JP2000108990A - 輸送船の液体貨物保温装置 - Google Patents

輸送船の液体貨物保温装置

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JP2000108990A
JP2000108990A JP11160757A JP16075799A JP2000108990A JP 2000108990 A JP2000108990 A JP 2000108990A JP 11160757 A JP11160757 A JP 11160757A JP 16075799 A JP16075799 A JP 16075799A JP 2000108990 A JP2000108990 A JP 2000108990A
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郁夫 野村
Koichi Yoshida
耕一 吉田
Hirotsugu Maki
洋次 真木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 タンク内の液体貨物を一定範囲の保温温度に
均一に維持でき、酸素(O2)濃度の循環制御を容易に
する。 【解決手段】 内周を防熱材3で囲った保温室2内の舷
側低位置で船首方向に向かって配置され、所定間隔で開
口する温風噴出口(風量調整ダンパ付き)5a、・・
5a5と、天井中央部付近に船尾方向に向かって配置さ
れ、所定間隔で開口し、保温室内に空気を吸い込む吸込
口5b、・・、5bとを有する温風ダクト5a、5
b、5cと、液体貨物タンク4a、4b、・・、4fの
外周面底部に配置され、タンク内の液体貨物の温度を検
知し、設定温度より低い場合には、温風の温度を調節す
る熱媒体流量を増加させ、高い場合には、その流量を減
少させるように温度コントロール弁12a、12bを調
節する温度センサ11a、11b、・・、11fを設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナイロンの原料及
びポリウレタンの架橋剤として、または可塑剤として用
いられ、所定の極めて限られた保温温度になければ変性
してしまうカプロラクタム(caprolactam)等の加熱
(された)液体貨物を輸送船で運搬する際に、当該液体
貨物が投入されたタンク周囲を保温して、液体貨物の温
度を一定範囲で保温する輸送船の液体貨物保温装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、船内にタンクを有する輸送船
は、このタンク内に液体貨物を投入して輸送している。
このような液体貨物の中には、原材料採取地において、
所定の温度で加熱加工され、その温度を一定範囲で保温
して輸送しなければ、製品劣化が生じてしまうものがあ
る。例えば、上記カプロラクタム等は、80℃±2℃の
温度範囲内におかなければ、変質・変性してしまい、ま
た、大きなタンク内において、部分的にも温度斑が生じ
ると、部分的に変性した固まりが生じてしまい、タンク
内外に渡る配管を詰まらせる原因ともなる。そのため、
このような極めて厳密な温度管理の下で、このような液
体貨物を一定範囲で保温して運搬するには、液体貨物を
投入したタンク内に加熱管を配管し、この加熱管に、保
温に必要な温度に加熱した温水あるいは蒸気等を循環さ
せて、タンク内の液体貨物を保温しつつ運搬を行い、か
つ、運搬される液体貨物をタンクに投入する際や、抜き
取る際には、当該液体貨物の酸化を防止するため、窒素
(N)を封入させて、空気中の酸素(O)との接触
を避けさせている。
【0003】図12は、輸送船に設けられ、保温温度の
液体貨物を一定範囲の保温温度で運搬するための保温装
置50の平面概略構成図である。図12中、51は、輸
送船、52a、52b、・・、52fは、液体貨物が投
入されるタンク、53a、53b、・・、53fは、前
記タンク52a、52b、・・、52f内に配置され、
温水等が循環する加熱管、54a、54b、・・、54
fは、前記加熱管53を循環する水を加熱する熱交換器
であり、、それぞれ図示外のボイラからの加熱蒸気によ
り、前記加熱管53a、53b、・・、53fを加熱す
る。また、55a、55b、・・、55fは、前記加熱
管53a、53b、・・、53fに温水等を循環させる
ポンプである。
【0004】タンク52a、52b、・・、52fは、
前記輸送船内に複数配置され、例えば、タンク52a、
52b、・・、52fの外周面には、タンク52a、5
2b、・・、52f内の液体貨物の温度が一定範囲から
下がらないように防熱材(図示外)で覆われている。ま
た、このタンク52a、52b、・・、52fは、周囲
を前記防熱材で覆う必要から、タンク52a、52b、
・・、52fの構造は、その内部に補強材(骨部)を有
する、いわゆる内骨式タンク構造としなければならなか
った。すなわち、前記タンク52a、52b、・・、5
2fの内部には、該タンク52a、52b、・・、52
fを構造上強固にするための複数の板状の骨材(図示
外)が設けられている。
【0005】加熱管53a、53b、・・、53fは、
例えば、金属製のパイプをジグザグに折り曲げ、液体貨
物との接触面を大きくして、前記タンク52a、52
b、・・、52f内の所定位置に配置され、その両端は
前記タンク52a、52b、・・、52fの前記熱交換
器と接続されている。この加熱管53a、53b、・
・、53f内は、液体貨物の保温に必要な温度の温水等
が循環し、液体貨物の温度が下がらないように保温して
いる。
【0006】熱交換器54a、54b、・・、54c
は、前記タンク52a、52b、・・、52fの近傍に
配置され、前記加熱管53a、53b、・・、53fの
両端に接続され、前記加熱管53a、53b、・・、5
3f内を循環する水を、タンク52a、52b、・・、
52f内の液体貨物の保温に必要な温度に加熱するよう
にしている。すなわち、該熱交換器54a、54b、・
・、54fで加熱された温水等は、液体貨物の保温に必
要な温度の温水等となり、タンク52a、52b、・
・、52f内を循環し、その際に、タンク52a、52
b、・・、52f内に投入された液体貨物と熱交換がな
され、液体貨物の保温に必要な温度より若干下がって該
熱交換器54a、54b、・・、54fに戻り、該熱交
換器54a、54b、・・、54fで再び加熱されて、
前記加熱管53a、53b、・・、53f内を循環する
ようにしている。
【0007】ポンプ55a、55b、・・、55fは、
前記加熱管53a、53b、・・、53fの一端側の前
記熱交換器54a、54b、・・、54cとの間に設け
られており、前記熱交換器54a、54b、・・、54
cで加熱された温水等を前記加熱管53a、53b、・
・、53f内に循環させるものである。
【0008】つぎに、上述した輸送船の保温装置によ
り、タンク52a、52b、・・、52f内の液体貨物
を投入し、これを保温しつつ運搬する様子について説明
する。まず、前記タンク52a、52b、・・、52f
内には、投入する液体貨物の酸化を防止するため、酸化
防止用の窒素(N)を充満させる。次に、熱交換器5
4a、54b、・・、54cを稼動し、加熱管53a、
53b、・・、53fに、液体貨物の保温に必要な温度
の温水等を循環させ始める。
【0009】そして、前記タンク52a、52b、・
・、52f内に充満する前記酸化防止用の窒素(N
を抜き取りつつ、前記タンク52a、52b、・・、5
2fに設けられた図示外のバルブを開き、所定の保温温
度の液体貨物を投入する。貨物の投入が終わると、バル
ブ(図示外)を閉じて、該バルブ(図示外)から液体貨
物の熱が放熱されないように、該バルブ(図示外)に
も、保温に必要な温度の温水等が循環する防熱用のジャ
ケットが装着されている。そして、輸送船のタンク52
a、52b、・・、52f内に、液体貨物が投入される
と、内部の液体貨物を一定の温度に維持したまま目的地
に運搬する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の保温装置は、タンク内に加熱管を設けているた
め、タンク内の隅々の液体貨物まで保温しようとする
と、加熱管の周辺が、保温に必要な温度より高温とな
り、タンク全体を均一な温度にすることができず、この
ため、運搬する液体貨物は製品劣化を生じてしまうおそ
れがあった。殊に、上述したようなカプロラクタム等の
液体加熱貨物においては、その温度管理幅が80℃±2
℃という極めて狭い温度条件を維持しなければならない
ため、精密な温度制御が必要であった。
【0011】また、加熱管周辺の液体貨物を所定の保温
温度に維持しようとしても、前記加熱管周囲から離れて
いる、例えば、タンクの隅等の液体貨物は、保温温度を
下回り、タンク全体を均一な温度にすることができず、
やはり、運搬する液体貨物の製品劣化が生じてしまうな
どといった問題点があった。上記のタンク内において、
部分的にも製品劣化の部分が生じると、部分的に固まり
状態となり、それが、全体に蔓延するおそれがあり、ま
た、部分的な固まりが配管を詰まらせることとなった
り、タンク内に付着したりして、一度、製品の劣化が生
じると、その処置にも困ってしまうという問題があっ
た。このように、液体貨物を一定温度で維持して運搬す
る場合に、タンク内の温度が均一でないため、タンク内
の温度をタンク内に設置した温度センサで検知しても、
その精度に問題があり、結局、タンク内の温度コントロ
ールを精度良く行うことには困難が伴っていた。
【0012】さらに、液体貨物が投入されたタンクには
液体貨物の酸化防止用に窒素(N)が封入されてお
り、このタンク気相部の酸素(O)濃度は、10pp
m以下でなければ、液体貨物は酸化され、同様品質が劣
化する。しかしながら、前記タンクは、内部に露出する
補強材(骨部)や過熱管が存在し、これら骨部や加熱管
等の突起物によって、前記酸化防止用窒素(N)が、
タンク気相部の隅々まで均一に行き渡らず、この補強材
(骨部)の間に酸素(O)が残ってしまい、この10
ppmを越える酸素(O)濃度により、液体貨物が酸
化して劣化が始まるといった問題があった。
【0013】また、タンクに液体貨物を投入するための
バルブ(図示外)は、タンクを覆う防熱材より外側とな
るため、別に保温に必要な温度の温水等が循環するジャ
ケットを装着して、該バルブ(図示外)部分からの放熱
を防止しつつ一定の温度に維持しなければならなかっ
た。すなわち、このようなジャケットからの放熱に対し
ては、タンクの保温とは別途の方策を講じなければなら
ず、防熱が完全とは言い難く、また、そのためのコスト
が嵩んでいた。
【0014】さらに、従来のタンク構造は、タンクの外
周囲に防熱材を覆って液体貨物の放熱を防止しているた
め、タンクの構造上必要な補強骨部は、タンク内に設け
なければならず、さらに、タンク内には、この補強材
(骨材)の外に加熱管が配管されているため、タンク内
の構造が複雑になり、骨部や加熱管に液体貨物が粘着し
てしまうと、液体貨物を取り出した後の清掃等に困難を
きたすといった問題があった。
【0015】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たもので、液体貨物が投入されたタンクの周囲のスペー
スに、保温に必要な温度の温風が循環するダクトを設け
て、タンク周囲からタンク全体を保温するようにしたた
め、タンク内に加熱管を設けることなく、タンク内の液
体貨物を一定範囲の保温温度を均一に維持でき、また、
外骨式タンク構造とし、タンク内の補強材(骨部)間
に、いわゆる酸素(O)溜まりをつくらない輸送船の
液体貨物保温装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、上述したと同様に従来の事情に鑑みて
なされたもので、液体貨物が投入されたタンクの周囲に
所定の保持空間が形成されるように保温室で囲み、当該
保持空間内に温風を循環させることによりタンク内の液
体貨物を一定範囲の保温温度を均一に維持できるように
した輸送船の液体貨物保温装置を提供することを第2の
目的とする。
【0016】さらに、本発明は、上述したと同様に従来
の事情に鑑みてなされたもので、液体貨物が投入された
タンクの周囲を二重構造にするとともに当該二重構造の
タンクの外周をさらに保温室で囲み、当該二重構造部に
熱媒体を流す流路を成形し、これら流路に熱媒体を循環
させることによりタンク内の液体貨物を一定範囲の保温
温度を均一に維持できるようにした輸送船の液体貨物保
温装置を提供することを第3の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本願請求項1の発明は、カプロラクタム等極
めて厳密な温度管理下において運搬しなければならない
加熱液体貨物の輸送船の加熱液体貨物保温装置におい
て、船内に配置され、運搬される液体貨物を所定の保温
状態で維持し、その補強材(骨部)が、その外周面に設
けられた外骨式タンクからなる液体貨物タンクと、 前
記液体貨物タンクが収容され、その内周を防熱材で囲っ
てなる保温室と、前記船内の所定の船尾位置に配置さ
れ、前記保温室との間を熱媒体経路で接続され熱源ボイ
ラと、該熱媒体経路に設けられ、循環ファンを有し、保
温室内からの空気を循環させ、循環された空気を所定の
温度に加熱する熱交換器と、該所定の温度に加熱された
温風の熱媒体流量を調節することによって流入する室内
の温度を調節する温度コントロール弁と、前記熱交換器
に接続され、前記保温室内を舷側低位置で船首方向に向
かって配置され、前記保温室内に所定間隔で開口する風
量調整ダンパ付き温風噴出口と、前記保温室の天井中央
部付近に船尾方向に向かって配置され、前記保温室に所
定間隔で開口し、前記保温室内に空気を吸い込む吸込口
とを有する温風ダクトと、前記液体貨物タンクの外周面
底部に配置され、タンク内の液体貨物の温度を検知し、
所定の設定温度より低い場合には、前記温風ダクトに送
風される温風の温度を調節する熱媒体流量を増加させ、
所定の設定温度より高い場合には、その流量を減少させ
るように前記温度コントロール弁を調節する温度センサ
とからなり、前記液体貨物タンク内の液体貨物を一定範
囲の温度に維持することを特徴とする。本願請求項2の
発明は、前記請求項1に記載の輸送船の液体貨物保温装
置において、前記温風ダクトは、前記外骨式タンクの外
周面に設けられた骨部の先端に、防熱材からなり、前記
複数の温風ダクトを板状の面で覆う防熱パネルで覆い、
この間を前記温風ダクトとして構成したことを特徴とす
る。上記第2の目的を達成するために、本願請求項3の
発明は、輸送船の液体貨物保温装置において、船内に配
置され、運搬される液体貨物を所定の保温状態で維持す
る液体貨物タンクと、前記液体貨物タンクの外周面を所
定の保持空間が形成された状態で防熱材でもって囲繞し
てなる保温室と、前記船内に配置され、前記保温室との
間を熱媒体経路で接続される熱源ボイラと、前記保温室
内の船尾側あるいは船首側に配置され、前記熱媒体経路
に連通されていて、前記保温室内を循環する空気を加熱
するファンコイルユニットと、前記保温室の船首側ある
いは船尾側に配置され、前記保温室内の空気を循環させ
る循環ファンと、前記ファンコイルユニットに流入させ
る熱媒体流量を調節する温度コントロール弁と、前記液
体貨物タンクの外周面に配置され、タンク内の液体貨物
の温度を検知し、所定の設定温度より低い場合には当該
熱媒体流量を増加させ、所定の設定温度より高い場合に
は当該熱媒体流量を減少させるように前記温度コントロ
ール弁を調節する温度センサとからなり、前記液体貨物
タンク内の液体貨物を一定範囲の温度に維持する。本願
請求項4の発明は、請求項3に記載の輸送船の液体貨物
保温装置において、前記ファンコイルユニットは前記保
温室の保持空間内の船尾側の底部両舷に配置されるとと
もに、前記循環ファンは前記保温室の保持空間内の船首
側の上部両舷に配置されてなることを特徴とする。上記
第3の目的を達成するために、本願請求項5記載の発明
は、輸送船の液体貨物保温装置において、船内に配置さ
れ、外周が二重構造に形成されるとともに当該二重構造
部に熱媒体を流す熱媒体流路が形成されてなり、かつ運
搬される液体貨物を所定の保温状態で維持する液体貨物
タンクと、前記液体貨物タンクの外周面を防熱材でもっ
て囲繞してなる保温室と、前記船内に配置され、前記保
温室内の液体貨物タンクの熱媒体流路との間を熱媒体経
路で接続される熱源ボイラと、前記液体貨物タンクの熱
媒体流路に流入する熱媒体流量を調節する温度コントロ
ール弁と、前記液体貨物タンクの熱媒体流路に設けら
れ、前記熱媒体の温度を検知し、所定の設定温度より低
い場合には当該熱媒体流量を増加させ、所定の設定温度
より高い場合には当該熱媒体流量を減少させるように前
記温度コントロール弁を調節する温度センサとからな
り、前記液体貨物タンク内の液体貨物を一定範囲の温度
に維持する。本願請求項6の発明は、請求項5に記載の
輸送船の液体貨物保温装置において、前記液体貨物タン
クの外周の二重構造部分に形成された熱媒体流路は、外
骨式タンクの外周面に設けられた骨部の先端を防熱材か
らなり、前記複数の熱媒体流路を板状の面で覆う防熱パ
ネルで覆ってなり、この間を前記熱媒体流路として構成
し、かつ、前記熱媒体流路を熱媒体の往路と復路とが交
互に配置されるような構造としたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕次に、本発
明の第1の実施の形態に係る輸送船の液体貨物保温装置
について、図1、図2を参照して詳細に説明する。ここ
に、図1は、本発明の第1の実施の形態に係る液体貨物
保温装置1の平面概略構成図であり、図2は、図1にお
けるA−Aの断面図である。
【0019】図中、符号1は本発明の液体貨物保温装置
であり、符号2は、後述する液体貨物のタンク群4a、
4b、・・、4fを完全に覆うように構成された保温室
であり、船内に設けられる。3は、該保温室の壁に施さ
れた防熱材、4a、4b、・・、4fは、前記保温室2
内に配置される液体貨物タンク、5a、5b、5cは、
温風が流れる温風ダクト(ダンパ付き)、6a、6b
は、前記温風ダクト5に送り込まれる風を加熱する熱交
換器、7a、7bは、前記熱交換器6a、6bで加熱さ
れた温風を前記温風ダクト5に送り込むファン、8a、
8bは、前記ファン7a、7bを駆動するモータ、9
は、前記熱交換器6a、6bで熱交換される熱媒を加熱
する熱源ボイラ、10a、10bは、前記熱源ボイラ9
で加熱された熱媒が前記熱交換器6a、6bを循環する
熱媒ラインである。この熱媒ライン10a、10bに
は、前記液体貨物タンク4a、4b、・・、4fの底部
と上部に設けられた温度センサ11a、11b、・・、
11fが検知した温度により開閉され、前記熱媒の流量
を調整する温度コントロール弁12a、12bが設けら
れている。
【0020】保温室2は、壁面、床面、天井がグラスウ
ール等の防熱材3からなり、該保温室2内を、液体貨物
の保温に必要な温度で保温し、外部への放熱量を少なく
するように構成されている。液体貨物タンク4a、4
b、・・、4fは、前記保温室2内に収容されてた所定
大のタンクであり、該液体貨物タンク4a、4b、・
・、4fの底面には、所定大の液滞り4a、4b
・・、4fが設けられている。
【0021】この液体貨物タンク4a、4b、・・、4
fの内部には、液体貨物の温度を測定する図示外の温度
計が設けられ、タンク内の液体貨物の温度が保温温度よ
り高温となった場合に、この温度計(図示外)に連動さ
れ、ファン7a、7bを駆動させるモータ8a、8bに
高温警報の信号を送信して、ファン7a、7bの回転を
停止する構成となっている。また、液体貨物タンク4
a、4b、・・、4fは、液体貨物タンク4a、4b、
・・、4f自体を構造的に補強する骨部13が、その外
周面のタンク頂部、側部、底部の船首・船尾方向に設け
られている。この骨部13は、複数のT字骨部13a
と、複数のL字骨部13bからなる。
【0022】温風ダクト5a、5b、5cは、保温に必
要な温度に加熱された温風の通路であり、これらのう
ち、温風ダクト5a、5bは、前記保温室2内を舷側低
位置で、船首方向前面に向けて配置されている。この温
風ダクト5a、5bには、本実施の形態では、それぞれ
適当数の温風噴出口(温風調整ダンパ付き)5a、5
、・・、5a、5b、5b、・・、5b
設けられ、前記液体貨物タンク4a、4b、・・、4f
にそれぞれ均等に温風が当たるように構成されている。
温風ダクト5cは、前記保温室の天井の中央に船尾方向
に向かって設けられ、前記保温室2内を循環した温風を
吸い込む吸込口5c、5c、・・、5cが設けら
れ、該吸込口5c、5c、・・、5cから、前記
保温室2内の温風を吸い込んで回収し、前記保温室2の
後部に設けられた排出口5c、5cから排出される
構成となっている。なお、この温風ダクト5cの吸込口
5c、5c、・・、5cに温風吸込調整ダンパ
を、排出口5c7、5c8に排出調整ダンパを設けても
よい。
【0023】熱交換器6a、6bは、温風の加熱に必要
充分な能力を有し、前記保温室2の後部に設けられ、前
記熱源ボイラ9により加熱された熱媒を熱媒ライン10
a、10bを通じて該熱交換器6a、6bに搬送し、前
記温風ダクト5a、5bに送り込む風を加熱している。
ファン7a、7bは、例えば、換気回数約15回程度の
ものを配置し、前記モータ8a、8bにより駆動され、
前記熱交換器6a、6bで加熱した温風を、前記温風ダ
クト5a、5bに送風する。温度センサ11a、11
b、・・、11fは、前記液体貨物タンク4a、4b、
・・、4fの各底部の液滞4a1、4b1、・・、4f
1の外側に配置され、前記液体貨物タンク4a、4b、
・・、4fの底部の温度を検知する。温度コントロール
弁12a、12bは、前記熱交換器6a、6b付近の熱
媒ライン10a、10bに設けられ、前記温度センサ1
1a、11b、・・、11fに連動しており、温度セン
サ11a、11b、・・、11fの検知した温度と、温
風噴出温度との比較により、温度コントロール弁12
a、12bが開閉して熱媒の流量を加減する。
【0024】つぎに、上述した輸送船の液体貨物保温装
置により、液体貨物が保温される様子について説明す
る。まず、熱源ボイラ9を稼動して、熱媒ライン10
a、10bに熱媒を循環させ、熱交換器6a、6bを加
熱する。つぎに、モータ8a、8bを駆動して、ファン
7a、7bを回転させ、保温室2内が所定の温度より若
干高くなるように、温風ダクト5a、5bに温風を送風
する。そして、輸送温度(例えば、80±2℃)に保持
する。これを一般的にプレヒーティングという。これと
ほぼ同時に、液体貨物タンク4a、4b、・・、4f内
に、酸化防止用の窒素(N)を封入し、図示外のバル
ブから、パイプ(図示外)を通じて液体貨物(例えば、
約80℃に加熱された貨物)を、前記酸化防止用窒素
(N)を抜き取りつつ投入する。投入が終わるとバル
ブ(図示外)を閉じる。
【0025】このときに、保温室2は、温風ダクト5
a、5bから吹き出され、温風ダクト5cから吸い込ま
れる温風とで、保温に必要な温度の温風が循環して、該
保温室2の壁面、床面、天井に設けられた防熱材3によ
り、室内は、保温に必要な温度が維持される。液体貨物
タンク4a、4b、・・、4fの底部の温度は、温度セ
ンサ11a、11b、・・、11fにより検知され、保
温に必要な温度より高くなった場合には、該温度センサ
11a、11b、・・、11fに連動した温度コントロ
ール弁12a、12bを閉じ、熱媒ライン10a、10
bを循環する熱媒の流量を少なくするか、または、タン
ク内付温度計の高温警報信号にて、前記ファン7a、7
bを停止して、保温室2内の保温に必要な温度を下げ
る。また、逆に、温度センサ11a、11b、・・、1
1fにより検知された液体貨物タンク4a、4b、・
・、4f底部の温度が保温に必要な温度より低ければ、
該温度センサ11a、11b、・・、11fに連動した
温度コントロール弁12a、12bが開いて、熱媒ライ
ン10a、10bを循環する熱媒の流量を多くして、ま
たは、熱交換器6a、6bからの温風の熱媒流量を増加
させ、温風ダクト5a、5bから吹き出される温風の温
度によって、前記保温室2内の保温に必要な温度を上げ
る。
【0026】このように、温風ダクト5a、5bから吹
き出され、保温室2内を循環した温風を、温風ダクト5
cで回収して再利用すると、例えば、前述の第1の実施
の形態で使用した前記熱交換器6a、6bを2基設けた
としても、いずれか1基で充分となり、そのうちの1基
は、予備器とすることができる。また、温風ダクト5
a、5bの温風は、温風ダクト5cにより吸い込まれて
回収されるが、これを熱交換器6a、6bに導いて、再
度、熱交換をすれば、わずかな加熱量で、温風ダクト5
a、5bに送風される温風を容易に防熱することがで
き、極めて省エネルギーな保温装置を構成することがで
きる。
【0027】上記した第1の実施の形態は、液体貨物タ
ンク4a、4b、・・、4fを、保温に必要な温度に維
持するため、前記タンク4a、4b、・・、4fのすべ
てを収容する保温室2を構成したものとして説明した。
すなわち、タンク4a、4b、・・、4f全体を覆う保
温室2を別個に設けたので、従来、タンク周面に必要と
した防熱材を不要とし、したがって、従来は、タンク内
に設けなければならなかった補強材たる骨部を液体貨物
タンク4a、4b、・・、4fの外周面に設けることが
できるようになり、液体貨物タンク4a、4b、・・、
4f内の構造を簡潔にすることが可能となった。この結
果、液体貨物を投入したタンク4a、4b、・・、4f
に封入された窒素(N)が、補強材たる骨部の間に不
均一に存在して、タンク4a、4b、・・、4f内に部
分的に酸素(O)濃度が10ppm以上となる、いわ
ゆる酸素溜まりを生じることがなくなり、さらには、外
骨式タンク構造としたので、液体貨物を取り出しや放出
した後のタンク内の清掃・メンテナンスを容易に行うこ
とができるようになった。
【0028】〔第2の実施の形態〕次に、本願第2の実
施の形態に係る液体貨物保温装置として、前記液体貨物
タンクの外周面に設けられた骨部を利用して温風ダクト
を形成した液体貨物保温装置について、図3、図4、図
5、図6に基づいて説明する。図3は、本発明の第2の
実施の形態に係る輸送船の液体貨物保温装置21の平面
概略構成図であり、図4は、図3におけるB−Bの断面
図であり、図5は、図3におけるC−Cの断面を表した
側部概略構成図であり、図6は、タンク外周の複数の骨
部からなる温風ダクト概略を示す部分図である。
【0029】図中、22は、タンクの外周に設けられた
複数の骨部であり、図5、図6から明らかなように、該
骨部22は、船尾から船首方向に、複数本配置され、こ
れらの複数の骨部22によって、前記タンク4a、4
b、・・、4fは、構造上補強されている。図中、符号
23は、該骨部22のL字面に設けられるグラスウール
等の防熱パネルであり、本実施の形態に係る保温装置
は、このL字骨部22の高さ面を複数の前記防熱パネル
23で覆って、この間を温風ダクト24a、24b、2
4cとして形成する。なお、液体貨物タンク、熱交換
器、ファン、モータ、熱源ボイラ、熱媒ライン、温度セ
ンサ、温度コントロール弁については、上記第1の実施
の形態と同一構成であるため、同一符号を付して説明す
る。
【0030】本第2の実施の形態における温風ダクト2
4a、24b、24cは、前記骨部22のうち両舷側中
央部分に位置する骨部を仕切用の骨部22aとし、この
仕切骨部22aにより分割されて形成される温風送風用
の温風ダクト24aと温風回収用の温風ダクト24c、
および、これらの送風用の温風ダクト24aと温風回収
用の温風ダクト24cの間を繋げる船首側に設けられた
温風ダクト24bからなる。すなわち、全タンク4a、
4b、・・、4fの船尾方向から船首方向に走行する複
数の骨部22に対し、所定の中間高さに配置される仕切
骨部22aで上下に分割し、そのうちの下部に位置する
複数の骨部22で構成される部分を送風ダクト24aと
し、この送風ダクト24aのダクトを船首側でつなげ
て、上方向に吹き上げるダクト24bとし、さらに、前
記タンク4a、4b、・・、4fの天井を含めた上部分
に配置される複数の骨部22で構成される部分を回収用
ダクト24cとしたものである。
【0031】この配置をさらに詳述すれば、前記温風ダ
クト24aは、船尾側の前記熱交換器6a、6b、前記
ファン7a、7bからの温風が送風される船尾側の温風
入口につながって、前記タンク4a、4b、・・、4f
の両舷側の下半分と床面に船首方向に複数のダクト24
aが形成されている。そして、このダクト24aに続い
て、送風された温風を前記温風ダクト24cに送風する
前記温風ダクト24bが、前記タンク4a、4b、・
・、4fの船首側側部に形成される。前記タンク4a、
4b、・・、4fの両舷側面の上半分と天井に複数の前
記温風ダクト24cが設けられ、船尾位置に温風を排出
する船尾側の排出口26a、26bにつながっている。
【0032】つぎに、上述した第2の実施の形態である
輸送船の液体貨物保温装置21による温風ダクト24
a、24b、24cを温風が送風される様子について説
明する。まず、上記第1の実施の形態と同様に、熱源ボ
イラ9を稼動して、熱媒ライン10a、10bに熱媒を
循環させ、熱交換器6a、6bを加熱する。つぎに、モ
ータ8a、8bを駆動して、ファン7a、7bを回転さ
せる。図5に示すように、熱交換器6a、6b、ファン
7a、7bからの温風は、前記温風入口25a、25b
から、仕切用骨部22aの底位置に設けられた複数の温
風ダクト24aに送風され、船尾側から船首方向へ温風
W1が送風される。温風ダクト24aからの温風W1
は、船首面に設けられた複数の温風ダクト24bを通っ
て、上方向へ温風W2が送風される。つぎに、この温風
W2は、複数の前記温風ダクト24cに吸い込まれ、船
首から船尾方向に温風W3が送風され、該温風ダクト2
4cの船尾側に設けられた排出口26a、26bから排
出される。このとき、排出された温風W3を、さらに、
前記熱交換器6a、6b、前記ファン7a、7bに回収
して、排出された温風の再利用を図っても良い。
【0033】すなわち、熱交換器6a、6bで保温に必
要な温度に加熱された温風は、温風W1として低位置に
設けられた複数の前記温風ダクト24aに送風され、該
温風ダクト24a内で、液体貨物の熱と熱交換して保温
温度を保持し、温風ダクト24bに送風された温風W1
は、温風W2として上昇しながら液体貨物の熱と熱交換
して保温温度を保持する。このとき、温風ダクト24b
内は、次々に送風される温風W1により、空気が高圧と
なり、温風ダクト24cに温風W3として送風され、該
温風ダクト24c内で液体貨物の熱と熱交換して保温温
度を保持し排出口26a、26bから排出される。この
ように、保温に必要な温度の温風W1、W2、W3が液
体貨物が投入された前記タンク4a、4b、・・、4f
の周囲を循環することにより、液体貨物の温度は保温温
度で保持される。そして、前記骨部22を利用して形成
した温風ダクト24a、24b、24cに温風を送風す
ると、上記第1の実施の形態における保温室と同様に液
体貨物を一定範囲の温度に保温しつつ省スペースを図る
ことができる。
【0034】なお、上記実施の形態では、タンクの底面
に設けられた温度センサにより、温度コントロール弁を
連動させ、熱媒ライン内の熱媒の循環量・停止を調節し
て説明したが、熱源ボイラと連動させて稼動・停止を調
節するようにしてもよく、また、ファンと連動させ、フ
ァンの回転数を低速・高速に調整するようにしてもよ
い。
【0035】また、上記実施の形態では、タンク内付け
の温度計を設け、ファンを回転駆動するモータに連動し
て、前記温度計からの高温警報信号により、ファンを停
止するようにしたが、温度コントロール弁と連動して、
閉じるようにしてもよく、熱源ボイラを停止するように
連動させてもよい。また、上記実施の形態では、保温室
や保温壁の防熱材として、グラスウールを用いたが、ウ
レタン等でもよく、保温室や保温壁の放熱を防止できれ
ば、防熱材の材質は特に限定しない。
【0036】なお、上記実施の形態では、保温する液体
貨物を6個のタンクに投入して説明したが、保温効率が
低下しなければ、タンク数はいくつであってもよく、船
内に配置できればその大きさも特に限定しない。また、
上記第2の実施の形態では、左舷に配置されるタンクと
右舷に配置されるタンクとで外周面に設けられる骨部2
6a、26bの位置が異なったが、温風が均等に循環で
きれば、左舷右舷とも同一に骨部が設けられた構造のタ
ンクを用いてもよい。
【0037】〔第3の実施の形態〕次に、本願第3の実
施の形態に係る液体貨物保温装置として、前記液体貨物
タンクの外周面に設けられた保持空間(ホールドスペー
ス)内を加熱して保温する液体貨物保温装置について、
図7及び図8に基づいて説明する。図7は本発明の第3
の実施の形態に係る輸送船の液体貨物保温装置31の縦
断面図であり、図8は同輸送船の液体貨物保温装置31
の縦断面図である。この第3の実施の形態においても上
記第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様な構
成要素には同一の符号を付して説明する。
【0038】図中、符号31は輸送船の液体貨物保温装
置であり、輸送船の液体貨物保温装置31は、保温室2
と、液体貨物タンク4a、4b、・・、4fと、熱源ボ
イラ9と、温度センサ11a、11b、・・、11f
と、温度調整用三方コントロール弁12a、12bと、
ファンコイルユニット15a、15bと、循環ファンユ
ニット16a、16bとにより次のように構成されてい
る。
【0039】すなわち、この保温室2は、液体貨物タン
ク4a、4b、・・、4fの全外周面を所定の保持空間
(ホールドスペース)13が形成された状態で防熱材3
を壁材として完全に囲繞してなり、船内に設けられてい
る。この保温室2内に配置された液体貨物タンク4a、
4b、・・、4fは、運搬される液体貨物を所定の保温
状態で維持することができる。
【0040】前記ファンコイルユニット15aは、熱交
換器(フィン付ヒーター)15a1と、電動機15a
2と、ファン15a3とからなる。また、ファンコイルユ
ニット15bも全く同一の構成をしている。前記ファン
コイルユニット15a(15b)の熱交換器(フィン付
ヒーター)15a1(15b1)とファン15a3(15
3)は、前記保温室2のホールドスペース13内の船
尾側の底部両舷に配置されている。
【0041】このファンコイルユニット15aの熱交換
器(フィン付ヒーター)15a1の流入口は、熱媒体循
環ポンプ14、温度調整用三方コントロール弁12aを
備えた熱媒ライン10asによって熱源ボイラ9の吐出
側に連通されている。また、ファンコイルユニット15
aの流出口は、熱媒ライン10arを介して熱源ボイラ
9の流入側に連通されている。また、コントロール弁1
2aの第3ポートは熱媒ライン10apを介して熱源ボ
イラ9に連通されている。このコントロール弁12aに
は温度センサ11a、11b、11cが接続されてお
り、これら温度センサ11a、11b、11cは所定の
設定温度より低い場合には当該熱媒体流量を増加させ、
所定の設定温度より高い場合には当該熱媒体流量を減少
させるようにコントロール弁12aを調節する。
【0042】また、上記温度センサ11a、11b、・
・、11fは、液体貨物タンク4a、4b、4cの外周
面に配置されていて、タンク内の液体貨物の温度を検知
する。また、前記ファンコイルユニット15bの熱媒ラ
イン系統も同様に構成されている。なお、ファンコイル
ユニット15bにおいて、コントロール弁12bには、
温度センサ11d、11e、11fが接続されることに
なる(図示せず)。また、循環ファンユニット16a
(16b)は、電動機16a1(16b1)と、ファン1
6a2(16b2)とからなる。循環ファンユニット16
a(16b)のファン16a2(16b2)は、前記保温
室2のホールドスペース13内の船首側の上部両舷に配
置されてなる。
【0043】つぎに、上述した第3の実施の形態である
輸送船の液体貨物保温装置31によるホールドスペース
13を温風が送風される様子について説明する。まず、
上記第1の実施の形態と同様に、熱源ボイラ9を稼動し
て、熱媒ライン10a、10bに熱媒を循環させ、ファ
ンコイルユニット15a(15b)の熱交換器(フィン
付ヒーター)15a1(15b1)を加熱する。つぎに、
電動機15a2(15b2)を駆動して、ファン15a3
(15b3)を回転させる。図7に示すように、ファン
コイルユニット15a(15b)からの温風は、保温室
2内のホールドスペース13の底部両舷からホールドス
ペース13内に送風され、船尾側から船首方向へ温風W
1が送風される。これら温風W1は、ホールドスペース
13を通って、船首側の上方向へ温風W2が送風され
る。
【0044】つぎに、この温風W2は、循環ファンユニ
ット16a(16b)のファン16a2(16b2)によ
って船首から船尾方向に温風W3が送風されて再びファ
ンコイルユニット15a(15b)の熱交換器(フィン
付ヒーター)15a1(15b 1)側に送風される。すな
わち、熱交換器(フィン付ヒーター)15a1(15
b1)で保温に必要な温度に加熱された温風は、温風W1
としてホールドスペース13の底部に送風されてホール
ドスペース13内で液体貨物の熱と熱交換して保温温度
を保持し、温風W2として上昇しながら液体貨物の熱と
熱交換して保温温度を保持する。また、循環ファンユニ
ット16a(16b)のファン16a2(16b2)によ
って、温風W3として船尾側に送風されることにより、
ホールドスペース13内が一定の温度に保たれることに
なる。
【0045】このように、保温に必要な温度の温風W
1、W2、W3が液体貨物が投入された前記タンク4
a、4b、・・、4fの周囲を循環することにより、液
体貨物の温度は保温温度で保持される。なお、上記第3
の実施の形態において、ファンコイルユニット15a
(15b)で使用する熱媒体は、油、蒸気、温水、その
他の媒体を使用できる。また、上記第3の実施の形態で
は、タンクの底面に設けられた温度センサ11a、11
b、・・、11fにより、コントロール弁12a(12
b)を駆動することにより熱媒ライン10a、10bを
流れる熱媒体の循環量・停止を調節して説明したが、熱
源ボイラ9と連動させて稼動・停止を調節するようにし
てもよい。
【0046】また、上記第3の実施の形態では、保温室
2の壁材である防熱材3として、グラスウールを用いた
が、ウレタン等でもよく、保温室や保温壁の放熱を防止
できれば、防熱材の材質は特に限定しない。加えて、上
記第3の実施の形態では、保温する液体貨物を6個のタ
ンクに投入して説明したが、保温効率が低下しなけれ
ば、タンク数はいくつであってもよく、船内に配置でき
ればその大きさも特に限定しない。
【0047】〔第4の実施の形態〕次に、本願第4の実
施の形態に係る液体貨物保温装置として、液体貨物が投
入されたタンクの周囲を二重構造にするとともに当該二
重構造のタンクの外周をさらに保温室で囲み、当該二重
構造部に熱媒体を流す流路を成形し、これら流路に熱媒
体を循環させることによりタンク内の液体貨物を一定範
囲の保温温度を均一に維持できるようにした輸送船の液
体貨物保温装置について、図9ないし図11に基づいて
説明する。
【0048】図9は本発明の第4の実施の形態に係る輸
送船の液体貨物保温装置41の縦断面図であり、図10
は同輸送船の液体貨物保温装置41の縦断面図であり、
図11は同輸送船の液体貨物保温装置41のタンク部の
一部を詳細に示す斜視図である。この第4の実施の形態
においても上記第1の実施の形態ないし第3の実施の形
態と同様な構成要素には同一の符号を付して説明する。
図中、符号41は輸送船の液体貨物保温装置であり、こ
の輸送船の液体貨物保温装置41は、保温室2と、この
第4実施の形態における特徴を持つ液体貨物タンク4
a、4b、・・、4fと、熱源ボイラ9と、温度センサ
11a、11b、・・、11fと、コントロール弁12
とにより次のように構成されている。
【0049】すなわち、この保温室2は、液体貨物タン
ク4a、4b、・・、4fの全外周面を防熱材45を壁
材として完全に囲繞してなり、船内に設けられている。
これら液体貨物タンク4a、4b、・・、4fは、図1
0および図11に示すように外周が二重構造42に形成
されるとともに当該二重構造42の部分には熱媒体を流
す熱媒体流路43が形成されてなり、かつ運搬される液
体貨物を所定の保温状態で維持することができる。
【0050】さらに説明すると、図11に示すように、
液体貨物タンク4a、4b、・・、4fの外周の二重構
造42の部分に形成された熱媒体流路43は、次のよう
に構成されている。すなわち、符号44は、液体貨物タ
ンク4a、4b、・・、4fの外周に設けられた複数の
骨部であり、該骨部44は、船尾から船首方向に、複数
本配置され、これらの複数の骨部44によって、前記タ
ンク4a、4b、・・、4fは、構造上補強されてい
る。図中、符号45は、該骨部44のL字面に設けられ
るグラスウール等を含む防熱パネルであり、本実施の形
態に係る保温装置は、このL字骨部44の高さ面を複数
の前記防熱パネル45で覆って、この間を前記熱媒体流
路43a、43b、43c、…として構成し、かつ、前
記熱媒体流路43a、43b、43c、…を熱媒体の往
路と復路とが交互に配置されるような構造となるように
形成されている。
【0051】すなわち、熱媒体流路43aを往路とすれ
ば、熱媒体流路43bを復路とし、液体貨物タンク4の
船首側でこれらを連通し(図示せず)、熱媒体流路43
aに熱媒体供給側熱媒ライン10sを、熱媒体流路43
bに熱媒体戻り側熱媒ライン10rを接続している。ま
た、熱媒体流路43cを往路とすれば、熱媒体流路43
dを復路とし、液体貨物タンク4の船首側でこれらを連
通し、熱媒体流路43cに熱媒体供給側熱媒ライン10
sを、熱媒体流路43dに熱媒体戻り側熱媒ライン10
rを接続している。同様に、熱媒体流路43e、43f
…を次々と配置し、配管を接続する。
【0052】なお、熱供給側熱媒ライン10sの途中に
は、熱媒体循環ポンプ14、温度調整用三方コントロー
ル弁12が設けられており、その熱供給側熱媒ライン1
0sの一端が熱源ボイラ9の熱媒体供給口に接続されて
いる。また、熱媒ライン10sの他端は複数に分割され
て熱媒体流路46a、46c、46e、…に接続されて
いる。さらに、熱媒体流路46b、46d、46f、…
に接続されている熱媒ライン10rは合流して熱源ボイ
ラ9の流入口に接続されている。温度調整用三方コント
ロール弁12の第3ポートは帰管10pを介して熱源ボ
イラ9に連通されている。
【0053】このコントロール弁12には温度センサ1
1a、11b、・・、11fが接続されており、温度セ
ンサ11a、11b、・・、11fは、所定の設定温度
より低い場合には当該熱媒体流量を増加させ、所定の設
定温度より高い場合には当該熱媒体流量を減少させるよ
うにコントロール弁12を調節する。また、温度センサ
11a、11b、・・、11fは、液体貨物タンク4
a、4b、4cの底部に配置されており、タンク内の液
体貨物の温度を検知することができる。
【0054】つぎに、上述した第4の実施の形態である
輸送船の液体貨物保温装置41による熱媒体流路43
a、43b、43c、…を熱媒体が流れる様子について
説明する。
【0055】まず、上記第1の実施の形態と同様に、熱
源ボイラ9を稼動し、熱媒体循環ポンプ14を駆動して
熱媒ライン10s、10rに熱媒を循環させる。する
と、図11に示すように、熱媒ライン10sからの熱媒
体は、船尾側から船首方向へ複数の熱媒体流路43a、
43c、43e、…に送り出され、船首側で折り返され
て複数の熱媒体流路43b、43d、43f、…を戻
り、熱媒ライン10sを通って熱源ボイラ9に戻る。こ
のときに、コントロール弁12が温度センサ11a、1
1b、・・、11fによる温度検出によって調整される
ことになり、液体貨物タンク4a、4b、・・、4fが
一定の温度に保たれる。
【0056】このように、保温に必要な温度の熱媒体が
液体貨物が投入された前記タンク4a、4b、・・、4
fの周囲を循環することにより、液体貨物の温度は保温
温度で保持される。なお、前記液体貨物タンク4a、4
b、・・、4fの外周の骨部44を利用して二重構造4
2とし、その二重構造42部分に熱媒体流路43a、4
3b、43c、…を構成して熱媒体を循環させると、上
記第1の実施の形態における保温室と同様に液体貨物を
一定範囲の温度に保温しつつ省スペースを図ることがで
きる。
【0057】また、上記第4の実施の形態において、熱
媒ライン10s、10rで使用する熱媒体は、油、蒸
気、温水、その他の媒体を使用できる。また、上記第4
の実施の形態では、タンクの底面に設けられた温度セン
サ11a、11b、・・、11fにより、コントロール
弁12を駆動することにより熱媒ライン10sを流れる
熱媒体の循環量・停止を調節して説明したが、熱源ボイ
ラ9と連動させて稼動・停止を調節するようにしてもよ
い。また、上記第4の実施の形態では、保温室や保温壁
の防熱材として、グラスウールを用いたが、ウレタン等
でもよく、保温室や保温壁の放熱を防止できれば、防熱
材の材質は特に限定しない。加えて、上記第4の実施の
形態では、保温する液体貨物を6個のタンクに投入して
説明したが、保温効率が低下しなければ、タンク数はい
くつであってもよく、船内に配置できればその大きさも
特に限定しない。
【0058】
【発明の効果】本発明の輸送船の液体貨物保温装置によ
ると、タンクの外周を液体貨物の保温に必要な温度の温
風で保温することにより、タンク内の液体貨物の温度斑
が解消され、タンク内の液体貨物全体を均一な温度で保
温することができる。また、温風を利用するので、前記
保温室内を容易に隅々まで循環させることができ、ま
た、容易にその温度、流量を適宜変更させることができ
るので、保温に必要な温度を容易に変更することがで
き、周囲の温度環境の変化に瞬時に対応できる細かな温
度制御を可能とすることができ、その結果、液体貨物の
品質を維持して運搬を可能とすることができる。
【0059】さらに、液体貨物の出し入れを行うバルブ
は、タンクごとタンクの周囲から保温温度の温風で保温
しているため、このバルブを温水等で保温するジャケッ
トを別途装着する必要がなくなる。また、液体貨物が投
入されたタンクの周囲を、保温に必要な温度の熱風で保
温するようにしたため、タンク内に加熱管を配管する必
要がなくなるとともに、タンク自体を補強する骨部をタ
ンクの外周面に設けることができ、さらに、この外骨式
タンク構造は、タンク内で、酸素(O)濃度を10p
pm以上に部分的に分布させる、いわゆる酸素溜まりが
発生することを防止し、この結果、液体貨物の酸化によ
る劣化を防止することができるという効果を有する。
【0060】また、上記第2の実施の形態で説明したよ
うに、タンクに設けられた骨部の先端に保温壁を取り付
けて温風ダクトを形成して、タンク内の液体貨物を保温
することにより、タンク内の液体貨物を均一に一定範囲
の保温温度で保温しつつ、該タンク容量を増加させるこ
とができることに加え、その余の占有スペースを最小限
にすることができる。
【0061】さらに、液体貨物の保温に必要な温度の温
風は、温風ダクトによりタンクの周囲を循環させて回収
し、この回収した温風を利用して、再度、液体貨物の保
温に必要な温度の温風に加熱するようにしたため、モー
タや熱源ボイラ等の出力消費を最小限にすることがで
き、資源に限りのある船内において、省エネルギー化を
図ることができる。加えて、本発明では、液体貨物タン
クの周囲に保持空間を設け、この保持空間内に温風を循
環させることにより保温し、これによって液体貨物タン
ク内の液体貨物を保温することができ、ダクト等が必要
がなくなることからダクト材を省略することができる。
【0062】また、本発明では、液体貨物タンクを外骨
を用いて二重構造とし、この二重構造部に熱媒体流路を
構成し、この熱媒体流路に熱媒体を流すことにより液体
貨物タンクを保温することができるため、タンク内の液
体貨物を均一に一定範囲の保温温度で保温しつつ、該タ
ンク容量を増加させることができることに加え、その余
の占有スペースを最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る輸送船の液体
貨物保温装置の平面概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る輸送船の液体
貨物保温装置の断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る輸送船の液体
貨物保温装置の平面概略構成図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る輸送船の液体
貨物保温装置の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る輸送船の液体
貨物保温装置の側面概略構成図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る輸送船の液体
貨物保温装置の温風ダクトの部分図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る輸送船の液体
貨物保温装置の縦断面図である。
【図8】同第3の実施の形態に係る輸送船の液体貨物保
温装置の縦断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る輸送船の液体
貨物保温装置の縦断面図である
【図10】同第4の実施の形態に係る輸送船の液体貨物
保温装置の縦断面図である。
【図11】同第4の実施の形態に係る輸送船の液体貨物
保温装置41のタンク部の一部を詳細に示す斜視図であ
る。
【図12】従来の輸送船の保温装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
2・・保温室 3・・防熱材 4a、4b、・・、4f・・液体貨物タンク 5a、5b、5c・・温風ダクト 6a、6b・・熱交換器 7a、7b・・ファン 8a、8b・・モータ 9・・熱源ボイラ 10・・熱媒ライン 11a、11b、・・、11f・・温度センサ 12a、12b・・温度コントロール弁 22、22a・・骨部 23・・防熱パネル 24a、24b、24c・・温風ダクト 42・・二重構造 43a、43b、43c、…、・・熱媒体流路 44・・骨部 45・・防熱パネル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カプロラクタム等極めて厳密な温度管理
    下において運搬しなければならない加熱液体貨物の輸送
    船の加熱液体貨物保温装置において、 船内に配置され、運搬される液体貨物を所定の保温状態
    で維持し、その補強材(骨部)が、その外周面に設けら
    れた外骨式タンクからなる液体貨物タンクと、 前記液体貨物タンクが収容され、その内周を防熱材で囲
    ってなる保温室と、 前記船内の所定の船尾位置に配置され、前記保温室との
    間を熱媒体経路で接続された熱源ボイラと、 該熱媒体経路に設けられ、循環ファンを有し、保温室内
    からの空気を循環させ、循環された空気を所定の温度に
    加熱する熱交換器と、 該所定の温度に加熱された温風の熱媒体流量を調節する
    ことによって流入する室内の温度を調節する温度コント
    ロール弁と、 前記熱交換器に接続され、前記保温室内を舷側低位置で
    船首方向に向かって配置され、前記保温室内に所定間隔
    で開口する風量調整ダンパ付き温風噴出口と、前記保温
    室の天井中央部付近に船尾方向に向かって配置され、前
    記保温室に所定間隔で開口し、前記保温室内に空気を吸
    い込む吸込口とを有する温風ダクトと、 前記液体貨物タンクの外周面底部に配置され、タンク内
    の液体貨物の温度を検知し、所定の設定温度より低い場
    合には、前記温風ダクトに送風される温風の温度を調節
    する熱媒体流量を増加させ、所定の設定温度より高い場
    合には、その流量を減少させるように前記温度コントロ
    ール弁を調節する温度センサとからなり、前記液体貨物
    タンク内の液体貨物を一定範囲の温度に維持することを
    特徴とする輸送船の液体貨物保温装置。
  2. 【請求項2】 前記温風ダクトは、前記外骨式タンクの
    外周面に設けられた骨部の先端に、防熱材からなり、前
    記複数の温風ダクトを板状の面で覆う防熱パネルで覆
    い、この間を前記温風ダクトとして構成したことを特徴
    とする請求項1または請求項1に記載の輸送船の液体貨
    物保温装置。
  3. 【請求項3】 船内に配置され、運搬される液体貨物を
    所定の保温状態で維持する液体貨物タンクと、 前記液体貨物タンクの外周面を所定の保持空間が形成さ
    れた状態で防熱材でもって囲繞してなる保温室と、 前記船内に配置され、前記保温室との間を熱媒体経路で
    接続される熱源ボイラと、 前記保温室内の船尾側あるいは船首側に配置され、前記
    熱媒体経路に連通されていて、前記保温室内を循環する
    空気を加熱するファンコイルユニットと、 前記保温室の船首側あるいは船尾側に配置され、前記保
    温室内の空気を循環させる循環ファンと、 前記ファンコイルユニットに流入させる熱媒体流量を調
    節する温度コントロール弁と、 前記液体貨物タンクの外周面に配置され、タンク内の液
    体貨物の温度を検知し、所定の設定温度より低い場合に
    は当該熱媒体流量を増加させ、所定の設定温度より高い
    場合には当該熱媒体流量を減少させるように前記温度コ
    ントロール弁を調節する温度センサとからなり、 前記液体貨物タンク内の液体貨物を一定範囲の温度に維
    持することを特徴とする輸送船の液体貨物保温装置。
  4. 【請求項4】 前記ファンコイルユニットは前記保温室
    の保持空間内の船尾側の底部両舷に配置されるととも
    に、前記循環ファンは前記保温室の保持空間内の船首側
    の上部両舷に配置されてなることを特徴とする請求項3
    に記載の輸送船の液体貨物保温装置。
  5. 【請求項5】 船内に配置され、外周が二重構造に形成
    されるとともに当該二重構造部に熱媒体を流す熱媒体流
    路が形成されてなり、かつ運搬される液体貨物を所定の
    保温状態で維持する液体貨物タンクと、 前記液体貨物タンクの外周面を防熱材でもって囲繞して
    なる保温室と、 前記船内に配置され、前記保温室内の液体貨物タンクの
    熱媒体流路との間を熱媒体経路で接続される熱源ボイラ
    と、 前記液体貨物タンクの熱媒体流路に流入する熱媒体流量
    を調節する温度コントロール弁と、 前記液体貨物タンクの熱媒体流路に設けられ、前記熱媒
    体の温度を検知し、所定の設定温度より低い場合には当
    該熱媒体流量を増加させ、所定の設定温度より高い場合
    には当該熱媒体流量を減少させるように前記温度コント
    ロール弁を調節する温度センサとからなり、 前記液体貨物タンク内の液体貨物を一定範囲の温度に維
    持することを特徴とする輸送船の液体貨物保温装置。
  6. 【請求項6】 前記液体貨物タンクの外周の二重構造部
    分に形成された熱媒体流路は、外骨式タンクの外周面に
    設けられた骨部の先端を防熱材からなり、前記複数の熱
    媒体流路を板状の面で覆う防熱パネルで覆ってなり、こ
    の間を前記熱媒体流路として構成し、かつ、前記熱媒体
    流路を熱媒体の往路と復路とが交互に配置されるような
    構造としたことを特徴とする請求項5に記載の輸送船の
    液体貨物保温装置。
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