JP2000127076A - 吸着ヘッド - Google Patents

吸着ヘッド

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JP2000127076A
JP2000127076A JP10315414A JP31541498A JP2000127076A JP 2000127076 A JP2000127076 A JP 2000127076A JP 10315414 A JP10315414 A JP 10315414A JP 31541498 A JP31541498 A JP 31541498A JP 2000127076 A JP2000127076 A JP 2000127076A
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JP
Japan
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suction
work
head
frame
sucking
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JP10315414A
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English (en)
Inventor
Akio Morishita
昭夫 森下
Ryoichi Furuhashi
寮一 古橋
Kazuyuki Toda
一幸 戸田
Akiyoshi Ochiai
昭芳 落合
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Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
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Priority to AT04011753T priority patent/ATE387285T1/de
Priority to DE69938260T priority patent/DE69938260T2/de
Priority to AT99120505T priority patent/ATE292542T1/de
Priority to US09/420,116 priority patent/US6311966B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑で細かい形状のワークを好適に吸着し、
入り組んだ場所にワークを好適に搬送すること。 【解決手段】 ヘッド本体51に設けられた複数の吸着
手段55と、各吸着手段55に設けられ、軸心方向に他
の吸着手段55とは独立した形で移動自在に支持された
棒状のスライド部56と、各スライド部56の先端に互
いに隣接する形で密集配置された吸着部57と、各吸着
部57に接続されたエア吸引手段56、60、62、6
3及び、各吸着部57に対するエアの吸引動作を個別的
にオン/オフ制御可能な吸引断続制御手段65で構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工設備等
で板状等のワークを吸着搬送する際に使用する吸着ヘッ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ加工設備等においては、板
状等のワークを吸着搬送する際に、真空パッド等を利用
した吸着ヘッドが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の吸着ヘッ
ドでは複雑で細かい形状のワークをうまく吸着できない
ことが多かった。また吸着したワークを、既に積層され
ているワークの山のすぐ横などといった入り組んだ場所
に搬送しようとする際には、吸着ヘッドがワークの山な
どに干渉してうまく搬送できないといった問題が生じて
いた。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、複雑で細
かい形状のワークでも好適に吸着することができ、また
入り組んだ場所にもワークを好適に搬送することのでき
る吸着ヘッドを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第1の
発明は、ヘッド本体(51)、前記ヘッド本体(51)
に設けられた複数の吸着手段(55)、前記各吸着手段
(55)に設けられ、前記ヘッド本体(51)に対して
軸心方向に、他の吸着手段(55)とは独立した形で移
動自在に支持された棒状のスライド部(56)、前記各
スライド部(56)の先端に、対象物(70)の非吸着
状態で互いに隣接する形で密集配置された吸着部(5
7)、前記各吸着部(57)に接続されたエア吸引手段
(56、60、62、63)、及び、前記エア吸引手段
(56、60、62、63)に設けられ、各吸着部(5
7)に対するエアの吸引動作を個別的にオン/オフ制御
可能な吸引断続制御手段(65)、を有する。
【0006】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による吸着ヘッドにおいて、前記棒状のスライド部
(56)は、内部にエア流路(56c)が形成された形
で中空管状に形成されており、前記エア流路(56c)
は、前記各吸着部(57)からエアを吸引する前記エア
吸引手段(56、60、62、63)の一部を構成す
る。
【0007】また本発明のうち第3の発明は、第1の発
明による吸着ヘッドにおいて、前記各吸着部(57)は
前記棒状のスライド部(56)に対して全方向に回動自
在に支持されている。
【0008】また本発明のうち第4の発明は、第1の発
明による吸着ヘッドにおいて、前記ヘッド本体(51)
には、該ヘッド本体(51)の移動手段(52)が設け
られている。
【0009】また本発明のうち第5の発明は、第1の発
明による吸着ヘッドにおいて、前記各吸着部(57)は
それぞれの吸着部(57)をカバーするカバー手段(5
9)を有しており、前記カバー手段(59)のヘッド本
体(51)側には、テーパ部(59a)が形成されてい
る。
【0010】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0011】
【発明の効果】以上の構成により第1の発明では、吸着
ヘッドが、互いに隣接し密集した吸着部を有しており、
これら吸着部のそれぞれにエア吸引手段が接続されてい
るので、個々の吸着部によりワークの吸着が独立して行
えるようになっている。従って、吸着の対象物が、複雑
で細かいワークであり、しかも吸着ヘッドのうちいくつ
かの吸着部が該ワークの細かい部位からはみ出していた
としても、このワーク上にはみ出さずに位置している残
りの吸着部を介してワークの吸着が有効に行えるので、
該ワークを問題なく吸着することができる。つまり本発
明によると、複雑で細かい形状のワークでも好適に吸着
することができる。また吸着したワークを、既に積層さ
れているワークの山のすぐ横などといった入り組んだ場
所に搬送しようとする際には、ワークを吸着していない
吸着手段が移動途中で他のワークの山などの障害物に当
たるようなことがあるが、各吸着手段のスライド部は他
の吸着手段とは独立して移動自在となっているので、障
害物に当たった吸着手段は当たった状態で移動を停止す
る一方で、ワークを吸着している吸着手段は支障なく移
動し、吸着していた前記ワークを搬送すべき位置まで問
題なく搬送することができる。このように本発明では、
入り組んだ場所にもワークを好適に搬送することができ
る。更に、本発明では、例えばいくつかの吸着手段がワ
ークからはみ出すような場合には、ワークからはみ出し
た吸着手段に関してのみ、吸引断続制御手段を介して該
吸着手段の吸着部に対するエアの吸引動作をオフとし該
吸着部における吸着状態を断つようにする。これによ
り、ワークに対して有効な吸着力を発生できない吸着手
段まで作動させて無駄なエネルギーを消費するようなこ
とを避け、エネルギーの節約が実現する。更に、吸着手
段で塵埃などワーク以外のものを吸着吸引してしまうと
いった不都合を排除できるので好都合である。
【0012】また本発明のうち第2の発明では、第1の
発明による効果に加えて、スライド部がエア吸引手段の
一部を兼ねるので、その分、部材の節約ができ好都合で
ある。また吸着部には、スライド部以外に別の配管等が
施されないので、このような配管がワーク等と干渉する
ようなこともなく好都合である。
【0013】また本発明のうち第3の発明では、例えば
プレス加工等により凹凸の形成されたようなワーク(図
示せず)でも、その凹凸のある表面に対して各吸着部を
適宜回動させることにより整合させ、これら吸着部と該
ワークとの間で有効な吸着力を発生させることができ
る。従って、第1の発明による効果に加えて、凹凸の形
成されたようなワークの吸着が可能となり便利である。
【0014】また本発明のうち第4の発明では、移動手
段によりヘッド本体を移動させることにより、複雑なワ
ークの形状に合わせて、該ワークにおける好適な吸着位
置に吸着ヘッドを移動させることができるので、第1の
発明による効果に加えて、より複雑なワークの吸着が可
能となり好都合である。
【0015】また本発明のうち第5の発明では、第1の
発明による効果に加えて、カバー手段により複数の吸着
部どうしがぶつかって破損するようなことを防止する。
また、吸着部において吸引力を発生させている際に外部
の塵埃等を不用意に吸引してしまうことを防止する。ま
た、隣り合う吸着部どうしでの互いの位置が軸心方向に
ずれた後、ヘッド本体側を移動させることで、ずれたう
ちの一方の吸着部をそのスライド部を介して移動させ、
前記隣り合う吸着部どうしの位置を再び揃えるような場
合には、一方のカバー手段の端側が他方のカバー手段の
テーパ部に当たり、このテーパ形状に沿って滑り移動す
るので、カバー手段どうしのひかかりが防止され好都合
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図1はレーザ加工設備全体を模式的
に示した斜視図、図2はパレタイジングロボットを示し
た側断面図、図3は図2のI矢視図、図4は図2のII矢
視図(一部断面図)、図5は吊下フレーム及びヘッドユ
ニット等を示した斜視図、図6はヘッドユニットの1つ
を詳細にを示した側面図(一部断面図)、図7は図6の
III矢視図(一部断面図)、図8はヘッドユニットを上
から見た図(一部断面図)、図9はヘッドフレームのヘ
ッド支持部だけを示した平面図、図10は吸着ヘッド集
合体を下から見た図、図11は吸着ヘッド集合体により
加工済ワークを吸着している様子を示した斜視図、図1
2は搬送してきた加工済ワークをパレット上に受け渡し
ている様子を示した斜視図、図13は吸着ヘッド集合体
により加工済ワークを吸着しようとしている様子を示し
た側面図、図14は搬送してきた加工済ワークをパレッ
ト上に受け渡している様子を示した側面図、図15は4
つの吸着ヘッド集合体の位置決め可能範囲を示した模式
平面図、図16乃至図22は4つの吸着ヘッド集合体の
位置決めパターンの例を示した模式平面図である。
【0017】レーザ加工設備1は、図1に示すように、
多数の板状の素材ワーク70Aを積層貯蔵し、これら積
層貯蔵された多数の素材ワーク70Aの中から加工すべ
き素材ワーク70Aを適宜取り出すことのできる公知の
素材ストッカ2を有しており、素材ストッカ2の側方
(図1の紙面右側)には、レーザ光を利用して上述した
素材ワーク70Aを切断加工することのできる公知のレ
ーザ加工機3が2台設けられている(レーザ加工機3の
台数は2台でなくてもよい)。2台のレーザ加工機3、
3の更に側方(図1の紙面右側)にはレーザ加工機3で
切断加工されてできた加工済ワーク70を載置すること
のできる公知の仕分け台5が2台設けられている(この
仕分け台5の台数も2台でなくてもよい)。なお、これ
ら素材ストッカ2、レーザ加工機3、3、仕分け台5、
5は水平な所定の搬送方向(図の矢印A、B方向)に一
列に並んで配置されている。
【0018】これら素材ストッカ2、レーザ加工機3、
3、仕分け台5、5の上方には前記搬送方向(図の矢印
A、B方向)に伸延した形のガイドレール6が、これら
素材ストッカ2、レーザ加工機3、3、仕分け台5、5
の相互間を連絡する形で設置されており、ガイドレール
6には搬送ロボット7が、該ガイドレール6に沿って前
記搬送方向(矢印A、B方向)に移動駆動自在に設けら
れている。この搬送ロボット7は公知のものであり、真
空パッド等を介して素材ワーク70Aを素材ストッカ2
から各レーザ加工機3に搬送自在であり、またフォーク
等を介して加工済ワーク70を各レーザ加工機3から各
仕分け台5に搬送自在となっている。
【0019】一方、2台の仕分け台5、5の更に側方
(図1の紙面右側、従って図の矢印B側)には、公知の
ワークストッカ9が前記搬送方向(矢印A、B方向)に
沿って整列配置された形で複数台(本実施例では4台で
あるがこの台数は4台でなくてもよい)設けられてい
る。各ワークストッカ9上には、複数の加工済ワーク7
0を積層して載置すると共に、多数の加工済ワーク70
を積層してできたワーク山700を並べて載置すること
のできる板状のパレット10が着脱自在に設置されてい
る。上述した仕分け台5、5及び複数のワークストッカ
9の上方には、図1に示すように前記搬送方向(図の矢
印A、B方向)に伸延した形の平行な一対のガイドレー
ル11、11が、適宜な支持部材11a、11aを介し
て、上述した仕分け台5、5及び複数のワークストッカ
9の相互間を連絡する形で設置されている。これらガイ
ドレール11、11には、パレタイジングロボット20
が設けられている。
【0020】パレタイジングロボット20は、図2乃至
図4(但し図4ではガイドレール11、11等を省略し
ている。)に示すように前記ガイドレール11、11に
懸架された形の懸架フレーム21を有しており、該懸架
フレーム21はガイドレール11、11に沿って前記搬
送方向(矢印A、B方向)に移動自在になっている。懸
架フレーム21にはモータ22a及び該モータ22aに
よって回転駆動されるギア22b、22b等からなる走
行駆動装置22が設けられており、また前記支持部材1
1aにはガイドレール11、11に沿った形でラック1
1b、11bが設けられている。走行駆動装置22の各
ギア22bは各ラック11bに噛合している。
【0021】懸架フレーム21には平行な一対の移動用
レール23、23が、前記搬送方向(矢印A、B方向)
とは直角な水平方向である図の矢印C、D方向に伸延形
成されている。これら移動用レール23、23には、第
1フレーム25が懸架されて設けられており、該第1フ
レーム25は移動用レール23、23に沿って矢印C、
D方向に移動自在になっている。第1フレーム25に
は、図4に示すようにモータ26a及び該モータ26a
によって回転駆動されるギア26b等からなる移動駆動
装置26が設けられており、また前記懸架フレーム21
には、移動用レール23に沿った形でラック23aが設
けられている。移動駆動装置26のギア26aはラック
23aに噛合している。
【0022】第1フレーム25には,図2に示すように
上下に貫通した形の複数のガイド穴25aが形成されて
おり(本実施例では図3に示すように4つ形成されてい
る)、各ガイド穴25aには、図2及び図3に示すよう
に、上下に伸延したロッド27が摺動自在に挿嵌されて
いる。これらロッド27の下端側には第2フレーム29
が接続されており、従ってこの第2フレーム29は第1
フレーム25に対して上下方向(図の矢印E、F方向)
に移動自在となっている。なお第1フレーム25と第2
フレーム29の間には、図2乃至図4に示すように、空
気圧シリンダ装置であるバランサ28(本実施例では2
つ)が設けられており、このバランサ28によって第2
フレーム29側の荷重が第1フレーム25において支持
されている。また第2フレーム29には、図2或いは図
3に示すように上方に伸延した棒状のネジ部材30(本
実施例では2本)が、第1フレーム25を貫通した形で
設けられており、第1フレーム25にはナット部材31
(本実施例では2個)が該第1フレーム25に対して上
下方向にのみ固定した形で設けられている。これら各ナ
ット部材31はそれぞれ前記各ネジ部材30にボールネ
ジ装置を構成する形で螺嵌されている。
【0023】更に第1フレーム25には、モータ32a
を有し、該モータ32aからの動力により前記各ナット
部材31を回転駆動自在なナット駆動装置32が設けら
れている。更に第2フレーム29には、該第2フレーム
29より下方(矢印F方向)に突出する形で上下方向に
伸延した軸33が、上下に伸びた回転軸CT1を中心に
矢印R1、R2方向に軸回転自在に設けられており、該
軸33の下端側には吊下フレーム35が吊下され設けら
れている。なお第2フレーム29と軸33の間には回転
駆動装置36が設けられている。回転駆動装置36は、
図2に示すように第2フレーム29側に設けられたモー
タ36a及び、該モータ36aによってベルト等を介し
て回転駆動されるプーリ36b等からなリ、このプーリ
36bは軸33に固設されている。そしてプーリ36b
の回転により軸33が矢印R1、R2方向に回転駆動さ
れ得るようになっている。
【0024】本実施例の吊下フレーム35は、図2及び
図5に示すように基本的に略水平な板状であると共に、
その平面形状は略十字型をしている。吊下フレーム35
のうち十字型の4つの腕部先端付近に相当する各端部3
5aにはヘッドユニット45がそれぞれ設けられている
(吊下フレーム35の形状は任意であり、ヘッドユニッ
ト45の数は1つ以上であればいくつでもよい)。各ヘ
ッドユニット45は、図5、図6、図8に示すように、
端部35aの下側に固定されたブラケット46を有して
おり、ブラケット46には水平で略直状なアーム47が
上下方向(矢印E、F方向)に伸びた回転軸CT2を中
心に図の矢印S、T方向に旋回自在に枢着されている。
なおブラケット46部分には駆動モータ49が設けられ
ており、この駆動モータ49の出力軸49a側は、前記
回転軸CT2と同心状に配置されかつ前記アーム47に
接続されている。
【0025】アーム47にはスライド用レール50、5
0が、該アーム47に沿って、該アーム47の伸延方向
である図の矢印P、Q方向(水平な方向)に伸延して設
けられており、このスライド用レール50、50を介し
て吸着ヘッド58が設けられている。吸着ヘッド58は
ヘッドフレーム51を、上述したスライド用レール5
0、50に沿って矢印P、Q方向にスライド移動自在に
有している(なお図5では簡単のためスライド用レール
50は省略し、ヘッドフレーム51等も簡略化して直方
体の形で示している)。ヘッドフレーム51には、モー
タ52a及び該モータ52aによって回転駆動されるギ
ア52b等からなるスライド駆動装置52が設けられて
おり、アーム47には、該アーム47に沿ってラック4
7aが設けられている。このラック47aにはスライド
駆動装置52のギア52bが噛合している。
【0026】またヘッドフレーム51には、図6、図
7、図9に示すように、水平板状となったヘッド支持部
53が形成されており、ヘッド支持部53には、上下に
伸延したブシュ53a等を介して複数の吸着セット55
(本実施例では19個であるが、この個数は複数であれ
ば19個に限定されない)が支持されている。なお1つ
のヘッド支持部53に支持されている複数の吸着セット
55は1まとまりとして吸着ヘッド集合体550を構成
している。各吸着セット55は上下に伸延した棒状の管
体56を有しており、この管体56が、上述したように
ブシュ53a等を介してヘッド支持部53に貫通されて
いる。即ち、管体56はヘッド支持部53に対して上下
方向(矢印E、F方向)にスライド移動自在となってい
る。管体56の上端付近には前記ブシュ53a等を通過
できない大きさのストッパ56aが設けられており、こ
のストッパ56aが、ヘッド支持部53上に係止された
形で管体56は該ヘッド支持部53に支持されている。
【0027】管体56の下端には、図6、図7、図1
0、図11に示すように、笠形状の真空パッドであるパ
ッド57が下方(矢印F方向)を向いて設けられてお
り、また管体56の下端付近には、下方に開口した略円
筒型のパッド保護部材59(図11では簡単のためパッ
ド保護部材59は、一部の吸着セット55についてのみ
二点鎖線で示している)が前記パッド57の側方周囲を
覆い保護する形で設けられている。パッド保護部材59
はその上側部分が、上方に細くなるテーパ状のテーパ部
59aとなっている。なお、パッド57内は管体56の
内部であるエア流路56c(図6)と該管体56の下端
を介して接続連通しており、管体56の上端側には継手
56bを介して伸縮自在なスパイラルチューブ等からな
るチューブ60(各図面では簡単のため一点鎖線等の直
線で示す)が、これらエア流路56aとチューブ60の
内部が連通する形で接続されている。
【0028】またヘッドフレーム51には、図6乃至図
8に示すように、前記ヘッド支持部53の上方に、該ヘ
ッド支持部53と上下に対向した形で水平な板状のチュ
ーブ支持部61が形成されており、各吸着セット55の
チューブ60の端部はこのチューブ支持部61に適宜な
継手61a(図7では省略)を介して接続支持されてい
る。これにより多数のチューブ60のからまりは防止さ
れている。なお、各チューブ60には上述した継手61
aを介して更に別のチューブ等からなる気圧伝達部材6
2がそれぞれ接続されており、これら気圧伝達部材62
の先は真空ポンプ63に接続されている(気圧伝達部材
62及び真空ポンプ63は図6でのみ示す)。また各気
圧伝達部材62の途中には、図6に示すように、該気圧
伝達部材62の内部を開閉自在なバルブ65が設けられ
ており、各バルブ65は図示しない所定のバルブ駆動装
置等により選択的に駆動自在となっている。以上のよう
に構成された複数の吸着セット55からなる吸着ヘッド
集合体550は、図10に示すようにこれらのパッド5
7が円形の輪郭をなす形で互いに隣接して密集配置され
ている。
【0029】レーザ加工設備1及びパレタイジングロボ
ット20は以上のように構成されているので、該レーザ
加工設備1では次のようにワークの加工及び仕分けが進
められる。即ち図1に示すように、素材ストッカ2では
積層貯蔵していた素材ワーク70Aが順次取り出され、
取り出された素材ワーク70Aが搬送ロボット7によっ
て各レーザ加工機3に順次搬送される。各レーザ加工機
3では順次搬送されてきた素材ワーク70Aを順次切断
加工し、各レーザ加工機3で加工が完了した加工済ワー
ク70は搬送ロボット7によって各仕分け台5に順次搬
送される。一方、各仕分け台5に搬送された加工済ワー
ク70は、パレタイジングロボット20を介して以下詳
述する手順で各ワークストッカ9の各パレット10上に
順次搬送される。
【0030】即ちパレタイジングロボット20は、懸架
フレーム21に設けられた走行駆動装置22においてモ
ータ22aを作動させギア22b、22bを回転駆動さ
せることにより、これらギア22b、22b及びこれら
と噛合したラック11b、11bを介して懸架フレーム
21をガイドレール11、11に沿って矢印A方向に移
動駆動させ、走行駆動装置22のブレーキ機能により所
望の位置で位置決めさせる。これにより懸架フレーム2
1は、仕分け台5上にある、これから搬送すべき加工済
ワーク70に対応した位置(該加工済ワーク70の上方
で矢印A、B方向に揃った位置)に位置決めされた。
【0031】次いで第1フレーム25に設けられた移動
駆動装置26においてモータ26aを作動させギア26
bを回転駆動させることにより、該ギア26b及びこれ
らと噛合したラック23aを介して第1フレーム25を
懸架フレーム21に対し移動用レール23に沿って矢印
C、D方向に移動駆動させ、移動駆動装置26のブレー
キ機能により所望の位置で位置決めさせる。これにより
第1フレーム25は、仕分け台5上にある、これから搬
送すべき加工済ワーク70の略真上の位置に位置決めさ
れた。
【0032】次いで、4つのヘッドユニット45の各吸
着ヘッド集合体550を、例えば図5に示すように目的
の加工済ワーク70の形状に合う形で、まず該加工済ワ
ーク70の上方で水平な2次元方向で移動位置決めさせ
る。この移動位置決めは以下説明する(a)吊下フレー
ム35の回転・位置決め、(b)アーム47の旋回・位
置決め、(c)ヘッドフレーム51のスライド移動・位
置決め、を行うことにより実行される。
【0033】(a)吊下フレーム35の回転・位置決
め。これはまず、第2フレーム29と軸33の間の回転
駆動装置36においてモータ36aを作動させこれによ
りプーリ36bを回転駆動させることにより軸33を第
2フレーム29に対して回転軸CT1を中心に図の矢印
R1、R2方向に回転駆動させるようにする。こうして
軸33の回転により吊下フレーム35側は第2フレーム
29側に対して図の矢印R1、R2方向に回転駆動され
る。そして吊下フレーム35側が所望の位置まで回転し
たところで該吊下フレーム35側を回転駆動装置36側
のブレーキ機能により停止位置決めさせる。
【0034】(b)アーム47の旋回・位置決め。これ
は各ヘッドユニット45において個別に行うようにす
る。即ち各ヘッドユニット45において、ブラケット4
6に設けられた駆動モータ49を作動させ出力軸49a
を介してアーム47を回転軸CT2を中心に図の矢印
S、T方向に旋回駆動させる。このようにしてアーム4
7が所望の位置まで旋回したところで駆動モータ49の
ブレーキ機能によりアーム47を停止位置決めさせる。
【0035】(c)ヘッドフレーム51のスライド移動
・位置決め。これも各ヘッドユニット45において個別
に行う。即ち各ヘッドユニット45においてヘッドフレ
ーム51に設けられたスライド駆動装置52のモータ5
2aを作動させてギア52bを回転駆動させ、該ギア5
2bに噛合したラック47aを介してヘッドフレーム5
1をスライド用レール50、50に沿って矢印P、Q方
向にスライド移動させる。こうしてヘッドフレーム51
を所望の位置までスライド移動させたところで駆動装置
52のブレーキ機能によりヘッドフレーム51を停止位
置決めさせる。
【0036】以上説明した(a)、(b)、(c)をそ
れぞれ行うことにより、或いは(a)、(b)、(c)
のうちどれか1つ又は2つを行うことにより、また
(b)、(c)を行う場合には4つのうち少なくとも1
つのヘッドユニット45について(b)、(c)を行う
ことにより、4つのヘッドユニット45の各吸着ヘッド
集合体550が、静止している第2フレーム29側に対
し、従って仕分け台5上の加工済ワーク70に対して、
水平な2次元方向に移動位置決めされ、例えば図5に示
すようにこれから搬送しようとしている加工済ワーク7
0の形状に揃った形で位置決めされた。その後、第1フ
レーム25のナット駆動装置32においてモータ32a
を作動させ該モータ32aにより各ナット部材31を回
転駆動させることにより、これら各ナット部材31が螺
嵌している各ネジ部材30を下方に駆動する。これによ
り第2フレーム29側は、複数のロッド27及びこれら
が挿嵌したガイド穴25aを介してガイドされる形で、
第1フレーム25側に対して下方向(図の矢印F方向)
に移動駆動される。
【0037】第1フレーム25側に対する第2フレーム
29側の移動駆動を更に続け、従って4つのヘッドユニ
ット45の吸着ヘッド集合体550を下降させ、図5に
示すようにこれら吸着ヘッド集合体550の各パッド5
7が仕分け台5上の加工済ワーク70に当接した状態で
ナット駆動装置32の作動を停止し第1フレーム25側
に対する第2フレーム29側の移動を停止させる。なお
この場合、吸着ヘッド集合体550の各パッド57が加
工済ワーク70に当接した後も第1フレーム25側に対
する第2フレーム29側の下降を多少続けてもよい。例
えば、各パッド57が加工済ワーク70に当接した後に
第1フレーム25側に対する第2フレーム29側の下降
を続けると、図13(図13ではパッド保護部材59等
は省略している)に示すように複数の吸着セット55を
支持しているヘッド支持部53が下降することになる。
しかし、各吸着セット55は管体56がスライド移動す
る形でヘッド支持部53に対して相対的に上方に移動自
在となっており、従ってヘッド支持部53は各吸着セッ
ト55に対して相対的に下方に移動自在となっている。
これにより、複数の吸着セット55が加工済ワーク70
に当接し、この状態でこれら吸着セット55が加工済ワ
ーク70に対して留まっていても、ヘッド支持部53側
はこれら吸着セット55に対して不用意な力を与えるこ
と無くスムーズに下降する。このように第1フレーム2
5側に対する第2フレーム29側の移動量が特に正確で
なくても、吸着ヘッド集合体550の各パッド57を加
工済ワーク70に当接させる作業は正確かつ安全に行え
る。
【0038】既に上述したように4つのヘッドユニット
45の各吸着ヘッド集合体550が、例えば図5に示す
ように目的の加工済ワーク70の形状に揃って位置決め
されていたので、上述したようにこれら吸着ヘッド集合
体550が加工済ワーク70まで下降されることで、こ
れら吸着ヘッド集合体550の多数のパッド57が、例
えば図5に示すように加工済ワーク70に好適に当接し
た状態となった。
【0039】ところで、本実施例の4つのヘッドユニッ
ト45は、図15に示すように、各アーム47の旋回中
心である回転軸CT2が吊下フレーム35を吊下してい
る軸33の回転軸CT1を中心に90度間隔で同一円周
上に配置されており、それぞれのアーム47の長さは回
転軸CT1、CT2間の距離よりも少しだけ短くなって
いる。また、各アーム47の吸着ヘッド集合体550
は、該アーム47の回転軸CT2付近から該アーム47
の先端付近まで移動自在となっているため、各吸着ヘッ
ド集合体550を水平な2次元方向(水平面内)で位置
決めできる範囲RF1〜RF4は、それぞれの回転軸C
T2を基準にすると例えば図15の斜線で示すような範
囲となる(図15中の二点鎖線はアーム47や吸着ヘッ
ド集合体550の移動する軌跡を示す)。これに加え
て、既に説明したように第2フレーム29に対する吊下
フレーム35側の回転軸CT1を中心とした回転移動に
より各ヘッドユニット45全体が回転軸CT1を中心に
回転移動するので、回転軸CT1を基準にした場合の、
各吸着ヘッド集合体550を水平な2次元方向(水平面
内)で位置決めできる範囲RGは、例えば図15に示す
ように、回転軸CT1を中心とした円内の範囲(図15
の一点鎖線で示す)となる。つまり、搬送すべき加工済
ワーク70が、吊下フレーム35の下方の範囲RG内に
ある限りどのような形状であったとしても、この加工済
ワーク70に対する各吸着ヘッド集合体550の位置決
めは適切に行える。
【0040】例えば図16(図5)や図18に示すよう
に、各アーム47の先端を回転軸CT1付近に集める形
で、これらアーム47の吸着ヘッド集合体550を回転
軸CT1付近に移動し位置決めすることにより、回転軸
CT1付近にある小さなコの字型のワーク70(図1
6)や、回転軸CT1付近にある円形のワーク70(図
18)に対する吸着ヘッド集合体550の位置決めが実
現する。また例えば図17に示すように、図18の状態
より1つの吸着ヘッド集合体550(図中紙面下側の吸
着ヘッド集合体550)を更に回転軸CT1に近づける
形で位置決めすることにより、回転軸CT1付近の小さ
な三角形型のワークに対する吸着ヘッド集合体550の
位置決めが実現する。
【0041】また図19や図21に示すように、図18
の状態より1つのアーム47(図中紙面下側のアーム4
7)を旋回移動させて回転軸CT1より遠ざけ、該アー
ム47とは別のアーム47(図中紙面右側のアーム4
7)の吸着ヘッド集合体550を該アーム47に沿って
移動させ回転軸CT1より遠ざけることにより、図中紙
面左右方向に長細く複雑な形状(長細く突起のある形
状)のワーク70に対する吸着ヘッド集合体550の位
置決めが実現する。
【0042】また図20に示すように、図19の状態よ
りも2つのアーム47(図中紙面下側及び紙面右側のア
ーム47、47)を旋回移動させて回転軸CT1より遠
ざけることにより図19での形状よりも更に複雑な形状
のワーク70に対する吸着ヘッド集合体550の位置決
めが実現する。また図22に示すように、図18の状態
よりも2つのアーム47(図中紙面下側及び紙面右側の
アーム47、47)を旋回移動させて回転軸CT1より
遠ざけることにより図18での形状よりも図中紙面左右
等に大きく複雑な形状のワーク70に対する吸着ヘッド
集合体550の位置決めが実現する。その他図示しない
が4つの吸着ヘッド集合体550を様々なパターンで位
置決めして、多種多様な複雑な形状のワークに対する位
置決めが実現可能である。
【0043】以上のように図5に示すように4つの吸着
ヘッド集合体550を加工済ワーク70に位置決めした
後、該ワーク70の吸着を行う。予め、真空ポンプ63
(図6)は作動されており各気圧伝達部材62のバルブ
65は閉塞状態になっている。そこでワーク70の吸着
を行うため、各気圧伝達部材62のバルブ65を駆動し
て開放状態にする。これにより、気圧伝達部材62、チ
ューブ60、管体56を介して真空ポンプ63と接続し
た各パッド57内が減圧され吸引力が発生する。各パッ
ド57は図5及び図13に示すように目的の加工済ワー
ク70上に当接しているので、パッド57とワーク70
の間に吸着力が発生し該ワーク70を吸着する。なおこ
の際、図11に示すように1つの吸着ヘッド集合体55
0の複数のパッド57には、完全にワーク70上に位置
しているパッド57(図中で模様をつけて示したパッド
57)と、ワーク70からはみ出しているパッド57
(完全にワーク70の外に出ていたり、パッド57の一
部分がワーク70から外れているパッド57であり、図
中で模様のないもの)があってもよい。即ち、各パッド
57では互いに独立した形で吸引力を発生させるので、
ワーク70からはみ出しているパッド57ではワーク7
0に対する吸着力が有効に発生しないが、これとは無関
係に、完全にワーク70上に位置しているパッド57に
おいてはパッド57とワーク70間に気密性が保たれ吸
着力が有効に発生する。従って、吸着ヘッド集合体55
0の全てのパッド57が完全確実にワーク70上になく
ともワーク70を確実に吸着するのに必要な吸着力を得
ることができるので、幅が吸着ヘッド集合体550より
も小さなワークや細かく複雑な形状のワークでも吸着力
を有効に発生させて問題なくワークを吸着させることが
できるので好都合である。なおワークの吸着を行う際に
は、ワーク70からはみ出ているパッド57に対応する
気圧伝達部材62においてバルブ65を駆動して閉鎖状
態とする。これによりワーク70との間で有効な吸着力
を発生させられないパッド57に対して無駄な吸引力を
与えずに済みエネルギーを節約できる。また特にワーク
70からはみ出しているパッド57が、仕分け台5や他
のワーク70など吸着目的のワーク70以外のものを吸
着してしまったり、塵埃を吸引してしまったりといった
不都合も回避できるので好都合である。
【0044】以上のように加工済ワーク70を吸着した
後、ナット駆動装置32により第2フレーム29側を第
1フレーム25側に対して上方向(図の矢印E方向)に
移動駆動させ吸着した加工済ワーク70を所定の高さま
で上昇させる。次いで、走行駆動装置22により懸架フ
レーム21をガイドレール11、11に沿って矢印B方
向に移動駆動させてパレタイジングロボット20を所望
の位置(吸着している加工済ワーク70を受け渡すべき
ワークストッカ9のパレット10と矢印A、B方向にお
いて揃った位置)に停止させる。
【0045】次いで移動駆動装置26により第1フレー
ム25側を懸架フレーム21に対し移動用レール23に
沿って矢印C、D方向に移動駆動させて、吸着している
加工済ワーク70を所望の位置(該加工済ワーク70を
受け渡すべきパレット10上の位置の略真上の位置)に
移動させ第1フレーム25側を停止位置決めさせる。更
に回転駆動装置36により軸33を第2フレーム29に
対して回転軸CT1を中心に図の矢印R1、R2方向に
回転駆動させ吊下フレーム35側を図の矢印R1、R2
方向に回転駆動させることにより吸着している加工済ワ
ーク70の向きを所望する方向に調整する。
【0046】次いで、ナット駆動装置32により第2フ
レーム29側を第1フレーム25側に対して下方向(図
の矢印F方向)に移動駆動させ吸着している加工済ワー
ク70をパレット10上に降下させる。更に第2フレー
ム29側を第1フレーム25側に対して下方向に移動駆
動させて、吸着しているワーク70を更に降下させ、図
12(なお図12では簡単のためパレタイジングロボッ
ト20側は吸着ヘッド集合体550及び簡略表示したヘ
ッドフレーム51だけを示している)或いは図14(図
14ではパッド保護部材59等は省略している)に示す
ように該ワーク70をパレット10上の所定の位置(図
では既に積層載置されたワーク山700の上となってい
るがパレット10の表面であってもよい)に載置させ
る。載置の後、各気圧伝達部材62のバルブ65を閉鎖
し、各パッド57とワーク70間の吸着力を解除し該ワ
ーク70の吸着を解除する。これにより吸着搬送してき
たワーク70はパレット10上のワーク山700の上に
載置される形で受け渡された。
【0047】なおこの際、吸着していた加工済ワーク7
0がパレット10側に載置された後も第1フレーム25
側に対する第2フレーム29側の下方への移動駆動を多
少続けてもよい。加工済ワーク70がパレット10側に
載置された後に第1フレーム25側に対する第2フレー
ム29側の下方への移動駆動を続けると、図14(ワー
ク70を吸着していた吸着セット55は図中紙面中央の
2本である)に示すように複数の吸着セット55を支持
しているヘッド支持部53が更に下降することになる。
しかし既に説明したようにヘッド支持部53は各吸着セ
ット55に対して相対的に下方に移動自在となっている
ので、各吸着セット55がワーク70等に当たってこれ
以上下方に移動せず停止している状態でありながらヘッ
ド支持部53は、これら吸着セット55により妨げられ
ることなく下降でき、吸着セット55もヘッド支持部5
3等により不用意な力を受けずに済む。つまり第1フレ
ーム25側に対する第2フレーム29側の移動量が特に
正確でなくても、吸着していた加工済ワーク70の載置
受け渡しは適切に行えるので好都合である。また通常は
パレット10上では複数のワーク70をワーク山700
として積層載置するため、既にできているワーク山70
0の高さによって、その上に載置すべきワーク70の載
置位置(高さレベル)が異なる。しかし本例のパレタイ
ジングロボット20では、上述したように第1フレーム
25側に対する第2フレーム29側の移動量が特に正確
でなくても、吸着していたワーク70を所定の載置位置
(高さレベル)に載置受け渡しできるので、例えばワー
ク70の下降時の上下方向における移動量を常に一定に
しておいても、各場合に応じて異なる高さレベルでのワ
ーク70の載置受け渡しが適切に行える。これにより上
下方向における移動量の制御が簡単になり好都合であ
る。
【0048】なお、加工済ワーク70を載置し受け渡す
際には、パレット10上の限られた空間を効率よく利用
して多数のワークを仕分ける必要上、例えば図12及び
図14に示すように、既に有るワーク山700の横にワ
ーク山700を作る形で搬送してきたワーク70を載置
し受け渡している。この例では、ワーク70を吸着して
いない吸着セット55(図14中の紙面左側2本の吸着
セット55)の真下に、既に有る別のワーク山700
が、吸着しているワーク70を載置すべき載置位置(高
さレベル)よりも高くなって存在している。従って、吸
着しているワーク70を下降させる際には、まずワーク
70を吸着していない吸着セット55(図14中の紙面
左側2本の吸着セット55)が前記別のワーク山700
の上面に当接する。しかし、そのままワーク70の下降
を続けると、ワーク山700に当接した吸着セット55
がだけが当接した状態で留まりヘッド支持部53に対し
て相対的に上方にスライド移動する。これは1つの吸着
ヘッド集合体550において各吸着セット55が独立し
てヘッド支持部53に対して相対的に上下に移動自在と
なっているからである。従って、ワーク山700に当接
した吸着セット55はヘッド支持部53側の下降を妨げ
ず、また逆にこれら吸着セット55はヘッド支持部53
側から不用意な力を受けない。そしてワーク70を吸着
している吸着セット55は支障なく下降し、該ワーク7
0を所定の載置位置に載置し受け渡しできる。このよう
に狭い場所でもワーク70の受け渡しが好適に行えるよ
うになっている。
【0049】ところで、各吸着セット55におけるパッ
ド保護部材59は、吸着ヘッド集合体550において複
数のパッド57どうしがぶつかって破損するようなこと
を防止するほか、該パッド57において吸引力を発生さ
せている際に外部の塵埃等を不用意に吸引してしまうこ
とを防止する働きをなしている。また図14のように吸
着ヘッド集合体550において各吸着セット55の位置
が上下方向にずれた後、ヘッド支持部53側を上昇させ
ることで該ヘッド支持部53に対して上方に移動してい
た吸着セット55が自重で下降し(バネ等を用いて強制
的に下降させる構造でもよい)、図6等に示すように全
ての吸着セット55が同じ高さに揃うようになる。ここ
で、互いに隣接した複数のパッド57のパッド保護部材
59は、その上部側にテーパ部59aを有しているた
め、隣接するパッド保護部材59、59が上下にずれた
後に再び同じ高さに戻る際には、上方から下降してくる
パッド保護部材59の下端側が下方に有る隣のパッド保
護部材59のテーパ部59aに当たり、このテーパ形状
に沿って滑り落ちる。これによりパッド保護部材59、
59どうしのひかかりが防止され好都合である。
【0050】以降、上述したのと同様の手順で、パレタ
イジングロボット20を、次に搬送すべきワークが載置
されている仕分け台5まで矢印A方向に走行移動させ、
懸架フレーム21に対する第1フレーム25の矢印C、
D方向への移動・位置決め及び、(a)吊下フレーム3
5の回転・位置決め、(b)アーム47の旋回・位置決
め、(c)ヘッドフレーム51のスライド移動・位置決
めにより4つの吸着ヘッド集合体550を仕分け台5上
の目的の加工済ワーク70に合わせて位置決めし、第1
フレーム25に対して第2フレーム29側を下降させる
ことにより各吸着パッド集合体550の複数のパッド5
7を目的のワークに当接させた後、これらパッド57に
よりワークを吸着し、第1フレーム25に対して第2フ
レーム29側を上昇させてパレタイジングロボット20
を、ワークストッカ9まで矢印B方向に走行移動させ、
懸架フレーム21に対する第1フレーム25の矢印C、
D方向への移動・位置決め及び、吊下フレーム35側の
回転・位置決めにより吸着搬送されて来たワークをワー
クストッカ9のパレット10上の載置すべき位置に合わ
せて調整し、第1フレーム25に対して第2フレーム2
9側を下降させることにより吸着しているワークを載置
位置に載置しパッド57による吸着を解除して受け渡し
を完了する、といった一連の動作を繰り返すことにより
各仕分け台5に順次載置された加工済ワーク70を順次
吸着搬送して各ワークストッカ9のパレット10上に載
置して受け渡す。
【0051】既に述べたように本実施例のパレタイジン
グロボット20では、(a)吊下フレーム35の回転・
位置決め、(b)アーム47の旋回・位置決め、(c)
ヘッドフレーム51のスライド移動・位置決めにより、
複数の吸着ヘッド集合体550がそれぞれ水平な2次元
方向に移動位置決め自在に設けられているので、複雑な
形状のワークに対しても各吸着ヘッド集合体550を適
切に位置決めでき該ワークを問題なく吸着搬送できる。
また、各吸着ヘッド集合体550ではパッド57が互い
に隣接する形で設けられた複数の吸着セット55からな
っており、各吸着セット55のパッド57で独立して吸
引力が発生するので、吸着ヘッド集合体550のうちい
くつかのパッド57がワークからはみ出していても残り
のパッド57によりワークを好適に吸着できるので、例
えば吸着ヘッド集合体550よりも幅が小さいような細
かく複雑なワークでも自在に吸着できるので好都合であ
る。
【0052】なお上述した例では吸着セット55におい
て、管体56とパッド57の間は固定的に接続されてい
たが、別の例として管体56とパッド57の間を図示し
ないユニバーサルジョイント等を介して接続し、パッド
57を管体56に対して全方向(例えば図11の紙面右
隅に示す矢印M1、M2、M3、M4方向など)に回動
自在としてもよい。これにより、例えばプレス加工等に
より凹凸の形成されたようなワーク(図示せず)でも、
その凹凸のある表面に対して各パッド57を適宜回動さ
せることにより整合させ、これらパッド57と該ワーク
との間で有効な吸着力を発生させることができ、凹凸の
形成されたようなワークの吸着搬送が可能となる。
【0053】なお上述した実施例では、吸着ヘッド集合
体550が、軸33、吊下フレーム35、回転駆動装置
36、アーム47、駆動モータ49、ヘッドフレーム5
1、スライド駆動装置52等からなる水平方向移動機構
を介して水平な2次元方向に移動位置決め自在になって
いるが、前記水平方向移動機構はその他様々な構成が可
能である。例えば複数個所に屈曲自在な関節部をもつア
ームを第2フレーム29等に設け、このアームの先端側
に吸着ヘッド集合体550を設置することも可能であ
る。
【0054】また上述した実施例では吸着セット55に
おいて管体56が、ヘッド支持部53に対して上下方向
に移動自在な形でパッド57を接続支持する部材であ
り、かつパッド57に対して真空ポンプ63側からの減
圧を伝達する吸引手段でもあったが、別の例として管体
56の代わりに吸引手段を兼ねない棒状のスライド部材
を採用し、該スライド部材に接続されたパッド57に
は、真空ポンプ63側に接続されたチューブ等からなる
吸引手段を直接接続してもよい。
【0055】なお上述した各例では吸着ヘッドをレーザ
加工設備において適用した例となっているが、本発明に
よる吸着ヘッドはレーザ加工設備に限定されず、その他
のタイプの工作機械設備において適用することも可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ加工設備全体を模式的に示した斜視図で
ある。
【図2】パレタイジングロボットを示した側断面図であ
る。
【図3】図2のI矢視図である。
【図4】図2のII矢視図(一部断面図)である。
【図5】吊下フレーム及びヘッドユニット等を示した斜
視図である。
【図6】ヘッドユニットの1つを詳細にを示した側面図
(一部断面図)である。
【図7】図6のIII矢視図(一部断面図)である。
【図8】ヘッドユニットを上から見た図(一部断面図)
である。
【図9】ヘッドフレームのヘッド支持部だけを示した平
面図である。
【図10】吸着ヘッド集合体を下から見た図である。
【図11】吸着ヘッド集合体により加工済ワークを吸着
している様子を示した斜視図である。
【図12】搬送してきた加工済ワークをパレット上に受
け渡している様子を示した斜視図である。
【図13】吸着ヘッド集合体により加工済ワークを吸着
しようとしている様子を示した側面図である。
【図14】搬送してきた加工済ワークをパレット上に受
け渡している様子を示した側面図である。
【図15】4つの吸着ヘッド集合体の位置決め可能範囲
を示した模式平面図である。
【図16】4つの吸着ヘッド集合体の位置決めパターン
の例を示した模式平面図である。
【図17】4つの吸着ヘッド集合体の位置決めパターン
の例を示した模式平面図である。
【図18】4つの吸着ヘッド集合体の位置決めパターン
の例を示した模式平面図である。
【図19】4つの吸着ヘッド集合体の位置決めパターン
の例を示した模式平面図である。
【図20】4つの吸着ヘッド集合体の位置決めパターン
の例を示した模式平面図である。
【図21】4つの吸着ヘッド集合体の位置決めパターン
の例を示した模式平面図である。
【図22】4つの吸着ヘッド集合体の位置決めパターン
の例を示した模式平面図である。
【符号の説明】
51……ヘッド本体(ヘッドフレーム) 52……移動手段(スライド駆動装置) 55……吸着手段(吸着セット) 56……スライド部(管体) 56a……エア流路 57……吸着部(パッド) 58……吸着ヘッド 59……カバー手段(パッド保護部材) 59a……テーパ部 60……エア吸引手段(チューブ) 62……エア吸引手段(気圧伝達部材) 63……エア吸引手段(真空ポンプ) 65……吸引断続制御手段(バルブ) 70……対象物(ワーク)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸田 一幸 愛知県丹羽郡大口町大字小口字乗船1番地 ヤマザキマザック株式会社本社工場内 (72)発明者 落合 昭芳 愛知県丹羽郡大口町大字小口字乗船1番地 ヤマザキマザック株式会社本社工場内 Fターム(参考) 3F060 AA01 DA03 DA08 DA09 DA10 EB12 FA05 FA11 GB02 GB22 GB33 3F061 AA01 CA01 CB03 CB05 CB11 CC00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッド本体、 前記ヘッド本体に設けられた複数の吸着手段、 前記各吸着手段に設けられ、前記ヘッド本体に対して軸
    心方向に、他の吸着手段とは独立した形で移動自在に支
    持された棒状のスライド部、 前記各スライド部の先端に、対象物の非吸着状態で互い
    に隣接する形で密集配置された吸着部、 前記各吸着部に接続されたエア吸引手段、及び、 前記エア吸引手段に設けられ、各吸着部に対するエアの
    吸引動作を個別的にオン/オフ制御可能な吸引断続制御
    手段、 を有する吸着ヘッド。
  2. 【請求項2】前記棒状のスライド部は、内部にエア流路
    が形成された形で中空管状に形成されており、 前記エア流路は、前記各吸着部からエアを吸引する前記
    エア吸引手段の一部を構成することを特徴とする請求項
    1記載の吸着ヘッド。
  3. 【請求項3】前記各吸着部は前記棒状のスライド部に対
    して全方向に回動自在に支持されていることを特徴とす
    る請求項1記載の吸着ヘッド。
  4. 【請求項4】前記ヘッド本体には、該ヘッド本体の移動
    手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    吸着ヘッド。
  5. 【請求項5】前記各吸着部はそれぞれの吸着部をカバー
    するカバー手段を有しており、 前記カバー手段のヘッド本体側には、テーパ部が形成さ
    れていること特徴とする請求項1記載の吸着ヘッド。
JP10315414A 1998-10-19 1998-10-19 吸着ヘッド Pending JP2000127076A (ja)

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