JP2000126673A - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

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JP2000126673A
JP2000126673A JP10305772A JP30577298A JP2000126673A JP 2000126673 A JP2000126673 A JP 2000126673A JP 10305772 A JP10305772 A JP 10305772A JP 30577298 A JP30577298 A JP 30577298A JP 2000126673 A JP2000126673 A JP 2000126673A
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web
coating layer
rod
amount
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Hideaki Takekuma
秀明 武隈
Mikio Tomaru
美喜男 都丸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術の問題点を解消し、塗膜面質に優
れ、かつ高速塗布を可能にし、かつ品種交換を簡便にす
るロッド・コート方式に基づく塗布方法を提供する。 【解決手段】 本発明の塗布方法は、予着塗布層がウェ
ブ案内ローラGR間に張架されているウェブWの一方の
表面に、エクストルージョン型ヘッド部EXの先端面を
押圧させて塗布されるので、エクストルージョン型ヘッ
ド部EXのフロント・エッジ面FEと進入するウェブW
の一方の表面との僅かな間隙内に形成される塗布液のメ
ニスカスによって、スロットSLの出口近傍のドクタ・
エッジ面DE上の塗布点に対するウェブの走行高速化に
伴って増加する同伴空気の侵入を阻止することが可能に
なり、その結果、同伴空気による塗布点の乱れが発生せ
ず、安定した状態で余剰量を有する予着塗布層を塗着す
ることを可能にする。更には、最終塗布層及び仮想塗布
層に対する予着塗布層厚みを規定することにより、ロッ
ド部での安定塗布を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、磁気テープ、写真
フィルム、印画紙等の各種イメージあるいはデータを記
録する媒体の塗布方法に関するものであり、特に、ロッ
ド・コート方式に基づく塗布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から公知のロッド・コート方式ある
いはバー・コート方式は、例えば1979年10月30
日に槇書店より発刊された原崎勇次著「コーティング方
式」の51〜56頁に記載されている「ロッドコータ」
に概説されているように、平滑な円筒状外周面を有する
ロッド、ワイヤを巻回したロッド、及び細溝を刻設した
ロッドを利用したものに大別される。ワイヤを巻回した
ロッドや細溝を刻設したロッドは、連続的に移送される
長尺の可撓性帯状支持体(以下、ウェブと称する)の一
方の表面に予め余剰に塗着された塗布液を、ワイヤの直
径や溝の深さによって計量し、平滑化して比較的多量の
塗膜を層設することに適するが、塗膜面に縦スジが多発
し易く、かつ該ロッド自体の耐久性と製作コストにも難
点がある。
【0003】製作コストが安く、寿命も長い平滑な円筒
状外周面を有するロッドは、比較的少量の塗膜を層設す
ることに適し、該ロッドを用いた塗布装置は通常、図4
に示したように構成されていた。すなわち、従来の塗布
装置RCは、複数本のウェブ案内ローラGRによって形
成されたウェブ走行路に沿ってウェブWを矢印Cの方向
に連続的に移送させながら、前記ウェブ案内ローラGR
間に張架されている前記ウェブWの一方の表面に、コー
ティング・パンPの中の塗布液Liqに一部浸漬されてウ
ェブWの走行方向と反対方向CCに回転駆動されるアプ
リケータロールARから成る予着塗布装置によって、余
剰量の予着塗布層CLaを塗着させた後、前記予着塗布
層CLaに固定スタンドSTの上方端凹部に保持され、
平滑な円筒状外周面を有するロッド部Rod又はワイヤー
を巻回したロッド部Rodを押圧して余剰塗布液CLbを
掻き落とし、所望する塗布量まで計量された最終塗布層
CLcを層設するものであった。
【0004】前記ロッド部Rodによって掻き落とされた
前記余剰塗布液CLbはそのまま排液せずに、受液タン
クRTに回収され、塗布液供給源(図示せず)から供給
された前記塗布液Liqと混合された後、プランジャー・
ポンプPPを介して前記コーティング・パンPに送液さ
れ、再使用してコストダウンを図るケースが多くあっ
た。前記ロッド部Rodが平滑な円筒状外周面を有する場
合の前記最終塗布層CLcの塗布量hは、フォイルの
式、すなわちh∝R(V・η/T)2/3 に基づいて求め
られていた。なお、この式におけるhは最終塗布層CL
cの塗布量(μm)、Rはロッド部の直径(mm)、Vは
ウェブ走行速度(m/min )、ηは塗布液の粘度(c
p)、Tはウェブ張力(kgf/m)である。また、ワイヤ
ーを巻回したロッドや細溝を刻設したロッドの場合のh
は、溝部を取り除いたときのフォイルの式に従う厚みと
し、これを仮想塗布量と定義する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のロッド・コート方式に基づく塗布方法は、ウェ
ブ張力、ロッドRodの直径、塗布液Liqの粘度、ウェブ
Wの走行速度、予着塗布層CLaの塗着量、最終塗布層
CLcの塗着量等の諸因子により、前記ロッド部Rodの
上流側における前記予着塗布層CLaの掻き落とし領域
で掻き落としミストが発生し、前記最終塗布層CLcの
塗膜表面に杉綾状あるいはヘリンボーン状の塗布ムラを
誘発させ、特に、前記塗布液Liqがカーボン粒子及び又
は研磨剤等を含有して遮光性あるいは走行性を付与する
ためのバック層に使用されるものであると、前記塗布ム
ラは光を透過させ易く、あるいは走行を不円滑にさせる
点が完全に解消されていない。また、予着塗布装置がア
プリケータロールから成る場合、最高速度が180m/
分に限られており、更なる高速塗布は不可能であり、生
産性向上には限界があった。更には、アプリケータロー
ルでは予着塗布量はロールの直径で決定されてしまい、
予着塗布量を自由にコントロールすることができず、杉
綾状或いはヘリンボーン状の塗布ムラを発生させずに多
品種生産するには、アプリケータロールを品種ごとに交
換する必要があった。更には、ロッド部をフラットバー
とするとリブスジが発生し、幅方向の厚み分布も悪くな
る。
【0006】本発明は前述した従来技術の問題点を解消
し、塗膜面質に優れ、かつ高速塗布を可能にし、かつ品
種交換を簡便にするロッド・コート方式に基づく塗布方
法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。 その一部が複数本のウェブ案内ローラによって形成
されるウェブ走行路に沿って長尺の可撓性帯状支持体を
連続的に移送しながら、前記ウェブ案内ローラ間に張架
されている前記可撓性帯状支持体の一方の表面に予着塗
布装置によって余剰量の予着塗布層を塗着させた後、前
記予着塗布層にロッド部を押圧して余剰塗布液を掻き落
とし、所望する塗布量まで計量された最終塗布層を層設
する塗布方法であって、前記予着塗布層が、前記ウェブ
案内ローラ間に張架されている前記可撓性帯状支持体の
一方の表面に、エクストルージョン型ヘッド部の先端面
を押圧させて塗布されることを特徴とする塗布方法。
【0008】 前記予着塗布層の塗布量と前記最終塗
布層の塗布量との関係が、式〔1〕を満たすことを特徴
とする前記に記載の塗布方法。 6η-0.3≦H/h 〔1〕 なお、式〔1〕において、Hは予着塗布層の塗布量(cc
/m2)、hは最終塗布層の塗布量及び仮想塗布量(cc/
2)、ηは塗布液の粘度(cp) である。
【0009】 前記ロッド部として、ロッド径が6m
m以下のフラットバーを用いて余剰塗布液を掻き落とす
ことを特徴とする前記又はに記載の塗布方法。
【0010】 前記最終塗布層の塗布量を15cc/m
2以下とすることを特徴とする前記〜のいずれかに
記載の塗布方法。
【0011】
【作用】前記の塗布方法は、その一部が前記複数本の
ウェブ案内ローラによって形成される前記ウェブ走行路
に沿って前記ウェブを連続的に移送しながら、前記ウェ
ブ案内ローラ間に張架されている前記ウェブの一方の表
面に前記予着塗布装置によって前記余剰量の予着塗布層
を塗着させた後、前記予着塗布層にロッド部を押圧して
前記余剰塗布液を掻き落とし、所望する塗布量まで計量
された前記最終塗布層を層設する塗布方法であって、前
記予着塗布層が、前記ウェブ案内ローラ間に張架されて
いる前記ウェブの一方の表面に、前記エクストルージョ
ン型ヘッド部の先端面を押圧させて塗布されるので、前
記ウェブの走行高速化に伴って増加する同伴空気は、前
記エクストルージョン型ヘッド部の先端面と凹状に湾曲
した前記ウェブの一方の表面との僅かな間隙に形成され
る前記塗布液のメニスカスによって前記先端面近傍の塗
布点への侵入が阻止され、その結果、前記同伴空気によ
る前記塗布点の乱れが発生せず、安定した状態で前記余
剰量を有する予着塗布層が塗着される。なお、本発明に
おけるロッド部は、平滑な円筒外周面を有するフラット
ロッド、ロッドにワイヤーを巻回したワイヤーロッド、
円筒外周面に溝を刻設した溝付きロッドのいずれでもよ
い。
【0012】更に、前記の塗布方法は、前記予着塗布
層の塗布量と前記最終塗布層の塗布量との関係が、式
〔1〕を満たすことによって、前記ロッド部の上流側に
おける前記予着塗布層の掻き落とし領域で掻き落としミ
ストの発生が抑制され、その結果、前記最終塗布層の塗
膜表面に杉綾状あるいはヘリンボーン状の塗布ムラの発
生が阻止される。 6η-0.3≦H/h 〔1〕 なお、式〔1〕において、Hは予着塗布層の塗布量(cc
/m2)、hは最終塗布層の塗布量及び仮想塗布量(cc/
2)、ηは塗布液の粘度(cp) である。本願発明者は、
塗布液粘度、予着塗布層の塗布量、最終塗布層の塗布量
及び仮想塗布量を変えて多種の塗布実験を行った結果、
これらが式〔1〕の関係にあると、面質の良い塗布を行
えることを見出した。また、このとき、予着塗布装置を
エクストルージョン型ヘッドとしたことで、予着塗布層
の広範な塗布可能範囲を確保でき、設備変更なしに杉綾
状或いはヘリンボーン状の塗布ムラを発生させることな
く多様な品種を生産することができる。
【0013】更に、前記の塗布方法は、前記ロッド部
として、ロッド径が6mm以下のフラットバーを用いて
余剰塗布液を掻き落とすことにより、リブスジを回避す
ることができる。
【0014】更に、前記の塗布方法は、最終塗布層の
塗布量を15cc/m2以下とすることにより、幅方向に
均一な塗布層を形成できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の塗布方法の一実施形態に
ついて、添付した図面に基づき以下に詳述する。図1は
本発明の塗布方法を実施するための塗布装置全体の側面
略図、図2は図1におけるロッド部の一部を拡大して示
した側面略図、図3は図1におけるロッド部の一部を示
す斜視図であり、(a)はフラットロッドを表わし、
(b)はワイヤーロッドを表わす。なお、本発明は、こ
の実施形態に限定されるものではない。
【0016】本発明で言うウェブWとは、一般に、その
幅が0.3 〜1m、長さが45〜10000m、厚さが2〜200μ
mのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルロ
ーストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ポリアミド等のプラスチックフ
ィルム;紙;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
ブテン共重合体等の炭素数が2〜10のα−ポリオレフィ
ン類を塗布又はラミネートした紙;アルミニウム、銅、
錫等の金属箔;等からなる可撓性帯状物あるいは該帯状
物を基材としてその表面に加工層を形成した帯状物が含
まれる。
【0017】本発明の塗布方法を実施するための塗布装
置ERCは、複数本のウェブ案内ローラGRによって形
成されたウェブ走行路に沿ってウェブWを矢印Cの方向
に連続的に移送させながら、前記ウェブ案内ローラGR
間に張架されている前記ウェブWの一方の表面に、エク
ストルージョン型ヘッド部EXからなる予着塗布装置に
よって、余剰量の予着塗布層CLaを塗着させた後、前
記予着塗布層CLaに固定スタンドSTの上方端凹部に
保持され、平滑な円筒状外周面を有するロッド部Rodを
押圧して余剰塗布液CLbを掻き落とし、所望する塗布
量まで計量された最終塗布層CLcを層設するものであ
る。
【0018】例えば、直径が1〜6mmのSUS材からな
るロッド芯材RCの円筒状外周面に、硬質クロム・メッ
キHCPを施して1000以上のビッカース硬さ(H
v)で1μm以下の表面あらさ(Rma)を有してなる前
記ロッド部Rodによって掻き落とされた前記余剰塗布液
CLbは、そのまま排液せずに受液タンクRTに回収さ
れ、塗布液供給源(図示せず)から供給された前記塗布
液Liqと混合された後、プランジャー・ポンプPPを介
して前記エクストルージョン型ヘッド部EXに圧送さ
れ、再使用される。なお、前記ロッド部Rodは超硬合金
を使用してもよい。前記ウェブ案内ローラGR間に張架
されている前記ウェブWの一方の表面に前記予着塗布層
CLaを余剰に塗着する前記エクストルージョン型ヘッ
ド部EXは、ポケットPCの内部に圧送された前記塗布
液Liqの液圧を前記ウェブWの幅方向に均一化しながら
該ポケットPCに連通するスロットSLを経て、前記塗
布液Liqをヘッド先端面と前記ウェブWの一方の表面と
の僅かな間隙に連続的に供給する。
【0019】前記エクストルージョン型ヘッド部EXの
先端面は、前記スロットSLの出口を中心にして、上流
側に前記ウェブWの進入角に略近似した傾斜面からなる
フロント・エッジ面FEを配設し、一方下流側に前記ヘ
ッド部EXの反対方向に凹状に湾曲した前記ウェブWの
一方の表面に対応する凸状の湾曲面からなるドクタ・エ
ッジ面DEを配設して形成される。下流側における前記
ウェブWの一方の表面は、前記スロットSLの出口近傍
から前記ドクタ・エッジ面DEの下流側隅部にわたり前
記ドクタ・エッジ面DEとの間隙が漸減するように、前
記湾曲状のドクタ・エッジ面DE上を移送されて下流側
の前記ロッド部Rodに向けて退出する。
【0020】前記エクストルージョン型ヘッド部EX
は、ウェブ張力、ウェブ進入角、ウェブ退出角、フロン
ト・エッジ面FEの傾斜角、ドクタ・エッジ面DEの曲
率半径、スロットSLの出口を画成するフロント・エッ
ジ面FEとドクタ・エッジ面DEの高低差等の設定条件
を適正に選択することによって、前記ウェブWの走行高
速化に伴って増加する同伴空気は、前記フロント・エッ
ジ面FEと進入する前記ウェブWの一方の表面との僅か
な間隙に形成される前記塗布液Liqのメニスカスによっ
て、前記スロットSLの出口近傍の前記ドクタ・エッジ
面DE上の塗布点への侵入が阻止され、その結果、前記
同伴空気による前記塗布点の乱れが発生せず、安定した
状態で前記余剰量を有する予着塗布層CLaが塗着され
る。
【0021】特に、前記塗布液Liqが例えば、前記ウェ
ブWの走行性及び又は遮光性を付与するバック層として
使用される非ニュートン流体であっても、前記エクスト
ルージョン型ヘッド部EXの先端面は、前記塗布液Liq
を比較的高速で移送される前記ウェブWの一方の表面に
僅かな前記間隙を介して幅方向に均一な厚さに拡張、転
着させて、前記余剰量を有する予着塗布層CLaを層設
する。なお、本発明の塗布方法によれば、前記塗布液L
iqは磁気テープの塗布液のような非ニュートン流体に限
らず、写真感光層の比較的低粘度のゼラチン溶液をバイ
ンダとしてなるようなニュートン流体であっても、安定
した状態で所望する余剰量を有する予着塗布層CLaを
層設することができる。
【0022】次に、前記エクストルージョン型ヘッド部
EXの下流側に配設された前記ロッド部Rodの平滑な円
筒状外周面を、湿潤状態にある前記予着塗布層CLaに
押圧して、該予着塗布層CLaが前記ロッド部Rodを通
過するとき、前記ロッド部Rodは前記余剰量を上流側で
掻き落として、所望する塗布量まで計量された前記最終
塗布層CLcを下流側に移行させる。なお、塗布面質上
有害な前記ロッド部Rodによる前記予着塗布層CLaの
掻き落としミストの発生を抑制するために、前記エクス
トルージョン型ヘッド部EXによる前記予着塗布層CL
aの塗布量H(cc/m2)と前記最終塗布層CLcの塗布量
h(cc/m2)が、式〔1〕を満たすように設定する。 6η-0.3≦H/h 〔1〕 換言すれば、前記予着塗布層CLaの塗布量Hは、前記
最終塗布層CLcの塗布量h及び仮想塗布量hと前記塗
布液Liqの粘度η-0.3(cp)の積の6倍以上に設定す
る。その結果、前記予着塗布層CLaの掻き落としミス
トの発生が抑制されて、前記最終塗布層CLcの塗膜表
面に杉綾状あるいはヘリンボーン状の塗布ムラの発生が
阻止される。
【0023】
【発明の効果】以上、記述した本発明のロッド・コート
方式に基づく塗布方法は、次に記すような新規な効果を
奏するものである。すなわち、本発明の塗布方法は、そ
の一部が前記複数本のウェブ案内ローラによって形成さ
れる前記ウェブ走行路に沿って前記ウェブを連続的に移
送しながら、前記ウェブ案内ローラ間に張架されている
前記ウェブの一方の表面に前記予着塗布装置によって前
記余剰量の予着塗布層を塗着させた後、前記予着塗布層
に前記平滑な円筒状外周面を有するロッド部を押圧して
前記余剰塗布液を掻き落とし、所望する塗布量まで計量
された前記最終塗布層を層設する塗布方法であって、前
記予着塗布層が、前記ウェブ案内ローラ間に張架されて
いる前記ウェブの一方の表面に、前記エクストルージョ
ン型ヘッド部の先端面を押圧させて塗布されるので、前
記エクストルージョン型ヘッド部の前記フロント・エッ
ジ面と進入する前記ウェブの一方の表面との僅かな間隙
内に形成される前記塗布液のメニスカスによって、前記
スロットの出口近傍の前記ドクタ・エッジ面上の塗布点
に対する前記ウェブの走行高速化に伴って増加する同伴
空気の侵入を阻止することが可能になり、その結果、前
記同伴空気による前記塗布点の乱れが発生せず、安定し
た状態で前記余剰量を有する予着塗布層を塗着すること
が可能になった。更に、多品種に対応した部品交換が不
要であり、効率の良い多品種生産が可能になった。
【0024】更に、本発明の塗布方法は、前記予着塗布
層の塗布量と前記最終塗布層の塗布量との関係が、式
〔1〕を満たすことによって、前記ロッド部の上流側に
おける前記予着塗布層の掻き落とし領域で掻き落としミ
ストの発生を抑制することが可能になり、その結果、前
記最終塗布層の塗膜表面に杉綾状あるいはヘリンボーン
状の塗布ムラの発生を阻止することが可能になった。 6η-0.3≦H/h 〔1〕 なお、式〔1〕において、Hは予着塗布層の塗布量(cc
/m2)、hは最終塗布層の塗布量及び仮想塗布量(cc/
2)、ηは塗布液の粘度(cp) である。
【0025】更に、本発明の塗布方法は、前記ロッド部
として、ロッド径が6mm以下のフラットバーを用いて
余剰塗布液を掻き落とすことにより、リブスジを回避す
ることができる。
【0026】更に、本発明の塗布方法は、最終塗布層の
塗布量を15cc/m2以下とすることにより、幅方向に
均一な塗布層を形成できる。前述した本発明の塗布方法
の新規な効果を実施例によって一層明確にする。
【0027】
【実施例】下記非磁性体塗布液ボールミルに各成分を投
入、混合分散させた後、エポキシ樹脂(エポキシ当量:
500)を300重量部を加えて調製した。 1)非磁性体塗布液組成 粗粒子カーボン(平均粒子径:300 μm) 535 重量部 微粒子カーボン(平均粒子径: 20 μm) 8 重量部 研磨剤:アルミナ 1 重量部 ニトロセルロース 15 重量部 ポリウレタン樹脂 8 重量部 ポリイソシアネート 110 重量部 メチルエチルケトン 5000 重量部 トルエン 1000 重量部 粘度:剪断速度76.6sec-1×20℃×5.6cp 粘度計…E型粘度計(VISCONIC ED型) 東京計器製 なお、粘度を変えるためには成分を下記のように変更し
た。 1) メチルエチルケトン 4000 重量部 トルエン 800 重量部 粘度:剪断速度76.6sec-1×20℃×10.3cp 2) メチルエチルケトン 700 重量部 トルエン 140 重量部 粘度:剪断速度76.6sec-1×20℃×80cp
【0028】[実施例1]準備した前記非磁性体塗布液
を図1及び図4に示した各塗布装置によって、厚さが6
μmのポリエチレンテレフタレート・フィルムからなる
ウェブの一方の表面に表1に示す諸条件に従って塗着
し、最終塗布層の面質(杉綾状塗布ムラ及び幅方向の塗
膜厚みムラ)を観察、評価した。その面質評価結果も表
1に示した通りであった。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、 6η-0.3≦H/h 〔1〕 のときは、塗布ムラ及び厚みムラがなく良好に塗布する
ことができた。
【0031】[実施例2]実施例1と同様の非磁性体塗
布液を図1及び図4に示した各塗布装置によって、厚さ
が6μmのポリエチレンテレフタレート・フィルムから
なるウェブの一方の表面に表2に示す諸条件に従って余
剰分を有する予着塗布層を塗着し、予着塗布装置とウェ
ブ走行速度による前記予着塗布層の塗布量の変化を測定
した。前記予着塗布層の塗布量測定結果も表2の通りで
あった。
【0032】
【表2】
【0033】表2から明らかなように、予着塗布装置と
してエクストルージョン型ヘッド部を用いることによ
り、塗布速度、テンション、液種を変えても、広範な塗
布範囲に対応可能であった。このとき、液種を変える際
には、計量バーを交換するだけで対応可能であった。ま
た、塗布速度を600m/minにしても、良好に塗布す
ることができた。
【0034】[実施例3]実施例1と同様の非磁性体塗
布液を図1に示した塗布装置によって、厚さが6μmの
ポリエチレンテレフタレート・フィルムからなるウェブ
の一方の表面に表3に示す諸条件に従って塗着し、ロッ
ド径に対するリブスジの発現を測定した。前記リブスジ
の発現に基づく面質評価も表3の通りであった。
【0035】
【表3】
【0036】表3から明らかなように、ウェブ張力、ウ
ェブ走行速度、塗布液粘度が表3に示すように変わって
も、ロッド径が6mm以下であると、リブスジが発生せ
ず、良好な面質の塗布を行えた。
【0037】[実施例4]実施例1と同様の非磁性体塗
布液を図1に示した塗布装置によって、厚さが6μmの
ポリエチレンテレフタレート・フィルムからなるウェブ
の一方の表面に表4に示す諸条件に従って塗着し、最終
塗布層の塗布量に対する幅方向の厚み変動を測定した。
厚み変動の評価も表4の通りであった。
【0038】
【表4】
【0039】表4から明らかなように、ウェブ張力、ウ
ェブ走行速度、塗布液粘度、ロッド径が表4に示すよう
に変わっても、最終塗布層の塗布量が15.0cc/m
2以下であると、幅方向の厚み変動がなく良好な塗布を
行えた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布方法を実施するための塗布装置全
体の側面略図である。
【図2】図1におけるロッド部の一部を拡大して示した
側面略図である。
【図3】図1におけるロッド部の一部を示す斜視図であ
り、(a)はフラットロッドを表わし、(b)はワイヤ
ーロッドを表わす。
【図4】従来の塗布方法を実施するための塗布装置全体
の側面略図である。
【符号の説明】 RC 従来の塗布方法を実施するための塗布装置 AR アプリケータ・ロール P コーティング・パン Rod ロッド部 ST 固定スタンド RT 受液タンク PP プランジャ・ポンプ GR ウェブ案内ローラ W ウェブ Liq 塗布液 CLa 予着塗布層 CLb 余剰塗布液 CLc 最終塗布層 C ウェブ走行方向 CC アプリケータ・ロール回転方向 ERC 本発明の塗布方法を実施するための塗布装置 EX エクストルージョン型ヘッド部 FE フロント・エッジ面 DE ドクタ・エッジ面 SL スロット PC ポケット RC ロッド芯材 HCP 硬質クロム・メッキ
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC04 AC53 AC54 AC84 AC92 DA04 DC27 DC28 4F041 AA12 AB01 CA02 CA12 CA22 CA23 CA28 4F042 AA22 CC02 CC07 CC30 DD07 DD09 5D112 AA30 CC08 CC10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その一部が複数本のウェブ案内ローラに
    よって形成されるウェブ走行路に沿って長尺の可撓性帯
    状支持体を連続的に移送しながら、前記ウェブ案内ロー
    ラ間に張架されている前記可撓性帯状支持体の一方の表
    面に予着塗布装置によって余剰量の予着塗布層を塗着さ
    せた後、前記予着塗布層にロッド部を押圧して余剰塗布
    液を掻き落とし、所望する塗布量まで計量された最終塗
    布層を層設する塗布方法であって、 前記予着塗布層が、前記ウェブ案内ローラ間に張架され
    ている前記可撓性帯状支持体の一方の表面に、エクスト
    ルージョン型ヘッド部の先端面を押圧させて塗布される
    ことを特徴とする塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記予着塗布層の塗布量と前記最終塗布
    層の塗布量との関係が、式〔1〕を満たすことを特徴と
    する請求項1に記載の塗布方法。 6η-0.3≦H/h 〔1〕 なお、式〔1〕において、Hは予着塗布層の塗布量(cc
    /m2)、hは最終塗布層の塗布量及び仮想塗布量(cc/
    2)、ηは塗布液の粘度(cp) である。
  3. 【請求項3】 前記ロッド部として、ロッド径が6mm
    以下のフラットバーを用いて余剰塗布液を掻き落とすこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布方法。
  4. 【請求項4】 前記最終塗布層の塗布量を15cc/m2
    以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の塗布方法。
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