JP2000135196A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2000135196A
JP2000135196A JP11234317A JP23431799A JP2000135196A JP 2000135196 A JP2000135196 A JP 2000135196A JP 11234317 A JP11234317 A JP 11234317A JP 23431799 A JP23431799 A JP 23431799A JP 2000135196 A JP2000135196 A JP 2000135196A
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fiber
lens
observation
glass
base
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JP11234317A
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English (en)
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Masaichi Higuma
政一 樋熊
Ichiro Nakamura
一郎 中村
Yutaka Tatsuno
裕 龍野
Takao Yamaguchi
貴夫 山口
Susumu Aono
進 青野
Takeaki Nakamura
剛明 中村
Kazutaka Nakatsuchi
一孝 中土
Takahiro Kishi
孝浩 岸
Yasuto Kura
康人 倉
Yasuyuki Futaki
泰行 二木
Yousuke Yoshimoto
羊介 吉本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オートクレーブ滅菌を行った際、ファイバ端部
と光学窓との間の光路中に水蒸気が侵入するのを確実に
防止してオートクレーブ滅菌に対応した内視鏡を提供す
ること。 【解決手段】観察用レンズ枠14は金属製である。観察
用先端レンズ11は、水蒸気耐性の高いサファイアであ
る。このレンズ11の外周面にメタライズ処理を施し、
ろう接によってレンズ枠14に接合し、接合面を介して
気体が侵入することを防止している。対物レンズ12b
の基端面には観察ファイバ口金15に配置されたイメー
ジガイドファイバ13が臨まれる。このファイバ口金1
5は、半田34によってレンズ枠14に一体的に接合さ
れる。レンズ枠14とファイバ口金15との接合面を介
して気体が侵入することを防止している。ファイバ素線
間及び観察ファイバ口金15とファイバ端部13aとの
隙間にガラス部分を構成して一体的に接合し、素線間及
び接合面を介して気体が侵入することを防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用後の滅菌をオ
ートクレーブ装置で行うファイババンドルを有する内視
鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、細長の挿入部を体腔内に挿入
することにより、体腔内臓器などを観察したり、必要に
応じて処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各
種治療処置の行える医療用の内視鏡が広く利用されてい
る。また、工業分野においても、ボイラ,タービン,エ
ンジン,化学プラントなどの内部の傷や腐蝕などを観察
したり検査することのできる工業用内視鏡が広く利用さ
れている。
【0003】特に、医療分野で使用される内視鏡は、挿
入部を体腔内に挿入して、臓器などを観察したり、内視
鏡の処置具チャンネル内に挿入した処置具を用いて、各
種治療や処置を行う。このため、一度使用した内視鏡や
処置具を他の患者に再使用する場合、内視鏡や処置具を
介しての患者間感染を防止する必要から、検査・処置終
了後に内視鏡装置の洗滌消毒を行わなければならなかっ
た。
【0004】これら内視鏡及びその付属品の消毒滅菌処
理としてはエチレンオキサイドガス(EOG)等のガス
や、消毒液を使用していた。しかし、周知のように滅菌
ガス類は、猛毒であり、滅菌作業の安全確保のために作
業行程が煩雑になるという問題があった。また、滅菌後
に、機器に付着したガスを取り除くためのエアレーショ
ンに時間がかかる。このため、滅菌後、直ちに機器を使
用することができないという問題があった。さらに、ラ
ンニングコストが高価になるという問題があった。一
方、消毒液の場合には、消毒薬液の管理が煩雑であり、
消毒液を廃棄処理するために多大な費用がかかるという
問題がある。
【0005】そこで、最近では、煩雑な作業を伴わず、
滅菌後すぐに使用することが可能で、しかもランニング
コストの安いオートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)が内
視鏡機器の消毒の主流になりつつある。オートクレーブ
滅菌の代表的な条件としては、米国規格協会承認、医療
機器開発協会発行の米国規格ANSI/AAMI ST
37−1992があり、この条件はプレバキュームタイ
プでは滅菌工程132℃、4分、またグラビティタイプ
では滅菌工程132℃、10分となっている。条件は各
国によって異なるが、一般的なオートクレーブ滅菌工程
では温度は115℃〜140℃の間に設定され、圧力は
大気圧に対してプラス0.2MPa程度に設定されてい
る。
【0006】しかし、前述した条件における高圧高温蒸
気は、ゴム、エラストマー、樹脂部材等の高分子材料を
主成分とする素材、接着剤を透過する性質を有してい
る。特に、ゴム、エラストマー等の柔軟な材質は、一般
的に水蒸気を透過し易い。その中でも特にシリコーンゴ
ム系の素材は、水蒸気透過性が非常に高い。
【0007】このため、シリコーンゴム製のOリングや
シリコーン系接着剤等で水密構造を構成した従来の内視
鏡では、オートクレーブ滅菌の際、高圧高温蒸気が内視
鏡内部に侵入し、内視鏡内部に水滴が残るおそれがあっ
た。
【0008】また、前記シリコーンゴムに限らず、フッ
素ゴム製のOリングや、エポキシ系接着剤であっても、
さらにはその他各種高分子材料であっても、シリコーン
ゴムに比べてレベルは低いものの水蒸気が透過してしま
う。つまり、オートクレーブ滅菌の際、内視鏡内部に水
蒸気が侵入することを阻止するためには、従来の薬液に
浸漬しても薬液を侵入させない水密性や、通常の大気圧
における気密性等に比べてはるかに高い気密性が要求さ
れる。
【0009】現在米国規格等で規定される条件下で、高
圧高温蒸気を透過させない一般的な素材としては、金属
や、セラミックス、ガラス、結晶性材料の中から選択さ
れる材質に限られる。そして、素材同士を接合する接合
手段としても、接合部の主成分が金属、セラミックス、
ガラス、結晶性材料となる接合方法、例えば半田付け等
に限られる。
【0010】なお、オートクレーブ滅菌がプレバキュー
ムタイプの場合、滅菌工程前に、水蒸気を機器の細部ま
で浸透させるため減圧工程としてプレバキューム工程が
ある。このプレバキュームタイプのオートクレーブ滅菌
に挿入部に湾曲部を有する湾曲付き内視鏡をかける場
合、湾曲部の外皮チューブの破裂を防止するために、内
視鏡の内外を連通状態にしてオートクレーブ滅菌するの
が一般的である。このため、前記連通部を通してオート
クレーブ滅菌の際の高圧高温蒸気が積極的に内視鏡内部
に侵入していくことになる。
【0011】また、一般のレンズ硝材である加工性の良
い多成分ガラスの多くは、オートクレーブ滅菌の高圧高
温蒸気によって劣化する。このため、上述したように内
視鏡内部に蒸気が侵入することによって、硝材自体が劣
化して、視野不良を引き起こす要因になるおそれがあ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このため、例えば、実
公平4−34500号公報に示すようなレンズが筒状の
レンズ枠に接着により気密的に固定されている構造の内
視鏡では、オートクレーブ装置で滅菌を行った場合、接
着剤を通してレンズ枠の内部に水蒸気が浸入し、滅菌処
理後に内視鏡を室内に取り出したとき、レンズに曇りが
生じたり、白く霧がかかったように見える不具合を生じ
るおそれがあった。
【0013】また、従来の内視鏡内に挿通配置されてい
るファイバ素線をひとまとめにした観察用や照明用のフ
ァイババンドルは、その端部に接着剤を塗布して金属口
金に接着固着されている。このため、内視鏡本体内に侵
入した水蒸気にさらされた接着剤が変質したり、水蒸気
が接着剤を通してファイバ端面部まで侵入し、検査時に
ファイバ端面部に侵入していた水分がカバーガラスを曇
らせたりするなどの観察・照明性能に不具合が発生する
おそれがあった。
【0014】さらに、特公昭64―9602号公報の光
学繊維束にはファイバ素線束を酸溶出法で形成したもの
が示されており、硬質化させた端部を光硬化型の接着剤
で口金に固着させる構成であるため、内視鏡を消毒液に
浸漬させたとき、万一接着剤に消毒液が付着しても、接
着剤が破壊されて、口金とファイバ素線束との接着部が
剥離しないようになっていたが、内視鏡をオートクレー
ブ装置により滅菌した場合、接着剤が高熱、高温の水蒸
気にさらされて破壊されたり、ファイバ素線が水蒸気に
触れ、観察光学系を覗いたときに鮮明な観察像が得られ
なくなるという不具合があった。
【0015】また、実公平2−6405号公報のホルダ
ー付きロッドレンズにはロッドレンズの外表面に金属蒸
着を施した後、金属半田でホルダーとロッドレンズとを
接合する固定方法が示されていた。しかし、この固定方
法では例えば高温蒸気がロッドレンズの周辺部からのみ
侵入する場合ならば効果があるが、ファイバ素線束を保
護している例えばシリコンチューブから侵入した水蒸気
がファイバ素線間を経由して、硬質部の接着剤を破壊す
ることが想定されていなかった。
【0016】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、オートクレーブ滅菌を行った際、ファイババンド
ルと口金との接合部等を通してファイババンドル端部と
光学窓との間の光路中に水蒸気が侵入するのを確実に防
止してオートクレーブ滅菌に対応した内視鏡を提供する
ことを目的にしている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡は、複数
のファイバ素線を束ねて形成したファイババンドルと、
前記ファイババンドル端部に設けた少なくとも1つ以上
のレンズで構成されるレンズ群とを有する内視鏡であっ
て、前記ファイババンドルの少なくとも端部の繊維間に
気密保持充填剤を充填し、この気密保持充填剤を充填し
たファイババンドル端部から前記レンズ群の最先端に配
置された光学窓までの部材間の接合部をすべて気密接合
している。
【0018】そして、前記気密保持充填剤を充填したフ
ァイババンドル端部とこのファイババンドル端部を保持
するファイバ枠及び前記レンズ群の最先端に配置された
光学窓とこの光学窓を保持するレンズ枠及び前記ファイ
バ枠とレンズ枠とをそれぞれ気密接合している。
【0019】この構成によれば、ファイババンドルの端
部と光学窓の間の光路中に水蒸気が侵入しないので、フ
ァイババンドル端面やカバーガラスに発生する曇りが防
止される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1ないし図12は本発明の第1
実施形態に係り、図1は内視鏡の概略構成を示す説明
図、図2は内視鏡先端部の長手軸方向の断面図、図3は
接眼部の長手軸方向の断面図、図4はガイドファイバと
枠とを低融点粉末ガラスによって一体的に接合する第1
の方法を説明する図、図5は第1の方法でガイドファイ
バを枠に一体的に接合した状態を示す図、図6はガイド
ファイバと枠とを低融点粉末ガラスによって一体的に接
合する第2の方法を説明する図、図7はガイドファイバ
を枠に対して一体的に配設した状態を示す図、図8は第
2の方法でガイドファイバを枠に一体的に接合した状態
を示す図、図9はガイドファイバと枠とを低融点粉末ガ
ラスによって一体的に接合する第3の方法を説明する
図、図10は第3の方法でガイドファイバを枠に一体的
に接合した状態を示す図、図11はガイドファイバと枠
とを一体的に接合する変形例を説明する図、図12は観
察ユニットに間隔環を配置した内視鏡先端部の長手軸方
向の断面図である。
【0021】図1に示すように本実施形態の内視鏡1
は、体内に挿入される細長で可撓性を有する挿入部2
と、この挿入部2の基端部に設けられた操作部3と、こ
の操作部3の側部から延出するユニバーサルコード4
と、このユニバーサルコード4の基端部に設けられ、図
示しない光源装置に着脱自在なコネクタ5とで主に構成
されている。
【0022】前記挿入部2は、操作部3側から順に、長
尺で柔軟性を有する可撓管部6、複数の湾曲駒を連接し
て上下・左右方向に湾曲自在な湾曲部7、硬質な部材で
ある例えばステンレス鋼など金属部材で形成された先端
硬質部8とを連設している。また、前記操作部3の基端
部には内視鏡象を観察するための接眼部9が設けられて
いる。前記湾曲部7は、前記操作部3に設けた図示しな
い湾曲操作ノブを適宜操作することによって遠隔的に湾
曲されるようになっている。
【0023】図2に示すように内視鏡1の先端部を構成
する先端硬質部8には観察光学系を構成する観察用先端
レンズ11を含む複数の対物レンズ12やイメージガイ
ドファイバ13を観察用レンズ枠14に配置して構成し
た観察ユニット10と、照明光学系を構成する照明用先
端レンズ21を含む光学レンズ22やライトガイドファ
イバ23を照明枠24に配置して構成した照明ユニット
20とが配設されている。また、先端硬質部8の基端部
には湾曲部7を構成する複数の湾曲駒の最先端に位置す
る第1湾曲駒31が固定されている。
【0024】前記イメージガイドファイバ13は、挿入
部2内を挿通して接眼部9まで延出し、前記ライトガイ
ドファイバ23は挿入部2内及びユニバーサルコード4
内を挿通してコネクタ5まで延出している。
【0025】なお、前記イメージガイドファイバ13及
びライトガイドファイバ23は、光学繊維であるファイ
バ素線をひとまとめにして光学繊維束、つまりファイバ
バンドルとして形成したものである。また、符号32
は、金属線を網状に形成した湾曲ブレードであり、符号
33は柔軟性を有する湾曲ゴムである。
【0026】前記観察ユニット10を構成する観察用レ
ンズ枠14及び前記照明ユニット20を構成する照明枠
24は金属製或いはセラミックス製である。
【0027】前記観察用レンズ枠14の先端部に配置さ
れるレンズ群を構成する光学窓である観察用先端レンズ
11は、水蒸気に対する耐性の高い結晶性材料であるサ
ファイア或いは石英ガラス等の高圧高温蒸気耐性を有す
るガラスで形成されている。この観察用先端レンズ11
の外周面にはメタライズ処理が施されており、このメタ
ライズ処理を施した観察用先端レンズ11をロー付け、
半田などのろう接によって観察用レンズ枠14の先端部
内周面に接合している。このことにより、前記観察用レ
ンズ枠14の先端側内周面と観察用先端レンズ11の外
周面との接合面を介して気体が侵入することを防止して
いる。
【0028】前記観察用先端レンズ11の基端面側には
レンズ群を構成する例えば2つの対物レンズ12a,1
2bが配置されており、一方の対物レンズ12bの基端
面にはファイバ枠である観察ファイバ口金15の内周面
に配置されたイメージガイドファイバ13が臨まれてい
る。このイメージガイドファイバ13を配置した金属製
の観察ファイバ口金15は、前記観察用レンズ枠14の
基端側開口から挿入され、例えば半田34によってこの
観察用レンズ枠14に一体的に接合されている。このこ
とによって、前記観察用レンズ枠14と観察ファイバ口
金15との接合面を介して気体が侵入することを防止し
ている。なお、観察用レンズ枠14と観察ファイバ口金
15との接合は、半田によるろう接に限定されるもので
はなく、例えばレーザー溶接や超音波半田等、溶接、融
接、圧接などの金属溶接である。
【0029】一方、前記照明枠24にも前述した観察用
先端レンズ11と同様に、レンズ枠である照明枠24の
先端部にサファイア或いは石英ガラスで形成されたレン
ズ群を構成する照明用先端レンズ21がろう接によって
照明枠24の先端部内周面に接合されている。このこと
により、前記照明枠24の内周面と照明用先端レンズ2
1の外周面との接合面を介して気体が侵入することを防
止している。
【0030】前記照明用先端レンズ21の基端面にはレ
ンズ群を構成する光学レンズ22が配置されており、こ
の光学レンズ22の基端面には照明ファイバ口金25の
内周面に配置されたライトガイドファイバ23が臨まれ
ている。このライトガイドファイバ23を配置した金属
製の照明ファイバ口金25は前述した観察ファイバ口金
15と同様に半田34によって照明枠24に一体的に接
合されている。このことによって、前記照明枠24と照
明ファイバ口金25との接合面を介して気体が侵入する
ことを防止している。なお、照明枠24と照明ファイバ
口金25との接合は、半田によるろう接に限定されるも
のではなく、例えばレーザー溶接や超音波半田、ロー付
け等、溶接、融接、圧接などの金属溶接である。
【0031】図3に示すように接眼部9は、操作部3の
基端部に設けられた案内部40とこの案内部40に着脱
自在な観察ユニット50とで構成されている。
【0032】前記案内部40には段付孔41が形成され
ている。この段付孔41は内周面に雌ネジ42を形成し
た大径孔41aと、前記イメージガイドファイバ13の
他端部を配設した接眼部構成部材43を配置する小系孔
41bとが設けられている。
【0033】前記接眼部構成部材43は、金属製或いは
セラミックス製で略パイプ形状に形成されており、前記
イメージガイドファイバ13の他端部を内周面に配置し
た金属製の接眼部口金45が配設される透孔43aと、
レンズカバー44が配置されるレンズ配置用凹部(以下
凹部と略記する)43bとが設けられている。
【0034】前記凹部43bには前記観察用先端レンズ
11及び前記照明用先端レンズ21同様にサファイヤガ
ラス或いは石英ガラスで形成され、レンズ外周面にメタ
ライズ処理を施したレンズカバー44がろう接によって
接合されている。このことにより、前記凹部43bの内
周面とレンズカバー44の外周面との接合面を介して気
体が侵入することを防止している。
【0035】一方、前記観察ユニット50は、観察部本
体51と、複数の光学レンズ52を接眼レンズ枠53に
配置して構成したレンズユニット54とで構成されてい
る。前記観察部本体51の先端部には前記大径孔41a
の内周面に形成した雌ネジ42に螺合する雄ネジ55が
形成してある。すなわち、前記観察ユニット50は、観
察部本体51に形成されている雄ネジ55を、前記案内
部40に形成されている雌ネジ42に螺合することによ
り、操作部3の基端部に一体的に固定されるようになっ
ている。
【0036】ここで、イメージガイドファイバ13の観
察ファイバ口金15への接合及びライトガイドファイバ
23の照明ファイバ口金25への接合及びイメージガイ
ドファイバ13の接眼部口金45への接合について説明
する。
【0037】前記イメージガイドファイバ13及びライ
トガイドファイバ23の端部を口金15,25,45内
に挿入配置する。その後、気密保持充填剤として溶融し
たガラスを口金15,25,45内に流し込んで、ファ
イバ13,23を口金15,25,45に一体的に接合
する。このことによって、ファイバ素線間及びファイバ
13,23端部の外周面と口金15,25,45の内周
面との接合面を介して気体が侵入することを防止してい
る。
【0038】なお、前記口金15,25,45に流し込
むガラスとしては、融点がイメージガイドファイバ13
に用いるファイバ素線の融点、ライトガイドファイバ2
3に用いるファイバ素線の融点より低い低融点粉末ガラ
スが好ましい。この低融点粉末ガラスとしては、結晶化
するものとガラス状になるものとがある。
【0039】低融点粉末ガラスによるファイバ素線間及
びファイバ端部の外周面と口金の内周面との接合面を介
して気体が侵入することを防止する接合方法を具体的に
説明する。
【0040】(第1の方法)まず、図4に示すように例
えば金属製の照明ファイバ口金25の内周面に素線がば
らばらな状態になっているライトガイドファイバ23の
端部23aを挿通して、このライトガイドファイバ23
の先端面が照明ファイバ口金25の中途部に位置するよ
うに配置する。そして、気密保持充填剤としてペースト
状の低融点粉末ガラス61を照明ファイバ口金25内周
面の空き領域に充填し、ランプ等によってこの低融点粉
末ガラス61を300℃〜600℃に加熱する。する
と、低融点粉末ガラス61が溶融し、この溶融したガラ
スがライトガイドファイバ素線間及び照明ファイバ口金
25とファイバ端部23aとの隙間に入り込んでいく。
【0041】次に、ライトガイドファイバ素線間及び照
明ファイバ口金25とファイバ端部23aとの隙間に入
り込んだ、溶融した低融点粉末ガラス61を硬化させる
ために冷却する。すると、溶融していた低融点粉末ガラ
スが硬化してライトガイドファイバ素線間及び照明ファ
イバ口金25とファイバ端部23aとの隙間にガラス部
分61aを構成して一体的に接合される。
【0042】図5に示すようにこの硬化したガラス部分
61aを研磨して、照明ファイバ口金25の先端面とラ
イトガイドファイバ23の端面とを一致させる。このこ
とにより、照明ファイバ口金25内に配置されたライト
ガイドファイバ23の端部は、照明ファイバ口金25を
形成する金属部材とガラス部材とで構成される。
【0043】つまり、ファイバ素線間及びファイバ端部
23aの外周面と照明ファイバ口金25の内周面との接
合面を介して気体が侵入することを防止する。
【0044】(第2の方法)まず、図6に示すように例
えば照明ファイバ口金25とライトガイドファイバ23
とを用意する。前記ライトガイドファイバ23の端部2
3a近傍にはペースト状の低融点粉末ガラス61を含浸
させたガラス含浸部62が設けられている。
【0045】次に、照明ファイバ口金25の内周面に前
記低融点粉末ガラス61を含浸させたガラス含浸部62
を有するライトガイドファイバ23の先端部を挿入配置
する。そして、前記低融点粉末ガラス61が含浸されて
いるガラス含浸部62を300℃〜600℃程度に加熱
する。すると、低融点粉末ガラス61が溶融し、この溶
融したガラスがライトガイドファイバ素線間及び照明フ
ァイバ口金25とファイバ端部23aの外周面との隙間
に入り込む。
【0046】次いで、溶融したガラスを冷却する。この
ことにより、図7に示すようにライトガイドファイバ素
線間及び照明ファイバ口金25とファイバ端部23aの
外周面との隙間に低融点粉末ガラス61が硬化したガラ
ス部分62aを構成して一体的に接合される。
【0047】最後に、図8に示すように硬化したガラス
部分62aを有するファイバ端部23aと照明ファイバ
口金25の端面とを点線に示すように研磨して同一面に
仕上げる。このことにより、照明ファイバ口金25内に
配置されたライトガイドファイバ23の端部は、照明フ
ァイバ口金25を形成する金属部材とガラス部材とで構
成されて、ファイバ素線間及びファイバ端部23aの外
周面と照明ファイバ口金25の内周面との接合面を介し
て気体が侵入することが防止される。
【0048】(第3の方法)図9に示すように例えば観
察ファイバ口金15と、端部を酸溶解ガラス等のガラス
によって硬化させて、素線間も前記ガラスによって充填
されたイメージガイドファイバ13とを用意する。そし
て、前記イメージガイドファイバ13の先端部外周面に
ペースト状の低融点粉末ガラス61を塗布してガラス塗
布部63を設け、この塗布部63を有するイメージガイ
ドファイバ13の先端部を観察ファイバ口金15に挿入
配置する。
【0049】そして、前記低融点粉末ガラス61が塗布
されている塗布部63を300℃〜600℃程度に加熱
する。すると、低融点粉末ガラス61が溶融し、この溶
融したガラスが観察ファイバ口金15とファイバ端部1
3aの外周面との隙間に入り込む。
【0050】その後、冷却することにより、図10に示
すように観察ファイバ口金15とファイバ端部13aの
外周面との隙間に低融点粉末ガラス61が硬化したガラ
ス部分63aを構成して一体的に接合される。このこと
により、観察ファイバ口金15内に配置されたイメージ
ガイドファイバ13の端部は、観察ファイバ口金15を
形成する金属部材とガラス部材とで構成されて、ファイ
バ素線間及びファイバ端部13aの外周面と観察ファイ
バ口金15の内周面との接合面を介して気体が侵入する
ことが防止される。つまり、この場合、酸溶解ガラスが
気密保持充填剤の役目を果たしている。
【0051】なお、イメージガイドファイバ13として
は前述したように端部を酸溶解ガラスによって固めてい
る、コアとクラッドとを有するファイバ素線を束ねて形
成したファイババンドルに限らず、例えば全長にわたっ
て一本のコンジットとなっている、クラッドガラス内に
複数のコアガラスの素線を配列したコンジットファイバ
バンドルであってもよい。この場合、クラッドガラスが
ファイバ素線であるコアガラス間の気密保持充填剤の役
割を果たす。
【0052】また、上述した低融点粉末ガラス61とし
ては、溶融温度が300℃〜600℃程度のものが好ま
しく、溶融温度が600℃以上高温の場合にはイメージ
ガイドファイバ13やライトガイドファイバ23の溶融
温度近くになることによって、低融点粉末ガラス61溶
融時に、これらのファイバ素線が損傷するおそれがあ
る。
【0053】さらに、溶融ガラスの溶融温度が300℃
より低すぎる場合には、ライトガイドファイバ端面の耐
熱性に問題が発生する。つまり、集光された光源ランプ
の熱によってファイバ端部が高温になって溶融ガラスが
再び溶融するおそれがある。このため、溶融温度が30
0℃より低すぎる溶融ガラスはライトガイドファイバ入
射端側として使用するのは難しい。
【0054】このように、溶融ガラスを溶融させてファ
イバ素線間及びファイバ口金とファイバ端部との隙間に
入り込ませて硬化させて接合することによって、ファイ
バ素線間及びファイバ端部の外周面とファイバ口金の内
周面との接合面を介して気体が侵入することが防止する
ことができ、ファイバ端面を気密的な面に構成すること
ができる。
【0055】また、溶融温度が300℃〜600℃の低
融点ガラスによって、ファイバ素線間及びファイバ口金
とファイバ端部との隙間にガラス部分を構成して一体的
に接合することによって、飛躍的にファイバ端面の耐熱
性を向上させることができる。このことによって、低融
点ガラスと口金とで一体的に接合したライトガイドファ
イバ端部を照明光入射端として採用することにより、高
輝度の光源に対応する。
【0056】さらに、観察用レンズ枠の先端部に配置さ
れる観察用先端レンズ及び照明枠の先端部に配置される
照明用先端レンズ及び接眼部構成部材に配置されるレン
ズカバーを水蒸気に対する耐性の高いサファイア或いは
石英ガラスで形成し、このガラスを外周面にメタライズ
処理を施し、このメタライズ処理を施したガラスをろう
接することによって接合面を介して気体が侵入すること
を防止するとともに、観察用レンズ枠と観察ファイバ口
金との接合面を介して気体が侵入することを防止しかつ
照明枠と照明ファイバ口金との接合面を介して気体が侵
入することを防止する一方、溶融ガラスによってファイ
バを口金に接合することによって、ファイバ素線間及び
ファイバ端部の外周面と口金の内周面との接合面を介し
て気体が侵入することを防止して、ファイババンドル端
面やカバーガラス或いは光学レンズに発生する曇りを防
止することができる。
【0057】前記接合面を介して気体が侵入することを
防止する接合手段、つまり気密接合手段としては、各種
溶接や溶融ガラスによる接合、セラミックス系接合剤が
採用できる。
【0058】前記溶接の種類としては、レーザ溶接、電
子ビーム溶接に代表される融接、抵抗溶接に代表される
圧接、ろう付け、半田付け等のろう接があり、これらの
接合手段であれば気密接合が可能である。つまり、接合
部の主成分が金属、セラミックス、ガラス、又は結晶化
する接合手段であれば、気密接合手段として採用でき
る。そして、気体が侵入することを防止している空間を
囲む、例えば観察用レンズ枠等の部材を、金属、セラミ
ックス、ガラス又はサファイア等の結晶性材料により構
成しているため、これらの部材を介して蒸気が侵入する
ことが無い。
【0059】なお、前記イメージガイドファイバ13或
いは前記ライトガイドファイバ23をファイバ口金1
5,25に接合する際、ファイバ素線間及びファイバ端
部の外周面とファイバ口金の内周面との接合面を介して
気体が侵入することが防止する別の方法としては、以下
に示すように口金を溶かす方法がある。
【0060】つまり、低融点の金属を口金65として用
いる。そして、この口金65に端部を酸溶出ガラスによ
って硬化させたライトガイドファイバ23或いはイメー
ジガイドファイバ13を挿入配置し、前記口金65に熱
を加える。このことによって、図11に示すように溶融
した口金部分が、口金65とファイバ端部23a,13
aとの間に入り込んでファイバ端面を気密的な面に構成
する。
【0061】また、図12に示すように対物レンズ12
bと観察ファイバ口金15の内周面に配置されたイメー
ジガイドファイバ13との間に間隔環66を配置して空
気層67を設けた内視鏡の場合であっても、イメージガ
イドファイバ13の端面から対物レンズ12b側に水蒸
気が侵入しない。このことによって、ファイババンドル
端面やカバーガラス或いは光学レンズに発生する曇りが
防止される。
【0062】さらに、上述した本実施形態の観察ユニッ
ト10は、観察用レンズ枠14と観察ファイバ口金15
とを直接ろう接等によって気密に接合しているが、図1
3に示すように金属、セラミックス等の管状部材70を
使用し、この管状部材70の一端部と観察用レンズ枠1
4及び前記管状部材70の他端部と観察ファイバ口金1
5をろう接等によって気密に接合して観察ユニット10
Aを構成するようにしてもよい。この場合には、前記観
察用レンズ枠14と観察ファイバ口金15とを接着によ
り接合する必要がなくなるため、組立時に対物レンズ1
2a,12bのピント出し作業を容易に行える。
【0063】図14及び図15は本発明の第2実施形態
に係り、図14は内視鏡先端部の別の構成を示す長手軸
方向の断面図、図15は図14のA部の拡大図である。
【0064】図14に示すように本実施形態においては
前記第1実施形態と同様に先端硬質部8に観察ユニット
10及び照明ユニット20が設けられおり、本実施形態
においてはファイババンドルの気密的な接合方法が前記
第1実施形態と異なっている。その他の構成及び作用は
前記第1実施形態と同様であり、同部材には同符合を付
して説明を省略する。
【0065】本実施形態においては、図15に示すよう
に観察ユニット10を構成する端部を酸溶出ガラスによ
って硬化させたイメージガイドファイバ13の先端部1
3bの外周を融解した状態にして、このイメージガイド
ファイバ13の先端面を対物レンズ12bの後端面に固
着し、このイメージガイドファイバ13の先端部外周面
をこのイメージガイドファイバ13を被う金属製の観察
ファイバ口金15の内周面に固着している。このことに
より、ファイバ先端面外周と対物レンズ12b後端面外
周との接合面及びファイバ先端部13bの外周面と観察
ファイバ口金15の内周面との接合面を介して気体が侵
入することを防止している。
【0066】一方、照明ユニット20を構成するライト
ガイドファイバ23は、前記イメージガイドファイバ1
3と同様に、ライトガイドファイバ23の先端部23b
を融解した状態にして、このライトガイドファイバ23
の先端面を光学レンズ22の後端面に固着するととも
に、このライトガイドファイバ23の先端部外周面をこ
のライトガイドファイバ23を被う金属製の照明ファイ
バ口金25の内周面に固着している。このことにより、
ファイバ素線間及びファイバ先端部23bの外周面と照
明ファイバ口金25の内周面との接合面を介して気体が
侵入することを防止している。
【0067】このことによって、溶融させたファイバ素
線によってファイバ先端面及びファイバ先端部外周面を
気密的に固着することによって、低融点粉末ガラスを用
いることなく容易に、前記第1実施形態と同様の効果を
得ることができる。その他の効果は前記第1実施形態と
同様である。
【0068】図16及び図17は本発明の第3実施形態
に係り、図16は内視鏡先端部の構成を説明する長手方
向の断面図、図17はイメージガイドファイバを観察フ
ァイバ口金に配設した構成を説明する図である。
【0069】図16に示すように本実施形態の先端構成
部101には、硬質で金属製の本体部材102と、この
本体部材102の先端部分を被う例えば樹脂製の先端カ
バー103と、前記本体部材102の基端部分を被う柔
軟な外皮チューブ104とが設けられている。
【0070】前記本体部材102と先端カバー103と
の両部材にわたって挿入部2の長手方向に貫通する貫通
孔が設けられている。この貫通孔には略凸字形状で透孔
を有する金属製のレンズ枠105が配設されるようにな
っている。
【0071】前記レンズ枠105は、第1レンズ111
が配置される凹部を形成した先端側に位置する太径部1
06と、第2レンズ112が配置される凹部を形成した
基端側に位置する細径部107とで構成されており、こ
の細径部107と前記太径部106との境界部分にはフ
ランジ部108が設けられている。このフランジ部10
8は、前記本体部材102と先端カバー103とによっ
て狭持される。
【0072】前記太径部106は、前記先端カバー10
3側の貫通孔109に嵌入され、接着剤によって水密的
に固定される。一方、前記細径部107は前記本体部材
102側の貫通孔110に嵌入され、半田付けなどのろ
う接によって気密的に固定される。
【0073】前記太径部106の凹部には第1レンズ1
11が係入配置されており、前記細径部107の凹部に
は第2レンズ112が係入配置される。前記レンズ11
1,112が係入されるそれぞれの凹部の内径寸法は、
レンズ111,112のそれぞれの外径寸法より僅かに
大きく形成されている。このため、レンズ111,11
2の外周面と凹部の内周面との間にリング状の隙間が形
成され、この隙間に半田剤、ろう剤を充填して気密性を
確保している。
【0074】一方、前記本体部材102側の太径の貫通
孔113内には金属製でパイプ形状の支持筒114が装
着されている。この支持筒114の先端部分には複数の
光学レンズを配置して構成した後群レンズ群115が設
けられている。また、この支持筒114の内孔にはイメ
ージガイドファイバ116を内周面側に設けた金属製で
略パイプ形状の観察ファイバ口金117が固定配置され
ている。本体部材102、支持筒114、観察ファイバ
口金117は、ろう接、融接などの金属溶接によって気
密的に接合されている。
【0075】なお、前記イメージガイドファイバ116
は、屈折率の比較的高い芯ガラスと、この芯ガラスを囲
むように被覆した比較的屈折率の低い耐溶媒性の被覆ガ
ラスと、この被覆ガラスの外側を囲むように被う溶媒に
可溶な溶出ガラスとからなる三重のファイバ素線を、外
套ガラス管中に多数本規則正しく配列させ、これを加
熱、延伸させて硬いファイバ素線束を形成したものであ
る。
【0076】前記観察ファイバ口金117の先端面には
先端レンズ118が配置されており、この先端レンズ1
18の基端面には前記イメージガイドファイバ116を
溶媒処理して形成した硬質部119が配置されている。
【0077】この硬質部119は、観察ファイバ口金1
17に遊嵌され、この観察ファイバ口金117の側面部
に形成されている半田注入孔120から注入される金属
製固着剤である例えば半田によって観察ファイバ口金1
17に一体的に固定されるようになっている。
【0078】なお、この観察ファイバ口金117の後端
部にはイメージガイドファイバ116を保護するシリコ
ンチューブ121が被せられている。また、符号130
は前記第1レンズ111に対向するノズルである。
【0079】図17を参照してイメージガイドファイバ
116と観察ファイバ口金117とを説明する。図に示
すように硬質部119の外周面には、この硬質部119
と観察ファイバ口金117の内周面との半田付けを容易
にするため、二層の薄膜で形成した金属膜122を被覆
している。この金属膜122の二層の薄膜の材質として
は下地層としてニッケル、表面層として金の組み台わ
せ、或いは下地層としてニクロム、表面層として金、白
金又はロジウムの組み合わせのものを使用する。
【0080】前記金属膜122を蒸着させた硬質部11
9を観察ファイバ口金117に遊嵌した状態にし、前記
半田注入孔120から半田を注入する。すると、金属膜
122と観察ファイバ口金117の内周面との間に半田
層123が構成され、このことによって硬質部119と
観察ファイバ口金117とが一体的に固着されて、接合
面を介して気体が侵入することが防止されて、内視鏡を
オートクレーブにかけたとき、高温水蒸気でファイバ素
線束と口金との固着部が破壊されず、鮮明な像を伝送す
ることができる。
【0081】なお、前記半田としては低融点金属半田が
望ましい。また、硬質部119の長さにもよるが、半田
層123が硬質部全体を被うようにするため、観察ファ
イバ口金117の外側からヒーターで加熱して半田を完
全に溶融させるようにするとよい。
【0082】また、前記硬質部119の外周が滑面に形
成されていないことがある。このとき、前述したように
直接金属薄膜を蒸着することは不可能である。このよう
な場合には図18に示すように硬質部119にガラス1
24を被覆して滑面を形成した後、金属膜122を設け
る。このとき、硬質部119の端面を含めて前記ガラス
124を被覆することにより、さらにオートクレーブ耐
性が増す。
【0083】なお、本発明は、以上述べた実施形態のみ
に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。
【0084】[付記]以上詳述したような本発明の上記
実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができ
る。
【0085】(1)複数のファイバ素線を束ねて形成し
たファイババンドルと、前記ファイババンドル端部に設
けた少なくとも1つ以上のレンズで構成されるレンズ群
とを有する内視鏡において、前記ファイババンドルの少
なくとも端部の繊維間に気密保持充填剤を充填し、この
気密保持充填剤を充填したファイババンドル端部から前
記レンズ群の最先端に配置された光学窓までの部材間の
接合部をすべて気密接合した内視鏡。
【0086】(2)前記気密保持充填剤を充填したファ
イババンドル端部とこのファイババンドル端部を保持す
るファイバ枠及び前記レンズ群の最先端に配置された光
学窓とこの光学窓を保持するレンズ枠及び前記ファイバ
枠とレンズ枠とをそれぞれ気密接合した付記1記載の内
視鏡。
【0087】(3)前記ファイババンドルは複数のファ
イバ素線をひとまとめにして形成したイメージガイドで
ある付記1記載の内視鏡。
【0088】(4)前記ファイババンドルは複数のファ
イバ素線をひとまとめにして形成したライトガイドであ
る付記1記載の内視鏡。
【0089】(5)複数のファイバ素線をひとまとめに
したファイババンドルの端部を金属製の口金内孔に配置
し、前記ファイバ素線の端部を前記口金に溶融したガラ
スで固着した付記1記載の内視鏡。
【0090】(6)複数のファイバ素線をひとまとめに
したファイババンドルの端部に硬質部を成形した付記5
記載の内視鏡。
【0091】(7)前記硬質部は、酸溶出ガラスで成形
されている付記6記載の内視鏡。
【0092】(8)固着に用いるガラスの融点は、ファ
イバ素線に用いるガラスの融点と異なる付記5記載の内
視鏡。
【0093】(9)前記ガラスの融点の温度は、前記フ
ァイバ素線に用いるガラスの融点の温度より低い付記8
記載の内視鏡。
【0094】(10)前記ファイババンドルの端部と、
このファイババンドルの端面に設けられるレンズとを、
前記ファイババンドルの一部を融解させて固着した付記
1記載の内視鏡。
【0095】(11)前記ファイババンドルの外周面の
一部を融解させて、ファイババンドルを口金の内周面に
固着した付記5記載の内視鏡。
【0096】(12)像を伝送するファイババンドルの
端部の硬質部に金属性の薄膜を蒸着し、この金属製の薄
膜を蒸着したファイババンドルと口金とを金属製固着剤
によって接合した付記5記載の内視鏡。
【0097】(13)前記硬質部は、ファイババンドル
の端部にガラスを被覆して形成される付記12記載の内
視鏡。
【0098】(14)前記金属性の薄膜は、二層のコー
ティングである付記12記載の内視鏡。
【0099】(15)前記二層のコーティングは、下地
層としてニッケル、表面層として金の組み合わせである
付記14記載の内視鏡。
【0100】(16)前記二層のコーティングは下地層
としてニクロム、表面層として金、白金又はロジウムの
組み合わせである付記14記載の内視鏡。
【0101】(17)前記金属製固着材は、低融点金属
半田である付記12記載の内視鏡。
【0102】(18)前記ガラスを、硬質部の先端面を
含む、硬質部外周面に被覆した付記13記載の内視鏡。
【0103】(19)前記ファイババンドル端部の気密
状態は、少なくともオートクレーブ滅菌時の高温高圧水
蒸気下での水蒸気の侵入の防止が可能な密閉状態である
付記1記載の内視鏡。
【0104】(20)前記気密的に接合する接合方法と
して、ろう接、融接、圧接等の金属溶接又は溶融ガラス
による接合を使用する付記1記載の内視鏡。
【0105】(21)前記ろう接は、半田付け、ロー付
けである付記20記載の内視鏡。
【0106】(22)前記融接は、レーザー溶接である
付記20記載の内視鏡。
【0107】(23)前記ファイバ枠とレンズ枠とを別
部材を介して気密に接合した付記2記載の内視鏡
【0108】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、オ
ートクレーブ滅菌を行った際、ファイババンドルと口金
との接合部等を通してファイババンドル端部と光学窓と
の間の光路中に水蒸気が侵入するのを確実に防止してオ
ートクレーブ滅菌に対応した内視鏡を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図12は本発明の第1実施形態に係
り、図1は内視鏡の概略構成を示す説明図
【図2】内視鏡先端部の長手軸方向の断面図
【図3】接眼部の長手軸方向の断面図
【図4】ガイドファイバと枠とを低融点粉末ガラスによ
って一体的に接合する第1の方法を説明する図
【図5】第1の方法でガイドファイバを枠に一体的に接
合した状態を示す図
【図6】ガイドファイバと枠とを低融点粉末ガラスによ
って一体的に接合する第2の方法を説明する図
【図7】ガイドファイバを枠に対して一体的に配設した
状態を示す図
【図8】第2の方法でガイドファイバを枠に一体的に接
合した状態を示す図
【図9】ガイドファイバと枠とを低融点粉末ガラスによ
って一体的に接合する第3の方法を説明する図
【図10】第3の方法でガイドファイバを枠に一体的に
接合した状態を示す図
【図11】ガイドファイバと枠とを一体的に接合する変
形例を説明する図
【図12】観察ユニットに間隔環を配置した内視鏡先端
部の長手軸方向の断面図
【図13】観察ユニットの他の構成例を説明する図
【図14】図14及び図15は本発明の第2実施形態に
係り、図14は内視鏡先端部の別の構成を示す長手軸方
向の断面図
【図15】図14のA部の拡大図
【図16】図16及び図17は本発明の第3実施形態に
係り、図16は内視鏡先端部の構成を説明する長手方向
の断面図
【図17】イメージガイドファイバを観察ファイバ口金
に配設した構成を説明する図
【図18】イメージガイドファイバの先端部の他の構成
を示す図
【符号の説明】
7…湾曲部 11…観察用先端レンズ 13…イメージガイドファイバ 14…観察用レンズ枠 15…観察ファイバ口金 21…照明用先端レンズ 23…ライトガイドファイバ 24…照明枠 25…照明ファイバ口金 34…半田
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 龍野 裕 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 山口 貴夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 青野 進 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中村 剛明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中土 一孝 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 岸 孝浩 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 倉 康人 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 二木 泰行 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 吉本 羊介 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のファイバ素線を束ねて形成したフ
    ァイババンドルと、前記ファイババンドル端部に設けた
    少なくとも1つ以上のレンズで構成されるレンズ群とを
    有する内視鏡において、 前記ファイババンドルの少なくとも端部の繊維間に気密
    保持充填剤を充填し、この気密保持充填剤を充填したフ
    ァイババンドル端部から前記レンズ群の最先端に配置さ
    れた光学窓までの部材間の接合部をすべて気密接合した
    ことを特徴とする内視鏡。
  2. 【請求項2】 前記気密保持充填剤を充填したファイバ
    バンドル端部とこのファイババンドル端部を保持するフ
    ァイバ枠及び前記レンズ群の最先端に配置された光学窓
    とこの光学窓を保持するレンズ枠及び前記ファイバ枠と
    レンズ枠とをそれぞれ気密接合したことを特徴とする請
    求項1記載の内視鏡。
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