JP2000129052A - ポリプロピレン系樹脂組成物及び熱収縮フィルム - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物及び熱収縮フィルム

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JP2000129052A
JP2000129052A JP29985598A JP29985598A JP2000129052A JP 2000129052 A JP2000129052 A JP 2000129052A JP 29985598 A JP29985598 A JP 29985598A JP 29985598 A JP29985598 A JP 29985598A JP 2000129052 A JP2000129052 A JP 2000129052A
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polypropylene resin
shrinkable film
weight
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JP29985598A
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Kazuho Uchida
かずほ 内田
Tomohiro Yokota
知宏 横田
Takaaki Kobayashi
貴晃 小林
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、熱収縮包装直後の滑り性が優れて
いると共に透明性、耐ブロッキング性等の優れている熱
収縮フィルムを得ることのできるポリプロピレン系樹脂
組成物及び熱収縮フィルムを提供する。 【解決手段】 本発明のポリプロピレン系樹脂組成物
は、ポリプロピレン系樹脂(A) 100重量部、密度が
0.900〜0.925g/cm3 で、クロス分別法に
よる40℃以下の溶出量が5%以下、且つ40℃での分
別成分の重量平均分子量が8万以下の直鎖状低密度ポリ
エチレン樹脂(B) 0.1〜5重量部及び平均粒径が0.
5〜8μmであり、f=[M/(π/4)]0.5 /Nm
ax(ここでMは微粒子の任意の断面積mm2 を、Nm
axはその断面の最長径mmをそれぞれ表す。)で表わ
される真球度fが0.8以上である球状微粒子(C) 0.
01〜2重量部からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
樹脂組成物及びそれから得られる熱収縮フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系樹脂からなる熱収縮フ
ィルムは透明性及びヒートシール性が優れているので、
食品、化粧品、雑貨等の包装用フィルムとして広く使用
されている。特に、最近は、商品を個別に収縮包装する
ことにより、店頭陳列中に商品に汚れが付着して商品価
値が低下するのを防いだり、カップ麺等の食料品の包装
においては異物の混入を防ぐために広く使用されてい
る。
【0003】このような収縮包装は、被包装物を熱収縮
フィルムでラフに包装した後、収縮トンネルを通すこと
により熱収縮フィルムを加熱し収縮させて包装する。こ
の時、フィルムがまだ温かい間に箱詰めしたり、揃えた
りすれば滑り性が悪いために破袋するという欠点があっ
た。又、近年の包装機の高速化により、フィルム同士が
温かい状態で接触したり、コンベア等と高速で接触し、
うまくラインを流れず商品がライン上に滞るというトラ
ブルが発生していた。
【0004】このような欠点を改善するため種々の提案
がなされている。例えば、特開平2−45366号公報
には、シリコーンオイルを熱収縮フィルム表面に塗布す
る方法が提案されている。しかし、この方法ではヒート
シール性が低下し破袋し易くなるという欠点があった。
【0005】又、特公平5−28262号公報、特公平
5−11550号公報、特開平7−258487号公報
等には、ポリプロピレン系樹脂と非溶融型シリコーン樹
脂微粒子とよりなるフィルムが提案されている。しか
し、非溶融型シリコーン樹脂微粒子はポリプロピレン系
樹脂との接着性が悪くフィルムを延伸すると微粒子の周
囲にボイドが発生し外観が低下するという欠点があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
欠点に鑑み、熱収縮包装直後の滑り性が優れていると共
に透明性、耐ブロッキング性等の優れている熱収縮フィ
ルムを得ることのできるポリプロピレン系樹脂組成物及
び熱収縮フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のポリプロピレン
系樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂(A) 100重量
部、密度が0.900〜0.925g/cm3 で、クロ
ス分別法による40℃以下の溶出量が5%以下、且つ4
0℃での分別成分の重量平均分子量が8万以下の直鎖状
低密度ポリエチレン樹脂(B) 0.1〜5重量部及び平均
粒径が0.5〜8μmであり、f=[M/(π/4)]
0.5 /Nmax(ここでMは微粒子の任意の断面積mm
2 を、Nmaxはその断面の最長径mmをそれぞれ表
す。)で表わされる真球度fが0.8以上である球状微
粒子(C) 0.01〜2重量部からなるものである。
【0008】本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂
(A) は、プロピレン単独重合体あるいはプロピレン単量
体を主成分とする他の単量体との共重合体であり、単独
で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記共重合体としてはプロピレン−α−オレフィン共重
合体があげられ、ブロック共重合体、ランダム共重合
体、ランダムブロック共重合体のいずれでもよい。上記
α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
【0009】本発明で使用される直鎖状低密度ポリエチ
レン樹脂(B) は、密度が0.900〜0.925g/c
3 で、クロス分別法による40℃以下の溶出量が5%
以下、且つ40℃での分別成分の重量平均分子量が8万
以下のものである。
【0010】上記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(B)
は、エチレン単独重合体あるいはエチレン単量体を主成
分とする他の単量体との共重合体であり、単独で使用さ
れてもよいし、2種以上が併用されてもよい。上記共重
合体としてはエチレンとα−オレフィンとの共重合体が
あげられ、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ラン
ダムブロック共重合体のいずれでもよい。上記α−オレ
フィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
【0011】上記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(B) と
しては、重合触媒として遷移金属元素等を含むメタロセ
ン触媒を用いて重合されたものが好ましい。メタロセン
とは、一般に、π電子が局在化した不飽和化合物等(以
下、「リガンド」という。)により遷移金属元素が挟ま
れた構造を有する化合物を言う。
【0012】上記メタロセンを構成する遷移金属として
は、例えば、チタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジ
ウム、ハフニウム、白金等の4価の遷移金属が挙げられ
る。上記リガンドとなる化合物としては、例えば、シク
ロペンタジエン、炭化水素基、置換炭化水素基、炭化水
素基置換メタロイド基により置換されたシクロペンタジ
エン、シクロペンタジエンオリゴマー、インデン、炭化
水素基、置換炭化水素基、炭化水素基置換メタロイド基
により置換されたインデン等が挙げられる。
【0013】上記シクロペンタジエンを置換する炭化水
素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、
イソブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デ
シル基、セチル基、2−エチルヘキシル基、フェニル基
等が挙げられる。
【0014】これらのπ電子系不飽和化合物以外に、上
記リガンドとして、例えば、塩素、臭素等の1価のアニ
オンリガンド、2価のアニオンキレートリガンド、炭化
水素、アルコキシド、アリールアミド、アリールオキシ
ド、アリールホスフィド、シリル基、置換シリル基等が
上記遷移金属に配位結合していてもよい。
【0015】上記メタロセン触媒としては、例えば、シ
クロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミ
ド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリス
(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシク
ロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペン
タジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロ
リド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニ
ル−p−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムクロリ
ド、メチルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジ
エニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリ
ド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、
インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミド)、イン
デニルチタニウムトリス(ジ−n−プロピルアミド)、
インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)、
インデニルチタニウムビス(ジ−n−プロピルアミド)
等が挙げられる。
【0016】上記メタロセン化合物においては、その金
属の種類や配位子の構造を変更したり、メタロセン触媒
を特定の共触媒(助触媒)と組み合わせることにより、
各種オレフィン重合の際の触媒としての作用をより効果
的に発揮させることができる。例えば、上記メタロセン
触媒に共触媒としてメチルアルミノキサン(MAO)、
ホウ素系化合物等を加えた触媒系において上記重合を行
ってもよい。このような共触媒を使用する場合、共触媒
の使用割合は、モル比で、メタロセン化合物:共触媒=
10:100万とすることが好ましく、より好ましくは
1:50〜5000である。
【0017】上記重合の条件については特に限定されな
いが、上記メタロセン触媒の存在下、例えば、不活性媒
体を用いる溶液重合法、実質的に不活性媒体の存在しな
い塊状重合法、気相重合法等を利用することができる。
重合の際の温度についても、特に限定されないが、一般
的には、−100〜300℃程度が好ましく、圧力は常
圧〜100Kg/cm2 程度が好ましい。
【0018】上記メタロセン触媒は、活性点の性質が均
質であるという特徴を有し、各活性点が同じ活性度を備
えているので、合成するポリマーの分子量、分子量分
布、組成及び組成分布の均質性が高められる。従って、
メタロセン触媒を用いて重合されたポリオレフィンは分
子量分布が狭く、共重合体の場合には、どの分子量成分
にも共重合成分がほぼ等しい割合で導入される。
【0019】上記メタロセン触媒を用いて重合された直
鎖状低密度ポリエチレン樹脂としては、ダウケミカル社
製のアフィニティーやエンゲージ、エクソン・ケミカル
社製のEXACT、三井石油化学社製のエボリュー、宇
部興産社製のユメリット等が上市されている。
【0020】直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(B) の密度
が小さくなるとべたつきがでるようになり滑り性が低下
する。又、寸法安定性が低下し、特に夏期においてフィ
ルムロールを倉庫等に保存しておくと自然収縮がおこ
り、平滑性が低下して自動包装機で包装する際にフィル
ムが蛇行して包装が困難になる。逆に、密度が大きくな
ると透明性が低下するので、密度は0.900〜0.9
25g/cm3 に限定される。
【0021】本発明でいうクロス分別法による溶出量及
び分別成分の重量平均分子量は以下の方法にて測定した
値である。まず、樹脂を140℃あるいは樹脂が完全に
溶解する温度のo−ジクロロベンゼンに溶解した後、一
定速度で冷却し、予め用意しておいた不活性担体の表面
に結晶性の高い順に薄いポリマー層として生成させる。
次に、連続的又は段階的に昇温し、溶出した成分の濃度
を順次検出し、組成分布(結晶性分布)を測定する。こ
れを温度上昇溶離分別という。同時に溶出した成分を高
温型GPCにより分析して分子量と分子量分布を測定す
る。これにより、各温度での溶出量及び溶出分の重量平
均分子量を算出する。本発明では、上述した温度上昇溶
離部分と高温型GPC部分の両方をシステムとして備え
ているクロス分別クロマトグラフ装置(三菱化学社製、
商品名「CFC−T150A型」)を使用して測定し
た。
【0022】上記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(B) の
クロス分別法による40℃以下の溶出量は多くなるとフ
ィルムにべたつきがでて滑り性が低下するので、5%以
下に限定され、40℃における分別成分の重量平均分子
量は大きくなるとフィルムの滑り性が低下するので8万
以下に限定される。
【0023】又、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(B) の
添加量は少なくなるとフィルムの滑り性が低下し、逆に
多くなると熱収縮包装後に透明性が低下するので、ポリ
プロピレン系樹脂(A) 100重量部に対し0.1〜5重
量部であり、好ましくは1〜3重量部である。
【0024】本発明で使用される球状微粒子(C) は、平
均粒径が0.5〜8μmであり、 f=[M/(π/4)]0.5 /Nmax (ここでMは微粒子の任意の断面積mm2 を、Nmax
はその断面の最長径mmをそれぞれ表す。)で表わされ
る真球度fが0.8以上である球状微粒子である。
【0025】球状微粒子(C) の平均粒径は小さくなると
滑り性が低下し、逆に大きくなると透明性が低下するの
で、0.5〜8μmに限定され、好ましくは1.5〜3
μmである。
【0026】球状微粒子(C) は、良好な滑り性、高い透
明性等の効果の付与のためには、真球状のものが優れて
いる。上記定義の真球度fにおいて、Mは微粒子の中心
を含む任意の角度で切断した時の断面積(mm2 )を表
し、Nmaxはその断面における最長径(mm)を表
す。真球度fは0.8以上、好ましくは0.85以上で
ある。
【0027】球状微粒子(C) としては、シリカ、ゼオラ
イト、タルク、カオリン等の無機系球状微粒子、架橋メ
チルメタクリレート樹脂、架橋スチレン樹脂、非溶融型
シリコーン樹脂、非溶融型シリコーンゴム、シリコーン
系共重合体、アミド樹脂、トリアジン環含有縮合樹脂等
の有機系球状微粒子が挙げられる。
【0028】上記シリコーン樹脂は、3官能性あるいは
4官能性シロキサンを主構成単位として含み、高度に三
次元網目構造を有する不溶不融の樹脂である。上記シリ
コーンゴムは、2官能性シロキサンを主構成単位とし、
広い温度範囲でゴム弾性を示す樹脂である。
【0029】上記シリコーン系共重合体としては、下記
一般式(I) で示されるオルガノポリシロキサンと、これ
と共重合可能な非架橋性ラジカル重合性単量体及び架橋
性ラジカル重合性単量体とを共重合させて得られたもの
が好ましい。
【0030】
【化1】 上記一般式(I) 中の基Rは、互いに同一または異なり、
炭素数1〜12の置換または非置換の1価炭化水素基で
ある。このようなRとしては、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n
−ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、
ナフチル基等のアリール基;ビニル基、アリル基等のア
ルケニル基;フェネチル基、ベンジル基等のアラルキル
基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基等の置換アルキルが挙げられる。これらのう
ち、特にメチル基、ブチル基、フェニル基が好ましく、
十分な滑り性、耐ブロッキング性付与のためには、全R
中の50モル%以上はメチル基である。
【0031】上記一般式(I) 中の基Xは、ラジカル重合
性官能基含有有機基を示し、好ましくは、一般式(II)
【化2】 (式中、R1 はヘテロ原子を含み得る炭素数3〜20の
2価有機基を、R2 は水素原子またはメチル基をそれぞ
れ表す。)または一般式(III)
【化3】 で示される基である。
【0032】尚、上記一般式(II)において、式中の−R
1 −としては、−(CH2 3 −、−CH2 CH(CH
3 )CH2 −、−(CH2 4 −、−(CH2 6 −、
−(CH2 3 O(CH2 2 −、−(CH2 3
(C2 4 O)2 −等が挙げられる。
【0033】一般式(I) 中のnは5〜200の整数であ
る。nが5未満であると滑り性が低下し、200を越え
ると透明性が低下する。
【0034】一般式(I) で示されるオルガノポリシロキ
サンと共重合可能である非架橋性ラジカル重合性単量体
としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリ
レート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等
のアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル
(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリ
レート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート
類;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート
等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステル
類はそれぞれ単独で用いても、または2種以上の組合せ
で用いてもよい。
【0035】また、本発明の効果を損なわない範囲内
で、上記(メタ)アクリル酸エステル類に上記以外のラ
ジカル重合性単量体を併用することもできる。このよう
な単量体としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、
(メタ)アクリル酸等の不飽和酸類;N−メチロール
(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド
類;3−トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−トリエトキシシリルプロピル(メタ)アクリ
レート、3−ジメトキシメチルシリルプロピル(メタ)
アクリレート、ビニルトリエトキシシラン、4−ビニル
フェニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシ
シラン等のラジカル重合性シラン化合物;スチレン、ア
クリロニトリル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、
ビニルアルキルエーテル類、分子中に1個のラジカル重
合性基を持つポリオキシアルキレン及びポリカプロラク
トンのラジカル重合性マクロモノマー等が挙げられる。
【0036】また、一般式(I) で示されるオルガノポリ
シロキサンと共重合可能である架橋性ラジカル重合性単
量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、ジビニルベンゼン等の1分子中に2個以上のエチレ
ン性不飽和基を有するラジカル重合性単量体が挙げられ
る。
【0037】上記シリコーン系共重合体の球状微粒子
(C) を製造するには、上記一般式(I)で示されるオルガ
ノポリシロキサンと、非架橋性ラジカル共重合性単量体
及び架橋性ラジカル共重合性単量体とを溶液重合させ、
得られた共重合体を含む溶液または非水分散液をスプレ
ードライして微粒子を乾燥させる方法、上記単量体の懸
濁重合により得られた共重合体微粒子を脱水・乾燥させ
る方法、上記単量体の乳化重合により得られた共重合体
をスプレードライ法により乾燥するか、あるいは上記乳
化反応液から緩やかに凝析させたスラリー状の共重合体
を水洗・乾燥した後、ジエットミル等で解砕して微粒子
を得る方法、上記共重合性単量体の懸濁重合または乳化
重合により架橋微粒子を予め作製し、この微粒子表面に
上記オルガノポリシロキサンの乳化重合物を反応させた
後、この微粒子を乾燥させて取り出す方法等がある。
【0038】共重合の際、上記一般式(I) で示されるオ
ルガノポリシロキサン/非架橋性ラジカル重合性単量体
及び架橋性ラジカル重合性単量体の仕込み重量比は、好
ましくは(5〜95)/(95〜5)である。
【0039】球状微粒子(C) の硬度は低くなると滑り性
が低下するのでゴム硬度(シェアA)が90以上が好ま
しい。
【0040】球状微粒子(C) の添加量は、少なくなると
滑り性が低下し、多くなると滑り性、耐ブロッキング性
は向上するが、高い透明性が得られにくくなるので、ポ
リプロピレン系樹脂(A) 100重量部に対して0.01
〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部である。
【0041】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、
上記ポリプロピレン系樹脂(A) 、直鎖状低密度ポリエチ
レン樹脂(B) 及び球状微粒子(C) よりなるが、その特性
を低下しない範囲で、更に、スリップ剤、光安定剤、酸
化防止剤、着色剤、加工性改良剤、帯電防止剤、紫外線
吸収剤、防曇剤、熱安定剤、結晶造核剤等が必要に応じ
て添加されても良い。
【0042】上記スリップ剤としては、熱収縮包装直後
のフィルムが温かい状態の滑り性を向上させるために、
融点が60〜150℃の高級脂肪酸アミドが好ましく、
例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ラウリン
酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、
ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド(C2143CON
2 )等の飽和高級脂肪酸アミド;オレイン酸アミド、
エルカ酸アミド(C2141CONH2 )等の不飽和高級
脂肪酸アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチ
レンビスステアリン酸アミド等のアルキレンビスステア
リン酸アミド等が挙げられる。
【0043】本発明の熱収縮フィルムは、上記ポリプロ
ピレン系樹脂組成物からなるが、その製造方法は特に限
定されず、従来公知の任意の方法で製造されれば良く、
例えば、上記ポリプロピレン系樹脂(A) 、直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂(B) 及び球状微粒子(C) よりなる樹脂
組成物を、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混
合装置で混合し、一軸押出機、二軸押出機等によりペレ
ットを作成し、Tダイ法、インフレーション法等を用い
て、未延伸のフィルムに成形し次いでテンター法、イン
フレーション法等の延伸法で延伸する方法等が挙げられ
る。尚、延伸倍率は横方向、縦方向共に3倍以上が好ま
しい。
【0044】又、得られた熱収縮フィルムは経時により
収縮するのを抑えるために、熱処理されるのが好まし
い。熱処理方法としては、インラインで加熱するアニー
リング法、フィルムをロールに巻き取った後に加熱する
エージング法等が一般的である。
【0045】本発明の熱収縮フィルムは単層であっても
よいし複層であってもよいが、複層の際には少なくとも
最外層が本発明のフィルムで形成される。又、他の層は
上記ポリプロピレン系樹脂(A) 及び直鎖状低密度ポリエ
チレン樹脂(B) を主体とする樹脂で形成されるのが好ま
しい。又、フィルムの厚さは5〜40μmが好ましい。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により具体
的に説明する。実施例で使用したポリプロピレン系樹脂
(A) 及び直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(B) を表1に示
し、球状微粒子(C) を表2に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】尚、微粒子3のシリコーン共重合体の製造
方法は以下の通りである。メチルメタクリレート90重
量部とブタンジオールジアクリレート5重量部の混合液
に、下記化学式で示されるシロキサン
【0050】
【化4】
【0051】を5重量部添加し、これらを乳化重合によ
り共重合させた。得られた共重合体をスプレードライ法
により乾燥し、ジュットミルで解砕し、平均粒径2μm
の球状微粒子を得た。
【0052】実施例1〜9、比較例1〜7 表1及び表2に示したポリプロピレン系樹脂(A) 、直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂(B) 及び球状微粒子(C) を表
3に示した所定量並びにエルカ酸アミド0.08重量部
を二軸押出機に供給し190℃で混練してペレットを得
た。得られたペレットを230℃で溶融し、サーキュラ
ーダイを使用し、厚さ400μmの未延伸フィルムを
得、一旦冷却した後、110℃に再加熱し、インフレー
ション法により二軸延伸して厚さ15μmの熱収縮フィ
ルムを得た。得られたフィルムをロールに巻取り、40
℃で3日間エージングした。
【0053】得られた熱収縮フィルムを用い常温滑り
性、収縮後滑り性、透明性、収縮包装後の透明性及び袋
開口性を測定し、結果を表3に示した。尚、測定方法は
以下の通りである。
【0054】(1) 常温滑り性:新東科学社製表面測定機
を用いて、動摩擦係数をASTM−D1894に準拠し
て測定した。
【0055】(2) 収縮後滑り性:5×10cmの平板を
包装し、140℃の収縮トンネルを4秒で通過させ収縮
したフィルムの平滑な部分を用い、新東科学社製表面測
定機にホットプレートを取り付け、50℃における動摩
擦係数をASTM−D1894に準拠して測定した。
【0056】(3) 透明性:JIS K6714に準拠
し、TOKYO DENSHOKU社製ヘイズメーター
TC−HIIIDPKを用いてヘイズ値を測定した。
【0057】(4) 収縮包装後の透明性:ヘイズ0%の縦
横50mm、厚さ3mmのアクリル板を縦横それぞれ1
0%の余裕率でヒートシールし、140℃の収縮トンネ
ルを4秒で通過させ収縮包装した後、JIS K671
4に準拠しヘイズ値を測定した。
【0058】(5) 袋開口性:得られた収縮フィルムを折
り畳み2辺を熱融着して袋を作成し、下記基準で評価し
た。 4:自然に開口する又は無抵抗で開口する 3:指で開口する時少し抵抗を感じるが容易に開口する 2:指で数回はじかなければ開口できない 1:開口が困難である
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の
構成は上述の通りであるから、熱収縮フィルム熱収縮フ
ィルムを容易に製造することができる。得られた熱収縮
フィルムは滑り性、耐ブロッキング性、透明性、外観、
ヒートシール性、熱収縮性等に優れており、収縮包装に
好適に使用できる。特に、収縮包装直後の高温時にも滑
り性が優れており、自動包装機で高速包装が可能であ
り、ラインに滞るというトラブルは発生しないし、フィ
ルム同士の滑り性も優れているので手作業で箱詰めする
際にフィルムが擦れて破れることもなく素早く箱詰めで
きる。又、収縮後のフィルムも透明性、外観等が優れて
おり、被覆体は美麗であり、被覆物の視認性も優れてい
る。従って、食料品、衣料品、医療品、たばこ、CD,
雑貨等の包装材料として好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23:04) Fターム(参考) 4F071 AA19 AA20 AA81 AA82 AD02 AD06 AE11 AE22 AF61 AG28 AH04 AH05 AH06 4J002 BB022 BB042 BB111 BB121 BC033 BG063 BP021 CL003 CM033 CP033 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 GG02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂(A) 100重量
    部、密度が0.900〜0.925g/cm3 で、クロ
    ス分別法による40℃以下の溶出量が5%以下、且つ4
    0℃での分別成分の重量平均分子量が8万以下の直鎖状
    低密度ポリエチレン樹脂(B) 0.1〜5重量部及び平均
    粒径が0.5〜8μmであり、 f=[M/(π/4)]0.5 /Nmax (ここでMは微粒子の任意の断面積mm2 を、Nmax
    はその断面の最長径mmをそれぞれ表す。)で表わされ
    る真球度fが0.8以上である球状微粒子(C) 0.01
    〜2重量部からなるポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組
    成物からなる熱収縮フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113767137A (zh) * 2019-04-26 2021-12-07 东洋纺株式会社 聚乙烯系树脂薄膜

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113767137A (zh) * 2019-04-26 2021-12-07 东洋纺株式会社 聚乙烯系树脂薄膜
CN113767137B (zh) * 2019-04-26 2023-12-22 东洋纺株式会社 聚乙烯系树脂薄膜

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