JP2000117653A - ボルト締付装置 - Google Patents

ボルト締付装置

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JP2000117653A
JP2000117653A JP10306316A JP30631698A JP2000117653A JP 2000117653 A JP2000117653 A JP 2000117653A JP 10306316 A JP10306316 A JP 10306316A JP 30631698 A JP30631698 A JP 30631698A JP 2000117653 A JP2000117653 A JP 2000117653A
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socket
tightening
nut
power transmission
bolt
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Takaaki Washimi
卓昭 鷲見
Tatsuo Hirai
達夫 平井
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Maeda Metal Industries Ltd
Maeda Metal Industries Inc
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Maeda Metal Industries Ltd
Maeda Metal Industries Inc
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ナット締付が工具駆動と同時に開始された場
合、工具が一定速度になろうとする速度上昇と、ナット
締付による速度低下が同時に行われ、速度変化が実際の
締付より遅れる。この場合、微分では実際より締め付け
られた点を開始点として検出するので、締り過ぎにな
る。ピークホールド検出、負荷電流検出も同様で、ソフ
トスタートを行うと、作業性が低下する。 【解決手段】アウターソケット31内にインナーソケッ
ト32を収納した締付部と、両ソケット31,32を遊
星歯車機構36で回転させる動力伝達部30とを有し、
各ソケット31、32にトルシア形高力ボルトのナット
とピンテールを嵌合させて各ソケット31、32を相反
回転させてナットを締め付けるボルト締付装置におい
て、アウターソケット31又はインナーソケット32は
弾性部材41により遊びPaを介して動力伝達部30に
連結され、遊びPa分無負荷回転後、締め付けを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築、橋梁に用い
られるトルシア形高力ボルト又は六角高力ボルトの締付
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築、橋梁用ボルトとしてトルシア形高
力ボルト及び六角高力ボルトが知られている。上記トル
シア形高力ボルト(1)は、図5の左側に示すように、
ネジ部(2)の先端に切断部となるネック部(3)を介
して、ボルト締付装置に捉まれるピンテール(4)を設
けたものである。上記ピンテール(4)は、断面がW六
角形状となるように、その外周面に軸方向に延びる溝
(4a)が形成され、ボルト締付装置のインナーソケッ
トに挿入・嵌合される。上記トルシア形高力ボルト
(1)を用いた締付は、ピンテール(4)に対してナッ
ト(5)を相対回転させ、ネック部(3)が切断される
まで行われ、これによって所定の締付力を確保してい
る。
【0003】トルシア形高力ボルト(1)を用いたボル
ト締付装置の一例を図5を参照して次に示す。上記ボル
ト締付装置(6)は、締付機構として、電動機(図示せ
ず)等の駆動源により駆動される外接歯車(7)に中間
歯車を介して噛み合う傘歯車(8)と、傘歯車(8)と
噛み合う遊星歯車機構(9)と、遊星ギアの公転運動を
伝達する動力伝達部品(10)と、動力伝達部品(1
0)に前後方向に摺動可能に嵌合するインナーソケット
(11)と、遊星歯車機構(9)の環状内歯車の先端
(9a)に固定されたクラッチ(12)と、クラッチ
(12)の先端に組み込まれたアウターソケット(1
3)とを有し、これらを歯車箱(14)に組み付けてい
る。
【0004】上記ボルト締付装置(6)は、図5に示す
状態からインナーソケット(11)をトルシア形高力ボ
ルト(1)のピンテール(4)に嵌合させ、アウターソ
ケット(13)をナット(5)に嵌合させて駆動源を駆
動することにより締付を開始する。この時、外接歯車
(7)、傘歯車(8)、遊星歯車機構(13)によって
増幅された回転トルクがインナーソケット(11)及び
アウターソケット(13)の逆方向相対回転としてトル
シア形高力ボルト(1)に伝達される。そして、所定の
締付力に達すると、ボルトのネック部(3)が切断され
る。
【0005】又、六角高力ボルトの締付装置の一例を図
6を参照して次に示す。図6は鉄骨の被締付部材(1
5)の複数箇所に仮締めされたボルト(ハイテンション
ボルト)(16)とナット(17)、及びボルト(1
6)にナット(17)を一つずつ本締めする電動レンチ
(18)を示す。電動レンチ(18)は、L形の本体
(19)にモータ(20)と、減速ギアを含む遊星歯車
機構からなる減速器(21)を収納し、本体(19)の
先端に反力ソケット(22)を連結したものである。
【0006】反力ソケット(22)は、外周に突起状の
反力受け(23)を一体に有し、内部にナット(23)
に嵌合して回転させるナットソケット(図示せず)を有
する。又、遊星歯車機構は、中心に位置する太陽ギアに
モータ(20)の回転軸を連結し、中心ギアに噛み合っ
た複数(例えば3個)の遊星ギアにナットソケットを連
結し、内歯車が遊星ギアに噛み合った環状公転ギアに反
力ソケット(22)が連結される。
【0007】そこで、ナットソケットにナット(17)
に嵌合させ、電源投入でモータ(20)を回転させる
と、まず遊星歯車機構により反力受け(23)が回転
し、これが隣のナット(17’)に当った時点からナッ
トソケットが回転してナット(17)の本締めが行われ
る。
【0008】ここで、上述の本締め等を含むボルト・ナ
ット締め付け手順を述べると、被締付部材を密着させる
程度に締め付ける一次締め(仮締め)と、ボルトの標準
軸力の60%程度に締め付ける予備締め、及び標準軸力
まで締め付ける本締めがある。電動のボルト締付装置で
一次締め、予備締め及び本締めを実施する場合、機械
的、又は電気的制御により所定の目標値まで締付を行
う。この場合、締付開始点をどれだけ精度良く検出する
かが、締付精度を決定する大きな要因となり、その締付
開始点検出手段の従来例を図7〜図11を参照して以下
に示す。
【0009】まず第1の検出手段は、図7に示すパルス
検出器(24)を用いて締付工具の回転速度の変化量
(加速度)を検出するもので、パルス検出器(24)
は、モータの回転軸(25)に設けたスリット板(2
6)の周端部をコ字状フォトセンサ(27)で挟んだも
のである。そして、パルス検出器(24)によりレンチ
のモータと同期する回転パルスを検出し、一定時間内の
回転パルス数又はパルス周期の変化により回転速度信号
に変換する。上記回転速度信号は、締付工具のスイッチ
を投入し、モータが駆動すると、加速度的に上昇し、一
定速度に達する。その後、例えば工具の反力受けが隣の
ボルトに当接し(着座点)、ナットが回転し、ボルトを
締め付け始めると、回転速度は減少する。上記回転速度
の減少点が締付開始点となり、回転速度を微分又はピー
クホールドして検出することが出来る。
【0010】まず回転速度を微分する際、図8(a)及
び図11(a)の制御ブロック図に示すように、速度を
微分し、それが0レベルに達した点、又は正から負に反
転した点を捉え、締付開始点とする。又、回転速度をピ
ークホールドする際、図9(a)及び図11(b)の制
御ブロック図に示すように、回転速度が速度のピークよ
りも3〜5%低下した点を制御開始点(締付開始点)と
する。
【0011】次に、第2の締付開始点検出手段は、ボル
ト締付時の負荷電流変化を検出するものである。即ち、
上記負荷電流は、図10(a)及び図11(c)の制御
ブロック図に示すように、駆動開始時の急激な立ち上が
りを生じる起動電流波形域と、起動電流が落ち着き、一
定電流に達した状態での無負荷状態である無負荷波形域
と、ナットが締め付けられて負荷電流が上昇する締付波
形域に分けられる。尚、締付波形域の負荷電流(I)
と、締付トルク(T)とは着座点以降、略比例する。
【0012】上記負荷電流(I)の変化よりナット締付
開始点は、起動時の立ち上がり波形が下がり安定し、再
び立ち上がり始める点、即ち、図の点(H)と推定され
る。そこで、変流器より検出した負荷電流(I)を微分
し、それが0レベルに達した点又は負から正に反転した
点を捉え、締付開始点とする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】第1のナット締付開始
点検出手段によれば、図8(b)に示すように、ナット
の締付がタイミング的に締付工具の駆動と同時に開始さ
れた場合、工具が一定速度になろうとする速度上昇と、
ナットの締付による速度低下が同時に行われ、速度変化
が実際の締付より遅れる。この場合、微分による締付開
始点検出手段では実際の締付開始点よりかなり締め付け
られた点を開始点として検出するので、締り過ぎになる
という不具合がある。
【0014】又、ピークホールドを検出する際も、図9
(b)に示すように、ナットの締付がタイミング的に工
具駆動と同時に開始された場合、工具が一定速度になろ
うとする速度上昇と、ナットの締付による速度低下が同
時に行われ、速度変化が実際の締付より遅れる。この場
合、速度のピークからの低下による締付開始点検出手段
では実際の締付開始点よりかなり締め付けられた点を開
始点として検出するので、締り過ぎになる。
【0015】又、第2の締付開始点検出手段によれば、
図10(b)に示すように、工具駆動後、直ちに締付が
生じた場合、無負荷状態がないため、起動電流からすぐ
負荷電流波形となり、実際の締付開始点より負荷電流波
形の開始点が遅れる。この場合も上記同様、締付開始点
の検出が遅れるので、締り過ぎになる。
【0016】そこで、従来、位相制御等によるソフトス
タートを行って上記不具合の回避を図っていたため、起
動時のスピードが遅くなり、作業性が著しく低下してい
た。
【0017】本発明の目的は、工具駆動とナット締付開
始点との間に時間差を設けて工具の回転を安定させ、ナ
ット締付開始点の検出精度を高めたボルト締付装置を提
供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、アウターソケ
ット内にインナーソケットを収納した締付部と、両ソケ
ットを遊星歯車機構で回転させる動力伝達部とを有し、
アウター及びインナー各ソケットにトルシア形高力ボル
トのナットとピンテールをそれぞれ嵌合させて各ソケッ
トを互いに相反方向に回転させてナットを締め付けるボ
ルト締付装置において、上記アウターソケット又はイン
ナーソケットは、反締付方向に付勢する弾性部材によっ
て所定角度の遊びを介して動力伝達部に連結され、動力
伝達部を遊び分無負荷回転させた後、上記ソケットに動
力を伝達して締め付けを行うことを特徴とし、又、反力
ソケット内にナットソケットを収納した締付部と、両ソ
ケットを遊星歯車機構で回転させる動力伝達部とを有
し、反力ソケット外周に反力受けを設けてナットソケッ
トにボルトのナットを嵌合させ、反力ソケットを回転さ
せて反力受けを隣接凸部に係止させた状態でナットソケ
ットを回転させてナットを締め付けるボルト締付装置に
おいて、上記反力ソケット又はナットソケットは、反締
付方向に付勢する弾性部材によって所定角度の遊びを介
して動力伝達部に連結され、動力伝達部を遊び分無負荷
回転させた後、上記ソケットに動力を伝達して締め付け
を行うことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に係るボルト締付装置の実
施の形態を図1〜図4を参照して以下に説明する。まず
図1(a)(b)(c)は本発明に係るトルシア形高力
ボルトの締付装置の要部概略側面図と、遊星歯車機構の
右正面図と、図1(a)のA−A線断面図とを示し、図
1(a)において(30)は動力伝達部、(31)はア
ウターソケット、(32)はインナーソケットで、アウ
ター及びインナー各ソケット(31)(32)で本発明
に係る締付部を構成する。
【0020】上記動力伝達部(30)は、図5に示す従
来装置例と同様、モータ(M)の回転駆動を伝達する傘
歯車(33)(34)に減速器(35)を介して連結さ
れた遊星歯車機構(36)を具備し、遊星歯車機構(3
6)によってアウターソケット(31)とインナーソケ
ット(32)を互いに相反方向に回転させる。
【0021】上記遊星歯車機構(36)は、図1(b)
に示すように、傘歯車(34)等を介してモータ回転軸
に連結された太陽ギア(37)と、太陽ギア(37)に
同時に噛み合う3個の遊星ギア(39)…と、内周面に
設けた環状内歯車が遊星ギア(39)…に噛み合い、且
つ、アウターソケット(31)に同軸一体に接続された
環状公転ギア(40)とを具備する。上記遊星ギア(3
9)…は、その回転軸が円環状連結板(38)で一体に
支持されてインナーソケット(32)に接続され、イン
ナーソケット(32)に動力を伝達する。
【0022】そして、モータ(M)により太陽ギア(3
7)を回転(自転)させると、3個の遊星ギア(39)
…が自転しつつ3個一体の遊星ブロック(39a)とし
て公転してインナーソケット(32)が回転する。同時
に、公転ギア(40)が回転してアウターソケット(3
1)がインナーソケット(32)と反対方向に回転す
る。
【0023】上記アウターソケット(31)は、従来同
様、トルシア形高力ボルト(1)のナット(5)が嵌合
され、インナーソケット(32)はトルシア形高力ボル
ト(1)のピンテール(4)を嵌合させる。
【0024】上記インナーソケット(32)は、図1
(c)に示すように、少なくとも連結板(38)との連
結部位で120゜毎に三分割され、それに対応して連結
板(38)の円環外周に120゜毎に凸板部(38a)
…が形成される。そして、分割されたインナーソケット
(32)…と凸板部(38a)…とが、反締付方向に付
勢する弾性部材、例えば圧縮バネ(41)…により所定
角度(=約30゜)の周方向の遊び(Pa)…を介して
連結され、後述するように、動力伝達部(30)から連
結板(38)、凸板部(38a)…及びバネ(41)…
を経てインナーソケット(32)…に動力が伝達され
る。尚、遊び(Pa)…の角度(=約30゜)は実験値
から導入され、定常状態に達するのに必要な角度で、イ
ンナーソケット(32)…及び凸板部(38a)…の合
成中心角度を約60゜に設定することにより遊び(P
a)…を約30゜に設定する。
【0025】上記構成に基づき本発明の動作を次に説明
する。まずモータ(M)を駆動して傘歯車等を経て動力
伝達部(30)を駆動し、遊星ブロック(39a)を反
時計方向に回転させる。そうすると、図1(c)に示す
ように、連結板(38)がバネ(41)…の弾性力に抗
して矢印に示す締付方向に回転する一方、インナーソケ
ット(32)は未だ回転しない。
【0026】そして、遊星ブロック(39a)及び連結
板(38)が約30゜の遊び(Pa)分、無負荷回転し
た後、凸板部(38a)…がインナーソケット(32)
…に当接して両者一体に反時計方向に回転し始め、且
つ、アウターソケット(31)がインナーソケット(3
2)と相反方向に回転してナット(5)を締め付ける。
即ち、インナーソケット(32)が締付を開始するまで
に約30゜の遊び(Pa)の間、動力伝達部(30)の
遊星ブロック(39a)が無負荷状態で回転するため、
その間に回転が定常状態に達し、それにより締付開始点
を確実に検出することが出来る。
【0027】上記締付装置の総括的構成を図2を参照し
て次に示す。まず図2(a)(b)(c)はそれぞれト
ルシア形高力ボルトの締付装置の総括的構成を示す左正
面図と要部縦断側面図と図2(b)のB−B線断面図
で、図2(b)の鎖線の上半分は締付前の状態を示し、
下半分は締付完了時の状態を示す。図において(30)
は動力伝達部、(31)はアウターソケット、(32)
はインナーソケット、(36)は遊星歯車機構である。
【0028】上記動力伝達部(30)は遊星歯車機構
(36)が図示されており、遊星歯車機構(36)は太
陽ギア(37)と3個の遊星ギア(39)…と環状公転
ギア(40)とを有し、遊星ギア(39)…は円環状連
結板(38)により遊星ブロック(39a)として一体
に連結され、図2(c)に示す(37a)は遊星ギア
軸、(39a)は太陽ギア軸である。アウターソケット
(31)はクラッチ(42)によって公転ギア(40)
に接続される。インナーソケット(32)は圧縮バネ
(弾性部材)(41)によって遊び(Pa)を介して連
結板(38)の凸板部(38a)…に連結され、ピンテ
ール保持筒(43)がインナーソケット内にバネ(4
4)によって付勢されつつ摺動自在に嵌合される。
【0029】次に、本発明に係るボルト締付装置の他の
実施の形態を図3及び図4を参照して示す。まず図3
(a)(b)(c)は六角高力ボルトの締付装置の正面
図と側断面図と要部正断面図、図4(a)(b)はソケ
ット部分及びクラッチの各分解斜視図を示し、図におい
て(45)は反力ソケット(アウターソケット)、(4
6)はナットソケット(インナーソケット)、(47)
は口金、(48)はクラッチである。
【0030】上記反力ソケット(45)は外周に突起状
の反力受け(49)を一体に有し、内部にボルトのナッ
トを嵌合させるナットソケット(46)がラジアルリン
グ(50)及び止め輪(51)を介して配設される。
又、図4(a)に示すように、反力ソケット(45)の
後端面に複数の駆動爪(45a)…が周方向に沿って所
定ピッチ(120°毎)で突設され、後述するクラッチ
(48)のクラッチ爪(48a)が駆動爪(45a)…
に周方向から当接して回転力が伝達される。又、図3
(c)及び図4(a)に示すように、反締付方向に付勢
する円形帯バネ(弾性部材)(52)の両端の引っ掛け
爪(52a)(52b)を反力ソケット(45)と口金
(47)のそれぞれに各内周面側から引っ掛け、両者を
スピロロックス(54)を介在させつつ円形帯バネ(5
2)により連結する。更に、クラッチ(48)を口金
(47)に後端部側から収納し、埋め込みネジ(53)
によりクラッチ(48)を口金(47)に固定して両者
を一体化する。
【0031】クラッチ(48)は、図3(c)及び図4
(b)に示すように、前端面にクラッチ爪(48a)…
が周方向に沿って120゜毎に突設され、上述したよう
に、締付回転時、クラッチ爪(48a)…が反力ソケッ
ト(45)の駆動爪(45a)に当接して回転力を伝達
する。又、上述したように、クラッチ(48)を口金
(47)に収納し、図4(b)に示すネジ孔(48b)
に埋め込みネジ(53)を螺装して止め輪(55)を介
してクラッチ(48)を口金(47)に固定する。
【0032】この時、図3(c)に示すように、無負荷
時、反力ソケット(45)の駆動爪(45a)はクラッ
チ爪(48a)と所定角度(=約30゜)の遊び(P
a)分、離隔しており、従って、締付回転時(時計方
向)に約30°の遊び(Pa)分だけ無負荷回転した
後、クラッチ爪(48a)が駆動爪(45a)に当接し
て反力ソケット(45)と口金(47)が一体回転し、
ナットを締め付ける。
【0033】又、クラッチ(48)の後端部側がスラス
トプレート(56)と止め輪(57)とボールベアリン
グ(58)を介して円筒状内歯(環状公転ギア)(5
9)に固定される。内歯(59)はラジアルリング(6
0)を介して締付装置本体に取り付けられ、内歯車が遊
星ギアに噛み合う。遊星ギアはナットソケット(46)
に連結され、且つ、太陽ギアに噛み合い、太陽ギアはモ
ータの回転軸に連結される。
【0034】上記構成に基づき本発明の動作を次に説明
する。まずナットソケット(46)に六角高力ボルトの
ナットを嵌合させ、モータを駆動すると、遊星歯車機構
により内歯(59)、クラッチ(48)及び口金(4
7)が回転し、図3(c)に示すように、クラッチ爪
(48a)が帯バネ(52)の弾性力に抗して締付方向
(時計方向)に回転する。そして、クラッチ爪(48
a)が約30゜の遊び(Pa)分、無負荷回転した後、
反力ソケット(45)の駆動爪(45a)…に当接した
時点で、クラッチ(48)の回転駆動力が反力ソケット
(45)に伝達される。そこで、反力ソケット(45)
と共に反力受け(49)が回転して隣のナット(61)
に当った時点からナットの本締めが行われる。即ち、締
付を開始するまでに約30゜の遊び(Pa)分の間、無
負荷回転するため、その間に回転が定常状態に達し、そ
れにより締付開始点を確実に検出することが出来る。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、トルシア形又は六角各
高力ボルト等のボルト締付装置において、締付開始まで
に所定角度の遊びを設けたから、工具駆動から締付まで
に必ず一定の無負荷状態が作られ、締付開始点を確実に
検出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るトルシア形高力ボルトの
締付装置の実施の形態を示す概略断面側面図。(b)は
本発明に係る動力伝達部の遊星歯車機構を示す正面図。
(c)は図1(a)のA−A線断面図。
【図2】(a)は本発明に係るトルシア形高力ボルトの
締付装置の総括的構成を示す左正面図。(b)は図2
(a)装置の要部縦断側面図。(c)は図2(b)のB
−B線断面図で、鎖線の上半分は締付前の状態を示し、
下半分は締付完了時の状態を示す。
【図3】(a)(b)(c)は本発明に係る六角高力ボ
ルトの締付装置の実施の形態を示す正面図と縦断面図と
要部正断面図。
【図4】(a)(b)は本発明に係る六角高力ボルトの
締付装置のソケット部分とクラッチ部分の各分解斜視
図。
【図5】トルシア形高力ボルトとその締付装置の従来例
を示す縦断面図。
【図6】六角高力ボルトの締付装置の従来例を示す縦断
面図。
【図7】パルス検出器の要部側面図。
【図8】(a)は速度微分による回転速度減少検出手段
を示すトルクと速度と速度微分と制御出力の各グラフ。
(b)は本発明の課題を示す工具駆動と同時に締付が開
始された場合のトルクと速度と速度微分と制御出力の各
グラフ。
【図9】(a)は速度ピークホールドによる回転速度減
少検出手段を示すトルクと速度の各グラフ。(b)は本
発明の課題を示す工具駆動と同時に締付が開始された場
合のトルクと速度の各グラフ。
【図10】(a)はボルト締付時の負荷電流検出による
回転速度減少検出手段を示すトルクと負荷電流と負荷電
流微分と制御出力の各グラフ。(b)は本発明の課題を
示す工具駆動と同時に締付が開始された場合のトルクと
負荷電流と負荷電流微分と制御出力の各グラフ。
【図11】(a)は速度微分による回転速度減少検出手
段の制御ブロック図。(b)は速度ピークホールドによ
る回転速度減少検出手段の制御ブロック図。(c)はボ
ルト締付時の負荷電流検出による回転速度減少検出手段
の制御ブロック図。
【符号の説明】 30 動力伝達部 31 アウターソケット 32 インナーソケット 36 遊星歯車機構 41 弾性部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アウターソケット内にインナーソケットを
    収納した締付部と、両ソケットを遊星歯車機構で回転さ
    せる動力伝達部とを有し、アウター及びインナー各ソケ
    ットにトルシア形高力ボルトのナットとピンテールをそ
    れぞれ嵌合させて各ソケットを互いに相反方向に回転さ
    せてナットを締め付けるボルト締付装置において、 上記アウターソケット又はインナーソケットは、反締付
    方向に付勢する弾性部材によって所定角度の遊びを介し
    て動力伝達部に連結され、動力伝達部を遊び分無負荷回
    転させた後、上記ソケットに動力を伝達して締め付けを
    行うことを特徴とするボルト締付装置。
  2. 【請求項2】反力ソケット内にナットソケットを収納し
    た締付部と、両ソケットを遊星歯車機構で回転させる動
    力伝達部とを有し、反力ソケット外周に反力受けを設け
    てナットソケットにボルトのナットを嵌合させ、反力ソ
    ケットを回転させて反力受けを隣接凸部に係止させた状
    態でナットソケットを回転させてナットを締め付けるボ
    ルト締付装置において、 上記反力ソケット又はナットソケットは、反締付方向に
    付勢する弾性部材によって所定角度の遊びを介して動力
    伝達部に連結され、動力伝達部を遊び分無負荷回転させ
    た後、上記ソケットに動力を伝達して締め付けを行うこ
    とを特徴とするボルト締付装置。
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