置を決めて、この基
準位置からレベルまでの距離を求めることもできる。ま
た、(4)式において、Δtの値をTdに比べて小さな値
とし、P2の値を大きくすれば、Tdの値をP2/Δt倍に拡
大して計測することができるので精度よく計測すること
ができる。また、本方式による計測では、信号は電極、
溶鋼内を伝導し、従来のように反射方式を用いていない
ので、S/N比が大きく、多重反射の影響もなく、溶鋼
の湯面レベルを精度よく測定することができる。従っ
て、湯上り速度も精度よく測定することができる。
【0028】(3)渦流式レベル計による制御 モールド14内の溶鋼湯面レベルが所定のレベル(定常
湯面位置に対して例えば20mm程度低いレベル)に到達
すると、鋳造制御装置23は引抜速度装置26を介して
ピンチロール17を駆動させて、ダミーバー18及び鋳
片16の引き抜きを開始する。鋳造制御装置23は、そ
れと同時に、渦流レベル計20の出力による湯面レベル
制御に移行する。この湯面レベル制御においてもPI制
御による。つまり、鋳造制御装置23は渦流式レベル計
20の出力と定常湯面位置(目標値)との偏差を求め
て、その偏差信号をPID演算をし、スライディングノ
ズル12の所要開度修正量を求めてそれを制御信号とし
てサーボアンプ24に出力する。それ以降は上述の場合
と同様にしてスライディングノズル12のノズル開度を
調整する。
【0029】図5(A)(B)は本実施形態1におい
て、ノズルゲインが変動した場合及びノズル詰まりが発
生した場合における、溶鋼湯面レベル及びスライディン
グノズル(S/N)開度の変化を示したタイミングチャ
ートである。図7(A)に示されるようにノズルゲイン
が変動した場合(1.0→0.8)においてもノズル開
度がそれに応じて変化して適切な制御が行われている。
また、図7(B)に示されるようにノズル詰まりがあっ
た場合(ノズルゲイン:0.1)においても、上述のよ
うにリミッターが機能してノズル開度が適切に抑えら
れ、そして、その前後の湯面上昇速度が基準の湯面上昇
速度に制御されおり、適切な制御が行われていることが
分かる。
【0030】実施形態2.図6は本発明の実施形態2に
係る操業制御方法の制御状態を示すタイミングチャート
であり、タンディッシュを再使用した場合の例である。
本実施形態2においては、モールド14に対して溶鋼の
注入開始前に、スライディングノズル12を全閉にし
て、タンディッシュ11内に溶鋼を注ぎ上げる。これに
より溶鋼に含まれる介在物を浮上させることが可能とな
り、タンディッシュ再使用時のように溶鋼内に介在物が
多く含まれる場合の品質改善が可能となる。
【0031】上記の実施形態1及び2によれば、タンデ
ィッシュ再使用の頻度が5倍程度上昇し、耐火物の合理
化を図ることができ、且つ、ブレークアウト等のトラブ
ルが本発明適用前の1/3の頻度に低減した。また、溶
鋼品質においても4%程度の効果が得られた。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、連続鋳造
におけるモールドへの溶鋼注入後に、湯面レベルを連続
的に計測し、更にその湯面レベルの変化に基づいて湯面
上昇速度を算出し、その湯面上昇速度と基準速度との偏
差を求め、その偏差の最大値に制限を加えつつ、その偏
差に基づいてモールドへの溶鋼注入量を調整するように
したので、ノズルゲイン変動があっても湯面上昇速度を
基準速度に制御することができる。また、ノズル詰まり
等の急激なゲイン変動に対しても、湯面上昇速度と基準
速度との偏差の最大値に制限を加えることで、ノズル詰
まり時の制御量が極端に増大するのを避けて、ノズル詰
まり解消に必要な溶鋼の流量を確保しながら、詰まり発
生前と解消後の湯面上昇速度を基準速度に保つことがで
きる。従って、タンデッシュ内の状態に無関係に、安定
したモールドの生成が可能になっており、ブレークアウ
ト等のトラブルが防止できる。また、タンティッシュの
再使用の頻度も多くなり、耐火物の合理化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る制御方法が適用され
た制御装置及びその関連設備を示す模式図である。
【図2】上記実施形態1として通常のタンディッシュを
使用したときの制御状態を示すタイミングチャートであ
る。
【図3】図1の電極式レベル計の構成を示すブロック図
である。
【図4】図3の第1,第2ローパスフィルタの出力を示
したタイミングチャートである
【図5】上記実施形態1において、ノズルゲインが変動
した場合及びノズル詰まりが発生した場合における制御
状態を示したタイミングチャートである。
【図6】本発明の実施形態2としてタンディッシュを再
使用したときの制御状態を示すタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
11 タンディッシュ 12 スライディングノズル 14 モールド 16 鋳片 17 ピンチロール 18 ダミーバー 20 渦流式レベル計 21 M系列電極式レベル計 22 重量計 23 鋳造制御装置 24 サーボアンプ 25 油圧装置
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月8日(1998.12.
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造におけるモールドへの溶鋼注入
    後に、湯面レベルを連続的に計測し、更にその湯面レベ
    ルの変化に基づいて湯面上昇速度を算出し、その湯面上
    昇速度と基準の上昇速度速度との偏差を求め、前記偏差
    の最大値に制限を加えつつ、前記偏差に基づいてモール
    ドへの溶鋼注入量を調整することを特徴とする連続鋳造
    機の操業制御方法。
  2. 【請求項2】 連続鋳造におけるモールドへの溶鋼注入
    直後は、タンディッシュ内の溶鋼ヘッドを求めて、前記
    溶鋼ヘッドに基づいて湯面上昇速度を推定し、その推定
    された湯面上昇速度と基準の上昇速度速度との偏差を求
    め、前記偏差に基づいてモールドへの溶鋼注入量を調整
    し、湯面レベルが第1の所定のレベルに達した段階にお
    いて請求項1の操業制御方法に移行することを特徴とす
    る連続鋳造機の操業制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の操業制御方法において湯
    面レベルが第2の所定のレベルに達すると、渦流式レベ
    ル計によって湯面レベルを計測し、その湯面レベルを所
    定のレベルに維持するようにモールドへの溶鋼注入量を
    調整する制御に移行することを特徴とする請求項1又は
    2記載の連続鋳造機の操業制御方法。
  4. 【請求項4】 渦流式レベル計による湯面レベルの制御
    の開始又はその前後から鋳造引き抜きを開始することを
    特徴とする請求項3記載の連続鋳造機の操業制御方法。
  5. 【請求項5】 タンディッシュ内で規定時間溶鋼を注ぎ
    上げた後、モールドへの溶鋼注入を開始することを特徴
    とする請求項1〜4の何れかに記載の連続鋳造機の操業
    制御方法。
JP10319253A 1998-11-10 1998-11-10 連続鋳造機の操業制御方法 Withdrawn JP2000141003A (ja)

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