JP2000100565A - El素子の製造方法 - Google Patents
El素子の製造方法Info
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Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成で製造が容易であり、透明電極部
での短絡や発光不良が生じないようにしたEL素子の製
造方法を提供する。 【解決手段】 ガラスや樹脂等の透明な基板12の表面
にITO等の透明な電極材料により所定のピッチでスト
ライプ状となるように透明電極14を形成し、この透明
電極14にEL材料からなる発光層を蒸着等の真空薄膜
形成技術により積層する。ここで、透明電極14を形成
後、予め所定の張力が加えられた状態の単繊維形状の複
数の線状材料20を透明電極14に沿ってその透明電極
14を覆うように配置する。線状材料20は、所定のピ
ッチでその線状材料20の間に間隙22が形成され、透
明電極14の間のスペース部分に間隙22を対応させ
る。この後、線状材料20を介して透明電極14の長手
方向側縁部を被覆する被覆材料16を真空薄膜形成技術
により設ける。
での短絡や発光不良が生じないようにしたEL素子の製
造方法を提供する。 【解決手段】 ガラスや樹脂等の透明な基板12の表面
にITO等の透明な電極材料により所定のピッチでスト
ライプ状となるように透明電極14を形成し、この透明
電極14にEL材料からなる発光層を蒸着等の真空薄膜
形成技術により積層する。ここで、透明電極14を形成
後、予め所定の張力が加えられた状態の単繊維形状の複
数の線状材料20を透明電極14に沿ってその透明電極
14を覆うように配置する。線状材料20は、所定のピ
ッチでその線状材料20の間に間隙22が形成され、透
明電極14の間のスペース部分に間隙22を対応させ
る。この後、線状材料20を介して透明電極14の長手
方向側縁部を被覆する被覆材料16を真空薄膜形成技術
により設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、平面光源やディ
スプレイ、その他所定のパターン等の発光表示に用いら
れるEL素子の製造方法に関する。
スプレイ、その他所定のパターン等の発光表示に用いら
れるEL素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機EL(エレクトルミネッセン
ス)素子は、ガラス等からなる透明な基板に、透光性の
ITO膜を一面に形成し、所定のストライプ状にエッチ
ングして透明電極を形成していた。透明電極は、500
Å〜3000Åの厚さに形成され、抵抗値を下げるため
に厚く形成される方が好ましい。そして、透明電極の上
に発光層を形成する。発光層は、有機EL材料が通常2
〜3層にわたって、500Å〜1500Å程度の厚さに
形成され、印加電圧を低くするために薄い方が好まし
い。さらに発光層の表面に蒸着等により背面電極材料を
設け、背面電極を形成する。
ス)素子は、ガラス等からなる透明な基板に、透光性の
ITO膜を一面に形成し、所定のストライプ状にエッチ
ングして透明電極を形成していた。透明電極は、500
Å〜3000Åの厚さに形成され、抵抗値を下げるため
に厚く形成される方が好ましい。そして、透明電極の上
に発光層を形成する。発光層は、有機EL材料が通常2
〜3層にわたって、500Å〜1500Å程度の厚さに
形成され、印加電圧を低くするために薄い方が好まし
い。さらに発光層の表面に蒸着等により背面電極材料を
設け、背面電極を形成する。
【0003】ここで、発光層を構成する有機EL材料
は、トリフェニルアミン誘導体(TPD)等のホール輸
送材料と、発光材料であるアルミキレート錯体(Alq
3)等の電子輸送材料からなる。発光層は、ホール輸送
材料の上に電子輸送材料を積層したものや、これらの混
合層からなる。また、背面電極材料は、Al、Li、A
g、Mg、In等の金属またはこれらの合金からなる。
は、トリフェニルアミン誘導体(TPD)等のホール輸
送材料と、発光材料であるアルミキレート錯体(Alq
3)等の電子輸送材料からなる。発光層は、ホール輸送
材料の上に電子輸送材料を積層したものや、これらの混
合層からなる。また、背面電極材料は、Al、Li、A
g、Mg、In等の金属またはこれらの合金からなる。
【0004】このようにして形成された発光部は、透明
電極と背面電極との間の所定の交点に所定の電流を流し
て発光層が発光する、いわゆるドットマトリックス方式
により駆動される。
電極と背面電極との間の所定の交点に所定の電流を流し
て発光層が発光する、いわゆるドットマトリックス方式
により駆動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場
合、ITOの透明電極は大きな粒子の集積体であり、エ
ッチングされた端面は大きな凹凸のある荒い面となって
いる。従って、このような荒い面に薄い発光層や背面電
極を形成すると、その部分の膜厚が薄くばらつきも生
じ、背面電極と表面電極の短絡も発生しやすいものであ
った。
合、ITOの透明電極は大きな粒子の集積体であり、エ
ッチングされた端面は大きな凹凸のある荒い面となって
いる。従って、このような荒い面に薄い発光層や背面電
極を形成すると、その部分の膜厚が薄くばらつきも生
じ、背面電極と表面電極の短絡も発生しやすいものであ
った。
【0006】そこで、図4に示すように、フォトッレジ
スト等の有機材料2をフォトエッチングにより透明電極
4に沿ったストライプ状に形成して、透明電極4の側縁
部の凹凸を覆うようにしたものもある。しかし、この場
合、有機材料2は感光性のある材料を用いなければなら
ず、エッチング工程の残さが発光層に悪影響を及ぼす可
能性もあり、製品の歩留まり低下の原因にもなるもので
あった。しかも、実際には有機材料2は、数μm程度と
透明電極と比べて十倍以上の厚さであり、その段差部分
での短絡や断線のおそれもあった。
スト等の有機材料2をフォトエッチングにより透明電極
4に沿ったストライプ状に形成して、透明電極4の側縁
部の凹凸を覆うようにしたものもある。しかし、この場
合、有機材料2は感光性のある材料を用いなければなら
ず、エッチング工程の残さが発光層に悪影響を及ぼす可
能性もあり、製品の歩留まり低下の原因にもなるもので
あった。しかも、実際には有機材料2は、数μm程度と
透明電極と比べて十倍以上の厚さであり、その段差部分
での短絡や断線のおそれもあった。
【0007】この発明は上記従来の技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、簡単な構成で製造が容易であ
り、透明電極部での短絡や発光不良が生じないようにし
たEL素子の製造方法を提供することを目的としたもの
である。
てなされたものであり、簡単な構成で製造が容易であ
り、透明電極部での短絡や発光不良が生じないようにし
たEL素子の製造方法を提供することを目的としたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のEL素子の製
造方法は、ガラスや樹脂等の透明な基板表面にITO等
の透明な電極材料により所定のピッチでストライプ状と
なるように透明電極を形成し、この透明電極にEL材料
からなる発光層を蒸着等の真空薄膜形成技術により積層
し、上記発光層の表面に、上記透明電極に対向し、直交
する方向にストライプ状に所定のピッチにAl−Li等
の背面電極を形成する。ここで、上記透明電極を形成
後、予め所定の張力が加えられた状態の単繊維形状の複
数の線状材料を上記透明電極に沿ってその透明電極を覆
うように配置し、上記線状材料は、所定のピッチでその
線状材料間に間隙が形成され、上記透明電極間のスペー
ス部分が上記間隙に対応するように配置される。そし
て、上記線状材料を介して上記透明電極の長手方向側縁
部を被覆する被覆材料を真空薄膜形成技術により設け、
この後上記EL材料及び背面電極を形成する。
造方法は、ガラスや樹脂等の透明な基板表面にITO等
の透明な電極材料により所定のピッチでストライプ状と
なるように透明電極を形成し、この透明電極にEL材料
からなる発光層を蒸着等の真空薄膜形成技術により積層
し、上記発光層の表面に、上記透明電極に対向し、直交
する方向にストライプ状に所定のピッチにAl−Li等
の背面電極を形成する。ここで、上記透明電極を形成
後、予め所定の張力が加えられた状態の単繊維形状の複
数の線状材料を上記透明電極に沿ってその透明電極を覆
うように配置し、上記線状材料は、所定のピッチでその
線状材料間に間隙が形成され、上記透明電極間のスペー
ス部分が上記間隙に対応するように配置される。そし
て、上記線状材料を介して上記透明電極の長手方向側縁
部を被覆する被覆材料を真空薄膜形成技術により設け、
この後上記EL材料及び背面電極を形成する。
【0009】また、上記線状材料は樹脂であり、この樹
脂線状材料は上記透明電極に沿って複数本密接して設け
られ、この複数本の線状材料毎に所定の間隙が形成され
ている。上記被覆材料は、絶縁性材料を真空薄膜形成技
術により設けるものである。
脂線状材料は上記透明電極に沿って複数本密接して設け
られ、この複数本の線状材料毎に所定の間隙が形成され
ている。上記被覆材料は、絶縁性材料を真空薄膜形成技
術により設けるものである。
【0010】また、上記透明電極の間のスペース部分に
は、上記透明電極の長手方向側縁部を覆わないように他
の線状材料を対面させ、上記透明電極の長手方向側縁部
を、導電性の被覆材料で被覆してもよい。この際、他の
線状材料に対応する部分には導電性の被覆材料は付着せ
ず、隣接する被覆材は互いに絶縁される。
は、上記透明電極の長手方向側縁部を覆わないように他
の線状材料を対面させ、上記透明電極の長手方向側縁部
を、導電性の被覆材料で被覆してもよい。この際、他の
線状材料に対応する部分には導電性の被覆材料は付着せ
ず、隣接する被覆材は互いに絶縁される。
【0011】さらに、上記真空薄膜形成技術により被覆
材料を付着させる際、あらかじめ上記密接した複数の線
状材料に被覆材料を付着させて、密接した上記線状材料
間の隙間を埋めるEL素子の製造方法である。また、上
記被覆材料は、黒色または暗色の材料を真空薄膜形成技
術により設けるものである。上記線状材料は、イミド系
樹脂の単繊維であり、接着剤でフレームに固定する。
材料を付着させる際、あらかじめ上記密接した複数の線
状材料に被覆材料を付着させて、密接した上記線状材料
間の隙間を埋めるEL素子の製造方法である。また、上
記被覆材料は、黒色または暗色の材料を真空薄膜形成技
術により設けるものである。上記線状材料は、イミド系
樹脂の単繊維であり、接着剤でフレームに固定する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面に基づいて説明する。この実施形態の有機EL素
子10は、ガラスや石英、樹脂等の透明な基板12の一
方の表面に、ITO等の透明な電極材料による透明電極
14が形成されている。この透明電極14は、所定のピ
ッチでストライプ状に基板12上に形成されている。透
明電極14の長手方向の側縁部には、エッチングにより
形成された側縁部端縁を覆うように被覆材料16が設け
られている。被覆材料16は、図1に示す構造の場合、
絶縁性材料であり、SiO2 やSiO、そのポリイミ
ド等の樹脂材料等である。
て図面に基づいて説明する。この実施形態の有機EL素
子10は、ガラスや石英、樹脂等の透明な基板12の一
方の表面に、ITO等の透明な電極材料による透明電極
14が形成されている。この透明電極14は、所定のピ
ッチでストライプ状に基板12上に形成されている。透
明電極14の長手方向の側縁部には、エッチングにより
形成された側縁部端縁を覆うように被覆材料16が設け
られている。被覆材料16は、図1に示す構造の場合、
絶縁性材料であり、SiO2 やSiO、そのポリイミ
ド等の樹脂材料等である。
【0013】また、透明電極14の表面には、500Å
程度のホール輸送材料、及び500Å程度の電子輸送材
料、その他発光材料によるEL材料からなる発光層が積
層される。そして発光層の表面には、Liを0.01〜
0.05%程度含む純度99%程度のAl−Li合金、
その他Al−Mg等の陰極材料による背面電極が、適宜
の500Å〜1000Å程度の厚みで積層される。この
背面電極は、透明電極と直交して対向し、ストライプ状
に形成される。これら基板12上に積層された透明電極
14から背面電極までが発光部を形成する。
程度のホール輸送材料、及び500Å程度の電子輸送材
料、その他発光材料によるEL材料からなる発光層が積
層される。そして発光層の表面には、Liを0.01〜
0.05%程度含む純度99%程度のAl−Li合金、
その他Al−Mg等の陰極材料による背面電極が、適宜
の500Å〜1000Å程度の厚みで積層される。この
背面電極は、透明電極と直交して対向し、ストライプ状
に形成される。これら基板12上に積層された透明電極
14から背面電極までが発光部を形成する。
【0014】ここで発光層は、母胎材料のうちホール輸
送材料としては、トリフェニルアミン誘導体(TP
D)、ヒドラゾン誘導体、アリールアミン誘導体等があ
る。一方、電子輸送材料としては、アルミキレート錯体
(Alq3)、ジスチリルビフェニル誘導体(DPVB
i)、オキサジアゾール誘導体、ビスチリルアントラセ
ン誘導体、ベンゾオキサゾールチオフェン誘導体、ペリ
レン類、チアゾール類等を用いる。さらに適宜の発光材
料を混合してもよく、ホール輸送材料と電子輸送材料を
混合した発光層を形成してもよく、その場合、ホール輸
送材料と電子輸送材料の比は、10:90乃至90:1
0の範囲で適宜変更可能である。
送材料としては、トリフェニルアミン誘導体(TP
D)、ヒドラゾン誘導体、アリールアミン誘導体等があ
る。一方、電子輸送材料としては、アルミキレート錯体
(Alq3)、ジスチリルビフェニル誘導体(DPVB
i)、オキサジアゾール誘導体、ビスチリルアントラセ
ン誘導体、ベンゾオキサゾールチオフェン誘導体、ペリ
レン類、チアゾール類等を用いる。さらに適宜の発光材
料を混合してもよく、ホール輸送材料と電子輸送材料を
混合した発光層を形成してもよく、その場合、ホール輸
送材料と電子輸送材料の比は、10:90乃至90:1
0の範囲で適宜変更可能である。
【0015】この発明のEL素子の一実施形態の製造方
法は、ガラスや石英、樹脂等の透明な基板12の表面全
面に、ITO等の透明な電極材料を蒸着等により設け、
この表面にレジストを塗布し、所定のピッチを有するス
トライプ状のパターンを重ねる。次に露光、現像してス
トライプ状のパターンに対応した形状にレジストを残
す。そして透明な電極材料をエッチング処理し、所望の
ストライプ状の透明電極14を形成する。
法は、ガラスや石英、樹脂等の透明な基板12の表面全
面に、ITO等の透明な電極材料を蒸着等により設け、
この表面にレジストを塗布し、所定のピッチを有するス
トライプ状のパターンを重ねる。次に露光、現像してス
トライプ状のパターンに対応した形状にレジストを残
す。そして透明な電極材料をエッチング処理し、所望の
ストライプ状の透明電極14を形成する。
【0016】そして、透明電極14の表面に発光層を形
成する前に、予め所定の張力が加えられた状態の樹脂単
繊維形状の複数の線状材料20を透明電極に沿ってその
透明電極14を覆うように5本ずつ対応させる。線状材
料20は、所定のピッチでその5本組の線状材料20の
間に間隙22が形成され、透明電極14間のスペース部
分が間隙22に対応するように配置されている。そし
て、線状材料20を介して透明電極14の長手方向側縁
部を被覆する被覆材料16を真空蒸着等の真空薄膜形成
技術により設ける。
成する前に、予め所定の張力が加えられた状態の樹脂単
繊維形状の複数の線状材料20を透明電極に沿ってその
透明電極14を覆うように5本ずつ対応させる。線状材
料20は、所定のピッチでその5本組の線状材料20の
間に間隙22が形成され、透明電極14間のスペース部
分が間隙22に対応するように配置されている。そし
て、線状材料20を介して透明電極14の長手方向側縁
部を被覆する被覆材料16を真空蒸着等の真空薄膜形成
技術により設ける。
【0017】線状材料20は、図示しないフレームに固
定されている。フレームは、ステンレス等の合金や金
属、樹脂等の変形しにくい材料からなる矩形の環状のフ
レームであり、その表面に、ストライプ状に線状材料2
0を設ける。線状材料20は、ポリイミド系のアラミド
繊維などの樹脂系単繊維を5本1組で等間隔にフレーム
の開口部に配置したものである。この単繊維は、例えば
直径が約70μmで、0.5mm程度のピッチで等間隔
にフレームの開口部に配置し、長手方向に約3%伸張し
所定の張力を付与したものである。フレームとの固定部
は、単繊維を接着剤を介して、予め所定の治具により等
間隔で平行に配置し固定する。
定されている。フレームは、ステンレス等の合金や金
属、樹脂等の変形しにくい材料からなる矩形の環状のフ
レームであり、その表面に、ストライプ状に線状材料2
0を設ける。線状材料20は、ポリイミド系のアラミド
繊維などの樹脂系単繊維を5本1組で等間隔にフレーム
の開口部に配置したものである。この単繊維は、例えば
直径が約70μmで、0.5mm程度のピッチで等間隔
にフレームの開口部に配置し、長手方向に約3%伸張し
所定の張力を付与したものである。フレームとの固定部
は、単繊維を接着剤を介して、予め所定の治具により等
間隔で平行に配置し固定する。
【0018】被覆材料16の蒸着に際して、線状材料2
0によるマスクを透明電極14に重ね合わせ、図1に示
すように線状材料20の長手方向とストライプ状の透明
電極14のストライプ方向とを平行にして線状材料20
を重ね合わせる。このとき線状材料20は5本で1組が
透明電極14の表面に対面し、透明電極14間のスペー
スには線状材料20の各5本組の間隙22が位置する。
0によるマスクを透明電極14に重ね合わせ、図1に示
すように線状材料20の長手方向とストライプ状の透明
電極14のストライプ方向とを平行にして線状材料20
を重ね合わせる。このとき線状材料20は5本で1組が
透明電極14の表面に対面し、透明電極14間のスペー
スには線状材料20の各5本組の間隙22が位置する。
【0019】線状材料20が設けられたマスクは、基板
12に対して蒸着源側に位置し、マスクの線状材料20
が透明電極14に押し当てられた状態とする。また、蒸
着に先立って、あらかじめ線状材料20に被覆材料16
を蒸着させると、5本組の線状材料20の隙間が埋めら
れ、透明電極14への被覆材料16の蒸着時に、透明電
極14の側縁部以外には被覆材料16が付着しない。
12に対して蒸着源側に位置し、マスクの線状材料20
が透明電極14に押し当てられた状態とする。また、蒸
着に先立って、あらかじめ線状材料20に被覆材料16
を蒸着させると、5本組の線状材料20の隙間が埋めら
れ、透明電極14への被覆材料16の蒸着時に、透明電
極14の側縁部以外には被覆材料16が付着しない。
【0020】そして、蒸着後、線状材料20を透明電極
14上から除去する。これにより、線状材料20間の間
隙22から透明電極14間のスペース部分に蒸着した被
覆材料16が、透明電極14のエッチングされた側面を
覆い、なめらかにする。この場合、被覆材料16は絶縁
体である。
14上から除去する。これにより、線状材料20間の間
隙22から透明電極14間のスペース部分に蒸着した被
覆材料16が、透明電極14のエッチングされた側面を
覆い、なめらかにする。この場合、被覆材料16は絶縁
体である。
【0021】次に透明電極14及び被覆材料16の表面
に、例えばEL材料としてTPD等のホール輸送材料か
らなるホール輸送層、Alq3等の電子輸送材料からな
る電子輸送層やその他発光材料からなる層を、真空蒸着
やスパッタリング、その他真空薄膜形成技術により積層
し、発光層を形成する。
に、例えばEL材料としてTPD等のホール輸送材料か
らなるホール輸送層、Alq3等の電子輸送材料からな
る電子輸送層やその他発光材料からなる層を、真空蒸着
やスパッタリング、その他真空薄膜形成技術により積層
し、発光層を形成する。
【0022】蒸着条件として、例えば、真空度が6×1
0−6Torrで、EL材料の場合50Å/secの蒸
着速度で成膜させる。また発光層14等は、フラッシュ
蒸着により形成してもよい。フラッシュ蒸着法は、予め
所定の比率で混合したEL材料を、300℃〜600℃
好ましくは400℃〜500℃に加熱した蒸着源に落下
させ、EL材料を一気に蒸発させるものである。またそ
のEL材料を容器中に収容し、急速にその容器を加熱
し、一気に蒸着させるものでもよい。
0−6Torrで、EL材料の場合50Å/secの蒸
着速度で成膜させる。また発光層14等は、フラッシュ
蒸着により形成してもよい。フラッシュ蒸着法は、予め
所定の比率で混合したEL材料を、300℃〜600℃
好ましくは400℃〜500℃に加熱した蒸着源に落下
させ、EL材料を一気に蒸発させるものである。またそ
のEL材料を容器中に収容し、急速にその容器を加熱
し、一気に蒸着させるものでもよい。
【0023】次に、Liを0.01〜0.05%程度含
む純度99%程度のAl−Li合金、その他Al−Mg
等の陰極材料からなる背面電極材料を、発光層及びマス
クの表面に真空蒸着等の真空薄膜形成技術により設け
る。このときも、樹脂系の線状材料を用いたマスクを利
用して、透明電極14と直交する方向に背面電極を形成
することができる。
む純度99%程度のAl−Li合金、その他Al−Mg
等の陰極材料からなる背面電極材料を、発光層及びマス
クの表面に真空蒸着等の真空薄膜形成技術により設け
る。このときも、樹脂系の線状材料を用いたマスクを利
用して、透明電極14と直交する方向に背面電極を形成
することができる。
【0024】樹脂系の線状材料20のマスクは、およそ
20回程度繰り返し使用することができ、取り替えに際
しては、マスクの単繊維と接着剤を除去し、上記と同様
の方法でフレーム18に新しい単繊維を接着してマスク
22を設ける。
20回程度繰り返し使用することができ、取り替えに際
しては、マスクの単繊維と接着剤を除去し、上記と同様
の方法でフレーム18に新しい単繊維を接着してマスク
22を設ける。
【0025】また、発光層と背面電極の全面には、図示
しないSiO等の絶縁性の保護膜等を、真空蒸着やスパ
ッタリング、その他真空薄膜形成技術により形成しても
よい。さらに、撥水膜や樹脂の保護膜等を設けてもよ
い。
しないSiO等の絶縁性の保護膜等を、真空蒸着やスパ
ッタリング、その他真空薄膜形成技術により形成しても
よい。さらに、撥水膜や樹脂の保護膜等を設けてもよ
い。
【0026】この実施形態のEL素子の製造方法によれ
ば、樹脂系の単繊維のマスクを用いて透明電極14の側
縁部のエッチング断面を被覆材料16で覆うことによ
り、この断面での凹凸による短絡や発光不良を確実に防
止することができる。さらに、エッチング等の化学的工
程がないので、発光層に悪影響がなく、製造工程も簡単
なものである。
ば、樹脂系の単繊維のマスクを用いて透明電極14の側
縁部のエッチング断面を被覆材料16で覆うことによ
り、この断面での凹凸による短絡や発光不良を確実に防
止することができる。さらに、エッチング等の化学的工
程がないので、発光層に悪影響がなく、製造工程も簡単
なものである。
【0027】また、図2に示すように、透明電極14間
に対応する部分に、同様にマスクとしての線状材料24
を配置し線状材料20と線状材料24との間に被覆材料
16が蒸着されるようにしてもよい。これにより、透明
電極14の長手方向側縁部を被覆するとともに、各透明
電極14間の被覆材料16が連続しないので、被覆材料
16として導電性材料を用いることができる。ここで用
いる導電性材料の被覆材料としては、Alやカーボンで
ある。Alの場合、透明電極の電気抵抗に起因する発光
ムラを抑えることができ、また反射率が高いことから平
面方向の発光を反射して透明基板側に反射させることが
可能となる。また、カーボンを被覆材料として用いるこ
とにより、透明電極による各発光素子間の光のにじみを
防止し、コントラストを向上させる。
に対応する部分に、同様にマスクとしての線状材料24
を配置し線状材料20と線状材料24との間に被覆材料
16が蒸着されるようにしてもよい。これにより、透明
電極14の長手方向側縁部を被覆するとともに、各透明
電極14間の被覆材料16が連続しないので、被覆材料
16として導電性材料を用いることができる。ここで用
いる導電性材料の被覆材料としては、Alやカーボンで
ある。Alの場合、透明電極の電気抵抗に起因する発光
ムラを抑えることができ、また反射率が高いことから平
面方向の発光を反射して透明基板側に反射させることが
可能となる。また、カーボンを被覆材料として用いるこ
とにより、透明電極による各発光素子間の光のにじみを
防止し、コントラストを向上させる。
【0028】なおこの発明のEL素子の製造方法は、上
記実施形態に限定されるものではなく、マスクの線状材
料の本数や間隔、大きさは透明電極等に対応させて適宜
設定することができ、材料も樹脂以外に、金属やその他
の繊維を用いることも可能である。またフレームの形状
は基板よりも大きな内部空間を有し、マスクにより歪み
が生じないものであればよく、また接着剤以外の材料を
用いてフレームに固定してもよい。また背面電極は、A
l、Li、Ag、Mg、In等の金属またはこれらの合
金を用いるよい。
記実施形態に限定されるものではなく、マスクの線状材
料の本数や間隔、大きさは透明電極等に対応させて適宜
設定することができ、材料も樹脂以外に、金属やその他
の繊維を用いることも可能である。またフレームの形状
は基板よりも大きな内部空間を有し、マスクにより歪み
が生じないものであればよく、また接着剤以外の材料を
用いてフレームに固定してもよい。また背面電極は、A
l、Li、Ag、Mg、In等の金属またはこれらの合
金を用いるよい。
【0029】また被覆材料は、上記以外に、黒色また暗
色の絶縁材料を用いても良く、導電性材料をAl以外の
金属を用いてもよい。
色の絶縁材料を用いても良く、導電性材料をAl以外の
金属を用いてもよい。
【0030】
【発明の効果】この発明のEL素子の製造方法によれ
ば、線状材料のマスクを用いて、透明電極の側縁部を被
覆材料で覆い、電極間の短絡を確実に防止することがで
きるものである。またその製造も容易であり、エッチン
グ等の処理やその後の洗浄工程がなく、発光層に与える
悪影響がきわめて少なく、製造コストも安価なものであ
る。
ば、線状材料のマスクを用いて、透明電極の側縁部を被
覆材料で覆い、電極間の短絡を確実に防止することがで
きるものである。またその製造も容易であり、エッチン
グ等の処理やその後の洗浄工程がなく、発光層に与える
悪影響がきわめて少なく、製造コストも安価なものであ
る。
【図1】この発明の一実施形態のEL素子の一製造工程
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】この発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】この発明の他の実施形態の透明電極端縁部の拡
大断面図でる。
大断面図でる。
【図4】従来のEL素子の一製造工程を示す断面図であ
る。
る。
12 基板 14 透明電極 16 被覆材料 20,24 線状材料 22 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 滋 富山県上新川郡大沢野町下大久保3158番地 北陸電気工業株式会社内 (72)発明者 山本 肇 富山県上新川郡大沢野町下大久保3158番地 北陸電気工業株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB01 AB05 AB08 AB18 CA01 CA02 CA05 CB00 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01
Claims (6)
- 【請求項1】 透明な基板表面に透明な電極材料により
所定のピッチでストライプ状となるように透明電極を形
成し、この透明電極にEL材料からなる発光層を真空薄
膜形成技術により積層し、上記発光層の表面に、上記透
明電極に対向し、直交する方向にストライプ状に所定の
ピッチに背面電極を形成するEL素子の製造方法におい
て、 上記透明電極を形成後、予め所定の張力が加えられた状
態の単繊維形状の複数の線状材料を上記透明電極に沿っ
てその透明電極を覆うように配置し、上記線状材料は、
所定のピッチでその線状材料間に間隙が形成され、上記
透明電極間のスペース部分が上記間隙に対応するように
配置され、上記線状材料を介して上記透明電極の長手方
向側縁部を被覆する被覆材料を真空薄膜形成技術により
設け、この後上記EL材料及び背面電極を形成すること
を特徴とするEL素子の製造方法。 - 【請求項2】 上記線状材料は樹脂であり、この樹脂線
状材料は上記透明電極に沿って複数本密接して設けられ
る請求項1記載のEL素子の製造方法。 - 【請求項3】 上記被覆材料は、絶縁性材料を真空薄膜
形成技術により設ける請求項1または2記載のEL素子
の製造方法。 - 【請求項4】 上記透明電極の間のスペース部分に、上
記透明電極の長手方向側縁部を覆わないように線状材料
を対面させ、上記透明電極の長手方向側縁部を、導電性
の被覆材料で被覆する請求項1または2記載のEL素子
の製造方法。 - 【請求項5】 上記真空薄膜形成技術により被覆材料を
付着させる際、あらかじめ上記密接した複数の線状材料
に被覆材料を付着させて、密接した上記線状材料間の隙
間を埋める請求項2記載のEL素子の製造方法。 - 【請求項6】 上記被覆材料は、黒色または暗色の材料
を真空薄膜形成技術により設ける請求項1,2,3また
は4記載のEL素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10268494A JP2000100565A (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | El素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10268494A JP2000100565A (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | El素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000100565A true JP2000100565A (ja) | 2000-04-07 |
Family
ID=17459289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10268494A Pending JP2000100565A (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | El素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000100565A (ja) |
-
1998
- 1998-09-22 JP JP10268494A patent/JP2000100565A/ja active Pending
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