JP2000116145A - 共振形電力変換装置 - Google Patents

共振形電力変換装置

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JP2000116145A
JP2000116145A JP10276089A JP27608998A JP2000116145A JP 2000116145 A JP2000116145 A JP 2000116145A JP 10276089 A JP10276089 A JP 10276089A JP 27608998 A JP27608998 A JP 27608998A JP 2000116145 A JP2000116145 A JP 2000116145A
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resonance
power converter
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type power
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Tomonori Kimura
友則 木村
Hideo Matsuki
英夫 松木
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LC共振回路による共振を用いて電力変換部
の転流を行うようにした共振形電力変換装置において、
低負荷時における電力変換効率を良好にする。 【解決手段】 LC共振回路8を、共振用コンデンサ6
a、6b、…6nと共振用リアクトル7a、7b、…7
nによるそれぞれの直列回路にスイッチング素子81
a、81b、…81nが直列接続された構成とし、電流
センサ18によって検出された出力電流の実効値に基づ
いてLC共振回路8におけるスイッチング素子81a、
81b、…81nを選択的にオンオフさせて、共振電流
のピーク値を切り換えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電動機、交流
回転機などの負荷と直流電源との間に設けられて電力変
換を行う共振形電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、1組の共振用コンデンサと
共振用リアクトルを用い、3相の主スイッチング素子を
ゼロ電圧スイッチングして一括転流を行う共振形電力変
換装置を先に提案した(特願平9−328992号)。
この共振形電力変換装置の構成を図18に示す。直流電
圧源1の直流電圧Vsは、電力変換部2によって交流電
圧に変換される。この電力変換部2は、正母線と負母線
の間に、自己消弧型スイッチング素子として主スイッチ
ング素子(例えば、IGBT)3a〜3fが3相(U
相、V相、W相)でブリッジ結線された構成となってい
る。また、主スイッチング素子3a〜3fには、逆並列
ダイオード(フライホイールダイオード)4a〜4fが
それぞれ接続されている。そして、1つの主スイッチン
グ素子とこれに逆並列接続された1つのフライホイール
ダイオードにより1つのアームを構成しており、正母線
に接続されている方が上アーム、負母線に接続されてい
る方が下アームとなる。
【0003】この電力変換部2において、主スイッチン
グ素子3a、3b、主スイッチング素子3c、3d、主
スイッチング素子3e、3fは、それぞれ120°位相
をずらしてオンオフ制御され、負荷(例えば、交流回転
機)5に交流電圧を出力するようになっている。また、
正母線と負母線の間には、共振用コンデンサ6および共
振用リアクトル7が直列接続されている。共振用コンデ
ンサ6および共振用リアクトル7は、LC共振回路8を
構成しており、ゼロ電圧スイッチングを行うために、正
母線と負母線間の上下アームのそれぞれの主スイッチン
グ素子が共にオンしたとき、共振して共振電流が流れる
ようになっている。
【0004】また、直流電圧源1に直列にリアクトル9
が接続され、さらにこのリアクトル9と差動接続された
電圧クランプ用リアクトル11を有する電圧クランプ回
路10が設けられている。リアクトル9は、負荷5とし
ての交流回転機のリアクトル成分と同等のもので、正母
線と負母線間の上下アームのそれぞれの主スイッチング
素子が共にオンして正母線と負母線の間が短絡したと
き、直流電圧源1と電力変換部2の間の短絡を防止して
各主スイッチング素子に過電流が流れるのを防止してい
る。また、電圧クランプ回路10は、電圧クランプ用リ
アクトル11とダイオード12から構成され、正母線と
負母線の間の電圧を(1+1/n)Vsにクランプし、
直流電圧源1に電力を回生させる。なお、電圧クランプ
用リアクトル11の巻き数とリアクトル9の巻き数の比
は、n(1<n)となっている。
【0005】また、上記した主スイッチング素子3a〜
3fは、制御部13によってスイッチング制御される。
この制御部13は、U相、V相、W相それぞれについて
上アーム、下アームのゲート信号(PWM信号)を発生
するゲート信号発生回路14と、正母線と負母線間、す
なわち上下アーム間の電圧VPNを検出する電圧検出回路
15と、主スイッチング素子3a〜3fをスイッチング
制御するための処理を行う制御回路16と、この制御回
路16からの制御信号に基づいて主スイッチング素子3
a〜3fを駆動するドライブ回路17から構成されてい
る。
【0006】上記構成において、電力変換部2のスイッ
チング動作を、主スイッチング素子3a、3bを例にと
り、図19に示す信号波形図を参照して説明する。この
スイッチングを行う前の状態としては、主スイッチング
素子3aがオン、主スイッチング素子3bがオフして、
主スイッチング素子3aから負荷側に電流が供給されて
いるものとする。
【0007】そして、図19のt1 時点において、主ス
イッチング素子3bをオンすると、正母線と負母線の
間、すなわち上下アームが短絡し、共振用コンデンサ
6、共振用リアクトル7、主スイッチング素子3a、3
bにより共振経路が形成されて共振電流が流れ始める。
このとき、共振電流と負荷電流iL とは同一方向に流れ
るため、主スイッチング素子3aには負荷電流iL と共
振電流が重畳した電流が流れ、主スイッチング素子3b
には共振電流が流れる。
【0008】この後、共振電流が逆極性となり、共振電
流の絶対値が負荷電流iL よりも大きくなって上下アー
ム間の電圧VPNが負電圧になる(図19のt2 時点〜t
3 時点)と、フライホイールダイオード4a、4bを通
って電流が流れる。このため、主スイッチング素子3
a、3bの各コレクタエミッタ間電圧は負となる。この
2 からt3 の期間において、主スイッチング素子3a
のゲート端子にオフ信号を与えると、ゼロ電圧スイッチ
ングを行うことができ、スイッチング損失が発生しな
い。
【0009】そして、共振電流が次第に減少し、フライ
ホイールダイオード4aがオフすると、負荷電流はフラ
イホイールダイオード4bを流れ始める(図19のt3
時点)。このとき、リアクトル9を流れる一定電流は、
共振用コンデンサ6、共振用リアクトル7、フライホイ
ールダイオード4bを通して流れるため、共振用コンデ
ンサ6が充電され、共振用コンデンサ6の正極の電位が
上昇する。そして、共振用コンデンサ6および共振用リ
アクトル7の両端間の電圧VPNが直流電圧源1の直流電
圧Vsの(1+1/n)倍になったとき、電圧VPNはこ
の値にクランプされ、電圧クランプ用リアクトル11と
電圧クランプ用ダイオード12からなる電圧クランプ回
路10に電流が流れ始め、直流電圧源1に電力が回生さ
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した構成におい
て、主スイッチング素子をゼロ電圧スイッチングさせる
ためには、共振電流を出力電流より大きくする必要があ
る。このため、共振電流のピーク値は最大負荷時の出力
電流のピーク値より大きく設定される。しかしながら、
共振電流のピーク値を最大負荷時の出力電流のピーク値
より大きく設定すると、低負荷時の出力電流が小さいと
きにも大きな共振電流が発生するため、低負荷時の電力
変換効率が悪化するという問題がある。このような問題
は上記した1つのLC共振回路による一括転流方式のも
のに限らず、各相毎にLC共振回路を設けて転流を行う
方式のものでも同様に発生する。
【0011】本発明は上記問題に鑑みたもので、低負荷
時においても電力変換効率を良好にすることができる共
振形電力変換装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明においては、電力変換部の出
力電流を示す情報に基づいて共振電流のピーク値を変化
させる手段を設けたことを特徴としている。この発明に
よれば、共振電流のピーク値を変化させることによっ
て、低負荷時における電力変換効率を良好にすることが
できる。
【0013】この場合、出力電流を示す情報としては、
請求項2に記載した出力電流の実効値、あるいは請求項
3に記載した出力電流の瞬時値、あるいは請求項4に記
載した電力変換部の入力電流の平均値、あるいは請求項
5に記載した電力変換部に接続された負荷のトルクを示
す情報とすることができる。また、ピーク値を変化させ
る手段は、請求項6に記載の発明のように、LC共振回
路におけるキャパシタンスとインダクタンスの積を一定
として両者の比率を変化させるものとすることができ
る。この発明によれば、LC共振回路におけるキャパシ
タンスとインダクタンスの積を一定としているから、共
振周期を変えずに共振電流のピーク値を変化させること
ができる。
【0014】また、ピーク値を変化させる手段は、請求
項7に記載した発明のように、LC共振回路における共
振用コンデンサと共振用リアクトルの直列回路を上下ア
ームに対して選択的に並列接続するものとして構成する
ことができる。具体的には、請求項8に記載の発明のよ
うに、直列回路に設けられたスイッチング手段を選択的
にオンオフさせて、直列回路を上下アームに対して選択
的に並列接続することができる。
【0015】この場合、請求項9に記載の発明のよう
に、直列回路毎にキャパシタンスとインダクタンスを異
なった値でかつ両者の積を一定にする、あるいは請求項
9に記載の発明のように、いずれの直列回路においても
キャパシタンスとインダクタンスを同じ値のものとすれ
ば、共振周期を変えずに共振電流のピーク値を変化させ
ることができる。
【0016】また、ピーク値を変化させる手段は、請求
項11に記載の発明のように、共振電流が負の電流とな
る期間において主スイッチング素子のスイッチングが行
われるように、LC共振回路におけるキャパシタンスを
変化させるものとすることができる。この発明によれ
ば、キャパシタンスを変化させて共振電流のピーク値を
変化させることができ、また共振電流が負の電流になっ
ているときに主スイッチング素子のスイッチングを行っ
ているため、スイッチング損失を減少させることができ
る。
【0017】この場合、請求項12に記載の発明のよう
に、キャパシタンスの変化に合わせて主スイッチング素
子のスイッチングを行うタイミングを変化させるように
してもよい。なお、請求項11又は12に記載の発明に
おいて、ピーク値を変化させる手段は、請求項13に記
載の発明のように、LC共振回路における複数の共振用
コンデンサを選択的に接続してキャパシタンスを変化さ
せるように構成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1に本発明の一実施形態に係る共
振形電力変換装置の構成を示す。なお、この実施形態に
おける共振形電力変換装置の基本的な構成は、図18に
示すものと同様であり、図18に示すものと同一符号を
付したものは、均等あるいは同一物であることを示して
いる。なお、図18に示すリアクトル9は、正母線と負
母線の間が短絡したときに直流電圧源1と電力変換部2
の間の短絡を防止する回路を構成しているので、図1中
に短絡防止回路9として示している。
【0019】この実施形態において、LC共振回路8
は、共振用コンデンサ6a、6b、…6nと共振用リア
クトル7a、7b、…7nによるそれぞれの直列回路に
スイッチング素子(例えば、IGBT)81a、81
b、…81nが直列接続された構成になっている。ま
た、電力変換部2から負荷5に至るいずれかの出力線に
電流センサ18が設けられている。そして、制御回路1
6は、電流センサ18によって検出された出力電流の実
効値に基づいてLC共振回路8におけるスイッチング素
子81a、81b、…81nを選択的にオンオフさせて
共振電流のピーク値を切り換えるように制御する。
【0020】以下、上記した共振電流のピーク値の切り
換えについて説明する。今、LC共振回路8における共
振用コンデンサのキャパシタンスをCr、共振用リアク
トルのインダクタンスをLr、共振電流のピーク値をI
rp、共振周期をTr、共振用コンデンサの初期電圧を
Voとすると、共振周期Tr、共振電流のピーク値Ir
pは数式1、2で表される。
【0021】
【数1】Tr=2π×(Lr×Cr)1/2
【0022】
【数2】Irp=Vo×(Cr/Lr)1/2 ここで、Tr=4μs、Vo=100Vとすると、Ir
p、Lr、Crは、図2に示す関係となり、Lr×Cr
を一定として、Cr/Lrを変化させれば、共振周期T
rが一定で共振電流のピーク値Irpを変化させること
ができる。
【0023】また、この種の共振形電力変換装置では、
共振電流のピーク値は、共振電流が3相に均等に流れる
とすると、スイッチングする主スイッチング素子に流れ
る電流の3倍以上必要になる。そして、電流センサ18
によって検出された出力電流の実効値をIloadとし、M
を安全マージンのための係数とすると、必要な共振電流
のピーク値Irpは数式3で表される。
【0024】
【数3】Irp=M×Iload×21/2 ×3 従って、数式3によって得られた共振電流のピーク値I
rpに基づき、LC共振回路8におけるスイッチング素
子81a、81b、…81nを選択的にオンオフさせる
ことによって、共振電流のピーク値を切り換えることが
できる。
【0025】ここで、Iloadは、電力変換部2の出力電
流を示す情報であって、この情報としては、出力電流の
瞬時値iloadを用いることもできる。この場合、図3に
示すように電力変換部2から負荷5に至る各出力線に電
流センサ19a〜19cを設け、この電流センサ19a
〜19cによって検出された出力電流の瞬時値iload
ら数式4によって共振電流のピーク値Irpを得る。
【0026】
【数4】Irp=M×iload×3 また、電力変換部2の出力電流を示す情報としては、電
力変換部2の入力電流の平均値Iaを用いることもでき
る。この場合、電力変換部2の入出力の電力が保存する
とすれば、数式5が成立する。
【0027】
【数5】Vs×Ia/3=Iload×Vs/2/21/2 ここで、Vsは直流電圧源1の電圧であり、Vs/2は
出力電圧の振幅を示している。この数式5と数式3か
ら、共振電流のピーク値Irpは数式6で得られる。
【0028】
【数6】Irp=M×Ia×4 なお、電力変換部2の入力電流は、図4に示すようにL
C共振回路8と電力変換部2の間の正母線に設けられた
電流センサ20により、あるいは図5に示すように短絡
防止回路9とLC共振回路8の間に設けられた電流セン
サ21により、あるいは図6に示すように直流電圧源1
と短絡防止回路9の間に設けられた電流センサ22によ
り検出することができる。
【0029】そして、制御回路16は、上記した電力変
換部2の出力電流を示す情報に基づいて共振電流のピー
ク値を切り換える制御を行う。図7にその場合の制御処
理を示す。まず、上記したいずれかの電流センサによっ
て検出された検出値を入力し(ステップ101)、その
検出値に基づいてその電流センサに対応する上記した数
式を用いて、必要とされる共振電流のピーク値Irpを
求め(ステップ102)、LC共振回路8による共振電
流のピーク値が上記したIrpになるように、LC共振
回路8におけるスイッチング素子81a〜81nを選択
的にオンオフさせる(ステップ103)。この制御処理
を繰り返し実行することにより、負荷5の高負荷時およ
び低負荷時における電力変換効率を良好にすることがで
きる。
【0030】なお、LC共振回路8における共振用コン
デンサ6a、6b、…6nと共振用リアクトル7a、7
b、…7nは、直列回路毎にキャパシタンスとインダク
タンスが異なった値でかつ両者の積が一定になるものを
用いることができる。このようにすることによって、共
振周期Trを一定として共振電流のピーク値のみを切り
換えることができる。例えば、直列回路が4つで、それ
ぞれの直列回路による共振電流のピーク値Irpを50
A、100A、150A、200Aとし、ぞれぞれの直
列回路に接続されたスイッチング素子をS1、S2、S
3、S4とすると、必要とされる共振電流のピーク値I
rpに対し、図8に示すようにスイッチング素子S1、
S2、S3、S4をオンオフさせることによって、共振
電流のピーク値を所望の値に切り換えることができる。
【0031】また、共振用コンデンサ6a、6b、…6
nにおけるそれぞれのキャパシタンスの値および共振用
リアクトル7a、7b、…7nにおけるそれぞれのイン
ダクタンスの値を同じにしてもよい。この場合、主スイ
ッチング素子に流れる共振電流は、それぞれの直列回路
による共振電流の合計になるので、それぞれの直列回路
による共振電流のピーク値Irpを50Aとすると、図
9に示すようにスイッチング素子S1、S2、S3、S
4をオンオフさせることによって、共振電流のピーク値
を所望の値に切り換えることができる。
【0032】また、図10に示すように、キャパシタン
スを可変にできる共振用コンデンサ61とインダクタン
スを可変にできる共振用リアクトル71を用いるように
してもよい。例えば、共振用コンデンサ61としては、
後述する図13の実施形態に示すように複数のコンデン
サをスイッチング素子によって選択的に接続することに
よってキャパシタンスを可変にしたり、共振用リアクト
ル71においても同様に複数のリアクトルをスイッチン
グ素子によって選択的に接続することによってリアクタ
ンスを可変にすることができる。
【0033】また、共振電流のピーク値Irpは、数式
2からわかるように直流電圧源1の電圧によっても変え
ることができる。この場合の実施形態を図11に示す。
直流電圧源1の電圧は、例えば複数の電源をスイッチン
グ手段によって選択的に直列接続することによって可変
にすることができる。なお、図示してないが、この実施
形態においても、図1、図3乃至図6に示すのと同様の
電流センサが設けられており、その電流センサによって
検出された検出値に基づき、制御回路16によって上記
した直流電圧源1の電圧を可変にする制御が行われる。
【0034】ここで、直流電圧源1の電圧を可変にした
場合、電力変換部2に入力される電圧も変化してしまう
ため、その電圧変化に応じて電力変換部2の変調率を変
えるなどの補正を行う必要がある。あるいは、図12に
示すようにLC共振回路8にスイッチング素子82を設
け、共振用コンデンサ6への充電時に、直流電圧源1の
電圧を変化させるとともにスイッチング素子82をオン
にして共振用コンデンサ6の充電を行い、充電終了後、
スイッチング素子82をオフにして直流電圧源1の電圧
を元に戻すようにすれば、電力変換部2に入力される電
圧を変化させないようにすることができる。
【0035】また、図1、図3乃至図6に示す実施形態
においては、LC共振回路8における共振用コンデンサ
のキャパシタンスと共振用リアクトルのインダクタンス
の両方を変えるものを示したが、共振用コンデンサのキ
ャパシタンスのみを変えても共振電流のピーク値を変化
させることができる。この場合の実施形態を図13に示
す。複数のコンデンサ61a、61b、…61nが並列
に接続され、それぞれのコンデンサにスイッチング素子
(図ではスイッチの記号で示しているが、図1、図3乃
至図6と同じく半導体のスイッチング素子で構成された
もの)83a、83b、…83nが接続されている。な
お、図示してないが、この実施形態においても、図1、
図3乃至図6に示すのと同様の電流センサが設けられて
おり、その電流センサによって検出された検出値に基づ
き、制御回路16によってスイッチング素子83a、8
3b、…83nをオンオフさせて共振電流のピーク値を
切り換える制御が行われる。
【0036】この実施形態のように、LC共振回路8に
おけるキャパシタンスのみを変えると、数式1からわか
るように、共振周期Trが変化する。この場合、共振電
流が負の電流になっているときに電力変換部2における
主スイッチング素子のスイッチングを行えば、スイッチ
ング損失を減少させることができる。すなわち、図14
に示すように、n=0、1、2、…に対し、共振を開始
してから主スイッチング素子のスイッチングを行うまで
の時間Tswと共振周期Trとの関係を数式7に示すよ
うにすれば、共振電流が負の電流になっているとき(正
弦波の共振波形がした半分にあるとき)に主スイッチン
グ素子のスイッチングを行うことができる。
【0037】
【数7】 (2n+1)/2×Tr<Tsw<(n+1)×Tr なお、共振周期Trは数式2に示すようにキャパシタン
スによって変化するため、数式7を満たすように、複数
のコンデンサ61a、61b、…61nが選択的に接続
される。
【0038】図15に、この実施形態における制御回路
16の制御処理を示す。なお、この図15は、図7にお
けるステップ103の詳細な処理として示されており、
LC共振回路8におけるキャパシタンスCrをC
(0)、C(1)、C(2)の3段階に切り換え制御し
ている。なお、C(0)<C(1)<C(2)であり、
キャパシタンスの切り換えを行う閾値Ith(1)、I
th(2)をIth(1)<Ith(2)に設定してい
る。
【0039】ステップ201、202において、図7に
おけるステップ102で求められた共振電流のピーク値
Irpを閾値Ith(1)、Ith(2)と比較する。
IrpがIth(2)より大きいときで、CrがC
(2)になっていないことを判定したとき(ステップ2
03)には、CrをC(2)にするようにLC共振回路
8におけるスイッチング素子(SW)をオンオフさせる
(ステップ204)。
【0040】また、IrpがIth(1)より大きくI
th(2)より小さいときで、CrがC(1)になって
いないことを判定したとき(ステップ205)には、C
rをC(1)にするようにLC共振回路8におけるスイ
ッチング素子をオンオフさせる(ステップ206)。ま
た、IrpがIth(1)より小さいときで、CrがC
(0)になっていないことを判定したとき(ステップ2
07)には、CrをC(0)にするようにLC共振回路
8におけるスイッチング素子をオンオフさせる(ステッ
プ208)。
【0041】なお、上記した実施形態においては、共振
を開始してから主スイッチング素子のスイッチングを行
うまでの時間Tswを一定とするものを示したが、LC
共振回路8におけるキャパシタンスCrの変化に応じて
時間Tswを変化させるようにしてもよい。この場合、
図16に示すように、共振電流が最初に負の電流になる
期間において主スイッチング素子のスイッチングを行う
ようにすれば、そのスイッチングを行うまでに発生す
る、共振電流による損失を低減することができる。
【0042】また、図13に示すLC共振回路8の構成
は、種々に変形が可能である。例えば、図17(a)に
示すように1つのコンデンサ61aにスイッチング素子
を接続せずに常に共振用リアクトル7に接続しておいて
もよい。また、図17(b)に示すようにコンデンサ6
1a、61b、…61nを直列接続し、スイッチング素
子83a、83b、…83nをそれぞれのコンデンサに
並列接続するようにしてもよい。この場合も、図17
(c)に示すように1つのコンデンサ61aにスイッチ
ング素子を設けないようにしてもよい。また、図17
(c)に示すようにコンデンサ61a、61b、61
c、61d、61eをブリッジ状に接続し、スイッチン
グ素子83a、83b、83c、83dをコンデンサ6
1a、61b、61c、61dに並列接続するようにし
てもよい。この場合も、図17(d)に示すようにコン
デンサ61cにスイッチング素子を設けないようにして
もよい。
【0043】なお、図1、図3乃至図6に示す実施形態
においても、共振用コンデンサと共振用リアクトルによ
る直列回路の全てにスイッチング素子を設けることな
く、いずれかの直列回路を常に正母線と負母線に接続し
ておくようにしてもよい。また、上記した種々の実施形
態におけるスイッチング素子としては、IGBTに限ら
ず、その他の半導体素子を用いてもよい。
【0044】さらに、本発明は、上記した1つのLC共
振回路8による一括転流方式のものに限らず、各相毎に
LC共振回路を設けて転流を行う方式のものにも適用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る共振形電力変換装置
の構成を示す図である。
【図2】LC共振回路におけるキャパシタンスとインダ
クタンスと共振電流のピーク値の関係を示す図である。
【図3】図1に示す共振形電力変換装置の変形例を示す
図である。
【図4】図1に示す共振形電力変換装置の他の変形例を
示す図である。
【図5】図1に示す共振形電力変換装置の他の変形例を
示す図である。
【図6】図1に示す共振形電力変換装置の他の変形例を
示す図である。
【図7】図1に示す制御回路16による制御処理を示す
フローチャートである。
【図8】共振電流のピーク値Irpに対しスイッチング
素子S1、S2、S3、S4をオンオフさせるパターン
を示す図表である。
【図9】共振電流のピーク値Irpに対しスイッチング
素子S1、S2、S3、S4をオンオフさせる他のパタ
ーンを示す図表である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る共振形電力変換
装置の構成を示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る共振形電力変換
装置の構成を示す図である。
【図12】図11に示す共振形電力変換装置の変形例を
示す図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る共振形電力変換
装置の構成を示す図である。
【図14】共振周期Trを一定にした場合の、主スイッ
チング素子のスイッチングタイミングを説明するための
説明図である。
【図15】図13に示す制御回路16による制御処理を
示すフローチャートである。
【図16】共振周期Trを可変にした場合の、主スイッ
チング素子のスイッチングタイミングを説明するための
説明図である。
【図17】図13に示すLC共振回路8の変形例を示す
図である。
【図18】本出願人が先に提案した共振形電力変換装置
の構成を示す図である。
【図19】図18に示す共振形電力変換装置の作動説明
に供する波形図である。
【符号の説明】
1…直流電圧源、2…電力変換部、3a〜3f…主スイ
ッチング素子、4a〜4f…フライホイールダイオー
ド、5…負荷、6、6a〜6n、61、61a〜61n
…共振用コンデンサ、7、71…共振用リアクトル、8
…LC共振回路、9…リアクトル(短絡防止回路)、1
0…電圧クランプ回路、11…電圧クランプ用リアクト
ル、12…ダイオード、13…制御部、14…ゲート信
号発生回路、15…電圧検出回路、16…制御回路、1
7…ドライブ回路、18〜22…電流センサ、81a〜
81n、82、83a〜83n…スイッチング素子。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換部における上下アームを短絡し
    てLC共振回路により共振を発生させ、この共振時に前
    記電力変換部の主スイッチング素子をスイッチングさせ
    て転流を行うようにした共振形電力変換装置において、 前記電力変換部の出力電流を示す情報に基づいて共振電
    流のピーク値を変化させる手段を設けたことを特徴とす
    る共振形電力変換装置。
  2. 【請求項2】 前記出力電流を示す情報は、前記出力電
    流の実効値であることを特徴とする請求項1に記載の共
    振形電力変換装置。
  3. 【請求項3】 前記出力電流を示す情報は、前記出力電
    流の瞬時値であることを特徴とする請求項1に記載の共
    振形電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記出力電流を示す情報は、前記電力変
    換部の入力電流の平均値であることを特徴とする請求項
    1に記載の共振形電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記出力電流を示す情報は、前記電力変
    換部に接続された負荷のトルクを示す情報であることを
    特徴とする請求項1に記載の共振形電力変換装置。
  6. 【請求項6】 前記ピーク値を変化させる手段は、前記
    LC共振回路におけるキャパシタンスとインダクタンス
    の積を一定として両者の比率を変化させるものであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の
    共振形電力変換装置。
  7. 【請求項7】 前記LC共振回路は、共振用コンデンサ
    と共振用リアクトルが直列接続された直列回路を複数有
    しており、前記ピーク値を変化させる手段は、前記複数
    の直列回路を前記上下アームに対して選択的に並列接続
    するものであることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか1つに記載の共振形電力変換装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の直列回路にはスイッチング手
    段がそれぞれ設けられており、前記ピーク値を変化させ
    る手段は、前記複数の直列回路におけるスイッチング手
    段を選択的にオンオフさせるものであることを特徴とす
    る請求項7に記載の共振形電力変換装置。
  9. 【請求項9】 前記直列接続された共振用コンデンサの
    キャパシタンスと共振用リアクトルのインダクタンス
    は、直列回路毎に異なった値でかつ両者の積が一定にな
    るものであることを特徴とする請求項7又は8に記載の
    共振形電力変換装置。
  10. 【請求項10】 前記直列接続された共振用コンデンサ
    のキャパシタンスと共振用リアクトルのインダクタンス
    は、全ての直列回路において同じ値のものであることを
    特徴とする請求項7又は8に記載の共振形電力変換装
    置。
  11. 【請求項11】 前記ピーク値を変化させる手段は、前
    記共振電流が負の電流となる期間において前記主スイッ
    チング素子のスイッチングが行われるように、前記LC
    共振回路におけるキャパシタンスを変化させるものであ
    ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記
    載の共振形電力変換装置。
  12. 【請求項12】 前記ピーク値を変化させる手段は、前
    記キャパシタンスの変化に合わせて前記主スイッチング
    素子のスイッチングを行うタイミングを変化させるもの
    であることを特徴とする請求項11に記載の共振形電力
    変換装置。
  13. 【請求項13】 前記LC共振回路は、複数の共振用コ
    ンデンサを有しており、前記ピーク値を変化させる手段
    は、前記複数の共振用コンデンサを選択的に接続して前
    記キャパシタンスを変化させるものであることを特徴と
    する請求項11又は12に記載の共振形電力変換装置。
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