JP2000111278A - 多管式熱交換器 - Google Patents
多管式熱交換器Info
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- JP2000111278A JP2000111278A JP10284573A JP28457398A JP2000111278A JP 2000111278 A JP2000111278 A JP 2000111278A JP 10284573 A JP10284573 A JP 10284573A JP 28457398 A JP28457398 A JP 28457398A JP 2000111278 A JP2000111278 A JP 2000111278A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高価なプロセスの鋳造または鍛造にて製造さ
れる厚肉で重量物のハブを不要とし、かつ化学薬品液や
温泉などのように腐食性の高い流体であってもこれに十
分に対応できる低コストの多管式熱交換器を提供する。 【解決手段】 両端部周壁に貫通孔を設けた胴管の両開
口端部に高耐食性のチューブシートを固定し、このチュ
ーブシートに伝熱管群を固着配列し、管軸方向に複数に
分割されたボルト締結方式の樹脂製の筒体からなりかつ
両端部に第１熱交換流体入口および出口が設けられた複
数分割構造の本体に前記胴管をシールリングを介して収
納する。前記本体の両端部には第２熱交換流体の入口お
よび出口が設けられたボンネットまたは第２熱交換流体
供給配管を固着することを特徴とする。
れる厚肉で重量物のハブを不要とし、かつ化学薬品液や
温泉などのように腐食性の高い流体であってもこれに十
分に対応できる低コストの多管式熱交換器を提供する。 【解決手段】 両端部周壁に貫通孔を設けた胴管の両開
口端部に高耐食性のチューブシートを固定し、このチュ
ーブシートに伝熱管群を固着配列し、管軸方向に複数に
分割されたボルト締結方式の樹脂製の筒体からなりかつ
両端部に第１熱交換流体入口および出口が設けられた複
数分割構造の本体に前記胴管をシールリングを介して収
納する。前記本体の両端部には第２熱交換流体の入口お
よび出口が設けられたボンネットまたは第２熱交換流体
供給配管を固着することを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、シェルアンドチュ
ーブタイプ（多管円筒式）の熱交換器に関するものであ
る。
ーブタイプ（多管円筒式）の熱交換器に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】この種の従来の多管式熱交換器として図
５に示すものが知られている。この多管式熱交換器は、
胴管（シェル）１１、ハブ１２、ボンネット１３、伝熱
管群１４、バッフル１５から構成されたもので、その構
造は第１熱交換流体入口１２−１および出口１２−２を
有するハブ１２が胴管１１の両端部に固着され、伝熱管
群１４の両端部がハブ１２に固定された構造となすとと
もに、ハブ１２の一方の背面には第２熱交換流体の入口
１３−１が設けられたボンネット１３がパッキンを介し
て固着され、また他方の端部には第２熱交換流体の出口
１３−２が設けられたボンネット１３がパッキンを介し
て固着された構成となしている。すなわち、上記の多管
式熱交換器は、バッフル１５を有する伝熱管群１４が、
鋳造または鍛造製で胴管（シェル）１１側流体の流出入
口を有するハブ１２に溶接またはろう付けあるいは拡管
により固定され、ハブ１２に胴管（シェル）１１が溶接
またはろう付けされた構造となっている。
５に示すものが知られている。この多管式熱交換器は、
胴管（シェル）１１、ハブ１２、ボンネット１３、伝熱
管群１４、バッフル１５から構成されたもので、その構
造は第１熱交換流体入口１２−１および出口１２−２を
有するハブ１２が胴管１１の両端部に固着され、伝熱管
群１４の両端部がハブ１２に固定された構造となすとと
もに、ハブ１２の一方の背面には第２熱交換流体の入口
１３−１が設けられたボンネット１３がパッキンを介し
て固着され、また他方の端部には第２熱交換流体の出口
１３−２が設けられたボンネット１３がパッキンを介し
て固着された構成となしている。すなわち、上記の多管
式熱交換器は、バッフル１５を有する伝熱管群１４が、
鋳造または鍛造製で胴管（シェル）１１側流体の流出入
口を有するハブ１２に溶接またはろう付けあるいは拡管
により固定され、ハブ１２に胴管（シェル）１１が溶接
またはろう付けされた構造となっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た構造の多管式熱交換器の場合、伝熱管側に供給される
第２熱交換流体が化学薬品液や温泉などのように腐食性
の高い流体であると、薄肉の伝熱管のみならず、高価な
プロセスの鋳造または鍛造にて製造される厚肉で重量物
のハブも高耐食性の高価な金属製とする必要があり、コ
ストが高くつくという問題があった。
た構造の多管式熱交換器の場合、伝熱管側に供給される
第２熱交換流体が化学薬品液や温泉などのように腐食性
の高い流体であると、薄肉の伝熱管のみならず、高価な
プロセスの鋳造または鍛造にて製造される厚肉で重量物
のハブも高耐食性の高価な金属製とする必要があり、コ
ストが高くつくという問題があった。
【０００４】本発明は、上記した多管式熱交換器のコス
トの問題を解決するためになされたもので、高価なプロ
セスの鋳造または鍛造にて製造される厚肉で重量物のハ
ブを不要とし、かつ伝熱管側に供給される第２熱交換流
体が化学薬品や温泉などのように腐食性の高い流体であ
ってもこれに十分に対応できる多管式熱交換器を提供す
ることを目的とするものである。
トの問題を解決するためになされたもので、高価なプロ
セスの鋳造または鍛造にて製造される厚肉で重量物のハ
ブを不要とし、かつ伝熱管側に供給される第２熱交換流
体が化学薬品や温泉などのように腐食性の高い流体であ
ってもこれに十分に対応できる多管式熱交換器を提供す
ることを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明に係る多管式熱交換器の第１の実施態様は、両端
部周壁に貫通孔が設けられた胴管（シェル）の両開口端
部に固定された耐食金属製のチューブシートに耐食金属
製の伝熱管群が固着配列され、管軸方向に複数に分割さ
れたボルト締結方式の筒体からなりかつ両端部に前記貫
通孔に連通する第１熱交換流体入口および出口が設けら
れた複数分割構造の樹脂製本体に前記胴管がシールリン
グを介して収納され、前記本体の両端部には第２熱交換
流体入口および出口が設けられたボンネットまたは第２
熱交換流体供給配管が固着された構造となしたことを特
徴とし、同第２の実施態様は、胴管内に該胴管より長尺
の耐食金属製の伝熱管群が固着配列され、該伝熱管群の
両端部には耐食金属製のチューブシートが固着され、管
軸方向に複数に分割されたボルト締結方式の筒体からな
りかつ両端部には前記胴管とチューブシート間の空間部
に開口する第１熱交換流体入口および出口が設けられた
複数分割構造の樹脂製本体に前記胴管およびチューブシ
ートがシールリングを介して収納され、前記本体の両端
部には第２熱交換流体入口および出口が設けられたボン
ネットまたは第２熱交換流体供給配管が固着された構造
となしたことを特徴とし、同第３の実施態様は、前記第
１および第２の実施態様における複数分割構造の樹脂製
本体として、前記第１熱交換流体の入口を有する筒体お
よび出口を有する筒体から構成されていることを特徴と
し、また同第４の実施態様は、前記第１および第２の実
施態様における複数分割構造の樹脂製本体として、中間
の筒体を含み、かつ該中間筒体が金属製で構成されてい
ることを特徴とし、さらに、同第５の実施態様は、前記
第２の実施態様における胴管が径方向に二分割された構
造となし、該胴管の両開口端部に鍔付きシール用固定リ
ングが着脱可能に外嵌固着され、該鍔付きシール用固定
リングの外周端部が本体内周壁に着脱可能に内嵌固着さ
れた構造となしたことを特徴とするものである。
本発明に係る多管式熱交換器の第１の実施態様は、両端
部周壁に貫通孔が設けられた胴管（シェル）の両開口端
部に固定された耐食金属製のチューブシートに耐食金属
製の伝熱管群が固着配列され、管軸方向に複数に分割さ
れたボルト締結方式の筒体からなりかつ両端部に前記貫
通孔に連通する第１熱交換流体入口および出口が設けら
れた複数分割構造の樹脂製本体に前記胴管がシールリン
グを介して収納され、前記本体の両端部には第２熱交換
流体入口および出口が設けられたボンネットまたは第２
熱交換流体供給配管が固着された構造となしたことを特
徴とし、同第２の実施態様は、胴管内に該胴管より長尺
の耐食金属製の伝熱管群が固着配列され、該伝熱管群の
両端部には耐食金属製のチューブシートが固着され、管
軸方向に複数に分割されたボルト締結方式の筒体からな
りかつ両端部には前記胴管とチューブシート間の空間部
に開口する第１熱交換流体入口および出口が設けられた
複数分割構造の樹脂製本体に前記胴管およびチューブシ
ートがシールリングを介して収納され、前記本体の両端
部には第２熱交換流体入口および出口が設けられたボン
ネットまたは第２熱交換流体供給配管が固着された構造
となしたことを特徴とし、同第３の実施態様は、前記第
１および第２の実施態様における複数分割構造の樹脂製
本体として、前記第１熱交換流体の入口を有する筒体お
よび出口を有する筒体から構成されていることを特徴と
し、また同第４の実施態様は、前記第１および第２の実
施態様における複数分割構造の樹脂製本体として、中間
の筒体を含み、かつ該中間筒体が金属製で構成されてい
ることを特徴とし、さらに、同第５の実施態様は、前記
第２の実施態様における胴管が径方向に二分割された構
造となし、該胴管の両開口端部に鍔付きシール用固定リ
ングが着脱可能に外嵌固着され、該鍔付きシール用固定
リングの外周端部が本体内周壁に着脱可能に内嵌固着さ
れた構造となしたことを特徴とするものである。
【０００６】すなわち、本発明は伝熱管群を固着配列し
た従来のハブに替えて、高耐食金属製のチューブシート
を用い、該チューブシートに高耐食金属製の伝熱管群を
固着配列する方式を採用した。また、伝熱管群を収納す
る胴管と前記チューブシートを複数分割構造で少なくと
も両端部が筒体からなる樹脂製本体（ボディー）に内蔵
した二重管構造とし、かつ本体はボルト締結方式とな
し、該本体の両端部に胴管の両端部周壁に穿設した貫通
孔と連通する第１熱交換流体の入口および出口を設け、
さらにこの複数分割構造の本体の両端部に第２熱交換流
体の入口および出口が設けられたボンネットまたは第２
熱交換流体供給配管を固着する構造となしたものであ
る。
た従来のハブに替えて、高耐食金属製のチューブシート
を用い、該チューブシートに高耐食金属製の伝熱管群を
固着配列する方式を採用した。また、伝熱管群を収納す
る胴管と前記チューブシートを複数分割構造で少なくと
も両端部が筒体からなる樹脂製本体（ボディー）に内蔵
した二重管構造とし、かつ本体はボルト締結方式とな
し、該本体の両端部に胴管の両端部周壁に穿設した貫通
孔と連通する第１熱交換流体の入口および出口を設け、
さらにこの複数分割構造の本体の両端部に第２熱交換流
体の入口および出口が設けられたボンネットまたは第２
熱交換流体供給配管を固着する構造となしたものであ
る。
【０００７】本発明において、チューブシートを高耐食
金属製としたのは、伝熱管側に供給される熱交換流体が
化学薬品液や温泉などのように腐食性の高い流体でもこ
れに十分に対応できるようにするためである。また、胴
管とチューブシートを収納する本体（ボディー）を樹脂
製としたのは、一般に樹脂は耐食性を有し、金属では高
価な高耐食金属でないと耐えられないような腐食性流体
であっても耐えられる樹脂は多いからであり、さらに熱
交換器自体の重量を軽減することも目的の１つである
が、二重のシェルと相俟って断熱、保温効果があること
もその理由である。なお、この樹脂製本体を複数分割構
造としたのは、コア部（胴管、チューブシート、伝熱管
群、バッフルプレートなど）の分解、洗浄を容易にする
ためであるが、この樹脂製本体は３つ以上の筒体で構成
される場合、両端部の筒体のみを樹脂製とし、中間の筒
体を金属製で構成してもよい。
金属製としたのは、伝熱管側に供給される熱交換流体が
化学薬品液や温泉などのように腐食性の高い流体でもこ
れに十分に対応できるようにするためである。また、胴
管とチューブシートを収納する本体（ボディー）を樹脂
製としたのは、一般に樹脂は耐食性を有し、金属では高
価な高耐食金属でないと耐えられないような腐食性流体
であっても耐えられる樹脂は多いからであり、さらに熱
交換器自体の重量を軽減することも目的の１つである
が、二重のシェルと相俟って断熱、保温効果があること
もその理由である。なお、この樹脂製本体を複数分割構
造としたのは、コア部（胴管、チューブシート、伝熱管
群、バッフルプレートなど）の分解、洗浄を容易にする
ためであるが、この樹脂製本体は３つ以上の筒体で構成
される場合、両端部の筒体のみを樹脂製とし、中間の筒
体を金属製で構成してもよい。
【０００８】また、本発明においては、胴管と該胴管を
内蔵する本体との間に僅かな隙間が生じるが、胴管と本
体との隙間はシールリングによりシールされる構成とな
しているので、第１熱交換流体入口から供給される第１
熱交換流体は胴管と本体との隙間に漏れることなく、そ
の全量が胴管内に供給されて、バッフルプレートによっ
て区画された伝熱管群を複数回横断して流れることとな
り、また雰囲気温度が各流体温度より低温の場合は、胴
管と本体との隙間に形成される空気断熱層の効果も加わ
って、高い熱交換率が得られる。なお、チューブシート
と本体との間にもシールリングが設けられていることは
いうまでもない。
内蔵する本体との間に僅かな隙間が生じるが、胴管と本
体との隙間はシールリングによりシールされる構成とな
しているので、第１熱交換流体入口から供給される第１
熱交換流体は胴管と本体との隙間に漏れることなく、そ
の全量が胴管内に供給されて、バッフルプレートによっ
て区画された伝熱管群を複数回横断して流れることとな
り、また雰囲気温度が各流体温度より低温の場合は、胴
管と本体との隙間に形成される空気断熱層の効果も加わ
って、高い熱交換率が得られる。なお、チューブシート
と本体との間にもシールリングが設けられていることは
いうまでもない。
【０００９】
【発明の実施の形態】図１は本発明に係る多管式熱交換
器の一実施例を一部省略して示す縦断側面図、図２は本
発明の他の実施例を示す要部の拡大断面図、図３は本発
明の別の実施例を示す要部の拡大断面図、図４は図３に
示す多管式熱交換器の胴管を一部省略して示す斜視図で
あり、１は胴管（シェル）、１−１、１−２は貫通孔、
２はチューブシート、３はボンネット、３ａは第２熱交
換流体入口、３ｂは第２熱交換流体出口、４は伝熱管
群、５はバッフルプレート、６は本体、６ａは第１熱交
換流体入口、６ｂは第１熱交換流体出口、７は鍔付きシ
ール用固定リング、８−１、８−２、８−３はシールリ
ング、９ａ、９ｂは締結ボルト、１０は空気断熱層であ
る。
器の一実施例を一部省略して示す縦断側面図、図２は本
発明の他の実施例を示す要部の拡大断面図、図３は本発
明の別の実施例を示す要部の拡大断面図、図４は図３に
示す多管式熱交換器の胴管を一部省略して示す斜視図で
あり、１は胴管（シェル）、１−１、１−２は貫通孔、
２はチューブシート、３はボンネット、３ａは第２熱交
換流体入口、３ｂは第２熱交換流体出口、４は伝熱管
群、５はバッフルプレート、６は本体、６ａは第１熱交
換流体入口、６ｂは第１熱交換流体出口、７は鍔付きシ
ール用固定リング、８−１、８−２、８−３はシールリ
ング、９ａ、９ｂは締結ボルト、１０は空気断熱層であ
る。
【００１０】まず、図１に示す本発明の多管式熱交換器
は、第１熱交換流体の入口６ａおよび出口６ｂを有する
左右両端部の分割筒体６−１とその間に介在する分割筒
体６−２とからなり、それぞれステンレス製締結ボルト
９ａによるフランジ継手にてシール材８−４を介して締
結する方式の３分割構造の耐食樹脂製または耐熱・耐食
樹脂製の本体６の内部に、ＳＵＳ３０４製の胴管１、極
めて耐食性の高いＴＰ３４０Ｈ（チタン板）製のチュー
ブシート２、同じく極めて耐食性の高いＴＴＨ３４０Ｗ
Ｃ（チタン管）製の伝熱管群４、ＳＵＳ３０４製のバッ
フルプレート５などからなるコア部が収納された構成と
なしている。すなわち、両端部周壁に貫通孔１−１、１
−２が穿設された胴管１の両開口端部に高耐食金属製の
チューブシート２が固着され、このチューブシートに高
耐食金属製の伝熱管群４が固着配列され、胴管１とチュ
ーブシート２はそれぞれシリコンゴム製シールリング８
−１、８−２、８−３を介して耐食樹脂製または耐熱・
耐食樹脂製の本体６内に収納されている。この場合、シ
リコンゴム製シールリングは胴管１の両端部のみでもシ
ール性能は十分であるが、図示のごとく胴管１の中央部
にもシリコンゴム製シールリング８−２を設けた場合に
は、シール性能だけでなく耐振動吸収性がさらに向上す
る。また、胴管１と樹脂製本体６との間の隙間には空気
断熱層１０が形成される。前記伝熱管群４には開口部を
有するバッフルプレート５が間隔をおいて、かつ前記開
口部が上下交互になるよう配設されている。樹脂製本体
６の両端部にはボンネット３が締結ボルト９ｂにて固着
され、このボンネット３には第２熱交換流体の入口３ａ
および出口３ｂが設けられている。
は、第１熱交換流体の入口６ａおよび出口６ｂを有する
左右両端部の分割筒体６−１とその間に介在する分割筒
体６−２とからなり、それぞれステンレス製締結ボルト
９ａによるフランジ継手にてシール材８−４を介して締
結する方式の３分割構造の耐食樹脂製または耐熱・耐食
樹脂製の本体６の内部に、ＳＵＳ３０４製の胴管１、極
めて耐食性の高いＴＰ３４０Ｈ（チタン板）製のチュー
ブシート２、同じく極めて耐食性の高いＴＴＨ３４０Ｗ
Ｃ（チタン管）製の伝熱管群４、ＳＵＳ３０４製のバッ
フルプレート５などからなるコア部が収納された構成と
なしている。すなわち、両端部周壁に貫通孔１−１、１
−２が穿設された胴管１の両開口端部に高耐食金属製の
チューブシート２が固着され、このチューブシートに高
耐食金属製の伝熱管群４が固着配列され、胴管１とチュ
ーブシート２はそれぞれシリコンゴム製シールリング８
−１、８−２、８−３を介して耐食樹脂製または耐熱・
耐食樹脂製の本体６内に収納されている。この場合、シ
リコンゴム製シールリングは胴管１の両端部のみでもシ
ール性能は十分であるが、図示のごとく胴管１の中央部
にもシリコンゴム製シールリング８−２を設けた場合に
は、シール性能だけでなく耐振動吸収性がさらに向上す
る。また、胴管１と樹脂製本体６との間の隙間には空気
断熱層１０が形成される。前記伝熱管群４には開口部を
有するバッフルプレート５が間隔をおいて、かつ前記開
口部が上下交互になるよう配設されている。樹脂製本体
６の両端部にはボンネット３が締結ボルト９ｂにて固着
され、このボンネット３には第２熱交換流体の入口３ａ
および出口３ｂが設けられている。
【００１１】なお、上記構成におけるボンネット３は伝
熱管側に供給される腐食性の高い第２熱交換流体と接触
するが、ボンネット３は通常厚肉であるため特に耐食性
とする必要はなく、ＢＣ３（砲金）やＳＣＳ１３（ステ
ンレス鋳物）などの金属材料製で十分である場合が多
い。ただし、チューブシート２の場合は、溶接や拡管に
よる伝熱管群４との固着部分などに腐食や腐食に伴う亀
裂が生じ易いため極めて高い耐食性とする必要がある。
また、複数分割構造の本体６には曲げ剛性、捻り剛性を
高めるためにその外周に軸方向のリブ１６を多数設ける
ことが好ましい。また、この複数分割構造の本体６は、
中間筒体６−２を鉄やステンレス鋼製とすることにより
強度が高められるとともに、伝熱管との熱膨張係数が近
いので、熱応力の発生が抑制されて好ましい。
熱管側に供給される腐食性の高い第２熱交換流体と接触
するが、ボンネット３は通常厚肉であるため特に耐食性
とする必要はなく、ＢＣ３（砲金）やＳＣＳ１３（ステ
ンレス鋳物）などの金属材料製で十分である場合が多
い。ただし、チューブシート２の場合は、溶接や拡管に
よる伝熱管群４との固着部分などに腐食や腐食に伴う亀
裂が生じ易いため極めて高い耐食性とする必要がある。
また、複数分割構造の本体６には曲げ剛性、捻り剛性を
高めるためにその外周に軸方向のリブ１６を多数設ける
ことが好ましい。また、この複数分割構造の本体６は、
中間筒体６−２を鉄やステンレス鋼製とすることにより
強度が高められるとともに、伝熱管との熱膨張係数が近
いので、熱応力の発生が抑制されて好ましい。
【００１２】次に、図２に示す多管式熱交換器は、より
重量を軽減するために胴管を伝熱管より短くした例であ
る。すなわち、図２に示す多管式熱交換器は、図１に示
す多管式熱交換器において、複数分割構造の本体６の両
端部に設けている第１熱交換流体の入口６ａおよび出口
６ｂよりほぼ内側位置に開口端部が位置する長さの胴管
１を用い、この胴管１内に配設した伝熱管群４を極めて
高い耐食性のチューブシート２に固着配列し、胴管１と
チューブシート２間の空間部に第１熱交換流体入口６ａ
および出口６ｂが開口するように構成したものである。
なお、胴管１はバッフルプレート５と溶接またはろう付
けすることが好ましい。
重量を軽減するために胴管を伝熱管より短くした例であ
る。すなわち、図２に示す多管式熱交換器は、図１に示
す多管式熱交換器において、複数分割構造の本体６の両
端部に設けている第１熱交換流体の入口６ａおよび出口
６ｂよりほぼ内側位置に開口端部が位置する長さの胴管
１を用い、この胴管１内に配設した伝熱管群４を極めて
高い耐食性のチューブシート２に固着配列し、胴管１と
チューブシート２間の空間部に第１熱交換流体入口６ａ
および出口６ｂが開口するように構成したものである。
なお、胴管１はバッフルプレート５と溶接またはろう付
けすることが好ましい。
【００１３】また、図３、図４に示す多管式熱交換器
は、コア部の洗浄をより簡易化するために図２に示す多
管式熱交換器における胴管１を二つ割り構造としたもの
で、この場合は径方向に二分割された構造の胴管１の両
開口端部に鍔付きシール用固定リング７を着脱可能に外
嵌固着し、該鍔付きシール用固定リング７の外周端部を
本体１内周壁にシールリング８−１を介して着脱可能に
内嵌固着した構成となしたものである。なお、図３、図
４では２つ割り構造の胴管１を示したが、２つ割り以上
の構造とすることも可能である。
は、コア部の洗浄をより簡易化するために図２に示す多
管式熱交換器における胴管１を二つ割り構造としたもの
で、この場合は径方向に二分割された構造の胴管１の両
開口端部に鍔付きシール用固定リング７を着脱可能に外
嵌固着し、該鍔付きシール用固定リング７の外周端部を
本体１内周壁にシールリング８−１を介して着脱可能に
内嵌固着した構成となしたものである。なお、図３、図
４では２つ割り構造の胴管１を示したが、２つ割り以上
の構造とすることも可能である。
【００１４】上記した図１〜図４に示す多管式熱交換器
においては、本体６の両端部に固着したボンネット３を
介して第２熱交換流体を伝熱管群４に供給する方式をと
っているが、第２熱交換流体の伝熱管群４への供給方式
は、ボンネット３に替えて供給配管を直接本体６の両端
部に接続して供給する方式をとってもよい。
においては、本体６の両端部に固着したボンネット３を
介して第２熱交換流体を伝熱管群４に供給する方式をと
っているが、第２熱交換流体の伝熱管群４への供給方式
は、ボンネット３に替えて供給配管を直接本体６の両端
部に接続して供給する方式をとってもよい。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の多管式熱
交換器は、以下に記載する効果が得られる。すなわち、
伝熱管群を固着配列した従来のハブに替えて、極めて高
い耐食性を有するチューブシートを用い、該チューブシ
ートに極めて高い耐食性を有する伝熱管群を固着配列す
る方式を採用し、また伝熱管群を収納する胴管とチュー
ブシートを複数分割構造の樹脂製の筒体からなる本体
（ボディー）に内蔵した二重管構造としたことにより、
高価につくハブが不要となりコストが安くなるととも
に、伝熱管側に供給される熱交換流体が化学薬品液や温
泉などのように腐食性の高い流体でもその熱交換流体と
の接触部が伝熱管、チューブシートおよび樹脂面だけで
あるからこれに十分に対応でき、さらに胴管とチューブ
シートを樹脂製の本体（ボディー）に収納したことによ
り、胴管の保温性の向上、熱交換器自体の重量の軽減お
よび、コア部（胴管、チューブシート、伝熱管群、バッ
フルプレートなど）の分解、洗浄の簡易化がはかられ
る。また、胴管と本体との隙間はシールリングによりシ
ールされる構成となしているので、胴管内に供給される
第１熱交換流体は胴管と本体との隙間に漏れることなく
全量が胴管内に供給されることとなり、また胴管と本体
との隙間に形成される空気断熱層の効果も加わって、高
い熱交換率が得られる。
交換器は、以下に記載する効果が得られる。すなわち、
伝熱管群を固着配列した従来のハブに替えて、極めて高
い耐食性を有するチューブシートを用い、該チューブシ
ートに極めて高い耐食性を有する伝熱管群を固着配列す
る方式を採用し、また伝熱管群を収納する胴管とチュー
ブシートを複数分割構造の樹脂製の筒体からなる本体
（ボディー）に内蔵した二重管構造としたことにより、
高価につくハブが不要となりコストが安くなるととも
に、伝熱管側に供給される熱交換流体が化学薬品液や温
泉などのように腐食性の高い流体でもその熱交換流体と
の接触部が伝熱管、チューブシートおよび樹脂面だけで
あるからこれに十分に対応でき、さらに胴管とチューブ
シートを樹脂製の本体（ボディー）に収納したことによ
り、胴管の保温性の向上、熱交換器自体の重量の軽減お
よび、コア部（胴管、チューブシート、伝熱管群、バッ
フルプレートなど）の分解、洗浄の簡易化がはかられ
る。また、胴管と本体との隙間はシールリングによりシ
ールされる構成となしているので、胴管内に供給される
第１熱交換流体は胴管と本体との隙間に漏れることなく
全量が胴管内に供給されることとなり、また胴管と本体
との隙間に形成される空気断熱層の効果も加わって、高
い熱交換率が得られる。
【図１】本発明に係る多管式熱交換器の一実施例を一部
省略して示す縦断側面図である。
省略して示す縦断側面図である。
【図２】本発明の他の実施例を示す要部の拡大縦断側面
図である。
図である。
【図３】本発明の別の実施例を示す要部の拡大縦断側面
図である。
図である。
【図４】図３に示す多管式熱交換器の胴管を一部省略し
て示す斜視図である。
て示す斜視図である。
【図５】本発明の対象とする従来の多管式熱交換器の一
例を一部省略して示す縦断側面図である。
例を一部省略して示す縦断側面図である。
１ 胴管（シェル） １−１、１−２ 貫通孔 ２ チューブシート ３ ボンネット ３ａ 第２熱交換流体入口 ３ｂ 第２熱交換流体出口 ４ 伝熱管群 ５ バッフルプレート ６ 樹脂製本体 ６ａ 第１熱交換流体入口 ６ｂ 第１熱交換流体出口 ７ 鍔付きシール用固定リング ８−１、８−２、８−３ シールリング ８−４ シール材 ９ａ、９ｂ 締結ボルト １０ 空気断熱層
Claims (5)
- 【請求項１】 両端部周壁に貫通孔が設けられた胴管の
両開口端部に固定された耐食金属製のチューブシートに
耐食金属製の伝熱管群が固着配列され、管軸方向に複数
に分割されたボルト締結方式の筒体からなりかつ両端部
に前記貫通孔に連通する第１熱交換流体入口および出口
が設けられた複数分割構造の樹脂製本体に前記胴管がシ
ールリングを介して収納され、前記本体の両端部には第
２熱交換流体入口および出口が設けられたボンネットま
たは第２熱交換流体供給配管が固着された構造となした
ことを特徴とする多管式熱交換器。 - 【請求項２】 胴管内に該胴管より長尺の耐食金属製の
伝熱管群が固着配列され、該伝熱管群の両端部には耐食
金属製のチューブシートが固着され、管軸方向に複数に
分割されたボルト締結方式の筒体からなりかつ両端部に
は前記胴管とチューブシート間の空間部に開口する第１
熱交換流体入口および出口が設けられた複数分割構造の
樹脂製本体に前記胴管およびチューブシートがシールリ
ングを介して収納され、前記本体の両端部には第２熱交
換流体入口および出口が設けられたボンネットまたは第
２熱交換流体供給配管が固着された構造となしたことを
特徴とする多管式熱交換器。 - 【請求項３】 複数分割構造の樹脂製本体は前記第１熱
交換流体の入口を有する筒体および出口を有する筒体か
ら構成されている請求項１または２記載の多管式熱交換
器。 - 【請求項４】 複数分割構造の樹脂製本体は中間の筒体
を含み、かつ該中間筒体が金属製で構成されていること
を特徴とする請求項１または２記載の多管式熱交換器。 - 【請求項５】 前記胴管が径方向に二分割された構造と
なし、該胴管の両開口端部に鍔付きシール用固定リング
が着脱可能に外嵌固着され、該鍔付きシール用固定リン
グの外周端部が本体内周壁に着脱可能に内嵌固着された
構造となしたことを特徴とする請求項２記載の多管式熱
交換器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10284573A JP2000111278A (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 多管式熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10284573A JP2000111278A (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 多管式熱交換器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000111278A true JP2000111278A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17680219
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10284573A Withdrawn JP2000111278A (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 多管式熱交換器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000111278A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-10-06 JP JP10284573A patent/JP2000111278A/ja not_active Withdrawn
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