JP2000111884A - 液晶パネル枠及び液晶パネル体 - Google Patents

液晶パネル枠及び液晶パネル体

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JP2000111884A
JP2000111884A JP28551398A JP28551398A JP2000111884A JP 2000111884 A JP2000111884 A JP 2000111884A JP 28551398 A JP28551398 A JP 28551398A JP 28551398 A JP28551398 A JP 28551398A JP 2000111884 A JP2000111884 A JP 2000111884A
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Mayumi Iguchi
真由美 井口
Takao Minato
孝夫 湊
Katsuhiro Suzuki
克宏 鈴木
Shoji Higuchi
章二 樋口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クラック発生と密度の不均一の発生の問題を解
決して、全体的に均一で安定な配向を有し、かつ高いコ
ントラスト比を得ることのできる液晶パネル体を提供す
る。 【解決手段】両基板間に設けられていて所定の間隔をお
いて互いに平行に並べられた複数の直線状の隔壁部材
と、一軸配向処理が施される配向膜とを有しており、前
記複数の直線状の隔壁部材は、一軸配向処理の方向に対
して略平行に延びており、さらに複数の直線状の隔壁部
材の一端に形成されている液晶通過用の開口端部以外の
部分が液体に対して密閉された状態の直線状空間を形成
した液晶パネル枠に強誘電性液晶又は反強誘電性液晶を
封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用業務用の情
報表示端末としての液晶ディスプレイに係わる。更に詳
しくは、強誘電性液晶もしくは反強誘電性液晶等のスメ
クチック層を用いる液晶ディスプレイの配向の制御技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】フラットパネルディスプレイとして液晶
ディスプレイはその軽量性、省スペース・低消費電力な
どの利点からの最も普及が進んでおり、近年の大画面化
と高精細化技術の進展によりCRT に取って替わるものと
して期待されている。
【0003】なかでも、強誘電及び反強誘電性液晶は高
速応答性・高視野角・メモリー性のため単純マトリック
ス駆動が可能である。しかしながら、配向性に関しては
スメクチック層に特徴的なジグザグ欠陥や線状の欠陥が
発生し表示品質的には十分とは言い難い。さらに、半固
体的なスメクチック相を利用するため、液体的なネマチ
ック液晶とは違って、液晶パネル体の変形により液晶の
層構造が一度破壊されてしまうと、自己回復性がなく継
続使用ができないという致命的な欠点があった。
【0004】この2つの問題点を同時に解決する手段と
して、一対のガラス基板を直線状の隔壁部材を介して完
全に接着し、形成される直線状空間にこれらの液晶を封
じ込め、温度勾配冷却法により液晶の配向状態を改善す
る技術が本願発明者らにより開示されている(特開平7
―318912号公報、特開平7―159792号公報
等)。
【0005】この方法において、液晶パネル枠は、図1
に示すように、一対の基板101の少なくとも一方の基
板上に電極102とその上に配向制御用の配向膜103
が形成され、さらに直線状の隔壁部材104が定法のフ
ォトリソ法によりスペーサーとして形成される。この隔
壁部材104の幅は電極間の幅程度で5〜30ミクロン
程度の範囲で選定され、厚みはセルギャップとほぼ同じ
であり、1〜2ミクロンの範囲で所望の値に設定され
る。ピッチは電極ピッチあるいは複数ピッチで30〜3
00ミクロン程度である。このような隔壁部材104を
介して上下の基板を加熱圧着により接着することで、開
口端部以外は実質的に密閉された細長い直線状空間が得
られこの内部に液晶105を封入保持する。なお、前記
配向膜103は、隔壁とほぼ平行方向にラビング処理、
UV照射などの一軸配向性を有するものであり、有機配向
膜の他に二酸化珪素の斜方蒸着膜で一軸配向性を付与さ
れてもかまわない。
【0006】この構造の液晶パネル枠にスメクチック液
晶を液体状態もしくはコレステリック相で封入し、液晶
パネル体を高温の恒温槽から室温程度の恒温槽に漸次移
動させる温度勾配冷却を行う。移動方向は隔壁とほぼ平
行方向に行われ、これにより、個々の直線状空間には図
2に示すように温度勾配が生じ、内部の液晶は空間の一
端から他端に向かって順次冷却される。この温度勾配冷
却により液晶の体積収縮が低温側から順次起こり、それ
に伴い一定方向への液晶の流動が誘起される。こうする
ことによりスメクチックA相の配向性が向上し、その結
果ジグザグ欠陥と線状欠陥のないカイラルスメクチック
相が形成される。
【0007】なお、この温度勾配冷却法において効果的
な液晶の流動をスメクチックA 相で誘導するためには隔
壁部材と上下基板に囲まれた細長い空間の断面積をある
臨界値より小さくする必要がある。このためには大きく
変えることのできないセルギャップではなく隔壁部材の
ピッチを最適化する。この値は概ね800ミクロン程度
以下である。
【0008】温度勾配に関してはスメクチックA 相にお
いて1mmあたり2℃以上が必要である。コレステリック
相のない反強誘電性液晶では望ましい温度勾配は1mmあ
たり4℃以上である。温度勾配をかける方法としては2
種類の温度雰囲気の恒温槽間を液晶パネル体を移動させ
るものであり、その恒温槽は液体、固体、気体のいずれ
かから選択される。このような強い温度勾配は上述した
接着型液晶パネル体にしか印加できない。接着していな
い場合はガラス基板の収縮が激しく、ガラス表面で液晶
がこすられスメクチック層は砂状になり望ましい配向状
態は得られない。
【0009】温度勾配冷却法には前述のように、隔壁部
材を有する接着型パネルを使用するが、これにより、ス
メクチック液晶の配向制御だけではなく耐衝撃性の問題
も解決する事ができる。前記隔壁部材により、液晶パネ
ル体は頑強になり、100N/cm2程度までの押圧衝撃に耐え
ることができる。更に別の利点はセルギャップが隔壁に
より非常に高精度で制御できることである。更に別の利
点は隔壁で仕切られているので液晶の浸透方向が直線的
に制限され蛇行しなくなることである。
【0010】上述の隔壁部材による接着型パネルと温度
勾配冷却法を併用することにより、液晶パネル体の耐衝
撃性を大幅に向上させるだけではなく、強誘電性液晶に
関してはほぼ無欠陥の配向層を安定して製造できる。反
強誘電性液晶でもこれまでにない配向性が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一軸配
向処理が隔壁の延長方向に平行に近い場合(図3参
照)、パネル冷却時や温度勾配冷却時に隔壁と平行方向
すなわち液晶の層法線方向301に液晶の割れ302
(クラック)が生じることがあるという問題があった。
この問題は、隔壁ピッチが250 μm程度以下の場合に生
じるものである。これは、収縮率の大きい層内方向30
3の距離が短く限定されることにより、液晶の体積収縮
分を層内で収容しきれなくなるためと考えられる。ここ
で使用している層構造を有する液晶では、液晶の流動が
層内よりも層間で起こりにくいため、層間での移動はあ
る程度までしか起こり得ない。層間移動で補いきれなか
った密度変化分は、層内で賄うしかないわけだが、隔壁
により層内方向の距離が短く限定されてしまうと、これ
ができなくなり、クラックが発生するものと考えられ
る。すなわちクラック発生の原因とは液晶の充填密度の
不足とも言える。
【0012】また、クラック発生の問題とともに、液晶
の充填が高密度でない場合には、パネル内で密度の不均
一が起こりやすく表示ムラにつながるという問題もあっ
た。
【0013】本発明は上述のクラック発生と密度の不均
一の発生の問題を解決して、全体的に均一で安定な配向
を有し、かつ高いコントラスト比を得ることのできる液
晶パネル枠及び液晶パネル体を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも一
方が透明な一対の基板と、それらの基板上に形成されて
いて互いに対向する一対の電極と、両基板間に設けられ
ていて所定の間隔をおいて互いに平行に並べられた複数
の直線状の隔壁部材と、上記一対の基板のうちの少なく
とも一方の上に形成されていて一軸配向処理が施される
配向膜とを有しており、複数の直線状の隔壁部材は、一
軸配向処理の方向に対して略平行に延びており、さらに
複数の直線状の隔壁部材の一端に形成されている液晶通
過用の開口端部以外の部分が液体に対して密閉された状
態の直線状空間を形成することを特徴とする液晶パネル
枠である。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
発明を前提とし、上記複数の直線状の隔壁部材が20〜
800μmの間隔で並べられていることを特徴とする液
晶パネル枠である。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明を前提とし、上記複数の直線状の隔壁部
材と一軸配向処理のベクトル方向のなす角の大きさが0
〜30°であることを特徴とする液晶パネル枠である。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項1から3
に記載の発明を前提とし、上記一対の両基板が一軸配向
処理が施される配向膜を有しており、かつ、一軸配向処
理のベクトルの方向がともに開口端部またはその逆方向
を向いていることを特徴とする液晶パネル枠である。
【0018】請求項5に記載の発明は、少なくとも一方
が透明な一対の基板と、それらの基板上に形成されてい
て互いに対向する一対の電極と、両基板間に設けられて
いて所定の間隔をおいて互いに平行に並べられた複数の
直線状の隔壁部材と、上記一対の基板のうちの少なくと
も一方の上に形成されていて一軸配向処理が施される配
向膜とを有しており、複数の直線状の隔壁部材は、一軸
配向処理の方向に対して略平行に延びており、さらに複
数の直線状の隔壁部材の一端に形成されている液晶通過
用の開口端部以外の部分が液体に対して密閉された状態
の直線状空間を形成し、さらにそれらの各直線状空間の
内部に強誘電性液晶又は反強誘電性液晶が封入されるこ
とを特徴とする液晶パネル体である。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明を前提とし、上記強誘電性液晶又は反強誘電性液
晶は、液晶通過用の開口端部と逆側から冷却する温度勾
配冷却により配向していることを特徴とする液晶パネル
体である。
【0020】本願発明者は、液晶の層内方向・層法線方
向の液晶の流動能の違いから生じる液晶パネル体中のク
ラックの発生と密度の不均一の問題を、液晶充填密度の
不足によるものと捉え、封止方法と一軸配向処理の方向
および液晶の浸透方向を調節することで液晶を高密度に
充填し、液晶パネル体全体を均一にかつクラックレスに
することができることを見いだした。
【0021】スメクチック液晶では上述のように層内方
向と層法線方向での流動能は、一般に層法線方向よりも
層内方向の方が流動能が大きい。一軸配向処理の方向が
隔壁の延長方向に平行な場合は、液晶の流動能の高い層
内方向が隔壁により短くさえぎられてしまうために体積
収縮分すなわち密度変化分を補えずクラックが発生する
と考えられる。また、このように液晶にある程度の流動
能があるために、液晶の密度の不均一から表示ムラが起
こる場合がある。これら2点の問題点は、ともにパネル
内の液晶の密度というものが鍵となっている。
【0022】本願発明者はこの点に着目し、液晶を高密
度に充填することで、問題を解決する方法を見いだし
た。クラック発生の問題は、温度降下時の液晶の密度変
化が原因であり、液晶の不均一の問題は、密度分布の不
均一が原因であるので、基板と隔壁によって作られた液
体に対して密閉された直線状空間に限界まで液晶を詰め
込む、すなわち高密度に液晶を充填することにより、温
度降下時の密度変化を液晶内部で緩和・収容することが
可能になり、クラックの発生を防ぐことが可能となる。
また、パネル内の液晶の密度の揺らぎが見られないほど
高密度に液晶を詰め込むことで、全体的に均一な液晶パ
ネル体とすることができる。
【0023】図4に一例として示すような請求項1の液
晶パネル枠の構造を用いると、複数の直線状の隔壁部材
の一端に形成されている液晶通過用の開口端部以外が全
部封止されているので液晶の逃げ場がなく、そのため
に、液晶封入時に一旦パネル内を減圧してその後液晶開
口端部を塞いで大気圧下に戻す、あるいはさらに加圧す
ることができ、液晶を高密度に充填することができる。
この際、液晶パネル枠の一対の基板間に隔壁が存在する
ことにより、液晶と隔壁の表面張力により隔壁がない場
合よりも封入速度が速くなるとともに、液晶の流動と詰
め込み方向を規制できることから、隔壁がない場合より
もより均一に液晶を詰め込むことができ、液晶パネル体
完成後の液晶の流動による密度の揺らぎも制限できる。
【0024】液晶をさらに高密度に詰め込むには、液晶
パネル体に温度勾配冷却法を施すことが有効である。温
度勾配冷却法は、前述の通り、液晶自身の温度降下によ
る体積収縮を駆動力として液晶を流動させる方法である
ので、液晶パネル体の液晶開口端部と逆側から冷却する
ことにより、液晶を高密度に詰め込み、かつ欠陥のない
配向を得ることが可能となる。この際、一対の基板が接
着されていることが望ましい。なお、隔壁は温度勾配冷
却の効果が損なわれない程度にやむを得ずに隙間があっ
ても構わない。
【0025】温度勾配冷却を行う際に、一軸配向処理の
ベクトルの方向を使用する液晶と一軸配向処理に合わせ
て設定することにより、層を望む方向に折り曲げたう
え、ジグザグ欠陥や線状欠陥がなく、かつ、クラック・
密度の不均一のないパネル体とすることができる。
【0026】一軸配向処理には、前述したようにさまざ
まなものが考えられるが、一般に有機配向膜をラビング
する方法がとられることが多い。一対の基板にこのラビ
ング法を施す場合、ラビングの方向の組み合わせによ
り、反平行・平行・片側ラビングなどの種類がある。
【0027】反平行ラビング(図5B 参照)の場合、ス
メクチック液晶のプレチルトと層の折れ曲がり方向の関
係より、層がどちらの方向に折れ曲がろうとも、同じ安
定性を有しており、温度勾配冷却を施す方向によって配
向が異なることはないため、クラックのない均一な配向
を得るには開口端部と逆側から冷却するだけでよい。し
かし、平行ラビング(図5A 参照)あるいは片側ラビン
グの場合は、層の折れ曲がり方向によって安定性が異な
り、一般にC1よりもC2の方が安定である。温度勾配冷却
法を用いれば、どちらの相でも作り出すことが可能であ
るが、クラックと密度の不均一のない液晶パネル体を作
成するためには、温度勾配冷却の方向は開口端部と逆側
から冷却することが必要となる。そのために、この方向
に温度勾配冷却をかけたときに目的のC1あるいはC2相を
作り出せるように、請求項4のように一軸配向処理の方
向を考慮したパネル体を作成すると、ジグザグ・線状欠
陥およびクラックおよび密度の不均一のないパネル体と
することができる(図6参照)。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態、特に
構成上の特徴について説明する。本発明における代表的
な液晶パネル枠(体)の形態の一例を図4(A, B)に示
す。この液晶パネル体は液晶駆動用電極402の形成さ
れた少なくとも一方が透明な一対の基板401表面に、
例えば有機配向膜を塗布しラビングを施すといったよう
な一軸配向処理を施した層403を有し、この基板間に
所定の間隔をおいて互いに平行に並べられた複数の直線
状の隔壁部材404を形成し、一軸配向処理の方向を隔
壁とのなす角θが請求項3に示すように0〜30°、略
平行となるようにする。このようにして作成した一対の
基板の周辺部を開口端部を残して封止材406にて封止
することにより、複数の直線状の隔壁部材の一端に形成
されている液晶通過用の開口端部以外の部分が液体に対
して密閉された状態の直線状空間を形成した液晶パネル
枠が完成する。そして、この液晶パネル体の直線状空間
に層構造を有する液晶405を挟持するものである。望
ましくは前記隔壁により、前記一対の基板が接着されて
いるものであり、前記液晶が強誘電液晶か反強誘電液晶
であるものである。
【0029】前記隔壁は請求項2に示すように好ましく
は20〜800 μm間隔(ピッチ)の直線状のものとして形
成される。この範囲で隔壁ピッチを最適化すると液晶の
浸透直進性を向上しかつ温度勾配冷却時の移動能を増大
させる。更に望ましい形態としてこの隔壁により一対の
前記基板が接着されている場合には耐衝撃性が格段に向
上し、温度勾配冷却法の効果が著しい。
【0030】
【実施例】製造する液晶パネル体の構成は図4と同様の
ものである。一対の電極付き基板に配向膜としてポリイ
ミド(日立化成(株)HL1110)を塗布し、その一方の基
板にポジ型レジスト(シプレイファーイースト(株)MP
1400-25 )にて高さ1.5 μmのストライプ状の隔壁(ピ
ッチ100 μmおよび300 μm)を形成した。ラビングの
方向は一対の基板の両方ともそのベクトル方向が、液晶
透過用の開口端部と逆側を向くようにし、隔壁とのなす
角θ°がθ=0となるようにした。こうして一対の基板
の周辺部を複数の直線状の隔壁部材の一端に設けられた
開口端部を残しエポキシ樹脂で封止した。
【0031】この液晶パネル枠に強誘電性液晶( チッソ
(株) CS1014)を封入し、初期状態および温度勾配冷却
の際の方向による配向と液晶割れ発生率、ムラの程度の
ちがいを調べた。配向とムラに関しては定性的な評価
(○△×の3段階)を、液晶割れの発生に関しては隔壁
で仕切られた多数の直線状空間のうちそれらの発生して
いるものの割合をまとめた(表1参照)。温度勾配の方
向に関しては、開口端部と逆側から冷却する方向、すな
わち液晶を詰め込む方向を順方向、開口端部側から冷却
する方向、すなわち液晶を引き出す方向を逆方向と呼ぶ
こととする。なお、比較のためにパネル体の開口端部の
反対側にも開口端部を設け、毛管現象により液晶を封入
した液晶パネル体も作成した。この液晶パネル体との比
較より、請求項1に示した液晶パネル枠の構造が、クラ
ックとムラの低減の双方の項目に関して有効であること
が判明した。また、この液晶パネル体に温度勾配冷却を
順方向に施すことにより、クラックとムラだけではなく
液晶の配向も良好となることが判明した。このときの配
向はC2配向であり、ラビングの方向を開口端部に向かう
方向にすれば、同程度に高品位のC1配向も得ることがで
きた。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
隔壁付きの液晶パネル枠の周辺部を液晶通過用の開口端
部以外、封止することにより、液晶のクラックおよび密
度の不均一を低減できる。また、温度勾配冷却を行う際
には、封止と一軸配向処理の方向を適切に設定した液晶
パネル体を作成し、液晶を詰め込む方向に冷却をかける
ことにより、C1・C2といった望む配向状態を作りだし、
欠陥・クラック・密度の不均一の問題を解決することが
できる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術におけるパネル体の斜視断面図。
【図2】温度勾配冷却法におけるパネル内の層構造変化
を示す説明図。
【図3】一軸配向処理の方向とクラックの発生を示す説
明図。
【図4】本発明に関わるパネル体の斜視断面図(A) およ
び鳥瞰図(B) 。
【図5】ラビング方向と層の折れ曲がり方向による配向
の違いを示す説明図。
【図6】液晶の封入方向とラビング方向および温度勾配
冷却方向による配向の違いを示す説明図。
【符号の説明】
101 基板 102 液晶駆動用電極 103 配向膜 104 隔壁部材 105 液晶 301 層法線方向 302 液晶割れ(クラック) 303 層内方向 401 基板 402 液晶駆動用電極 403 配向膜 404 隔壁部材 405 液晶 406 封止材
フロントページの続き (72)発明者 樋口 章二 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 2H089 LA02 LA09 LA18 LA19 LA20 MA04X MA04Y NA05 NA13 NA24 NA25 NA35 NA60 QA11 QA12 QA15 RA13 RA14 TA04 2H090 HB08Y HC05 HD14 JC17 JD14 KA14 KA15 LA02 MA05 MA07 MB02 MB13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明な一対の基板と、 それらの基板上に形成されていて互いに対向する一対の
    電極と、 両基板間に設けられていて所定の間隔をおいて互いに平
    行に並べられた複数の直線状の隔壁部材と、 上記一対の基板のうちの少なくとも一方の上に形成され
    ていて一軸配向処理が施される配向膜とを有しており、 複数の直線状の隔壁部材は、一軸配向処理の方向に対し
    て略平行に延びており、 さらに複数の直線状の隔壁部材の一端に形成されている
    液晶通過用の開口端部以外の部分が液体に対して密閉さ
    れた状態の直線状空間を形成することを特徴とする液晶
    パネル枠。
  2. 【請求項2】上記複数の直線状の隔壁部材が20〜80
    0μmの間隔で並べられていることを特徴とする請求項
    1記載の液晶パネル枠。
  3. 【請求項3】上記複数の直線状の隔壁部材と一軸配向処
    理のベクトル方向のなす角の大きさが0〜30°である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の液晶パネル
    枠。
  4. 【請求項4】上記一対の両基板が一軸配向処理が施され
    る配向膜を有しており、かつ、一軸配向処理のベクトル
    の方向がともに開口端部またはその逆方向を向いている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の液晶
    パネル枠。
  5. 【請求項5】少なくとも一方が透明な一対の基板と、 それらの基板上に形成されていて互いに対向する一対の
    電極と、 両基板間に設けられていて所定の間隔をおいて互いに平
    行に並べられた複数の直線状の隔壁部材と、 上記一対の基板のうちの少なくとも一方の上に形成され
    ていて一軸配向処理が施される配向膜とを有しており、 複数の直線状の隔壁部材は、一軸配向処理の方向に対し
    て略平行に延びており、 さらに複数の直線状の隔壁部材の一端に形成されている
    液晶通過用の開口端部以外の部分が液体に対して密閉さ
    れた状態の直線状空間を形成し、 さらにそれらの各直線状空間の内部に強誘電性液晶又は
    反強誘電性液晶が封入されることを特徴とする液晶パネ
    ル体。
  6. 【請求項6】上記強誘電性液晶又は反強誘電性液晶は、
    液晶通過用の開口端部と逆側から冷却する温度勾配冷却
    により配向していることを特徴とする請求項5記載の液
    晶パネル体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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