JP2000112253A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000112253A
JP2000112253A JP10294435A JP29443598A JP2000112253A JP 2000112253 A JP2000112253 A JP 2000112253A JP 10294435 A JP10294435 A JP 10294435A JP 29443598 A JP29443598 A JP 29443598A JP 2000112253 A JP2000112253 A JP 2000112253A
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JP10294435A
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English (en)
Inventor
Takashi Tomizawa
岳志 冨沢
Koji Amamiya
幸司 雨宮
Masahiro Inoue
雅博 井上
Ikuo Kuribayashi
栗林  郁夫
Rie Saito
理絵 齋藤
Keiko Igarashi
けい子 五十嵐
Yoshihiro Takada
吉宏 高田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触式の転写手段によりトナー像を転写する
に際し、転写手段の転写部材と記録材担持体等との間で
異常放電を防止し、かつ電界不足による転写不良を防止
して、良好に転写することを可能とすることである。 【解決手段】 転写部材40は、電極42に、長方形板
状の導電性ゴムからなるブレード基体44を設けてなっ
ており、ブレード基体44を、転写ドラム8を介して感
光ドラム1に当接して使用される。基体44の上流側の
面の上部に、基体44よりも摩擦係数の小さい低摩擦層
46をコーティングにより設けた。低摩擦層46は、ナ
イロン等のコート基材に、(CF)0.30.7 の化学式
で示されるフッ化黒鉛を分散してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式ある
いは静電記録方式を採用した画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置としてカラー複写機
を図9に示す。
【0003】本カラー複写機の画像形成部には、像担持
体としてドラム状の電子写真感光体(感光ドラム)1が
配置され、その感光ドラム1の周りには、露光ランプ
(図示せず)、一次帯電器2、光源装置(図示せず)、
この光源装置からの光Lを走査するポリゴンミラー(図
示せず)、および感光ドラム1の表面電位を検知する電
位センサー(図示せず)が配置されている。
【0004】光源装置から各色成分の画像信号に応じた
光が発せられ、その光をポリゴンミラーを回転させるこ
とによって走査し、その走査光の光束を反射ミラーによ
って偏向し、fθレンズを介して感光ドラム1の母線上
に集光して、感光ドラム1上に画像信号に応じた各色成
分の静電潜像が順次形成される。
【0005】感光ドラム1の横方に4個の現像器3、す
なわちマゼンタ現像器3a、シアン現像器3b、イエロ
ー現像器3cおよびブラック現像器3dが設置され、そ
れぞれ、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック色の現
像剤が供給装置によって所定量充填されている。上記現
像器3(3a〜3d)は、感光ドラム1の外周面と対向
する位置に着脱され、感光ドラム1上に形成された静電
潜像の現像を行う。
【0006】感光ドラム1の斜め下方には、記録材担持
体である転写ドラム8が設置されている。この転写ドラ
ム8には、装置本体の下部に設置された記録材カセット
60から記録材Pが、レジストローラ13等を介して搬
送される。転写ドラム8は、ポリエチレンテレフタレー
トやポリフッ化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリウ
レタン樹脂フィルム(転写シート)を、2つのリングを
連結部材で連結した枠体に合わせて接合して、ドラム状
に形成したものである。
【0007】このカラー画像形成装置の全体の動作を4
色の画像形成を例にとって簡単に説明すると、まず、感
光ドラム1が回転し、その表面を帯電器2によって一様
に帯電する。つぎに図示しない原稿の1色目、たとえば
マゼンタの画像信号によって変調したレーザ光Lを感光
ドラム1に照射し、感光ドラム1上にマゼンタの静電潜
像を形成する。その潜像を予め現像位置に定置したマゼ
ンタ現像器3aによって現像して、感光ドラム1上に1
色目のマゼンタトナー像を形成する。
【0008】一方、カセット60からの記録材Pが、レ
ジストローラ13等によって転写ドラム8に沿う方向に
押し出される。この記録材Pの押し出しと同時に、接触
式の吸着帯電手段12の吸着ローラを転写ドラム8の表
面に押し付け、裏面側から吸着帯電手段12の吸着帯電
部材により吸着帯電して、記録材Pを転写ドラム8上に
静電的に担持する。
【0009】この転写ドラム8は、感光ドラム1と同期
して図中矢印方向に回転しており、接触式の転写手段4
により感光ドラム1上に形成されたマゼンタトナー像
が、転写材Pに転写される。転写ドラム8はそのまま回
転を続けて、つぎの2色目のシアントナー像の転写に備
える。
【0010】マゼンタトナー像の転写が終了したら、ク
リーニング部材5により感光ドラム1上の転写残りのト
ナーをクリーニングした後、同様に、帯電器2による帯
電、レーザー光の照射以下を行って、感光ドラム1上に
つぎの2色目のシアントナー像を形成し、そのシアント
ナー像を記録材P上にマゼンタトナー像の上から重ね合
わせて転写する。同様な画像形成工程を3色目、4色目
のイエローおよびブラックについても行って、記録材P
上にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色のト
ナー像を重ね合わせ転写したカラー画像を得る。
【0011】4色のトナー像が転写された記録材Pは、
分離爪の作用によって転写ドラム8から剥離して、搬送
ベルト等によって定着器7に送る。
【0012】定着器7は、定着ローラ71、加圧ローラ
72と、それらの耐熱性クリーニング部材73、74
と、定着ローラ71、加圧ローラ72内に収納された加
熱ヒータ75、76と、ジメチルシリコーンオイルなど
の離型剤オイルを定着ローラ71に塗布する塗布ローラ
77と、その離型剤オイルを供給するオイル溜め78
と、定着温度制御用のサーミスタ79とから構成されて
いる。定着器7は、搬送された記録材Pを定着ローラ7
1と加圧ローラ72により加熱および加圧して、各色の
トナー像の混色および記録材Pへの固定を行い、フルカ
ラーのプリント画像に形成する。
【0013】転写ドラム8上に残留したトナーは、除電
器14および15によって除電して、静電吸着力を取り
除いた後、回転するファーブラシ16によって掻き落と
す。残留トナーの除去手段としては、他にブレードまた
は不織布が単独または併用して用いられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感光ドラム
1上のトナー像を忠実に転写させるために、転写ドラム
8と感光ドラム1との当接点に記録材Pが入る側を上流
とし、当接点から記録材が出てくる側を下流としたとき
に、感光ドラムと転写ドラムとの当接点の上流側近傍に
おいて転写電界を遮断することを行っている。
【0015】この転写電界の遮断を行えば、感光ドラム
上のトナー像からトナー粒子が飛び散るのが防止され、
異常放電画像を生じることなく、トナー像を記録材上に
忠実に転写させることができる。このようなことから、
転写手段の上流側に電解規制部材を設けることが広く行
われている。
【0016】接触式の転写手段4は、図10に示すよう
に、電極42に板状の導電性基体(ブレード基体)44
を設けた転写部材(転写ブレード)40を有しており、
この転写部材40は、転写ドラム8の移動方向上流側か
ら下流側に傾斜して伸びて、ブレード基体44の上流側
の角部で転写ドラム8を介して感光ドラム1に当接され
ている。
【0017】感光ドラム1と転写ドラム8との当接点の
上流側近傍において転写電界を遮断するために、このブ
レード基体44の上流側の面に電界規制部材48を設け
ることが行われる。図10において、符号49はブレー
ド基体44の下流側の面に設けられたバックアップ用の
マイラである。
【0018】しかしながら、電界規制部材48の設置だ
けでは、完全に転写電界を規制できず、感光ドラム1上
の潜像に付着したトナーの帯電量が増大する。このため
得られたトナー像を記録材に転写するのに必要な転写電
流値あるいは転写電圧が大きくなって、ブレード基体4
4と転写ドラム8間、転写ドラム8と記録材間、記録材
と感光ドラム1間に異常放電を起こし、画像が乱れる現
象が発生する。
【0019】上記のブレード基体44と転写ローラ8間
の異常放電を防ぐには、ブレード基体44を絶縁層で覆
えばいいが、完全に覆ってしまうと、電界不足等により
転写不良を引き起こす。
【0020】接触式の吸着帯電手段12でも、記録材の
吸着工程で、転写工程と同様な異常放電等が生じて、こ
れが原因で転写ドラム8の裏面に帯電ムラが生じると、
この帯電電荷のムラが転写工程における異常放電を引き
起こすことがある。
【0021】本発明の目的は、接触式の転写手段により
トナー像を転写するに際し、転写手段の転写部材と記録
材担持体の間、あるいは転写部材と中間転写体との間の
異常放電を防止し、かつ電界不足による転写不良を防止
して、良好に転写することを可能とした画像形成装置を
提供することである。
【0022】本発明の他の目的は、接触式の吸着手段に
より記録材を記録材担持体に吸着させるに際し、吸着手
段の吸着部材と記録材担持体間等の異常放電を防止し、
その異常放電から生じる転写工程での異常放電をなくす
ことを可能とした画像形成装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
回動する像担持体と、記録材を担持して像担持体に搬送
する、像担持体と当接して回動する記録材担持体と、導
電性基体が記録材担持体を介して像担持体に当接する転
写手段を備えた画像形成装置において、前記導電性基体
の像担持体との当接部近傍に、導電性基体の体積抵抗率
よりも高い体積抵抗率を有する高抵抗層を設けたことを
特徴とする画像形成装置である。
【0024】本発明の他の一態様は、複数の像担持体
と、記録材を担持して複数の像担持体に順次搬送する、
複数の像担持体に当接して回動する1つの記録材担持体
と、それぞれ導電性基体が記録材担持体を介して像担持
体に当接する複数の転写手段とを備えた画像形成装置に
おいて、前記複数の転写手段のうちの少なくとも1つの
転写手段において、その転写部材の導電性基体との当接
部近傍に、導電性基体の体積抵抗率よりも高い体積抵抗
率を有する高抵抗層を設けたことを特徴とする画像形成
装置である。
【0025】本発明のさらに他の一態様は、回動する第
1の像担持体と、第1の像担持体に当接して回動する第
2の像担持体と、導電性基体が第2の像担持体を介して
第1の像担持体に当接する転写手段を備えた画像形成装
置において、前記導電性基体の第1の像担持体との当接
部近傍に、導電性基体の体積抵抗率よりも高い体積抵抗
率を有する高抵抗層を設けたことを特徴とする画像形成
装置である。
【0026】本発明のさらに他の一態様は、複数の第1
の像担持体と、複数の第1の像担持体に当接して回動す
る1つの第2の像担持体と、それぞれ導電性基体が第2
の像担持体を介して第1の像担持体に当接する複数の転
写手段とを備えた画像形成装置において、前記複数の転
写手段のうちの少なくとも1つの転写手段において、そ
の転写部材の導電性基体との当接部近傍に、導電性基体
の体積抵抗率よりお高い体積抵抗率を有する高抵抗層を
設けたことを特徴とする画像形成装置である。
【0027】本発明のさらに他の一態様は、導電性基体
が記録材担持体を介して接地部材に当接され、記録材を
記録材担持体に静電吸着させる吸着帯電手段を備えた画
像形成装置において、前記導電性基体の記録材担持体と
の当接部近傍に、導電性基体の体積抵抗率よりも高い体
積抵抗率を有する高抵抗層を設けたことを特徴とする画
像形成装置である。
【0028】本発明によれば、前記高抵抗層は、結着樹
脂にフッ化黒鉛を分散して形成することができる。好ま
しくは、前記フッ化黒鉛が、つぎの化学式: (CF)0.30.7 で示される組成を有する。前記フッ化黒鉛の結着樹脂に
対する固形分比が、重量比で5%以上40%以下であ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0030】実施例1 図1は、本発明の画像形成装置の一実施例における転写
部を示す断面図である。図1において、符号40は転写
手段としての転写部材(転写ブレード)で、本発明の最
も一般的な帯電部材からなっている。転写部材40は、
図9に示した従来のカラー電子写真記録装置と同様な画
像形成装置の転写部に設置される。
【0031】転写部材(転写ブレード)40は、電極4
2に、導電性ゴム等からなる板状のやや厚めの導電性基
体(ブレード基体)44を設けてなっている。この板状
のブレード基体44は、転写ドラム8の移動方向と平行
な面内に厚み方向を有し、感光ドラム1に向けて転写ド
ラム8の移動方向上流側から下流側に傾斜して伸びて、
基体44の上流側の部分で転写ドラム8を介して感光ド
ラム1に当接されている。
【0032】ブレード基体44の上流側の表面には、上
流側の転写電界を規制する規制部材48が設けられてい
る。またブレード基体44の下流側の表面には、バック
アップマイラ49を近接配置して、ブレード基体44の
スラスト方向(長手方向、つまり紙面に垂直な方向)の
全域で転写ドラム8に均一な押圧力が得られるような工
夫をしている。
【0033】本発明によれば、ブレード基体44の転写
ドラム8との当接部の近傍、すなわち上流側の表面の上
部に、ブレード基体44よりも高い電気抵抗値を有する
高抵抗層46が、コーティングにより形成されている。
【0034】ブレード基体44は、イソプロピレンゴ
ム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エ
チレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、
クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴ
ム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、フッ
素ゴムなどのゴム類、これらを共重合した合成ゴム、あ
るいはナイロン、ウレタン、ポリエステル等の合成樹脂
などを基材とし、これに酸化スズ、カーボン、顔料、そ
の他の導電剤を分散して、適度の体積抵抗率となるよう
に調整したものを使用する。
【0035】ブレード基体44の体積抵抗率は102
108 Ωcm程度が好適であり、104 〜107 Ωcm
程度にするのが最も好ましい。
【0036】このような構成の転写部材40を転写ドラ
ム8に当接させる場合、その長手方向における局所的な
帯電ムラを生じるという問題がある。その原因として
は、ブレード基体44の当接部の摩耗により生じた凹凸
によるムラ、ブレード基体44表面のコート層のコート
ムラ、あるいはコート層内の添加物の分散ムラ等が挙げ
られる。
【0037】そこで、本発明では、ブレード基体44に
高抵抗層46を以下の条件を満たすように形成した。
(1)高抵抗層46の摩擦係数がブレード基体44のそ
れよりも小さいこと。(2)高抵抗層46中の添加物が
コート基材(結着樹脂)に対する分散性に優れているこ
と。(3)高抵抗層46の体積抵抗率が107 〜1012
Ωcm程度、つまり導電ブレード基体44よりも体積抵
抗率が高く、かつ絶縁性でないこと。
【0038】このような条件を満足する高抵抗層46の
材料としては、低摩擦係数を有するナイロン等の高分子
樹脂をコート基材として、これにフッ化黒鉛を均一に分
散したものが好適に用いうる。フッ化黒鉛としては、た
とえば(C2 F)n 型であるセフボンDM、(CF)n
型であるセフボンCMA、セフボンCMF(セントラル
ガラス(株)製)、フッ化炭素#2065、#103
0、#1000(旭硝子(株)製)、CF−100(日
本カーボン(株)製)、あるいは(CF)n 型で、フッ
素化率を変えたフッ化炭素#2028、#2010(旭
硝子(株)製)、さらにはこれらフッ化黒鉛をアミン等
の塩基で処理して、その表面からフッ素を除去したもの
などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0039】フッ化黒鉛の平均粒子径は、局所的な異常
放電の防止や、コート基材に対する分散性を考慮する
と、20μm以下が好ましく、特には8μm以下の範囲
が最適である。
【0040】本実施例では、下記化学式: (CF)0.30.7 ・・・(1) で示されるフッ化黒鉛を用いた。
【0041】高抵抗層46を形成するには、ナイロン等
のコート基材をアルコール等の溶媒に溶解し、フッ化黒
鉛を分散して塗工液を調製し、これをブレード基体にデ
ィッピングやスプレー塗布等でコーティング後、乾燥し
て溶媒分を揮発させればよい。
【0042】コート基材にナイロン6を用い、これに対
する固形分比をいくつかに変えてフッ化黒鉛を含有させ
た高抵抗層46をコーティングしたときの、高抵抗層の
平均の体積抵抗率と固形分比の関係を図2に示す。高抵
抗層(コート層)の厚さは10〜50μmが好ましく、
より好ましくは15〜30μmである。
【0043】転写部材40の高抵抗層46の体積抵抗率
と異常放電画像発生転写時の転写電流の最小値との関係
を図3に示す。図2、図3によれば、コート基材に対す
るフッ化黒鉛の固形分比は5%以上40%以下が好適で
あり、特に10%以上、30%以下が最適である。
【0044】本実施例では、ナイロン6にフッ化黒鉛を
固形分比10%で分散した高抵抗層46を形成した。高
抵抗層46の厚さは20μmにした。
【0045】本実施例では、転写部材40のブレード基
体44に、このような高抵抗層46を設けたので、ブレ
ード基体44と転写ドラム8との間に異常放電発生する
ときの転写電流値を高めることができ、かつ転写効率を
低下させない転写部材40を実現できた。また従来のコ
ート層を設けた転写部材よりも耐久性が向上し、転写部
材の寿命を従来の約1.5倍に延ばすことができた。
【0046】実施例2 実施例1では、感光ドラム上に形成したトナー像を記録
材に直接転写して、画像を得る画像形成装置の場合を説
明したが、本発明はこれに限られない。本実施例では、
中間転写体を備えた画像形成装置の1次転写部に、実施
例1と同様な転写部材を使用した。
【0047】この画像形成装置は、第1の像担持体であ
る感光ドラムに対し、これと当接しながら回動する中間
転写ベルト等の中間転写体を第2の像担持体として配置
し、感光ドラム上に形成したトナー像を中間転写体上に
1次転写し、その後、中間転写体から記録材にトナー像
を2次転写するように構成されている。
【0048】感光ドラムと中間転写体というような2つ
の像担持体を有する画像形成装置は、既に世に知られて
いるので、その装置の図およびこれ以上の詳しい説明は
省略する。
【0049】本実施例では、実施例1の転写部材40と
同様な転写部材を中間転写体を介して感光ドラムに当接
し、感光ドラム上のトナー像を中間転写体上に1次転写
した。
【0050】本実施例によっても、転写部材のブレード
基体に高抵抗層を設けているので、ブレード基体と中間
転写ドラムとの間に異常放電発生するときの転写電流値
を高めることができ、かつ転写効率を低下させない転写
部材を実現でき、また転写部材の寿命を向上できた。
【0051】実施例3 以上の実施例1〜2では、本発明の帯電部材を転写部材
として用いたが、本発明はこれに限らず、吸着部材とし
て用いることができる。図4は、本実施例における記録
材吸着部を示す断面図である。
【0052】記録材吸着部には、吸着帯電手段の一方を
構成する吸着部材50と、他方を構成する接地部材、本
例では吸着ローラ52とが設置されており、吸着部材5
0は、実施例1の図1の転写部材40と同様、電極42
に導電性ゴム等からなる板状の導電性基体(ブレード基
体)44を設けてなっている。
【0053】同様に、ブレード基体44の上流側の表面
には、上流側の転写電界を規制する規制部材48が設置
され、また下流側の表面には、バックアップマイラ49
が近接設置されている。本発明によれば、ブレード基体
44の上流側の表面の上部に、ブレード基体44よりも
高い電気抵抗値を有する高抵抗層46が、コーティング
により形成されている。
【0054】板状のブレード基体44は、転写ドラム8
の移動方向と平行な面内に厚み方向を有し、吸着ローラ
52に向けて転写ドラム8の移動方向上流側から下流側
に傾斜して伸びて、基体44の上流側の部分で転写ドラ
ム8を介して吸着ローラ52に当接される。
【0055】図4では、吸着ローラ52は直接接地され
ているが、図5に示すように、抵抗54を介して接地す
ることもできる。
【0056】図6は、本実施例の吸着部材による吸着電
流と吸着力の関係を、従来の吸着部材による場合ととも
に示すグラフである。測定条件は、温度30℃、湿度8
0%の高温高湿環境で、記録材には80g/m2 の紙を
開封直後に用いた。従来の吸着部材は、本実施例の吸着
部材50と基本構成は同じであるが、ブレード基体44
に高抵抗層46を設けていない。
【0057】ここで、吸着力は、図8に示すような測定
法で測定した。コピー動作を開始し、記録材Pが吸着部
により転写ドラム8に吸着され、記録材Pの全体が転写
ドラム8に吸着し終わった状態で、コピー動作を停止す
る。記録材PのサイズはA4、A3のどちらでも構わな
いが、スラスト方向(転写ドラム8の長手方向)の長さ
は297mmとする。記録材Pの先端から70mmまで
を転写ドラム8に吸着させたままにして、残りの部分を
転写ドラム8から剥がし、記録材Pの剥がした部分の末
端部にフォースゲージ(SHIMPO製 Hand-Held DIGITAL
FORCE GAUGE)Fの先端をテープで止める。そして、
この先端から70mmを残して転写ドラム8に吸着させ
てある記録材PをゲージFで転写ドラム8の接線方向A
に引っ張り、記録材Pが転写ドラム8から剥がれたとき
の力を吸着力とする。
【0058】図6に示されるように、本実施例の吸着部
材50を用いると、吸着電流を大きくしても、吸着力が
急激に減少することはない。これは、従来の吸着部材で
は、吸着電流を増加していくと、ある点で異常放電が発
生し、それにより吸着力の低下が起こるが、本実施例の
吸着部材50では、ブレード基体44の当接部に高抵抗
層46を形成しているので、高い吸着電流でも異常放電
を防止でき、吸着力の急激な減少をなくすことができる
からである。
【0059】本実施例の吸着部材および従来の吸着部材
による吸着力のコピー枚数に対する変化を図7に示す。
測定条件は、同様に、温度30℃、湿度80%で、開封
直後の80g/m2 の紙である。
【0060】図7に示されるように、本実施例の吸着部
材を用いた方が、従来の吸着部材を用いた場合よりも、
長期使用による吸着力の安定性が高い。これは、本実施
例の吸着部材50では、ブレード基体44に高抵抗層4
6を設けたので、耐摩耗性が高く、かつ異常放電が起こ
りにくいからである。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
導電性ゴム等のブレード基体を記録材担持体を介して像
担持体に当接し、もしくは第2の像担持体である中間転
写体を介して像担持体に当接する接触式の転写手段であ
る転写部材により、トナー像を転写するに際し、ブレー
ド基体の当接部近傍にブレード基体よりも体積抵抗率が
高い高抵抗層を設けたので、転写部材と記録材担持体の
間、あるいは転写部材と中間転写体との間の異常放電を
防止し、かつ電界不足による転写不良を防止して、良好
に転写することができる。また、接触式の吸着手段を転
写手段と同様な構成にしたので、吸着手段の吸着部材と
記録材担持体間等の異常放電を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例における転写
部を示す断面図である。
【図2】図1の転写部に設置された転写手段である転写
部材のブレード基体の高抵抗層の体積抵抗率と高抵抗層
のコート基材に対するフッ化黒鉛の固形分比との関係を
示すグラフである。
【図3】転写部材のブレード基体の高抵抗層の体積抵抗
率と異常放電画像発生転写時の転写電流の最小値との関
係を示すグラフである。
【図4】本発明の他の一実施例における記録材吸着部を
示す断面図である。
【図5】図4の吸着部に設置された吸着手段の一方を構
成する吸着ローラを抵抗を介して接地したところを示す
断面図である。
【図6】吸着手段の他方を構成する吸着部材による吸着
電流と吸着力の関係を従来の吸着部材による場合ととも
に示すグラフである。
【図7】本実施例の吸着部材および従来の吸着部材によ
る吸着力のコピー枚数に対する変化を示す図である。
【図8】本発明で測定した記録材吸着力の測定法を示す
説明図である。
【図9】従来の画像形成装置を示す断面図である。
【図10】図9の画像形成装置における転写部を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 8 転写ドラム 40 転写部材(転写ブレード) 42 電極 44 ブレード基体(導電性基体) 46 高抵抗層 50 吸着部材(吸着ブレード) 52 吸着ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 雅博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 栗林 郁夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 齋藤 理絵 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 五十嵐 けい子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高田 吉宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA05 BA01 BA09 BA12 BA23 BA26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動する像担持体と、記録材を担持して
    像担持体に搬送する、像担持体と当接して回動する記録
    材担持体と、導電性基体が記録材担持体を介して像担持
    体に当接する転写手段を備えた画像形成装置において、
    前記導電性基体の像担持体との当接部近傍に、導電性基
    体の体積抵抗率よりも高い体積抵抗率を有する高抵抗層
    を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 複数の像担持体と、記録材を担持して複
    数の像担持体に順次搬送する、複数の像担持体に当接し
    て回動する1つの記録材担持体と、それぞれ導電性基体
    が記録材担持体を介して像担持体に当接する複数の転写
    手段とを備えた画像形成装置において、前記複数の転写
    手段のうちの少なくとも1つの転写手段において、その
    転写部材の導電性基体との当接部近傍に、導電性基体の
    体積抵抗率よりも高い体積抵抗率を有する高抵抗層を設
    けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 回動する第1の像担持体と、第1の像担
    持体に当接して回動する第2の像担持体と、導電性基体
    が第2の像担持体を介して第1の像担持体に当接する転
    写手段を備えた画像形成装置において、前記導電性基体
    の第1の像担持体との当接部近傍に、導電性基体の体積
    抵抗率よりも高い体積抵抗率を有する高抵抗層を設けた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 複数の第1の像担持体と、複数の第1の
    像担持体に当接して回動する1つの第2の像担持体と、
    それぞれ導電性基体が第2の像担持体を介して第1の像
    担持体に当接する複数の転写手段とを備えた画像形成装
    置において、前記複数の転写手段のうちの少なくとも1
    つの転写手段において、その転写部材の導電性基体との
    当接部近傍に、導電性基体の体積抵抗率よりも高い体積
    抵抗率を有する高抵抗層を設けたことを特徴とする画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 導電性基体が記録材担持体を介して接地
    部材に当接され、記録材を記録材担持体に静電吸着させ
    る吸着帯電手段を備えた画像形成装置において、前記導
    電性基体の記録材担持体との当接部近傍に、導電性基体
    の体積抵抗率よりも高い体積抵抗率を有する高抵抗層を
    設けたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記高抵抗層は、結着樹脂にフッ化黒鉛
    を分散して形成した請求項1〜5のいずれかの項に記載
    の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記フッ化黒鉛が、つぎの化学式: (CF)0.30.7 で示される組成を有する請求項6の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記フッ化黒鉛の結着樹脂に対する固形
    分比が、重量比で5%以上40%以下である請求項6ま
    たは7の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101235509B1 (ko) * 2010-03-30 2013-02-20 캐논 가세이 가부시끼가이샤 전자 사진 장치용 블레이드 및 그의 제조 방법
JP2020076965A (ja) * 2018-10-17 2020-05-21 株式会社リコー 攪拌装置、トナー容器、廃トナー容器及び画像形成装置

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